JPH062820A - 燃焼装置 - Google Patents

燃焼装置

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Publication number
JPH062820A
JPH062820A JP15925092A JP15925092A JPH062820A JP H062820 A JPH062820 A JP H062820A JP 15925092 A JP15925092 A JP 15925092A JP 15925092 A JP15925092 A JP 15925092A JP H062820 A JPH062820 A JP H062820A
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JP
Japan
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catalyst
catalyst body
fuel
temperature
combustion device
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Application number
JP15925092A
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English (en)
Inventor
Katsuyoshi Kumazawa
克義 熊澤
Kazuo Saito
和夫 齊藤
Toru Kubota
亨 久保田
Yukimi Yamada
如海 山田
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 短時間で効率よく、しかもクリーンに触媒体
の予熱ができる燃焼装置を提供することを目的とする。 【構成】 多孔質からなる触媒体1は、電力供給のため
の電極5を備え、通電によって発熱可能な抵抗値を有す
る導電部18と、この導電部18内に設けられ、導電部
18における電極5,5間の距離を変化させる非導電部
19とから構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、燃料もしくは燃料と
空気との混合気を供給して燃焼部上で燃焼させる燃焼装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】触媒上での表面燃焼である触媒燃焼は通
常の気相燃焼と燃焼方式が全く異なるため、多くの特
徴、メリットを有している。例えば、代表的な特徴とし
て燃焼温度を1000℃以下と低く抑えることができる
ので、サーマルNOの発生を大幅に抑制できる。また
触媒上での表面燃焼のため燃焼器自身が輻射体となり、
例えば暖房器に利用した場合には快適な輻射暖房を得る
ことができる。そのほか燃焼温度が低いので火炎に対す
るおそれが少ないこと、通常の燃焼器に必要であった燃
焼室といったスペースがいらなくなるので燃焼器がコン
パクトになること、といったメリットがある。
【0003】触媒上で良好な触媒燃焼を行わせるには、
反応ガス量が触媒容積または触媒面積に対して適正な量
であること、そして反応ガスに対して触媒が充分に活性
な温度以上に保たれる必要がある。通常、白金(Pt)
やパラディウム(Pd)などの貴金属触媒と炭化水素系
の燃焼との組合わせではこの温度は最低500℃程度で
ある。即ち約500℃以上にならなければ充分な反応が
得られず、それ以下の場合には、未燃ガス成分、例えば
人体に有害な一酸化炭素(CO)であるとか、臭いの原
因となる未燃炭化水素などが生じる。
【0004】また、ストーブ等の実際の機器において
は、着火時には触媒の温度が周囲温度にまで低下してい
る。このため、そのままの状態で反応ガスを供給しても
着火せずに未反応ガスが排出されてしまう。そのため予
め触媒を予熱した後反応ガスを供給するといった着火動
作が必要になる。
【0005】従来、一般的な予熱方法としては、触媒体
の上流側に予熱バーナ或いは予熱ヒータを設けて空気を
いったん加熱し、この加熱した空気を触媒体に送り込む
ことによって触媒体を予熱する方法を用いていた。しか
し、このような予熱を行うと次に示すような多くの問題
があった。
【0006】即ち、予熱バーナ、予熱ヒータの何れの場
合も、一旦熱媒としての空気を加熱してから触媒を間接
的に予熱するので非効率的である。つまり触媒体以外に
もたくさんの空気を加熱する必要があり、また周囲の空
気通路なども同時に加熱するので、エネルギーの大きな
無駄とともに時間的にも長くかかるといった欠点につな
がる。また予熱空気自体に温度むらが生じるのは避けら
れず、そのため触媒体の温度にもむらが生じ、着火時に
低温部を通過する反応ガスは未反応のまま触媒体を通過
し、臭気、白炎の発生といった問題が発生する。さらに
予熱バーナ或いは予熱ヒータを設置するスペースを設け
る必要があるので装置が大きくなるといった欠点もあ
る。またそれだけ余分なコストアップにもつながる。予
熱バーナとして石油バーナを用いる場合には気化器の予
熱時間等予熱バーナ自身の立上り時間が加わるためにさ
らに多くの時間が必要になる。その上予熱バーナは気相
燃焼であるため、当然NOの発生があり、着火初期と
いっても低NOといった特徴が損なわれることは好ま
しくない。また炭素は触媒毒の一種であり、予熱バーナ
の着火時或いは消火時に僅かに発生する炭素(すす)で
もそれが触媒に吸着すると触媒の性能を低下させるおそ
れがある。
【0007】予熱ヒータを用いる場合には空気を加熱す
るための大容量のヒータを備える必要がありそれにとも
なう大容量のリレー回路や太い導線等本来燃焼器には必
要のない電気部品が増加し、コストアップの要因やまた
ランニングコストアップの要因となる。
【0008】さらに、ストーブなどの実際の機器におい
ては、ON−OFF運転のない快適な暖房感を得るため
に暖房能力を幅広く変化させる必要があるが、触媒燃焼
器で暖房能力、即ち燃焼量を変化させた場合にはそれに
応じて触媒の温度も変化することになる。
【0009】図31は、従来の触媒燃焼器の典型的な性
能特性図である。触媒温度は反応ガス量の増加とともに
上昇し、温度T2 に達したところで上流側の混合気へ逆
火する。また逆に反応ガス量を減少させると触媒温度も
低下し、温度T1 に達したところで未燃分としてのCO
濃度が許容値を超える。どちらもそれぞれ燃焼の限界を
示している。即ち触媒温度がT1 となる反応ガス量G1
が燃焼量の下限、T2となるG2 が上限ということにな
る。通常反応ガス量G1 とG2 の比は最大でも1:3と
云われている。
【0010】図32は、暖房能力と触媒温度との関係を
示している。反応ガス量はほぼ暖房能力に対応するので
図31と同様に暖房能力には限界があり、反応ガス量G
1 とG2 にそれぞれ対応する暖房能力Q1 ,Q2 がそれ
ぞれ暖房能力の下限と上限ということになる。暖房能力
の可変幅も当然最大でも1:3程度となる。最近は住宅
の断熱性がどんどん良くなっており、一度希望の設定温
度にまで室温を上げた後はそれほど大きな暖房能力を必
要とはしない。したがってON−OFF運転のない快適
な暖房を行うためには暖房能力可変幅が1:3程度では
充分ではなく1:10程度が必要であると云われてい
る。当然従来の触媒燃焼器ではON−OFF運転が必要
になり、それに伴う室温の変動からくる不快感、また同
時に省エネの観点からも問題があった。さらに触媒の温
度が暖房能力に応じて変化するために絶えずヒートショ
ックといった問題がつきまとい、ましてON−OFF運
転ともなるとヒートショックの程度も非常に大きなもの
となり、触媒の寿命自体を短くするといった問題があっ
た。
【0011】また、触媒燃焼器は従来の気相反応を用い
た燃焼器と異なり接触反応の一種であるため、触媒体表
面の反応によって触媒自体の温度も非常に高くなり、長
時間の使用で触媒の劣化という問題が起ってくる。触媒
劣化の代表的な症状はシンタリングと呼ばれるもので、
触媒体上で小さな粒子で均等に分布していたPtやPd
などの活性成分が合体し、活性成分の表面積が充分取れ
なくなり全体として触媒の反応活性が低下するものであ
る。別の症状としては活性成分が蒸発してしまうもので
やはり反応活性が低下する。反応活性が低下すると充分
な反応が起らないため触媒の温度が低下する。触媒の温
度が低下すると反応活性がさらに低下するといった悪循
環となる。通常、このように劣化した触媒を使用した場
合には燃焼ガス中に未燃ガスが混ざり、悪臭や熱効率の
低下さらには有害ガスの発生といった問題を引き起す。
また、触媒の振動現象といった触媒温度の激しい振動が
生じる場合もある。したがって、この触媒燃焼器を暖房
器等へ応用する場合には触媒の劣化判断機能を設けなけ
ればならない。通常触媒の劣化判断には、未燃ガスを検
出するセンサ、例えばCO(一酸化炭素)などの濃度セ
ンサによって実際に有害ガスの濃度を検出する機能を設
けたり、温度センサによって触媒の温度を検出し、ある
反応ガス量に対してほぼ一義的に決まる触媒温度よりも
低くなった場合には触媒が劣化したと判断し運転を停止
するなどの機能を設けることが考えられる。しかしなが
らこのようにすると、有害ガスが排出された後、または
