JPH0629017A - 水素吸蔵合金電極の製造方法 - Google Patents
水素吸蔵合金電極の製造方法Info
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- JPH0629017A JPH0629017A JP4182499A JP18249992A JPH0629017A JP H0629017 A JPH0629017 A JP H0629017A JP 4182499 A JP4182499 A JP 4182499A JP 18249992 A JP18249992 A JP 18249992A JP H0629017 A JPH0629017 A JP H0629017A
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- hydrogen
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- gas
- alloy
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- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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- Y02E60/10—Energy storage using batteries
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- Battery Electrode And Active Subsutance (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 合金の劣化を抑制し、初期特性を向上させる
ことができる水素吸蔵合金電極の製造方法を提供するこ
とを目的とする。 【構成】 水素吸蔵合金をプラズマアーク放電法で溶解
させる工程を有する水素吸蔵合金電極の製造方法におい
て、上記プラズマアーク放電法に用いるプラズマガス
は、アルゴンガスと水素ガスとの混合ガスであることを
特徴とする。
ことができる水素吸蔵合金電極の製造方法を提供するこ
とを目的とする。 【構成】 水素吸蔵合金をプラズマアーク放電法で溶解
させる工程を有する水素吸蔵合金電極の製造方法におい
て、上記プラズマアーク放電法に用いるプラズマガス
は、アルゴンガスと水素ガスとの混合ガスであることを
特徴とする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、金属−水素アルカリ蓄
電池に用いられている水素吸蔵合金電極の製造方法に関
する。
電池に用いられている水素吸蔵合金電極の製造方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来から用いられている蓄電池として
は、ニッケル−カドミウム蓄電池のようなアルカリ蓄電
池や,鉛蓄電池等がある。しかし、近年、これらの蓄電
池よりも軽量、且つ、高容量で高エネルギー密度となる
可能性のある水素吸蔵合金を負極に備えた金属−水素ア
ルカリ蓄電池が注目されている。
は、ニッケル−カドミウム蓄電池のようなアルカリ蓄電
池や,鉛蓄電池等がある。しかし、近年、これらの蓄電
池よりも軽量、且つ、高容量で高エネルギー密度となる
可能性のある水素吸蔵合金を負極に備えた金属−水素ア
ルカリ蓄電池が注目されている。
【0003】上記金属−水素アルカリ蓄電池に用いられ
る水素吸蔵合金としては、例えば、特公昭59−496
71号公報に示されているように、LaNi5 や,その
改良である三元素系のLaNi4 Co,LaNi4 C
u,及びLaNi4.8 Fe0.2等の合金が知られてい
る。また、このような水素吸蔵合金を用いて電池を作製
する場合には、特公昭57−30273号公報に示され
ているように、水素吸蔵合金鋳塊を粉砕することにより
作製した水素吸蔵合金粉末と導電剤粉末との混合物を、
耐アルカリ電解液性の粒子状結着剤によって電極支持体
に固着させて水素吸蔵合金電極とする方法が提案されて
いる。また、上記水素吸蔵合金の他にも、Laの代わり
にMm(ミッシュメタル)を用いた各種希土類系水素吸
蔵合金も開発されており、更に、特開昭60−2505
58号公報に示されているように、MmNi3 Co1.5
Al0.5 等のようなコバルトやアルミニウム等を添加し
た多元素系水素吸蔵合金も提案されている。そして、こ
