JPH06287558A - 地山固結用薬液 - Google Patents
地山固結用薬液Info
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- JPH06287558A JPH06287558A JP5098917A JP9891793A JPH06287558A JP H06287558 A JPH06287558 A JP H06287558A JP 5098917 A JP5098917 A JP 5098917A JP 9891793 A JP9891793 A JP 9891793A JP H06287558 A JPH06287558 A JP H06287558A
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- Japan
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- liquid
- polyol
- agent
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-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C04—CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
- C04B—LIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
- C04B28/00—Compositions of mortars, concrete or artificial stone, containing inorganic binders or the reaction product of an inorganic and an organic binder, e.g. polycarboxylate cements
- C04B28/24—Compositions of mortars, concrete or artificial stone, containing inorganic binders or the reaction product of an inorganic and an organic binder, e.g. polycarboxylate cements containing alkyl, ammonium or metal silicates; containing silica sols
- C04B28/26—Silicates of the alkali metals
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C04—CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
- C04B—LIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
- C04B2111/00—Mortars, concrete or artificial stone or mixtures to prepare them, characterised by specific function, property or use
- C04B2111/00474—Uses not provided for elsewhere in C04B2111/00
- C04B2111/00732—Uses not provided for elsewhere in C04B2111/00 for soil stabilisation
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- Engineering & Computer Science (AREA)
- Ceramic Engineering (AREA)
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- Inorganic Chemistry (AREA)
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- Structural Engineering (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Consolidation Of Soil By Introduction Of Solidifying Substances Into Soil (AREA)
- Soil Conditioners And Soil-Stabilizing Materials (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【構成】 ケイ酸ソーダ水溶液を主成分とするA液と
有機ポリイソシアネートを主成分とするB液とを組み合
わせた二液型地山固結用薬液組成物であって、上記A液
中にヒドロキシル価750 〜1900の低分子ポリオールを含
有させることを特徴とする地山固結用薬液。 【効果】 本発明の薬液は、低分子量のポリオールを
水ガラスとともに用いており、従来の固結用薬液と比べ
て低粘度で浸透性に優れており、かつ、発泡倍率を高く
することが可能なので、従来の薬液では浸透しにくい空
隙にもよく浸透して岩盤等の固結処理をすることができ
る。また、低分子ポリオールと水ガラスとの相溶性が高
いので均一な固結領域を形成することが可能である。ま
た、発泡倍率を高めても十分な固結強度を達成すること
が可能で経済的である。さらに、無機−有機複合体を形
成するため、難燃性にも優れている。
有機ポリイソシアネートを主成分とするB液とを組み合
わせた二液型地山固結用薬液組成物であって、上記A液
中にヒドロキシル価750 〜1900の低分子ポリオールを含
有させることを特徴とする地山固結用薬液。 【効果】 本発明の薬液は、低分子量のポリオールを
水ガラスとともに用いており、従来の固結用薬液と比べ
