JPH0628006A - 2自由度制御装置及び電動機のサーボ制御装置 - Google Patents
2自由度制御装置及び電動機のサーボ制御装置Info
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- JPH0628006A JPH0628006A JP5077404A JP7740493A JPH0628006A JP H0628006 A JPH0628006 A JP H0628006A JP 5077404 A JP5077404 A JP 5077404A JP 7740493 A JP7740493 A JP 7740493A JP H0628006 A JPH0628006 A JP H0628006A
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Abstract
にする2自由度制御装置および2自由度制御に基づく電
動機のサーボ制御装置を得る。 【構成】 2自由度制御装置を前置フィルタ3とフィー
ドフォワード補償器5とフィードバック補償器4とによ
り構成し、これらをフィードバック補償器4の出力信号
をもとにオートチューニング部2により修正する。
Description
乱抑制特性との両方を良好にする2自由度制御装置及び
電動機のサーボ制御装置に関するものである。
号公報に示された従来のオートチューニング機能を持つ
2自由度制御装置の一例を示すブロック図であり、図に
おいて1は制御対象、21aは制御対象1を制御するた
めのプラント2自由度補償器、2は2自由度補償器21
aを適切なものに修正するオートチューニング部、11
は指令値、12は制御対象1に与えられる操作量、13
eは制御対象1の出力信号を示す。また、オートチュー
ニング部2の構成要素として、20は制御対象1のモデ
ル、21bはモデル20を制御するためのモデル2自由
度補償器でプラント2自由度補償器21aと同じもので
ある。12bはモデル20に与えられる操作量、13d
はモデル20の出力信号、22aは制御対象1の出力信
号13e、指令値11、制御対象1への操作量12から
特徴量を求めるプラント特徴量抽出部、18aはプラン
ト特徴量抽出部22aの出力であるプラント特徴量、2
2bはモデル20の出力信号13d、指令値11、モデ
ル20への操作量12bから特徴量を求めるモデル特徴
量抽出部、18bはモデル特徴量抽出部22bの出力で
あるモデル特徴量、23はプラント特徴量18aとモデ
ル特徴量18bとを比較する特徴量比較部、24は特徴
量比較部23の出力をもとに推論を行いモデル20の変
更を行う推論部、25はモデル20に適したプラント2
自由度補償器21aおよびモデル2自由度補償器21b
を設計する2自由度補償器設計部である。
ューニング機能を持つ2自由度制御装置は、例えばステ
ップ応答における立ち上がり時間、オーバシュート量、
操作量の大きさなどの特徴量をもとにプラント2自由度
補償器21aを修正していくものである。まず、制御対
象1とプラント2自由度補償器21aとから構成される
制御系と、モデル20とモデル2自由度補償器21bと
から構成される制御系に、同じ指令値11を入力する。
そのときの指令値11、操作量12、出力信号13eを
もとにプラント特徴量抽出部22aにおいてプラント特
徴量18aを抽出し、同時に指令値11、操作量12
b、出力信号13dをもとにモデル特徴量抽出部22b
においてプラント特徴量18aを抽出する。このプラン
ト特徴量18aとモデル特徴量18bとの差は、制御対
象1とモデル20との違いによるものであるため、それ
らを特徴量比較部23で比較し、その結果をもとに推論
部24でモデル20を制御対象1に近づけるための推論
を行い、モデル20を修正する。2自由度補償器設計部
25では、修正されたモデル20に最適な2自由度補償
器を決定し、プラント2自由度補償器21aとモデル2
自由度補償器21bとを修正する。以上の修正を繰り返
すことにより、モデル20が制御対象1に一致し、制御
対象1に最適なプラント2自由度補償器21aが決定で
きる。
ィジタルサーボへ」(岩金:日本ロボット学会誌、7巻
3号、212〜217ページ、1989年6月)に記載
された従来の電動機のサーボ制御装置の一例を示すブロ
ック図であり、図において、41は電動機、42は電動
機41に取り付けられた機械系、43は電動機41の回
転角度と速度を測定する位置検出器、44は電動機41
に流れる電流を測定するための電流検出器、31は電流
制御部、52は速度制御部、51は位置制御部、11a
は位置指令値、11bは速度指令値、12aは電流指令
値、13aは位置検出値、13bは速度検出値、13c
は電流検出値、15aは位置誤差、15bは速度誤差、
19は電動機41に流れる電流である。
1のサーボ制御装置は、例えば工作機械やロボットなど
に対し軌跡制御を行うためのもので、望ましい軌跡指令
値から位置指令値11aを生成し、機械系42が取り付
けられた電動機41を位置指令値11aに応じて動作さ
せるためのものである。すなわち、位置検出器43によ
って得られた位置検出値13aと位置指令値11aとの
差を計算して位置誤差15aを求め、位置制御部51に
おいて適切な演算を行い速度指令値11bを決定する。
次に、位置検出器43によって得られた速度検出値13
bと上記速度指令値11bとの差を計算して速度誤差1
5bを求め、速度制御部52において適切な演算を行い
電流指令値12aを決定する。さらに、電流検出器44
によって得られた電流検出値13cと上記電流指令値1
2aとの差をもとに電流制御部31において適切な演算
を行い電動機41の電流19を制御する。この従来例で
は、位置制御部51、速度制御部52、電流制御部31
において、それぞれP(比例)演算、PI(比例・積
分)演算、PI演算を行っている。
86号公報に示された従来の機械振動の大きさを考慮し
たオートチューニング機能を持つサーボ装置の一例を示
すブロック図であり、図において図18と対応する部分
には同一符号を付して重複説明を省略する。2は機械振
動を考慮したオートチューニング機能付き電動機サーボ
系コントローラ、61は同定・設計部により求められた
ゲイン候補値、62は機械振動判定部により求められた
機械振動によるゲイン制限値、63は振動限界値、71
は機械振動判定部、72は同定・設計部、73はゲイン
決定部である。
部72は、例えば図17の従来例と同様に負荷イナーシ
ャ推定値を用いたサーボ系シミュレーション部、電流面
積計算部、イナーシャ修正量決定部を含み、ある位置指
令値11aに対する電流検出値13cより負荷イナーシ
ャ推定値を修正しながらその推定値に最適なゲイン候補