のような多元素系水素吸蔵合金を用いた場合には、充放
電サイクル特性を向上させることができる。
る水素吸蔵合金としては、例えば、特公昭59−496
71号公報に示されているように、LaNi5 や,その
改良である三元素系のLaNi4 Co,LaNi4 C
u,及びLaNi4.8 Fe0.2等の合金が知られてい
る。また、このような水素吸蔵合金を用いて電池を作製
する場合には、特公昭57−30273号公報に示され
ているように、水素吸蔵合金鋳塊を粉砕することにより
作製した水素吸蔵合金粉末と導電剤粉末との混合物を、
耐アルカリ電解液性の粒子状結着剤によって電極支持体
に固着させて水素吸蔵合金電極とする方法が提案されて
いる。また、上記水素吸蔵合金の他にも、Laの代わり
にMm(ミッシュメタル)を用いた各種希土類系水素吸
蔵合金も開発されており、更に、特開昭60−2505
58号公報に示されているように、MmNi3 Co1.5
Al0.5 等のようなコバルトやアルミニウム等を添加し
た多元素系水素吸蔵合金も提案されている。そして、こ
のような多元素系水素吸蔵合金を用いた場合には、充放
電サイクル特性を向上させることができる。
【0004】ここで、上記水素吸蔵合金電極での充放電
反応は、化1のように表される。
反応は、化1のように表される。
【0005】
【化1】
【0006】〔上記式中、Mは水素吸蔵合金を,MHは
水素が吸蔵された状態の水素吸蔵合金を示す。〕 即ち、充電は電解液中の水分子が合金表面上で水素原子
となり、合金中に吸蔵される吸蔵反応によって行われ
る。一方、放電は水素吸蔵合金が電気化学的に水素を放
出する放出反応によって行われる。そして、この放出反
応は、電極内部に蓄えられた原子状の水素が水素吸蔵合
金の周囲に存在するOH- と反応することで進行する。
水素が吸蔵された状態の水素吸蔵合金を示す。〕 即ち、充電は電解液中の水分子が合金表面上で水素原子
となり、合金中に吸蔵される吸蔵反応によって行われ
る。一方、放電は水素吸蔵合金が電気化学的に水素を放
出する放出反応によって行われる。そして、この放出反
応は、電極内部に蓄えられた原子状の水素が水素吸蔵合
金の周囲に存在するOH- と反応することで進行する。
【0007】このような水素吸蔵合金電極は、以下のよ
うな工程によって作製していた。即ち、多成分系(L
a,Ce,Pr,Nd,Co,Ni,Mn,Al)の高
融点の金属元素を所定量ずつ秤量し混合した後、プラズ
マアーク放電法によって溶解して溶湯を作製し、この溶
湯を急冷することにより水素吸蔵合金のインゴットを作
製し、これを粗粉砕等することにより水素吸蔵合金電極
を作製していた。
うな工程によって作製していた。即ち、多成分系(L
a,Ce,Pr,Nd,Co,Ni,Mn,Al)の高
融点の金属元素を所定量ずつ秤量し混合した後、プラズ
マアーク放電法によって溶解して溶湯を作製し、この溶
湯を急冷することにより水素吸蔵合金のインゴットを作
製し、これを粗粉砕等することにより水素吸蔵合金電極
を作製していた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記方法に
て作製した水素吸蔵合金中(特に、合金表面)には不純
物となり得る微量の酸素が含まれているため、この酸素
によって水素吸蔵合金の表面が酸化される。したがっ
て、水素吸蔵合金が劣化し、水素の吸蔵放出反応が行わ
れにくくなるため、初期特性が低下するという課題を有
していた。
て作製した水素吸蔵合金中(特に、合金表面)には不純
物となり得る微量の酸素が含まれているため、この酸素
によって水素吸蔵合金の表面が酸化される。したがっ
て、水素吸蔵合金が劣化し、水素の吸蔵放出反応が行わ
れにくくなるため、初期特性が低下するという課題を有
していた。
【0009】本発明は上記課題に鑑みてなされたもので
あり、合金の劣化を抑制し、初期特性を向上させること
ができる水素吸蔵合金電極の製造方法を提供することを
目的とする。
あり、合金の劣化を抑制し、初期特性を向上させること
ができる水素吸蔵合金電極の製造方法を提供することを
目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するため、水素吸蔵合金をプラズマアーク放電法で溶解
させる工程を有する水素吸蔵合金電極の製造方法におい
て、上記プラズマアーク放電法に用いるプラズマガス
は、アルゴンガスと水素ガスとの混合ガスであることを
特徴とする。
するため、水素吸蔵合金をプラズマアーク放電法で溶解
