JP2795705B2 - 浮上型磁気ヘッド - Google Patents

浮上型磁気ヘッド

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JP2795705B2
JP2795705B2 JP1295334A JP29533489A JP2795705B2 JP 2795705 B2 JP2795705 B2 JP 2795705B2 JP 1295334 A JP1295334 A JP 1295334A JP 29533489 A JP29533489 A JP 29533489A JP 2795705 B2 JP2795705 B2 JP 2795705B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は磁気ディスク装置において記録媒体表面より
ごく僅かに浮上させて用いる浮上磁気ヘッドに関するも
のであり、特に非磁性磁気ギャップ近傍に高飽和磁束密
度を有する金属磁性薄膜が形成されており高保磁力記録
媒体の記録再生に適した浮上型複合磁気ヘッドの構成に
関するものである。
[従来の技術] 磁気ディスク装置での情報の書き込み、読み出しに用
いられる磁気ヘッドとしては、例えば米国特許3,823,41
6号及び特公昭57−569号公報に示されているような構造
の浮上型磁気ヘッドがある。この浮上型磁気ヘッドは、
高透磁率酸化物磁性材料からなるスライダーの後端部に
磁気ギャップを設けて磁気ヘッドを構成したものであ
り、全体が高透磁率の酸化物磁性材料で構成されてい
る。しかし、かかる構成の浮上型磁気ヘッドでは、高透
磁率酸化物磁性材料であるフェライトの飽和磁束密度が
5,000G程度であるため、高記録密度化の要求に対処する
ために近年用いられ始めている高保磁力の記録媒体に対
しては十分に記録できないという欠点があった。
また、これを解決するために、ギャップ対向面に飽和
磁束密度の高い金属磁性薄膜を形成した磁気ヘッドも使
用されるようになった。すなわち、例えば特開昭58−14
311号に開示されているように、スライダーおよび磁気
コア片がフェライトで構成された浮上型磁気ヘッドの磁
気ギャップ対向面部にのみ高飽和磁束密度の金属磁性薄
膜を設けた磁気ヘッドである。しかし、この構造に改善
しても、磁気変換部に所定の巻線を施した後のインダク
タンスが大きく、そのため共振周波数が低下し高周波で
の記録再生が不利になるという問題は依然として解消さ
れない。これは、上記構成の磁気ヘッドにおいては、磁
気ヘッド全体が磁性体で構成されていることに起因して
インダクタンスが大きくなってしまうためである。
したがって、低インダクタンスにするためには磁気回
路を小さくすれば良いと考えられる。このような観点か
ら、磁気コアを非磁性のスライダー中に埋設固着した構
成の浮上型の複合磁気ヘッドが米国特許3,562,444号に
より初めて開示された。また、本発明者等は特開昭61−
199219号公報にて磁気コアを非磁性スライダー中に埋設
した浮上型複合磁気ヘッドの望ましい形状について提案
した。この浮上型複合磁気ヘッドの特長は、磁気ヘッド
全体を磁性体で構成された前記浮上型磁気ヘッドに比べ
て、磁気変換部に所定の巻線を施した後のインダクタン
スが小さく、高周波での記録が有利になることである。
さらにまた、高保磁力の記録媒体に対し十分に記録可
能で、かつインダクタンスの小さな浮上型複合磁気ヘッ
ドを得るには、飽和磁束密度の高いMn−Znフェライトを
基板とし、非磁性磁気ギャップ部にさらに高飽和磁束密
度の薄膜磁性材を被着した磁気コアを非磁性スライダー
中に埋設したものが優れているが、このような浮上型複
合磁気ヘッドの例として本発明者等により特開昭60−15
4310号に開示されたものがある。
一方、磁気記録の高容量化の要望に従い、磁気ヘッド
の小型化、薄型化、狭トラック化が進むほどに磁気ヘッ
ドの記録再生出力が小さくなるという問題が発生する。
このため、記録再生特性の向上を図るべく、例えばVTR