触媒の温度が実際に低下した後運転を停止するので、劣
化が始まってから劣化だと判断するまではどうしても未
燃ガスの発生が生じるといった問題がある。
【0012】また、多孔質からなる触媒体に、燃料もし
くは燃料と空気の混合気を供給し、当該触媒体上で燃焼
させる触媒燃焼装置で、この触媒体の担体が、通電によ
って発熱可能な抵抗値を有するハニカム状の成型体から
なり、この担体の電力供給のための電流投入端子部分か
ら通電し、触媒を直接電流で加熱し、触媒体が活性温度
に達した後に、燃料もしくは燃料と空気の混合気を供給
する方法がある。この方法では、触媒体の予熱を触媒体
の通電による自己発熱によって行わせるようにしたた
め、空気のような熱媒を用いた間接的な加熱に比べて、
無駄なエネルギーを用いることがなく、しかも短時間で
予熱し、着火することができる。また触媒体を均一に予
熱することができるので、未燃分を出さないクリーンな
着火が可能となる。また、触媒燃焼時にも、電流値を制
御することで、触媒温度を触媒体が充分に活性な温度領
域に維持することができるようになるため、触媒燃焼中
は、反応ガスの量にかかわらず、触媒体の温度を一定に
することができて、燃焼量の下限をほぼ0まで拡大する
ことができ、暖房能力の可変幅を非常に大きくすること
ができ、従来のように0N/0FF制御による必要がな
く、効率的で快適な暖房感が得られ、また触媒の長寿命
化をはかることもできる。
【0013】ここで、通電によって発熱する適当な抵抗
値を有するハニカムに用いる材料として、金属では、鉄
クロムやニッケル−クロム、フェライト系ステンレス、
セラミックスとしては、硼化チタニウム、炭化ケイ素等
がある。これらは比較的耐熱性が優れ、一般には、酸化
されにくい材質ではあるが、一般的に長期間酸素雰囲気
中で、超高温に置かれると、表面から酸化物が生成して
くる。この酸化物は一般的には絶縁体であることが多
く、この量が増えると、担体の抵抗が上昇し担体が通電
によって温度が上がらなくなる。
【0014】この現象が起こると、触媒担体に直接通電
し、予熱の段階で触媒が充分に温度上昇せず、触媒が燃
料を酸化分解するための活性化温度に達しなくなり、着
火が不充分になったり、着火直後に未燃分の発生が起こ
ったりすることがある。また、燃料供給後も、反応ガス
量が少ない場合に、触媒の温度が下がるのを、通電によ
って、熱量を補うこともできるが、このような現象が起
こると、通電による加熱が不充分となり、触媒温度が下
がり、未燃ガス成分の発生や、COの発生が起こったり
する可能性がある。このため、特に低暖房能力の場合
に、支障をきたし、暖房能力の可変幅を大きく取れなく
なることがある。
【0015】ここで触媒は一般的には、反応ガスの分解
と反応を促進するだけで、触媒自体は変化しないが、長
期間使用としていると、触媒粒子が融合して大きくなっ
たり(シンタリング)する。触媒の活性化能力は、一般
的にその触媒の微粒子の表面積によって決まる部分が多
い。このため、このようなシンタリングが起こると、触
媒活性能力は低下する。また、蒸発したり、触媒内でハ
ニカムの下流側に移動していったり、また、シリコンや
サルファー、カーボンなどの触媒毒が付着していくと、
触媒は反応性が落ち、劣化してくる。このように触媒が
劣化すると、触媒反応が充分に行われなくなったり、こ
のため、未燃成分が発生したり、CO発生の原因とな
り、好ましいものではない。また触媒温度が低下するこ
とは、暖房能力にも影響を受ける。また触媒温度が低下
すると、各種の未燃成分が表面に付着しやすくなり、こ
れが触媒毒となって、触媒の劣化を一層促進する原因と
なる。
【0016】ところで、触媒燃焼装置では、前述のよう
に触媒を予め直接通電し、加熱しておき、一般的には、
活性化温度に達したら通電を停止し、燃料空気を供給し
て着火し、触媒燃焼を開始する、このとき一般的には、
触媒温度は、燃料の供給と共に、反応熱で上昇し、定常
では800℃前後で維持される。
【0017】しかし、前述のように触媒が劣化すると、
触媒の活性化温度が高くなり、同じ時間加熱しても、触
媒の活性が不充分になり、燃料空気を送っても、直ぐに
は触媒で反応せず、そのため触媒温度の停滞が見られる
ことがある。
【0018】また、このように停滞時間が長くなる原因
として、この触媒の劣化のほかに、外界の気温もある。
すなわち、予熱時は静止空気雰囲気で加熱されるが、予
熱が触媒温度を測定するのではなく通電時間だけで制御
されている場合には、触媒が予熱開始時低温に置かれた
際に充分活性化しない状態で、触媒に燃料ガスが供給さ
れたりすると、このような停滞時間が発生したりする。
【0019】また、着火されるときには、比較的低温の
燃料ガスが供給されるため、触媒の加熱熱量が低下した
場合など、この低温の燃料ガスで温度が下げられ、触媒
温度の上昇の停滞や、低下が見られることになる。特
に、触媒担体の熱容量が小さい場合には、低温の燃料ガ
スを供給すると、この現象が顕著となる。しかし、触媒
担体が軽量で熱容量が小さいことは、触媒の予熱時間の
短縮化には好都合であり、この現象があると、このよう
な熱容量の低減化、すなわち予熱時間の短縮化に限界が
あった。
【0020】また燃料ガスを高温にすれば、このような
現象を抑制することができるが、あまり上げると、逆火
の原因になったり、また燃料の気化器の大型化が必要と
なり、スペース的にも好ましくない。また、この場合気
化器として、加熱蒸発法によらねばならず、超音波霧化
などの燃料ガスの温度の低い方法を採ることができず、
気化器の構造に制限を与える結果となっていた。
【0021】このように触媒温度の停滞があると、着火
直後に燃料の未燃成分や、COが発生し、臭気や、白煙
の原因になったり、またこのように停滞時間が長くなる
と、着火不良が生じたりする原因になったりした。いず
れにしても、このように予熱から、通常の触媒燃焼に変
わる時点で、触媒温度の一時的な停滞や、低下があるこ
とは、着火直後に燃料の未燃成分や、COが発生し、臭
気や、白煙の原因になったり、またこの様に停滞時間が
長くなると、着火不良が生じたりする原因になったりし
た。
【0022】第33図に、従来の触媒燃焼装置での、触
媒通電量、燃料の供給量、送気ファンの駆動、触媒の温
度の時間変化を示す。一般に触媒に通電し、触媒の反応
活性化温度以上に達したら、時間t1 で通電を止め、こ
こで燃料の反応ガスを供給する。理想的な場合には、触
媒温度はこの図で実線のように触媒表面での反応による
加熱のため、温度は急激に上昇する。しかし、触媒が劣
化していたり、触媒担体の熱容量が低いと、冷たい反応
ガスが空気を伴って、触媒温度の上昇が一時的に低下す
る現象が破線のように見られる。このようにした場合に
触媒燃焼の着火が不充分になったり、また触媒温度の低
い時間が長いため、反応ガスの未燃成分や、COが発生
したり、また温度が低いと、触媒毒の付着の原因になっ
たりする。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】触媒燃焼を開始させる
ための一般的な予熱方法としては、触媒体の上流側に予
熱バーナ或いは予熱ヒータを設け、空気をいったん加熱
しこの加熱した空気を触媒体に送り込むことによって触
媒体を予熱する方法がある。しかし、このような予熱を
行うと次に示すような多くの問題があった。
【0024】即ち、予熱バーナ、予熱ヒータの何れの場
合もいったん熱媒としての空気を加熱してから触媒を間
接的に予熱するのでエネルギーの大きな無駄とともに時
間的にも長くかかるため非効率的である。そして予熱空
気の温度むらから触媒体の温度むらを生じ、着火時の未
燃分の発生に伴なう悪臭や白炎といった問題がある。予
熱バーナ或いは予熱ヒータを設置するスペースを設ける
必要があるので装置が大きくなるとともに余分なコスト
アップにもつながるといった欠点がある。
【0025】予熱バーナとして石油バーナを用いる場合
には気化器の予熱時間等予熱バーナ自身の立上り時間が
加わるためにさらに多くの時間が必要になる。その上予
熱バーナは気相燃焼であるために当然NOの発生があ
り、着火初期といっても低NOといった特徴が損なわ
れる。炭素は触媒毒の一種であり、予熱バーナの着火時
或いは消火時に僅かに発生する炭素(すす)でもそれが
触媒に吸着すると触媒の性能を低下させるおそれもあ
る。
【0026】また、従来の触媒燃焼器では能力の可変幅
を充分大きくとれないために、ON−OFF運転を余儀
なくされ、それによって生じる暖房の不快感、さらには
燃焼の無駄、ヒートショックによる触媒寿命の低下等の
問題があった。
【0027】さらに、従来の触媒燃焼器では触媒の劣化
判断を触媒からの有害ガスの発生や触媒の温度低下によ
って行なっていたので、触媒が劣化し始めてから実際に
劣化であると判断するまでは、触媒体から未燃ガスが排
出され、悪臭、熱効率低下、有害ガスの発生、触媒の温
度振動などが生じるといった問題があった。
【0028】触媒体として、電力が供給されることで発
熱する導電性部材を利用する場合には、導電性担体とし
ての性能面を見た場合、導電性部材と非導電性部材との
配合比率及び焼成温度によって抵抗値が変化する。目的
の抵抗値を得るためにはこれらの条件を満たす必要があ
り、逆に抵抗値を変更する場合には、配合比率及び焼成
温度を変更することになる。しかし、焼成温度の変更は