させる工程を有する水素吸蔵合金電極の製造方法におい
て、上記プラズマアーク放電法に用いるプラズマガス
は、アルゴンガスと水素ガスとの混合ガスであることを
特徴とする。
【0011】また、上記水素ガスの混合量は、全プラズ
マガスに対して10〜40容量%であることを特徴とす
る。
マガスに対して10〜40容量%であることを特徴とす
る。
【0012】
【作用】上記構成によれば、プラズマ中では水素ガスが
容易に励起し又は解離されているため、励起状態にある
水素ラジカルが水素吸蔵合金の表面をアタックしやすく
なる。したがって、以下に示す化2の反応が行われやす
くなるため、水素吸蔵合金中(特に、合金表面)に含ま
れている酸素を水蒸気として除去することができる。そ
の結果、水素吸蔵合金の活性化が向上し、水素の吸蔵放
出反応が行われやすくなるため、初期特性が向上する。
容易に励起し又は解離されているため、励起状態にある
水素ラジカルが水素吸蔵合金の表面をアタックしやすく
なる。したがって、以下に示す化2の反応が行われやす
くなるため、水素吸蔵合金中(特に、合金表面)に含ま
れている酸素を水蒸気として除去することができる。そ
の結果、水素吸蔵合金の活性化が向上し、水素の吸蔵放
出反応が行われやすくなるため、初期特性が向上する。
【0013】 O(溶融金属中の)+2H(又はH2 )→H2 O(gas)↑ 〔化2〕 尚、水素吸蔵合金を溶融する方法としてはプラズマアー
ク放電法以外の方法もあるが、プラズマアーク放電法以
外の方法では水素ガスを励起状態又は解離状態にするこ
とが難しいため、水素吸蔵合金中の酸素の除去効果が悪
く実用的でない。
ク放電法以外の方法もあるが、プラズマアーク放電法以
外の方法では水素ガスを励起状態又は解離状態にするこ
とが難しいため、水素吸蔵合金中の酸素の除去効果が悪
く実用的でない。
【0014】
〔実施例1〕本発明の一実施例に係る水素吸蔵合金電極
(ペレット状)を、以下のようにして作製した。先ず、
市販のMm(ミッシュメタルであって、希土類元素の混
合物),Ni,Co,Al,及びMnを元素比で1:3.
2:1:0.2:0.6の割合となるようにそれぞれ秤量し
た後、10%の水素ガスを混合したアルゴン−水素不活
性雰囲気のアーク炉内で溶解して溶湯を作成した。次
に、上記溶湯を冷却することにより、MmNi3.2 Co
Al0.2 Mn0.6 で示される水素吸蔵合金鋳塊を作成し
た後、水素吸蔵合金鋳塊の粒径が200μm以下となる
ように機械的に粗粉砕して水素吸蔵合金粉末を作製し
た。続いて、この水素吸蔵合金粉末を100μm以下と
なるように粉砕した後、この水素吸蔵合金粉末1.2g
と,導電剤としてのニッケル粉末1.0gと,結着剤とし
てのPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)0.2gと
を混合してペーストを作製する。しかる後、このペース
トをプレスすることにより水素吸蔵合金電極(直径:2
0mm)を作製した。
(ペレット状)を、以下のようにして作製した。先ず、
市販のMm(ミッシュメタルであって、希土類元素の混
合物),Ni,Co,Al,及びMnを元素比で1:3.
2:1:0.2:0.6の割合となるようにそれぞれ秤量し
た後、10%の水素ガスを混合したアルゴン−水素不活
性雰囲気のアーク炉内で溶解して溶湯を作成した。次
に、上記溶湯を冷却することにより、MmNi3.2 Co
Al0.2 Mn0.6 で示される水素吸蔵合金鋳塊を作成し
た後、水素吸蔵合金鋳塊の粒径が200μm以下となる
ように機械的に粗粉砕して水素吸蔵合金粉末を作製し
た。続いて、この水素吸蔵合金粉末を100μm以下と
なるように粉砕した後、この水素吸蔵合金粉末1.2g
と,導電剤としてのニッケル粉末1.0gと,結着剤とし
てのPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)0.2gと
を混合してペーストを作製する。しかる後、このペース
トをプレスすることにより水素吸蔵合金電極(直径:2
0mm)を作製した。
【0015】このようにして作製した合金,及び電極
を、以下それぞれ(a1 )合金,及び(A1 )電極と称
する。 〔実施例2〜5〕アルゴンプラズマガスに対する水素ガ
スの添加量をそれぞれ20%,30%,40%,50%
と変化させる他は上記実施例1と同様にして合金,及び
電極を作製した。
を、以下それぞれ(a1 )合金,及び(A1 )電極と称
する。 〔実施例2〜5〕アルゴンプラズマガスに対する水素ガ
