JPH06281110A - 流動層炉からの大塊排出装置 - Google Patents

流動層炉からの大塊排出装置

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JPH06281110A
JPH06281110A JP7387693A JP7387693A JPH06281110A JP H06281110 A JPH06281110 A JP H06281110A JP 7387693 A JP7387693 A JP 7387693A JP 7387693 A JP7387693 A JP 7387693A JP H06281110 A JPH06281110 A JP H06281110A
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Fujitaka Satou
二千隆 佐藤
Katsuharu Mukai
克治 向井
Toshiyuki Ishibachi
俊幸 石鉢
Isao Hashimoto
橋本  勲
Tatsuya Watanabe
達也 渡辺
Shozo Kanamori
省三 金森
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Sumitomo Cement Co Ltd
Kawasaki Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 流動層炉から大塊を熱損失なく排出する。 【構成】 流動層炉1の分散板2の底部には、凹所14
が設けられる。この凹所に、大塊排出シュート10の上
端が挿嵌される。凹所14の上部には、大塊排出用貫通
孔13が形成される。大塊排出シュート10の上端ノズ
ル15および下端ノズル16からは、気体が吹込まれ
る。大塊排出用貫通孔13内の流速は、大塊の粒径に対
応する流動開始速度よりも小さい。このため、分散板2
の表面に蓄積する大塊は、大塊排出シュート10内に落
下する。大塊排出シュート10内の流速は、大塊排出用
貫通孔13内の流速よりも小さいので、流動層7内の熱
が移行しにくく、熱損失を少なくすることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、分散板を通過する気流
によって分散板上の空間に固体粒子の流動層を形成する
流動層炉から、流動状態とならない大塊を排出するため
の装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、固体粒子を気体によって流動
化させ、流動状態で各種処理を行う流動層炉が熱分解
炉、冶金反応炉やボイラなどに広く利用されている。流
動層炉では、分散板の下方から流動用の気体を吹上げ、
分散板の上方に固体粒子が一定の高さまで流動化してい
る流動層を形成する。流動層を形成する固体粒子の粒径
は、分散板を介して噴出される気体の流速に対して一定
の範囲内である必要がある。固体粒子の粒径が一定範囲
よりも大きくなると、噴出する気体では流動化すること
ができなくなり、分散板上に蓄積する。このような大塊
は、流動層中で固体粒子同士が結合して焼結することな
どによっても生じる。
【0003】分散板上に大塊が蓄積されると、分散板を
介する気体の噴出が困難となり、流動層を安定に維持す
ることができなくなる。このため流動層炉においては、
分散板上に蓄積する大塊を排出して除去する必要があ
る。
【0004】大塊の排出についての典型的な先行技術
は、たとえば実開昭59−134708号公報や、特開
昭59−209639号公報などに開示されている。実
開昭59−134708号公報の先行技術では、流動層
炉の分散板の表面を、中央部が低くなるように傾斜させ
る。この中央部に抜出管を接続し、抜出管の下方からガ
スを吹込む。吹込まれたガスは、抜出管の上端の分散板
との接続部で、流動層を形成すべき流動媒体の終端速度
以上の流速で噴出される。このため、流動層を形成すべ
き流動媒体は抜出管に移行しないけれども、流動媒体よ
りも粒径が大きい異物などは抜出管内に落下する。この
ようにして、分散板上に流動化を阻害する大塊が蓄積さ
れることを防ぐ。特開昭59ー209639号公報の先
行技術では、ガス分散器の一部に傾斜した多孔板を設
け、多孔板の下方から気体を噴出させてその分級効果を
