JP2000039251A - 冷蔵庫 - Google Patents

冷蔵庫

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JP2000039251A
JP2000039251A JP20623898A JP20623898A JP2000039251A JP 2000039251 A JP2000039251 A JP 2000039251A JP 20623898 A JP20623898 A JP 20623898A JP 20623898 A JP20623898 A JP 20623898A JP 2000039251 A JP2000039251 A JP 2000039251A
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refrigerator
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moisture
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JP20623898A
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Shinsuke Amano
真輔 天野
Noritake Sumida
憲武 隅田
Hiroshi Yoshikawa
浩史 吉川
Kayo Takashima
佳世 高島
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  • Cold Air Circulating Systems And Constructional Details In Refrigerators (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 野菜などの青果物を各々に適した湿度雰囲気
で保存しながら鮮度を維持することが可能であり、か
つ、十分な抗菌性及び防カビ性が付与されていることに
よって衛生的な冷蔵庫を提供する。 【解決手段】 本発明にかかる冷蔵庫は、吸放湿性を有
する調湿部材5,6を野菜室1内に設置してなるもので
あって、野菜室1内には、平均の相対湿度が85〜95
%の範囲に保たれる第1の区画3と、平均の相対湿度が
70〜80%の範囲に保たれる第2の区画4とが設けら
れており、この際における第1の区画3は平均細孔径が
90〜110オングストロームの多孔質材料を主な構成
素材とする第1の調湿部材5が設置された区画であり、
第2の区画4は平均細孔径が50〜90オングストロー
ムである多孔質材料を主な構成素材とする第2の調湿部
材6が設置された区画であることになっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は冷蔵庫にかかり、特
には、吸放湿性を有する調湿部材を野菜室内に設置して
なる冷蔵庫に関する。
【0002】
【従来の技術】近年においては、野莱などの青果物を高
湿度雰囲気中で保存していれば、水分の蒸散が抑制され
る結果として鮮度を維持できることが知られてきてお
り、このため、家庭用などの冷蔵庫では、野菜などの青
果物を専用の野菜室内でもって保存することが行われて
いる。そして、このような冷蔵庫のうちには、挿抜自在
な引き出し構造とされて挿入時には密閉状態となる野菜
室内に青果物を収納することとし、収納された青果物か
ら蒸散する水分によって野菜室内を高湿度雰囲気に保つ
構成とされたものがある。
【0003】ところが、この構成を採用していると、野
菜室内が過湿雰囲気となりやすく、野菜室内の結露が発
生しやすいという不都合が生じる。そこで、このような
不都合を回避すべく、図示省略しているが、吸放湿性を
有する調湿部材を野菜室内に予め設置しておき、野菜室
内が過湿雰囲気となったときは調湿部材でもって過剰な
水分を吸収して結露を防止し、また、野菜室内の湿度が
低下したときには吸収していた水分を放出して乾燥を防
止する構成が特開平5−302781号公報などでもっ
て提案されている。
【0004】一方、この野菜室内に設置された調湿部材
は殆ど常時水分を含んでいることになるため、細菌やカ
ビなどの温床となる恐れがあり、不衛生であることにな
っている。したがって、このような不衛生状態が発生す