用の磁気ヘッドにおいては、単結晶MnZnフェライトを用
いた磁気ヘッドが特公昭62−18965号公報および特開昭5
6−163516号公報により開示されている。
すなわち、上記特公昭62−18965号公報には、磁気ギ
ャップを介して相対峙する2個の高透磁率磁性体を有
し、この高透磁率磁性体の少なくとも一方が単結晶Mn−
ZnMnZnフェライトからなり、少なくとも1個の単結晶Mn
Znフェライトの(110)面を主磁路形成面とほぼ平行に
するとともに(110)面内に存在する<100>方向と、磁
気ギャップの形成面とのなす角θを5〜40゜もしくは80
゜〜120゜になるように構成し、かつ少なくとも磁気ギ
ャップの側面近傍の高透磁率透性体面に、ガラス固着温
度から室温まで温度を下げる場合の収縮率が該フェライ
トより低いようなガラスを溶融付着せしめてなる磁気ヘ
ッドが示されている。また、特開昭56−163513号公報に
開示されたものは、単結晶MnZnフェライトがSnO2を固溶
したものを用いて特公昭62−18958号と同様に構成した
磁気ヘッドである。
[発明が解決しようとする課題] また、例えば、磁気ディスク装置では、電気的信号と
して転送されてきた情報を磁気ヘッドにより磁気ディス
クに磁化反転の有無として記録する。記録された情報の
再生も磁気ヘッドによって行われ、磁気ディスクの磁化
反転に対応したピークを有する信号波形を出力し、この
ピークを検出し記録した情報が再生される。第13図に再
生過程での再生信号の処理の概略説明図を示す。磁気ヘ
ッド41の出力はプリアンプ42で増幅され、ノイズを除去
するためのフィルター43を通すことにより、例えば
(a)のような信号波形が得られる。その後、微分回路
44により再生信号のピークをゼロクロスに変換した信号
波形(b)となし、次いでコンパレーター45によりゼロ
クロスに対応したピークパルスを発生させ信号波形
(c)を得る。このピークパルスから“1"“0"への弁別
には、データウインドと呼ばれるパルスが用いられる。
このデータウインドはピークパルスに同期して発信する
PLO(Phase Lock Oscillater)回路46の出力信号波形
(d)が用いられる。ピークパルスがデータウインドの
時間内にあれば“1"なければ“0"と判別することにより
記録した情報を再生する。
したがって、情報を正確に記録・再生するためには、
ピークパルスがデータウインド内に正しく入るようにし
なければならない。しかしながら、実際の装置において
は、ピークパルスには記録した位置からのずれが生じ
る。この原因の主なものは、パターンピークシフトと呼
ばれる隣接波の干渉と再生信号に重畳するノイズである
が、その他に、ヘッドの磁化反転機構に起因すると思わ
れる再生波形の不規則な挙動もある。
一方、前述したように、近年、より一層磁気ディスク
装置の記録容量を増すことが求められており、そのため
には線記録密度を高める必要がある。線記録密度の向上
とは磁気ディスクに記録された磁化反転位置間隔を縮小
することであり、必然的に再生されるピークパルス間隔
も縮小し、そのピークパルスに同期して発生するデータ
ウインド間隔も縮まるので、データウインド幅も小さく
なる。そのため、前述した種々の原因によりピークパル
スの位置がずれた際にはデータウインドから外れやすく
なる。すなわち、線記録密度が高くなればなるほどデー
タウインドに対するピークパルスのずれの許容量は小さ
くなる。
しかし、従来知られている構成の浮上型磁気ヘッドに
おいては、ピークパルス位置のずれはかなり大きく、最
近では、30KFCI(Kilo Flax Change Per Inch)以上の
線記録密度では、エラーが多くなって使用できないと指
摘されるようになっており、より高性能な磁気ヘッドの
出現が望まれていた。
本発明の目的は、上記要望に応えるべく、記録再生を
繰返した際のピーク間隔のバラツキを小さくし、高密度
記録においてもデータウィンドウからピークが外れない
ような浮上型複合磁気ヘッドを提供することである。
