JPH06287047A - 工芸用粘土組成物 - Google Patents

工芸用粘土組成物

Info

Publication number
JPH06287047A
JPH06287047A JP7560193A JP7560193A JPH06287047A JP H06287047 A JPH06287047 A JP H06287047A JP 7560193 A JP7560193 A JP 7560193A JP 7560193 A JP7560193 A JP 7560193A JP H06287047 A JPH06287047 A JP H06287047A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
clay
clay composition
water
technical art
weight
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP7560193A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuhisa Hayakawa
和久 早川
Kazuto Kobayashi
一人 小林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Original Assignee
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shin Etsu Chemical Co Ltd filed Critical Shin Etsu Chemical Co Ltd
Priority to JP7560193A priority Critical patent/JPH06287047A/ja
Publication of JPH06287047A publication Critical patent/JPH06287047A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】本発明は工芸細工用に適した、可塑性、保形
性、染色性を有し、成形後の乾燥によって成形品を保存
できる工芸用粘土組成物を提供する。 【構成】この工芸用粘土組成物は、鉱物成分粉末 100重
量部に対し、非イオン性の水溶性セルロースエーテル1
〜10重量部とウェランガム 0.5〜5重量部とからなる粘
結剤を配合し、水と混練してなるものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、鑑賞用の灰皿、花瓶な
どを作るホビー用工芸品として有用な粘土組成物に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来、工芸用の粘土としては、天然に存
在するカオリナイト等の保水成分を含む天然土粘土が主
に使用されている。これらの天然の粘土は保水状態にあ
って柔軟で独特の手触りと可塑性があることから細工性
に富み、工芸教室あるいは学校の教材として有用である
が、折角細かな細工を施して花瓶等の形状に作り上げて
も、乾燥段階で表面に亀裂が発生したり形が崩れたりし
て、そのままの形を残せないという問題があった。これ
を防ぐ方法として、パルプを主成分とする紙粘土や可塑
性のある樹脂を主成分とする樹脂粘土などが検討された
が、いずれも電子レンジ等で乾燥すると、水の沸騰によ
り成形体が変形したり樹脂成分が融解して変形するなど
の問題があった。これらの問題に対して特開平4-16542
号公報では、有機バインダーとして非イオン性の水溶性
セルロースエーテルとナフタリンスルホン酸ホルマリン
縮合物とを鉱物成分に配合すると、非イオン性の水溶性
セルロースエーテルとナフタリンスルホン酸ホルマリン
縮合物とが水溶液中でコンプレックスを形成して餅状と
なること、このものは上記紙粘土や樹脂粘土に比べてべ
とつきや伸び、こしの強さが良好で、成形品を乾燥して
も亀裂の発生や変形のない粘土成形体となることを開示
している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、非イオ
ン性の水溶性セルロースエーテルとナフタリンスルホン
酸ホルマリン縮合物とでできるコンプレックスゲルは極
めて流動性の悪い餅状物のため、これを鉱物成分粉末に
配合してできる粘土状物は前記公報に記載の通り従来の
紙粘土や樹脂粘土に比べて保形性がよくべとつきが少な
い点では優れているものの、粘土状物を長時間手でこね
ないと必要な形状に変形しにくいという問題があった。
これは非イオン性の水溶性セルロースエーテルとナフタ
リンスルホン酸ホルマリン縮合物水溶液とのコンプレッ
クスが極めてチキソトロピー的な流動を示すためと考え
られる。また、使用されるナフタリンスルホン酸ホルマ
リン縮合物はナトリウム、カリウム、カルシウム、アン
モニア等との塩の形となっており、イオン性であって使
用する鉱物成分粉末中に含まれるイオン性物質により溶
解性が悪くなったりして本来の機能を果たさないことが
あるという問題もあった。さらに、ナトリウム、カリウ
ム、カルシウム、アンモニア等のイオン性物質は乾燥中
に成形体表面に移動し、乾燥後に表面を所望の色に着色
しようとするときに、染料とこの種のイオンが反応して
所望の色が均一に出ないなどの問題もあった。したがっ
て、本発明の目的は工芸細工用に適した、可塑性、保形
性、染色性を有し、成形後の乾燥によって成形品を保存
することのできる工芸用粘土組成物を提供するにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題の
解決のため鋭意検討した結果、鉱物成分粉末 100重量部
に対し、非イオン性の水溶性セルロースエーテル1〜10
重量部とウェランガム0.5〜5重量部とからなる粘結剤
を配合し、水と混練してできる粘土状物は、成形が容易
であり、なおかつ保形性がよく、成形後の乾燥において
クラックの発生や変形のない成形体が得られ、さらに乾
燥した成形体に染色を施しても色むらのできにくい工芸
用粘土として好適なものとなることを見出し本発明を完
成した。
【0005】以下、本発明の詳細を説明する。本発明の
粘結剤に使用されるウェランガム(Welan gum )は、ヘ
テロ多糖を生成するアルカリジュネス(Alcaligenes )
属のバクテリア ATCC3155 を発酵可能な炭水化物、窒素
源およびその他適当な栄養素を含む培地により各種条件
で完全培養発酵することにより得られる細胞外生成ガム
を意味しており、例えば特公平2-39521号公報に記述さ
れているような製法により製造することができる。ウェ
ランガムはナトリウム等の金属イオンを構造に含んでお