て低粘度で浸透性に優れており、かつ、発泡倍率を高く
することが可能なので、従来の薬液では浸透しにくい空
隙にもよく浸透して岩盤等の固結処理をすることができ
る。また、低分子ポリオールと水ガラスとの相溶性が高
いので均一な固結領域を形成することが可能である。ま
た、発泡倍率を高めても十分な固結強度を達成すること
が可能で経済的である。さらに、無機−有機複合体を形
成するため、難燃性にも優れている。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、破砕帯を有する岩盤や
砂礫層等の堆積層に代表される軟弱地盤の固結安定化、
コンクリート中のクラックや空隙の補修等に用いる注入
薬液組成物(以下、「地山固結用薬液」という)に関す
る。
砂礫層等の堆積層に代表される軟弱地盤の固結安定化、
コンクリート中のクラックや空隙の補修等に用いる注入
薬液組成物(以下、「地山固結用薬液」という)に関す
る。
【0002】
【従来技術とその課題】破砕帯を有する岩盤や砂礫層等
の軟弱地盤を固結安定化するためには、グラウトの注入
が行なわれるのが通常である。こうしたグラウトとして
は、無機系グラウト、有機系グラウト、無機成分および
有機成分からなる無機−有機複合組成物が知られてい
る。
の軟弱地盤を固結安定化するためには、グラウトの注入
が行なわれるのが通常である。こうしたグラウトとして
は、無機系グラウト、有機系グラウト、無機成分および
有機成分からなる無機−有機複合組成物が知られてい
る。
【0003】このうち、無機系グラウトとしては、セメ
ントの懸濁液や水ガラスを成分とするものが代表的であ
るが、前者は地盤への浸透性が悪く、固結速度が遅い。
また、後者は、固結速度では前者に勝るものの固結強度
が低く、地盤への浸透性は充分ではない。さらに、水と
の接触によってアルカリ成分やシリカ成分が溶解して強
度低下を引き起こすという問題がある。
ントの懸濁液や水ガラスを成分とするものが代表的であ
るが、前者は地盤への浸透性が悪く、固結速度が遅い。
また、後者は、固結速度では前者に勝るものの固結強度
が低く、地盤への浸透性は充分ではない。さらに、水と
の接触によってアルカリ成分やシリカ成分が溶解して強
度低下を引き起こすという問題がある。
【0004】有機系グラウトとしては、尿素系、アクリ
ル系またはウレタン系の薬液を注入して地盤中で硬化さ
せるものが代表的であるが、尿素系薬液は、固結強度が
十分ではなく、ホルマリン等の硬化成分の溶出が問題と
なる。アクリル系またはウレタン系薬液は、固結強度は
高いものの、成分化合物が高価である上、硬化生成物が
可燃性であるという問題がある。
ル系またはウレタン系の薬液を注入して地盤中で硬化さ
せるものが代表的であるが、尿素系薬液は、固結強度が
十分ではなく、ホルマリン等の硬化成分の溶出が問題と
なる。アクリル系またはウレタン系薬液は、固結強度は
高いものの、成分化合物が高価である上、硬化生成物が
可燃性であるという問題がある。
【0005】無機−有機複合組成物は、無機成分として
水ガラスを用い、有機成分として有機系グラウトに使用
されるような各種硬化剤を用いる系が代表的である。例
えば、特開昭 55-160079号公報では、水ガラスを主成分
とする成分Aとポリイソシアネートからなる成分Bとか
らなる硬化組成物の使用例が記載されている。こうした
無機−有機複合組成物は、基本的には、無機系グラウト
の長所である不燃性あるいは難燃性および経済性と有機
系グラウトの長所である高い固結強度を兼ね備えている
が、無機系、有機系両者の特徴を併せて実現するために
は、添加剤を加える等の改良を施して特性を最適化する
必要がある。例えば、上記文献は、水ガラスにヒドロキ
シル価60〜600のポリオールおよび硬化用触媒を添
加した場合に固結特性が最適化されるとしてかかる組成
物による効果を例示している。しかし、かかる注入液で
は、粘度が著しく大きく岩盤への浸透性は低いという問
題が考えられる。また、水ガラスとポリオールとの相溶
性が悪く、触媒がポリオール中に移行してしまうため、
発泡速度や固結強度のばらつきが予想される。このた
め、岩盤等への浸透性が高く、なおかつ充分な固結強度
を達成し得る地山固結用薬液が求められており、種々の
改良が提案されている。例えば、本出願人は、特願平3-
268890号では、水ガラス−ポリオール系に代えてケイ酸
のアルカリ金属塩と水からなる系を用い、ポリイソシア
ネートとしてウレタンプレポリマーを使用することを提
案した。特開平4-318096号公報にも同様の改良が提案さ
れている。これらは、1〜2倍程度の発泡倍率で満足の
いく固結強度を示すが、発泡倍率が低いため、使用する
薬液の量を低減するには限界がある。そこで、より大き
な発泡倍率においても充分な固結強度を示すより経済的
な地山固結用薬液が求められていた。
水ガラスを用い、有機成分として有機系グラウトに使用
されるような各種硬化剤を用いる系が代表的である。例
えば、特開昭 55-160079号公報では、水ガラスを主成分
とする成分Aとポリイソシアネートからなる成分Bとか
らなる硬化組成物の使用例が記載されている。こうした
無機−有機複合組成物は、基本的には、無機系グラウト
の長所である不燃性あるいは難燃性および経済性と有機
系グラウトの長所である高い固結強度を兼ね備えている
が、無機系、有機系両者の特徴を併せて実現するために
は、添加剤を加える等の改良を施して特性を最適化する
必要がある。例えば、上記文献は、水ガラスにヒドロキ
シル価60〜600のポリオールおよび硬化用触媒を添
加した場合に固結特性が最適化されるとしてかかる組成
物による効果を例示している。しかし、かかる注入液で
は、粘度が著しく大きく岩盤への浸透性は低いという問
題が考えられる。また、水ガラスとポリオールとの相溶
性が悪く、触媒がポリオール中に移行してしまうため、
発泡速度や固結強度のばらつきが予想される。このた
め、岩盤等への浸透性が高く、なおかつ充分な固結強度
を達成し得る地山固結用薬液が求められており、種々の
改良が提案されている。例えば、本出願人は、特願平3-
268890号では、水ガラス−ポリオール系に代えてケイ酸
のアルカリ金属塩と水からなる系を用い、ポリイソシア
