JPH0628097B2 - 磁気デイスク用下地基板 - Google Patents
磁気デイスク用下地基板Info
- Publication number
- JPH0628097B2 JPH0628097B2 JP60118749A JP11874985A JPH0628097B2 JP H0628097 B2 JPH0628097 B2 JP H0628097B2 JP 60118749 A JP60118749 A JP 60118749A JP 11874985 A JP11874985 A JP 11874985A JP H0628097 B2 JPH0628097 B2 JP H0628097B2
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- JP
- Japan
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- substrate
- magnetic disk
- fine particles
- fine
- base substrate
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Description
【発明の詳細な説明】 〔発明の利用分野〕 本発明は板面に薄膜磁性媒体を形成する磁気ディスク用
下地基板にかかわり、特に、磁気ヘッドに対する耐摺動
強度を向上させた磁気ディスク用下地基板に関するもの
である。
下地基板にかかわり、特に、磁気ヘッドに対する耐摺動
強度を向上させた磁気ディスク用下地基板に関するもの
である。
〔発明の背景〕 従来の板面に薄膜磁性媒体を形成する磁気ディスク用下
地基板は、アルマイト表面処理したAl基板や、Ni-Pめっ
き処理した基板が用いられていた。これらの基板は、ア
ルマイト被膜の硬さHv約200〜300、Ni-Pめっき膜の硬さ
Hvが約400〜550の均一皮膜表面をダイヤモンド施削やポ
リシング等の機械加工を施し、表面粗さ0.1μmRmax
以下に仕上げている。この基板上に薄膜磁性媒体を形成
した、例えば厚さ0.1μm以下のCo-Ni-Pの磁性めっ
きを施し、あるいは厚さ約0.2μmのγ−Fe2O3をス
パッタ形成したディスク基板では、磁性ヘッドに対する
CSS(Contact-Start-Stop)特性等の耐摺動強度を十分
満足しないという問題があった。
地基板は、アルマイト表面処理したAl基板や、Ni-Pめっ
き処理した基板が用いられていた。これらの基板は、ア
ルマイト被膜の硬さHv約200〜300、Ni-Pめっき膜の硬さ
Hvが約400〜550の均一皮膜表面をダイヤモンド施削やポ
リシング等の機械加工を施し、表面粗さ0.1μmRmax
以下に仕上げている。この基板上に薄膜磁性媒体を形成
した、例えば厚さ0.1μm以下のCo-Ni-Pの磁性めっ
きを施し、あるいは厚さ約0.2μmのγ−Fe2O3をス
パッタ形成したディスク基板では、磁性ヘッドに対する
CSS(Contact-Start-Stop)特性等の耐摺動強度を十分
満足しないという問題があった。
本発明の目的は、磁気ヘッドに対する耐摺動強度を向上
させた磁気ディスク用下地基板を提供することにある。
させた磁気ディスク用下地基板を提供することにある。
本発明は、磁気ディスク用下地基板において、少なくと
も表面部を含む基板中に硬質の微細粒子を均一に分散さ
せ、表面加工により基板表面に微細粒子による微小(基
板表面から高さ0.1μm以下)な凸部を形成すること
によって、磁気ヘッドに対する耐摺動強度の向上を図っ
たもので、以下にその原理を説明する。
も表面部を含む基板中に硬質の微細粒子を均一に分散さ
せ、表面加工により基板表面に微細粒子による微小(基
板表面から高さ0.1μm以下)な凸部を形成すること
によって、磁気ヘッドに対する耐摺動強度の向上を図っ
たもので、以下にその原理を説明する。
最初に、磁気ディスクの耐摺動強度について説明する。
磁気ディスク装置の高記録密度化に伴い、磁気ヘッドと
ディスク表面との間隙、すなわち浮上間隙は狭くなり、
従って、磁気ヘッドのスライダ部とディスク表面との接
触頻度が激しくなり、そのためディスク表面の耐摺動強