材料の粗密が変化する要因となってしまい、触媒担体と
して用いる場合には、その表面積が増減するといった問
題が生じる。
【0029】また、燃焼器は、熱変形防止や作りやすさ
の点で円形状のものが多い。円形導電性担体を触媒体に
応用した場合には、電極の取り方が問題となる。電極間
の距離を等間隔にしなければ距離の、短い部分に電流が
集中して温度むらが生じて臭気発生の原因となってしま
う。
【0030】一般に多孔質からなる触媒体に、燃料もし
くは燃料と空気の混合気を供給し、当該触媒体上で燃焼
させる触媒燃焼装置で、この触媒体の担体が、通電によ
って発熱可能な抵抗値を有するハニカム状の成型体から
なり、この担体の電力供給のための電流投入端子部分か
ら通電し、触媒を直接電流で加熱し、触媒体が活性温度
に達した後に、燃料もしくは燃料と空気の混合気を供給
する方法で、通電によって発熱する適当な抵抗値を有す
るハニカムに用いる材料は、一般的に長期間酸素雰囲気
中で、超高温に置かれると、表面から酸化物が生成して
くる。この酸化物は一般的には絶縁体であることが多
く、この量が増えると担体の抵抗が上昇し担体が通電に
よって温度が上がらなくなる。この現象が起こると、触
媒担体の直接通電による予熱の段階で、触媒が充分に温
度が上昇せず、触媒が燃料を酸化分解するための活性化
温度に達しなくなり、着火が不充分になったり、着火直
後に未燃分の発生が起こったりすることがある。また、
活性化温度に達したとしても、触媒温度がこの活性化温
度に達するまでにかかる時間、すなわち予熱時間がかか
り、使用者に不利益を与えたりしていた。また触媒燃焼
時、低暖房能力運転時に、触媒温度が低下するのを、通
電によって補うことができなくなり、触媒温度が低下
し、未燃ガスが発生したりすることを防ぐことができ
ず、そのため低暖房能力値の下限を高くすることを余儀
無くされ、能力可変幅が小さくなるという欠点がある。
【0031】また、上記触媒燃焼装置で、触媒担体の電
力供給のための電流投入端子部分から通電し、触媒を直
接電流で加熱し、触媒体が活性温度に達した後に、燃料
もしくは燃料と空気の混合気を供給する方法で、予熱し
触媒体が活性化温度に達した後、この通電を停止もしく
は低下させ、多孔質からなる触媒体に、燃料もしくは燃
料と空気の混合気を供給したとき、触媒担体の温度上昇
の傾きが緩やかになる停滞時間があると、触媒燃焼の着
火が不充分になったり、また触媒温度の低い時間が長い
ため、反応ガスの未燃成分や、COが発生したり、また
温度が低いと、触媒毒の付着の原因になったりする。
【0032】そこで、この発明は、短時間で効率よく、
しかもクリーンに触媒体の予熱ができる燃焼装置を提供
することを目的とする。
【0033】また、低外気温時においても効率良く短時
間に立ち上げることができ、不安定時の臭気を低減して
クリーンに燃焼でき、効率的で快適な暖房感と長寿命の
燃焼装置を提供することを目的とする。
【0034】さらに、未燃ガスを排出させない触媒体の
劣化を判断することができてクリーンで高効率の燃焼装
置を提供することを目的とする。
【0035】また、触媒担体が熱によって劣化した場合
に、その予熱段階でこれを検知し、着火が不充分になっ
たり、触媒燃焼中の未燃成分の発生を未然に防ぐ、クリ
ーンで高効率の燃焼装置を提供することを目的とする。
【0036】また、触媒担体に通電して予熱した後、燃
料を供給した直後の触媒温度の一時的な停滞時間の発生
を防ぐとともに、触媒毒の生成を未然に防ぎ、触媒の超
寿命化を図り、クリーンで高効率の燃焼装置を提供する
ことを目的とする。
【0037】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、この発明は、第1に、多孔質からなる触媒体に燃料
を供給して触媒体上で燃焼させる燃焼装置において、前
記触媒体は、電力供給のための一対の電極を備え、通電
によって発熱可能な抵抗値を有する導電性部材と、この
導電性部材内に導電性部材における前記電極間距離を変
化させるよう配置した非導電性部材とからなる構成とし
てある。
【0038】第2に、多孔質からなる触媒体に燃料を供
給して触媒体上で燃焼させる燃焼装置において、前記触
媒体は通電によって発熱可能な抵抗値を有する導電性部
材からなり、この触媒体の中心部と周壁部とにそれぞれ
電極を設置した構成としてある。
【0039】第3に、多孔質からなる触媒体に燃料を供
給して触媒体上で燃焼させる燃焼装置において、前記触
媒体を燃料の流れ方向に沿って直列に複数設け、この複
数の触媒体のうち少くとも一つを、電力供給のための電
極を備え、通電によって発熱可能な抵抗値を有する導電
性部材とした構成としてある。
【0040】第4に、多孔質からなる触媒体に燃料の混
合気を供給して触媒体上で燃焼させる燃焼装置におい
て、前記触媒体は、触媒を担持する担体が非導電性部材
からなり、この非導電性担体に導電性物質を被覆し、こ
の導電性物質上に電力を供給するための電極を設け、こ
の電極近傍を除く導電性物質上に触媒層を被覆した構成
としてある。
【0041】第5に、燃料を供給して燃焼部上で燃焼さ
せる燃焼装置において、前記燃焼部は、電力を供給する
ための電極を備え、通電によって発熱可能な抵抗値を有
する導電性部材からなる構成としてある。
【0042】第6に、燃料を供給して燃焼部上で燃焼さ
せる燃焼装置において、前記燃焼部の下流側に、電力を
供給するための電極を備え、通電によって発熱可能な抵
抗値を有する導電性の触媒体を設けた構成としてある。
【0043】第7に、多孔質からなる触媒体に燃料を供
給して触媒体上で燃焼させる燃焼装置において、前記触
媒体は、電力供給のための電極を備え、通電によって発
熱可能な抵抗値を有する導電性部材からなり、この触媒
体への燃料の供給に対し、前記電極への通電を先行させ
る制御手段を設けた構成としてある。
【0044】第8に、多孔質からなる触媒体に燃料を供
給して触媒体上で燃焼させる燃焼装置において、前記触
媒体は、電力供給のための電極を備え、通電によって発
熱可能な抵抗値を有する導電性部材からなり、この触媒
体への燃料供給停止に対し、前記電極への通電を先行さ
せる制御手段を設けた構成としてある。
【0045】第9に、多孔質からなる触媒体に燃料を供
給して触媒体上で燃焼させる燃焼装置において、前記触
媒体は、触媒を担持する担体が、通電によって発熱可能
な抵抗値を有する導電性の金属製薄板をハニカム状に形
成したものであり、この触媒担体に電力を供給するため
の電極を設けた構成としてある。
【0046】第10に、多孔質からなる触媒体に燃料を
供給して触媒体上で燃焼させる燃焼装置において、前記
触媒体は通電によって発熱可能な抵抗値を有する導電性
部材からなり、この導電性部材の抵抗値を測定する抵抗
値測定手段と、この抵抗値測定手段が測定した抵抗値に
基づき前記触媒体の劣化を判断する劣化判断手段とを設
けた構成としてある。
【0047】第11に、多孔質からなる触媒体に燃料を
供給して触媒体上で燃焼させる燃焼装置において、前記
触媒体は通電によって発熱可能な抵抗値を有する導電性
部材からなり、この触媒体に燃料を供給する燃料供給手
段と、前記触媒体の温度を検出する温度検出手段と、こ
の温度検出手段が検出した触媒体の温度が触媒の活性化
温度に達した時点で、前記供給手段を動作させると同時
に前記触媒体への通電を停止もしくは低下させたとき
に、触媒体の温度上昇の傾きを検出する温度上昇検出手
段と、この温度上昇検出手段が検出する温度上昇の傾き
が所定値以下となったときに前記触媒体への通電を復帰
させる通電制御手段とを設けた構成としてある。
【0048】
【作用】前記第1の構成によれば、導電性部材は、一度
配合した材料で電極間の距離を変えることで簡単に抵抗
値を変更することができ、抵抗値一定で大きさを変更す
ることもできる.第2の構成によれば、触媒体の中心部
と周壁部とにそれぞれ電極を設置してあるので、両電極
間の距離が均一化し、触媒全体が均一温度となる。
【0049】第3の構成によれば、複数の触媒体を直列
に複数設け、この複数の触媒体のうち少くとも一つを電
力供給のための電極を備えた導電性部材としてあるの
で、短時間で効率よくしかもクリーンに触媒の着火がで
きる。
【0050】第4の構成によれば、電極近傍の導電性物
質上には触媒層が被覆されていないので、電極の過熱が
防止される。
【0051】第5の構成によれば、燃焼部は通電によっ
て発熱し、未燃分を出さないクリーンな着火が可能とな
る。
【0052】第6の構成によれば、燃焼部の下流側に、
電力を供給するための電極を備えた導電性の触媒体を設
けてあるので、着火遅れが原因で発生する不快な臭気も
なく排気がクリーンなものとなる。
【0053】第7の構成によれば、燃料の供給に対し、
電極への通電を先行させるので、燃料供給の前に触媒が
予熱され、着火時の不安定領域における臭気発生が防止
される。
【0054】第8の構成によれば、燃料の供給停止に対
し、電極への通電を先行させるので、燃料供給停止の前
に触媒が予熱され、消化時の不安定領域における臭気発
生が防止される。
【0055】第9の構成によれば、ハニカムが抵抗を有
する金属製薄板であるために、壁厚が極めて薄くでき、
このため空気および燃料ガスの流れに対して、断面積が
小さくなるため、圧損が少なくなり、触媒燃焼として好
