JPH0628738B2 - 水素化脱硫・水素化分解触媒 - Google Patents

水素化脱硫・水素化分解触媒

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JPH0628738B2
JPH0628738B2 JP60217146A JP21714685A JPH0628738B2 JP H0628738 B2 JPH0628738 B2 JP H0628738B2 JP 60217146 A JP60217146 A JP 60217146A JP 21714685 A JP21714685 A JP 21714685A JP H0628738 B2 JPH0628738 B2 JP H0628738B2
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KOSUMO SEKYU KK
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はアルミナ、非結晶質シリカ・アルミナおよびY
型ゼオライトの混合物からなる担体に、周期律表VIb族
金属およびVIII族金属を担持した重質油の水素化脱硫・
水素化分解処理に対してすぐれた活性を有する触媒に関
するものである。
〔従来の技術および発明が解決しようとする問題点〕
世界的に原油が重質化する傾向にあるのに引き替え、石
油製品の需要はますます、中、軽質化する傾向にある。
このため重質油を高価値の中、軽質油に転化させる分解
プロセスはその重要性が一段と高まつている。石油精製
業では、これに対応するため様々な対策を講じている
が、そのひとつに、既存の水素化脱硫装置を分解型装置
に転換する方法が行なわれている。即ち、水素化脱硫を
行なうとともに、同時に水素化分解を行ない、中、軽質
分を高収率で生成させる方法である。
常圧残油、減圧軽油、減圧残油等の所謂重質油の水素化
脱硫触媒としてはアルミナ担体にモリブデン等の周期律
表VIb族金属およびコバルト、ニツケル等のVIII族金属
を担持した触媒が知られており、このタイプの触媒は高
い脱硫活性を示し、水素化脱硫触媒としては好適である
が、分解活性は低いため、高収率で中、軽質分を得るに
は高反応温度または低液空間速度の採用などといつた過
酷な反応条件を必要とする。一方水素化分解触媒として
は従来から数多く提案されている。即ち酸性度の高いシ
リカ・アルミナ、シリカ・マグネシア、アルミナ・チタ
ニア、アルミナ・ボリアなど固体酸性を有する担体にVI
b族金属およびVIII族金属を担持してなる触媒による分
解能の向上が試みられている。これら酸性度の高い担体
を用いた触媒はアルミナ担体の触媒に比べて、分解活性
はある程度の好結果をもたらすが、未だ充分な分解活性
は発揮し得ず、また脱硫活性は低い。
さらに、近年、上記した如きタイプの触媒の水素化分解
活性を改善する目的で、ゼオライトを混合した水素化分
解触媒が開発されている。このゼオライト含有触媒はゼ
オライトを含まない触媒に比べ、高い分解活性を示し、
比較的温和な反応条件で重質油を水素化分解する能力を
備えているが、灯油および軽油等の中間留分に対する選
択性に乏しく、生成物の大半がナフサとガスで占められ
るという欠点がある。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者らは、上記した如き従来触媒の問題点を改善す
べく、種々検討を重ねた結果、重質油の水素化脱硫およ
び中間留分を高収率で生成する水素化分解双方に高い活
性を有する触媒として、アルミナと非結晶質シリカ・ア
ルミナとY型ゼオライトの混合物からなる担体に、周期
律表VIb族金属およびVIII族金属の鉄族と白金族金属を
担持してなる比表面積300〜500m2/gの触媒であ
つて、特定の細孔分布を有する触媒を見出し、本発明に
到達したものである。
以下に本発明を詳細に説明する。
本発明の水素化脱硫・水素化分解触媒はアルミナと非結