ることを未然に防止すべく、調湿部材に対して抗菌性及
び防カビ性を付与しておくことが、特開平5−3027
81号公報や特開平6−185850号公報などによっ
て提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、特開平5−
302781号公報においては、相対湿度(以下、RH
という)が85%となる付近で急激に吸湿量が変化する
多孔質材料、つまり、平均的な細孔径が約155オング
ストロームの多孔質シリカを主な構成素材とする調湿部
材を使用したうえで野菜室内を95%RH程度の湿度雰
囲気に保つことが行われている。しかしながら、野菜な
どの青果物のうちには、カボチャやニンニク、タマネギ
などのように、70〜75%RH程度の湿度雰囲気にお
ける保存が適したものもあり、青果物のすべてを一律的
に95%RH程度の湿度雰囲気で保存するのでは良好な
保存結果が得られず、その鮮度を維持できないことにな
ってしまう。
【0006】また、この特開平5−302781号公報
には、調湿部材を構成する高分子吸収体やシリカゲルに
対して銀や銅、あるいは、亜鉛系などのような無機質抗
菌剤を添加しておくことによって抗菌性を付与すること
も記載されている。しかしながら、これらの無機質抗菌
剤は、抗菌性を有してはいるものの、必ずしも防カビ性
を有しているとはいえないものであるため、やはり調湿
部材がカビの温床となって不衛生状態が発生することは
避けられないことになる。一方、特開平6−18585
0号公報には、調湿部材に抗菌作用を持たせたという記
載があるだけであり、抗菌性の具体的な付与方法は何ら
記載されていない。
【0007】本発明は、これらの不都合に鑑みて創案さ
れたものであって、野菜などの青果物を各々に適した湿
度雰囲気で保存しながら鮮度を維持することが可能であ
り、かつ、十分な抗菌性及び防カビ性が付与されて衛生
的な冷蔵庫を提供しようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1にかか
る冷蔵庫は、吸放湿性を有する調湿部材を野菜室内に設
置してなるものであって、野菜室内には、平均の相対湿
度が85〜95%RHの範囲に保たれる第1の区画と、
平均の相対湿度が70〜80%RHの範囲に保たれる第
2の区画とが設けられていることを特徴とする。本発明
の請求項2にかかる冷蔵庫は請求項1に記載したもので
あって、第1の区画は平均細孔径が90〜110オング
ストロームの多孔質材料を主な構成素材とする第1の調
湿部材が設置された区画であり、第2の区画は平均細孔
径が50〜90オングストロームである多孔質材料を主
な構成素材とする第2の調湿部材が設置された区画であ
ることを特徴としている。
【0009】本発明の請求項3にかかる冷蔵庫は請求項
2に記載したものであって、第1の区画と第2の区画と
の間には移動可能もしくは着脱自在な仕切板が介装され
ており、第1の区画に臨む仕切板の一面上には第1の調
湿部材が設置され、かつ、第2の区画に臨む仕切板の他
面上には第2の調湿部材が設置されていることを特徴と
する。そして、これらの請求項1〜3にかかる冷蔵庫で
あれば、野菜などの青果物を各々に適した湿度雰囲気、
すなわち、第1の調湿部材が設置されて平均の相対湿度
が85〜95%RHの範囲に保たれる第1の区画と、第
2の調湿部材が設置されたうえで平均の相対湿度が70
〜80%RHの範囲に保たれる第2の区画とに分別した
うえで各別に保存し得るので、野菜などの青果物を各々
に適した湿度雰囲気で保存しながら鮮度を維持すること
が可能になる。
【0010】本発明の請求項4にかかる冷蔵庫は請求項
2もしくは請求項3に記載したものであって、第1及び
第2の調湿部材は多孔質材料からなる調湿層が設けられ
たシート構造を有しており、調湿層には抗菌・防カビ剤
が含まれていることを特徴としている。本発明の請求項
5にかかる冷蔵庫は請求項2もしくは請求項3に記載し
たものであって、第1及び第2の調湿部材は多孔質材料
からなる調湿層と透湿性材料からなる透湿層とが重ね合
わされた積層構造を有しており、調湿層及び透湿層の少
なくとも一方には抗菌・防カビ剤が含まれていることを
特徴とする。そして、これらの請求項4,5にかかる冷
蔵庫にあっては、第1及び第2の調湿部材に対して十分
な抗菌性及び防カビ性が付与されているので、不衛生状
