JPH06280110A - 調湿材 - Google Patents
調湿材Info
- Publication number
- JPH06280110A JPH06280110A JP6863893A JP6863893A JPH06280110A JP H06280110 A JPH06280110 A JP H06280110A JP 6863893 A JP6863893 A JP 6863893A JP 6863893 A JP6863893 A JP 6863893A JP H06280110 A JPH06280110 A JP H06280110A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- moisture
- humidity
- fibers
- container
- absorbing
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 調湿機能を有する高吸放湿性繊維を用いた調
湿材を提供すること。 【構成】 20℃におけるRH40%での吸湿率が10
%以上で、RH90%での吸湿率が40%以上である高
吸放湿性繊維からなる調湿材。
湿材を提供すること。 【構成】 20℃におけるRH40%での吸湿率が10
%以上で、RH90%での吸湿率が40%以上である高
吸放湿性繊維からなる調湿材。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、冷蔵庫の野菜室等や、
飾り棚、ショーケース、コンテナー等に設置したり、I
Cチップ等の電気部品、食品類、薬等のパッケージと共
に封入されて湿度を適度に保持するための調湿材に関す
る。
飾り棚、ショーケース、コンテナー等に設置したり、I
Cチップ等の電気部品、食品類、薬等のパッケージと共
に封入されて湿度を適度に保持するための調湿材に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、調湿材として、シリカゲルや
塩化カルシウムが知られているが、これらは吸湿能は高
いが、放湿性能が低いことおよび取扱い性、加工性が悪
い欠点がある。また、人形、宝石、美術品等を展示する
ための飾り棚や、ショーケースには水を入れたコップを
置いて調湿しているが、微妙なコントロールができない
という問題がある。
塩化カルシウムが知られているが、これらは吸湿能は高
いが、放湿性能が低いことおよび取扱い性、加工性が悪
い欠点がある。また、人形、宝石、美術品等を展示する
ための飾り棚や、ショーケースには水を入れたコップを
置いて調湿しているが、微妙なコントロールができない
という問題がある。
【0003】一方、冷蔵庫内の野菜室で野菜を保存する
場合、野菜室内の湿度はかなり低く、野菜のみでは水分
が蒸発してしおれてしまうため、野菜を入手した時は、
ラップやポリエチレン袋等の包装を加えた後に冷蔵庫へ
入れなければならず、作業が繁雑であった。調湿機能付
きの冷蔵庫も一部市販されているが、調湿機能が不充分
な上、価格が高く一般的ではない。
場合、野菜室内の湿度はかなり低く、野菜のみでは水分
が蒸発してしおれてしまうため、野菜を入手した時は、
ラップやポリエチレン袋等の包装を加えた後に冷蔵庫へ
入れなければならず、作業が繁雑であった。調湿機能付
きの冷蔵庫も一部市販されているが、調湿機能が不充分
な上、価格が高く一般的ではない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、調湿機能を
有する高吸放湿性繊維を用いた調湿材を提供することを
目的とする。
有する高吸放湿性繊維を用いた調湿材を提供することを
目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は調湿材が、20
℃におけるRH40%での吸湿率が10%以上で、RH
90%での吸湿率が40%以上である高吸放湿性繊維か
らなるところに要旨を有する。
℃におけるRH40%での吸湿率が10%以上で、RH
90%での吸湿率が40%以上である高吸放湿性繊維か
らなるところに要旨を有する。
【0006】
【作用】本発明の調湿材に用いられる高吸放湿性繊維と
しては、20℃におけるRH40%での吸湿率が10%
以上で、RH90%での吸湿率が40%以上であるもの
であれば限定されず使用可能であるが、特に吸放湿性
や、表面のべたつき感が少ない、成形性が良い等の観点
からは、ランシール(日本エクスラン工業社製)に代表
される加水分解アクリロニトリル系複合繊維や、ポリア
クリロニトリル繊維のニトリル基をヒドラジン架橋処理
した後に加水分解を行なってカルボキシル基およびアミ
ド基を含有させた変性アクリロニトリル系親水性繊維等
が好ましく使用できる。
しては、20℃におけるRH40%での吸湿率が10%
以上で、RH90%での吸湿率が40%以上であるもの
であれば限定されず使用可能であるが、特に吸放湿性
や、表面のべたつき感が少ない、成形性が良い等の観点
からは、ランシール(日本エクスラン工業社製)に代表
