JPH0628628A - 薄膜ヘッドを搭載した磁気記録再生装置 - Google Patents

薄膜ヘッドを搭載した磁気記録再生装置

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JPH0628628A
JPH0628628A JP18238092A JP18238092A JPH0628628A JP H0628628 A JPH0628628 A JP H0628628A JP 18238092 A JP18238092 A JP 18238092A JP 18238092 A JP18238092 A JP 18238092A JP H0628628 A JPH0628628 A JP H0628628A
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head
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magnetic recording
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JP18238092A
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Masanori Tanabe
正則 田辺
Shinji Narushige
真治 成重
Kazuo Shiiki
一夫 椎木
Mitsuo Suda
三雄 須田
Masayuki Takagi
政幸 高木
Kazuhisa Shiraishi
和久 白石
Hideaki Amano
英明 天野
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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    • G11B5/00Recording by magnetisation or demagnetisation of a record carrier; Reproducing by magnetic means; Record carriers therefor
    • G11B5/127Structure or manufacture of heads, e.g. inductive
    • G11B5/31Structure or manufacture of heads, e.g. inductive using thin films
    • G11B5/3109Details
    • G11B5/3116Shaping of layers, poles or gaps for improving the form of the electrical signal transduced, e.g. for shielding, contour effect, equalizing, side flux fringing, cross talk reduction between heads or between heads and information tracks
    • GPHYSICS
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    • G11B5/00Recording by magnetisation or demagnetisation of a record carrier; Reproducing by magnetic means; Record carriers therefor
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    • G11B2005/001Controlling recording characteristics of record carriers or transducing characteristics of transducers by means not being part of their structure
    • G11B2005/0013Controlling recording characteristics of record carriers or transducing characteristics of transducers by means not being part of their structure of transducers, e.g. linearisation, equalisation
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    • G11B2005/0018Controlling recording characteristics of record carriers or transducing characteristics of transducers by means not being part of their structure of transducers, e.g. linearisation, equalisation of magnetoresistive transducers by current biasing control or regulation
    • GPHYSICS
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    • G11B5/00Recording by magnetisation or demagnetisation of a record carrier; Reproducing by magnetic means; Record carriers therefor
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 記録/再生分離型薄膜磁気ヘッドで、記録ヘ
ッドとしてギャップ深さのばらつきがあっても磁気コア
の先端部(ポール部)が飽和され難く、高記録磁界(ヘ
ッド磁界)で高記録磁界勾配(ヘッド磁界勾配)のヘッ
ドを得る。 【構成】 記録ヘッド(上部磁気コア121及び下部磁
気コア122からなる)の磁気ギャップ長GLを磁気記
録媒体18に記録される最小磁化ビット長fcよりも広
くする。これにより、ギャップ深さGdが深い場合も浅
い場合も、起磁力を上げたとき最初に磁気飽和の始まる
領域を上部コア121の先端部から傾斜部(図の上方)
へ追いやり、ヘッド磁界Hmaxとその勾配dHx/d
xを高めることができる。なお、再生ヘッドにはMRヘ
ッドを用い、データ再生期間のみMR素子に正常なバイ
アス電流を供給し、他のID信号(サーボ信号を含む)
再生期間はそれよりも小さいバイアス電流とし、発熱を
防止できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、薄膜磁性体、薄膜コイ
ル及び非磁性絶縁層を順次積層して、記録用ヘッドと再
生用ヘッドを分離して一体形成した複合型薄膜磁気ヘッ
ドを搭載した磁気デイスク装置等の磁気記録再生装置に
係り、特に、(1) 記録用ヘッドは、高保磁力媒体に
十分記録再生可能で、起磁力増加時の再生出力低下が十
分小さく、且つ記録用ヘッド各部の寸法ばらつき許容量
を十分大きく確保できるヘッドからなり、並びに、
(2) 再生用ヘッドは、磁気抵抗効果検出部で検出し
た記録情報磁化に対応した抵抗変化を外部に電圧信号と
して取り出すためこの検出部の両端子間に通電する際
に、この通電により損傷を受けるのを防止して信頼性を
向上した磁気抵抗効果型再生ヘッドからなる、複合型薄
膜磁気記録再生を搭載した磁気ディスク装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、磁気ディスク装置の高記録密度化
と共に、磁気ディスク記録媒体の高保磁力化が進み、こ
の高保磁力記録媒体に十分記録再生することができる磁
気ヘッドが求められている。薄膜磁気ヘッドは一般に従
来のフェライトコア等を用いたバルク型ヘッドに比べ、
インダクタンスが小さく、高い周波数に対しても大きい
再生出力が得られるため、磁気ディスク装置の高記録密
度化には必須の磁気ヘッドである。
【0003】従来、例えば特公昭63−16808号公
報に開示されているように、同一磁気ヘッドを記録と再
生とに兼用する記録再生兼用型磁気ヘッドにおいて、再
生損失を抑制して、より高密度化を達成するために、磁
気ギャップ長を少なくとも記録磁化ビット長より狭くす
る必要があることが知られている。しかし、このような
記録再生兼用磁気ヘッドでは、磁気ギャップ長を記録ビ
ット長より狹くすることにより、再生特性は向上するこ
とができても、記録特性は向上せず、かえって、高保磁
力媒体に十分記録しうるための設計が困難になるおそれ
