JP3269375B2 - 位置制御装置 - Google Patents

位置制御装置

Info

Publication number
JP3269375B2
JP3269375B2 JP05279396A JP5279396A JP3269375B2 JP 3269375 B2 JP3269375 B2 JP 3269375B2 JP 05279396 A JP05279396 A JP 05279396A JP 5279396 A JP5279396 A JP 5279396A JP 3269375 B2 JP3269375 B2 JP 3269375B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
feedforward
command
coefficient
speed
feedforward coefficient
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP05279396A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH09244748A (ja
Inventor
健治 川添
久 木下
英昭 永利
敦実 橋本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Corp
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Panasonic Corp
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Corp, Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Panasonic Corp
Priority to JP05279396A priority Critical patent/JP3269375B2/ja
Publication of JPH09244748A publication Critical patent/JPH09244748A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3269375B2 publication Critical patent/JP3269375B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Control Of Position Or Direction (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はレーザ加工機や数値
制御(NC)旋盤などのNC工作機械の位置制御装置に
おける位置決めの高精度化を行う位置制御装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】レーザ加工機やNC旋盤などのNC工作
機械では、サーボ機構を用いて工具やワークの位置制御
が行われている。例えば2軸サーボ機構で加工テーブル
などの位置制御を行う場合、位置制御系の遅れが原因で
位置指令に対して実際の位置である位置フィードバック
は追従できず、位置ずれが発生する。この位置ずれは円
弧軌跡を描く場合、特に顕著に現れ、指令円弧に対して
半径方向に縮小した円弧しか描くことができないという
現象が発生する。この位置ずれを防ぐ方法として、位置
制御系の遅れを補うフィードフォワード制御が広く用い
られている。
【0003】フィードフォワード制御とは、位置指令を
微分して速度成分を作成するもので、速度指令に含まれ
る位置制御系の遅れを補正することができる。理論的に
は位置指令の微分値から速度成分を作成したものをその
まま速度指令にすれば位置ずれをゼロにできるが、速度
制御系の遅れがある実際の制御系では、位置指令の微分
値である分配指令に、フィードフォワード係数と呼ばれ
る係数を乗算してから速度指令として使用している。
【0004】図7に従来のフィードフォワード制御を用
いた位置制御装置の構成を示す。数値制御装置などから
指令された位置指令Pcは位置制御部1及びフィードフ
ォワード量演算部2に送られる。位置制御部1では位置
指令Pcと位置フィードバックPfbから速度指令Vc
pを作成する。通常、速度指令Vcpは位置指令Pcと
位置フィードバックPfbとの差分である位置偏差に、
ポジションゲインを乗算して作成される。またフィード
フォワード量演算部2では、位置指令Pcを微分して分
配指令を求め、その分配指令にフィードフォワード係数