[問題点を解決するための手段] 本発明は、上記目的を達成するために、非磁性ギャッ
プを介して相対峙する一対の磁気コア片の少なくとも一
方のギャップ対向面に金属磁性薄膜が形成されており、
その一対のコア片が一次ガラスにより接合された磁気コ
ア部と、前記磁気コアを支持するスライダとを有する浮
上型磁気ヘッドであって、前記磁気コア片が単結晶MnZn
フェライトからなり、しかもその(110)面を主磁路形
成面とほぼ平行にするとともに前記(110)面内に存在
する各磁気コア片の<100>方向とギャップ対向面との
なす角が26゜を越え45゜以下となるように構成すること
を特徴とするものである。
本発明において、上記金属磁性薄膜としては、Fe−Ni
系合金、Fe−Al−Si合金、その他の公知の合金を使用す
ることができる。また、磁気コア片を構成する単結晶フ
ェライトとしては、公知の組成の単結晶MnZnフェライト
を使用することができる。これらは、使用される磁気記
録媒体の特性に応じて適宜選択され使用される。
尚、本発明においては、磁気コアを単結晶フェライト
で構成しているが、前述した特開昭56−163513号公報あ
るいは特公昭62−18958号に開示された技術思想は、一
対の磁気コア片をガラス接合する時に、磁気ギャップ近
傍のフェライト内に引張応力を発生させ、この引張応力
の存在によりフェライトの磁気異方性を制御し記録再生
特性を高めるようにするとともに、記録媒体である磁気
テープとの耐摩耗性も考慮したものである。
したがって、前記公報等には、本質的に記録媒体と非
接触で作動する浮上型磁気ヘッドへの適用については示
唆されていない。また、単結晶MnZnフェライトに金属磁
性薄膜を配した磁気コアにおける応力の存在はフェライ
トのみの場合とは相違するため、直ちに適用できるもの
ではない。さらに、磁気コアを非磁性スライダ内に埋設
した浮上型複合磁気ヘッドにおいては、一次ガラスのみ
ならず磁気コアをスライダーのスリット内に二次ガラス
で固着するため、応力の存在はさらに複雑となるので、
前記公報に開示された作用効果を期待して直ちに適用で
きるものではない。
本発明において、磁気コアの(110)面内に存在する
各磁気コア片の<100>方向とギャップ対向面とのなす
角を26゜を越え45゜以下とするのは、後述するように、
この範囲においてピークパルスのずれが極めて少なく、
優れた記録再生特性が得られるためである。
[実施例] 以下、本発明を実施例に基づいて、より詳細に説明す
るが、本発明はこれら実施例の範囲に限定されるもので
はない。
(実施例1) 本発明による浮上型複合磁気ヘッドの一実施例につい
ての全体構成斜視図を第1図に示す。図において、1は
非磁性スライダー、2はスライダー1の一方のサイドレ
ール5に設けられたスリット部、3はスリット部2に埋
設された磁気コア、4はその磁気コア3を固着するガラ
スである。スライダー1としては熱膨張係数105〜115×
10-7/℃、空孔率0.5%以下のCaTiO3からなる非磁性セラ
ミックを用いるのが望ましい。
第2図は前記磁気コア3の拡大斜視図である。21およ
び22はそれぞれ単結晶フェライトからなるC型コア片お
よびI型コア片と称される磁気コア片であり、23はI型
コア片22上に形成されたFe−Al−Si系合金からなる磁性
薄膜である。24はC型コア片21とI型コア片22との間に
形成された巻線用の空間であり、その上部にC型コア片
21とI型コア片22を接合するガラス部25が設けられてい
る。26はトラック幅Twを規制するための切り欠き部であ
る。磁気ギャップ27はスパッタリング等により被着され
たSiO2等の非磁性剤材からなるギャップ規制膜により形
成されている。尚、前記一対の磁気コア片を接合する一
次ガラスとしては、磁気コア片の材質にもよるが、例え
ば560〜600℃の軟化点および450〜490℃の固着温度を有
し、かつ30〜固着温度における熱膨張係数が93〜111×1
0-7/℃であるようなものを使用することが好ましい。ま