利用し、粗大粒子を多孔板上に蓄積させ、傾斜を利用し
て抜出す。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述の先行技術による
大塊の排出においては、大塊が排出装置に蓄積される過
程で、排出装置内にも流動層が形成される。新たに形成
される流動層の上部からは、流動層炉内の流動媒体が、
排出装置内に形成される流動層に侵入し、完全に混合す
る。このような流動媒体の混合状態は、バックミキシン
グと呼ばれる。
【0006】一般に流動層炉は、流動層炉内に滞留する
固体粒子に熱を加える処理が行われることが多い。この
ような熱処理のための流動層炉において、大塊排出装置
内に形成される流動層にバックミキシングが生じると、
排出装置から熱が逃げて熱損失が大きくなる。また排出
装置内の温度が高くなるので、大塊排出のためには何等
かの方法で冷却する必要がある。さらに排出装置の温度
上昇に伴い、排出装置が熱膨張して割れたり焼損したり
しやすい。
【0007】本発明の目的は、大塊を熱損失が少ない状
態で排出することができる流動層炉からの大塊排出装置
を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、流動層炉の分
散板上から大塊を排出するための装置であって、分散板
に下方から接続されるシュートを有し、シュート上端で
の気体の流速が大塊の粒径に対応する流動化開始速度よ
りも小さくなるように、シュート内に軸線に沿って複数
箇所から気体が吹込まれることを特徴とする流動層炉か
らの大塊排出装置である。
【0009】また本発明の前記シュートは、内管および
外管の二重管に構成され、シュート上端に気体吹込み用
上端ノズルが設けられ、この上端ノズルには、内管と外
管との間を通して気体が供給されることを特徴とする。
【0010】また本発明の前記シュートの内管には、軸
線方向に変位可能な摺動部が形成されることを特徴とす
る。
【0011】また本発明は、前記シュートの下端に軸線
方向に間隔をあけて設けられる一対の開閉弁と、シュー
ト内の大塊の貯留量を検出する検出手段と、検出手段か
らの出力に応答して、大塊の貯留量が予め定める値以上
となるとき、一対の開閉弁を交互に開閉させて大塊をシ
ュートから排出するように制御する制御手段とを含むこ
とを特徴とする。
【0012】また本発明の前記分散板の底部には、前記
シュートの上端を挿嵌するための凹所が形成され、シュ
ートの上端を分散板底部の凹所に押圧するばね手段を含
むことを特徴とする。
【0013】
【作用】本発明に従えば、流動層炉の分散板には、下方
からシュートが接続される。シュート内には、軸線に沿
って複数箇所から気体が吹込まれる。吹込まれた気体
は、シュートの上端に達するまでに加え合わされ、シュ
ートの上端では大塊の粒径に対応する流動化開始速度よ
りも小さい流速で、かつ流動層炉内の流動媒体の流動化
開始速度より大きな流速となる。これによって、大塊は
流動化しないで確実にシュート内に落込む。このとき、
大塊とともに粒径の小さい流動媒体がシュート内に移行
してもさしつかえない。シュート内に移行した大塊は、
シュートの下端から堆積され、流動化しないので、流動
層炉内の流動層から熱がシュート内に移行しにくく、熱
損失を少なくすることができる。
【0014】また本発明によれば、シュートは内筒およ
び外筒の二重管に形成され、シュート上端に気体吹込み
用上端ノズルが設けられる。上端ノズルから吹込まれる
気体は、内管と外管との間を通して供給されるので、気
体と内筒との間で熱交換を行うことができる。たとえ
ば、内管内の温度が高いときは冷却される。上端ノズル
から気体が吹込まれることによって、大塊の粒径に対応
する流動化開始速度よりも小さな流速となるので、シュ
ートの上端より下方では流速はより小さくなる。このよ
うに、シュート内に流速の分布が形成されるので、一旦
シュート内に移行した大塊は流動化することなくシュー
ト内に蓄積される。
【0015】また本発明に従えば、シュートの内管には
軸線方向に変位可能な摺動部が形成されるので、外管と
内管とに温度差が生じても、熱膨張の違いを摺動部で吸
収することができる。外管には摺動部は形成されないの
で、シュートの気密性を良好に保つことができる。
【0016】また本発明に従えば、シュートの下端に設