値61を決定する。一方、機械振動判定部71では、ま
ず、同じ位置指令値11aに対する電流検出値13cあ
るいは電流指令値12aをハイパスフィルタに通し、そ
の2乗値を時間積分することによって、振動評価値を求
め、予め設定された振動限界値63と比較する。また、
機械振動判定部71には、同じ位置指令値11aに対し
て過去に試行した速度ループ比例ゲインと振動評価値の
関係が記憶されており、それらのデータを総合してゲイ
ン制限値62を決定する。ゲイン決定部73では、同定
・設計部72で得たゲイン候補値61の比例ゲインと、
機械振動判定部71で得たゲイン制限値62を比較し、
ゲイン制限値62の方が大きければゲイン候補値61を
速度制御部52で用いるゲイン53とする。一方、ゲイ
ン制限値62の方が小さい場合、速度制御部52で用い
るゲイン53の比例ゲインをゲイン制限値62とし、積
分ゲインは比例ゲインに適した値とする。
公報に示された従来の加工反力を正確に検出可能な工作
機械の一例を示す図であり、図において、101は力セ
ンサ、102は工具、103は刃物台、104はサーボ
駆動される送り装置、105はワーク、106はチャッ
ク、107は主軸である。
5はチャック106により主軸107に取り付けられ、
回転運動を行う。工具102は刃物台103により送り
装置104に取り付けられ、数値制御装置からの指令に
より移動することで加工を行う。力センサ101は送り
装置104と工具102の間に取り付けられており、工
具にかかる衝突時の力、加工中に生じる加工反力等を測
定することができる。加工反力を数値制御装置のサーボ
系に入力することにより、安定した制御を行うことがで
きる。
ング機能を持つ2自由度制御装置は以上のように構成さ
れているので、通常動作中の信号をもとにオートチュー
ニングが可能という利点はあるが、オートチューニング
部2の構成が複雑で計算量が多いという問題点があっ
た。
上のように構成されているので、位置制御部51の比例
ゲインを上げすぎると、フィードバックループの安定性
を損なうことになり、ある限界以上の良好な高速応答が
得られないという問題点があった。
流データをハイパスフィルタに通す必要があり、またそ
のハイパスフィルタのカットオフ周波数を機械共振周波
数の大きさによって調整する必要があり、さらに機械共
振周波数が低い場合には機械系を駆動するための電流値
と機械振動のために発生した電流値を分離しにくいとい
う問題点があった。
要があり、機械の剛性も劣化するという問題点があっ
た。
ューニング機能を持つ2自由度制御装置を得ることを目
的とする。
ことを目的とする。
ないユーザでも良好な制御特性を容易に得ることを目的
とする。
み量の適切さなどを簡単に認識できるようにすることを
目的とする。
械の衝突に対して、機械に大きな損傷を与えることがな
いようにすることを目的とする。
自由度制御装置は、前置補償器とフィードフォワード補
償器とフィードバック補償器とを設けるとともに、制御
対象モデルの同定とその同定結果に適した補償器の決定
を行うオートチューニング部を設けたものである。
装置は、電動機の電流制御部を設けるとともに、前置補
償器とフィードフォワード補償器とフィードバック補償
器とを設けたものである。
装置は、前置補償器、フィードフォワード補償器と、フ
ィードバック補償器とを設けると共に、これらを修正す
るオートチューニング部を設けたものである。
装置は、前置補償器とフィードフォワード補償器および
フィードバック補償器とを設けると共に、これらを、最
小2乗法により制御対象パラメータを同定しその結果を
もとに修正するオートチューニング部を設けたものであ
る。
装置は、加減速フィルタ、フィードフォワード補償器
と、フィードバック補償器とを設けると共に、フィード
バック補償器の入力あるいは出力を用いる機械振動検出
部、前置補償器とフィードフォワード補償器とフィード
バック補償器とを修正するオートチューニング部とを設
けたものである。
装置は、加減速フィルタ、フィードフォワード補償器
と、フィードバック補償器とを設けると共に、フィード
バック補償器の入力あるいは出力を用いる加工反力表示
部とを設けたものである。
装置は、加減速フィルタ、フィードフォワード補償器
と、フィードバック補償器とを設けると共に、フィード
バック補償器の入力あるいは出力を用いる機械衝突検出
部、位置指令値を切り換える指令値切り換え部とを修正
するオートチューニング部とを設けたものである。
装置は、加減速フィルタ、フィードフォワード補償器
と、フィードバック補償器とを設けると共に、NCプロ
グラムを用いる加工実行判断部、フィードバック補償器
の入力あるいは出力を用いる機械衝突検出部、位置指令
値を切り換える指令値切り換え部とを設けたものであ
る。
ある指令値に対するフィードバックループ内の信号の大
きさを評価し、その結果をもとに最適な前置補償器とフ
ィードフォワード補償器とフィードバック補償器とを修
正する。
御装置は、フィードバック補償器により外乱抑制などの
フィードバック特性を良好に保ち、前置補償器とフィー
ドフォワード補償器により望ましい応答モデルに実際の
応答を一致させる。
御装置は、オートチューニング部がフィードバック電流
指令値と電流検出値をもとに前置補償器と、フィードバ
ック補償器と、フィードフォワード補償器を修正する。
御装置は、オートチューニング部が電流検出値あるいは
電流指令値と応答目標値とを用いて最小2乗法により制
御対象パラメータを同定し、その結果をもとに前置補償
器、フィードバック補償器、フィードフォワード補償器
を修正する。
御装置は、機械振動検出部がフィードバック補償器の入
力あるいは出力を用いて機械振動の大きさを測定し、オ
ートチューニング部が電流検出値あるいは電流指令値と
応答目標値と機械振動の大きさを用いて前置補償器と、
フィードバック補償器と、フィードフォワード補償器を
修正する。
御装置は、加工反力表示部がフィードバック補償器の入
力あるいは出力を用いて加工反力の大きさを測定し、そ
の結果を表示する。
御装置は、機械衝突検出部がフィードバック補償器の入
力あるいは出力を用いて機械系の衝突の有無を検知し、
衝突ありと判断した場合には指令値切り換え部が機械を
停止させるように指令値を切り換える。
御装置は、加工実行判断部が実行中のNCプログラムか
ら現在の動作の加工実行の可能性について判断し、その
可能性の無い場合に機械衝突検出部がフィードバック補
償器の入力あるいは出力を用いて機械系の衝突の有無を
検知し、衝突ありと判断した場合には指令値切り換え部
が機械を停止させるように指令値を切り換える。
て説明する。図1において、1は制御対象、21は制御