晶質シリカ・アルミナとY型ゼオライトの混合物からな
る担体に周期律表VIb族金属およびVIII族金属の鉄族と
白金族金属を担持してなり、好ましくは当該担体のアル
ミナにVIb族金属の少なくとも1種およびVIII族金属の
鉄族金属の少なくとも1種を担持してなり、当該担体の
非結晶質シリカ・アルミナにVIII族金属の白金族金属の
少なくとも1種を担持してなる、比表面積300〜50
0m2/gの触媒であつて、 半径20〜300Åの細孔の容積が0.35m/g以上
であり、 半径20〜40Åおよび半径50〜100Åにそれぞ
れ一つずつ明瞭なピークを有する細孔分布を示し、 半径20〜45Åの細孔の容積が半径20〜300Å
の細孔の容積の15〜40%の範囲にあり、半径45〜
150Åの細孔の容積が半径20〜300Åの細孔の容
積の55〜85%の範囲であること を特徴とする。
なお、本発明において「明瞭なピークを有する細孔分
布」とは、累積細孔容量を細孔半径について微分した値
を、半径に対してプロツトした、いわゆる細孔分布曲線
が明瞭な極大値を有することを意味する。特定の2領域
にそれぞれ1つずつ明瞭なピークを有する細孔分布は、
バイモーダルな(bimodal)な細孔分布として知られて
いるものである(例えば、「触媒」第27巻第5号第3
16頁〜318頁参照)。
本発明の水素化脱硫・水素化分解触媒に於いて、担体は
アルミナと非結晶質シリカ・アルミナとY型ゼオライト
の混合物で構成され、アルミナは実質的に脱硫活性を担
い、非結晶質シリカ・アルミナおよびY型ゼオライトは
実質的に分解活性を担つている。
通常、当該触媒の担体に於いて、アルミナの配合量は3
0〜60wt%、好ましくは40〜50wt%の範囲で使用さ
れ、非結晶質シリカ・アルミナの配合量およびY型ゼオ
ライトの配合量は各々20〜40wt%の範囲で使用さ
れ、かつ、非結晶質シリカ・アルミナおよびY型ゼオラ
イトの合計の配合量が40〜70wt%、好ましくは50
〜60wt%の範囲で使用される。アルミナの配合量が少
なすぎるとアルミナに期待する脱硫活性が充分に発揮さ
れず、逆に多すぎると非結晶質シリカ・アルミナおよび
Y型ゼオライトに期待する分解活性が充分に現われない
傾向にある。
本発明で使用されるアルミナは、比表面積は150〜3
00m2/gを示し半径20〜75000Åの全細孔の容
積が0.6〜1.0m/gであつて、かつ半径45〜150
Åの細孔の容積が全細孔の容積の少なくとも85%であ
り、半径20〜45Åの細孔の容積が全細孔の容積の1
0%以下であり、半径50〜100Åに明瞭なピークを
有する細孔分布を示し、半径50〜100Åの細孔容積
が0.5〜0.8m/gであることを満足することが望まし
い。本条件を満足するアルミナは、公知の細孔調節方法
を用いて製造でき、例えばアルミニウムアルコキドの加
水分解で生成されるベーマイトを水および無機酸もしく
は有機酸並びに塩基性窒素化合物を添加し可及的均一に
混合混練し、所望の形状と寸法に成型した後乾燥し、5
00〜600℃の温度で焼成することにより製造するこ
とができる。
本発明では触媒の水素化分解活性を改善するため、上記
したアルミナに比較的温和な固体酸性物質として非結晶
質シリカ・アルミナと強い固体酸性を有するY型ゼオラ
イトを混合して触媒担体とする。
非結晶質シリカ・アルミナは、一般に比較的高い酸性度
と高表面積を有し、40〜90wt%のシリカおよび10
〜60wt%のアルミナからなる。さらに詳しくは、本発
明の非結晶質シリカ・アルミナは、比表面積350〜6
50m2/gを示し、半径20〜75000Åの全細孔の容積
が0.4〜0.8m/gであつて、かつ半径20〜75000Å
の全細孔の容積に対して、半径20〜45Åの細孔の容
積が85%以上および半径45〜150Åの細孔の容積
が10%以下であり、半径20〜40Åの明瞭なピーク
を有する細孔分布を示すことを満足することが望まれ
る。
上記の非結晶質シリカ・アルミナは水素化分解すべき比