都合となる。また壁厚が薄いことから、ハニカム全体の
重量を小さくでき、このため熱容量が小さくなり、通電
直後の触媒担体の温度の立上がりは、通常のセラミック
ハニカムと比較して非常に早くなる。また、抵抗値もセ
ラミックの場合、含有成分と、焼成温度によって大きく
影響を受けるのに対して、金属であるため成分制御によ
る抵抗制御が容易であり、また板厚制御も容易であり、
ロットによる抵抗値のバラ付きが小さくなる。またこの
触媒担体への電流導入部分は、物理的接触による場合に
は、この部分の接触圧や、接触面の熱による酸化によっ
て、接触抵抗が変わることがありうるが、この構成では
金属であるため、電流導入の端子の取り出しが、溶接や
ろう付けなどで行えることから、電気接点の信頼性が高
くなる。
【0056】第10の構成によれば、触媒担体が熱およ
び酸化によって劣化し、触媒担体が絶縁性の酸化物が多
くなったときに、触媒体への予熱の段階で、触媒の抵抗
値を測定することで、触媒担体の酸化劣化を検知するこ
とができ、検知した場合には通電圧をあげることによっ
て触媒温度の低下を補ったり、またこの方法でも触媒温
度が活性化温度に達しない場合には、警報を出して、触
媒体への燃料の供給を停止することによって、着火が不
充分になったり、着火直後に未燃分の発生が起こったり
することを未然に防ぐことができる。
【0057】また、触媒担体の酸化劣化を検知し、検知
した場合には通電圧を上昇させ触媒温度の低下を補うこ
とにより、活性化に必要な時間が短くなる。
【0058】また、触媒燃焼中でも、触媒への燃料供給
量が少ない低暖房能力時に、触媒に通電し、触媒温度の
低下を防ぐ場合でも、触媒担体の劣化による触媒温度の
低下が防止され、未燃分やCOの発生の上昇が防止され
る。
【0059】第11の構成によれば、触媒が熱および酸
化によって劣化したり、触媒担体が軽量で熱容量が小さ
い場合や、また供給燃料ガスが低温の場合でも、予熱後
触媒に燃料を供給したときに、触媒温度の上昇に停滞時
間を検知した場合に、再び触媒の通電量を増し、触媒の
温度の停滞時間を限りなく短くでき、触媒温度上昇が補
われる。
【0060】
【実施例】以下、この発明の実施例を図面に基づき説明
する。
【0061】図1ないし図6は、この発明の第1実施例
を示すもので、この実施例は石油ストーブに適用してい
る。
【0062】まず、図1を用いて、触媒燃焼装置の全体
構成を説明する。同図中1は電気電導度をもたせた自己
発熱型触媒体(以下、単に触媒体ともいう)、2は燃料
である石油の蒸気を燃焼用空気に混合させるための蒸気
噴出管、3は燃焼用空気供給口、4は石油蒸気と燃焼用
空気の混合気である反応ガスを触媒体1に供給するため
の反応ガス供給ダクトであり、蒸気噴出管2及び反応ガ
ス供給ダクト4等により燃料供給手段が構成されてい
る。5は触媒体1に通電し加熱するための電極である。
石油蒸気は気化器6より供給される。また燃焼用空気は
室外より吸気管14を通って空気供給ファン7により供
給されるようになっている。8は触媒体1で反応した燃
焼ガスが通る排気ダクト、9は燃焼ガスがもつ熱を気化
器に回収するための熱回収交換器、10は熱回収熱交換
器9で回収しきれなかった熱を対流ファン13によって
室内へ運び暖房するための熱交換器、12は熱交換され
た燃焼ガスが通る排気管である。触媒体1の上流側には
温度検出手段として非接触の温度センサ17が設けられ
ており、触媒体1の温度を検出するようになっている。
この温度センサ17は触媒体1からの赤外線を検出し、
その温度を求めるものである。石油は石油タンク15に
貯えられる。また16は各要素部品を制御する制御手段
としての制御回路基板である。11は耐熱ガラス窓であ
り、触媒体1からの輻射熱を室内へ透過し、効果的な輻
射暖房を得るために設けられている。
【0063】図2は、触媒体1の全体構成の一例を示し
ている。同図中18は、通電によって発熱可能な抵抗値
を有する導電性部材を用いた導電部で、19は非導電部
材を用いた非導電部である。非導電部19は電気抵抗体
でもよい。図2(a)は、導電部18に非導電部19を
3つ設けることで、電極5を導電部18の一方の端部に
揃えている。図2(b)は導電部18に非導電部19を
4つ設けることで、電極5を導電部18の両方の端部に
設定してある。
【0064】図3は、触媒体1における導電部18の構
成例を示しており、触媒担体としてハニカム担体を利用
した場合の導電部18の拡大された横断面図である。同
図中21は導電性の触媒担体、22は触媒担持層であ
る。触媒担体21としては、導電性セラミックスとして
知られている炭化珪素SiC、SiCを主成分としたセ
ラミックス、ホウ化チタンTiB2 又はTiB2 を主成
分としたセラミックスなどを使用することができる。
【0065】このように、導電部18内に非導電部19
を設けることで、一対の電極5,5相互間の距離が変化
し、これに伴い触媒体1としての抵抗値も変化して、所
望の発熱量を得ることができる。また、抵抗値を一定と
して触媒体の大きさを変更することもできる。電極5の
位置を導電部18の一方の端部、あるいは両方の端部に
選択することで、省スペースが可能となり、コスト低減
につながる。
【0066】図4は、上述のように構成された燃焼装置
の着火シーケンスの例を示している。スタート時反応ガ
スが供給される前に触媒体1に通電することによって触
媒体1を予熱し(ステップ31)、触媒体1の温度が反
応ガスに対して充分に活性な温度Tc以上になってから
反応ガスを供給することによって着火動作を完了する
(ステップ32,33)。通常、触媒体1の活性温度T
cは300℃以上である。触媒体1は一旦着火すると反
応によって加熱されるので、その後触媒体1への通電は
オフしてもよい(ステップ34)。
【0067】触媒体1の予熱をこのようにして行うと、
従来のように熱媒体として空気を加熱する必要もなく、
また加熱空気が通るダクト系への加熱やダクト系からの
放熱もないので短時間でしかも効率的に触媒体1の予熱
を行うことができる。さらに、着火時における未燃分の
排出を大幅に抑制することができ、また触媒毒も出ない
ために触媒の寿命を長くすることができる。しかも、予
熱バーナや予熱ヒータといった要素部品を必要とせず機
器内のスペースがその分だけ不要になるのでシステムを
全体的に小さくすることができる。さらに触媒体1を電
流がほぼ一様に流れるので、触媒体1全体が均一に加熱
され着火時における未燃分の排出を大幅に抑制すること
ができる。従来のように、予熱バーナを用いた場合には
NOの発生やすすの発生が見られたが、本実施例では
それらの心配はなく、また触媒毒も出ないために触媒の
寿命を長くすることもできる。
【0068】図5は、触媒体1の簡便化を図った構成で
ある。図5(a)は、導電部18の一方の端部に電極5
を設定したもので、図5(b)は、両方の端部に電極5
を設定したものである。
【0069】また、触媒体1の周壁部に非導電性部材を
用いれば、図6のように、電極部分の電気絶縁処理でバ
ーナに組み込むこともできる。
【0070】図7ないし図9は、この発明の第2実施例
に係わる触媒体を示している。図7及び図8はその一例
を示しており、この触媒体35も、通電によって発熱可
能な抵抗値を有する導電性部材からなり、熱変形防止効
果や製造性の面から、図7に示すように円形状としてあ
る。この触媒体35の中心部と周壁部とにそれぞれ電極
36が設置されている。これにより両電極間の距離が等
間隔となり、触媒体35を電流がほぼ一様に流れ、触媒
体35全体が均一に加熱され、着火時における未燃分の
排出を大幅に抑制することができる。
【0071】図9は、円形の触媒体35の中心部の肉厚
を厚く、周壁部の厚さを薄くしたもので、これにより一
層の均一加熱が可能となる。
【0072】上記第2実施例においても、NOの発生
やすすの発生がなく、触媒毒も出ないために触媒の寿命
を長くすることができる。
【0073】図10及び図11は、この発明の第3実施
例を示している。
【0074】図10は石油ストーブの概略構成図であ
る.図中37a,37b,37cは自己発熱型触媒体,
38は石油の蒸気を燃焼用空気に混合させるための蒸気
噴出管,39は燃焼用空気供給口,40は石油蒸気と燃
焼用空気の混合気である反応ガスを触媒に供給するため
の反応ガス供給ダクト,41は触媒体37a,37b,
37cに通電し、加熱するための電極である。石油蒸気
は気化器42より供給される。また、燃焼用空気は給気
管43を通って空気供給ファン44より供給される。4
5は触媒体37a,37b,37cで反応した燃焼ガス
が通る排気ダクト、46は燃焼ガスがもつ熱を気化器4
2に回収するための熱回収熱交換器,47は熱回収熱交
換器46で回収しきれなかった熱を対流ファン48によ
って室内へ運び暖房するための熱交換器,49は熱交換
された燃焼ガスが通る排気管である。石油は石油タンク
50に貯えられる。また、51は各要素部品を制御する
制御回路基板である。52は耐熱ガラス窓で触媒体37
a,37b,37cからの輻射熱を室内へ透過し、効果
的な輻射暖房を得るために設けられている。
【0075】3つの触媒体37a,37b,37cは、
図11に示すように、その格子の位置関係を前後の触媒
で相互にずらし配置することで、たとえ製造上あるいは