対象1を制御するための2自由度補償器、2は2自由度
補償器21を適切なものに修正するオートチューニング
部、11は2自由度補償器21に与えられる指令値、1
2は制御対象1に与えられる操作量、13は制御対象1
の出力信号を示す。また、2自由度補償器21の構成要
素として、3は前置補償器としての前置フィルタ、4は
フィードバック補償器、5はフィードフォワード補償
器、14は前置フィルタ3の出力信号としての応答目標
値、15は差信号としての応答目標誤差、16はフィー
ドバック操作量、17はフィードフォワード操作量、6
は減算器、7は加算器である。
伝達関数をP(s)とする。まず、2自由度補償器21
の動作について説明する。前置フィルタ3は、制御系全
体の目標特性である入出力伝達関数Cf(s)と同じ伝
達関数を持ち、指令値11が入力され、応答目標値14
が出力される。フィードフォワード補償器5は、制御対
象1のモデルの伝達関数をPm(s)として、Pm
(s)-1・Cf(s)という伝達関数を持ち、指令値1
1が入力され、フィードフォワード操作量17が出力さ
れる。フィードバック補償器4は、減算器6から得られ
る応答目標値14と制御対象1の出力信号13との差信
号である応答目標誤差15が入力され、フィードバック
操作量16が出力される。このフィードバック補償器4
は、制御系のフィードバック特性を決めるものであり、
制御対象1の伝達関数P(s)に応じて決定され、通常
フィードバックループが安定な範囲で可能な限りゲイン
を上げたものが採用される。ここではフィードバック補
償器4の伝達関数をCb(s)とする。加算器7はフィ
ードバック操作量16とフィードフォワード操作量17
とを加算し、制御対象1への入力である操作量12を出
力する。
のモデルが完全に制御対象1を表現できているとする
と、すなわちPm(s)がP(s)に等しいとすると、
指令値11から制御対象1の出力信号13までの伝達関
数はCf(s)となる。言い換えれば、指令値11にあ
る信号が加わった場合、他の外乱がなければ、応答目標
誤差15やフィードバック操作量16は0となる。ま
た、たとえば操作量12に外乱が加わった場合の出力信
号13への影響は、フィードバック補償器4の伝達関数
Cb(s)によって決定され、通常フィードバックルー
プが可能な限りハイゲインになるようにCb(s)を決
める。以上のように目標値応答特性とフィードバック特
性とを独立に設定できることが一般的な2自由度制御系
の特長であり、とくに2自由度補償器21のように構成
することにより、目標値応答性とフィードバック特性の
設定をより見通しよく行うことが可能になる。
ック操作量16を用いて、2自由度補償器21内部の各
構成要素を適切なものに自動的に修正する。上述したよ
うに、Pm(s)がP(s)に等しいと仮定すると、あ
る信号が指令値11として入力された場合、フィードバ
ック操作量16は0となる。したがって、もしフィード
バック操作量16が0にならない場合にはPm(s)が
P(s)に一致していないことになる。そこで、オート
チューニング部2では、現在のモデルの伝達関数Pm
(s)を記憶しておき、フィードバック操作量16から
時間積分値などの特徴量を抽出し、その値により制御対
象1のモデルの伝達関数Pm(s)を修正し、それに適
したCb(s)、Cf(s)を決定して、前置フィルタ
3、フィードバック補償器4、フィードフォワード補償
器5を修正する。
手順を示すと、図2のフローチャートのようになる。ま
ず、ステップST1においてオートチューニング開始の
指示があると、ステップST2において指令値11への
信号入力を待つ。ある信号が入力されるとステップST
3においてフィードバック操作量16から特徴量を抽出
する。ステップST4において抽出された特徴量が予め
定められたオートチューニング終了の条件を満たせば、
例えばフィードバック操作量16の時間積分値がある値
以下になれば、ステップST5に進みチューニングを終
了する。ステップST4においてオートチューニング終
了の条件を満たさなければ、ステップST6において抽
出した特徴量をもとにモデルの伝達関数Pm(s)を修
正する。ステップST7においては、修正したPm
(s)に適した入出力伝達関数Cf(s)と、フィード
バック補償器4の伝達関数Cb(s)とを決定する。入
出力伝達関数Cf(s)の決定は、入出力間応答の目標
値、高周波外乱の大きさなどを考慮して行う。また、フ
ィードバック補償器4の伝達関数Cb(s)の決定は、
位相余裕などの評価指標による古典制御の手法、最適制
御、H∞制御などのフィードバック制御系の設計法によ
り行うことができる。ステップST8において、修正し
たPm(s)、Cf(s)、Cb(s)から前置フィル
タ3のCf(s)、フィードバック補償器4のCb
(s)、フィードフォワード補償器5のPm(s)-1・
Cf(s)を決定する。この後、ステップST2に戻
り、次の入力を待つ。以上の手順を繰り返すことによ
り、最終的に適切な2自由度補償器21を得ることがで
きる。
標基準はどの様な入力に対しても0になることであるた
め、上記実施例1で述べたオートチューニングのための
指令値11の入力は繰り返しごとに同一の入力である必
要はない。また、上記実施例1では、前置フィルタ3、
フィードバック補償器4、フィードフォワード補償器5
をすべて修正していくとしたが、必要に応じて、これら
のうちいずれか2つ、あるいは1つを修正することとし
てもよい。
において、図1と同一符号は同一部分を示す。図3は、
オートチューニング部2において、フィードバック操作
量16とフィードフォワード操作量17とを用いた場合
である。入力の大きさが繰り返しごとに変わる場合、フ
ィードバック操作量16の0からの誤差の大きさを評価
する比較対象として、フィードフォワード操作量17や
操作量12や指令値11を併せて用いることが有効であ
る。この実施例では、フィードバック操作量16からと
同時にフィードフォワード操作量17から特徴量を抽出
し、フィードフォワード操作量17からの特徴量でフィ
ードバック操作量16からの特徴量を規格化したのち、
その値をもとにモデルの伝達関数Pm(s)の修正量を
決定する。オートチューニング部2をこのような構成に
することにより、指令値11の大きさが大きく変化する
場合でも、良好なオートチューニングが実現できる。
において、図1と同一符号は同一部分を示す。図4は、
オートチューニング部2においてフィードバック操作量
16とフィードフォワード操作量17とに加え、さらに
制御対象1の出力信号13を用いた場合である。制御対
象1の出力信号13から特徴量を抽出し、それをオート
チューニング部2で用いることにより、制御対象1の応