される加水分解アクリロニトリル系複合繊維や、ポリア
クリロニトリル繊維のニトリル基をヒドラジン架橋処理
した後に加水分解を行なってカルボキシル基およびアミ
ド基を含有させた変性アクリロニトリル系親水性繊維等
が好ましく使用できる。
【0007】前記吸湿率条件は、一般的な羊毛やレーヨ
ン等の親水性繊維では満足することはできない。例えば
本発明者らが実験した20℃における各物質の等温吸湿
曲線は図1に示す通りとなり、レーヨン、羊毛、シリカ
ゲル等はRH40%では吸湿率が10〜18%で本発明
の数値条件の一部を満足しているが、高湿度下(RH8
0%)となっても吸湿率は向上せずせいぜい20〜30
%であり本発明の数値条件を満足していない。一方、本
発明例の高吸放湿性繊維(No.1)では、相対湿度の
増加に伴ない、吸湿率が大きな勾配で増加していること
がわかる。本発明の調湿材に用いられる高吸放湿性繊維
は、この様に吸湿能力の湿度差が大きいため、優れた吸
放湿性を発揮するのである。
ン等の親水性繊維では満足することはできない。例えば
本発明者らが実験した20℃における各物質の等温吸湿
曲線は図1に示す通りとなり、レーヨン、羊毛、シリカ
ゲル等はRH40%では吸湿率が10〜18%で本発明
の数値条件の一部を満足しているが、高湿度下(RH8
0%)となっても吸湿率は向上せずせいぜい20〜30
%であり本発明の数値条件を満足していない。一方、本
発明例の高吸放湿性繊維(No.1)では、相対湿度の
増加に伴ない、吸湿率が大きな勾配で増加していること
がわかる。本発明の調湿材に用いられる高吸放湿性繊維
は、この様に吸湿能力の湿度差が大きいため、優れた吸
放湿性を発揮するのである。
【0008】図2には、20℃における本発明の高吸放
湿性繊維の吸放湿挙動を示した。RH75%雰囲気中に
放置すると45〜55%吸湿し、RH40%の雰囲気下
に移すと放湿して25%前後の吸湿率になることがわか
る。本発明の調湿材は低温であっても上記と同様の吸放
湿挙動を示すので、冷蔵庫の調湿材としても有用であ
る。
湿性繊維の吸放湿挙動を示した。RH75%雰囲気中に
放置すると45〜55%吸湿し、RH40%の雰囲気下
に移すと放湿して25%前後の吸湿率になることがわか
る。本発明の調湿材は低温であっても上記と同様の吸放
湿挙動を示すので、冷蔵庫の調湿材としても有用であ
る。
【0009】本発明の調湿材は前記加水分解アクリロニ
トリル系繊維や変性アクリロニトリル系繊維を、例えば
公知の方法でシート状に成形した形態、あるいは繊維状
態のままネットやかご状の通気性容器に入れた形態等、
適宜選択して使用することができる。適切な使用量は空
間体積50〜150リットルに対して高吸放湿性繊維の
重量として15〜45gが好ましい。なお、シート状に
成形する場合に、ポリエステル繊維やその他公知の繊維
を強度や形状保持の向上の目的で混合しても構わない
が、この時はシート中の高吸放湿性繊維を上記重量範囲
となる様にする。
トリル系繊維や変性アクリロニトリル系繊維を、例えば
公知の方法でシート状に成形した形態、あるいは繊維状
態のままネットやかご状の通気性容器に入れた形態等、
適宜選択して使用することができる。適切な使用量は空
間体積50〜150リットルに対して高吸放湿性繊維の
重量として15〜45gが好ましい。なお、シート状に
成形する場合に、ポリエステル繊維やその他公知の繊維
を強度や形状保持の向上の目的で混合しても構わない
が、この時はシート中の高吸放湿性繊維を上記重量範囲
となる様にする。
【0010】
実施例1および2 湿度90%の空気8リットルが封入された密封容器中
に、高吸放湿性繊維(変性アクリロニトリル系繊維;N
−38;東洋紡績(株)製)の乾燥品を0.209 g入れ、
20℃での容器内湿度の経時変化を測定し、図3にその
結果を示した(実施例1)。また、湿度55%の空気が
封入された8リットルの密封容器中には、RH95%の
雰囲気下に放置しておいたN−38を入れた(実施例
2)。この時のN−38の吸湿率は63%、全重量は
0.626gであり、実施例1と同様に湿度の経時変化
を図3に示した。
に、高吸放湿性繊維(変性アクリロニトリル系繊維;N
−38;東洋紡績(株)製)の乾燥品を0.209 g入れ、
20℃での容器内湿度の経時変化を測定し、図3にその
結果を示した(実施例1)。また、湿度55%の空気が
封入された8リットルの密封容器中には、RH95%の
雰囲気下に放置しておいたN−38を入れた(実施例
2)。この時のN−38の吸湿率は63%、全重量は
0.626gであり、実施例1と同様に湿度の経時変化
を図3に示した。
【0011】図3から、実施例1ではN−38が吸湿し
て容器内湿度を65%に下げたことが、実施例2ではN
−38が放置して容器内湿度を83%にまで上げて保持
していることがわかる。
て容器内湿度を65%に下げたことが、実施例2ではN
−38が放置して容器内湿度を83%にまで上げて保持
していることがわかる。
【0012】実施例3 冷蔵庫の野菜室20リットルに対して、ランシール不織
