JPH062897Y2 - コ字形商品用包装箱 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【産業上の利用分野】

本考案は、コ字形商品、例えば自動車のバンパー等のよ
うに両端が同方向に突出した形状の商品の包装に好適な
包装箱に関するものである。

【従来の技術及び考案が解決しようとする課題】

従来のこの種のコ字形商品は、通常の四角形箱体に仕切
材と共に収容していたが、箱体内に空間が多く、小さな
商品でもその形状の特異性から広い場所を占めていた。 この点、コ字形商品に合った形状の包装箱を形成するこ
とも考えられるが、商品両端の突出部位の屈曲包装部を
一体に連設する構成では段ボール等の箱素材の歩留りが
悪くコスト高となる問題点が容易に考えられるのであ
る。 また、その突出部位の屈曲包装部を夫々別々とすればそ
の組み立てが面倒となるのである。 そこで本考案は、段ボール等の箱素材の歩留りが良くて
安価となると共に、組み立ても簡単となるコ字形商品に
合った形状の包装箱を提供するのである。

【課題を解決するための手段】

このため本考案は、相互に嵌着できる収容体から成るも
ので、一方の収容体は、中央平板部の両側部に夫々谷折
目を介して側板片を連設すると共に、中央平板部の前後
に夫々山折目を介して折曲片を連設し、夫々の該折曲片
の夫々両側に谷折目を介して囲い側片を連設すると共
に、両側の夫々両方の囲い側片或いは両側の一方の囲い
側片に谷折目を介して囲い外片を連設して成り、他方の
収容体は、中央平板側の両側部に夫々谷折目を介して中
央部を切欠したコ字形側板片を連設すると共に、中央平
板部の前後或いは該コ字形側板片の前後に夫々谷折目を
介して胴片を連設して成り、両方の収容体を折目に沿っ
て折曲してコ字形に形成し、夫々の開放側を嵌着する構
成としている。

【作用】

一方の収容体は、谷折目で側板片を起立させると共に山
折目で折曲片を側板片と反対方向に折り曲げ、囲い側片
及び囲い外片を折曲することで、四角形の囲い枠を中央
平板部に突出状態とすると共に側板片側が開放したコ字
形体に形成する。 他方の収容体は、コ字形側板片を折り曲げると共に胴片
を折曲して側板片側が開放したコ字形体に形成する。 そして、夫々の開放側を合わせて両収容体を嵌着するこ
とで包装箱となるのである。

