JPH0629073U - ケーブル用ドラム装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】管内に水等の液体が溜まった場合の検査の作業
性を向上することができ、液体の抜き取り効果を十分に
得るようにする。 【構成】ケーブル２１には、電線の他にチューブも内蔵
されており、ドラム軸１１には、ケーブルの取り付け部
１１１が設けられ、また電線を電気的に外部に導出する
ためのスリップ端子４２とリング端子４４による接続手
段が設けられ、さらにチューブ端末４１を外部に導出す
るための継手１４が設けられている。このために、ケー
ブル２１の先端に設けられたカメラ部の周辺の水をチュ
ーブを介して抜き取ることができる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、ガス管等の用に地中に埋設された管内部を検査する際に用いられ るケーブル用ドラム装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

ガス管、上下水管の検査等に用いられている管内検査カメラ装置は、管内に 進入したテレビカメラ部により管内部を撮像し、ケーブルを介して外部のモニタ へ画像信号を伝送し、管内部を視覚的に観察できるようになっている。これによ り、管内壁及び管接続部の損傷状態等を検出することができる。

【０００３】 ここで上記ケーブルは、地上に配置されたドラム装置に巻回されており、送出 、巻取が行われる。このケーブルは、電線を外皮により被服したものでありその 端末がドラム装置に設けられたフランジに巻き取られる構造である。

【０００４】 ところで、管内部を検査する作業においては、種々の環境が発生する。例えば 管内部に水が溜まったような場合である。このような場合は、検査の途中で一旦 作業を中止し、テレビカメラを管から引き出し、水抜き用のチューブを挿入して 水抜き作業を行っている。このため、テレビカメラの挿入と水抜き作業を繰り返 すために時間を要し、迅速な作業が得られない。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

上記したように従来の管内検査カメラ装置によると、テレビカメラの挿入、引 き出し作業と、水抜きのための水抜きチューブの挿入、引き出し作業が交互に行 われ、作業性の不便が伴う問題があった。 そこでこの考案は、作業性を向上すると共に、水抜き作業の効果が十分に得ら れるケーブル用ドラム装置を提供することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

この考案は、内部に電線とチューブを有するケーブルと、前記ケーブルを巻回 するための巻き取り部材と、前記巻き取り部材に前記ケーブルの端末を取り付け る取り付け手段と、前記ケーブルの端末から前記電線を引き出しこの電線の端子 を、スリップリングを介して前記巻き取り部材の外に電気的に導出する手段と、 前記ケーブルの端末からチューブを引き出し、ケーブル端末部材と回転継手を介 して前記巻き取り部材の外に前記チューブを連結させる手段とを備えるものであ る。

【０００７】

【作用】

上記の手段により、ケーブルをドラム装置から引き出し被検査管にテレビカメ ラを挿入した状態で、水が溜まっていた場合、チューブを介してそのカメラ部分 から水を引き抜くことができ、作業効率を得ると共に、撮像による検査と水抜き 作業が同時化できるのでテレビカメラ部分の水抜き効果が十分に得られる。

【０００８】

【実施例】

以下、この考案の実施例を図面を参照して説明する。

【０００９】 図１はこの考案の一実施例における原理的な図であり、同図（Ａ）は外観斜視 図、同図（Ｂ）は断面図である。ケーブル２１は管口から押し込みにより前後さ せるため、芯材にＦＲＰロッドを入れ、管が直線の場合、曲線の場合に対応でき るようバネ性があるケーブルになっている。そのため、巻き取り時は、中心に巻 胴があるわけではなく、外周に巻き枠５３を有し、外側から巻き取る構造となる 。筒条のドラム軸１１は、両端部が軸受け１２、１３により回転自在に軸受けさ れている。ドラム軸１１は、その回転周囲の一部に、ケーブル取り付け部１１１ を有し、ここに外側からケーブル２１を取り付けることができる。

【００１０】 軸受け１２は、ドラム軸１１の他方の端部を回転自在に軸受けすると共に、継 手１４を軸芯部に取り付けられている。この継手１４には、先の取り付け部１１ １からドラム軸１１の内部を通して延在されたチューブ端部４１が結合されてい る。

【００１１】 さらに、ケーブル２１の端部からは、ドラム軸１１の内部に向って、スリップ 端子４２が突出している。このスリップ端子４２は、軸受け機構部１３の支持部 ４３の軸芯に固定されているリング端子４４に弾力的に接触している。 軸受け１２、１３は、同図（Ａ）に示すように保持枠５１、５２によりドラム 軸１１部が空間的に位置するように支持されている。

【００１２】 図２は、先のケーブル２１の他方の端部側にカメラヘッド６０が取り付けられ た状態を示している。ケーブル２１の内部には、カメラヘッド６０に電源を供給 するための電線、制御信号を与えるための電線、またカメラヘッド６０からの撮 像信号をドラム側のモニタへ送るための電線が内蔵される他に、前述したチュー ブ４０が内蔵されている。カメラヘッド６０は、筒状のケース部６１とこのケー ス部６１の先端開口を塞ぐように取り付けられた、ヘッドカバー部６２を有する 。ヘッドカバー部６２の中心位置には、先頭にレンズ部６３が設けられ、その奥 に撮像素子６４、基板６５が配置されている。またレンズ部６３の周囲には、前 方に向って照明を得られるように光源配置部６６が設けられている。撮像素子６ ４や光源とケーブル２１の電線との電気的な接続は、基板６５の回路を介して、 行われている。ケーブル２１は、そのケース部６１の内部に形成された仕切り壁 を介してケース部６１の後方部に導出されている。またケーブル２１内のチュー ブ４０の端部は、ケース部６１の外部に導出されている。この場合、複数に分岐 されてケース部６１の外周の複数箇所に導出されても良い。

【００１３】 これにより、ドラム装置側の継手４１に吸引装置を接続すれば、カメラヘッド ６０が水溜まりに侵入してもカメラヘッド周辺の水を吸い出すことができる。よ ってこの実施例によると、管内部にカメラヘッド６０を挿入して検査している状 態であっても、カメラヘッド６０の周辺に水があってもこれを吸い出し、撮像に よる検査を容易にすることができる。

【００１４】

【考案の効果】

以上説明したようにこの考案によると、管内に水等の液体が溜まった場合の検 査の作業性を向上することができ、液体の抜き取り効果を十分に得ることができ る。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の一実施例を示す斜視図及び断面図。

【図２】この考案が用いられたカメラヘッドの断面図。

【符号の説明】

１１…ドラム軸、１２、１３…軸受け、１４…継手、２
１…ケーブル、４０…チューブ、４１…チューブ端末、
４２…スリップ端子、４３…支持部、４４…リング端
子、５１、５２…保持枠、１１１…ケーブル取り付け
部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 内部に電線とチューブ弾性及び剛性を増
   すための芯材を有するケーブルと、 前記ケーブルを巻回するための巻き取り部材と、 前記巻き取り部材に前記ケーブルの端末を取り付ける取
   り付け手段と、 前記ケーブルの端末から前記電線を引き出しこの電線の
   端子を、スリップリングを介して前記巻き取り部材の外
   に電気的に導出する手段と、 前記ケーブルの端末からチューブを引き出し、ケーブル
   端末部材と回転継手を介して前記巻き取り部材の外に前
   記チューブを連結させる手段とを具備してなることを特
   徴とするケーブル用ドラム装置。