ネートとしてウレタンプレポリマーを使用することを提
案した。特開平4-318096号公報にも同様の改良が提案さ
れている。これらは、1〜2倍程度の発泡倍率で満足の
いく固結強度を示すが、発泡倍率が低いため、使用する
薬液の量を低減するには限界がある。そこで、より大き
な発泡倍率においても充分な固結強度を示すより経済的
な地山固結用薬液が求められていた。
【0006】
【問題解決に至る知見】本発明者らは、上記の問題点を
解決するため、鋭意検討を行なった結果、意外にも、ヒ
ドロキシル価750以上の低分子量ポリオールを水ガラ
ス(ケイ酸ソーダ水溶液)に添加し、これをポリイソシ
アネートとともに使用することによって、高発泡倍率で
も耐久性および固結強度に優れた難燃性無機−有機複合
体を生じる地山固結用薬液が得られることを見出し本発
明を完成するに至った。
解決するため、鋭意検討を行なった結果、意外にも、ヒ
ドロキシル価750以上の低分子量ポリオールを水ガラ
ス(ケイ酸ソーダ水溶液)に添加し、これをポリイソシ
アネートとともに使用することによって、高発泡倍率で
も耐久性および固結強度に優れた難燃性無機−有機複合
体を生じる地山固結用薬液が得られることを見出し本発
明を完成するに至った。
【0007】
【発明の構成】すなわち、本発明は、ケイ酸ソーダ水溶
液を主成分とするA液と有機ポリイソシアネートを主成
分とするB液とを組み合わせた二液型地山固結用薬液組
成物であって、上記A液中にヒドロキシル価750〜19
00のポリオールを含有させることを特徴とする地山固結
用薬液を提供する。
液を主成分とするA液と有機ポリイソシアネートを主成
分とするB液とを組み合わせた二液型地山固結用薬液組
成物であって、上記A液中にヒドロキシル価750〜19
00のポリオールを含有させることを特徴とする地山固結
用薬液を提供する。
【0008】本発明においてA液の主成分として用いら
れるケイ酸ソーダ水溶液は、一般式Na2 O・nSiO
2 ・xH2 Oで表わされるケイ酸ソーダの水溶液であ
る。上記ケイ酸ソーダは市販の製品を用いることがで
き、上記式においてn= 0.5〜4の範囲のものが含まれ
る。水溶液中の固形分濃度としては、通常10〜60重
量%、好ましくは20〜55重量とする。固形分濃度が
10%未満だと薬液中のケイ酸ソーダの割合が低く充分
な難燃性が得られない。固形分濃度が60%を超えると
ケイ酸ソーダが溶解しきれず液の分離を引き起こす。
れるケイ酸ソーダ水溶液は、一般式Na2 O・nSiO
2 ・xH2 Oで表わされるケイ酸ソーダの水溶液であ
る。上記ケイ酸ソーダは市販の製品を用いることがで
き、上記式においてn= 0.5〜4の範囲のものが含まれ
る。水溶液中の固形分濃度としては、通常10〜60重
量%、好ましくは20〜55重量とする。固形分濃度が
10%未満だと薬液中のケイ酸ソーダの割合が低く充分
な難燃性が得られない。固形分濃度が60%を超えると
ケイ酸ソーダが溶解しきれず液の分離を引き起こす。
【0009】本発明においては、A液中にヒドロキシル
価750〜1900のポリオールを含有させることが本質的
に重要である。ヒドロキシル価が750未満でも1900を
超えても、高発泡倍率で十分な固結強度を達成するとい
う本発明の効果は得られない。なお、本明細書において
ポリオールとは、炭化水素またはエーテルもしくはエス
テル分子中の炭素原子に結合する2以上の水素が水酸基
で置換されたものをいう。典型的には2官能性または3
官能性のポリオールが用いられる。
価750〜1900のポリオールを含有させることが本質的
に重要である。ヒドロキシル価が750未満でも1900を
超えても、高発泡倍率で十分な固結強度を達成するとい
う本発明の効果は得られない。なお、本明細書において
ポリオールとは、炭化水素またはエーテルもしくはエス
テル分子中の炭素原子に結合する2以上の水素が水酸基
で置換されたものをいう。典型的には2官能性または3
官能性のポリオールが用いられる。
【0010】2官能性ポリオールと3官能性ポリオール
は、好ましくは1:9〜9:1の混合比で混合して用い
る。混合比が1:9未満だと、B液との反応の際、ゲル
化が急激に進み岩盤等の空隙に無機−有機複合体が充填
されず、十分な固結力が発揮されない。混合比が9:1
を超えると、B液との反応の際のゲル化の進行が遅く、
岩盤の空隙に過剰の薬液が侵入し経済的でない。
は、好ましくは1:9〜9:1の混合比で混合して用い
る。混合比が1:9未満だと、B液との反応の際、ゲル
化が急激に進み岩盤等の空隙に無機−有機複合体が充填
されず、十分な固結力が発揮されない。混合比が9:1
を超えると、B液との反応の際のゲル化の進行が遅く、
岩盤の空隙に過剰の薬液が侵入し経済的でない。
【0011】A液中における低分子ポリオールの含有量
は、5〜40重量%の範囲とする。5重量%未満である
と本発明の効果が十分に発揮されない。また、40重量
%を超えると固結強度が極端に低下する。
は、5〜40重量%の範囲とする。5重量%未満である
と本発明の効果が十分に発揮されない。また、40重量
%を超えると固結強度が極端に低下する。
【0012】低分子ポリオールを添加することによる効
果がいかなる機構に基づくものかは明らかではないが、
低分子ポリオールとケイ酸水溶液との相溶性が良いこと
から、ケイ酸水溶液とウレタンプレポリマーとから生じ
る無水ケイ酸−ウレタン複合体、低分子ポリオールとウ
レタンプレポリマーとの反応生成物、無水ケイ酸ゲル等
が複雑な微細構造を形成し、発泡倍率が高くても十分な
固結強度を有する無機−有機複合体を形成するものと思
われる。
果がいかなる機構に基づくものかは明らかではないが、
低分子ポリオールとケイ酸水溶液との相溶性が良いこと
から、ケイ酸水溶液とウレタンプレポリマーとから生じ
る無水ケイ酸−ウレタン複合体、低分子ポリオールとウ
レタンプレポリマーとの反応生成物、無水ケイ酸ゲル等
が複雑な微細構造を形成し、発泡倍率が高くても十分な
固結強度を有する無機−有機複合体を形成するものと思
われる。
【0013】本発明においてB液の主成分として用いら
れる有機ポリイソシアネートは、各種のポリイソシアネ