答波形が直接確認でき、望ましい応答波形を確認しなが
らのチューニングが可能になる。
において、図1と同一符号は同一部分を示す。上記実施
例1〜3ではフィードバック操作量16が0となること
を目標にモデルの伝達関数Pm(s)の修正を行った
が、応答目標誤差15に対しても同じ理由によりどの様
な入力に対しても0となることが目標となる。従って、
上記実施例1〜3のフィードバック操作量16の代わり
に応答目標誤差15から特徴量を抽出し、その特徴量を
もとにモデルの伝達関数Pm(s)の修正を行うことに
より、同様の効果を得ることができる。図5は、オート
チューニング部2において、応答目標誤差15から抽出
した特徴量と、規格化するための比較対象として制御対
象1の出力信号13とから抽出した特徴量をもとに、モ
デルの伝達関数Pm(s)の修正を行うように構成した
場合の実施例である。
ードバック操作量16や応答目標誤差15が0となるこ
とを目標として、オートチューニング部2において2自
由度補償器21の修正を行っている。しかし、実際に
は、操作量12に加わる定常的な外乱や、モデルの伝達
関数Pm(s)と実際の制御対象の間の構造的なモデル
化誤差などによって、フィードバック操作量16や応答
目標誤差15が完全に0となる場合は少ない。このよう
な場合でも、特徴量の選び方を工夫することにより、外
乱やモデル化誤差の悪影響をあまり受けずに良好なオー
トチューニングが実現できる。
とにモデルの伝達関数Pm(s)の修正を行ったが、通
常の適応制御で用いられるような逐次的な計算法を用い
ても、同様にオートチューニング機能を持つ2自由度制
御装置が実現できる。
に関する請求項2の発明の一実施例を図について説明す
る。図6において、41は電動機、42は電動機41に
取り付けられた機械系、43は電動機41の回転角度を
測定する位置検出器、44は電動機41に流れる電流を
測定するための電流検出器、31は電流制御部、21は
2自由度サーボ制御装置、11aは位置指令値、12a
は電流指令値、13aは位置検出値、13cは電流検出
値、19は電動機41に流れる電流である。また、2自
由度サーボ制御装置21の構成要素として、3は前置フ
ィルタ、4はフィードバック補償器、5はフィードフォ
ワード補償器、7は加算器、14aは前置フィルタ3の
出力信号としての応答目標値、15aは差信号としての
応答目標誤差、16aはフィードバック電流指令値、1
7aはフィードフォワード電流指令値である。
サーボ制御装置に関する発明は、例えば図1の実施例に
示された2自由度制御装置を、電動機のサーボ制御に適
用したものである。電動機41には機械系42が取り付
けられている。この機械系42に対して位置決め、軌跡
追従などの所定の動作を行わせることがサーボ制御装置
の目的である。位置検出器43は電動機41に取り付け
られ、電動機41の回転角度を検出することにより、機
械系の位置の情報を得ている。電流制御部31では、2
自由度制御装置21からの電流指令値12aと、電流検
出器44で測定された電流19の値との誤差を用いて、
電流19が電流指令値12aに追従するようにPI制御
を行う。この実施例においては、電動機41と位置検出
器43と機械系42、および電流制御部31を含む電流
フィードバックループ全体を、仮に制御対象とみなし、
この制御対象に対して2自由度サーボ制御装置21を用
いる。
すると仮定し、制御対象の伝達関数を次式とする。 P(s)={1/(J・s2 )}・(むだ時間)‥‥‥‥‥‥‥‥(1) ここで、Jは電動機の回転子と機械系の負荷イナーシャ
の大きさである。むだ時間の大きさは、電流フィードバ
ックループを実現する場合のサンプリング時間やPWM
スイッチング周波数などによって決まる。制御対象がこ
のような伝達関数で表わされる場合、2自由度サーボ制
御装置21は以下のように設計できる。
制特性などのフィードバック特性を決定するものである
ため、閉ループ系が安定な範囲内でゲインを上げ、かつ
積分特性を持つ必要がある。フィードバック補償器4は
次式の伝達関数を持つ。 Cb(s)={Kb・a3 (s+a1 )(s+a2 )} /{a1 ・a2 ・s(s+a3 )}‥‥‥‥‥‥‥(2) ここで、a1 ,a2 ,a3 はむだ時間の大きさから決ま
る閉ループ系の目標応答周波数から決定でき、KbはJ
の大きさに応じて決定できる。
械共振を励起しない、電流指令値12aに飽和を生じな
いなどの条件を満足するように、入出力の応答を制限す
るためのものである。前置フィルタ3は次式の伝達関数
を持つ。 Cf(s)=b1 ・b2 /{(s+b1 )(s+b2 )}‥‥‥‥(3) ここで、b1 ,b2 は前記のような条件を満足するよう
に決定する。さらに、フィードフォワード補償器5は、
伝達関数がPm(s)-1・Cf(s)となるように決定
する。ここで、Pm(s)は実施例1に示したように制
御対象のモデルであり、この実施例では次式の伝達関数
とする。 Pm(s)=(1/Jm・s2 ) ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥(4) ここで、JmはJの推定値である。
とも分母2次、分子0次であるため、Pm(s)-1・C
f(s)は分母2次、分子2次となり、実現しやすい伝
達関数となっている。以上のように2自由度サーボ制御
装置21を構成することにより、目標値応答特性とフィ
ードバック特性を独立にかつ見通しよく設定できる電動
機のサーボ制御装置が実現できる。
ボ制御装置において、速度と電流のフィードフォワード
を行ったものと等価になる。すなわち、上記実施例は、
通常行われるフィードフォワード付の電動機のサーボ制
御装置の拡張になっているといえる。
Pm(s)を簡単な(4)式で表現しているが、より実
際に近い複雑なモデルをもとにしてもよい。また、前置
フィルタ3、フィードバック補償器4、フィードフォワ
ード補償器5の各々の特性も要求する制御特性を満足す
るものであればよい。さらに、上記実施例5では、制御
対象出力を、電動機41に取り付けた位置検出器43か
らの信号としているが、たとえば機械系に取り付けたリ
ニアスケールのような検出器でも同様の2自由度サーボ
制御装置21が構成できる。
を持つ電動機のサーボ制御装置に関する請求項3の発明
の一実施例を図について説明する。図7において、図6
と同一符号は同一部分を示し、2はオートチューニング
部である。
サーボ制御装置に関する発明は、図6の実施例5に示さ
れた電動機のサーボ制御装置にオートチューニング機能
を加えたものである。オートチューニング部2では、フ
ィードバック電流指令値16aと電流検出値13cをも
とに前置フィルタ3、フィードバック補償器4、フィー