た、磁気コアをスライダーに形成したスリット内に固着
するためのガラスとしては、前記一次ガラスの組成およ
びスライダー材質などにより適宜選択するが、例えば42
0〜470℃の軟化点を有し、30〜280℃における熱膨張係
数が82〜100×10-7/℃であるようなものが用いられる。
作成した浮上型複合磁気ヘッドの主要諸元は以下の通
りである。
ギャップ長さGl 0.6μm ギャップ深さGd 2μm トラック幅Tw 11μm Fe−Al−Si膜厚 2.2μm 本実施例の磁気コア3は、単結晶Mn−Znフェライトか
らなり、その面方位は第2図に示すように、(110)面
を主磁路形成面とほぼ平行にしている。また、本実施例
においては、C型およびI型それぞれの磁気コア片の<
100>方向とギャップ形成面のなす角θが、20゜,35゜,6
0゜,80゜,90゜,100゜となるようにして6種類の磁気ヘ
ッドを作成した。
作成した各磁気ヘッドについて、その再生出力電圧お
よびT1−T2を測定した。T1およびT2は、第3図に示すよ
うに正側のピークから負側のピークまでの時間をT1、負
側のピークから正側のピークまでの時間をT2としたもの
である。各々の磁気ヘッドについて記録再生を50回繰返
し、その都度T1、T2を測定した。T1−T2は波形の対称性
を示す指標であり、0であれば波形はほぼ対称であり、
ピークシフトも無いとみることができる。測定条件は以
下に示す通りである。
記録媒体 :5インチ径、 Co−Niスパッタ磁性膜 媒体保磁力:1200Oe 周速 :9.75m/s 浮上量 :0.15μm コイル巻数:26×2ターン 記録周波数:4MHz 測定結果を第4図に示す。この図から、出力電圧は各
磁気コア片の<100>方向とギャップ形成面のなす角θ
が約20゜および約95゜のときに最大であるものの、再生
出力の非対称性を示す|T1−T2|は角度θが35゜において
最小値を示し、角度θが略26゜〜40゜の範囲で|T1−T2|
が10msec以下となり優れた対称性を示すことがわかる。
比較のために、上記本発明の浮上型複合磁気ヘッドと
同一形状であるが、コア材のみを多結晶フェライトから
構成したものを作成し(したがって、この磁気ヘッドの
非磁性ギャップ対向面の部分は複数の結晶粒から構成さ
れている)、同様に再生出力および|T1−T2|を測定し
た。その結果、再生出力は0.35mVppであり、|T1−T2|は
約19nsecであった。
なお、従来の多結晶フェライトを用いた浮上型磁気ヘ
ッドにおいて、ピークシフトが生ずる原因は必ずしも明
確ではないが、例えば以下のような理由が考えられる。
磁気ギャップ近傍には数個のフェライト粒子があり、
その個々のフェライト粒子の異方性方向が一致していな
いため磁区構造が不安定になり、記録再生を繰返すたび
に磁区構造が変化し、出力の変動、波形歪として表れ
る。
磁気ギャップ近傍のフェライト粒子が小さい場合、ギ
ャップ近傍に磁気特性の劣化した部分が生ずるため磁区
構造が不安定になり、記録再生を繰り返すたび磁区構造
が変化し、出力の変動、波形歪として表れる。
記録密度が高くなると媒体からの磁束のもれが少なく
なり、フェライトの透磁率も高周波になるほど低下する
ため高記録密度では再生出力が低くなる。そのため、ヘ
ッドノイズ、媒体ノイズ、アンプノイズ等のノイズの影
響を受けやすくなり、出力変動、波形歪を生ずる。
以上の原因の一つもしくはいくつかが原因となってい
ると考えられるが、本発明によれば、ギャップ近傍に複
数のフェライト粒子がなく磁区構造が安定な面方位であ
る単結晶を用い、かつその磁化容易方向<100>が記録
再生に適した方向に向いているため優れた効果が得られ
るものと考えられる。
(実施例2) 第5図および第6図に、上記実施例1で比較例として
用いた従来ヘッドと、第1図に示す構造のもので磁気コ
ア片の<100>方向とギャップ形成面のなす角θが35゜
である本発明による浮上型複合磁気ヘッドとを用いて、
|T1−T2|を測定した結果をそれぞれ示す。なお、測定条