ート、またはポリイソシアネートとポリオールとを部分
的に重合して得られる末端にNCO基を有するウレタン
プレポリマーを含む。それ自体で使用されまたはウレタ
ンプレポリマーの成分として使用されるポリイソシアネ
ートの例としては、ポリメチレンポリフェニルポリイソ
シアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート(以
下、「MDI」と略す)、トリレンジイソシアネート
(以下、「TDI」と略す)、キシリレンジイソシアネ
ート、イソホロンジイソシアネート、ナフタレンジイソ
シアネート、水添ジフェニルメタンジイソシアネートが
挙げられる。これらは単独で用いても混合物として用い
てもよい。例えば、TDIは、MDIとともに用いた場
合、硬化反応時の発泡力を高めることができ、B液全体
に対して10重量%以下配合することが好ましい。B液
中のウレタンプレポリマーの成分であるポリオールの例
としては、エチレングリコール、プロピレングリコー
ル、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオー
ル、1,6−ヘキサンジオールなどのジオール、グリセ
リン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール
などのトリオールならびにポリエチレングリコール(以
下、「PEG]と略す)およびポリプロピレングリコー
ル(以下、「PPG]と略す)などのポリエーテルポリ
オールが挙げられる。
れる有機ポリイソシアネートは、各種のポリイソシアネ
ート、またはポリイソシアネートとポリオールとを部分
的に重合して得られる末端にNCO基を有するウレタン
プレポリマーを含む。それ自体で使用されまたはウレタ
ンプレポリマーの成分として使用されるポリイソシアネ
ートの例としては、ポリメチレンポリフェニルポリイソ
シアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート(以
下、「MDI」と略す)、トリレンジイソシアネート
(以下、「TDI」と略す)、キシリレンジイソシアネ
ート、イソホロンジイソシアネート、ナフタレンジイソ
シアネート、水添ジフェニルメタンジイソシアネートが
挙げられる。これらは単独で用いても混合物として用い
てもよい。例えば、TDIは、MDIとともに用いた場
合、硬化反応時の発泡力を高めることができ、B液全体
に対して10重量%以下配合することが好ましい。B液
中のウレタンプレポリマーの成分であるポリオールの例
としては、エチレングリコール、プロピレングリコー
ル、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオー
ル、1,6−ヘキサンジオールなどのジオール、グリセ
リン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール
などのトリオールならびにポリエチレングリコール(以
下、「PEG]と略す)およびポリプロピレングリコー
ル(以下、「PPG]と略す)などのポリエーテルポリ
オールが挙げられる。
【0014】B液の成分としてウレタンプレポリマーを
用いることにより、B液の親水性や粘度、A液との反応
の結果生じる無機−有機複合体の硬さ等を調整すること
が可能である。一般にオキシアルキレン鎖を導入するこ
とにより親水性を付与することができ、A液であるケイ
酸水溶液との相溶性が改善される。B液成分のウレタン
プレポリマーは末端がNCO基である必要があり、NC
O%は15〜31.5%にすることが好ましい。
用いることにより、B液の親水性や粘度、A液との反応
の結果生じる無機−有機複合体の硬さ等を調整すること
が可能である。一般にオキシアルキレン鎖を導入するこ
とにより親水性を付与することができ、A液であるケイ
酸水溶液との相溶性が改善される。B液成分のウレタン
プレポリマーは末端がNCO基である必要があり、NC
O%は15〜31.5%にすることが好ましい。
【0015】岩盤等への浸透性を考慮して、B液として
は、MDI単独(各種異性体や多量体の混合物であって
もよい)、または、MDIもしくはMDIおよびTDI
とPEGもしくはPEGおよびPPGとの組合わせから
なる粘度200cps(25℃)以下の末端NCOウレ
タンプレポリマーが好適に用いられる。B液は、上記の
成分に加え、希釈剤を含んでもよい。希釈剤の例として
は、ジオクチルフタレ−ト、ジブチルフタレート、ジオ
クチルアジペート、塩素化パラフィン、プロセスオイル
等が挙げられる。これらは単独でも組み合わせて用いて
もよい。また、発泡性を調整するため、発泡性希釈剤を
使用してもよい。ここで、発泡性希釈剤とは、A液とB
液との反応の際発生する熱によって揮発し、両液の反応
の結果生じる無機−有機複合体を発泡させる有機溶媒で
ある。発泡性希釈剤は、希釈作用によってB液成分の岩
盤への浸透性を高めるとともに、発泡作用によって上記
複合体を岩盤内により深く浸透させ岩盤の強化に寄与す
る。発泡性希釈剤の例としては、アセトン、メチルエチ
ルケトン、エタン、ブタン、ペンタン、ヘキサンなどが
挙げられる。使用が許容されるならば揮発性のハロゲン
化アルキルを用いてもよい。発泡性希釈剤の使用量は、
A・B両液の反応の際の発泡倍率が3倍以上となるよう
に決定される。使用量の上限は、作業環境によって、ま
た、対象とする地盤等の強弱に関する考慮から決定され
る。通常は、A液とB液との合計量の20重量%以下で
ある。
は、MDI単独(各種異性体や多量体の混合物であって
もよい)、または、MDIもしくはMDIおよびTDI
とPEGもしくはPEGおよびPPGとの組合わせから
なる粘度200cps(25℃)以下の末端NCOウレ
タンプレポリマーが好適に用いられる。B液は、上記の
成分に加え、希釈剤を含んでもよい。希釈剤の例として
は、ジオクチルフタレ−ト、ジブチルフタレート、ジオ
クチルアジペート、塩素化パラフィン、プロセスオイル
等が挙げられる。これらは単独でも組み合わせて用いて
もよい。また、発泡性を調整するため、発泡性希釈剤を
使用してもよい。ここで、発泡性希釈剤とは、A液とB