製品組立の段階で同じ位置に触媒剥離等が生じた場合で
も、後方に設置した触媒体で反応処理できるため、未燃
分の排出を抑制することができる。
【0076】また、複数個設けた触媒体37a,37
b,37cのうち自己発熱型触媒体は最も上流側の一枚
でもよい。
【0077】さらに、複数枚の触媒体37a,37b,
37cを設けたことで、最も上流側に設置した自己発熱
型触媒体を他よりも薄くして軽量化をはかり、立ち上が
り時間を短縮することも可能である。このとき後方に設
置した触媒体は自己発熱型触媒体でも通常の触媒体でも
それらの組み合わせでもよい。
【0078】図12及び図13は、この発明の第4実施
例を示している。この実施例は、前記図1の石油ストー
ブに適用したもので、図12は、触媒体53の拡大され
た断面図である。ここで、54は非導電性の触媒担体
で、この表面に導電性のセラミックス55をコーティン
グし、さらにその上に触媒担持層56をコーティングし
てある。一般に導電性のセラミックスはコスト的に割高
であるが、このような構成にすると、低コストでしかも
担体として充分な耐熱性を有するセラミックスを自由に
選択できる。なお、触媒体の形状はハニカム担体に限定
されるわけではなく,コルゲート型,発泡型等多孔質セ
ラミックスであればよい。
【0079】図13は、触媒体53に通電するための電
極57の取付状態を示したものである。2つの電極57
は触媒体53に対して互いに対向する位置に取付けるこ
とによって触媒体53に均一に電流を流すことができ
る。一般に電極は銅板等の金属で作られるが、セラミッ
クスに比べて耐高温性が充分ではなく、触媒燃焼が始ま
って電極周囲の温度が高温になると電極が過熱され、最
悪の場合は溶融といった問題もでてくる。そこで図13
に示されているように、電極57近傍の触媒体53に触
媒を担持しない領域(斜線部)58を設けることによっ
て電極57の過熱を防止することができる。つまり触媒
が担持されていない領域58では反応が起こらないので
電極57が高温にさらされることはない。
【0080】図14は、この効果をさらに高めたもの
で、電極57自身に放熱フィン59を設けることによっ
て電極57の過熱を効果的に防止することが可能とな
る。
【0081】図15は、図12及び図13に示した触媒
体を、石油ファンヒータのバーナに応用した例を示して
いる。61は自己発熱型触媒体で電極62を有してい
る。63は混合室で燃料と空気を均一に混合する空間で
ある。燃料の灯油蒸気は気化器64で作られてノズル6
5により噴出する。そのときノズル65近傍の空気66
を巻き込んで混合管67に吹き込まれる。混合管67の
端部67aはノズル65近傍の空気を巻き込み易いよう
にベルマウス形状をしている。気化器64は電気ヒータ
68を内蔵して、暖房器運転中は図示しない制御装置に
より一定温度にコントロールされている。69は燃料供
給ポンプで、室温と設定温度との差によってあらかじめ
定められた流量を吐出する。
【0082】いまここで、暖房開始時の動作状況を説明
する。制御装置からの指令により気化器64と自己発熱
型触媒体61の電極62に通電し,気化器64及び自己
発熱型触媒体61を規定の温度(200℃〜300℃)
に上昇させる.気化器64及び自己発熱型触媒体61が
規定の温度に達すると,室温と設定温度との差に応じた
灯油が燃料供給ポンプ69により気化器64へ供給され
る.気化器64はあらかじめ決められた温度(300
℃)になっているので、灯油は蒸気になりノズル65か
ら混合管67に向かって噴出する。ノズル65から噴出
した灯油蒸気はノズル65近傍の空気66を巻き込んで
混合管67内に流入する。混合管67内では図示しない
混合促進板に衝突して撹拌され均一な混合気となる。こ
の混合気は自己発熱型触媒体61に送られる。
【0083】自己発熱型触媒体61は、前述したように
あらかじめ決められた温度にコントロールされていて混
合気が到達すると触媒反応を開始する。自己発熱型触媒
体61の下流側の排気は対流ファン71によって暖房に
供される。混合ガスが通過する自己発熱型触媒体61は
全面活性化温度になっているので、着火遅れが原因で発
生する不快な臭気もなく排気ガスもクリーンである。も
ちろん輻射開放窓等の工夫を施せば赤熱する自己発熱型
触媒体61の輻射も暖房に利用できる。このように自己
発熱型触媒体61を応用することで排気がクリーンで臭
気がない理想的なファンヒータが可能になる。なお、符
号72は点火ヒータである。燃焼用空気は前述したよう
にノズルからの噴出によるエジェクタ効果を利用したも
のでも、別途燃焼用空気を供給する燃焼ファンを設けた
方式でもよい。
【0084】図16は、この発明の第5実施例を示して
いる。この実施例は、前記図15に示したものと同様の
石油ファンヒータにおける自己発熱型触媒体61に代え
て、燃焼部として導電性の自己発熱型セラミックス73
を用いている。自己発熱型セラミックス73は、あらか
じめ決められた温度にコントロールされていて混合気が
到達すると点火装置により点火して燃焼を開始する.混
合ガスが通過する自己発熱型セラミックス73は、あら
かじめ所定の温度になっているので、火力調節時の不安
定な状況も短時間に抜け出すことができる。着火遅れが
原因で発生する不快な臭気もなく排気もクリーンであ
る。このように自己発熱型セラミックス73を応用する
ことで、排気がクリーンで臭気がない理想的なファンヒ
ータが得られる。
【0085】この実施例の自己発熱型セラミックス73
は、ハニカム構造や箔を積層したもの、プレートに複数
の炎口を設けたもの、あるいはネット形状でもよい。た
だ材質が金属の場合にはその表面を非導電性の処理を施
す。
【0086】図17は、この発明の第6実施例を示す石
油ファンヒータの内部構造を示す。この実施例では、炎
口75の下流に自己発熱型触媒体76を配置したもの
で、自己発熱型触媒体76には一対の電極77が設けら
れている。炎口75及び自己発熱型触媒体76を除くそ
の他の構成は、前記図15に示した石油ファンヒータと
同様である。この場合、混合管67内の混合気Gは、炎
口75下流で点火ヒータ72で点火して燃焼する。燃焼
排気は燃焼室78及びダクト79によって自己発熱型触
媒体76に送られる。自己発熱型触媒体76は、あらか
じめ決められた温度にコントロールされていて排気が到
達すると触媒反応を開始する。
【0087】燃焼初期において燃焼排気が通過する自己
発熱型触媒体76は全面が触媒活性化温度になっている
ので、着火遅れが原因で発生する不快な臭気もなく排気
もクリーンである。自己発熱型触媒体76の下流側の排
気は対流ファン71によって暖房に供される。もちろ
ん、輻射開放窓等の工夫を施せば赤熱する自己発熱型触
媒体76の下流側の輻射も暖房に利用できる。
【0088】このように自己発熱型触媒体76を応用す
ることで排気がクリーンで臭気がない理想的なファンヒ
ータが可能になる。
【0089】この実施例の自己発熱型触媒体76の担体
は、セラミックスや金属のハニカム構造や箔を積層した
もの、プレートに複数の炎口を設けたもの、発泡あるい
はネット形状でもよい。ただ材質が金属の場合にはその
表面を非導電性の処理を施し触媒剥離防止処理を行って
触媒を担持する。
【0090】図18は、この発明の第7実施例における
燃焼装置の着火シーケンスの例を示している。この実施
例は、前記図1に示した石油ストーブに適用している。
【0091】まず、スタート時反応ガスが供給される前
に触媒体1に通電することによって触媒体1を予熱し
(ステップ81)、反応ガスに対して充分に活性な状態
になってから反応ガスを供給する(ステップ82,8
3)。この通電は定常燃焼に移行するまで続けられて着
火動作を完了する(ステップ84,85,86)。消火
時においては、反応ガス供給停止に対して触媒電極への
通電を先行し(ステップ87,88,89)、燃料供給
停止後も一定時間通電したのち停止する(ステップ9
0,91)。触媒体1の予熱をこのように行うと,立ち
上がり時には従来のように熱媒体1として空気を加熱す
る必要もなく、また加熱空気が通るダクト系への加熱や
ダクト系からの放熱もないので、短時間でしかも効率的
に触媒体1の予熱を行うことができる。しかも予熱バー
ナや予熱ヒータといった要素部品を必要とせず機器内の
スペースがその分だけ不要になるのでシステムを全体的
に小さくすることができる。さらに、触媒体1を電流が
ほぼ一様に流れるので,触媒体1全体が均一に加熱され
着火時における未燃分の排出を大幅に抑制することがで
きる。
【0092】予熱バーナを用いた場合にはNOxの発生
やまたすすの発生が見られたが、この方式ではそれらの
心配はなく、また触媒毒も出ないために触媒の寿命をな
がくすることもできる。消火時にも消炎後の未燃ガスの
排出を防止できる。不安定時も含めた機器使用範囲の全
域で触媒を有効に利用できその特徴を活かすことができ
る。触媒体1への通電は、着消火時の前後ばかりでなく
火力調節時等の不安定時に通電すれば切り換えがスムー
ズに行える利点もある。
【0093】図19ないし図26は、この発明の第8実
施例を示している。この実施例は、前記図1に示す石油
ストーブに適用したもので、触媒体1は、図19に示す
ように、電気伝導度を有し、通電することによって発熱
しうる抵抗を有する金属の箔体をコルゲート状にし、成