けられる一対の開閉弁は、シュート内の大塊の貯留量が
予め定める値以上となるときに、制御手段によって交互
に開閉制御され、大塊がシュートから排出される。一対
の開閉弁を交互に開閉するので、シュートの気密性を維
持することができる。検出手段によって、大塊の貯留量
が予め定められる値以上であると検出されるときに大塊
が制御手段の開閉制御によって排出されるので、シュー
トが詰まることはなく、流動層炉を連続的に操業するこ
とができる。
【0017】また本発明に従えば、分散板の底部にシュ
ートの上端を挿嵌するための凹所が形成される。ばね手
段によってシュートの上端が分散板底部の凹所に押圧さ
れるので、分散板に対してシュートを確実に接続するこ
とができ、分散板とシュートの接続部などに大塊などの
異物が侵入しない。また、分散板とシュートの上端との
間に、パッキンなどを介在させるときに、分散板に凹所
が形成されているので、確実に保持することができ、流
動用気体の漏れを確実に防止できる。
【0018】
【実施例】図1は、本発明の一実施例による流動層炉か
らの大塊排出装置の概略的な構成を示す。流動層炉1の
分散板2には、多数の貫通孔3が形成される。分散板2
は耐火物製であり、その厚さは500mm〜800mm
である。貫通孔3を通過して分散板2の上方に噴出され
る気体は、分散板2の下方に形成される風箱4から供給
される。分散板2の上方には、流動媒体投入シュート5
が設けられ、流動層を形成すべき固体粒子である流動媒
体が投入される。投入された流動媒体を流動状態にする
ための気体は、風箱4の下部に設けられる流動用気体供
給口6から供給される。流動用気体供給口6から気体が
供給されると、風箱4から貫通孔3を介して分散板2の
表面上に吹上げられ、流動層7を形成する。流動層7か
らオーバフローした流動媒体は、排出シュート8に導か
れて次の工程に移行する。
【0019】風箱4の底板9には、大塊排出シュート1
0が貫通する。大塊排出シュート10の軸線は、鉛直線
方向である。大塊排出シュート10の下端には、一対の
開閉弁であるボールバルブ11,12が、軸線方向に間
隔をあけて設けられる。ボールバルブ11,12には、
開閉駆動用のモータがそれぞれ備えられる。大塊排出シ
ュート10の上端は、分散板2に形成される大塊排出用
貫通孔13の下端に接続されて連通する。大塊排出シュ
ート10の上端が接続される分散板2の底部には、凹所
14が形成され、大塊排出シュート10の上端が挿嵌さ
れる。
【0020】大塊排出シュート10の上端付近には、気
体を大塊排出シュート10内に吹込むための上端ノズル
15が形成される。大塊排出シュート10の下端付近に
は、気体を大塊排出シュート10内に吹込むための下端
ノズル16が形成される。上端ノズル15および下端ノ
ズル16から大塊排出シュート10内に吹込まれた気体
は、大塊排出シュート10の上端付近で合流し、大塊排
出用貫通孔13内を上昇して分散板2の表面上に噴出す
る。大塊排出シュート10の上端での流速が排出すべき
大塊の粒径に対応する流動化開始速度よりも小さくなる
ように、上端ノズル15および下端ノズル16から吹込
まれる気体の量を調整する。大塊排出シュート10の上
端付近の温度は、温度センサ17によって検出される。
大塊排出シュート10の下端付近の温度は、温度センサ
18によって検出される。下側のボールバルブ12の下
方には、大塊を排出するための大塊排出口19が設けら
れる。
【0021】分散板2に形成される大塊排出用貫通孔1
3の内径は、大塊排出シュート10の内径と等しくす
る。これによって分散板2の表面には、大塊排出用貫通
孔13から、大塊の粒径に対応する流動化開始速度より
も小さい流速で気体が噴出される。この流速は、たとえ
ば流動層7を形成するための流動化開始速度の2倍程度
とする。下端ノズル16より吹込まれる気体を流動媒体
の流動化開始速度より多く供給すると、バックミキシン
グによって流動層7内と大塊排出シュート10内とで熱
交換が活発化し、熱損失が多くなるので好ましくはな
い。
【0022】図2は、図1の大塊排出シュート10に関
連する詳細な構成を示す。大塊排出シュート10は、内
管21および外管22による二重管構造を有し、上端部
は先端部材23によって結合される。先端部材23は、
耐熱鋳鋼であるSCH13材などによって形成される。