ドフォワード補償器5を修正する。オートチューニング
部2は電動機の回転子と機械系の負荷イナーシャの大き
さJの推定値Jmを持ち、特徴量としてステップ状の位
置指令値11aが入力された時のフィードバック電流指
令値16aと電流検出値13cのそれぞれの時間積分値
を抽出し、それらを比較してJmの修正を行う。すなわ
ち、フィードバック電流指令値16aからの特徴量と電
流検出値13cからの特徴量の大きさがあまり変わらな
ければ、Jmが小さすぎるとしてJmを増加させる。ま
た、フィードバック電流指令値16aからの特徴量が電
流検出値13cからの特徴量に比べて十分小さければ、
Jmは適切と判断して修正しない。前置フィルタ3、フ
ィードバック補償器4、フィードフォワード補償器5の
修正は、Jmおよび電流検出値13cから評価した機械
振動の大きさなどをもとに、図2のフローチャートに示
したような手順で行われる。ステップ状の位置指令値1
1aが繰り返し行われた後、適切な前置フィルタ3、フ
ィードバック補償器4、フィードフォワード補償器5が
得られる。
を用いたが、電流フィードバックループの応答が十分速
い場合には、電流指令値12aを用いてもよい。また、
上記実施例6では、実施例5に示されたような構成の2
自由度サーボ制御装置21に対してのオートチューニン
グ機能について述べたが、フィードフォワード補償器と
してのフィードフォワード部とフィードバック補償器と
してのフィードバック部とを持つ電動機のサーボ制御装
置であれば、同様のオートチューニング機能が実現でき
る。
を持つ電動機のサーボ制御装置に関する請求項4の発明
の一実施例を図8について説明する。図8において、図
7と同一符号は同一部分を示し、3aは図7の前置フィ
ルタ3に相当する加減速フィルタ、5a,5b,5cは
フィードフォワード補償器5の構成要素であり、それぞ
れ粘性補償器、慣性補償器、摩擦補償器である。また、
42aは図7の機械系42に相当するXYテーブルを示
す。
制御対象であるXYテーブル42aの動特性として、粘
性、慣性、クーロン摩擦からなるモデルを考えたもので
ある。加減速フィルタ3aはXYテーブル42aの指令
動作軌跡をもとに滑らかな加減速パターンを生成し、
X,Yの各電動機への滑らかな時系列データを出力す
る。粘性補償器5aでは次式により粘性補償量FFcを
決定する。 FFc=c・(dx/dt) ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥(5) ここで、cは粘性パラメータ、xは加減速フィルタの出
力で滑らかな目標応答値である。また、慣性補償器5b
では次式により慣性補償量FFiを決定する。 FFi=I・(d2 x/dt2 ) ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥(6) ここで、Iは粘性パラメータである。さらに、摩擦補償
器5cでは次式により摩擦補償量FFfを決定する。 FFf=F・sgn(dx/dt)‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥(7) ここで、Fは摩擦パラメータである。目標応答値xは滑
らかに生成されているため、(5),(6),(7)式
における微分計算は可能である。フィードフォワード操
作量17aはFFcとFFiとFFfの和として求め
る。
対しXYテーブル42aを複数回動作させ、オートチュ
ーニング部2においてその時系列データを用いて最小2
乗法により求める。すなわち、動作時の電流指令値の時
系列データを横ベクトルy、応答目標値の微分値の時系
列データを横ベクトルx1、応答目標値の2回微分値の
時系列データを横ベクトルx2、応答目標値の微分値の
符号を表わす時系列データを横ベクトルx3とし、Xを
(8)式のようにすると、
時に得られるX,yを保存し、そのデータを用いて、 (c,I,F)=y・XT ・(X・XT )-1 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥(9) を求め、その結果をそれぞれ粘性補償部5a、慣性補償
部5b、摩擦補償部5cに送る。ただし、たとえば正確
でないc,I,Fの値で動作させたデータの電流指令値
は、応答目標値14aと位置検出値13aとの誤差をも
とにフィードバック補償器により生成されたものである
ため、応答目標値に誤差なく追従する望ましい電流指令
値とは言えない。
(9)式で求めたc,I,Fの各パラメータは最適なも
のにはならない可能性がある。そこで、XYテーブル4
2aを動作させた後、(8)式によりc,I,Fの各パ
ラメータを求め、その値をフィードフォワード補償器5
で用いて、再びXYテーブルを動作させる。手順を繰り
返すことにより、c,I,Fの各パラメータを望ましい
値に収束させる。
させる手順を示すフローチャートである。まず、ステッ
プST11で動作を開始後、ステップST12において
フィードフォワード補償器5で用いるc,I,Fの初期
値を与える。この初期値としては、たとえば、Iの値に
は予めわかっているモータの慣性モーメントの値、c,
Fはそれぞれ0を代入しておく。つぎに、ステップST
13ではXYテーブル42aを動作させその時の時系列
データX,yをオートチューニング部2に保存する。ス
テップST14では同じくオートチューニング部2にお
いて、保存したデータから(8)式によりc,I,Fを
決定する。またさらに、同じくオートチューニング部2
において、ステップST15では、ステップST14に
て求めたIをもとに、予め与えられた周波数に開ループ
の交差周波数が一致するようにフィードバック補償器を
修正する。さらにステップST16では、ステップST
14にて決定したc,I,Fの値とそれまでのc,I,
Fの値を比較し、それぞれの差が予め設定された値より
小さければステップST17に進んでc,I,Fの決定
手順を終了する。ステップST16において、その差が
設定値より小さくなければ、ステップST13に戻って
再びXYテーブル42aを動作させる。
ニングを行うことにより、特別なチューニングのための
指令値を必要とせずに、実際に動作させる指令値により
チューニングが可能となる。また、動作させる指令値が
変化した場合にも1度求めたチューニング結果は用いる
ことができる。
を持つ電動機のサーボ制御装置に関する請求項5の発明
の一実施例を図10について説明する。図10におい
て、図8と同一符号は同一部分を示し、2aは機械振動
も考慮したオートチューニング部、111は機械振動検
出部、101は機械振動検出部で検出された機械振動の
大きさである。
について説明する。機械振動検出部ではフィードバック