型した担体の上にアルミナをウォッシュコートし、ここ
に白金およびパラジウムを触媒として担持させた自己発
熱型触媒体(以下、単に触媒体ともいう)である。2つ
の電極5は、触媒体1に対して互いに対向する位置に物
理的に圧着して取り付けることにより、触媒体1に均一
に電流を流すことができる。
【0094】図20は、触媒体1の構成例を示してお
り、触媒体1としてハニカム担体を利用した場合の触媒
体1の横断面図である。図中93は導電性の触媒担体、
94は触媒担持層である。触媒担体93としては、Fe
60%、Cr35%、Al5%のステンレス製であり、
この金属箔(50μm)をコルゲート状にし、それぞれ
の接点は溶接部95にてスポット溶接してある。この金
属箔の固有抵抗は、140μΩ/cmである。
【0095】図21は、上述のように構成された触媒燃
焼装置の着火シーケンスの例を示している。スタート
時、反応ガスが供給される前に触媒体1に通電すること
で、触媒体1を予熱する。(ステップ96)、反応ガス
に対して充分な活性状態になってから(ステップ97)
反応ガスを供給する(ステップ98)ことによって着火
動作を完了する。
【0096】触媒体1をこのように予熱しておくと、従
来のように、熱媒体として空気を加熱する必要もなく、
また加熱空気が通るダクト系への加熱やダクト系からの
放熱もないので、短時間でしかも効率的に触媒体1の予
熱を行うことができる。しかも予熱バーナーや予熱ヒー
タといった要素部品を必要とせず、機器内のスペースが
その分だけ不要になるので、システム全体での容積を小
さくすることができる。さらに触媒体1をほぼ一様に電
流が流れるので、触媒体1全体が均一に加熱され着火時
における未燃分の排出を大幅に抑えることができる。従
来のように、予熱バーナーを用いた場合には、NOx発
生がみられたが、本実施例ではそれらの心配はなく、ま
た触媒毒もでないために触媒の寿命を長くすることもで
きる。
【0097】また触媒体1は、金属製の極めて薄い箔を
コルゲート上にし、ハニカムを形成して作っているの
で、非常に軽量で、通常のセラミックハニカムの1/2
程度の重量であり、このため熱容量が小さくなるため加
熱の立上がり速度が極めて速いという特徴を持つ。さら
に触媒体1は、金属製の極めて薄い箔をコルゲート上に
し、ハニカムを形成して作っているので、空気の流れ方
向に対する断面積は小さく、燃料混合ガスが流通するの
に対して、圧力損失が少なく、極めて滑らかに気流が流
れ、振動による不快な音の発生も少なくなるという特徴
を持つ。
【0098】また、金属であるため、機械的ショックに
対しても強靭であり、輸送中のショックによる触媒体1
の破損を防ぐこともできる。従来セラミックでは、この
破損を防ぐために触媒を固定する枠と触媒体の間には、
ガスのリークを防ぐ役目のほか、ショックを和らげる緩
衝材が使われる場合があったが、この金属製の箔を用い
たハニカムでは、これが不要になり、コストの低減にも
役立っている。
【0099】またヒートショックに対しても、金属であ
るために、強靭であり、破損する可能性は少ない。
【0100】通常、触媒体1の活性化温度Tc は300
℃である。したがって、触媒体1は一旦着火すると反応
によって加熱されるので、その後触媒体1への通電を停
止してもよく、着火シーケンスの例としては、前記図4
のようにしてもよい。
【0101】これらの制御例では、触媒体1の温度を非
接触の温度センサ17によって測定し、触媒体1が活性
化しているどうか確認して、反応ガスを供給し、着火動
作を完了させているが、この温度上昇速度は、通電量
と、触媒の熱容量が一定であれば、一義に決定されるの
で、触媒体1の予熱時間をあらかじめ定めて、予熱を完
了してもよい。この場合制御が非常に単純になるという
特徴がある。
【0102】また、この触媒の温度は、非接触の温度セ
ンサ17によって測定したが、触媒自体が導電性で、こ
の抵抗値が一般に若干温度依存性があり、金属の場合、
一般に触媒温度が高くなると図22のように変化する。
この性質を使うと、この触媒担体に一定電流を投入しよ
うとした場合に、両端の電圧が変化することから、この
温度を推定することができる。また、この方法では、触
媒の予熱時の温度はもちろん、触媒体1に反応ガスを供
給し、燃焼している場合でも温度が測定することができ
る。
【0103】さらに他の例として、電流制御手段によ
り、触媒燃焼中には反応ガスの量に拘らず触媒体1への
通電量を制御して、触媒体1の温度を一定に制御するよ
うにしてもよい。図23は、この制御例で、触媒燃焼装
置の反応ガス量と、触媒温度及びCO発生量との関係を
示している。実線が触媒温度を示し、2点鎖線がCO発
生量を示し、破線は、CO発生量の許容値を示してい
る。このように本実施例の触媒燃焼装置では、反応ガス
量によらず、触媒温度を一定にできるので、CO発生量
は極めて少なくなると共に、反応ガスをほぼ0まで拡大
することができる。またここでT3 では逆火は発生しな
い。
【0104】図24は、反応ガス量と触媒温度及びCO
発生量との関係を示している。実線が触媒温度を示し、
1点鎖線が通電量を示している。これによると、反応ガ
ス量が少ないときには、触媒体1への通電量を上げて、
触媒を加熱し、また反応ガス量が多いときには、通電量
を下げて、反応による熱で触媒を加熱するように制御す
る。実際は、最大反応ガス量G3 において通電量は0,
反応ガス0において、通電量は最大Vmを取ることにな
る。
【0105】なお、電極5と触媒体1の電気的接点は、
上記第8実施例では金属製の電極5を物理的にハニカム
に押し当てたが、そのハニカムの金属箔をスポット溶接
し、固定しても構わない。一般的にこの接点の信頼性に
よって、触媒担体の発熱量が大きく影響を受ける。とく
に触媒温度が高い場合に、金属表面が酸化されてしま
い、接点での抵抗が上がってしまうという欠点がある。
ところが、接点を溶接した場合には、この信頼性は高く
なり、長期の信頼性が得られる特徴を持つ。また、触媒
体1は、金属製の箔体をコルゲート状にし、各接点をス
ポット溶接して触媒体を形成したが、一つのセルが矩形
を成すように形成しても構わない。
【0106】また、一般の家庭用電化製品では、この触
媒体1に付加する電圧は、商用電圧の100Vであるこ
とが好ましいが、この場合抵抗が低すぎて、発熱量が多
すぎる場合には、触媒体1全体の抵抗値を上げる必要が
ある。この場合には、図25及び図26のように、触媒
体1を構成する金属製の箔体の表面に絶縁層99を形成
し、この箔体を平板部と波状部とを交互に形成して積層
し、それぞれの接点で、電気的絶縁を取るようにしてハ
ニカムを形成し、電流導入部分100より通電しても構
わない。このようにすると、すべての金属箔体が直列に
つながるため、抵抗値が増して、適当な電気抵抗値にす
ることができる。この例では、金属製の箔体は、酸素雰
囲気で加熱することによって、表面に酸化アルミニウム
の絶縁層が形成されるため、これを用いて、金属箔間の
接点の電気絶縁を保っても構わない。また、絶縁層99
としては、耐熱性のセラミック塗料をつけて形成しても
構わない。
【0107】金属製の箔体として、Fe60%、Cr3
5%、Al5%のステンレスを用いたが、このAlの量
を変えることによって、この抵抗値を制御することがで
きる。また、板厚を制御することによっても抵抗値を制
御することができる。
【0108】図27及び図28は、この発明の第9実施
例を示している。この実施例は、図1の石油ストーブ
に、図19,図20に示す触媒体1を使用したものであ
る。図27は、この実施例における触媒燃焼装置の着火
シーケンスの例を示している。スタート時、反応ガスが
供給される前に触媒体1に一定電圧を通電することで
(ステップ101)、触媒体1に流れる電流値を測定す
る。このとき、この値から触媒担体の抵抗値を算出し
(ステップ102)、許容値以内であるかどうか判断し
(ステップ103)、許容値以内であれば通電を続けて
触媒体1を予熱する(ステップ104)。触媒体1が、
反応ガスに対して充分な活性状態になってから(ステッ
プ105)、反応ガスを供給する(ステップ106)こ
とによって着火動作を完了する。ここでステップ103
で、触媒担体の抵抗値が許容値を超えていれば、触媒担
体は劣化していると判断し、触媒の通電圧を上昇させ、
触媒をさらに予熱する(ステップ107)。
【0109】触媒体1をこのように予熱しておくと、従
来のように、熱媒体として空気を加熱する必要もなく、
また加熱空気が通るダクト系への加熱やダクト系からの
放熱もないので、短時間でしかも効率的に触媒体1の予
熱を行うことができる。しかも予熱バーナーや予熱ヒー
ターといった要素部品を必要とせず、機器内のスペース
がその分だけ不要になるので、システム全体での容積を
小さくすることができる。さらに触媒体1をほぼ一様に
電流が流れるので、触媒体1全体が均一に加熱され着火
時における未燃分の排出を大幅に抑えることができる。
従来のように、予熱バーナーを用いた場合には、NOx
発生がみられたが、本実施例ではそれらの心配はなく、
また触媒毒もでないために触媒の寿命を長くすることも
できる。また、触媒担体の劣化を予熱の初期段階で判断
できるので、触媒担体の劣化により触媒の予熱時間が長
くなったり、また触媒温度が活性化温度に至らず、着火