スの添加量をそれぞれ20%,30%,40%,50%
と変化させる他は上記実施例1と同様にして合金,及び
電極を作製した。
【0016】このようにして作製した合金,及び電極
を、以下それぞれ(a2 )合金〜(a 5 )合金,及び
(A2 )電極〜(A5 )電極と称する。 〔比較例〕水素ガス無添加のアルゴンガスのみから成る
プラズマガスを用いて溶湯を作成する他は、上記実施例
1と同様にして合金,及び電極を作製した。
を、以下それぞれ(a2 )合金〜(a 5 )合金,及び
(A2 )電極〜(A5 )電極と称する。 〔比較例〕水素ガス無添加のアルゴンガスのみから成る
プラズマガスを用いて溶湯を作成する他は、上記実施例
1と同様にして合金,及び電極を作製した。
【0017】このようにして作製した合金,及び電極
を、以下それぞれ(x)合金,及び(X)電極と称す
る。 〔実験1〕上記本発明の(a1 )合金〜(a5 )合金,
及び比較例の(x)合金を用いて、オージェ深さ方向分
析による酸素元素量を調べたので、その結果を図1に示
す。
を、以下それぞれ(x)合金,及び(X)電極と称す
る。 〔実験1〕上記本発明の(a1 )合金〜(a5 )合金,
及び比較例の(x)合金を用いて、オージェ深さ方向分
析による酸素元素量を調べたので、その結果を図1に示
す。
【0018】図1から明らかなように、本発明の
(a1 )合金〜(a5 )合金は、比較例の(x)合金に
比べて、いずれの深さにおいても合金中に含まれる酸素
の量が少ないことが認められる。これは、以下に示す理
由によるものと思われる。即ち、プラズマ中では水素ガ
スが容易に励起し又は解離されているため、励起状態に
ある水素ラジカルが水素吸蔵合金の表面をアタックしや
すくなる。したがって、以下に示す化2の反応が行われ
やすくなるため、水素吸蔵合金中(特に、合金表面)に
含まれている酸素を水蒸気として除去することができる
ためである。
(a1 )合金〜(a5 )合金は、比較例の(x)合金に
比べて、いずれの深さにおいても合金中に含まれる酸素
の量が少ないことが認められる。これは、以下に示す理
由によるものと思われる。即ち、プラズマ中では水素ガ
スが容易に励起し又は解離されているため、励起状態に
ある水素ラジカルが水素吸蔵合金の表面をアタックしや
すくなる。したがって、以下に示す化2の反応が行われ
やすくなるため、水素吸蔵合金中(特に、合金表面)に
含まれている酸素を水蒸気として除去することができる
ためである。
【0019】 O(溶融金属中の)+2H(又はH2 )→H2 O(gas)↑ 〔化2〕 〔実験2〕上記本発明の(a1 )合金〜(a5 )合金,
及び比較例の(x)合金を用いて、気体−固体反応での
水素吸蔵量,及び熱プラズマ温度を調べたので、これら
の結果を表1,及び図2に示す。また、図2において実
線は水素吸蔵量を、破線は熱プラズマ温度をそれぞれ示
す。
及び比較例の(x)合金を用いて、気体−固体反応での
水素吸蔵量,及び熱プラズマ温度を調べたので、これら
の結果を表1,及び図2に示す。また、図2において実
線は水素吸蔵量を、破線は熱プラズマ温度をそれぞれ示
す。
【0020】
【表1】
【0021】表1,及び図2から明らかなように、本発
明の(a1 )合金〜(a4 )合金は、比較例の(x)合
金に比べて、水素吸蔵量が増大していることが認められ
る。これに対して、本発明の(a5 )合金は、比較例の
(x)合金に比べて、水素吸蔵量が減少していることも
認められる。これは、水素ガスの混合量が40(Vol%)以
下であれば、熱プラズマ温度がそれほど低下しないが、
水素ガスの混合量が40(Vol%)を越えると、熱プラズマ
の温度が急激に低下するため、多成分系(La,Ce,
Pr,Nd,Co,Ni,Mn,Al)の高融点の金属
元素が均一に溶解,混合せず、組成が不均一になるから
であると思われる。
明の(a1 )合金〜(a4 )合金は、比較例の(x)合
金に比べて、水素吸蔵量が増大していることが認められ
る。これに対して、本発明の(a5 )合金は、比較例の
(x)合金に比べて、水素吸蔵量が減少していることも
認められる。これは、水素ガスの混合量が40(Vol%)以
下であれば、熱プラズマ温度がそれほど低下しないが、
水素ガスの混合量が40(Vol%)を越えると、熱プラズマ
の温度が急激に低下するため、多成分系(La,Ce,
Pr,Nd,Co,Ni,Mn,Al)の高融点の金属
元素が均一に溶解,混合せず、組成が不均一になるから
であると思われる。
【0022】以上のことから、水素ガスの混合量は全プ