布(日本エクスラン工業社製;82mm×450mm×20
mm)を40g(ランシール/PET=70/30)使用した
ところ、野菜室内の湿度を常時80%以上に保つことが
できた。
布(日本エクスラン工業社製;82mm×450mm×20
mm)を40g(ランシール/PET=70/30)使用した
ところ、野菜室内の湿度を常時80%以上に保つことが
できた。
【0013】
【発明の効果】本発明は以上の様に構成されており、コ
ンテナー、冷凍ショーケース、冷蔵庫の野菜室、人形や
宝石・美術品等を収納する飾り棚やショーケース等に置
いたり、種々のパッケージ中に封入することによって、
雰囲気湿度を目的の範囲内にコントロールすることがで
きる優れた吸放湿性を有する調湿材を提供することがで
きた。
ンテナー、冷凍ショーケース、冷蔵庫の野菜室、人形や
宝石・美術品等を収納する飾り棚やショーケース等に置
いたり、種々のパッケージ中に封入することによって、
雰囲気湿度を目的の範囲内にコントロールすることがで
きる優れた吸放湿性を有する調湿材を提供することがで
きた。
【図1】20℃における種々の繊維の等温吸湿曲線を示
す図である。
す図である。
【図2】本発明の調湿材の20℃での吸放湿挙動を示す
図である。
図である。
【図3】実施例の吸放湿結果を示す図である。
Claims (1)
- 【請求項1】 20℃におけるRH40%での吸湿率が
10%以上で、RH90%での吸湿率が40%以上であ
る高吸放湿性繊維からなることを特徴とする調湿材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6863893A JPH06280110A (ja) | 1993-03-26 | 1993-03-26 | 調湿材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6863893A JPH06280110A (ja) | 1993-03-26 | 1993-03-26 | 調湿材 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06280110A true JPH06280110A (ja) | 1994-10-04 |
Family
ID=13379482
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6863893A Pending JPH06280110A (ja) | 1993-03-26 | 1993-03-26 | 調湿材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06280110A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0716882A1 (en) * | 1994-12-13 | 1996-06-19 | Japan Exlan Company, Ltd. | High moisture adsorptive and desorptive fine particles and process for producing the same |
JP2002336635A (ja) * | 2001-05-17 | 2002-11-26 | Shin Etsu Polymer Co Ltd | シート状乾燥剤 |
JP2002355525A (ja) * | 2001-05-30 | 2002-12-10 | Kanebo Ltd | シート状吸放湿性材料 |
-
1993
- 1993-03-26 JP JP6863893A patent/JPH06280110A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0716882A1 (en) * | 1994-12-13 | 1996-06-19 | Japan Exlan Company, Ltd. | High moisture adsorptive and desorptive fine particles and process for producing the same |
US5691421A (en) * | 1994-12-13 | 1997-11-25 | Japan Exlan Company Limited | High moisture adsorptive and desorptive fine particles and process for producing the same |
JP2002336635A (ja) * | 2001-05-17 | 2002-11-26 | Shin Etsu Polymer Co Ltd | シート状乾燥剤 |
JP2002355525A (ja) * | 2001-05-30 | 2002-12-10 | Kanebo Ltd | シート状吸放湿性材料 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20011127 |