度を高くする必要がある。現在、一般的に使用されてい
る塗布型磁気ディスクでは、塗膜中にγ−酸化鉄粉、樹
脂と共に強化剤が含有され、これにより耐摺動強度の向
上を図っているが、十分満足できるものではない。
磁気ディスク装置の高記録密度化に伴い、磁気ヘッドと
ディスク表面との間隙、すなわち浮上間隙は狭くなり、
従って、磁気ヘッドのスライダ部とディスク表面との接
触頻度が激しくなり、そのためディスク表面の耐摺動強
度を高くする必要がある。現在、一般的に使用されてい
る塗布型磁気ディスクでは、塗膜中にγ−酸化鉄粉、樹
脂と共に強化剤が含有され、これにより耐摺動強度の向
上を図っているが、十分満足できるものではない。
ところで、塗布型磁気ディスク用基板としては、一般に
Al-Mg合金が用いられ、材料中の微小欠陥を低減するた
め、素材メーカでは高純度アルミニウムの製造技術を開
発している。ここで、Al-Si合金(Si含有量:4〜18重
量パーセント)の機械加工面には、硬度の高い共晶ある
いは初晶として晶出した微細球状粒子が微小凸部として
現れた。また、タングステンを含有したNi-Pめっきの加
工面にも、めっき膜中に存在する高硬度の微細粒子によ
る微小凸部が生じていた。そこで、表面加工法を工夫
し、上記の微細粒子による微小凸部の高さを0.1μm
以下にすることによって、磁気ヘッドのスライダ部によ
るディスク表面へのダメージを上記高硬質の微小凸部で
負うようにすれば、基板の耐摺動強度を向上させること
ができると考えた。本発明は、このような考えに基づい
てなされたものである。
Al-Mg合金が用いられ、材料中の微小欠陥を低減するた
め、素材メーカでは高純度アルミニウムの製造技術を開
発している。ここで、Al-Si合金(Si含有量:4〜18重
量パーセント)の機械加工面には、硬度の高い共晶ある
いは初晶として晶出した微細球状粒子が微小凸部として
現れた。また、タングステンを含有したNi-Pめっきの加
工面にも、めっき膜中に存在する高硬度の微細粒子によ
る微小凸部が生じていた。そこで、表面加工法を工夫
し、上記の微細粒子による微小凸部の高さを0.1μm
以下にすることによって、磁気ヘッドのスライダ部によ
るディスク表面へのダメージを上記高硬質の微小凸部で
負うようにすれば、基板の耐摺動強度を向上させること
ができると考えた。本発明は、このような考えに基づい
てなされたものである。
なお、微細粒子による微小凸部の高さは0.1μm以下
であればよいが、0.01〜0.03μmの範囲内であることが
望ましい。
であればよいが、0.01〜0.03μmの範囲内であることが
望ましい。
〔発明の実施例〕 本発明の一実施例を図面を用いて説明する。第1図は該
実施例の磁気ディスク用下地基板の断面をモデル化して
示したもので、Al-Si合金からなり厚さが約1.9mmのA
l-Si合金基板1の中に高硬度の微細粒子が分散し、基板
表面には該微細粒子が高さ0.03μmの微小凸部2として
存在している状況を示す。第2図は上記Al-Si合金を表
面仕上した表面を表面粗さ計によって測定した断面曲線
を示したものである。
実施例の磁気ディスク用下地基板の断面をモデル化して
示したもので、Al-Si合金からなり厚さが約1.9mmのA
l-Si合金基板1の中に高硬度の微細粒子が分散し、基板
表面には該微細粒子が高さ0.03μmの微小凸部2として
存在している状況を示す。第2図は上記Al-Si合金を表
面仕上した表面を表面粗さ計によって測定した断面曲線
を示したものである。
以下、上記磁気ディスク用下地基板の作成について説明
する。4〜18重量パーセントのSiを添加し、共晶あるい
は初晶として晶出したSiの微細球状化処理をしたAl-Si
合金からなる直径210mm、板厚約2mmの円板を、ダイヤ
モンド施削加工し、次に、遊離碇粒Al2O31μmの研磨
剤を用いて、ポリウレタン繊維のポリシングクロスによ
り円板の両面を研磨加工した。この加工面の表面精度
は、第2図に示すように、微細粒子による高さ0.03μm
の微小凸部が認められ、また微小凸部は頂部が平坦化さ
れている。この円板に厚さ約0.2μmの薄膜磁性媒体
を形成したスパッタディスクは、良好なCSS特性を示
し、3000回のCSS試験を行った結果、摺動抵抗が