較的大きな分子は細孔内に侵入できるが、アスフアルテ
ンのような巨大分子は細孔内に侵入できないので、巨大
分子の分解による炭素質物質の生成および重金属、窒素
化合物の蓄積が抑制され、結果として高分解活性が保た
れ、中間留分収率も高い。この非結晶質シリカ・アルミ
ナの細孔半径を限度以上に小さくすると、水素化分解す
べき分子が細孔内へ拡散することが困難になるので、分
解反応は抑制され、分解活性は低下し、加えて細孔内の
分子拡散が遅くなることに起因して過分解が生じ、中間
留分収率も低下するので好ましくない。上記条件を満足
する非結晶質シリカ・アルミナは合成シリカ・アルミナ
分解触媒の製造法として当業者に知られた方法と同様の
通常法によつて調製することができる。例えば水ガラス
を硫酸と混合してシリカヒドロゲルを作り、次に硫酸ア
ルミニウムとアンモニアを加え、シリカヒドロゲルにア
ルミナを沈着させる。このシリカ・アルミナヒドロゲル
を過洗浄後、所望の形状と寸法に成型し、乾燥、焼成
によつて上記条件を満足する非結晶質シリカ・アルミナ
を得ることができる。さらに本発明の非結晶質シリカ・
アルミナには市販のシリカ・アルミナ分解触媒も上記条
件を満足すれば使用できる。これら市販のシリカ・アル
ミナ分解触媒は通常微細粒子もしくは成型体として入手
できる。微細粒子はこれをそのまま本発明の非結晶質シ
リカ・アルミナ担体として用いることもできるが、比較
的大きな微細粒子および成型体は粒子の粒径を例えば湿
潤ボールミル、乾燥衝撃ミル、コロイドミル等による粉
砕によつて小さくし、小さい粒子径で使用する方が機械
的強度および耐摩耗性にすぐれた担体が得られ、好まし
い。
本発明では上記の比較的温和な固体酸性である非結晶質
シリカ・アルミナに分解活性の一部を担わせると同時
に、固体酸的性質がより強いY型ゼオライトにも分解活
性を担わせている。この非結晶質シリカ・アルミナおよ
びY型ゼオライトを併用することによつて、例えばゼオ
ライトのみに分解活性を担わせた触媒に比べ、ガス状成
分の副生量が少なく、中間留分の選択性が高く、しかも
高分解である結果が得られる。
本発明で用いられるY型ゼオライトはユニオンカーバイ
ド社のSK-40で代表され、公知の方法で製造することが
できる。例えば「化学と工業」、21、1242(1968)には
Y型ゼオライトの製造法が述べられている。このY型ゼ
オライトをそのまま本発明の担体成分として使用するこ
とができるが、より好ましくは、Y型ゼオライトの交換
し得るアルカリ金属イオンのできる限り全てを通常のイ
オン交換法によりアンモニウムおよび/またはランタ
ン、セリウム等の希土類金属イオンで交換し、Y型ゼオ
ライトのアルカリ金属イオンの含有量を1wt%以下に低
減させて使用することが望ましい。さらに本発明のY型
ゼオライトとしては超安定質Y型ゼオライトを採用する
ことができる。超安定質Y型ゼオライトはアンモニウム
交換Y型ゼオライトを例えばEDTA等を用いて脱アル
ミニウムして安定化する方法、スチーミング処理して安
定化する方法、高温焼成およびイオン交換をくり返して
安定化する方法、鉱酸処理して安定化する方法等によつ
て製造することができる。かくして得られる超安定質Y
型ゼオライトはそのまま本発明の担体として使用するこ
とができ、さらに、上述したランタン、セリウム等の希
土類金属イオンでイオン交換した超安定質Y型ゼオライ
トとして使用することもできる。
本発明の触媒担体は、上述したアルミナと非結晶質シリ
カ・アルミナとY型ゼオライトを所定の割合で混合し、
球状、円柱状、タブレツト状など所望の形状に成型し、
乾燥した後、500〜600℃の温度で1〜10時間焼成
することにより製造される。かくして得られた担体は、
高い比表面積と半径20〜300Åの範囲の細孔分布に
於いて、半径20〜45Åに多量の非結晶質シリカ・ア
ルミナ細孔および45〜150Åに多量のアルミナ細孔
を有している。
なお、本発明の触媒の有する特定の表面積および細孔分
布は、通常、一般的には触媒担体に使用するアルミナお