がある。このように、従来の同一の磁気ヘッドによる記
録再生兼用型磁気ディスク装置の記録再生を通しての高
記録密度化には限界がある。
【0004】一方、例えば特開昭59−30223号公
報、特開昭59−121617号公報及び特開昭61−
145718号公報などに開示されているように、記録
用ヘッドと再生用ヘッドとを分離して一体形成した複合
型薄膜磁気ヘッドを搭載することにより前記磁気ディス
ク装置の記録密度を向上しようとするものもよく知られ
ている。記録専用ヘッドと再生専用ヘッドとを分離した
ことにより、記録ヘッド及び再生ヘッドのそれぞれの能
力を最大に発揮することができるように設計の自由度が
増大する。例えば記録ヘッドとしては、再生能力に妥協
することなく、1) ヘッドの磁気コアの膜厚を厚くす
る、2) 磁気ギャップ深さを短くする、及び、3)
磁気コアに飽和磁束密度の大きい材料を用いる等の方法
により、記録能力を向上することが可能となる。
【0005】他方、再生ヘッドとしても、磁気ディスク
の周速に関係なく且つ従来のインダクティブ型ヘッドよ
り高い出力感度が得られる磁気抵抗効果型(MR型)の
ヘッドを採用することが望ましい。この磁気抵抗効果型
ヘッドの出力感度は該磁気抵抗効果を示す素子部(磁気
抵抗効果検出部)に流すバイアス電流に比例して変化す
るので、感度向上を図るためにはこの通電電流を大きく
する必要がある。ところが、この通電電流を過度に大き
くして磁気抵抗効果素子を長時間駆動していると、相当
の時間経過後に素子が破損する恐れがある。そこで、こ
の磁気抵抗効果素子の感度を向上するためには磁気ディ
スク装置の動作保証期間中にこの素子を破損させない電
流の上限値を考慮した設計が必要である。例えば特開平
2−110810号公報、特開平1−4913号公報、
特開平1−13209号公報、または特開平1−253
08号公報等においては、通電電流による発熱を低減し
た素子構造の例が開示され、また、特開昭60−985
04号公報、特開昭60−119604号公報、または
特開昭63−131303号公報においては、MR素子
の抵抗値の上昇時に通電電流を減少し、磁気テープが停
止している間通電電流を遮断し、またはこの素子に間歇
的な電流を通電するなど、通電方法を改善した発熱低減
法が開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の複合型薄膜
磁気ヘッドは、個々の記録専用及び再生専用ヘッドを極
力簡単な構造にして製造工程を簡略化しなければ工業生
産が困難である。また、簡略化された製造方法により高
精度の形状寸法をもち特性のばらつきのない磁気ヘッド
が得られるよう、簡単な構造のヘッドとすることが望ま
れる。従って、記録用と再生用の各ヘッドの設計に対し
ては従来のような相互の制約がない反面、高精度で特性
のばらつきがないものを得る等の、製造工程における要
求からの制約をより多く考慮にいれる必要がある。
【0007】とりわけ、記録ヘッドの場合は上記の方法
1)及び2)はそのまま採用できない。その理由は、上
記1)の方法のように、ヘッドの磁気コアの膜厚を厚く
することにより狭トラック幅加工の精度が低下するおそ
れがあるからであり、また、記録ヘッドの磁気ギャップ
深さは再生ヘッドとの合わせ精度を確保する上で、むし
ろ通常のインダクテイブヘッド以上に長くして十分な消
去及び記録ができるようにする必要があり、上記2)の
方法はこの必要性に反するからである。
【0008】このような観点に立って記録ヘッドのギャ
ップ長を見直すと、従来の記録再生兼用型ヘッドだけで
なく複合型薄膜磁気ヘッドにおいても適正な設計がなさ
れた例は見あたらない。その理由は、この記録ヘッドで
は「媒体に十分書き込めればよい」という観点で先端か
ら漏れる記録磁界強さへの寄与率が大きいヘッドパラメ
−タ(ギャップ深さ、ポ−ル厚さ等)に優先的に着目し
て設計が行なわれるため、ギャップ長は検討から除外さ
れやすく、従来のヘッド技術の延長でそのまま設計され
てしまうことが多いためであると考えられる。
【0009】具体的には、従来のヘッドの場合、上記の
ように、ギャップ長は、ギャップ損失を抑えて再生特性
を向上するために最小記録ビット長より狭く設計される
のが一般的である。ギャップ長の狹い記録ヘッドによ
り、高保磁力媒体に十分記録可能とするためには上記の
2)のようにギャップ深さを短くするか又はポ−ル(磁
極部)を厚くする必要がある。ところが、このような方
法を採用すると、薄膜磁気ヘッドといえども従来のバル
ク型磁気ヘッドで顕著にみられる現像と同様な、起磁力
増加時の再生出力低下現象を起こすことがしばしばあ
る。この現象が発生するのは、このヘッドを励磁したと
きに起磁力増加と共に磁気飽和が最初に上部磁気コアの
段差部(後記図3の傾斜部121aに相当する部分、こ
の部分は磁性層の厚みが薄くなり勝ちのため、飽和し易
い)の領域に発生し、更に起磁力が増加するにつれて磁
気飽和領域がこの段差部から上部磁気コア先端の磁気ギ
ャップ対向部に移って行き、先端から漏れる記録磁界の
勾配が小さくなって磁気記録媒体に記録される磁化遷移
幅が拡がるからである。このような現象が起こると記録
の際の起磁力増加時に記録磁化の強さが低下し、その結
果再生出力が低下するだけでなく媒体から発生する雑音
(ディスクノイズ)が増加し、再生出力と雑音との比率
(S/N)の著しい低下を招き、磁気ディスク装置の高
記録密度化が困難となる。
【0010】従って、本発明の第1の目的は、上記従来
技術の問題点を克服し、薄膜磁性体、薄膜コイル及び非
磁性絶縁層を順次積層して、記録用ヘッドと再生用ヘッ
ドを分離して一体形成した複合型薄膜磁気ヘッドを搭載
した磁気記録再生装置において、起磁力を増大にしたと
きにも磁気コアの磁気飽和特に磁気ギャップ対向部での
磁気飽和が起りにくくて、高いヘッド磁界と高いヘッド
磁界勾配を発生させることができ、それによって起磁力
増加時の再生出力の低下を十分小さくできると共に、磁
気ギャップ深さ等の記録用ヘッド各部の寸法ばらつきの
許容範囲を十分大きく確保することのできる記録用ヘッ
ドを得ることにある。
【0011】また、本発明の第2の目的は、前記記録用
ヘッドコアとして、高飽和磁束密度を有する磁性材料の
うちの、低い透磁率のものでも適用可能とすることによ
り、この磁性材料の選択の自由度を広げると共に、ヘッ
ドと磁気記録媒体との適正な組み合わせ及び記録電流値
の適正な設定を可能とすることにより、工業的に量産可
能な複合型薄膜磁気ヘッドを搭載した磁気ディスク装置
を提供することにある。
【0012】また、上記観点に立って前記磁気抵抗効果
型再生ヘッド(MRヘッド)を見直すと、従来のMR素
子の構造を特殊構造とし、または特殊な通電電流制御を
行なうことにより、発熱を低減する方法は、いずれも、
製造工程が複雑になる、又はバルクハウゼンノイズ等の
別の不安定要因を誘起するという問題があった。また、
発熱低減効果は必ずしも十分とはいえず、その割には装
置制御が複雑になるなどの問題があった。
【0013】よって、本発明の第3の目的は、これらの
問題点を克服し、記録用ヘッドと磁気抵抗効果型再生ヘ
ッドとを分離して一体形成した複合型薄膜磁気ヘッドを
搭載した磁気記録再生装置において、前記磁気抵抗効果
型再生ヘッドの磁気抵抗効果検出素子(検出部)の両端
子間に通電するバイアス電流を、所要のデータ信号を再
生するときは正常な電流値とし、それ以外のときは前記
バイアス電流を遮断するか正常値よりも低い電流値とす
ることによって、素子構造や製造工程を複雑化すること
なく、またバルクハウゼンノイズ等の前記素子特有の不
安定要因を生じせしめることなく、高S/Nで十分高感
度で所要のデータ信号を再生できると共に、この再生ヘ
ッドの通電発熱による破損または損傷を防止して信頼性
を向上させた磁気記録再生装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
(1) 上記第1及び第2の目的を達成するため、本発
明は、記録用ヘッドと再生用ヘッドとを分離して一体形
成した複合型薄膜磁気ヘッドを搭載した磁気記録再生装
置において、記録用ヘッドの磁気ギャップ長を最小記録
磁化ビット長よりも広くしたことを特徴とする。この磁
気ギャップ長は、例えば0.4μmよりも広くされる。
【0015】前記複合型薄膜磁気ヘッドと組合わされる
磁気記録媒体は、1インチ当り2000トラック以上の
トラック密度と1インチ当り45キロビット以上の線記
録密度とを有するものとすることができる。前記の磁気
ギャップ長が0.4μmよりも広い記録用ヘッドと組合
わされる場合、磁気記録媒体は、1インチ当り2000
トラック以上のトラック密度と1インチ当り85キロビ
ット以上の線記録密度を有するものとされる。
【0016】前記記録用ヘッドは、下部磁気コアと、こ
の下部磁気コアと一端で磁気ギャップ層を挾んで対向
し、この下部磁気コアと他端で接続される上部コアとか
らなり、上部及び下部磁気コアは、飽和磁束密度が1.