ラズマガスに対して、10〜40(vol%)の範囲内
にあることが好ましいと思われる。 〔実験3〕上記本発明の(A1 )電極〜(A5 )電極,
及び比較例の(X)電極を用いてサイクル経過に伴う放
電容量を調べたので、これらの結果を図3に示す。尚、
実験は30%KOH水溶液中で焼結式ニッケル正極を対
極として用い、且つ、密閉容器中5気圧で行った。ま
た、実験は電流50mA/gで8時間充電した後、電流
50mA/gで放電終止電圧が1.0Vになるまで放電す
るという条件である。
ラズマガスに対して、10〜40(vol%)の範囲内
にあることが好ましいと思われる。 〔実験3〕上記本発明の(A1 )電極〜(A5 )電極,
及び比較例の(X)電極を用いてサイクル経過に伴う放
電容量を調べたので、これらの結果を図3に示す。尚、
実験は30%KOH水溶液中で焼結式ニッケル正極を対
極として用い、且つ、密閉容器中5気圧で行った。ま
た、実験は電流50mA/gで8時間充電した後、電流
50mA/gで放電終止電圧が1.0Vになるまで放電す
るという条件である。
【0023】図3から明らかなように、本発明の
(A1 )電極〜(A4 )電極は、比較例の(X)電極に
比べて、いずれのサイクルにおいても放電容量が増大し
ており、特にサイクル初期における放電容量の増大が顕
著に認められる。これは、以下に示す理由によるものと
思われる。即ち、プラズマ中では水素ガスが容易に励起
し又は解離されているため、励起状態にある水素ラジカ
ルが水素吸蔵合金の表面をアタックしやすくなる。した
がって、以下に示す化2の反応が行われやすくなるた
め、水素吸蔵合金中(特に、合金表面)に含まれている
酸素を水蒸気として除去することができる。その結果、
水素吸蔵合金の活性化が向上し、水素の吸蔵放出反応が
行われやすくなるため、初期特性が向上するものと思わ
れる。
(A1 )電極〜(A4 )電極は、比較例の(X)電極に
比べて、いずれのサイクルにおいても放電容量が増大し
ており、特にサイクル初期における放電容量の増大が顕
著に認められる。これは、以下に示す理由によるものと
思われる。即ち、プラズマ中では水素ガスが容易に励起
し又は解離されているため、励起状態にある水素ラジカ
ルが水素吸蔵合金の表面をアタックしやすくなる。した
がって、以下に示す化2の反応が行われやすくなるた
め、水素吸蔵合金中(特に、合金表面)に含まれている
酸素を水蒸気として除去することができる。その結果、
水素吸蔵合金の活性化が向上し、水素の吸蔵放出反応が
行われやすくなるため、初期特性が向上するものと思わ
れる。
【0024】 O(溶融金属中の)+2H(又はH2 )→H2 O(gas)↑ 〔化2〕 また、サイクルを重ねた場合でも放電容量が依然として
高いのは、本発明の(A1 )電極〜(A4 )電極は水素
吸蔵合金中に含まれる酸素が除去されているため、水素
の吸蔵放出反応に寄与する水素吸蔵合金の量が多いから
であると思われる。
高いのは、本発明の(A1 )電極〜(A4 )電極は水素
吸蔵合金中に含まれる酸素が除去されているため、水素
の吸蔵放出反応に寄与する水素吸蔵合金の量が多いから
であると思われる。
【0025】これに対して、本発明の(A5 )電極は、
比較例の(X)電極に比べて放電容量が減少しているこ
とも認められる。これは、上記実験2の結果からも明ら
かなように、水素ガスの混合量が40(Vol%)を越える
と、熱プラズマの温度が急激に低下するため、多成分系
(La,Ce,Pr,Nd,Co,Ni,Mn,Al)
の高融点の金属元素が均一に溶解,混合せず、組成が不
均一になるからであると思われる。 〔その他の事項〕上記実施例においては、希土類系の水
素吸蔵合金としてMmNi3.2 CoAl 0.2 Mn0.6 を
用いたが、本発明はこれに何ら限定されるものではな
く、例えば、Ti−Mn系,Ti−Fe系,Ti−Zr
系,Mg−Ni系,Zr−Mn系等の水素吸蔵合金を用
いても上記実施例と同様の効果を奏する。
比較例の(X)電極に比べて放電容量が減少しているこ
とも認められる。これは、上記実験2の結果からも明ら
かなように、水素ガスの混合量が40(Vol%)を越える
と、熱プラズマの温度が急激に低下するため、多成分系
(La,Ce,Pr,Nd,Co,Ni,Mn,Al)
の高融点の金属元素が均一に溶解,混合せず、組成が不
均一になるからであると思われる。 〔その他の事項〕上記実施例においては、希土類系の水
素吸蔵合金としてMmNi3.2 CoAl 0.2 Mn0.6 を
用いたが、本発明はこれに何ら限定されるものではな