よび非結晶質シリカ・アルミナを各々の表面積および細
孔分布が前述した範囲のものから選択しさえすればこれ
らをY型ゼオライトとともに通常の方法で混合、成型、
焼成することにより得られる。
しかし、これらアルミナとシリカ・アルミナ原料の細孔
特性はいつの場合にも製品触媒の細孔特性の完全な十分
条件であるとは限らないので最終的に、調製後の触媒に
ついて都度細孔特性を確認して取捨選択することが望ま
しい。勿論、原料特性が上述の範囲外のものから何らか
の工夫を加えて本発明の触媒を調製することも全くあり
得ないことではないので、いずれにしても得られた触媒
が本発明で規定するものとなれば、使用するアルミナ、
非結晶質シリカ・アルミナの細孔特性は上述した範囲が
好ましいが必ずしもそれらに限定されるものではない。
アルミナと非結晶質シリカ・アルミナの混合物からなる
担体には活性成分として周期律表のVIb族金属及びVIII
族金属の鉄族と白金族金属が金属酸化物または金属硫化
物の形で担持される。さらに好ましくは当該担体のアル
ミナにはVIb族金属としては例えばモリブデンおよび
(または)タングステン、およびVIII族金属として鉄族
金属から選ばれる例えばニツケルおよび(または)コバ
ルトを担持してなり、また当該担体の非結晶質シリカ・
アルミナにはVIII族金属のうち白金、ロジウム、イリジ
ウム、パラジウム等の白金族金属から選ばれる少なくと
も1種が担持してなる。当該担体の非結晶質シリカ・ア
ルミナおよびY型ゼオライトにVIb族金属およびVIII族
金属の鉄族金属を担持することは本発明の場合、分解活
性を低下させるので避けることが望まれる。これは、VI
b族金属およびVIII族金属の鉄族金属の担持は非結晶質
シリカ・アルミナの細孔を閉塞し、表面積を低下させ、
酸性点を減少させるからであり、およびY型ゼオライト
の結晶構造を破壊し、表面積を低下させ、さらに酸性点
を減少させるからである。通常、活性成分の担持量は、
当該担体のアルミナに担持されるVIb族金属は金属とし
て最終触媒組成物の3.0〜10wt%およびVIII族金属の
鉄族金属は金属として最終触媒組成物の1.0〜4.0wt%、
同じく当該担体の非結晶質シリカ・アルミナに担持され
るVIII族金属の白金族金属は金属として最終触媒組成物
の0.05〜1wt%である。
これら触媒の活性成分は、アルミナ、非結晶質シリカ・
アルミナとY型ゼオライトが混合される工程前に、予め
アルミナと非結晶質シリカ・アルミナに上記成分を含む
水溶液を別々に含浸して担持し、終で混合し、成型、乾
燥、焼成を行なう方法および予め非結晶質シリカ・アル
ミナに上記活性成分を含む水溶液を含浸し、乾燥、焼成
した後、アルミナ及びY型ゼオライトと混合し、成型、
乾燥、焼成を行なつて得たアルミナ、Y型ゼオライトお
よび白金族金属担持非結晶質シリカ・アルミナとからな
る中間体触媒組成物に、上記活性成分を含む水溶液を充
分注意深い操作により当該担体のアルミナ細孔にのみ選
択的にVIb族金属およびVIII族金属の鉄族金属を含浸
し、乾燥、焼成することによつて担持する方法等のいず
れをも採用することができる。活性成分を含浸担持した
触媒の焼成は、前記のアルミナと非結晶質シリカ・アル
ミナとY型ゼオライトの混合物担体を製造する場合と同
様の条件で行なわれる。
〔効果〕 かくして製造された本発明の触媒は重質油の水素化脱硫
・水素化分解処理に於いてすぐれた脱硫活性および分解
活性を示し、特に中間留分を高収率で得ることができ
る。本発明の触媒を使用する重質油の水素化脱硫、水素
化分解処理は公知の方法および条件で実施することがで
きる。例えば、50〜200kg/cm2Gの水素加圧下
に、300〜450℃で固定床触媒床に重質油を液空間
速度01〜2h-1、水素対重質油300〜2000H2
/oilで流通させることにより効果的に重質油の水
素化脱硫、水素化分解処理を行なうことができ、中間留
分の収率は高いものとなる。
〔実施例〕
以下に本発明を実施例により更に具体的に説明する。