態の発生を回避して清潔さを確保することができるとい
う利点が確保される。
【0011】本発明の請求項6にかかる冷蔵庫は請求項
5に記載した冷蔵庫であって、透湿層となる透湿性材料
は不織布であり、この不織布は抗菌・防カビ剤が印刷に
よって担持させられたものであることを特徴としてい
る。そして、この請求項6にかかる冷蔵庫によれば、請
求項4,5にかかる冷蔵庫と同様の利点を確保しなが
ら、透湿性材料である不織布に対する印刷時の着色や模
様付けが行えるという付随した利点が得られる。
【0012】
【発明の実施の形態】図1は本実施の形態にかかる冷蔵
庫が備えている野菜室を一部破断して例示する斜視図、
図2は調湿部材を簡略化して例示する断面図、図3は野
菜室の第1変形例を例示する断面図であり、図4はその
第2変形例を例示する断面図である。なお、ここでは、
冷蔵庫の全体構造についての図示を省略しているが、図
1〜図4のそれぞれにおける符号1は野菜室を示してい
る。
【0013】本実施の形態にかかる冷蔵庫は野菜や果物
などのような青果物を保存するための野菜室1を備えて
おり、ここでの野菜室1は、例えば、挿抜自在な引き出
し構造とされたうえで冷蔵庫本体内へと挿入されるのに
伴って密閉状態が確保されるものとなっている。そし
て、この野菜室1は、図1で例示するように、上側が開
放面とされた有底箱形の内部空間を仕切板2でもって左
右2つの区画、つまり、第1の区画3(図1では、左
側)と第2の区画4(図1では、右側)とに分割した構
造を有しており、第1の区画3は平均の相対湿度が85
〜95%の範囲に保たれる区画である一方、第2の区画
4は平均の相対湿度が70〜80%の範囲に保たれる区
画であることになっている。
【0014】なお、ここでは、野菜室1の内部空間を左
右2つの区画3,4に分割しているが、分割方向が左右
に限定されることはないのであり、前後であっても上下
であってもよく、また、区画数を2以上としておいたう
えで1つの区画を第1の区画3とし、他の区画を第2の
区画4としてもよいことは勿論である。また、第1及び
第2の区画3,4内それぞれにヒータやサーミスタなど
を配設しておき、これらを利用した温度制御を行うこと
も可能である。
【0015】すなわち、この際における第1の区画3内
には、平均細孔径が90〜110オングストロームの多
孔質材料、例えば、平均細孔径が約100オングストロ
ームである多孔質シリカ5aを主な構成素材とする第1
の調湿部材5が設置されており、第1の調湿部材5は、
図2で具体的な構造を例示し、かつ、表1で仕様を具体
的に示すように、平均細孔径が約100オングストロー
ムの多孔質シリカからなる調湿層5aを透湿性材料、例
えば、ポリエステル製の不織布からなる透湿層5bでも
ってアクリル樹脂(図示省略)を結合剤としながら挟み
込んだ積層構造を有している。なお、図1では野菜室1
に設けられた第1の区画3の背面に対して第1の調湿部
材5を設置しているが、背面に限定されることはないの
であり、冷蔵庫本体内に挿入された野菜室1の開放面を
密閉するための野菜室蓋(図示省略)を含む他の面に設
置されていてもよいことは勿論である。
【0016】
【表1】
【0017】ところで、多孔質材料が多孔質シリカに限
定されることはなく、ゼオライト、珪藻土、アロフェ
ン、アルミナシリカ、リン酸ジルコニウムなどであって
もよいことは勿論であり、また、透湿性材料である不織
布がポリエステルに限られず、あるいは、透湿性材料が
不織布ではなくて織布や高分子フィルムなどであっても
よいことは勿論である。そして、この際における調湿部
材5の保護及び強度を向上させるため、調湿部材5を構
成する不織布の周縁部を溶着しておいたり、調湿部材5
の表面や周縁部をプラスチック製の部材で覆ったりして
もよい。また、第1の調湿部材5が調湿層5aと透湿層
5bとを重ね合わせた積層構造に限定されることはない
のであり、多孔質材料からなる調湿層5aのみが設けら
れたシート構造であってもよいことは勿論である。
【0018】そして、平均細孔径が約100オングスト
ロームの多孔質シリカは、表2で示すように、5℃,9
9%RHの雰囲気中で自重の99wt%に相当する水分
を吸収し、5℃,80%RHの雰囲気中で自重の26w
t%に相当する水分を吸収し得ることになり、99%R
Hと80%RHとの間では自重の73wt%にも相当す