不完全になる心配はない。
【0110】また、この制御例においても、触媒体1の
予熱時間をあらかじめ定めて、予熱を完了するようにし
てもよい。しかし、触媒担体が劣化して、触媒担体の抵
抗値が上がり、触媒が充分に予熱できなくなった場合に
は、この方法では、触媒が活性化温度に達しているかは
判断できない。ところが、この場合でも、予熱直後に触
媒担体の抵抗値を測定することで、触媒担体の劣化を検
知し、触媒担体への通電量を上げることができるので、
同じ時間で触媒を活性化温度まで予熱することが可能と
なる。
【0111】図28は、上記第9実施例で用いたハニカ
ム金属体の固有抵抗値の時間変化を示す。これによれ
ば、触媒担体に用いた金属は、酸化されると、含有する
アルミニウムが絶縁性の酸化アルミニウムに変化して、
次第に抵抗が上昇し、初期は140μΩ/cmであった
ものが、2000時間酸素雰囲気で加熱すると、168
μΩ/cmまで上昇していることがわかる。このことか
ら一定電圧で通電している場合には、加熱電力量は、8
3%程度に落ちてしまうことがわかる。したがって、上
記制御例のように、抵抗値を測定し、これに基づき通電
圧を上昇させることで加熱電力量を一定に保持すること
ができる。
【0112】また、第9実施例の別な制御例として、次
のようにしてもよい。スタート時反応ガスが供給される
前に触媒体1に通電することで、触媒体1を予熱し、こ
れと同時に触媒の抵抗値を測定し、触媒が劣化していな
いと判断された場合には、通電を続け、触媒が劣化して
いると判断された場合には、触媒体への通電圧を上昇さ
せ、触媒体1の温度が反応ガスに対して充分に活性な温
度Tc以上に達してから反応ガスを供給することで、着
火動作は完了する。通常、触媒体1の活性温度Tc は3
00℃以上である。触媒体1は一旦着火すると反応によ
って加熱されるので、その後触媒体1への通電は停止し
てもよい。
【0113】また、上記第9実施例でも、触媒体1に反
応ガスを供給し、燃焼している場合でも温度が測定する
ことができるので、前記実施例と同様に、電流制御手段
により、触媒燃焼中には反応ガスの量に拘らず触媒体1
への通電量を制御して、触媒体1の温度を一定に制御し
てもよい。この制御結果は、前記図23及び図24に示
される。
【0114】また、この実施例では,触媒担体として、
Fe60%、Cr35%、Al5%のステンレス製のハ
ニカムを用いたが、ここで、硼化チタン、炭化ケイ素等
の導電性セラミックを用いても同様の制御をすること
で、同じ効果が得られる。すなわち硼化チタンは長時間
酸素雰囲気で加熱すると、絶縁性の酸化チタンに、炭化
ケイ素では、やはり絶縁性の酸化ケイ素に変化してしま
うからである。
【0115】また、これらの制御例では、触媒体の抵抗
値の上昇を、予熱時の通電直後の電流値から、抵抗値を
測定し、触媒の劣化を判断したが、予熱時の触媒の温度
を測定することで行ってもよい。すなわち、触媒の担体
が劣化して、抵抗値が上昇すると、定電圧を印加して
も、電流が流れないため、触媒の温度の上昇速度が遅く
なる。この温度上昇速度から判断してもよい。また、予
熱動作の際に、その予熱到達温度で判断しても構わな
い。すなわち、予熱温度に許容値を設定し、この許容温
度以上に一定時間で到達すれば、触媒は劣化していない
と判断し、一定時間で到達しない場合には、触媒担体は
劣化していると判断すればよい。この触媒の温度測定
は、非接触の温度センサを用いればよい。
【0116】図29及び図30は、この発明の第10実
施例を示している。この実施例は、図1の石油ストーブ
に、図19,図20に示す触媒体1を使用したものであ
る。図29は、この実施例における触媒燃焼装置の着火
シーケンスの例を示している。まず、スタート時、反応
ガスが供給される前に触媒体1に一定電圧を通電し、触
媒体1を予熱する。(ステップ111),反応ガスに対
して充分な活性状態になってから(ステップ112)反
応ガスを供給する(ステップ113)ことによって着火
動作を完了する。通常では、ここで通電を停止(ステッ
プ114)する。ここで触媒温度を測定し(ステップ1
15)、良好に上昇していれば、そのまま触媒燃焼の定
常値に移行し、触媒温度の上昇に停滞が見られた場合に
は、触媒を再び通電加熱する(ステップ116)、この
通電は、触媒が良好に加熱し、触媒温度が上昇し、定常
状態に移るまで継続される。
【0117】触媒体1をこのように予熱しておくと、従
来のように、熱媒体として空気を加熱する必要もなく、
また加熱空気が通るダクト系への加熱やダクト系からの
放熱もないので、短時間でしかも効率的に触媒体1の予
熱を行うことができる。しかも予熱バーナーや予熱ヒー
ターといった要素部品を必要とせず、機器内のスペース
がその分だけ不要になるので、システム全体での容積を
小さくすることができる。さらに触媒体1をほぼ一様に
電流が流れるので、触媒体1全体が均一に加熱され着火
時における未燃分の排出を大幅に抑えることができる。
従来のように、予熱バーナーを用いた場合には、NOx
発生がみられたが、本実施例ではそれらの心配はなく、
また触媒毒もでないために触媒の寿命を長くすることも
できる。そして、このように触媒の予熱から、反応ガス
を供給したときの触媒温度の停滞を検知し、再び触媒に
通電するシステムを設けたので、この停滞時間を限りな
く短くすることができ、着火直後の触媒からの未燃成分
の発生やCO発生を防ぎ、また触媒毒の生成を未然に防
ぎ、触媒の長寿命化を図り、クリーンで高効率の触媒燃
焼器を提供することが可能になる。
【0118】上記実施例での触媒通電状態、触媒温度、
触媒への反応ガスの供給、そして送気ファンの状態を図
30に示す。これによると、予熱終了後、時間t1 で通
電を停止し、反応ガスを供給した場合に、暫時触媒温度
上昇度の低下を検知し、時間t2 で触媒への通電を再開
始し、触媒温度を急激に上昇させ、触媒燃焼に移行す
る。触媒燃焼が定常化したら、触媒への通電を停止して
もよい。
【0119】ここで、ニューロ機能を使い、上記のよう
な停滞時間が検知されたときには、次の使用の際には、
着火しても、通電を止めず、暫く通電を続けるようにし
てもよい。この通電時間は、あらかじめ組み込まれた係
数で決定すればよい。
【0120】また、触媒温度の低下の原因が、触媒への
低温の燃料ガスである場合には、空気供給ファン7の駆
動を暫時低下させてもよい。但し、完全に低下すると、
燃料が送り込まれなくなるので、送風量は触媒燃焼が維
持される程度とする必要がある。
【0121】上記第10実施例では、触媒体1の温度を
非接触の温度センサ17によって測定し、触媒体1が活
性化しているどうか確認して、反応ガスを供給し、着火
動作を完了させたが、この温度上昇速度は、触媒担体が
劣化していなければ、通電量と触媒の熱容量が一定であ
れば、一義に決定されるので、触媒体1の予熱時間をあ
らかじめ定めて、予熱を完了してもよい。この場合制御
が非常に単純になるという特徴がある。
【0122】
【発明の効果】以上説明してきたように、第1の発明に
よれば、導電性部材は、内部に非導電性部材を設けるこ
とで、電極間の距離が変化して簡単に抵抗値を変更する
ことができ、また抵抗値一定で大きさを変更することも
できる.第2の発明にによれば、触媒体の中心部と周壁
部とにそれぞれ電極を設置してあるので、両電極間の距
離が均一化し、通電後触媒全体を均一な温度とすること
ができる。
【0123】第3の発明によれば、相互に直列に配置し
た複数の触媒体のうち、少くとも一つを電力供給のため
の電極を備えた導電性部材としてあるので、短時間で効
率よくしかもクリーンに触媒の着火ができる。
【0124】第4の発明によれば、電極近傍の導電性物
質上には触媒層を被覆していないので、電極の過熱を防
止できる。
【0125】第5の発明によれば、燃焼部は通電によっ
て発熱し、未燃分を出さないクリーンな着火が可能とな
る。
【0126】第6の発明によれば、燃焼部の下流側に、
電力を供給するための電極を備えた導電性の触媒体を設
けてあるので、着火遅れが原因で発生する不快な臭気も
なく排気がクリーンなものとなる。
【0127】第7の発明によれば、燃料の供給に対し、
電極への通電を先行させるので、燃料供給の前に触媒が
予熱され、着火時の不安定領域における臭気発生を防止
できる。
【0128】第8の発明によれば、燃料の供給停止に対
し、電極への通電を先行させるので、燃料供給停止の前
に触媒が予熱され、消化時の不安定領域における臭気発
生を防止できる。
【0129】第9の発明によれば、触媒担体として、金
属製の薄板をハニカムとして形成したものを用いている
ため、ヒートショックや衝撃に対する強度が優れ、ま
た、金属成分を制御すれば抵抗値の制御が容易であり、
軽量であるため、熱容量が小さく、通電直後の温度の立
上がり速度が速い。また断面積が小さいため、圧力損失
が小さい。さらに電力を導入する部分にも、金属同士の
溶接もしくはロウ付けが使えるため、電気的接点の信頼
性が高い。
【0130】第10の発明によれば、触媒担体が劣化し
た場合でも、電気的制御によって触媒温度を活性温度に
維持することが可能なため、触媒の劣化による未燃分の
発生を防止することができる。
【0131】第11の発明によれば、触媒の予熱完了
後、触媒に燃料を供給したときに、触媒温度の上昇の低