上端ノズル15は、先端部材23内に、管周方向に沿っ
て複数箇所形成される。先端部材23の下部は二重管構
造に対応して形成され、外側には外管22が熔接され
る。内側には、固定筒24が熔接される。固定筒24の
下部には、スライド筒25が熔接される。スライド筒2
5は、内管21と摺動可能に接合される。これによっ
て、内管21と外管22との間で熱膨張に差が生じて
も、スライド筒25と内管21との間の摺動変位によっ
て吸収され、二重管構造の大塊排出シュート10に無理
な応力などは発生しない。内管21と外管22との間に
はスペーサ26,27,28が設けられ、間隔を維持す
る。
【0023】外管22は、風箱の底板9に固定される外
筒29内に挿通される。外筒29の下部には、ベローズ
30がフランジによって接合される。ベローズ30の下
部は、フランジを介して、底板9に支持されるスプリン
グハンガー31によってばね付勢される大塊排出シュー
ト10の下端に接続される。大塊排出シュート10の下
端には、上端用気体供給口32および下端用気体供給口
33が設けられる。上端用気体供給口32は、内管21
と外管22との間に形成される空間を通じて、先端部材
23に形成される上端ノズル15に連通する。下端用気
体供給口33は、下端ノズル16に連通する。
【0024】図3は、図1に示す実施例の制御のための
構成を示す。コンピュータプログラムによって動作する
制御装置35には、温度センサ17,18からの検出信
号が入力される。たとえば、温度センサ17によって、
大塊排出シュート10の上方の温度が急激に低下するこ
とが検出されると、大塊が大塊排出シュート10内に蓄
積されてその上方での流動化が停止されたと判断され
る。これによって制御装置35は、下方のボールバルブ
12を閉じた状態で、上方のボールバルブ11を開く。
次に、上方のボールバルブ11を閉じて下方のボールバ
ルブ12を開き、大塊を大塊排出口19から排出させ
る。
【0025】なお、図1に示す実施例では、内管21の
内径および大塊排出用貫通孔13の内径を一致させ、た
とえば200mmとする。この内径は、どのような大き
さの大塊を排出すべきかによって変化する。排出すべき
径の2倍に設定すれば、確実に排出することができる。
この径が小さい方が、気体の供給量としては少なくなる
ので好ましい。
【0026】図4は、本発明の他の実施例の構成を示
す。本実施例によれば、大塊排出シュート40は、図2
と同様の二重管構造を有し、シュート軸線に沿って複数
個所から気体が吹込まれる。本実施例では大塊排出シュ
ート40は流動層炉41の側板に固定的に取付けられ、
シュート上端が分散板42の上面付近になるように、傾
斜して接続される。流動層を形成するための気体は、分
散板42に形成される多数の貫通孔43を介して供給さ
れる。流動層炉41では分散板42の上方に、流動層を
形成する流動媒体よりも大きな径の流動化しない大塊が
分散板42の上に蓄積することを防止し、大塊を排出す
る必要があるのは、図1の流動層炉と同様である。また
本実施例では、大塊の排出をより確実にするため、大塊
排出シュート40の上部に大塊排出用貫通孔46を形成
する。中間ノズル49から気体を吹込み、中間ノズルの
上方の位置48での流速を流動層47を形成するための
流動化開始速度の2倍程度となるよう調整するのが好ま
しい。また大塊排出シュート上方の温度を検出し、一対
の開閉弁を交互に開閉して、大塊を少ない熱損失で排出
できることも図1と同様である。
【0027】図5は、本発明のさらに他の実施例をそれ
ぞれ示す。図5に示す実施例において、大塊排出シュー
ト50は、流動層炉51の分散板52の側方に接続され
る。分散板52には、多数の貫通孔53が形成され、風
箱54からの流動化用ガスである空気や熱風を通過させ
る。この気体の一部55は、分散板52が大塊排出シュ
ート50と接続される部分の薄肉部56を介して供給さ
れる。分散板52は、耐火物で形成され、必要な強度に
対応してかなりの厚みを有する。薄肉部56では、貫通
孔53の長さが短くなるので、流速は大きくなる。これ
によって、大塊のみを選択的に薄肉部56から大塊排出
シュート50に分離することができる。
【0028】図6は、図1および図2に示す実施例によ
る大塊排出シュート10,40を用いるセメント焼成設