【実施例】

以下、本考案の詳細を図示実施例で説明する。 第１図乃至第３図で示す本例の段ボール製包装箱は相互
に嵌着できる容器体Ｓと蓋体Ｋとから成るもので、容器
Ｓは、第４図のように、中央平板部１の両側に部に夫々
谷折目Ａを介して中央部を切欠したコ字形側板２を対向
連設すると共に、中央平板部１の前後に折目Ｂを介して
胴片３を連設すると共に該両側板片２の前後に夫々折目
Ｃを介して接合片４を連設して成り、一方の接合片４に
舌片４ａを突設し、他方の接合片４に舌片４ａを係止す
る係止溝４ｂが折目Ｃ寄りに切欠してある。そして夫々
の折目Ａ，Ｂ，Ｃで折曲して胴片３を内側とすると共に
舌片４ａを係止溝４ｂに差し込み係止して第２図のよう
に組み立てるのである。 また、蓋体Ｋは、中央平板部５の両側部に夫々谷折目Ｄ
を介して側板片６を対向連設すると共に、中央平板部５
の前後に夫々山折目Ｅを介して折曲片７を連設し、夫々
の該折曲片７の両側に谷折目Ｆを介して囲い側片８を連
設すると共に、夫々の囲い側片８の両側に谷折目を介し
て囲い外片９を連設して成り、折曲片７、囲い側片８及
び囲い外片９の外側には折目Ｇを介してフラップ片１０
が連設してある。一方の囲い外片９には舌片９ａが側部
に突設してあり、他方の囲い外片９の折目連接部には係
止溝９ｂが切欠してある。 なお、側板片６は谷折目Ｄの起点から斜めに傾斜した形
状であり、その巾Ｈ（折目Ｄから開放側端縁６ａまでの
高さ）を囲い側片８の巾より少し大きくしている。また
谷折目Ｄは折目Ｆより少し内側に形成してある。 そして、夫々の折目に沿って折曲、舌片９ａを係止溝９
ｂに差し込み係止して、第６図のような中央を空間部と
する角筒状に折曲し、フラップ片１０を折り込んでテー
プ止めし、ついで山折目Ｅで折曲して第２図のようなコ
字形体の蓋体Ｋに形成するのである。 これにより、容器体Ｓは上面が開放され、蓋体Ｋは下面
が開放された状態となり、夫々の開放側を合わせ、蓋体
Ｋの折曲片７、囲い側片８及び囲い外片９で形成された
囲い筒Ｋａを容器体Ｓの胴片３，接合片４から成る胴部
Ｓａに被着すると共に、蓋体Ｓの側板片６を容器体Ｓの
コ字形側板片２の内側に挿入した状態で蓋体Ｋを容器体
Ｓに嵌着して本例の包装箱を形成するのである（第３図
参照）。 なお、第１図破線のようにバンパーＴを収容し、適宜部
位をテープ止めして横積み状態で収納運搬するのであ
る。 このように本例によると、蓋体Ｋの囲い筒Ｋａを折り曲
げ形成することで、コ字形商品における長い両端突出部
を良好な歩留で長く形成できるのであり、コスト安に生
産できるのである。 また、蓋体Ｋの側板片６が内側に，囲い筒Ｋａが外側に
嵌着した構成のため強度のある良好な嵌合状態となって
いる。 さらに、第３図のように、側板片６の長くした開放側端
縁６ａが容器体Ｓの中央平板部１の内底に当接するため
その巾の空間が確保でき商品の安定収納が図れるのであ
る。即ち、囲い側片８より側板片６の巾を長くして突出
させたため、箱体の高さを高くでき、収納商品の高さに
応じた箱体にすることができるのである。 本例は前記のように構成したが本考案においてはこれに
限定されない。例えば、箱体は相互に嵌着できる収容体
から成るものであればよく、その中央平板部，折曲片，
囲い側片，囲い外片，胴片の長さ及び巾を問わない。要
するに、収納する商品に応じた形状であればよい。この
際、箱体としては全ての端面部を閉塞するものでなくて
もよく、例えば本例でフラップ片１０のないものでもよ
い。 また、収納商品も限定されず、バンパーのように両端が
同一方向に突出した形状ならばよい。 さらに、側板片の形状も適宜であり、第７図或いは第８
図のように構成してもよい。 なお、箱体の材質も任意であり、折曲形成できるもので
あればよい。 また、相互の収容体の嵌着状態は問わず、本例において
蓋体Ｋの側板片６を容器体Ｓの外側に配置させてもよ
い。

【考案の効果】

本考案によると、両端突出部を折曲形成としたため段ボ
ール等の箱素材の歩留りが良くて安価にできる効果が大
きく、組み立ても簡単でコ字形商品に好適な包装箱とな
るのである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例における商品収納状態の斜視
図、 第２図はその組み立て状態の斜視図、 第３図はその中央概略断面図 第４図は一方の収容体である容器体の展開状態の平面
図、 第５図は他方の収容体である蓋体の展開状態の平面図、 第６図はその蓋体の折曲を説明する組立途中の斜視図、 第７図及び第８図は夫々別例の斜視図である。 １，５：中央平板部、２，６：側板部、 ３：胴片、４：接合片、６ａ：開放側端縁、 ７：折曲片、８：囲い側片、９：囲い外片、 １０：フラップ片、Ａ：谷折目、Ｅ：山折目、 Ｂ，Ｃ，Ｄ，Ｅ，Ｆ，Ｇ：折目、 Ｓ：容器体、Ｓａ：胴部、 Ｋ：蓋体、Ｋａ：囲い筒。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】相互に嵌着できる収容体から成るもので、
   一方の収容体は、中央平板部の両側部に夫々谷折目を介
   して側板片を連設すると共に、中央平板部の前後に夫々
   山折目を介して折曲片を連設し、夫々の該折曲片の夫々
   両側に谷折目を介して囲い側片を連設すると共に、両側
   の夫々両方の囲い側片或いは両側の一方の囲い側片に谷
   折目を介して囲い外片を連設して成り、他方の収容体
   は、中央平板部の両側部に夫々谷折目を介して中央部を
   切欠したコ字形側板片を連設すると共に、中央平板部の
   前後或いは該コ字形側板片の前後に夫々谷折目を介して
   胴片を連設して成り、両方の収容体を折目に沿って折曲
   してコ字形体に形成し、夫々の開放側を嵌着して包装箱
   とすることを特徴とするコ字形商品用包装箱。