3T(テスラ)以上で透磁率が300以上1000以下
の磁性材料からなっている。これらの上部及び下部磁気
コアは、飽和磁束密度が1.3T以上の3元系または4
元系の合金磁性材料(例えばCo−Ni−Fe または
Co−Ni−Fe−Pd合金)からなり、上部及び下部
磁気コアの磁気記録媒体対向部及び前記磁気ギャップ層
の合計厚さTtは、1.5μm以上4.5μm以下であ
り、前記上部磁気コアは先端近傍に段差部(傾斜部)を
有し、この段差部の高さHwは5±2μm以上である。
一方、この記録用ヘッドに対向して組合わされる磁気記
録媒体は、磁性層の厚さTmが25±10nm,保磁力
Hcが1200±400Oeである。
【0017】(2) 上記第3の目的を達成するため、
本発明は、記録用ヘッドと磁気抵抗効果型再生ヘッドと
を分離して一体形成した複合型薄膜磁気ヘッドを搭載し
た磁気記録再生装置において、この磁気抵抗効果型再生
ヘッドが磁気記録媒体に記録された磁化情報を再生する
ときのみ、磁気抵抗効果検出部(検出素子)の電極端子
間にバイアス電流が供給されるように構成したことを特
徴とする。
【0018】また、具体的には、磁気記録媒体に記録さ
れた磁化情報は、所要のデータ信号とデータ信号以外の
信号(例えばデータ信号の種別、アドレス、性格などを
識別するためのID信号や、データ信号の記録媒体面内
における位置等を示し、ヘッドのトラッキング状態等を
検出するためのサーボ信号や、クロックパルス等、以下
「制御信号」という)とを含んでおり、所要のデータ信
号を磁気抵抗効果型再生ヘッドにより再生する場合の
み、再生ヘッドの磁気抵抗効果検出素子に正常なバイア
ス電流が供給される。そして、所要のデータ信号を再生
する場合以外、例えば前記制御信号(ID信号やサーボ
信号等)を磁気抵抗効果型再生ヘッドにより再生する場
合には、前記検出素子に供給するバイアス電流値を正常
値よりも小さくする。あるいは、前記制御信号は前記記
録用ヘッドにより再生することも可能で、この場合、前
記磁気抵抗効果検出素子へのバイアス電流は遮断され
る。
【0019】本発明は制御信号(サーボ信号)のみを記
録したサーボ専用ディスクとデータ信号を記録した専用
ディスクとを所定の間隔を保って積層配置した磁気ディ
スク記録再生装置に適用することができ、また、制御信
号(サーボ信号)とデータ信号とが同一の磁気ディスク
記録媒体記録面上に記録される磁気ディスク記録再生装
置にも適用することができる。
【0020】
【作用】以下に、上記構成に基づく作用を説明する。
【0021】(1) 記録ヘッドの構成に関係する作用 本発明による記録ヘッドの基本的な働きを、従来技術と
対比して説明する。
【0022】図5は記録ヘッド先端部の磁界分布の概略
を示す。図5で、121は上部磁気コア、122は下部
磁気コア、GLは磁気ギャップ長、Gdは磁気ギャップ
深さを示す。18は磁気ディスクなどの磁気記録媒体の
磁性層、fcは最小磁化ビット長、xは磁気記録媒体走
行方向の変位量、Hxは磁気ヘッドが磁気記録媒体に対
して与えるヘッド先端部磁界強度、HxmaxはHxの
分布曲線上の最大値(磁気ギャップ長の中心位置での磁
気ヘッド磁界強度)、dHx/dxは磁気ヘッド磁界の
勾配、Hcは磁気記録媒体の保磁力を示す。またSは磁
気コアの磁気飽和領域を示す。同図に示すとおり、一般
に、磁気ギャップ長GLが短くなるほどヘッドの磁気ギ
ャップ先端から漏れる記録磁界の分布がブロードにな
り、起磁力の増加に対して再生出力が低下する現象がよ
り顕著になる。これは、実効的な磁路抵抗が小さくなる
ために磁気ギャップ対向部への磁束集中が起こりやすく
なって、この部分での磁気飽和が増長されるためと考え
られる。
【0023】高記録密度化に対応して磁気記録媒体を高
保磁力化した場合、これに十分書き込むことができるよ
うにするため薄膜磁気ヘッドにおいて磁性体膜厚の厚膜
化または磁気ギャップ深さの短小化を施す必要がある。
図6、図7は磁気ギャップ深さGdを短小化した場合
の、ヘッド磁界(ここでは最大値Hxmaxで示す)と
磁界勾配について、それぞれの起磁力依存性を示す。な
お、図6では磁気ギャップ深さGdが大きいときのヘッ
ド磁界も併せて示す。図6,図7に示すように、GLが
小さいほど実効的に磁路抵抗が小さくなるため、該ヘッ
ドを励磁し超磁力をだんだん上げて行ったときに磁気飽
和の最初に始まる場所(領域)は、GLが小さくなるに
つれて上部磁気コアの段差部(傾斜部121a,図3)
から上部磁気コア先端の磁気ギャップ対向部に移りやす
くなる。従って、GLを小とすると、ヘッド磁界Hxm
axは若干大きくなるものの、上部磁気コア121側の
磁界勾配dHx/dxが起磁力増加と共に大きく低下す
る傾向を示す。通常の薄膜磁気ヘッドでは上部磁気コア
側121が媒体への記録磁化が決定されるトレーリング
側となり(即ち、強制的に磁気ディスクを逆回転すれば
下部磁気コア側122がトレーリング側となる)、その
磁界勾配は媒体の磁気特性と共に媒体に記録される磁化
反転の急峻性を決める重要なファクタである。即ち、磁
気媒体の媒体磁気特性が一定の場合、磁化反転の急峻性
は該ヘッド上部磁気コア側の記録磁界勾配が緩やかなほ
ど悪化し、このような記録磁化信号を再生した場合、磁
化反転に対応して得られる出力波形の半値幅が拡がり、
特に高記録密度で記録された場合には著しい再生出力の
低下を招く。従って、磁気ギャップ深さGdの短小化を
施した薄膜磁気ヘッドの場合、上記のとおり、該ヘッド
を励磁したときにヘッド先端に広がる記録磁界分布の上
部磁気コア側の磁界勾配が起磁力増加と共に緩やかとな
るため、再生出力も起磁力増加と共に低下する傾向を示
す。さらに、このとき、ディスクノイズも増加し、S/
Nが低下するため高記録密度化への対応が困難となる恐
れが生じる(なお、図5は、図7でGLが大のときのヘ
ッド磁界勾配の方が、GLが小のときのヘッド磁界勾配
よりも大である超磁力Ωaを与えた場合の状態を示して
いる)。
【0024】これに対し、本発明によれば、逆にGLを
大きくすることにより実効的な磁路抵抗を増加させるこ
とができ、上部磁気コアの磁気ギャップ対抗部における
磁気飽和が抑制される。このとき、ヘッド磁界は若干低
下するものの、磁界勾配は起磁力増加と共に単調に増加
する傾向を示すようになる(図6,図7)。
【0025】複合型ヘッドを構成する記録ヘッドの場
合、従来の兼用型ヘッド以上に大きなギッャプ深さGd
のばらつきを許容しても記録再生に支障を来さないよう
にする必要がある。従って、ギャップ深さGdが小さな
値から大きな値まで変化した場合の、ヘッド磁界及びそ
の磁界勾配の変化量は少ない方が望ましい。
【0026】図8はヘッド磁界とギャップ長の関係、図
9はヘッド磁界勾配とギャップ長の関係を所定の起磁
力、即ち、媒体に十分書き込める程度の起磁力におい
て、それぞれギャップ深さGdをパラメ−タとして示し
たものである。図8に示すように、ヘッド磁界は、GL
が最小記録磁化ビット長より狭くなると、Gdの小から
大までの変化に対して大きく変化し、特にGd大の場合
は書き込みに必要なヘッド磁界(保磁力に対応)が得ら
れなくなる可能性が生じる。一方、図9に示すようにヘ
ッド磁界勾配はGd小の時に大きく変化し、GLが最小
記録磁化ビット長程度より狭くなると低下の度合いが増
し、再生に必要な磁界勾配が得られなくなる可能性が生
じる。
【0027】図10は媒体に十分書き込める程度の起磁
力において、ギャップ深さGdの変化に対応したヘッド
磁界勾配とヘッド磁界の関係を示す。同図に示すよう
に、GLが最小記録磁化ビット長より広い方が狭い方に