る吸湿量差が得られ、毛細管凝集理論から予想される通
り、80%RH以上の湿度領域で吸湿量が急激に変化す
る。また、この多孔質シリカを用いて構成された第1の
調湿部材5でも、5℃,99%RHの雰囲気中で自重の
96wt%に相当する水分を吸収し、5℃,80%RH
の雰囲気中で自重の21wt%に相当する水分を吸収す
ることによって自重の75wt%に相当する吸湿量差が
確保されるため、厚みが0.1mmオーダーとされた第
1の調湿部材5を設置しておけば、十分な吸放湿特性が
確保されることになる。なお、表2における第1の調湿
部材5については、この調湿部材5に含まれる多孔質シ
リカの単位量当たりの吸湿量が示されている。
【0019】
【表2】
【0020】そこで、このような吸放湿特性を有する第
1の調湿部材5が設置された第1の区画3では、野菜の
収納直後や収納量が多いときのように、野菜から蒸散す
る水分量が多くなって過湿状態になると、第1の調湿部
材5が過剰な水分を吸収して結露を防止することが行わ
れ、また、冷蔵庫内の冷気の循環に伴って区画3内の湿
度が下がった際には、第1の調湿部材5が水分を放出し
て極端な湿度低下を防止することが行われる。そのた
め、第1の区画3における平均の湿度状態は85〜95
%RHの範囲で保たれていることになり、85〜95%
RHの湿度状態に適した野菜などの青果物を第1の区画
3に収納するようにしておけば、これらの鮮度を維持し
ながら保存することが可能となる。
【0021】一方、野菜室1の内部空間を分割して設け
られた第2の区画4内には、平均細孔径が50〜90オ
ングストロームの多孔質材料、例えば、平均細孔径が約
60オングストロームの多孔質シリカを主な構成素材と
する第2の調湿部材6が設置されている。そして、第2
の調湿部材6も、第1の調湿部材5と同じく、図2で例
示し、かつ、表2で仕様を示すように、平均細孔径が約
60オングストロームの多孔質シリカからなる調湿層6
aを透湿性材料、例えば、ポリエステル製の不織布から
なる透湿層6bでもってアクリル樹脂(図示省略)を結
合剤としながら挟み込んだ積層構造を有している。な
お、多孔質材料が多孔質シリカに限られず、また、第2
の調湿部材6がシート構造であってもよいことも第1の
調湿部材5と同様である。
【0022】そして、平均細孔径が約60オングストロ
ームとされた多孔質シリカは、表3で示すように、5
℃,80%RHの雰囲気中で自重の55wt%に相当す
る水分を吸収し、5℃,67%RHの雰囲気中で自重の
25wt%に相当する水分を吸収し得ることになり、8
0%RHと67%RHとの間では自重の30wt%もの
吸湿量差が得られ、毛細管凝集理論から予想される通
り、60%RH以上の湿度領域で吸湿量が急激に変化す
る。また、この多孔質シリカを用いて構成された第2の
調湿部材6でも、5℃,80%RHの雰囲気中で自重の
39wt%に相当する水分を吸収し、5℃,67%RH
の雰囲気中で自重の19wt%に相当する水分を吸収す
ることによって自重の20wt%に相当する吸湿量差が
確保されるため、厚みが0.1mmオーダーである第2
の調湿部材6を設置しておけば、十分な吸放湿特性が確
保される。
【0023】
【表3】
【0024】そこで、このような吸放湿特性を有する第
2の調湿部材6が設置された第2の区画4では、70〜
80%RHの範囲に平均の湿度状態が保たれていること
になり、70〜80%RHの湿度状態に適した野菜など
の青果物、例えば、カボチャやニンニク、タマネギなど
の鮮度を維持しながら保存し得ることになる。なお、現
在、米を低温貯蔵する際には70〜80%RHの湿度雰
囲気が採用されているから、野菜室1に設けられた第2
の区画4において米を貯蔵することも十分に可能であ
る。
【0025】ところで、本実施の形態では、冷蔵庫の備
えている野菜室1が図1で例示したような構造であると
しているが、この野菜室1が図3の第1変形例で例示す
るような構造とされたものであっても、あるいはまた、
図4の第2変形例で例示するような構造とされたもので
あってもよい。すなわち、第1変形例にかかる野菜室1
は、図3で例示するように、有底箱形の内部空間が上下
2つの区画、つまり、第1の区画3(図1では、下側)
と、小物ケースといわれる第2の区画4(図1では、上
側)とに分割された構造を有しており、下側に位置する
第1の区画3は85〜95%RHの区画である一方、上