液との反応の際発生する熱によって揮発し、両液の反応
の結果生じる無機−有機複合体を発泡させる有機溶媒で
ある。発泡性希釈剤は、希釈作用によってB液成分の岩
盤への浸透性を高めるとともに、発泡作用によって上記
複合体を岩盤内により深く浸透させ岩盤の強化に寄与す
る。発泡性希釈剤の例としては、アセトン、メチルエチ
ルケトン、エタン、ブタン、ペンタン、ヘキサンなどが
挙げられる。使用が許容されるならば揮発性のハロゲン
化アルキルを用いてもよい。発泡性希釈剤の使用量は、
A・B両液の反応の際の発泡倍率が3倍以上となるよう
に決定される。使用量の上限は、作業環境によって、ま
た、対象とする地盤等の強弱に関する考慮から決定され
る。通常は、A液とB液との合計量の20重量%以下で
ある。
【0016】注入薬液中には、A液とB液との反応を促
進させるための硬化促進剤を添加してもよい。かかる硬
化促進剤の例としては、ジメチルオクチルアミン、ジメ
チルラウリルアミン、トリエチルアミン、エチレンジア
ミン、トリエチレンジアミン、エタノールアミン、ジエ
チルエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタ
ノールアミン、モルホリンやピペラジンのような脂肪族
アミン、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)
フェノ−ル−N,N,N′,N′−テトラメチルメタン
ジアミン、4,4′−ジアミノジフェニルアミン等の芳
香族アミン、あるいは、ジブチル錫ジラウレ−ト、オク
チル酸錫、塩化第二錫、オクテン酸鉛、ナフテン酸鉛等
の有機金属系触媒が挙げられる。硬化促進剤の使用量
は、B成分に対して 0.1〜20重量%、好ましくは 0.5
〜15重量%である。
進させるための硬化促進剤を添加してもよい。かかる硬
化促進剤の例としては、ジメチルオクチルアミン、ジメ
チルラウリルアミン、トリエチルアミン、エチレンジア
ミン、トリエチレンジアミン、エタノールアミン、ジエ
チルエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタ
ノールアミン、モルホリンやピペラジンのような脂肪族
アミン、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)
フェノ−ル−N,N,N′,N′−テトラメチルメタン
ジアミン、4,4′−ジアミノジフェニルアミン等の芳
香族アミン、あるいは、ジブチル錫ジラウレ−ト、オク
チル酸錫、塩化第二錫、オクテン酸鉛、ナフテン酸鉛等
の有機金属系触媒が挙げられる。硬化促進剤の使用量
は、B成分に対して 0.1〜20重量%、好ましくは 0.5
〜15重量%である。
【0017】硬化促進剤を注入液中に分散させるために
界面活性剤を用いてもよい。かかる界面活性剤の例とし
ては、アルキルサルフェート、アルキルベンゼンスルホ
ネート、エトキシアルキルサルフェート、エトキシアル
キルベンゼンサルフェート等のナトリウム塩、アミン塩
またはアンモニウム塩、アルキルリン酸塩のような陰イ
オン性界面活性剤、ポリエチレングリコールアルキルエ
ーテルのような非イオン性界面活性剤等が挙げられる。
この他、使用する硬化促進剤に応じて、陽イオン性、あ
るいは両イオン性界面活性剤を使用することもできる。
これらの界面活性剤の量は、硬化促進剤の1〜100重
量%、好ましくは10〜20重量%である。また、必要
に応じて、オルガノポリシロキサンのような整泡剤、老
化防止剤、耐熱性付与剤、抗酸化剤のような安定化剤を
用いてもよい。
界面活性剤を用いてもよい。かかる界面活性剤の例とし
ては、アルキルサルフェート、アルキルベンゼンスルホ
ネート、エトキシアルキルサルフェート、エトキシアル
キルベンゼンサルフェート等のナトリウム塩、アミン塩
またはアンモニウム塩、アルキルリン酸塩のような陰イ
オン性界面活性剤、ポリエチレングリコールアルキルエ
ーテルのような非イオン性界面活性剤等が挙げられる。
この他、使用する硬化促進剤に応じて、陽イオン性、あ
るいは両イオン性界面活性剤を使用することもできる。
これらの界面活性剤の量は、硬化促進剤の1〜100重
量%、好ましくは10〜20重量%である。また、必要
に応じて、オルガノポリシロキサンのような整泡剤、老
化防止剤、耐熱性付与剤、抗酸化剤のような安定化剤を
用いてもよい。
【0018】本発明の地山固結用薬液は、上記A液とB
液とを組み合わせたもので、両液は使用時に混合され
る。混合比は、A液中の全水酸基含有量とB液中のNC
O基含有量によっても異なるが、通常は、10:1〜
1:10の範囲内、好ましくは1:1〜1:3の範囲内
とする。上記の範囲外では、いずれか一方の反応液が過
剰となるため良好な地山固結効果が達成されない。
液とを組み合わせたもので、両液は使用時に混合され
る。混合比は、A液中の全水酸基含有量とB液中のNC
O基含有量によっても異なるが、通常は、10:1〜
1:10の範囲内、好ましくは1:1〜1:3の範囲内
とする。上記の範囲外では、いずれか一方の反応液が過
剰となるため良好な地山固結効果が達成されない。
【0019】本発明の地山固結用薬液は、破砕帯を有す
る岩盤や砂礫層等の堆積層に代表される軟弱地盤、ある
いは、コンクリート中のクラックや空隙に注入され、こ
れらを固結安定化するのに用いることができる。注入方
法については、注入の直前に二液の混合が確実に行なわ
れる方法であれば特に限定はなく、任意の方法が使用で
きる。典型的な方法は、以下のとおりである。まず、注
入を行なうべき岩盤等にあらかじめ所定間隔で孔を穿
ち、逆止弁および静止ミキサーを備えた有孔の注入ボル
トまたは注入ロッドのような注入管を固定する。一方、
A液とB液をそれぞれタンクに装入し、ホースおよび継
手を通して各液を上記注入管内に3〜10kg/cm2
の圧力で注入する。両液は、静止ミキサーを通して均一
混合され、地盤等の対象物中に注入される。こうした岩
盤固結方法の詳細については、例えば本出願人の出願に
かかる特開昭 62-288213号公報に記載されている。
る岩盤や砂礫層等の堆積層に代表される軟弱地盤、ある
いは、コンクリート中のクラックや空隙に注入され、こ