備の構成を示す。原料は、予熱装置70、流動層造粒炉
71、流動層焼成炉72、流動層クーラ73および充填
層クーラ74を経由して、セメントクリンカが連続的に
製造される。図1の実施例による大塊排出シュート10
は、流動層焼成炉72に設けられる。図4の実施例によ
る大塊排出シュート40は、流動層造粒炉71に設けら
れる。
【0029】予熱装置70は、仮焼炉80およびサスペ
ンションプレヒータを構成する4段のサイクロン81,
82,83,84を含む。原料投入口85から投入され
た原料は、予熱装置70を通過する間に予熱され、原料
粉供給シュート86からエゼクタ87を介して押込ブロ
ア88からの空気とともに流動層造粒炉71に供給され
る。流動層造粒炉71では、1300℃程度に加熱さ
れ、粉末状の原料が相互に結合して造粒される。造粒さ
れた原料は、Lバルブなどの気密排出装置89を介して
流動層焼成炉72に投入される。焼成は、たとえば14
00℃で30分〜1時間程度行われ、その後、流動層ク
ーラ73に移行して、1000〜1100℃に急冷され
る。これによって、セメントとしての品質が向上する。
その後、充填層クーラ74によってさらに冷却され、定
量排出装置90を介してセメントクリンカとして取出さ
れる。予熱装置70からの排ガスは、ファン91を介し
て排出される。ファン91の先には、さらに集塵装置な
どが設けられる。
【0030】流動層造粒炉71における加熱のために、
バーナ92が設けられる。流動層焼成炉72における加
熱のためには、バーナ93が設けられる。流動層クーラ
73および充填層クーラ74には、押込ファン94,9
5からの空気がそれぞれ供給される。
【0031】流動層造粒炉71や流動層焼成炉72にお
いては、炉内の温度が高温になるために、投入される原
料中に大塊が混入していた場合の他に、炉内の耐火物の
一部が落下したり、炉内壁に投入原料が積層して付着
し、落下したりして大塊が発生する。また、原料などの
流動媒体が、流動中に相互に衝突し、焼結されて径が大
きくなり、成長して大塊が形成されることもある。装置
の操業を安定して継続するためには、このような大塊を
確実に除去する必要がある。
【0032】また、大塊排出シュートに流通させる気体
は、外部から空気を供給するばかりではなく、必要に応
じて窒素や二酸化炭素などの不活性ガスを供給したり、
燃料となる可燃性ガスを供給したりするようにしてもよ
い。さらに、図5の実施例のように流動化用ガスや燃料
ガスの一部を供給したり、流動化用ガスの一部に外部の
冷風を混合して温度を低下させるようにしてもよい。さ
らに、設備の他の処理プロセスで生じた排ガスを供給す
るようにしてもよい。
【0033】以上の各実施例では、分散板2,42,5
2の表面が水平であるけれども、大塊排出シュートに向
って傾斜させてもよいことは勿論である。
【0034】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、シュート
内に大塊を移行させて、確実に大塊を排出させることが
できる。シュート内には、流動層炉内に形成される流動
層と混合する流動層が生じにくいので、流動層炉内の熱
がシュート内に移行しにくく、流動層炉の熱損失を少な
くすることができる。
【0035】また本発明によれば、シュートは内管およ
び外管の二重管に構成され、シュート上端まで内管と外
管との間を通して気体が供給されるので、内管が気体に
よって冷却される。シュート上端の気体吹込み用上端ノ
ズルから吹込まれる気体によって、シュート上端で大塊
の流動化開始速度よりも少ない流速に到達し、シュート
の上端よりも下方では気体の流速はより小さくなる。こ
れによって、大塊をシュート内に移行させ、容易に蓄積
させることができる。
【0036】また本発明によれば、シュートの内管には
軸線方向に変位可能な摺動部が形成されるので、内管の
内側に蓄積される大塊によって内管の温度が外管よりも
上昇しても、熱膨張の差を摺動部で吸収することができ
る。これによって、熱膨張による割れや焼損を防ぐこと
ができる。
【0037】また本発明によれば、シュートの下端に一
対の開閉弁が設けられ、大塊の貯留量が予め定める値以
上となるときに、交互に開閉されて大塊がシュートから
排出される。開閉弁は交互に開閉制御されるので、シュ
ート内の気密性は維持される。シュート内の大塊貯留量