件は、Hc=1200Oeの媒体に、風速9.75m/s、浮上量0.15
μm、記録周波数4MHzで記録し、再生波形より出力のT1
およびT2を測定したものである。
従来ヘッドによる第5図によれば、T1−T2の平均が2
2.5nsecと大きく、バラツキの範囲も36nsecから13nsec
と非常に大きい。この様なヘッドでは、30KFCI以上の線
記録密度に対しデータウィンドウ幅が狭くなるため、ピ
ークがデータウィンドウから外れエラーとなる確率が高
くなる。そのため高密度記録は困難である。これに対
し、本発明による測定結果を示す第6図では、波形の対
称性を表わすT1−T2の値が小さくなり、そのバラツキも
小さくなっていることがわかる。
したがって、本発明による浮上型磁気ヘッドは、多結
晶フェライトコアを用いた従来ヘッドに比べ、データウ
ィンド幅をより小さくすることができ、そのため、より
高い線記録密度が実現できることが明らかである。
また、第7図は実用上の目安となるビットシフトをGu
zik社製RWA201Bにより測定した結果である。Aで示す曲
線が本発明によるヘッドのものであり、Bで示す曲線が
従来ヘッドによる測定結果である。エラーレート10-3
のビットシフトは、従来ヘッドが約14nsecであるのに対
し、本発明ヘッドでは約10nsecであり、本発明ヘッドが
格段に良い値を示し、30KFCI以上の高い線記録密度が実
現できることがわかる。
(実施例3) 第8図に本発明の他の実施例による浮上型磁気ヘッド
の全体構成斜視図を示す。図において、31は浮上スライ
ダー部を有する磁気コア半体、32は巻線用溝34を有する
磁気コア半体であり、両磁気コア半体はガラス33によっ
て接合されている。35は浮上圧を発生させるレール部で
ある。磁気コア半体31および32は、いずれも単結晶Mn−
Znフェライトを用いており、その面方位は、記録媒体対
向面が(113)面、ギャップ対向面が(332)面であり、
<100>方向が記録媒体対向面側で広がるように両磁気
コアが接合されている。角度θは35゜である。第9図
は、浮上面側から見たギャップ近傍部分の拡大図であ
る。Cで示す矢印の向きが記録媒体の移動方向を示して
いる。36がFe−Al−Si薄膜であり、ギャップ37の流出端
側にのみ形成されている。
比較のために、実施例1と同様に多結晶フェライトを
用いて従来ヘッドも作成した。比較例として作成した従
来ヘッドは、本実施例品と同一形状であるが、磁気コア
材がMn−Zn多結晶フェライトであり、ギャップ部は複数
の結晶粒から構成されている。尚、本実施例で作成した
磁気ヘッドの主要諸元は次の通りである。
ギャップ長さGl 0.6μm ギャップ深さGd 10μm トラック幅 Tw 11μm Fe−Al−Si膜厚 2μm 作成した本発明磁気ヘッドおよび従来ヘッドを用い
て、T1−T2のバラツキおよびビットシフトを測定した。
測定条件は実施例1と同様である。測定結果を第10図〜
第12図に示す。第10図は従来ヘッドで、第11図は本発明
ヘッドで、それぞれ測定した結果である。両図を比較す
ると波形の非対称性を示すT1−T2の値が本発明ヘッドの
方が小さくなっており、そのバラツキも小さい。また、
第12図は実用上の目安となるビットシフトを測定した結
果である。Dで示す曲線が本発明によるものであり、曲
線Eで示す従来ヘッドのものよりも良いことが明らかで
ある。また、本実施例のものは、実施例1のものに比べ
てビットシフトがより小さい。すなわち、この構造のも
のはインダクタンスは実施例1のものに比べて大きくな
るが、ビットシフトの面ではより好ましい結果が得られ
る利点がある。
[発明の効果] 以上詳述したように、本発明による浮上型磁気ヘッド
は、ピークシフトのバラツキが小さく、波形の対称性も
良好である。そのためビットシフトが小さく、より高密
度記録が可能となり、その工業上の効果は大である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例における浮上型複合磁気ヘッ