比べ、必要磁界及び必要磁界勾配を共に満足する割合
(ヘッド磁界Hxmax及びヘッド磁界勾配dHx/d
xの範囲)が大きいことがわかる。また、同図に示すよ
うに、ヘッドの飽和磁束密度Bsが大きいほど上記の必
要磁界及び必要磁界勾配を共に満足する割合(ヘッド磁
界及びヘッド磁界勾配の範囲)は更に広がる傾向を示
す。
【0028】なお図8〜図10の特性は、いずれも、一
例として1インチ当り2000トラックのトラック密度
と1インチ当り85キロビットの線記録密度の磁気ディ
スクを組合わせた場合の特性である。
【0029】以上を要約すれば、本発明の課題解決手段
として、図5に示すように、記録用ヘッドのギャップ長
GLを最小記録磁化ビット長fcよりも広くすることに
より、上部磁気コア先端の磁気ギャップ対向部における
実効的な磁路抵抗を大きくでき、それにより、磁気ギャ
ップ対向部への磁束集中を抑制でき、この部分での磁気
飽和を防止できる。従って、上下磁気コアと磁気ギャッ
プの合計厚さを薄く、ギャップ深さを長くする構造とし
ても、ヘッドを励磁し起磁力を上昇して行ったときに最
初に磁気飽和の始まる場所(領域)が上部磁気コア先端
の磁気ギャップ対向部から上部磁気コアの段差部(傾斜
部)にもどり、記録電流増加時の上部磁気コア側の磁界
勾配が緩やかとなる現象を防止できる。これにより、大
幅な、又は特別なヘッド構造の改善なしに、再生出力の
低下を防止することができ、前記S/Nが前記記録電流
値と共に単調に増加するように作用する。
【0030】また、前記上下部磁気コアの材料を飽和磁
束密度1.3T以上の3元系又は4元系の合金とするこ
とは、上部磁気コア先端の磁気ギャップ対向部における
磁気飽和防止に、さらに有効に作用する。
【0031】一方、磁気記録媒体を高保磁力化した場
合、これに十分書き込めるようにするためには、ヘッド
のみならず磁気記録媒体の方についてもその改善が望ま
れる。一般に、記録媒体のこのような記録能力はヘッド
によって最初に記録された信号が次にそれより短い波長
の信号で重ね記録された場合における、最初の記録信号
の消え残り比率(オ−バライト値)によって評価され
る。記録媒体の保磁力とヘッド−記録媒体間スペ−シン
グを一定とした場合、記録媒体の膜厚が薄いほど媒体か
らの反磁界が減り、小さいヘッド磁界でもオ−バライト
値を小さく抑さえ込めるようになる。媒体の保磁力、ヘ
ッド−媒体間スペ−シングもそれぞれ小さければ小さい
ほどオ−バライト値を小さくできるが、再生特性の劣化
防止及びヘッド−媒体間の摺動信頼性確保の観点から制
約を受ける。また、媒体の膜厚も同様に再生特性を維持
又は向上するため、及びヘッド−媒体間の摺動信頼性確
保のために、薄さの限界がある。このような観点で媒体
の改善を検討し、厚さを25nm程度まで薄くすること
により、オ−バライト値の増加が防止できると共に、再
生特性及び摺動信頼性も維持できることが判明した。
【0032】(2) 磁気抵抗効果型再生ヘッド及び関
連する記録再生系の作用 本発明による磁気抵抗効果型再生ヘッド及びその周辺装
置の働きを説明する。本発明は、基本的には、磁気記録
媒体に記録されたデータ信号を磁気抵抗効果型再生ヘッ
ド(MRヘッド)により再生するときのみ、磁気抵抗効
果検出素子(MR素子)に正常な(正規の)バイアス電
流を供給するものである。例えば、CPUないしディス
ク制御系から再生コマンドもしくは再生フラグが発生さ
れたときのみ、MR素子に正常なバイアス電流を通電す
る。これにより、MRヘッドでデータ信号を含む記録磁
化情報を再生するときだけMR素子への正規の通電が行
なわれ、それ以外の期間は正規の通電が行なわれないの
で、MR素子への通電期間を短縮し、通電発熱によるM
Rヘッドの破損または損傷を防止して信頼性を向上する
ことができる。
【0033】また、具体的には、磁気記録媒体に記録さ
れた磁化情報は、所要のデータ信号と、データ信号以外
の信号(例えばID信号、サーボ信号クロックパルス
等、本発明にいう制御信号)から構成されている。本発
明によれば、データ信号を読む場合には前記再生ヘッド
のMR検出部には必ず所定の(正常の)電流を流すよう
にして、データ信号を十分な感度で歪なく再生すること
ができる。一方、サーボ信号等の制御信号を読む場合に
は、本発明によれば、MR素子に供給されるバイアス電
流値は、データ信号を読む場合のバイアス電流値よりも
小さくされるため、前記MR素子の本質的な性質によ
り、データ以外の信号の場合は、振幅ゼロレベルに対し
て上下の振幅が異なる非対照な波形を示す。しかし、こ
のような制御信号は、再生波形に上下非対称の歪が発生
しても所期の制御信号内容を正しく伝え検出することが
できるので、支障ない。例えば前記振幅ゼロレベルに対
して非対称な振幅レベルのうち、絶対値の大きい方の振
幅をピークホールド回路等によってモニターしながら
(制御信号の記録磁化ビット長をデータ信号の記録ビッ
ト長よりも十分長くし、周波数カウンタ等により制御信
号等を検出モニタすることもできる)実質的にデータ情
報の媒体面内における位置を正確に同定(検出)し得る
ように作用する。即ち、本発明の磁気記録再生装置にお
いては、MRヘッドに常にデータ信号再生時より小さい
バイアス電流が通電されており、この状態でこの再生ヘ
ッドはサーボ信号の検出が可能な状態にあり、このサー
ボ信号に従って記録媒体面上の任意の位置にアクセス可
能である。このとき、コンパレータ回路等により信号の
上下非対称が所定量以上にあることを確認しながら該再
生信号がサーボ情報であることが判断される。そして、
所定の位置を同定(検出)した後、正常のバイアス電流
の通電状態にしてデータ信号を再生する。
【0034】あるいは、また、複合ヘッドを構成する記
録用ヘッドを用いて前記サーボ信号を読むように構成さ
れる。この場合には比較的広い磁気ギャップ長の記録用
ヘッドによりサーボ信号を読み出すことができるように
するため、サーボ信号に対応する媒体の反転磁化ビット
長をデータ信号に対応する磁化ビット長よりも少なくと
も長くする必要がある。
【0035】これらの方法を適用すれば、データ信号を
読むときの(正常の)電流を流す時間が短くなり、通電
発熱によるMR再生ヘッドの破損又は損傷を防止でき
る。
【0036】なお、制御信号のみを記録したサーボ専用
ディスクと、データ専用ディスクを所定の間隔を保って
積層配置した磁気ディスク記録再生装置の場合には、制
御信号を前記記録用ヘッドで再生し、データ信号のみ前
記MRヘッドで再生するか、または制御信号を再生する
ときは、データ信号を再生するときよりも実質的に前記
MR素子の電極端子間に通電するバイアス電流を小さく
するのが望ましい。
【0037】一方、制御信号とデータ信号が同一の面上
に記録されたディスクを有する磁気ディスク装置の場合
には、制御信号を再生するときは、データ信号を再生す
るときよりも実質的に前記MR素子の電極端子間に通電
するバイアス電流を小さくするのが望ましい。
【0038】具体的な装置の数値例としては、1インチ
当り2000トラック以上のトラック密度と1インチ当
り45キロビット以上の線記録密度を有する磁気ディス
クを1つの回転軸に備えたヘッドディスクアセンブリに
適用される。
【0039】
【実施例】以下に、本発明の実施例を図面により詳細に
説明する。
【0040】図1は本発明の薄膜磁気ヘッドを搭載した
磁気ディスク装置の構成概略図である。同図において、
1はヘッド−ディスクアセンブリであり、表面に情報が
記録再生される磁気媒体(磁性層)が形成されている磁
気ディスク2、情報を記録再生する磁気ヘッドを形成し
