JPH06286567A

JPH06286567A - エアバッグ装置

Info

Publication number: JPH06286567A
Application number: JP5096741A
Authority: JP
Inventors: Atsutoshi Iwata; 田敦利岩
Original assignee: Ikeda Bussan Co Ltd
Current assignee: Ikeda Corp
Priority date: 1993-03-31
Filing date: 1993-03-31
Publication date: 1994-10-11
Anticipated expiration: 2012-12-08
Also published as: JP2687837B2

Abstract

(57)【要約】【目的】ガス発生器の作動時の発熱により、収納容器
のガス発生器との接触部が溶融しても、ガス発生器の脱
落を防止する。【構成】収納容器１２を構成するベースロアー６の両
側部６ｃ及び６ｄの外側に耐熱ブラケット２５ａ及び２
５ｂをその嵌合凹部３５，３７を取付フランジ６ｅ及び
６ｆに嵌合させて添設し、ガス発生器５をその胴部５ｃ
を耐熱ブラケット２５ｂ及び一側部６ｃの差込み開口部
３３及び２３に挿通して、ボルト部５ｄを他側部６ｅ及
び耐熱ブラケット２５ａのボルト挿通用穴２１及び３１
に挿通させることによりベースロアー６に保持させる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は車両等の衝突の際に乗員
を保護するエアバッグ装置に関し、更に詳細に説明する
と、上部が開放された収納容器に収納されるガス発生器
と、該ガス発生器の作動時にガスを流入させるように収
納容器に固着されるエアバッグ本体とを備えたエアバッ
グ装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来より、車両等の乗員の保護装置とし
てエアバッグ装置が知られている。このエアバッグ装置
としては、実開平２−３８８６０号公報、特公昭５６−
４３８９０号公報、更には実開昭６１−１８５６４２号
公報等が存在する。

【０００３】これを図４を用いて説明すると、図中符号
１で示すエアバッグ装置は、車両のインストルメントパ
ネル２内に上部を近接させた状態で配設される。該エア
バッグ装置１は、インストルメントパネル２内でステア
リングメンバー３に設けた支持アーム４に固着され、且
つガス発生器５が収納される収納容器となる合成樹脂製
のベースロアー６を備えている。また、ベースロアー６
側には、前記ガス発生器５の作動時に噴出されるガスが
流入されるようにエアバッグ本体７が固着されている。

【０００４】前記ガス発生器５にはガス噴出口５ａがガ
ス発生器５の胴部５ｃに形成され、また、ガス発生器５
の差込み方向の後端側部分に端末カバー５ｂが設けられ
ている。更に、ベースロアー６の上端部には、エアバッ
グ本体７を折畳み収納した状態で覆うエアバッグカバー
８が取付けられている。

【０００５】そして、衝突時等において、ガス発生器５
からのガスの流入によりエアバッグ本体７が膨張し、且
つ該カバー８が開放され、エアバッグ本体７が膨出する
ことにより、乗員を保護するように構成されている。

【０００６】前記ベースロアー６は、図３に示す如く、
上部を開放した断面Ｕ字状の胴部６ａと、その両側部６
ｂ，６ｃ、及び両側部６ｂ，６ｃの上部に形成された取
付用フランジ６ｅ，６ｆとが合成樹脂材より一体に形成
されている。

【０００７】また、側部６ｂには、ガス発生器５のボル
ト部５ｄが挿通されるボルト挿通用穴２１が穿設されて
いると共に、側部６ｃには、ガス発生器５の胴部５ｃを
挿通する差込み用開口２３が穿設されている。尚、図中
６ｄはガス発生器５のボルト部５ｄに螺合するナットで
ある。