ドの概略構成を示す斜視図、第2図は第1図の浮上型複
合磁気ヘッドにおける磁気コアの拡大斜視図、第3図は
T1,T2と出力の測定位置を示した図、第4図は磁気コア
片の<100>方向とギャップ方向面とのなす角θと出力
電圧および|T1−T2|との関係を示す図、第5図は従来の
浮上型複合磁気ヘッドにおいて50回記録再生を繰り返し
た際のT1−T2と出力の分布図、第6図は本発明の浮上型
複合磁気ヘッドにおいて50回記録再生を繰り返した際の
T1−T2と出力の分布図、第7図は本発明による浮上型複
合磁気ヘッドおよび従来の浮上型複合磁気ヘッドによる
ビットシフトの測定結果を示す図、第8図は本発明の他
の実施例における浮上型磁気ヘッドの斜視図、第9図は
その浮上両面側から見たギャップ近傍部分の拡大図、第
10図および第11図は第8図および第9図に示す構造の従
来の浮上型磁気ヘッドおよび本発明の浮上型磁気ヘッド
でそれぞれ50回記録再生を繰り返した際のT1−T2と出力
の分布図、第12図は第8図に示す構造の本発明ヘッドお
よび従来ヘッドによるビットシフトの測定結果を示す
図、第13図はディスクドライブ装置のリード回路のブロ
ック図である。 1:スライダー、2:スリット部、3:磁気コア、4:接合ガラ
ス、5;6:サイドレール、21:C型コア片、22:I型コア片、
23:Fe−Al−Si膜、24:巻線窓、25:接合ガラス部、26:切
り欠き、27:磁気ギャップ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−187404(JP,A) 特開 昭63−311610(JP,A) 特開 昭58−14311(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G11B 5/133 G11B 5/127 G11B 5/60

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】非磁性ギャップを介して相対峙する一対の
    磁気コア片の少なくとも一方のギャップ対向面に金属磁
    性薄膜が形成されており、その一対の磁気コア片が一次
    ガラスにより接合されてなる磁気コアと、前記磁気コア
    を収容するスリットを備える非磁性スライダと、前記磁
    気コアを固着する二次ガラスを有し、前記磁気コア片が
    単結晶MnZnフェライトからなり、磁気コア片の(110)
    面を主磁路形成面とほぼ平行にするとともに、前記(11
    0)面内に存在する<100>方向とギャップ対向面とのな
    す角θが26゜を越え45゜以下とし、前記一次ガラスは45
    0〜490℃の固着温度を有し、かつ30℃から固着温度まで
    の範囲における熱膨張係数が93〜111×10-7/℃であり、
    前記二次ガラスは30〜280℃における熱膨張係数が82〜1
    00×10-7/℃であることを特徴とする浮上型磁気ヘッ
    ド。
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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5814311A (ja) * 1981-07-16 1983-01-27 Nec Corp 複合薄膜磁気ヘツド
JPS63187404A (ja) * 1987-01-30 1988-08-03 Canon Electronics Inc 磁気ヘツド
JPS63311610A (ja) * 1987-06-12 1988-12-20 Hitachi Metals Ltd 複合型磁気ヘッド

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JPH03156709A (ja) 1991-07-04

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