下を検出し、再通電するようにしたため、触媒燃焼初期
に起きやすい、着火動作の不完全化や、未燃ガスの発生
や、COの発生を未然に防ぐことができ、触媒燃焼器か
らの臭気の発生、白煙の発生を防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る燃焼装置をストーブに適用した
第1実施例の内部構成を示す斜視図である。
【図2】第1実施例における自己発熱型触媒体の斜視図
である。
【図3】図2の触媒体の拡大された断面図である。
【図4】第1実施例における着火シーケンスの例を示す
フローチャートである。
【図5】第1実施例における自己発熱型触媒体の他の例
を示す斜視図である。
【図6】図5の触媒体をバーナに適用した例を示す斜視
図である。
【図7】この発明の第2実施例を示す触媒体の平面図で
ある。
【図8】図7の側面断面図である。
【図9】第2実施例における触媒体の他の例を示す側面
断面図である。
【図10】この発明の第3実施例を適用したストーブの
内部構成を示す断面図である。
【図11】第3実施例における触媒体の配置例を示す説
明図である。
【図12】この発明の第4実施例における触媒体の断面
図である。
【図13】第4実施例における触媒体への電極取付構造
を示す斜視図である。
【図14】第4実施例に適用する放熱フィンを持つ電極
の構造を示す斜視図である。
【図15】第4実施例における触媒体を適用した石油フ
ァンヒータの内部構成図である。
【図16】この発明の第5実施例を示す石油ファンヒー
タの内部構成図である。
【図17】この発明の第6実施例を示す石油ファンヒー
タの内部構成図である。
【図18】この発明の第7実施例における着火シーケン
スの例を示すフローチャートである。
【図19】第8実施例における触媒体の正面図である。
【図20】図19の触媒体の拡大された断面図である。
【図21】第8実施例における触媒燃焼装置の着火シー
ケンスの例を示すフローチャートである。
【図22】第8実施例において触媒体の温度を検知する
ための触媒体の電気電導度と触媒温度との関係を示す図
である。
【図23】第8実施例における反応ガス量と触媒温度及
びCO発生量との関係を示す図である。
【図24】第8実施例における反応ガス量と触媒温度及
び触媒体への通電量との関係を示す図である。
【図25】第8実施例の他の例を示す触媒体の正面図で
ある。
【図26】図25の触媒体の拡大された断面図である。
【図27】第9実施例における触媒燃焼装置の着火シー
ケンスの例を示すフローチャートである。
【図28】第9実施例で用いたハニカム金属体の固有抵
抗値の時間変化を示す図である。
【図29】第10実施例における触媒燃焼装置の着火シ
ーケンスの例を示すフローチャートである。
【図30】第10実施例での触媒通電状態、触媒温度、
触媒への燃料の供給、そして送気ファンの状態を示す図
である。
【図31】従来の触媒ストーブにおける反応ガス量と触
媒温度及びCO発生量との関係を示す図である。
【図32】従来の触媒ストーブにおける暖房能力と触媒
温度との関係を示す図である。
【図33】従来例での触媒通電状態、触媒温度、触媒へ
の燃料の供給、送気ファンの状態を示す図である。
【符号の説明】
1,35,37a,37b,37c,53,61,76
自己発熱型触媒体 5,36,41,57,62,77 電極 16 制御回路基板(制御手段) 17 赤外線温度センサ(温度検出手段) 18 導電部(導電性部材) 19 非導電部(非導電性部材) 54 非導電性の触媒担体(非導電性部材) 55 導電性セラミックス(導電性物質) 56 触媒担持層 73 自己発熱型セラミックス(燃焼部) 75 炎口(燃焼部)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山田 如海 東京都港区芝浦一丁目1番1号 株式会社 東芝本社事務所内

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多孔質からなる触媒体に燃料を供給して
    触媒体上で燃焼させる燃焼装置において、前記触媒体
    は、電力供給のための一対の電極を備え、通電によって
    発熱可能な抵抗値を有する導電性部材と、この導電性部
    材内に導電性部材における前記電極間距離を変化させる
    よう配置した非導電性部材とからなることを特徴とする
    燃焼装置。
  2. 【請求項2】 多孔質からなる触媒体に燃料を供給して
    触媒体上で燃焼させる燃焼装置において、前記触媒体は
    通電によって発熱可能な抵抗値を有する導電性部材から
    なり、この触媒体の中心部と周壁部とにそれぞれ電極を
    設置したことを特徴とする燃焼装置。
  3. 【請求項3】 触媒体の肉厚を中心部で厚く、周壁部で
    薄くしたことを特徴とする請求項2記載の燃焼装置。
  4. 【請求項4】 多孔質からなる触媒体に燃料を供給して
    触媒体上で燃焼させる燃焼装置において、前記触媒体を
    燃料の流れ方向に沿って直列に複数設け、この複数の触
    媒体のうち少くとも一つを、電力供給のための電極を備
    え、通電によって発熱可能な抵抗値を有する導電性部材
    としたことを特徴とする燃焼装置。
  5. 【請求項5】 複数の触媒のうち、燃料の流れの上流側
    の少くとも一つを、導電性部材としたことを特徴とする
    請求項4記載の燃焼装置。
  6. 【請求項6】 多孔質の触媒体は燃料の流れ方向に貫通
    する格子孔を有し、この格子孔が各触媒体で、燃料の流
    れ方向と直交する面上にて相互にずれて配置されている
    ことを特徴とする請求項4または5記載の燃焼装置。
  7. 【請求項7】 多孔質からなる触媒体に燃料の混合気を
    供給して触媒体上で燃焼させる燃焼装置において、前記
    触媒体は、触媒を担持する担体が非導電性部材からな
    り、この非導電性担体に導電性物質を被覆し、この導電
    性物質上に電力を供給するための電極を設け、この電極
    近傍を除く導電性物質上に触媒層を被覆したことを特徴
    とする燃焼装置。
  8. 【請求項8】 燃料を供給して燃焼部上で燃焼させる燃
    焼装置において、前記燃焼部は、電力を供給するための
    電極を備え、通電によって発熱可能な抵抗値を有する導
    電性部材からなることを特徴とする燃焼装置。
  9. 【請求項9】 燃料を供給して燃焼部上で燃焼させる燃
    焼装置において、前記燃焼部の下流側に、電力を供給す
    るための電極を備え、通電によって発熱可能な抵抗値を
    有する導電性の触媒体を設けたことを特徴とする燃焼装
    置。
  10. 【請求項10】 多孔質からなる触媒体に燃料を供給し
    て触媒体上で燃焼させる燃焼装置において、前記触媒体
    は、電力供給のための電極を備え、通電によって発熱可
    能な抵抗値を有する導電性部材からなり、この触媒体へ
    の燃料の供給に対し、前記電極への通電を先行させる制
    御手段を設けたことを特徴とする燃焼装置。
  11. 【請求項11】 多孔質からなる触媒体に燃料を供給し
    て触媒体上で燃焼させる燃焼装置において、前記触媒体
    は、電力供給のための電極を備え、通電によって発熱可
    能な抵抗値を有する導電性部材からなり、この触媒体へ
    の燃料供給停止に対し、前記電極への通電を先行させる
    制御手段を設けたことを特徴とする燃焼装置。
  12. 【請求項12】 多孔質からなる触媒体に燃料を供給し
    て触媒体上で燃焼させる燃焼装置において、前記触媒体
    は、触媒を担持する担体が、通電によって発熱可能な抵
    抗値を有する導電性の金属製薄板をハニカム状に形成し
    たものであり、この触媒担体に電力を供給するための電
    極を設けたことを特徴とする燃焼装置。
  13. 【請求項13】 多孔質からなる触媒体に燃料を供給し
    て触媒体上で燃焼させる燃焼装置において、前記触媒体
    は通電によって発熱可能な抵抗値を有する導電性部材か
    らなり、この導電性部材の抵抗値を測定する抵抗値測定
    手段と、この抵抗値測定手段が測定した抵抗値に基づき
    前記触媒体の劣化を判断する劣化判断手段とを設けたこ
    とを特徴とする燃焼装置。
  14. 【請求項14】 多孔質からなる触媒体に燃料を供給し
    て触媒体上で燃焼させる燃焼装置において、前記触媒体
    は通電によって発熱可能な抵抗値を有する導電性部材か
    らなり、この触媒体に燃料を供給する燃料供給手段と、
    前記触媒体の温度を検出する温度検出手段と、この温度
    検出手段が検出した触媒体の温度が触媒の活性化温度に
    達した時点で、前記供給手段を動作させると同時に前記
    触媒体への通電を停止もしくは低下させたときに、触媒
    体の温度上昇の傾きを検出する温度上昇検出手段と、こ
    の温度上昇検出手段が検出する温度上昇の傾きが所定値
    以下となったときに前記触媒体への通電を復帰させる通
    電制御手段とを設けたことを特徴とする燃焼装置。
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