【０００８】

【発明が解決しようとする課題】然し乍ら、上記従来の
エアバッグ装置１にあっては、ガス発生器５を収納する
ベースロアー６が合成樹脂材で構成されているため、衝
突時におけるガス発生器５の作動時に、ガス発生器５で
比較的高温の発熱が生じることから、この発熱によって
ベースロアー６のガス発生器５との接触部が溶融して、
ガス発生器５がベースロアー６から脱落する虞れがあ
る。

【０００９】この未解決の課題を解決するために、ベー
スロアー６を耐熱性のある金属で形成することが考えら
れるが、この場合にはその成形工程が複雑となると共に
重量も増加することから、低コスト且つ軽量化の要求に
は応えることができないという課題がある。

【００１０】本発明はこのような事情に鑑みて成された
ものであり、ガス発生器の作動時に収納容器が溶融して
も、ガス発生器の脱落を確実に防止することができるエ
アバッグ装置を得ることを目的としている。

【００１１】

【課題を解決するための手段】このような要請に応える
ために本発明に係るエアバッグ装置は、ガス噴出用開口
が形成されている収納容器と、該収納容器の一方の側面
に形成された開口から差し込まれ且つ差込み側の先端に
設けたボルト部を他方の側面に形成したボルト挿通用穴
を通してナット部材により締付け固定されるガス発生器
と、該ガス発生器の作動時に該ガス発生器から噴出され
るガスが前記ガス噴出用開口を介して流入されるように
前記収納容器に固着されているエアバッグ本体とを備え
ており、前記収納容器の前記開口及びボルト挿通用穴を
形成した側面に夫々当該収納容器に係着された前記ガス
発生器を支持可能な耐熱ブラケットを添設したことを特
徴とする。

【００１２】また、本発明の耐熱ブラケットには、収納
容器の開口及びボルト挿通用穴を形成した側面に形成し
た取付用フランジに外嵌する嵌合凹部が形成されている
ことを特徴とする。

【００１３】

【作用】本発明によれば、ガス発生器を収納する収納容
器のガス発生器を挿通支持する側面に夫々ガス発生器を
支持可能な耐熱ブラケットが添設されているので、ガス
発生器の作動時に収納容器のガス発生器接触部が溶融し
たとしても、両耐熱ブラケットによってガス発生器を支
持することができ、ガス発生器の脱落を確実に防止する
ことができる。

【００１４】また、耐熱ブラケットの嵌合凹部を収納容
器の側面に形成した取付フランジに外嵌することによ
り、取付フランジを車体に取付ける際に耐熱ブラケット
も一体に取付けることができる。

【００１５】

【実施例】以下本発明に係るエアバッグ装置を図面を参
照して詳述する。図１及び図２は本発明に係るエアバッ
グ装置の一実施例を示すものであり、これらの図におい
て、前述した図３及び図４と同一または相当する部分に
は同一符号を付して詳細な説明はこれを省略する。

【００１６】エアバッグ装置１の収納容器１２は、本実
施例ではベースロアー６のみが示されているが、このベ
ースロアー６に組合わされるベースアッパーとから形成
することもできる。ベースロアー６は、上部を開放した
断面Ｕ字状の胴部６ａと、その両側部６ｂ，６ｃ、及び
両側部６ｂ，６ｃの上部に形成された取付用フランジ６
ｅ，６ｆとが合成樹脂材より一体に形成されていること
前述の通りである。

【００１７】エアバッグ装置１の収納容器１２のベース
アッパーは、前記ベースロアー６の断面Ｕ字状の胴部６
ａの上部開口を、ガス噴出用開口を残した状態で閉塞す
るように組合わされる。前記取付用フランジ６ｅ，６ｆ
によりエアバッグ装置１が車両のボディ側に取付けられ
る。

【００１８】また、ベースロアー６の胴部６ａの底部内
周面に、ガス発生器５の胴体部外周を、収納容器１２へ
の差込み方向と直交する方向から接触することで、これ
を支える支え部を設けることができる。