れらを固結安定化するのに用いることができる。注入方
法については、注入の直前に二液の混合が確実に行なわ
れる方法であれば特に限定はなく、任意の方法が使用で
きる。典型的な方法は、以下のとおりである。まず、注
入を行なうべき岩盤等にあらかじめ所定間隔で孔を穿
ち、逆止弁および静止ミキサーを備えた有孔の注入ボル
トまたは注入ロッドのような注入管を固定する。一方、
A液とB液をそれぞれタンクに装入し、ホースおよび継
手を通して各液を上記注入管内に3〜10kg/cm2
の圧力で注入する。両液は、静止ミキサーを通して均一
混合され、地盤等の対象物中に注入される。こうした岩
盤固結方法の詳細については、例えば本出願人の出願に
かかる特開昭 62-288213号公報に記載されている。
【0020】なお、対象とする地盤等の種類または部位
に応じて注入方法や注入量は適宜変更される。例えば、
トンネルまたは坑道の天蓋部の補強を目的とする場合に
は、天蓋に沿って、例えば約2m間隔で、深さ約2〜約
3m、穿孔角度10〜20°、径4〜6cmの注入ボル
ト挿入孔を設け、各孔に全長3m程度の注入ボルトを挿
入する。こうした注入ボルトの一例として、図1に先端
閉鎖型注入ボルトを示すが、場合に応じて先端開放型
等、適当な形態を有する注入ボルトが使用できる。図に
示す注入ボルトは、中空パイプ状のパッカー部1と中空
のボルト部2をねじ継手3で連結したものである。簡便
のため図では短縮して示しているが、一般的にはボルト
部はパッカー部の2倍程度の長さを有する。薬液は逆止
弁付き継手からそれぞれ注入され、パッカー内に固定さ
れた静止ミキサー5を通して混合され、パッカーの先端
近くの外周に設けられた薬液吐出孔4から岩盤中に注入
される。薬液が確実に岩盤中に注入されるように、注入
ボルト挿入孔は注入ボルト挿入後、急結セメントまたは
発泡硬質ウレタン樹脂を塗布もしくは含浸させたウェス
等でシールしておくことが好ましい。薬液が岩盤空隙に
行き渡り固化すると、注入圧が急激に上昇するので、そ
の時点で注入を停止する。一般に注入ボルト1本につき
20〜200kg程度の薬液の注入が行なわれる。
に応じて注入方法や注入量は適宜変更される。例えば、
トンネルまたは坑道の天蓋部の補強を目的とする場合に
は、天蓋に沿って、例えば約2m間隔で、深さ約2〜約
3m、穿孔角度10〜20°、径4〜6cmの注入ボル
ト挿入孔を設け、各孔に全長3m程度の注入ボルトを挿
入する。こうした注入ボルトの一例として、図1に先端
閉鎖型注入ボルトを示すが、場合に応じて先端開放型
等、適当な形態を有する注入ボルトが使用できる。図に
示す注入ボルトは、中空パイプ状のパッカー部1と中空
のボルト部2をねじ継手3で連結したものである。簡便
のため図では短縮して示しているが、一般的にはボルト
部はパッカー部の2倍程度の長さを有する。薬液は逆止
弁付き継手からそれぞれ注入され、パッカー内に固定さ
れた静止ミキサー5を通して混合され、パッカーの先端
近くの外周に設けられた薬液吐出孔4から岩盤中に注入
される。薬液が確実に岩盤中に注入されるように、注入
ボルト挿入孔は注入ボルト挿入後、急結セメントまたは
発泡硬質ウレタン樹脂を塗布もしくは含浸させたウェス
等でシールしておくことが好ましい。薬液が岩盤空隙に
行き渡り固化すると、注入圧が急激に上昇するので、そ
の時点で注入を停止する。一般に注入ボルト1本につき
20〜200kg程度の薬液の注入が行なわれる。
【0021】コンクリート等の補修を目的とする場合に
は、数十cm間隔で、深さ約5〜10cm、径約1cm
の注入孔を穿ち注入パイプを打ち込むか、クラック発生
箇所にUまたはV字型の凹部を設けてここに注入パイプ
を固定する。注入パイプに静止ミキサー等を備えたY字
管またはT字管の一端を接合し、比例配合ポンプ等を用
いて残りの二端から上記A液およびB液を注入する。注
入圧は 0.5〜20kg/cm2 程度とする。
は、数十cm間隔で、深さ約5〜10cm、径約1cm
の注入孔を穿ち注入パイプを打ち込むか、クラック発生
箇所にUまたはV字型の凹部を設けてここに注入パイプ
を固定する。注入パイプに静止ミキサー等を備えたY字
管またはT字管の一端を接合し、比例配合ポンプ等を用
いて残りの二端から上記A液およびB液を注入する。注
入圧は 0.5〜20kg/cm2 程度とする。
【0022】
【発明の具体的開示】以下、実施例、比較例により、本
発明を具体的に説明する。
発明を具体的に説明する。
【実施例1〜9】ケイ酸ソーダ(Na2 O:SiO2 =
1:2.5)40%水溶液100重量部に水20重量部、ポ
リオール20重量部およびトリエチルアミン1.0重量
部を加え、均一に混合してA液とした。ポリオールとし
ては、ヒドロキシル価1810のエチレングリコールとグリ
セリンとの混合物およびヒドロキシル価800のジオ−
ル/トリオール混合物して用いた。混合比は表1に示す
とおりである。一方、有機ポリイソシアネート100重
量部と希釈剤(ジオクチルフタレート)10〜30重量
部を用いてB液を調製した。有機ポリイソシアネートと
しては、実施例1〜3および6〜8では、ポリオキシプ
ロピレングリコール(分子量:380)100gに対し
クルードジフェニルメタンジイソシアネート(ジフェニ
ルメタンジイソシアネート混合物。三井東圧化学(株)
製 MDI-CR100)1230gを反応させた末端NCO基のウレ
タンプレポリマーを、実施例4では、上記クルードジフ
ェニルメタンジイソシアネートを、実施例5では、オキ
シプロピレン鎖80重量%とオキシエチレン鎖20重量
%とからなる分子量2000のポリオール100gに対しク
ルードジフェニルメタンジイソシアネート(三井東圧化
学(株)製MDI-CR100 )780gを反応させた末端NC
O基のウレタンプレポリマーを、それぞれ使用した。上
記A液とB液とを1:1の組合わせで均一に混合し、以
下の試験法により、A液の均一性、A液とB液との混合
液の浸透性、ゲル化時間、硬化体の強度、発泡性、難燃
性を評価した。結果を表2に示す。 [試験方法] A液の均一性 ケイ酸ソーダ、水およびポリオールの混合溶液をビーカ
ーに入れ、60分間静置して層分離の有無を肉眼で観察