らず、その水溶液は非ニュートン流動性が高く、非イオ
ン性の水溶性セルロースエーテルと特定のコンプレック
スを生ずることはない。このウェランガムは粘土に適当
な保形性を与えるために2%水溶液の粘度にして 100cP
以上のものが好ましい。粘結剤のもう一方の成分である
非イオン性の水溶性セルロースエーテルは、メチルセル
ロース(以下MCとする、以下同様)、ヒドロキシプロ
ピルメチルセルロース(HPMC)、ヒドロキシプロピ
ルセルロース(HPC)、ヒドロキシエチルセルロース
(HEC)、ヒドロキシエチルメチルセルロース(HE
MC)、ヒドロキシエチルエチルセルロース(HEE
C)等の水溶性となるのに必要な各種エーテルで置換さ
れたセルロースであり、適当な粘結力を維持するために
2%水溶液で 100cP以上のものを使用するのが好まし
い。
【0006】上記粘結剤と共に使用される鉱物成分粉末
としては、アルミナ、ジルコニア、シリカ、ケイソウ
土、シラス、パーライト、カオリナイト、タルク、炭酸
カルシウム、酸化チタン等、およそ鉱物資源から採取で
きるセラミック粉末であれば、すべて適用可能である。
本発明においては以上の各成分を鉱物成分粉末 100重量
部に対して非イオン性の水溶性セルロースエーテル1〜
10重量部とウェランガム 0.5〜5重量部の割合で配合、
使用される。この範囲外では乾燥後の成形体の亀裂が防
止できなかったり、必要な保形性が保てなかったり、粘
りが強過ぎて成形しにくくなったりする等の問題が生ず
る。上記配合物は水と混練することにより本発明の工芸
用粘土組成物となるが、その際、添加する水の量は混練
により手でこねられる程度であり、概ね鉱物成分粉末 1
00重量部に対して20〜60重量部であることが好ましい。
本発明の粘土組成物から得られる成形品は特開平4-164
52号公報に記載されているように電子レンジで乾燥して
もよく、さらに乾燥した成形体の表面をエポキシ樹脂と
変性脂環式ポリアミンによって被覆してもよい。
【0007】
【作用】本発明で使用される粘結剤の一成分である非イ
オン性の水溶性セルロースエーテルは、極めて優れた粘
着性を有し、乾燥に至るまでの間に成形体にひび割れ等
を起こすことがない。粘結剤の他の成分であるウェラン
ガムは前述したように非ニュートン流動性を示し粘土に
優れた保形性を付与する。この非イオン性の水溶性セル
ロースエーテルとウェランガムは、特定のコンプレック
スを作ることも、粘土に特異な餅状感を与えることも、
手練り作業を困難にすることもなく、いずれの成分もナ
トリウム、カリウムなどの特定の金属イオンを構造中に
含まないので、成形品の染色時にこれら金属イオンが染
料と反応して染色むらを起こすことがない。
【0008】
【実施例】以下、本発明の具体的態様を実施例および比
較例により説明する。 実施例1〜6および比較例1〜8 下記の材料を表1に示す処方で混合し、3本ロールミル
にて混練物を調製し、下記の方法により混練物の可塑
性、保形性、べたつき性、乾燥物のひび割れおよび乾燥
品の染色性の評価を行い、その結果を表1に併記した。
【0009】(使用した材料の明細) ・ウェランガム:ケルコ社製 KIA96。 ・MC:信越化学工業社製 SM-8000。 ・HPMC:同前 90SH-100000。 ・HPC:同前 HPC-MG。 ・HEC:ハーキュレス社製 ナトロゾール 250HBR。 ・HEMC:信越化学工業社製 SEB-02T。 ・HEEC:ベロール社製 バーモコール E481FQ。 ・炭酸カルシウム:試薬、平均粒径3μm 。 ・アルミナ:日軽化工社製 LS200、平均粒径2μm 。 ・ナフタリンスルホン酸ホルマリン縮合物:花王社製
マイティ 100。
【0010】(試験項目の評価方法) ・混練物の可塑性:手でこねたときに数分間こねていな
いと容易に変形し、テーブル上で引き伸ばして紐状にす
ることができないもの‥‥‥‥‥‥‥ × 数分間こねなくても紐状にできるもの‥‥‥‥‥ ○ ・混練物の保形性:混練物40gを丸めてテーブル上に置
いたとき、 数分後に丸い形が崩れて楕円状になるもの‥‥‥ × 殆ど形が崩れないもの‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ ○ ・べたつき性: 手でこねて手にべたつく感触のあるもの‥‥‥‥ × べたつき感のないもの‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ ○ ・乾燥物のひび割れ:混練物30gを丸めて上から平板で
押し潰し厚み5mmの煎餅状とし、オーブンレンジで約80
℃で12時間乾燥したものを観察して、 表面にひび割れを生ずるもの‥‥‥‥‥‥‥‥‥ × ひび割れのないもの‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ ○ ・乾燥品の染色性:乾燥ひび割れ試験で乾燥した成形体
の表面に水彩絵の具で青色に色付けし、乾燥した後の、 表面の色むらの多いもの‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ × 色むらの少ないもの‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ ○
【0011】
【表1】
【0012】
【発明の効果】本発明の粘土組成物によれば、従来の粘
土組成物に比べて成形が容易な可塑性を有し、保形性に
優れ、べたつきが少なく、乾燥によるひび割れがなく、
乾燥後の染色性においても優れたものが得られる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】鉱物成分粉末 100重量部に対し、非イオン
    性の水溶性セルロースエーテル1〜10重量部とウェラン
    ガム 0.5〜5重量部とからなる粘結剤を配合し、水と混
    練してなる工芸用粘土組成物。
JP7560193A 1993-04-01 1993-04-01 工芸用粘土組成物 Pending JPH06287047A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7560193A JPH06287047A (ja) 1993-04-01 1993-04-01 工芸用粘土組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7560193A JPH06287047A (ja) 1993-04-01 1993-04-01 工芸用粘土組成物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06287047A true JPH06287047A (ja) 1994-10-11