ほとんど変わらなかったが、これに対して、従来の微小
突起を設けないスパッタディスクでは、同じ条件での試
験の結果、摺動抵抗が約10倍増加してCSS特性が劣
化した。
する。4〜18重量パーセントのSiを添加し、共晶あるい
は初晶として晶出したSiの微細球状化処理をしたAl-Si
合金からなる直径210mm、板厚約2mmの円板を、ダイヤ
モンド施削加工し、次に、遊離碇粒Al2O31μmの研磨
剤を用いて、ポリウレタン繊維のポリシングクロスによ
り円板の両面を研磨加工した。この加工面の表面精度
は、第2図に示すように、微細粒子による高さ0.03μm
の微小凸部が認められ、また微小凸部は頂部が平坦化さ
れている。この円板に厚さ約0.2μmの薄膜磁性媒体
を形成したスパッタディスクは、良好なCSS特性を示
し、3000回のCSS試験を行った結果、摺動抵抗が
ほとんど変わらなかったが、これに対して、従来の微小
突起を設けないスパッタディスクでは、同じ条件での試
験の結果、摺動抵抗が約10倍増加してCSS特性が劣
化した。
また、第3図は本発明の他の実施例の基板断面を第1図
と同様、モデル化して示したものである。本実施例で
は、直径210mm、厚さ約1.9mmのAl合金基板3に、ニ
ッケル、リン、およびタングステンからなる厚さ20μm
の硬さHv約400のめっき膜4をめっき処理した。この円
板を、弾性砥石GC#1000を用いて研削加工し、次に、遊
離砥粒Al2O31μmの研磨剤を用いて、ポリエステル繊
維のポリシングクロスにより円板の両面を研磨加工し
た。この加工面には、前実施例のAl-Si合金の円板加工
面と同様に、硬さHvが約900、粒径5〜50μmの微細粒
子が高さ0.02〜0.03μmの微小凸部5として存在してお
り、その頂部は平坦状に形成されていた。この表面仕上
した円板に厚さ約0.2μmの薄膜磁性媒体を形成した
スパッタディスクは、前実施例の場合と同じCSS試験
を行った結果、同様に良好なCSS特性を示した。
と同様、モデル化して示したものである。本実施例で
は、直径210mm、厚さ約1.9mmのAl合金基板3に、ニ
ッケル、リン、およびタングステンからなる厚さ20μm
の硬さHv約400のめっき膜4をめっき処理した。この円
板を、弾性砥石GC#1000を用いて研削加工し、次に、遊
離砥粒Al2O31μmの研磨剤を用いて、ポリエステル繊
維のポリシングクロスにより円板の両面を研磨加工し
た。この加工面には、前実施例のAl-Si合金の円板加工
面と同様に、硬さHvが約900、粒径5〜50μmの微細粒
子が高さ0.02〜0.03μmの微小凸部5として存在してお
り、その頂部は平坦状に形成されていた。この表面仕上
した円板に厚さ約0.2μmの薄膜磁性媒体を形成した
スパッタディスクは、前実施例の場合と同じCSS試験
を行った結果、同様に良好なCSS特性を示した。
本発明によれば、磁気ディスク用下地基板において、基
板表面に高硬度の微細粒子による微小凸部が均一に分散
しているので、磁気ヘッドのスライダ部によるCSS特性
等の耐摺動強度を大幅に向上するという効果がある。
板表面に高硬度の微細粒子による微小凸部が均一に分散
しているので、磁気ヘッドのスライダ部によるCSS特性
等の耐摺動強度を大幅に向上するという効果がある。
この微細粒子は磁気特性のノイズエラーに影響を与え
ず、また微小凸部の高さを0.01〜0.03μmとすれば磁気
ヘッドの浮上特性に影響を及ぼさないので、磁気ディス
クの大幅な信頼性向上を達成することができる。
ず、また微小凸部の高さを0.01〜0.03μmとすれば磁気
ヘッドの浮上特性に影響を及ぼさないので、磁気ディス
クの大幅な信頼性向上を達成することができる。
第1図は本発明の一実施例であるAl-Si合金からなる磁
気ディスク用下地基板の断面をモデル化して示した図、
第2図は該基板の表面仕上面の断面曲線を示す図、第3
図は本発明の他の実施例であるニッケル、タングステ
ン、リンのめっき処理をしたAl合金からなる磁気ディス
ク用下地基板の断面をモデル化して示した図である。 符号の説明 1……Al-Si合金基板、2……微小凸部 3……Al合金基板、4……めっき膜 5……微小凸部
気ディスク用下地基板の断面をモデル化して示した図、