【００１９】さて、本発明によれば、上述した構成によ
るエアバッグ装置１において、ガス発生器５の収納容器
１２を構成するベースロアー６の両側部６ｂ及６ｃに夫
々ガス発生器５を支持可能な例えば金属製の耐熱ブラケ
ット２５ａ及び２５ｂが添設されていることに特徴を有
している。

【００２０】即ち、図２に示す如く、側部６ｂには、ガ
ス発生器５のボルト部５ｄが挿通されるボルト挿通用穴
２１が穿設されていると共に、側部６ｃには、ガス発生
器５の胴部５ｃを挿通する差込み用開口２３が穿設され
ている。

【００２１】一方、耐熱ブラケット２５ａ及び２５ｂ
は、両側部６ｂ及び６ｃより多少小さく形成されてい
る。また耐熱ブラケット２５ａ及び２５ｂにはボルト挿
通用穴２１に対向するボルト挿通用穴３１、差込み用開
口２３に対応する差込み用開口３３が穿設されている。

【００２２】更に、耐熱ブラケット２５ａ及び２５ｂに
は両側部６ｂ及び６ｃの取付フランジ６ｅ及び６ｆに外
嵌する断面コ字状の嵌合凹部３５及び３７が形成され、
これら嵌合凹部３５及び３７を形成する上板部及び下板
部には、取付フランジ６ｅ及び６ｆに穿設されたボルト
挿通孔に連通するボルト挿通孔４１，４３が夫々穿設さ
れている。耐熱ブラケット２５ａ及び２５ｂはボルト挿
通孔４１，４３にボルトを挿通することにより両側部６
ｂ及び６ｃの取付フランジ６ｅ及び６ｆに固着される。

【００２３】そして、このような構成では、収納容器１
２内にガス発生器５を、耐熱ブラケット２５ｂの差込み
用開口３３、及びベースロアー６の一方の側面６ｃの差
込み用開口２３から差し込んで、他方の側部６ｂのボル
ト挿通用穴２１及びボルト挿通用穴３１に挿通させ、ナ
ット６ｄで固定する。

【００２４】このように、ガス発生器５をベースロアー
６に差込んだ状態で、ガス発生器５のボルト部５ｄ及び
胴部５ｃが夫々耐熱ブラケット２５ａ及び２５ｂのボル
ト挿通用穴３１及び差込み用開口３３内に挿通され、且
つ耐熱ブラケット２５ａ及び２５ｂが嵌合凹部３５及び
３７位置でベースロアー６の取付フランジ６ｅ及び６ｆ
に外嵌されてこれらと共に車体に取付けられている。

【００２５】従って、車両の衝突時等に、これが検出さ
れてガス発生器５が作動状態となって、高熱を発生する
状態となって、合成樹脂製のベースロアー６のガス発生
器５との接触部が溶融する状態となっても、ガス発生器
５のボルト部５ｄ及び胴部５ｃが夫々車体に固定された
耐熱ブラケット２５ａ及び２５ｂのボルト挿通用穴３１
及び差込み用開口３３に支持されることになり、ガス発
生器５が落下することを確実に阻止することができる。

【００２６】然も、耐熱ブラケット２５ａ及び２５ｂ
が、ベースロアー６の取付フランジ６ｅ及び６ｆに外嵌
されて、車体に取付られるように構成されているので、
別途耐熱ブラケット２５ａ及び２５ｂをベースロアー６
に取付ける部材を必要とすることがなく、構造を簡易化
することができる。

【００２７】尚、上記実施例においては、耐熱ブラケッ
ト２５ａ及び２５ｂを金属製とした場合について説明し
たが、これに限定されるものではなく、ガス発生器５を
支持可能な剛性を有し、所定の耐熱性を有するものであ
れば任意の耐熱材料を適用することができる。