たヘッドスライダ3、該ヘッドスライダ3が取付けら
れ、前記磁気ディスクとのサブミクロンスペ−スを安定
に維持するためのバネ部材、及び該ヘッドアセンブリを
固定し、位置決め機構に連結されるガイドア−ムからな
るヘッドキャリッジ部4及びその制御機構5から構成さ
れる。前記ヘッド−ディスクアセンブリ1とディスク回
転制御系6、ヘッド位置決め制御系7、及び記録再生信
号制御系8との組み合わせにより前記磁気ディスク装置
の基本が構成される。
【0041】図2は前記ヘッドスライダ3に形成される
記録再生複合型薄膜磁気ヘッドの概略と媒体の情報磁化
の模式図を示したものである。同図において、前記薄膜
磁気ヘッドは、前記ヘッドスライダの基板11上にAl
23等の絶縁部材を介して再生ヘッド13、記録ヘッド
12を順次積層形成して、両ヘッドを分離且つ複合化し
て構成したものである。
【0042】再生ヘッド13は磁気抵抗効果を応用した
高感度ヘッドであり、磁気媒体18の情報磁化19以外
の外部磁界をシ−ルドする上部シ−ルド膜132及び下
部シ−ルド膜133、この上下シ−ルド膜間にAl23
等の絶縁部材134を介して形成される磁気抵抗効果検
出部(MR膜、バイアス膜及び磁区制御膜等)131、
及びこのMR膜131等よりなる磁気抵抗効果検出部で
検出した媒体情報磁化に対応した抵抗変化を外部で電圧
信号に変換すべく電気的に引き出すための電極端子(図
示せず)により基本的に構成される。即ち、前記上部シ
−ルド膜132及び下部シ−ルド膜133は、Al23
等の絶縁部材からなる非磁性絶縁層134で形成された
磁気ギャップ16,17を介して対向している。磁気抵
抗効果検出部より感度(出力)が有効に引き出せる(取
り出せる)領域は該効果部の奥行き(MR高さ)135
と1対の電極端子の間隔(トラック幅)で規定される。
【0043】また、記録ヘッド12は前記再生ヘッド1
3の上部にAl23等の絶縁部材を介して形成されるイ
ンダクティブヘッドであり、下部磁気コア122と、上
部磁気コア121と、これらの上下部磁気コア間に充填
されるホトレジスト等の有機材料からなる非磁性絶縁層
124(但し、上下部磁気コア間のうち、磁気ギャップ
15のギャップ長に相当する厚みの部分は、以下に述べ
るようにセラミック材料から成る)と、この薄膜磁気ヘ
ッドを励磁するためのCu等の金属導体からなるコイル
123により基本的に構成される。さらに、この薄膜磁
気ヘッド先端の媒体対向部に設けられた、前記上部磁気
コア121及び下部磁気コア122の各先端部、即ち、
上部ポ−ル及び下部ポ−ルはアルミナ等セラミック材料
からなる非磁性絶縁層で形成された磁気ギャップ15を
介して対向している。
【0044】〈記録ヘッド及びその周辺装置の特徴〉図
3は前記記録ヘッド12の断面概略図である。同図にお
いて、Ttは上部ポ−ル、下部ポ−ル及び磁気ギャップ
の各層の合計厚さであり、GLは磁気ギャップ層の厚
さ、Gdは前記上下ポ−ルの磁気ギャップ対向部長さ、
即ちギャップ深さであり、Hwは前記上下磁気コアの対
向間隔(窓高さ)すなわち、段差部の高さである。本発
明の課題を解決するため、まず、前記ポ−ルのトラック
幅加工精度を大略±0.5μm以下となるように、Tt
は大略4.5μm以下、Hwは大略3〜7μmが望まし
い。また、この記録ヘッドの下流側に形成した前記再生
ヘッドの磁気抵抗効果部131の奥行き(MR高さ)
(図2,135)との合わせ加工精度とギャップ深さG
d自体のマ−ジンを考え、Gd変動幅として大略〜3μ
mまで許容できるのが望ましい。
【0045】図4は前記記録ヘッド12の断面概略図の
先端部拡大図である。同図において、Puは上部ポ−ル
42、PLは下部ポ−ル43、及びGLは磁気ギャップ
41の各層の厚さであり、Ttはその合計厚さである。
Gdは前記上下ポ−ルの磁気ギャップ対向部長さ、即ち
ギャップ深さである。
【0046】本発明の具体的な実施例としては、磁気記
録再生装置を、情報を記録する磁気ディスクと、この磁
気ディスクに対して情報の書き込み及び読みだしを行う
薄膜磁気ヘッドとを備えた磁気ディスク装置で構成す
る。この磁気ディスクは、1インチ当り2000トラッ
ク以上のトラック密度と1インチ当り85キロビット以
上の線記録密度を有し、最小記録磁化ビット長は0.4
μm以下である。この磁気ディスク装置は、前記磁気デ
ィスクを1つの回転軸に1枚または複数枚取付けたヘッ
ドデイスクアセンブリを少なくとも1個具備している。
この薄膜磁気ヘッドは、記録用ヘッドと再生用ヘッドを
分離して一体形成した複合構造から成る。この記録用ヘ
ッドによって、最初に0.4μmよりも長いビット長で
記録された信号の上に、0.4μm以下の最小記録磁化
ビット長の信号で重ね記録を行った場合に、最初の記録
信号の消え残り比率(オ−バライト値)が−20dB以
下であると共に、該オ−バライト値が記録電流値と共に
単調に減少する範囲に、且つ再生出力と雑音との比率
(S/N)が記録電流値と共に単調に増加する範囲に重
ね記録時の電流値を設定するできる。この電流設定範囲
は、下部磁気コアと、この下部磁気コアと一端で磁気ギ
ャップ層を挾んで対向し、段差部(傾斜部)を有する上
部磁気コアとからなる前記記録用ヘッドにおいて、上部
磁気コアの磁気ディスク対向部が磁気飽和しない記録電
流範囲、または記録電流値を増加する過程において該上
部磁気コア段差部の方が上部磁気コアの磁気ディスク対
向部よりも先に磁気飽和する記録電流範囲に対応する。
【0047】更に具体的には、前記記録用ヘッドは下部
磁気コアと、該下部磁気コアと一端で磁気ギャップ層を
挾んで対向し、前記下部磁気コアと他端で接続する上部
磁気コアとからなり、前記上下部磁気コアの材料がCo
−Ni−Fe又はCo−Ni−Fe−Pd等の、飽和磁
束密度1.3T(テスラ)以上の3元系又は4元系の合
金であり、磁気媒体の厚さtm=25±10nm,保磁
力Hc=1200±400 Oeに対し、前記上下磁気
コアの磁気ディスク対向部の厚さと前記磁気ギャップ層
の合計厚さTtが1.5μm以上4.5μm以下であ
り、前記磁気ギャップ深さGdが3μm以下であり、前
記段差部の高さHwが5±2μm以上であり、この時の
ギャップ長を0.4μm以上とした。
【0048】さらに、前記磁気コアとして、飽和磁束密
度が1.3T以上で且つ透磁率が300以上1000以
下の磁性材料を使用しても、オ−バライト値が−20d
B以下であると共に、該オ−バライト値が記録電流値と
共に単調に減少する範囲に、且つ再生出力と雑音との比
率(S/N)が記録電流値と共に単調に増加する範囲に
電流設定が容易にできる。一例としては、15タ−ンの
コイルに10〜60mA程度の電流設定で磁気ディスク
装置の駆動を可能とした。
【0049】また、他の具体例としては、前記記録用ヘ
ッドは下部磁気コアと、該下部磁気コアと一端で磁気ギ
ャップ層を挾んで対向し、前記下部磁気コアと他端で接
続する上部磁気コアとからなり、前記上下部磁気コアの
材料がNi−Feであり、磁気媒体の厚さtm=25±
10nm,保磁力Hc=1200±400 Oeに対
し、前記上下部磁気コアの磁気ディスク対向部の厚さと
前記磁気ギャップ層の合計厚さTtが2.0μm以上で
あり、前記磁気ギャップ深さGdが3μm以下であり、
この時のギャップ長を0.4μm以上とした。このと
き、15タ−ンのコイルに10〜60mA程度の電流設
定で磁気ディスク装置の駆動を可能とした。前記記録用
ヘッドは上下部磁気コア間に複数回巻かれたコイル及び
非磁性絶縁層からなり、該コイル巻数と前記記録電流値