電流指令値16aをもとに機械振動の大きさの評価値を
検出する。図に示したようなフィードフォワード補償器
5を備えたサーボ系では、外乱の無い場合には応答目標
値と位置検出値が一致するため、フィードバック電流指
令値16aは0になる。実際には位置検出値の量子化の
影響やフィードフォワード補償器5におけるモデル化誤
差の影響のため小さな信号は発生するが、機械振動は通
常これらより大きな外乱となる。
の様子が図11である。図11において、17bはフィ
ードフォワード電流指令値、16bはフィードバック電
流指令値、t1は機械振動が発生した時刻、t2は機械
振動が収まった時刻を示す。図11(a)が機械共振周
波数が高い場合、図11(b)が機械共振周波数が低い
場合である。機械振動の大きさの評価値は、指令開始時
刻から終了後一定時間経過後の時刻までのフィードバッ
ク電流指令値の2乗積分値、あるいは絶対値積分値で決
定する。あるいは、それらの時間領域の信号をフーリエ
変換し、機械振動の周波数が存在すると考えられる範囲
でのパワーのピーク値を機械振動の大きさの評価値とし
てもよい。また、機械振動検出部111への入力として
フィードバック補償器への入力15aを用いても同様の
効果は得られる。
ニング部2aの動作について説明する。図12は図10
でのオートチューニングの手順を示すフローチャートで
ある。まず、ステップST11aで動作を開始後、ステ
ップST12aでc,I,Fおよびフィードバック補償
器のゲインGb初期値を決定する。ゲインGbの初期値
は安全性を考慮して低めの値にしておく。ステップST
13,14,15,16は図9の対応するステップと同
一の手順を示し、c,I,Fを決定する。つぎにステッ
プST18にて上述の方法により機械振動評価値を測定
し、ステップST19にて予め決めておいた機械振動の
許容基準値と比較する。その結果振動評価値が基準値よ
り大きければステップST20にて加減速フィルタ3a
の時定数を下げ、ステップST18にてXYテーブル4
2aを動作させ、ステップST18に戻る。振動評価値
が基準値より小さければ、ステップST22にてGbを
増加させ、ステップST23にてXYテーブル42aを
動作させ、ステップST24にて機械振動評価値を測定
し、ステップST25にて許容基準値と比較する。その
結果振動評価値が基準値より大きければステップST2
6にてGbを減少させ、振動評価値が基準値より大きけ
ればステップST27にて終了判定を行ったあとステッ
プST28にてGbを増加させ、ステップST23に戻
ってXYテーブル42aを動作させる。ステップST2
2,ST26,ST28におけるGbの増減量の決定
は、それまでの動作におけるGbと振動評価値との関係
を保存しておき、振動評価値が基準値以下であった最大
のGbと振動評価値が基準値以上であった最小のGbと
の平均により行う。ステップST27における終了判定
は、今回のGbの値と振動評価値が基準値以上であった
最小のGbの値との差が十分小さくなった場合、あるい
は今回のGbの値とIに最適なGbの値との差が十分小
さくなった場合に終了とみなす。なお、この実施例では
フィードバック補償器のゲインGbをチューニングの対
象としたが、積分補償や位相進みなどの動特性を持つ補
償要素についても同様にチューニングが可能である。ま
た、この実施例では加減速フィルタ3aの調整とフィー
ドバック補償器4の調整を順に行ったが、両方を同時に
調整していく手順にしてもよい。
動機のサーボ制御装置に関する請求項6の発明の一実施
例を図13について説明する。図13において、図8と
同一符号は同一部分を示し、50は切削工具、51はワ
ーク、112は加工反力を検知し表示する加工反力検知
部である。
を行う場合、工具50とワーク51との間に切削加工力
が働き、その反力が送り軸および主軸の外乱となる。実
施例8において示したようにサーボ制御装置21を構成
したので、フィードバック電流指令値16aには主とし
て外乱を補償するために必要な電流が現れ、切削中には
ほぼ切削反力が現われる。加工反力検知部112は、フ
ィードバック電流指令16aをトルク定数倍することに
より、加工反力の大きさを求め、加工反力を表示するメ
ータに逐次表示する。加工中に作業者がこのメータを見
ることにより、切込み量が大きすぎる、びびり振動が発
生している、工具が破損しているといったトラブルを容
易に発見できるようになる。なお、この実施例では加工
反力をメータで表示するとしたが、予め加工反力の限界
を設定しておきそれを超えた場合に点灯するランプを用
意してもよい。また、振動的で過大な加工反力を検知し
た時に点灯するびびり振動検知ランプを用意してもよ
い。
電動機のサーボ制御装置に関する請求項7の発明の一実
施例を図14について説明する。図14において、図8
と同一符号は同一部分を示し、11aは通常の指令値、
11bは機械を停止させるための指令値、113は電動
機に取り付けられた機械が衝突したことを検知する衝突
検知部、102は指令値を切り換えるための信号であ
る。
合、作業者のミスなどの原因により他の物体との衝突が
発生することがある。衝突が発生した場合には、駆動す
る機械や他の物体を保護するため、速やかに機械を停止
することが望ましい。衝突が発生した場合には、衝突力
が発生しその反力が送り軸および主軸の外乱となる。実
施例8において示したようにサーボ制御装置21を構成
したので、フィードバック電流指令値16aには主とし
て外乱を補償するために必要な電流が現れ、衝突時には
ほぼ衝突反力が現われる。図15は衝突時のフィードバ
ック電流指令値16aを示すものであり、図において、
16aがフィードバック電流指令値、t3が衝突が発生
した時刻を示す。衝突時は図に示したようにフィードバ
ック電流指令値16aが大きな変化を示すため、衝突検
知部113ではあるレベル以上のフィードバック電流指
令値16aが発生した場合に、指令値切り換え信号10
2を停止側信号にし、加減速フィルタ3aへの入力を停
止指令値11bに切り換える。停止指令値11bが入力
されるとサーボ制御装置21は機械を速やかに停止させ
る。
ドバック電流指令値16aがあるレベル以上になった場
合を衝突とみなしたが、フィードバック電流指令値16
aのある時間幅の変化の大きさなどを基準にしても同様
の効果が得られる。
つ電動機のサーボ制御装置に関する請求項8の発明の一
実施例を図16について説明する。図16において、図
14と同一符号は同一部分を示し、114は現在の工作
機械の動作の加工実行の可能性を判断する加工実行判断
部、103は加工実行の可能性を示す加工実行信号であ
る。
おいて、実施例10のようにフィードバック電流指令値