実施例での細孔分布および容積は水銀圧入式ポロシメー
ターで測定した。使用機は株式会社島津製作所製自動ポ
ロシメーターオートポア9200で最高圧4200kg/
cm2ケージである。従つて細孔の測定範囲は半径17.8Å
から75000Åである。比表面積は窒素吸着法によりBE
T法で算出した。使用機はカルロエルバ社製ソープトマ
チツク1800である。
実施例 (1)アルミナ担体前駆体混練物およびアルミナ担体の製
造 コンデア社製ペーマイト粉末pural SB(Al2O3含有率7
5%)1250gをバツチ式ニーダーに移し、4.3%硝
酸水溶液1472gを約5分かけて混練しながら加え、さら
に25分混練を続けた。次に前記混合物に2.1%アンモ
ニア水695gを加えて25分混練した混練物(X)を得
た。
この混練物(X)をスクリユー式押出成型機で直径1.5mmに
押出成型し、成型物を120℃で3時間乾燥した後、電
気炉中で乾燥空気流通下温度を徐々に上げ最終的に55
0℃の温度で3時間焼成してアルミナを得た。得られた
アルミナは、比表面積187m2/gを有し、半径20〜
75000Åの全細孔の容積が0.731m/gであり、
半径45〜150Åの細孔の容積は全細孔の容積の89.6
%を占め、半径20〜45Åの細孔の容積は全細孔の容
積の6.9%であり、半径67Åにシヤープなピークを有
する細孔分布を示し、半径50〜100Åの細孔の容積
は0.58m/gであつた。
(2)触媒−1の製造 触媒化成株式会社製非結晶質シリカ・アルミナ成型担体
(組成50%SiO2・50%Al2O3、比表面積436m2
g、半径20〜75000Åの全細孔の容積は0.50m/g
であり、半径20〜45Åの細孔の容積0.46m/gで
あり、全細孔容積に対する半径20〜45Åの細孔の容
積は91.0%を占め、半径45〜150Åの細孔の容積は
5.4%であり、半径27Åにシヤープなピークを有する
細孔分布を示す)500gにパラジウムを0.0077g/m
含有する塩化テトラアンミンパラジウムの水溶液32
5mを含浸し、120℃で3時間乾燥した後、さらに
電気炉中で乾燥空気流通下徐々に温度を上げ最終的に5
50℃で3時間焼成し、担体を基準に0.5wt%のパラジ
ウム金属を担持した。このパラジウム担持非結晶質シリ
カ・アルミナ担体500gを振盪式ボールミル粉砕機
(内容積5)に移し水1500gを加えて2日間粉砕
し、パラジウム担持非結晶質シリカ・アルミナ微粉砕物
(Y)を得た。
一方、ユニオンカーバイド社製Y型ゼオライトSK-40
500gを3N塩化アンモニウム水溶液2.35に入れ、
100℃で3時間攪拌してから脱水、洗浄を行なう操作
を4回繰り返し、しかる後これを120℃で乾燥してア
ンモニウム交換Y型ゼオライト(Na含有量0.02wt%)を
得た。次にこのアンモニウム交換Y型ゼオライトを酢酸
セリウム(少量の塩酸で溶解)水溶液に浸漬し、セリウ
ムイオンを約2.7mg当量/gY型ゼオライトの割合でイ
オン交換し、脱水、洗浄を行なつた後、120℃で乾燥
してセリウム交換Y型ゼオライト(Z)を得た。
このセリウム交換Y型ゼオライト(セリウム交換Y型ゼ
オライト含有率78.9wt%)63.4gと上記の混練物(X)3
28gと微粉砕物(Y)120.6gをニーダーに仕込み、混合
混練を4時間行なつた。次いで直径1.5mmの円柱状に成
型し、120℃の温度で3時間乾燥した後、空気流通下
550℃で3時間焼成して、セリウム交換Y型ゼオライ
ト含有量25wt%、パラジウム担持非結晶質シリカ・ア
ルミナ含有量30wt%、アルミナ含有量45wt%の触媒
担体を得た。
このパラジウム担持担体78.1gに、まずキノリン溶液6
4.0gを含浸し、次に70℃の温度で徐々に担体のアル
ミナ細孔中のキノリンを蒸発させ、キノリン含浸量44.6
wt%まで乾燥した。このキノリン含浸担体にモリブデン
酸アンモニウム6.65gと硝酸ニツケル6.94gを含む水溶
液28.0mを含浸させ、300℃まで徐々に昇温しなが