側に位置する第2の区画4は70〜80%RHの区画と
なっている。
【0026】そこで、この際、第1の区画3内には平均
細孔径が90〜110オングストロームの多孔質材料を
主な構成素材とする第1の調湿部材5が設置され、ま
た、第2の区画4内には平均細孔径が50〜90オング
ストロームの多孔質材料を主な構成素材とする第2の調
湿部材6が設置されている。そのため、この際における
野菜室1にあっても、前記したのと同様な青果物の保存
が行われることになる。なお、ここでは、第1及び第2
の調湿部材5,6を第1及び第2の区画3,4内に設置
しているが、野菜室1を密封するための野菜室蓋(図示
省略)に対して調湿部材5,6のそれぞれを設置してお
いたうえ、第1及び第2の区画3,4に臨ませる構成と
してもよいことは勿論である。
【0027】さらに、第2変形例にかかる野菜室1は、
図4で例示するように、第1の区画3と第2の区画4と
の間を分割するために介装された仕切板2が移動可能も
しくは着脱自在な構成である例を示しており、この際に
おける仕切板2の一方面、つまり、第1の区画3に臨む
仕切板2の一面上(図4では、左側)上には第1の調湿
部材5が設置され、かつ、第2の区画4に臨む仕切板2
の他面上(図4では、右側)には第2の調湿部材6が設
置されている。そして、このような構成を採用した場合
には、前記したのと同様な青果物の保存が行われるのみ
ならず、仕切板2を左右に移動したり取り外したりして
第1及び第2の区画3,4の広さを変更し得るので、野
菜室1の使い勝手がよくなるという利点が確保される。
【0028】引き続き、表4を参照しながら、本実施の
形態にかかる第1及び第2の調湿部材5,6に対し、抗
菌性及び防カビ性を付与してみた際の実施例を説明す
る。
【0029】
【表4】
【0030】(実施例1)まず、表4で示すサンプル
は抗菌性及び防カビ性が付与されていない未処理の調湿
部材5(6)、サンプルは調湿層5a(6a)に3w
t%の銀系抗菌剤を含有させた調湿部材5(6)であ
り、サンプルは有機系の防カビ剤であるチアベンダゾ
ール(TBZ)の1wt%を調湿層5a(6a)に含有
させた調湿部材5(6)である。そして、これらのサン
プル〜に対して枯草菌、黒カビ、青カビを試験菌と
して抗菌・防カビ性の評価を行ったところ、サンプル
の方がサンプルよりもカビの温床となりやすいことが
判明し、かつ、これらのサンプル,よりもサンプル
の方が良好な防カビ性を有していることが明らかとな
った。
【0031】(実施例2)次に、表4中のサンプルは
何らの処理が施されていない調湿層5a(6a)を挟み
込んだ透湿層5b(6b)である不織布に1.0g/m
2の割合でTBZを含浸させた調湿部材5(6)である
一方、サンプルは1wt%のTBZを調湿層5a(6
a)に含有させたうえで上記と同様の割合でTBZを透
湿層5b(6b)である不織布に含浸させてなる調湿部
材5(6)であることになっている。そして、サンプル
をサンプルと比較してみたところ、抗菌性及び防カ
ビ性がより一層向上することが分かった。また、この際
におけるサンプル及びサンプルの抗菌性及び防カビ
性は同程度であるから、サンプルのように、調湿部材
5(6)の外側に配置される不織布に対してのみTBZ
処理を行えばよく、コストダウンを図り得ることも確認
された。
【0032】(実施例3)さらに、表4中のサンプル
,のそれぞれは、調湿層5a(6a)を挟み込んで
設けられた透湿層5b(6b)である不織布に対してT
BZをグラピア印刷によって担持させた調湿部材5
(6)である。そして、サンプルは不織布の両面に
1.0g/m2のTBZ、つまり、片面には0.5g/
2ずつのTBZを印刷して担持させたものであるが、
サンプルと同程度の抗菌性及び防カビ性が認められ
た。すなわち、印刷を利用したうえで抗菌性及び防カビ
性を付与できることも明らかであり、印刷を利用し得る
のであれば、量産性の向上が図れることになる。そし
て、印刷を利用する限りは、印刷時の着色や模様付けが
行えるという利点が確保される。また、サンプルは、
不織布の片面にのみ0.83g/m2のTBZを印刷し
て担持させた調湿部材5(6)であるが、このサンプル
においてもサンプルと同程度の抗菌性及び防カビ性
が認められており、このサンプルを採用すれば、1度
の印刷で済むことからより一層のコストダウン及び量産
性の向上が図れることになる。