Kfを乗算して、フィードフォワード量Vcfを作成す
る。速度指令Vcpとフィードフォワード量Vcfは加
算して速度指令Vcとなり、速度制御部3に送られる。
速度制御部3では、速度指令Vcと速度フィードバック
Vfbから電流指令Icが作成される。通常、電流指令
Icは速度指令Vcと速度フィードバックVfbとの積
分(PI)制御で作成される。電流指令Icは電流制御
部4に送られ、電流制御部4 からサーボモータ5へ駆動
電流Iが出力される。位置フィードバックPfbは速度
フィードバックVfbを積分することにより算出でき
る。
【0005】以上のようにフィードフォワード制御を行
うことにより、位置制御系の遅れを補正して、位置ずれ
を低減することができる。フィードフォワード係数Kf
を調整することにより、円弧軌跡の半径方向の縮小を防
ぐことができる。
【0006】このフィードフォワード係数Kfの調整
は、制御系の遅れを考慮して調整しなければならない。
しかし制御系の遅れを推定することは容易ではない。こ
れは、位置制御周期、位置ループゲイン、速度制御系の
応答性、制御対象の負荷状態などの多くの要素から成る
ためである。
【0007】そこでフィードフォワード係数Kfの調整
方法としては、基準半径の円弧を基準速度で描いた場
合、定常速度時に半径方向の位置ずれが最小となる円弧
軌跡が描けることを目安にする。基準半径の円弧軌跡及
び基準速度となる位置指令を設定し、任意のフィードフ
ォワード係数で実際にサーボ機構で円弧軌跡を描かせ
る。描けた円弧の半径が指令円弧の半径より小さい場
合、フィードフォワード係数を先の設定値より大きく
し、指令半径より大きい場合、フィードフォワード係数
を先の設定値より小さくするという作業を繰り返して調
整する方法が取られている。
【0008】上記の調整方法により設定されたフィード
フォワード係数Kfは、位置指令の加速時、定常速度時
及び減速時において、図8に示すように同じ値(固定
値)で用いられてフィードフォワード制御を行ってい
る。
【0009】またフィードフォワード制御において、設
定された加減速時定数によりフィードフォワード制御量
の加減速を行って位置フィードフォワード制御を行う方
法(例えば、特開平3−15911号公報)などがあ
る。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】前述した調整方法で設
定したフィードフォワード係数Kfでフィードフォワー
ド制御を行う場合、位置指令の定常速度時では半径方向
の位置ずれがなく円弧軌跡が描くことがてきる。しかし
位置指令の加速開始付近及び減速終了付近に速度指令が
急激に変化するため、速度指令に速度制御系が追従でき
ず、位置ずれが発生する。これは加速時及び減速時にフ
ィードフォワード量が急激に変化するために、速度指令
も急激に変化するからである。2軸のサーボ機構で円弧
軌跡を描いた時の円弧軌跡を図9に示す。図9は指令円
弧からの半径方向のずれを拡大したものであり、1目盛
りが0.01mmに相当する。図9のように、円弧軌跡
開始点付近で円弧軌跡に飛び出しが生じ、また円弧軌跡
の終了点付近に円弧軌跡のへこみが生じる。円弧軌跡の
精度はこの位置ずれにより決定されるので、高精度な円
弧軌跡が描くことができない。また補間周期と位置制御
周期を同一にして位置制御周期単位で位置指令Pcを加
減速し、分配指令の変化を滑らかにして、フィードフォ
ワード量Vcfの変化を滑らかにした場合でも、この位
置ずれは発生する。
【0011】特開平3−15911号公報に記載されて
いる方法では、補間周期が位置制御周期より長く、補間
周期単位で分配指令が変化する場合、補間周期毎に分配
指令が大きく変化するため、フィードフォワード量Vc
fも大きく変化する。そこでフィードフォワード量Vc
fに加減速を行い、フィードフォワード量Vcfを滑ら
かに変化させるものである。これはフィードフォワード
量の変化を滑らかにするという点では、位置制御周期単
位で位置指令Pcを加減速してフィードフォワード制御
を行う場合と同じ効果しかない。そのため、円弧軌跡開
始点付近での円弧軌跡の飛び出し及び円弧軌跡の終了点
付近の円弧軌跡のへこみという位置ずれは生じる。
【0012】本発明は上記の課題を解決し、高精度の位
置決めを行うことができる位置制御装置を提供すること
を目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目標を達成するため
に本発明の第1手段の位置制御装置は、サーボモータを
制御する位置制御装置において、位置指令の加速開始後