ら乾燥し、次いで550℃で3時間焼成して触媒−1を
製造した。
触媒−1の触媒成分担持量および物性を表−1に示す。
(3)触媒−2の製造 セリウム交換Y型ゼオライトに変えて、東洋曹達工業株
式会社製超安定質Y型ゼオライトTSZ−352(超安定
質Y型ゼオライト含有量94.6%、ナトリウム含有量0.26
wt%)62.7gと微粉砕物(Y)282.3gとを用い触媒担体組
成を超安定質Y型ゼオライト含有量27wt%、パラジウ
ム担持非結晶質シリカ・アルミナ含有量32wt%、アル
ミナ含有量41wt%としたことおよびキノリン含浸量を
42.5wt%としたモリブデン酸アンモニウム7.79gと硝酸
ニツケル8.13gを含む水溶液を32.8m使用したこと以
外は触媒−1の製造と同様にして触媒担体の製造および
活性成分の担持を行ない触媒−2を製造した。
触媒−2の触媒成分担持量および物性を表−1に示す。
(4)触媒−3の製造 モリブデン酸アンモニウム11.69gと硝酸ニツケル12.11
gを含む水溶液48.8mを使用したこと以外は触媒−2
の製造の場合と同様にして触媒担体の製造および触媒成
分の担持を行ない触媒−3を製造した。
触媒−3の触媒成分担持量および物性を表−1に示す。
(5)触媒−4の製造 実施例(1)で得られた混練物(X)292gをニーダーに仕
込み、モリブデン酸アンモニウム34.96gと硝酸ニツケ
ル35.13gを含む水溶液156mを5分間かけて混練
しながら添加し、さらに210分間加熱濃縮しながら混
合混練した。次に、この混合物に触媒−1の製造で得ら
れた微粉砕物(Y)241gと触媒−2の製造時に使用し
たと同一の銘柄の超安定質Y型ゼオライト63.4gと水5
0.7gを加え、さらに5時間加熱しながら混合混練を行
なつた。以下触媒−1の製造の場合と同様に押出成型、
乾燥および焼成を行ない、超安定質Y型ゼオライト含有
量30wt%、非結晶質シリカ・アルミナ含有量30wt
%、アルミナ含有量40wt%の担体からなる触媒−4を
製造した。
触媒−4の触媒成分担持量および物性を表−1に示す。
(6)触媒−5の製造 触媒化成株式会社非結晶質シリカ・アルミナ成型担体
(組成72%SiO2・28%Al2O3、比表面積418m2
g、半径20〜75000Åの全細孔の容積は0.61m/g
であり、半径20〜45Åの細孔は容積0.54m/gで
あり、全細孔容積に対する半径20〜45Åの細孔の容
積は88.2%を占め、半径45〜150Åの細孔の容積は
7.6%であり、半径27Åに明瞭なピークを有する細孔
分布を示す)225gにパラジウムを0.0074g/m含
有する塩化テトラアンミンパラジウムの水溶液153m
を含浸した。以下触媒−1の製造の場合と同様の方法
によりパラジウム担持非結晶質シリカ・アルミナ微粉砕
物900gを得た。このパラジウム担持非結晶質シリカ
・アルミナ微粉砕物240gをニーダーに仕込み、実施
例(1)で得られた混練物(X)292gと触媒−2の製造時
に用いたと同一の銘柄の超安定質Y型ゼオライト63.4g
を加えて加熱しながら245分間混合混練を行なつた。
以下触媒−2の製造の場合と同様にして超安定質Y型ゼ
オライト含有量30wt%、パラジウム担持非結晶質シリ
カ・アルミナ含有量30wt%、アルミナ含有量40wt%
の触媒担体の製造および触媒成分の担持を行ない、触媒
−5を製造した。
触媒−5の触媒成分担持量および物性を表−1に示す。
比較例 (7)触媒−6の製造 セリウム交換Y型ゼオライトを使用しなかつたことおよ
びキノリン含浸量を36.0wt%とし、モリブデン酸アンモ
ニウム7.27gと硝酸ニツケル7.57gを含む水溶液28.7m
を使用したこと以外は触媒−1の製造の場合と同様に
して、パラジウム担持非結晶質シリカ・アルミナ含有量
40wt%、アルミナ含有量60wt%の触媒担体の製造お
よび触媒成分の担持を行ない触媒−6を製造した。
触媒−6の触媒成分担持量および物性を表−1に示す。
(8)触媒−7の製造 パラジウム担持非結晶質シリカ・アルミナを使用しなか