【0033】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の請求項1
〜3にかかる構成を採用した際には、野菜などの青果物
を各々に適した湿度雰囲気、すなわち、第1の調湿部材
が設置されて平均85〜95%RHの範囲に保たれる第
1の区画と、第2の調湿部材が設置されたうえで平均7
0〜80%RHの範囲に保たれる第2の区画とに分別し
たうえで野菜などの青果物を各別に保存し得るので、各
種の青果物を各々に適した湿度雰囲気の区画でもって保
存することが可能となり、その鮮度を維持することがで
きるという効果が得られる。
【0034】また、本発明の請求項4〜6にかかる構成
であれば、第1及び第2の調湿部材に対して十分な抗菌
性及び防カビ性が付与されているので、不衛生状態の発
生を回避したうえで清潔さを確保することが可能にな
る。さらにまた、請求項6にかかる構成を採用すれば、
透湿性材料である不織布に対する印刷時の着色や模様付
けが容易に行えることとなり、量産性の向上を図ること
ができるという付随した効果も得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態にかかる冷蔵庫が備えている野菜
室を一部破断して例示する斜視図である。
【図2】調湿部材を簡略化して例示する断面図である。
【図3】野菜室の第1変形例を例示する断面図である。
【図4】その第2変形例を例示する断面図である。
【符号の説明】
1 野菜室 3 第1の区画 4 第2の区画 5 第1の調湿部材 6 第2の調湿部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉川 浩史 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 高島 佳世 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 吸放湿性を有する調湿部材を野菜室内に
    設置してなる冷蔵庫であって、 野菜室内には、平均の相対湿度が85〜95%の範囲に
    保たれる第1の区画と、平均の相対湿度が70〜80%
    の範囲に保たれる第2の区画とが設けられていることを
    特徴とする冷蔵庫。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載した冷蔵庫であって、 第1の区画は平均細孔径が90〜110オングストロー
    ムの多孔質材料を主な構成素材とする第1の調湿部材が
    設置された区画であり、第2の区画は平均細孔径が50
    〜90オングストロームである多孔質材料を主な構成素
    材とする第2の調湿部材が設置された区画であることを
    特徴とする冷蔵庫。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載した冷蔵庫であって、 第1の区画と第2の区画との間には移動可能もしくは着
    脱自在な仕切板が介装されており、第1の区画に臨む仕
    切板の一面上には第1の調湿部材が設置され、かつ、第
    2の区画に臨む仕切板の他面上には第2の調湿部材が設
    置されていることを特徴とする冷蔵庫。
  4. 【請求項4】 請求項2もしくは請求項3に記載した冷
    蔵庫であって、 第1及び第2の調湿部材は多孔質材料からなる調湿層が
    設けられたシート構造を有しており、調湿層には抗菌・
    防カビ剤が含まれていることを特徴とする冷蔵庫。
  5. 【請求項5】 請求項2もしくは請求項3に記載した冷
    蔵庫であって、 第1及び第2の調湿部材は多孔質材料からなる調湿層と
    透湿性材料からなる透湿層とが重ね合わされた積層構造
    を有しており、調湿層及び透湿層の少なくとも一方には
    抗菌・防カビ剤が含まれていることを特徴とする冷蔵
    庫。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載した冷蔵庫であって、 透湿層となる透湿性材料は不織布であり、この不織布は
    抗菌・防カビ剤が印刷によって担持させられたものであ
    ることを特徴とする冷蔵庫。
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