との積(起磁力)を1.0AT以下に設定できる方がデ
ィスク装置の消費電力を抑制する上で望ましく、上記の
各構成においてはこれは十分満足されている。
【0050】以上の各実施例において、薄膜磁気ヘッド
の磁気コア材料として良く知られているNi−Feの飽
和磁束密度Bsは約1テスラであり、これより大きいB
sを有する材料としては例えば本文中に述べたCo−N
i−Fe−Pd結晶質材料が約1.3テスラ、Co−N
i−Fe系結晶質材料が約1.7テスラのBsを示す。
また、Fe−Ta−C系結晶質材料でも約1.7テスラ
のBsを示すものもある。また、磁気コア以外について
も一部例をあげて開示したが、これらの各部材料は本発
明においては必ずしも本文中に述べたものに限定される
ものではない。
【0051】上記実施例では、85キロビット以上の高
い線記録密度の磁気ディスクに対して記録用ヘッドの磁
気ギャップ長を0.4μm以上としたが、本発明は(若
干記録密度は低下するが)45キロビット以上の線記録
密度の磁気ディスクにも適用でき、この場合、最小記録
ビット長はやや長くなるので、それに応じて記録用ヘッ
ドの磁気ギャップ長も広げられる。好ましい磁気ギャッ
プ長の範囲としては、0.4μm〜0.6μm程度のも
のが適当である。
【0052】以上の実施例によれば、記録用ヘッドの磁
気ギャップ長を最小記録磁化ビット長よりも広くしたこ
とによって、上下磁気コアの磁気ギャップ対向部長さ
(ギャップ深さ)Gdが大きく変動しても、記録電流値
を増加する過程において記録用ヘッドにおける上部磁気
コアの磁気ディスク対向部が磁気飽和しないか又は、上
部磁気コア段差部の方が上部磁気コアの磁気ディスク対
向部よりも先に磁気飽和する範囲、即ちS/Nが記録電
流値と共に単調に増加する範囲に前記記録電流値を設定
することができる。これによって、Gdの許容ばらつき
範囲が広がり、記録電流の最大値を大きくすることがで
きるため、設計の自由度が向上する。よって、上下部磁
気コアの磁気ディスク対向部の厚さ(ポ−ル長)と前記
磁気ギャップ層の合計厚さTt、、上部磁気コア段差部
の高さHw、前記磁気コアの飽和磁束密度Bs、コイル
巻数、前記磁気ディスク面上に形成された磁気媒体の厚
さtm、及び保磁力Hc等の各パラメ−タを考慮した上
で、適正なヘッド−記録媒体の組合わせを得ることが容
易となり、その結果、薄膜磁性体、薄膜コイル及び非磁
性絶縁層を順次積層して、記録用ヘッドと再生用ヘッド
を分離して一体形成した複合型薄膜磁気ヘッド、特に高
保磁力媒体に十分記録再生可能で、起磁力増加時の再生
出力低下が十分小さく、且つ記録用ヘッド各部の寸法ば
らつき許容量を十分大きく確保できる複合型薄膜磁気ヘ
ッドを搭載した磁気ディスク装置を実現することでき
る。
【0053】更に、記録ヘッドの磁気ギャップ長を上記
のように広くしたことによって、高い記録電流でも上部
磁気コアの先端部分を飽和させないようにできるので、
前記記録用ヘッドコアに高飽和磁束密度を有する磁性材
料のうちの、低い透磁率のものでも適用可能となり、そ
れによってこの該磁性材料の選択の自由度を広げ、もっ
て、ヘッドと磁気媒体との適正な組み合わせ及び記録電
流値の適正な設定を可能として、工業的に量産可能な複
合型薄膜磁気ヘッドを搭載した磁気ディスク装置を実現
することができる。
【0054】〈記録再生系及び再生ヘッドの特徴〉図1
1は図1〜2に示した磁気ディスク装置の記録再生系の
実施例を示す模式図である。図11において、キーボー
ド202、ディスプレイ203等を用いて、CPU20
1により記録コマンドまたは再生コマンドが発せられ
る。このとき、記録コマンドまたは再生コマンドが判別
装置204によって判別され、記録の場合には前記記録
ヘッド12のコイルに所定の記録電流Iwが流れ、記録
用増幅回路205を介して情報信号と一体になって、記
録用信号が形成され、記録媒体に記録される。一方、再
生コマンドの場合には前記再生ヘッド13の磁気抵抗効
果検出部206への通電用電源208がONしてセンシ
ング電流ISがこの検出部206に流され、磁気抵抗効
果型再生ヘッド13及び再生ヘッド用増幅回路207を
介して情報に応じた再生信号が出力される。
【0055】なお、本実施例では、ディスク制御系から
の再生フラグ発生時のみ前記再生ヘッドに通電する方法
が採られるが、この場合、最初、再生フラグがないとき
には、前記複合ヘッドは例えば回転中のディスク最外周
における所定の位置に一定の間隔を維持しながら浮上状
態にあり、再生フラグが立つとヘッドアクチュエータが
作動を開始して指令を受けたID信号やサーボ信号を探
しにヘッドが媒体面上をシークする。この時から前記再
生ヘッドの磁気抵抗効果検出部への通電が開始される。
そして、かかるサーボ信号位置(ID信号記録位置)に
続くデータ情報を再生する。かかる作用により、データ
信号を読むときの所定の電流を流す時間が短くなる。
【0056】図12は記録用ヘッドによりID信号の検
出を行なう場合の実施例の説明図である。ここで、ID
信号とはデータ信号の種別、アドレス、性格、位置付け
等を識別するための情報信号で、ここでは、ヘッドのト
ラッキング状態を検出するためのサーボ信号も含まれて
おり、これらID信号やサーボ信号などのデータ以外の
情報が符号化されて記録されている。同図において、セ
クタ情報のうちのID部には最大記録ビット長又はそれ
以上の長波長パターンを記録する。かかる磁化ビット長
とすることにより、磁気ギャップ長が比較的大きいため
データのような短磁化ビットは読めない記録ヘッドでも
ID部は十分再生可能となる。情報信号はID/データ
判別装置209を経て、IDであればヘッド切り替え装
置210により、記録ヘッドが選択されると共に通電用
電源208はオフとなる。データの場合は切換装置21
1により通電用電源208が作動して磁気抵抗効果検出
部に駆動電流Isが流れる。共に増幅回路212,21
3を介して再生信号が出力される。
【0057】図13はバイアス電流制御法の一実施例の
説明図である。ここで、バイアス電流とは前記磁気抵抗
効果検出部に流す電流のことである。図14は磁気抵抗
効果型再生ヘッドの動作原理を示すものである。同図に
おいて、磁気抵抗効果検出部206は媒体磁化からの磁
界を受けて磁化Msが回転し、これによりこの検出部2
06には抵抗変化が生じる。したがって、この検出部2
06に電流Isを流すことにより、検出部206の両端
206a,206bより前記抵抗変化に応じた即ち媒体
磁化情報に応じた再生電圧が出力される。このとき、前
記抵抗は磁界に対して同図の左下図に示すごとく変化す
る。ここで、この検出部206に流す電流はバイアス動
作をなし、通常は再生電圧が同図右側の波形(b)に示
すように上下に対称となるように最適なバイアス電流
(同図左側の(b)に示す)を選択する。かかる最適バ
イアス電流にたいし、Isが小さい場合には下部の振幅
が大きい非対称波形となり(同図右側と左側の(a)の
場合)、また逆に、Isが大きい場合には非対称波形と
なる(同図右側と左側の(c)の場合)。
【0058】さて、図13に戻って、ID及びデータは
先頭にそれぞれを表わすフラグが書き込まれているもの
とする。そして、本発明のディスク装置においては、I
D/データフラグ検知回路209aでこのフラグを検知
することによって、このID及びデータをそれぞれ判別
し、D/A変換器214を介して、バイアス電流源20
8を制御する。ここで、IDフラグの場合にはバイアス
電流ISを小さくし(図14(a))、データフラグの
場合には最適バイアス電流が流れるようにする(図14