した。 ゲル化時間および浸透性 図2のような直径25cm、長さ100cmのガラス管
6に4号硅砂を入れ、砂の上面が下がらなくなるまでバ
イブレーターを用いて振動を与え、可能な限り堅く締め
た砂柱7を形成する。このガラス管内に本発明の薬液5
0gを注ぎ、ガラス管上端を密閉する。液の流れを目視
観測し、注入から液の流れが停止するまでの時間を計測
し、これをもってゲル化時間とした。また、液の流れが
停止した時点での浸透深さを測定してこれをもって浸透
性を評価した。 圧縮強度 上記の試験で得られた砂柱のうち、その上端面から2
0〜30cm間の部分を試料として採取し、φ40×8
0mmに調整し、ストログラフにて圧縮速度5mm/分
で圧縮して破壊時の強度を測定した。 発泡倍率 表1に記載する量のA液とB液とを混合して、硬化後の
体積を測定し、反応前の両液の体積の合計値でこれを割
って発泡倍率とした。 燃焼時間 JIS K9514にしたがって測定した。
1:2.5)40%水溶液100重量部に水20重量部、ポ
リオール20重量部およびトリエチルアミン1.0重量
部を加え、均一に混合してA液とした。ポリオールとし
ては、ヒドロキシル価1810のエチレングリコールとグリ
セリンとの混合物およびヒドロキシル価800のジオ−
ル/トリオール混合物して用いた。混合比は表1に示す
とおりである。一方、有機ポリイソシアネート100重
量部と希釈剤(ジオクチルフタレート)10〜30重量
部を用いてB液を調製した。有機ポリイソシアネートと
しては、実施例1〜3および6〜8では、ポリオキシプ
ロピレングリコール(分子量:380)100gに対し
クルードジフェニルメタンジイソシアネート(ジフェニ
ルメタンジイソシアネート混合物。三井東圧化学(株)
製 MDI-CR100)1230gを反応させた末端NCO基のウレ
タンプレポリマーを、実施例4では、上記クルードジフ
ェニルメタンジイソシアネートを、実施例5では、オキ
シプロピレン鎖80重量%とオキシエチレン鎖20重量
%とからなる分子量2000のポリオール100gに対しク
ルードジフェニルメタンジイソシアネート(三井東圧化
学(株)製MDI-CR100 )780gを反応させた末端NC
O基のウレタンプレポリマーを、それぞれ使用した。上
記A液とB液とを1:1の組合わせで均一に混合し、以
下の試験法により、A液の均一性、A液とB液との混合
液の浸透性、ゲル化時間、硬化体の強度、発泡性、難燃
性を評価した。結果を表2に示す。 [試験方法] A液の均一性 ケイ酸ソーダ、水およびポリオールの混合溶液をビーカ
ーに入れ、60分間静置して層分離の有無を肉眼で観察
した。 ゲル化時間および浸透性 図2のような直径25cm、長さ100cmのガラス管
6に4号硅砂を入れ、砂の上面が下がらなくなるまでバ
イブレーターを用いて振動を与え、可能な限り堅く締め
た砂柱7を形成する。このガラス管内に本発明の薬液5
0gを注ぎ、ガラス管上端を密閉する。液の流れを目視
観測し、注入から液の流れが停止するまでの時間を計測
し、これをもってゲル化時間とした。また、液の流れが
停止した時点での浸透深さを測定してこれをもって浸透
性を評価した。 圧縮強度 上記の試験で得られた砂柱のうち、その上端面から2
0〜30cm間の部分を試料として採取し、φ40×8
0mmに調整し、ストログラフにて圧縮速度5mm/分
で圧縮して破壊時の強度を測定した。 発泡倍率 表1に記載する量のA液とB液とを混合して、硬化後の
体積を測定し、反応前の両液の体積の合計値でこれを割
って発泡倍率とした。 燃焼時間 JIS K9514にしたがって測定した。
【0023】
【比較例1〜3】実施例1〜5と同様にしてケイ酸ソー
ダ、水、ポリオールからなるA液と有機磯ポリイソシア
ネートと希釈剤とからなるB液とを混合して比較用薬液
を調製した。但し、比較例1〜2においては、ポリオー
ルとしてヒドロキシル価500のジオールおよびトリオ
ールを用い、比較例3ではポリオールを用いていない。
また、比較例4では、過剰量のポリオールを用いた。
ダ、水、ポリオールからなるA液と有機磯ポリイソシア
ネートと希釈剤とからなるB液とを混合して比較用薬液
を調製した。但し、比較例1〜2においては、ポリオー
ルとしてヒドロキシル価500のジオールおよびトリオ
ールを用い、比較例3ではポリオールを用いていない。
また、比較例4では、過剰量のポリオールを用いた。
【0024】
【表1】 [表1への注] 1)D1810 エチレングリコール(ヒドロキシル価=181
0) D800 エチレングリコールの水酸基にプロピレンオキシ
ドを付加しヒドロキシル価=800のポリオールとした
もの。 D500 エチレングリコールの水酸基にプロピレンオキシ
ドを付加しヒドロキシル価=500のポリオールとした
もの。 D 50 エチレングリコールの水酸基にプロピレンオキシ
ドを付加しヒドロキシル価=50のポリオールとしたも
の。 T1810 グリセリン(ヒドロキシル価=1810) T800 グリセリンの水酸基にプロピレンオキシドを付加
しヒドロキシル価=800のポリオールとしたもの。 T500 グリセリンの水酸基にプロピレンオキシドを付加
しヒドロキシル価=500のポリオールとしたもの。 T 50 グリセリンの水酸基にプロピレンオキシドを付加
しヒドロキシル価=50のポリオールとしたもの。 2)クルードジフェニルメタンジイソシアネート(三
井東圧化学(株)製 MDI-CR100) ポリオキシプロピレングリコール(分子量:380)
100gに対しクルードジフェニルメタンジイソシアネ
ート(三井東圧化学(株)製MDI-CR100)1230gを反応さ
せた末端NCO基のウレタンプレポリマー オキシプロピレン鎖80重量%とオキシエチレン鎖2
0重量%とからなる分子量2000のポリオール100gに
対しクルードジフェニルメタンジイソシアネート(三井
東圧化学(株)製MDI-CR100)780gを反応させた末端
NCO基のウレタンプレポリマー
0) D800 エチレングリコールの水酸基にプロピレンオキシ
ドを付加しヒドロキシル価=800のポリオールとした
もの。 D500 エチレングリコールの水酸基にプロピレンオキシ
ドを付加しヒドロキシル価=500のポリオールとした