Family

ID=13580894

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7560193A Pending JPH06287047A (ja) 1993-04-01 1993-04-01 工芸用粘土組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH06287047A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1997010894A1 (en) * 1995-09-22 1997-03-27 Courtaulds Fibres (Holdings) Limited Forming solutions
JP2001220245A (ja) * 2000-02-07 2001-08-14 Kousha:Kk セラミック質材料の押し出し成型方法

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1997010894A1 (en) * 1995-09-22 1997-03-27 Courtaulds Fibres (Holdings) Limited Forming solutions
US6110978A (en) * 1995-09-22 2000-08-29 Acordis Acetate Chemicals Limited Forming solutions
KR100479354B1 (ko) * 1995-09-22 2005-06-13 텐셀 리미티드 용액제조방법
JP2001220245A (ja) * 2000-02-07 2001-08-14 Kousha:Kk セラミック質材料の押し出し成型方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
DE60007298T2 (de) Methylcellulose mit verbesserter gelfestigkeit
JP4864219B2 (ja) 建材組成物
CN102585569B (zh) 用于硬质合金烧结的涂料、配制方法、以及使用方法
US3518116A (en) Compositions and methods for producing electrically conductive coatings
CN111849279B (zh) 大彩点水包砂基础漆、制备方法及大彩点水包砂涂料
CN109354914A (zh) 一种内墙腻子粉及其制备方法
KR102072498B1 (ko) 장기간 보관 및 가공이 용이한 석고공예용 페이스트 및 그 제조방법
CN107142750A (zh) 一种分散染料印花用复合糊料的制备方法
JPH06287047A (ja) 工芸用粘土組成物
CN100441343C (zh) 硬质合金真空挤压成型剂及其制备方法
WO2008003205A1 (fr) Composition de revêtement pour perles artificielles
CN107573750A (zh) 一种防水内墙腻子粉及其制备方法
US3988160A (en) Water-based flemishing composition
DE3910730C2 (de) Verwendung von carboxymethylierten Methylhydroxyethyl- oder Methylhydroxypropyl-Cellulosen als Zusatz zu Gipsmischungen sowie so erhaltene Gipsmischungen
KR100524652B1 (ko) 타일의 실크 프린트 잉크용 비-고착 메디움 및 이의제조방법
JP2010250176A (ja) 軽量粘土の配合組成とその製造方法
Treischel et al. Study of Several Groups of Organic Binders Under Low‐Pressure Extrusion
CN112759302B (zh) 一种多功能粉笔泥
CN110026529A (zh) 一种气缸套离心浇铸用的涂料及其制备方法和应用
CN107383987A (zh) 一种新型腻子粉及其制备方法
CN109267383A (zh) 分散印花用复合糊料及其制备方法
JPH08269503A (ja) 貴金属造形用粘土組成物及び貴金属焼結品の製造方法
JPH0466605A (ja) 貴金属焼結体製装飾品および美術工芸品の製造方法
US2559901A (en) Coating for paper and method of production
CN107778951A (zh) 一种外墙腻子粉及其制备方法