(b))。ところで、バイアスを小さくすると図14で
述べたように、振幅ゼロレベルに対して下部側振幅の大
きい非対称波形になる。前記のとおり、ID部にはサー
ボ情報も含まれており、かかる非対称波形によって該再
生ヘッドのオントラック位置(トラックずれのない位
置)を同定する必要がある。しかるに、本発明者等の研
究によると、図15に示すとおり、媒体磁化の書かれた
トラック位置から前記磁気抵抗効果検出部206を同図
の右下図のV1→V2→V3のようにオフトラックして
(トラックずれを起させて)いったとき、下部側振幅電
圧は、同図左下図のV1〜V3に示すように、オフトラ
ック距離にたいして、最適バイアス電流通電時と同様
に、所定の書きにじみ幅ΔWを過ぎたところからほぼ比
例して低下することを確認した。即ち、かかる非対称波
形でもサーボ信号として十分利用できることが明らかに
なった。
【0059】再び、図13に戻って、前記IDフラグを
検知した場合には、磁気抵抗効果検出部206の再生出
力は増幅回路207を経て半波整流回路215で整流さ
れ、ピークホルド回路216で出力のピーク値が検知さ
れ、前記オントラック時の電圧V1とコンパレータ21
7で比較されて、その結果をもとに前記ヘッドが常にオ
ントラック状態になるようにヘッドキャリッジコントロ
ーラが駆動される。
【0060】図12〜図15の実施例は、再生フラグを
用いないで、書込み指令が来ない限り常に媒体記録情報
を再生する再生モードとなるような磁気ディスク装置に
適用できる。
【0061】本発明の具体的実施例としては、磁気ディ
スク装置は、情報を記録する磁気ディスクと、この磁気
ディスクに対して情報の書き込み及び読みだしを行う薄
膜磁気ヘッドとで構成される。この磁気ディスクは、1
インチ当り2000トラック以上のトラック密度と1イ
ンチ当り45キロビット以上の線記録密度を有してお
り、この磁気ディスクを1つの回転軸に1または複数個
備えたヘッドディスクアセンブリを少なくとも1個具備
する。前記薄膜磁気ヘッドは、記録用ヘッドと再生用ヘ
ッドを分離して一体形成した複合構造から成り、前記再
生ヘッドは、媒体情報磁化に感応する磁気抵抗効果検出
部を利用した磁気抵抗効果型ヘッドで構成されるものと
した。
【0062】図16はサーボ面サーボ型ディスク装置の
概略図である。1つの回転軸上に、サーボ面を有する1
枚の磁気ディスクとデータ面を有する1または複数枚の
磁気ディスクが積み重ねて取付けられ、サーボ面に対向
するサーボ用ヘッドとデータ面と対向するデータ用ヘッ
ドが設けられている。同図において、サーボ用ヘッド及
びその記録再生系として前記各種のヘッド及び記録再生
系が適用可能である。以上、図11〜図16で説明した
実施例によれば、媒体情報磁化に対応した信号のうちの
データ信号を再生するときだけ磁気抵抗効果検出部への
バイアス電流を通電するようにしたので、この磁気抵抗
効果検出部に対する通電時間を大幅に短縮できるように
なる。これにより、磁気抵抗効果検出部の通電発熱によ
る損傷が防止できると共に、この検出部への通電電流を
大きくできるので、信号再生時のS/Nを向上すること
ができる。この結果、高感度で且つ高信頼性を有する高
記録密度の磁気ディスク装置を実現できる。
【0063】
【発明の効果】以上詳しく説明したように、本発明によ
れば、記録用ヘッドと再生時ヘッドとを分離して一体形
成した複合型薄膜磁気ヘッドを搭載した磁気記録再生装
置において、記録用ヘッドの磁気ギャップ長を、例えば
0.4μmを越えるように、最小記録磁化ビット長より
も広くしたことによって、上下の磁気コアと磁気ギャッ
プの合計厚さが比較的薄く、磁気ギャップ深さが比較的
深い場合でさえも、記録用ヘッドに印加される起磁力を
上昇して行くとき最初に磁気飽和の始まる領域を上部磁
気コアの段差部(傾斜部)に制限することが可能とな
り、これによって、記録電流増加時に上下磁気コアの先
端の磁気ギャップ対向部の磁気飽和が防止されるので、
高いヘッド磁界と高いヘッド磁界勾配が得られ、もって
高保磁力記録媒体に対し高密度S/Nでもって記録再生
することができるという効果を奏する。
【0064】また、再生用ヘッドとして磁気抵抗効果型
再生ヘッドを採用し、磁気記録媒体に記録されたデータ
信号を再生するときだけ、磁気抵抗効果検出部に対する
バイアス電流を流すようにしたので、バイアス電流の通
電時間を大幅に短縮し、それにより磁気抵抗効果検出部
の発熱による損傷を防止できるという効果を奏する。特
に、磁気記録媒体に記録される情報がデータ信号とそれ
以外のID信号やサーボ信号等のいわゆる制御信号とか
らなる場合、データ信号を再生する期間のみ正常な値の
バイアス電流がこの検出部に供給され制御信号を再生す
る期間はそれよりも小さな値のバイアス電流がこの検出
部に供給されるので、データ信号を十分な感度とS/N
でもって再生できると共に、再生波形歪みの許容される
制御信号も不都合なく再生することができる効果があ
る。また、データ信号よりも記録磁化ビット長の長い制
御信号が記録される場合、データ信号は磁気抵抗効果型
磁気ヘッドにより正常なバイアス電流でもって再生し、
制御信号は記録用ヘッドにより再生するようにしても、
データ信号及び制御信号を共に良好に再生することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の薄膜磁気ヘッドを搭載した磁気ディス
ク装置の実施例の概略構成図である。
【図2】図1における記録再生用の複合型薄膜磁気ヘッ
ドの概略構成図である。
【図3】記録用ヘッドの概略断面図である。
【図4】図3の記録用ヘッドの先端部拡大図である。
【図5】本発明の動作原理の説明図である。
【図6】起磁力とヘッド磁界の関係を示す図である。
【図7】起磁力とヘッド磁界勾配の関係を示す図であ
る。
【図8】磁気ギャップ長とヘッド磁界の関係を示す図で
ある。
【図9】磁気ギャップ長とヘッド磁界勾配の関係を示す
図である。
【図10】ヘッド磁界とヘッド磁界勾配の関係を示す図
である。
【図11】磁気ディスク装置の記録再生系を示す模式図
である。
【図12】記録用ヘッドによりID信号の検出を行なう
実施例の説明図である。
【図13】磁気抵抗効果型再生ヘッドのバイアス電流制
御法の一実施例の説明図である。
【図14】磁気抵抗効果型再生ヘッドの動作原理の説明
図である。
【図15】磁気抵抗効果型再生ヘッドのオフトラック特
性の模式図である。
【図16】サーボ面サーボ型磁気ディスク装置の概略図
である。
【符号の説明】
1 ヘッド−ディスクアセンブリ 2 磁気ディスク 3 磁気ヘッドスライダ 4 キャリッジ部 5 制御機構 12 記録用ヘッド 13 再生用ヘッド(磁気抵抗効果型ヘッド) 14 非磁性絶縁層 15,16,17 磁気ギャップ 18 磁気媒体(磁性層) 19 磁化 21 記録用ヘッドの先端部(磁気ギャップ対向部) 41 磁気ギャップ 42 上部ポ−ル 43 下部ポ−ル 121 上部磁気コア 121a 段差部(傾斜部) 122 下部磁気コア 123 導体コイル 124,134 非磁性絶縁層 131,206 磁気抵抗効果検出部(MR素子) 204 判別装置 208 通電用(バイアス用)電流源 209 ID/データ判別装置 210,211 ヘッド切換装置 212 ID信号再生増幅回路 213 データ信号再生増幅回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 須田 三雄 神奈川県小田原市国府津2880番地 株式会 社日立製作所小田原工場内 (72)発明者 高木 政幸 神奈川県小田原市国府津2880番地 株式会 社日立製作所小田原工場内 (72)発明者 白石 和久 神奈川県小田原市国府津2880番地 株式会 社日立製作所小田原工場内 (72)発明者 天野 英明 神奈川県小田原市国府津2880番地 株式会 社日立製作所小田原工場内