16aから衝突検知を行おうとした場合、機械を停止さ
せるべき衝突であるか、切削加工のためのワークと工具
との衝突であるかを判断することは難しい。そこで、加
工実行判断部114では、加工のためのNCプログラム
から切削送り実行中には1、それ以外の場合には0の加
工実行信号103を出力し、衝突検知部113では加工
実行信号103が0の場合にのみ実施例10に示した衝
突検知および指令値の切り換えを行う。これにより、切
削のための衝突には反応しない衝突検知部を持つ電動機
のサーボ制御装置が実現できる。
4での加工実行信号103の作り方として、切削送りか
否かに判断するとしたが、予め加工プログラムのステッ
プごとに加工の可能性についてユーザが書き込んでおい
てもよい。また、書き込み方法を加工開始からの時間で
入力するようにしてもよい。さらに、対話型のプログラ
ミング装置では、各ステップごとに自動的に加工実行信
号を設定するようにしても同様の効果が得られる。
前置フィルタ,フィードフォワード補償器,フィードバ
ック補償器から成り、入出力応答特性とフィードバック
特性を独立に設定できる2自由度補償器を自動的に適切
な値に調整できるように構成したので、計算量が少ない
オートチューニング機能を持つ2自由度制御装置を得る
ことができる効果がある。
制御装置を前置フィルタ,フィードフォワード補償器、
フィードバック補償器から構成したので、入出力応答特
性とフィードバック特性を独立に見通しよく設定でき、
従来より高速な応答が可能になる電動機のサーボ制御を
容易に得ることができる効果がある。
入出力応答特性とフィードバック特性を独立に設定でき
る電動機のサーボ補償器を自動的に適切な値に調整でき
るように構成したので、専門知識のない電動機ユーザで
も良好な制御特性を容易に得ることができる効果があ
る。
ィードバック特性を独立に設定できる電動機のサーボ補
償器を機械振動の大きさも考慮しながら自動的に適切な
値に調整できるように構成したので、専門知識のない電
動機ユーザでも良好な制御特性を容易に得ることができ
る効果がある。
加工反力を表示できるように構成したので、加工中のト
ラブルや切込み量の適切さなどを簡単に認識できる効果
がある。
サーボ制御装置が機械の衝突を自動的に検知し機械を停
止させるように構成したので、万一の機械の衝突に対し
ても機械に大きな損傷を与えずにすむ効果がある。
装置を示すブロック図である。
ャートである。
ック図である。
ック図である。
ック図である。
ボ制御装置を示すブロック図である。
ボ制御装置を示すブロック図である。
ボ制御装置を示すブロック図である。
すフローチャート図である。
ーボ制御装置を示すブロック図である。
である。
ニング機能の手順を示すフローチャート図である。
ーボ制御装置を示すブロック図である。
ーボ制御装置を示すブロック図である。
る。
ーボ制御装置を示すブロック図である。
ある。
ク図である。
グ機能を有する電動機のサーボ制御装置を示すブロック
図である。
視図である。
工作機械は、力センサを付加する必要があり、機械の剛
性も劣化するという問題点があった。
制御対象であるXYテーブル42aの動特性として、粘
性、慣性、クーロン摩擦からなるモデルを考えたもので
ある。加減速フィルタ3aはXYテーブル42aの指令
動作軌跡をもとに滑らかな加減速パターンを生成し、
X,Yの各電動機への滑らかな時系列データを出力す
る。粘性補償器5aでは次式により粘性補償量FFcを
決定する。 FFc=c・(dx/dt) ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥(5) ここで、cは粘性パラメータ、xは加減速フィルタの出
力で滑らかな目標応答値である。また、慣性補償器5b
では次式により慣性補償量FFiを決定する。 FFi=I・(d2 x/dt2 ) ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥(6) ここで、Iは慣性パラメータである。さらに、摩擦補償
器5cでは次式により摩擦補償量FFfを決定する。 FFf=F・sgn(dx/dt)‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥(7) ここで、Fは摩擦パラメータである。目標応答値xは滑
らかに生成されているため、(5),(6),(7)式
における微分計算は可能である。フィードフォワード操
作量17aはFFcとFFiとFFfの和として求め
る。
(9)式で求めたc,I,Fの各パラメータは最適なも
のにはならない可能性がある。そこで、XYテーブル4
2aを動作させた後、(8)式によりc,I,Fの各パ
ラメータを求め、その値をフィードフォワード補償器5
で用いて、再びXYテーブルを動作させる。この手順を
繰り返すことにより、c,I,Fの各パラメータを望ま
しい値に収束させる。
Claims (8)
- 【請求項1】 指令値を入力とする前置補償器と、上記
指令値を入力としフィードフォワード操作量を出力とす
るフィードフォワード補償器と、上記前置補償器の出力
信号と制御対象の出力信号との差信号を入力としフィー
ドバック操作量を出力とするフィードバック補償器と、
上記フィードバック操作量とフィードフォワード操作量
とを加算して上記制御対象への操作量を生成する加算器
と、上記フィードバック操作量又は差信号を用いて上記
前置補償器とフィードバック補償器とフィードフォワー
ド補償器とのうちの少なくとも1つを修正するオートチ
ューニング部とを備えた2自由度制御装置。 - 【請求項2】 位置検出器と電流検出器とを備えた電動
機を抑制する電動機のサーボ制御装置において、上記電
動機に対する位置指令値を入力とする前置補償器と、上
記位置指令値を入力としフィードフォワード電流指令値
を出力とするフィードフォワード補償器と、上記前置補
償器の出力信号と上記位置検出器の位置検出値との差信
号を入力としフィードバック電流指令値を出力とする積
分特性を持つフィードバック補償器と、上記フィードバ
ック電流指令値と上記フィードフォワード電流指令値と
を加算して電流指令値を生成する加算器と、上記電動機
の電流検出値をもとにこの電流指令値に上記電動機を流
れる電流が追従するように制御する電流制御部とを設け
たことを特徴とする電動機のサーボ制御装置。 - 【請求項3】 位置検出器と電流検出器とを備えた電動
機を抑制する電動機のサーボ制御装置において、位置指
令値をもとにフィードフォワード電流指令値を決定する
フィードフォワード補償器と、上記位置指令値と上記位
置検出器の位置検出値とをもとにフィードバック電流指
令値を出力とするフィードバック補償器と、上記フィー