は予め定める値未満となるので、シュートが大塊によっ
て詰まることはなく、流動層炉を安定して連続的に操業
することができる。
【0038】また本発明によれば、シュートの上端は、
ばね手段によって分散板底部に形成される凹所に挿嵌す
るように押圧されるので、端板とシュートとの接続が安
定して行われる。これによって、分散板およびシュート
の破壊を防止することができ、確実な封止を行うことが
できる。また、分散板とシュートとの間に気密封止用の
パッキンを安定に保持することができ、パッキンを利用
して一層確実な気密封止を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の概略的な構成を示す断面図
である。
【図2】図1に示す大塊排出シュート10に関連する断
面図である。
【図3】図1に示す実施例の制御のための電気的構成を
示すブロック図である。
【図4】本発明の他の実施例の簡略化した断面図であ
る。
【図5】本発明のさらに他の実施例の簡略化した断面図
である。
【図6】図1および図4に示す実施例による大塊排出シ
ュートを用いるセメント焼成装置の系統図である。
【符号の説明】
1,51 流動層炉 2,42,52 分散板 3,43,53 貫通孔 4,44,54 風箱 5 流動媒体投入シュート 6 流動用気体供給口 7,47 流動層 10,40,50 大塊排出シュート 11,12 ボールバルブ 13,46 大塊排出用貫通孔 14 凹所 15 上端ノズル 16 下端ノズル 17,18 温度センサ 20 パッキン 21 内管 22 外管 23 先端部材 25 スライド筒 30 ベローズ 31 スプリングハンガー 35 制御装置 56 薄肉部 71 流動層造粒炉 72 流動層焼成炉
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 向井 克治 東京都千代田区神田美土代町1番地 住友 セメント株式会社内 (72)発明者 石鉢 俊幸 東京都千代田区神田美土代町1番地 住友 セメント株式会社内 (72)発明者 橋本 勲 兵庫県明石市川崎町1番1号 川崎重工業 株式会社明石技術研究所内 (72)発明者 渡辺 達也 兵庫県明石市川崎町1番1号 川崎重工業 株式会社明石技術研究所内 (72)発明者 金森 省三 兵庫県神戸市中央区東川崎町3丁目1番1 号 川崎重工業株式会社神戸工場内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流動層炉の分散板上から大塊を排出する
    ための装置であって、 分散板に下方から接続されるシュートを有し、 シュート上端での気体の流速が大塊の粒径に対応する流
    動化開始速度よりも小さくなるように、シュート内に軸
    線に沿って複数箇所から気体が吹込まれることを特徴と
    する流動層炉からの大塊排出装置。
  2. 【請求項2】 前記シュートは、内管および外管の二重
    管に構成され、シュート上端に気体吹込み用上端ノズル
    が設けられ、この上端ノズルには、内管と外管との間を
    通して気体が供給されることを特徴とする請求項1に記
    載の流動層炉からの大塊排出装置。
  3. 【請求項3】 前記シュートの内管には、軸線方向に変
    位可能な摺動部が形成されることを特徴とする請求項2
    に記載の流動層炉からの大塊排出装置。
  4. 【請求項4】 前記シュートの下端に軸線方向に間隔を
    あけて設けられる一対の開閉弁と、 シュート内の大塊の貯留量を検出する検出手段と、 検出手段からの出力に応答して、大塊の貯留量が予め定
    める値以上となるとき、一対の開閉弁を交互に開閉させ
    て大塊をシュートから排出するように制御する制御手段
    とを含むことを特徴とする請求項1〜請求項3までのい
    ずれかに記載の流動層炉からの大塊排出装置。
  5. 【請求項5】 前記分散板の底部には、前記シュートの
    上端を挿嵌するための凹所が形成され、 シュートの上端を分散板底部の凹所に押圧するばね手段
    を含むことを特徴とする請求項1〜請求項4までのいず
    れかに記載の流動層炉からの大塊排出装置。
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