く、例えば、Ti−Mn系,Ti−Fe系,Ti−Zr
系,Mg−Ni系,Zr−Mn系等の水素吸蔵合金を用
いても上記実施例と同様の効果を奏する。
【0026】
【発明の効果】以上の本発明によれば、プラズマ中で励
起状態にある水素ラジカルが水素吸蔵合金の表面をアタ
ックしやすくなるため、水素吸蔵合金中(特に、合金表
面)に含まれている酸素を水蒸気として除去することが
できる。その結果、水素吸蔵合金の活性化が向上し、水
素の吸蔵放出反応が行われやすくなるため、初期特性が
向上するといった優れた効果を奏する。
起状態にある水素ラジカルが水素吸蔵合金の表面をアタ
ックしやすくなるため、水素吸蔵合金中(特に、合金表
面)に含まれている酸素を水蒸気として除去することが
できる。その結果、水素吸蔵合金の活性化が向上し、水
素の吸蔵放出反応が行われやすくなるため、初期特性が
向上するといった優れた効果を奏する。
【図1】本発明の(a1 )合金〜(a5 )合金,及び比
較例の(x)合金を用いた場合における、オージェ深さ
方向分析による酸素元素量を示すグラフである。
較例の(x)合金を用いた場合における、オージェ深さ
方向分析による酸素元素量を示すグラフである。
【図2】本発明の(a1 )合金〜(a5 )合金,及び比
較例の(x)合金を用いた場合における、気体−固体反
応での水素吸蔵量,及び熱プラズマ温度を示すグラフで
ある。
較例の(x)合金を用いた場合における、気体−固体反
応での水素吸蔵量,及び熱プラズマ温度を示すグラフで
ある。
【図3】本発明の(A1 )電極〜(A5 )電極,及び比
較例の(X)電極を用いた場合における、サイクル経過
に伴う放電容量を示すグラフである。
較例の(X)電極を用いた場合における、サイクル経過
に伴う放電容量を示すグラフである。
フロントページの続き (72)発明者 木本 衛 守口市京阪本通2丁目18番地 三洋電機株 式会社内 (72)発明者 西尾 晃治 守口市京阪本通2丁目18番地 三洋電機株 式会社内
Claims (2)
- 【請求項1】 水素吸蔵合金をプラズマアーク放電法
で溶解させる工程を有する水素吸蔵合金電極の製造方法
において、 上記プラズマアーク放電法に用いるプラズマガスは、ア
ルゴンガスと水素ガスとの混合ガスであることを特徴と
する水素吸蔵合金電極の製造方法。 - 【請求項2】 上記水素ガスの混合量は、全プラズマ
ガスに対して10〜40容量%であることを特徴とする
請求項1記載の水素吸蔵合金電極の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4182499A JPH0629017A (ja) | 1992-07-09 | 1992-07-09 | 水素吸蔵合金電極の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4182499A JPH0629017A (ja) | 1992-07-09 | 1992-07-09 | 水素吸蔵合金電極の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0629017A true JPH0629017A (ja) | 1994-02-04 |
Family
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP4182499A Pending JPH0629017A (ja) | 1992-07-09 | 1992-07-09 | 水素吸蔵合金電極の製造方法 |
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JP (1) | JPH0629017A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20180074236A (ko) * | 2016-12-23 | 2018-07-03 | 서인희 | 멀티탭용 콘센트단자의 접속부 구조 |
-
1992
- 1992-07-09 JP JP4182499A patent/JPH0629017A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR20180074236A (ko) * | 2016-12-23 | 2018-07-03 | 서인희 | 멀티탭용 콘센트단자의 접속부 구조 |
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