ドバック電流指令値と上記フィードフォワード電流指令
値とを加算して電流指令値を生成する加算器と、上記電
動機の電流検出値をもとにこの電流指令値に電動機電流
が追従するように制御する電流制御部と、上記電流検出
値又は電流指令値を用いて上記フィードフォワード部と
上記フィードバック部とのうちの少なくとも1つを修正
するオートチューニング部とを備えたことを特徴とする
電動機のサーボ制御装置。 - 【請求項4】 少なくとも位置検出器と電流検出器を備
えた電動機により機械系を駆動する電動機のサーボ制御
装置において、位置指令値から滑らかな応答目標値を生
成する加減速フィルタと、上記応答目標値をもとにフィ
ードフォワード電流指令値を出力するフィードフォワー
ド補償器と、上記応答目標値と上記位置検出器からの位
置検出値との差信号を入力としフィードバック電流指令
値を出力とする積分特性を持つフィードバック補償器
と、上記フィードフォワード電流指令値と上記フィード
バック電流指令値とを加算して電流指令値を生成する加
算器と、上記電流検出器の電流検出値をもとに上記電流
指令値に上記電動機を流れる電流が追従するように制御
する電流制御部と、上記電流検出値または電流指令値と
上記応答目標値とを用いて最小2乗法により制御対象パ
ラメータを同定し上記フィードフォワード部と上記フィ
ードバック部と上記加減速フィルタとを修正するオート
チューニング部を備えたことを特徴とする電動機のサー
ボ制御装置。 - 【請求項5】 少なくとも位置検出器と電流検出器を備
えた電動機により機械系を駆動する電動機のサーボ制御
装置において、位置指令値から滑らかな応答目標値を生
成する加減速フィルタと、上記応答目標値をもとにフィ
ードフォワード電流指令値を出力するフィードフォワー
ド補償器と、上記応答目標値と上記位置検出器からの位
置検出値との差信号を入力としフィードバック電流指令
値を出力とする積分特性を持つフィードバック補償器
と、上記フィードフォワード電流指令値とフィードバッ
ク電流指令値とを加算して電流指令値を生成する加算器
と、上記電流検出器の電流検出値をもとに上記電流指令
値に上記電動機を流れる電流が追従するように制御する
電流制御部と、上記応答目標値と上記位置検出器の位置
検出値との差信号あるいは上記フィードバック電流指令
値を用いて機械振動の大きさを出力する機械振動検出部
と、上記電流検出値または電流指令値と上記応答目標値
と上記機械振動検出値とを用いて上記フィードフォワー
ド部と上記フィードバック部と上記加減速フィルタとを
修正するオートチューニング部を備えたことを特徴とす
る電動機のサーボ制御装置。 - 【請求項6】 少なくとも位置検出器と電流検出器を備
えた電動機により工作機械を駆動する電動機のサーボ制
御装置において、位置指令値から滑らかな応答目標値を
生成する加減速フィルタと、上記応答目標値をもとにフ
ィードフォワード電流指令値を出力するフィードフォワ
ード補償器と、上記応答目標値と上記位置検出器からの
位置検出値との差信号を入力としフィードバック電流指
令値を出力とする積分特性を持つフィードバック補償器
と、上記フィードフォワード電流指令値とフィードバッ
ク電流指令値とを加算して電流指令値を生成する加算器
と、上記電流検出器の電流検出値をもとに上記電流指令
値に上記電動機を流れる電流が追従するように制御する
電流制御部と、上記応答目標値と上記位置検出器からの
位置検出値との差信号あるいは上記フィードバック電流
指令値を用いて加工時の反力を検知しその結果を表示す
る加工反力表示部とを備えたことを特徴とする電動機の
サーボ制御装置。 - 【請求項7】 少なくとも位置検出器と電流検出器を備
えた電動機により機械系を駆動する電動機のサーボ制御
装置において、位置指令値から滑らかな応答目標値を生
成する加減速フィルタと、上記応答目標値をもとにフィ
ードフォワード電流指令値を出力するフィードフォワー
ド補償器と、上記応答目標値と上記位置検出器からの位
置検出値との差信号を入力としフィードバック電流指令
値を出力とする積分特性を持つフィードバック補償器
と、上記フィードフォワード電流指令値とフィードバッ
ク電流指令値とを加算して電流指令値を生成する加算器
と、上記電流検出器の電流検出値をもとに上記電流指令
値に上記電動機を流れる電流が追従するように制御する
電流制御部と、上記応答目標値と上記位置検出器の位置
検出値との差信号あるいは上記フィードバック電流指令
値を用いて機械系の衝突を検知しその結果を出力する機
械衝突検知部と、上記衝突検知結果により上記位置指令
値を切り換える指令値切り換え部とを備えたことを特徴
とする電動機のサーボ制御装置。 - 【請求項8】 少なくとも位置検出器と電流検出器を備
えた電動機により工作機械を駆動する電動機のサーボ制
御装置において、位置指令値から滑らかな応答目標値を
生成する加減速フィルタと、上記応答目標値をもとにフ
ィードフォワード電流指令値を出力するフィードフォワ
ード補償器と、上記応答目標値と上記位置検出器からの
位置検出値との差信号を入力としフィードバック電流指
令値を出力とする積分特性を持つフィードバック補償器
と、上記フィードフォワード電流指令値とフィードバッ
ク電流指令値とを加算して電流指令値を生成する加算器
と、上記電流検出器の電流検出値をもとに上記電流指令
値に上記電動機を流れる電流が追従するように制御する
電流制御部と、NCプログラムをもとに現在の動作が加
工を伴うかどうかを出力する加工実行判定部と、上記応
答目標値と上記位置検出器からの位置検出値との差信号
あるいは上記フィードバック電流指令値と上記加工実行
判断部からの出力とを用いて機械系の衝突を検知しその
結果を出力する機械衝突検知部と、上記衝突検知結果に
より上記位置指令値を切り換える指令値切り換え部とを
備えたことを特徴とする電動機のサーボ制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP07740493A JP3545006B2 (ja) | 1992-04-06 | 1993-03-12 | 2自由度制御装置及び電動機のサーボ制御装置 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4-112369 | 1992-04-06 | ||
JP11236992 | 1992-04-06 | ||
JP07740493A JP3545006B2 (ja) | 1992-04-06 | 1993-03-12 | 2自由度制御装置及び電動機のサーボ制御装置 |
Publications (2)
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