【００２８】また、上記実施例においては、耐熱ブラケ
ット２５ａ及び２５ｂをベースロアー６の両側部６ｂ及
び６ｃの外側に添設する場合について説明したが、これ
に限らず両側部６ｂ及び６ｃの内側に添設するようにし
てもよく、この場合には、耐熱ブラケット２５ａ及び２
５ｂの上端縁を外方に折り曲げて、ベースロアー６及び
ベースアッパー間で挟着するか、または両者の接合時に
一体に取付けるようにしてもよい。

【００２９】更に、本発明は上述した実施例構造には限
定されず、エアバッグ装置１各部の形状、構造等を適宜
変形、変更し得ることは言うまでもない。例えばガス発
生器５、ベースロアー及びベースアッパー、更にはリテ
ーナやエアバッグ本体等の形状、構造等として種々の変
形例が考えられることは勿論である。

【００３０】

【発明の効果】以上説明したように本発明に係るエアバ
ッグ装置によれば、ガス噴出用開口が形成されている収
納容器と、該収納容器の一方の側面に形成された開口か
ら差し込まれ、且つ差込み側の先端に設けたボルト部を
他方の側面に形成したボルト挿通用穴を通してナット部
材により締付け固定されるガス発生器と、該ガス発生器
の作動時に該ガス発生器から噴出されるガスが前記ガス
噴出用開口を介して流入されるように前記収納容器に固
着されているエアバッグ本体とを備えており、前記収納
容器の開口及びボルト挿通用穴を形成した側面に夫々当
該収納容器に係着された前記ガス発生器を支持可能な耐
熱ブラケットを添設した構成としたので、簡単な構造に
もかかわらず、ガス発生器の作動時の発熱によって収納
容器が溶融した場合でも、耐熱ブラケットによってガス
発生器を確実に保持して、ガス発生器の落下を確実に防
止することができるという優れた効果が得られる。

【００３１】また、本発明によれば、耐熱ブラケットが
収納容器に形成された取付フランジに外嵌される嵌合凹
部を有するので、この嵌合凹部を取付フランジに嵌合さ
せた状態で取付フランジを車体に取付けることにより、
別途取付装置を設けることなく耐熱フランジを固定する
ことができるという効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係るエアバッグ装置の要部構成を説明
するための概略斜視図。

【図２】本発明に係るエアバッグ装置の要部構成の断面
図。

【図３】従来のエアバッグ装置の収納容器の斜視図。

【図４】従来のエアバッグ装置の配設状態を説明するた
めの概略断面図。

【符号の説明】

１エアバッグ装置５ガス発生器５ａガス噴出口５ｃ胴部５ｄボルト部６ベースロアー６ａ胴部６ｂ側部６ｃ側部６ｄナット６ｅ取付フランジ６ｆ取付フランジ７エアバッグ本体８エアバッグカバー１２収納容器２１ボルト挿通用穴２３差込み用開口２５ａ耐熱ブラケット２５ｂ耐熱ブラケット３１ボルト挿通用穴３３差込み用開口３５嵌合凹部３７嵌合凹部４１ボルト挿通孔４３ボルト挿通孔

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】ガス噴出用開口が形成されている収納容
器と、該収納容器の一方の側面に形成された開口から差
し込まれ且つ差込み側の先端に設けたボルト部を他方の
側面に形成したボルト挿通用穴を通してナット部材によ
り締付け固定されるガス発生器と、該ガス発生器の作動
時に該ガス発生器から噴出されるガスが前記ガス噴出用
開口を介して流入されるように前記収納容器に固着され
ているエアバッグ本体とを備えており、前記収納容器の
前記開口及びボルト挿通用穴を形成した側面に夫々当該
収納容器に係着された前記ガス発生器を支持可能な耐熱
ブラケットを添設したことを特徴とするエアバッグ装
置。
【請求項２】耐熱ブラケットは、収納容器の開口及び
ボルト挿通用穴を形成した側面に形成された取付用フラ
ンジに外嵌する嵌合凹部が形成されていることを特徴と
する請求項１記載のエアバッグ装置。