もの。 D 50 エチレングリコールの水酸基にプロピレンオキシ
ドを付加しヒドロキシル価=50のポリオールとしたも
の。 T1810 グリセリン(ヒドロキシル価=1810) T800 グリセリンの水酸基にプロピレンオキシドを付加
しヒドロキシル価=800のポリオールとしたもの。 T500 グリセリンの水酸基にプロピレンオキシドを付加
しヒドロキシル価=500のポリオールとしたもの。 T 50 グリセリンの水酸基にプロピレンオキシドを付加
しヒドロキシル価=50のポリオールとしたもの。 2)クルードジフェニルメタンジイソシアネート(三
井東圧化学(株)製 MDI-CR100) ポリオキシプロピレングリコール(分子量:380)
100gに対しクルードジフェニルメタンジイソシアネ
ート(三井東圧化学(株)製MDI-CR100)1230gを反応さ
せた末端NCO基のウレタンプレポリマー オキシプロピレン鎖80重量%とオキシエチレン鎖2
0重量%とからなる分子量2000のポリオール100gに
対しクルードジフェニルメタンジイソシアネート(三井
東圧化学(株)製MDI-CR100)780gを反応させた末端
NCO基のウレタンプレポリマー
【0025】
【表2】
【0026】
【発明の効果】本発明の薬液は、低分子量のポリオール
を水ガラスとともに用いており、従来の固結用薬液と比
べて低粘度で浸透性に優れており、かつ、発泡倍率を高
くすることが可能なので、従来の薬液では浸透しにくい
空隙にもよく浸透して岩盤等の固結処理をすることがで
きる。また、低分子ポリオールと水ガラスとの相溶性が
高いので均一な固結領域を形成することが可能である。
また、発泡倍率を高めても十分な固結強度を達成するこ
とができ経済的である。さらに、無機−有機複合体を形
成するため、難燃性にも優れている。
を水ガラスとともに用いており、従来の固結用薬液と比
べて低粘度で浸透性に優れており、かつ、発泡倍率を高
くすることが可能なので、従来の薬液では浸透しにくい
空隙にもよく浸透して岩盤等の固結処理をすることがで
きる。また、低分子ポリオールと水ガラスとの相溶性が
高いので均一な固結領域を形成することが可能である。
また、発泡倍率を高めても十分な固結強度を達成するこ
とができ経済的である。さらに、無機−有機複合体を形
成するため、難燃性にも優れている。
【図1】本発明の地山固結用薬液の注入に使用できる注
入ボルトの断面図。
入ボルトの断面図。
【図2】本発明の薬液の浸透性等を試験する方法の説明
図。
図。
1 パッカー部 2 ボルト部 3 ねじ継手 4 薬液吐出孔 5 静止ミキサー 6 ガラス管 7 砂柱 8 蓋 9 試料
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宇田 信也 愛知県小牧市大字北外山字哥津3600番地 東海ゴム工業株式会社内 (72)発明者 満留 康幸 愛知県名古屋市西区鳥見町2丁目21番地 シンク化学工業株式会社内
Claims (4)
- 【請求項1】 ケイ酸ソーダ水溶液を主成分とするA液
と有機ポリイソシアネートを主成分とするB液とを組み
合わせた二液型地山固結用薬液組成物であって、上記A
液中にヒドロキシル価750〜1900の低分子ポリオール
を含有させることを特徴とする地山固結用薬液。 - 【請求項2】 A液中の低分子ポリオールが2官能性ポ
リオールと3官能性ポリオールとの混合物であって、そ
のモル比が1:9〜9:1の範囲にあることを特徴とす
る請求項1に記載の地山固結用薬液。 - 【請求項3】 A液中の低分子ポリオールの含有量が5
〜40重量%であることを特徴とする請求項1または2
に記載の地山固結用薬液。 - 【請求項4】 A液とB液の粘度がそれぞれ200cp
s(25℃)以下であることを特徴とする先行するいず
れかの請求項に記載の地山固結用薬液。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5098917A JPH06287558A (ja) | 1993-04-01 | 1993-04-01 | 地山固結用薬液 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5098917A JPH06287558A (ja) | 1993-04-01 | 1993-04-01 | 地山固結用薬液 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06287558A true JPH06287558A (ja) | 1994-10-11 |
Family
ID=14232489
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5098917A Pending JPH06287558A (ja) | 1993-04-01 | 1993-04-01 | 地山固結用薬液 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06287558A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016175982A (ja) * | 2015-03-19 | 2016-10-06 | 旭有機材株式会社 | 地山固結用薬液 |
JP2020079343A (ja) * | 2018-11-12 | 2020-05-28 | 東ソー株式会社 | 岩盤固結用注入薬液組成物 |
-
1993
- 1993-04-01 JP JP5098917A patent/JPH06287558A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016175982A (ja) * | 2015-03-19 | 2016-10-06 | 旭有機材株式会社 | 地山固結用薬液 |
JP2020079343A (ja) * | 2018-11-12 | 2020-05-28 | 東ソー株式会社 | 岩盤固結用注入薬液組成物 |
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