第2図は該基板の表面仕上面の断面曲線を示す図、第3
図は本発明の他の実施例であるニッケル、タングステ
ン、リンのめっき処理をしたAl合金からなる磁気ディス
ク用下地基板の断面をモデル化して示した図である。 符号の説明 1……Al-Si合金基板、2……微小凸部 3……Al合金基板、4……めっき膜 5……微小凸部
Claims (5)
- 【請求項1】基材中に該基材よりも硬度の高い微細粒子
を晶出させた基板の前記基材を表面加工して前記微細粒
子を前記基材の表面から0.1μm以下突出させること
により、前記微細粒子の微小突起を前記基板の表面に形
成したことを特徴とする磁気ディスク用下地基板。 - 【請求項2】前記微小突起は、先端が前記基板の表面と
ほぼ平行な平面を有するものであることを特徴とする特
許請求の範囲第1項記載の磁気ディスク用下地基板。 - 【請求項3】前記基材はアルミニウムとシリコンとの合
金よりなり、前記微細粒子はシリコンの微細球状化処理
により前記合金中のシリコンが共晶あるいは初晶として
晶出したものであることを特徴とする特許請求の範囲第
1項記載の磁気ディスク用下地基板。 - 【請求項4】タングステンよりなる微細粒子を含有する
ニッケル、リンめっき層を表面に形成した基板の前記表
面を加工して前記微細粒子を前記基板の表面から0.1
μm以下突出させることにより、前記微細粒子の微小突
起を前記基板の表面に形成したことを特徴とする磁気デ
ィスク用下地基板。 - 【請求項5】前記微小突起は、先端が前記基板の表面と
ほぼ平行な平面を有するものであることを特徴とする特
許請求の範囲第4項記載の磁気ディスク用下地基板。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60118749A JPH0628097B2 (ja) | 1985-06-03 | 1985-06-03 | 磁気デイスク用下地基板 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60118749A JPH0628097B2 (ja) | 1985-06-03 | 1985-06-03 | 磁気デイスク用下地基板 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS61278021A JPS61278021A (ja) | 1986-12-08 |
JPH0628097B2 true JPH0628097B2 (ja) | 1994-04-13 |
Family
ID=14744097
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP60118749A Expired - Lifetime JPH0628097B2 (ja) | 1985-06-03 | 1985-06-03 | 磁気デイスク用下地基板 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0628097B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2737901B2 (ja) * | 1987-09-09 | 1998-04-08 | 旭硝子株式会社 | 磁気ディスク用ガラス基板の製造方法 |
JPH01273218A (ja) * | 1988-04-25 | 1989-11-01 | Mitsubishi Electric Corp | 磁気デイスク |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6038720A (ja) * | 1983-08-09 | 1985-02-28 | Fujitsu Ltd | 磁気ディスク用基板 |
-
1985
- 1985-06-03 JP JP60118749A patent/JPH0628097B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS61278021A (ja) | 1986-12-08 |
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