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録用ヘッドと再生用ヘッドとを分離し
    て一体形成した複合型薄膜磁気ヘッドを搭載した磁気記
    録再生装置において、前記記録用ヘッドの磁気ギャップ
    長を最小記録磁化ビット長よりも広くしたことを特徴と
    する磁気記録再生装置。
  2. 【請求項2】 前記記録用ヘッドは0.4μmよりも広
    い磁気ギャップ長を有することを特徴とする請求項1記
    載の磁気記録再生装置。
  3. 【請求項3】 情報を記録する磁気記録媒体と、前記磁
    気記録媒体に対して情報の書き込み及び読みだしを行う
    薄膜磁気ヘッドとを具備する磁気記録再生装置におい
    て、前記磁気記録媒体は1インチ当り2000トラック
    以上のトラック密度と1インチ当り45キロビット以上
    の線記録密度とを有しており、前記薄膜磁気ヘッドは記
    録用ヘッドと再生用ヘッドを分離して一体形成した複合
    構造からなり、前記記録用ヘッドの磁気ギャップ長を最
    小記録磁化ビット長よりも広くしたことを特徴とする磁
    気記録再生置。
  4. 【請求項4】 1インチ当り2000トラック以上のト
    ラック密度と1インチ当り85キロビット以上の線記録
    密度とを有しており、前記薄膜磁気ヘッドは記録用ヘッ
    ドと再生用ヘッドを分離して一体形成した複合構造から
    成り、前記記録用ヘッドは0.4μmよりも広いギャッ
    プ長を有することを特徴とする請求項3記載の磁気記録
    再生装置。
  5. 【請求項5】 前記記録用ヘッドは、下部磁気コアと、
    前記下部磁気コアと一端で磁気ギャップ層を挾んで対向
    し、前記下部磁気コアと他端で接続される上部磁気コア
    とからなり、前記上部及び下部磁気コアは、飽和磁束密
    度が1.3T以上で且つ透磁率が300以上1000以
    下の磁性材料からなることを特徴とする請求項1ないし
    4のいずれか1記載の磁気記録再生装置。
  6. 【請求項6】 前記記録用ヘッドは、下部磁気コアと、
    前記下部磁気コアと一端で磁気ギャップ層を挾んで対向
    し、前記下部磁気コアと他端で接続する上部磁気コアと
    からなり、前記上部及び下部磁気コアは、飽和磁束密度
    が1.3T以上の3元系または4元系の合金磁性材料か
    らなり、使用される磁気記録媒体の厚さtm=25±1
    0nm,保磁力Hc=1200±400 Oeに対し、
    前記上部及び下部磁気コアの磁気記録媒体対向部及び前
    記磁気ギャップ層の合計厚さTtは、1.5μm以上
    4.5μm以下であり、前記上部磁気コアは先端近傍に
    段差部を有し、前記段差部の高さHwは5±2μm以上
    であることを特徴とする請求項2,4,または5記載の
    磁気記録再生装置。
  7. 【請求項7】 前記上部及び下部磁気コアの材料がCo
    −Ni−FeまたはCo−Ni−Fe−Pd合金である
    ことを特徴とする請求項5または6記載の磁気記録再生
    装置。
  8. 【請求項8】 前記再生用ヘッドは、磁気抵抗効果型ヘ
    ッドで構成されたことを特徴とする請求項1ないし7の
    いずれか1記載の磁気デイスク装置。
  9. 【請求項9】 記録用ヘッドと磁気抵抗効果型再生ヘッ
    ドとを分離して一体形成した複合型薄膜磁気ヘッドを搭
    載した磁気記録再生装置において、前記磁気抵抗効果型
    再生ヘッドは、磁気記録媒体に記録された磁化情報を再
    生するときのみ、磁気抵抗効果検出部の電極端子間にバ
    イアス電流が供給されるように構成したことを特徴とす
    る磁気記録再生装置。
  10. 【請求項10】 前記磁気記録媒体に記録された磁化情
    報は、ID信号やサーボ信号等の制御信号と、データ信
    号とを含み、前記制御信号は前記記録用ヘッドで再生
    し、前記データ信号のみ前記磁気抵抗効果型再生ヘッド
    で再生し、このデータ信号再生期間のみ前記磁気抵抗効
    果検出部の電極端子間にバイアス電流が供給されるよう
    に構成したことを特徴とする請求項9記載の磁気記録再
    生装置。
  11. 【請求項11】 前記磁気記録媒体に記録された磁化情
    報は、ID信号やサーボ信号等の制御信号と、データ信
    号とを含み、前記磁気抵抗効果型再生ヘッドによって、
    前記制御信号を再生するときは、前記データ信号を再生
    するときよりも実質的に前記電極端子間に供給されるバ
    イアス電流を小さくすることを特徴とする請求項9記載
    の磁気記録再生装置。
  12. 【請求項12】 前記制御信号は、前記磁気抵抗効果型
    再生ヘッドの非対称再生特性のため非対称波形で再生さ
    れるが、この非対称再生波形に基いて実質的にデータ情
    報の媒体面内における位置を正確に検出できるように構
    成されていることを特徴とする請求項11記載の磁気記
    録再生装置。
  13. 【請求項13】 制御信号のみを記録したサーボ専用デ
    ィスクと、データ信号を記録したデータ専用ディスクと
    を所定の間隔を保って積層配置し、前記サーボ専用ディ
    スク及びデータ専用ディスクの各々に対して、記録用ヘ
    ッドと磁気抵抗効果型再生ヘッドとを分離して一体形成
    した複合型薄膜磁気ヘッドを搭載した磁気記録再生装置
    において、前記制御信号は前記記録用ヘッドで再生し、
    前記データ信号のみ前記磁気抵抗効果型再生ヘッドで再
    生し、このデータ信号再生期間のみ前記磁気抵抗効果検
    出部の電極端子間にバイアス電流が供給されるように構
    成したことを特徴とする磁気記録再生装置。
  14. 【請求項14】 制御信号のみを記録したサーボ専用デ
    ィスクと、データ信号を記録したデータ専用ディスクと
    を所定の間隔を保って積層配置し、前記サーボ専用ディ
    スク及びデータ専用ディスクの各々に対して、記録用ヘ
    ッドと磁気抵抗効果型再生ヘッドとを分離して一体形成
    した複合型薄膜磁気ヘッドを搭載した磁気記録再生装置
    において、前記磁気抵抗効果型再生ヘッドによって、前
    記制御信号を再生するときは、前記データ信号を再生す
    るときよりも実質的に前記電極端子間に供給されるバイ
    アス電流を小さくすることを特徴とする磁気記録再生装
    置。
  15. 【請求項15】 前記サーボ信号等の制御信号と前記デ
    ータ信号とが同一の磁気ディスク記録媒体記録面上に記
    録されたことを特徴とする請求項11または12記載の
    磁気記録再生装置。
  16. 【請求項16】 前記磁気記録媒体は、1インチ当り2
    000トラック以上のトラック密度と1インチ当り45
    キロビット以上の線記録密度とを有する磁気ディスク記
    録媒体で構成されたことを特徴とする請求項9記載の磁
    気記録再生装置。
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