つたことおよびセリウム交換Y型ゼオライト114gを
使用し、キノリン含浸量を34.0wt%とし、モリブデン酸
アンモニウム6.35gと硝酸ニツケル6.62gを含む水溶液
33.8mを使用した以外は触媒−1の製造の場合と同じ
方法で、セリウム交換Y型ゼオライト含有量50wt%、
アルミナ含有量50wt%の触媒担体の製造および触媒成
分の担持を行ない触媒−7を製造した。
触媒−7の触媒成分担持量および物性を表−1に示す。
(9)触媒−8の製造 パラジウム担持非結晶質シリカ・アルミナを使用しなか
つたことおよびモリブデン酸アンモニウム25.7gと硝酸
ニツケル26.1gを含む水溶液112mを使用したこと
以外は触媒−4の製造の場合と同様にして超安定質Y型
ゼオライト含有量43wt%、アルミナ含有量57wt%の
触媒担体の製造および触媒成分の担持を行ない触媒−8
を製造した。
触媒−8の触媒成分担持量および物性を表−1に示す。
(10)触媒−9の製造 キノリン溶液による含浸を実施しないことおよびモリブ
デン酸アンモニウム15.3gと硝酸ニツケル15.6gを含む
水溶液66.6mを使用したこと以外は触媒−1の製造の
場合と同様にして触媒担体の製造および触媒成分の担持
を行ない触媒−9を製造した。
触媒−9の触媒成分担持量および物性を表−1に示す。
〈水素化脱硫、水素化分解反応〉 本発明の触媒−1〜−5および比較触媒−4〜−9各6.
0g、アラビアンヘビー系常圧残油(硫黄分3.94wt%、
360℃+留分9.1wt%)60.0gを200mの容積の
上下首振振盪式オートクレーブに仕込み、390℃、1
60kg/cm2Gで3時間水素化脱硫、水素化分解処理を
行なつた。硫黄分の除去率、360℃+留分の減少率、
中間留分(150〜360℃)収率、および軽質留分
(30〜150℃)収率を表−2に示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 畑谷 行徳 神奈川県横浜市鶴見区岸谷3丁目16番11号 (56)参考文献 特開 昭49−4691(JP,A) 特開 昭58−88036(JP,A)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アルミナ、非結晶質シリカ・アルミナおよ
    びY型ゼオライトの混合物からなる担体に、周期律表VI
    b族金属およびVIII族金属の鉄族と白金族金属を担持し
    てなる比表面積300〜500m/gの触媒であり、 半径20〜300Åの細孔の容積が0.35m/g以上
    であり、 半径20〜40Åおよび50〜100Åにそれぞれ一
    つずつ明瞭なピークを有する細孔分布を示し、 半径20〜45Åの細孔の容積が半径20〜300Å
    の細孔の容積の15〜40%の範囲にあり、半径45〜
    150Åの細孔の容積が半径20〜300Åの細孔の容
    積の55〜85%の範囲にあること、 を特徴とする水素化脱硫・水素化分解触媒。
  2. 【請求項2】担体中の非結晶質シリカ・アルミナ量が担
    体の20〜40wt%である特許請求の範囲第1項記載の
    触媒。
  3. 【請求項3】担体中のY型ゼオライト量が担体の20〜
    40wt%である特許請求の範囲第1項記載の触媒。
  4. 【請求項4】担体中の非結晶質シリカ・アルミナ量およ
    びY型ゼオライト量が担体の40〜70wt%である特許
    請求の範囲第2項または第3項記載の触媒。
  5. 【請求項5】担体中のアルミナにVIb族金属の少なくと
    も1種およびVIII族金属の鉄族金属の少なくとも1種を
    担持してなる特許請求の範囲第1項記載の触媒。
  6. 【請求項6】担体中の非結晶質シリカ・アルミナにVIII
    族金属の白金族金属の少なくとも1種を担持してなる特
    許請求の範囲第1項記載の触媒。
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