設定した加速フィードフォワード係数制御時間内の経
過時間である加速開始後時間からフィードフォワード係
数を演算する加速フィードフォワード係数演算部を設
け、演算されたフィードフォワード係数を用いてフィー
ドフォワード制御を行うものである。
【0014】本発明の第2手段の位置制御装置は、サー
ボモータを制御する位置制御装置において、位置指令の
加速開始時に設定した加速フィードフォワード係数制御
時間内の経過時間である加速開始後時間に対応したフィ
ードフォワード係数を記憶する加速フィードフォワード
係数記憶部を設け、記憶されたフィードフォワード係数
を用いてフィードフォワード制御を行うものである。
【0015】本発明の第3手段の位置制御装置は、サー
ボモータを制御する位置制御装置において、位置指令の
減速終了前に設定した減速フィードフォワード係数制御
時間内の経過時間である減速終了前時間からフィードフ
ォワード係数を演算する減速フィードフォワード係数演
算部を設け、演算されたフィードフォワード係数を用い
てフィードフォワード制御を行うものである。
【0016】本発明の第4手段の位置制御装置は、サー
ボモータを制御する位置制御装置において、位置指令の
減速終了前に設定した減速フィードフォワード係数制御
時間内の経過時間である減速終了前時間に対応したフィ
ードフォワード係数を記憶する減速フィードフォワード
係数記憶部を設け、記憶されたフィードフォワード係数
を用いてフィードフォワード制御を行うものである。
【0017】
【発明の実施の形態】上記の構成により、本発明の第1
手段の位置制御装置は、位置指令の加速開始後の時間を
収集し、この加速開始後時間からフィードフォワード係
数を演算し、フィードフォワード制御を行うという作用
を有する。
【0018】本発明の第2手段の位置制御装置は、位置
指令の加速開始後の時間を収集し、この加速開始後時間
に対応したフィードフォワード係数を記憶部から読み出
し、フィードフォワード制御を行うという作用を有す
る。
【0019】本発明の第3手段の位置制御装置は、位置
指令の減速終了前の時間を収集し、この減速終了前間か
らフィードフォワード係数を演算し、フィードフォワー
ド制御を行うという作用を有する。
【0020】本発明の第4手段の位置制御装置は、位置
指令の減速終了前の時間を収集し、この減速終了前時間
に対応したフィードフォワード係数を記憶部から読み出
し、フィードフォワード制御を行うという作用を有す
る。
【0021】(実施の形態1)以下、本発明の実施の形
態1について説明する。図1の実施の形態1における位
置制御装置は、図7の従来のフィードフォワード制御を
用いた位置制御装置の構成に、加速フィードフォワード
係数演算部6を追加したものである。加速フィードフォ
ワード係数演算部6には、位置指令Pcの加速開始時か
らの経過時間である加速開始後時間tsが入力され、加
速開始後時間tsからフィードフォワード係数Kfを演
算する。算出されたKfはフィードフォワード量演算部
2に出力される。
【0022】しかるに、従来のフィードフォワード制御
では、円弧軌跡開始点付近の円弧軌跡は飛び出す。そこ
で、加速開始時のフィードフォワード係数は初期値を通
常の値より小さくし、経過時間に伴い徐々に大きくすれ
ばよい。フィードフォワード係数初期値(加速開始時の
フィードフォワード係数値)をKfs、通常速度時のフ
ィードフォワード係数をKf0とすると、KfsとKf
0は数式(1)のような関係になる。
【0023】 Kfs < Kf0 ・・・・・・・・・・(1) 定常速度時のフィードフォワード係数Kf0は従来のフ
ィードフォワード制御で用いられた値を使用する。
【0024】加速開始後のフィードフォワード係数Kf
を加速開始後時間tsに応じて変化させる場合、Kfは
数式(2)から求める。
【0025】 Kf=Kf0+Ks*ts ・・・・・・・(2) 加速開始時からフィードフォワード係数を制御する時間
を加速フィードフォワード係数制御時間Tsとすると、
係数Ksは数式(3)のようになる。
【0026】 Ks=(Kf0−Kfs)/Ts ・・・・(3) フィードフォワード係数Kfは加速開始時からTs経過
後、Kf0になる。Ts以降はフィードフォワード係数
はKf0を維持する。
【0027】このように本実施の形態1では、加速開始
時のフィードフォワード係数Kfを小さくし、加速開始
後時間tsに伴いフィードフォワード係数Kfを徐々に
大きくすることにより、フィードフォワード量を滑らか
に変化させ、速度指令の急激な変化が抑えられる。この
ため速度制御系が速度指令に追従でき、円弧開始点付近
の円弧軌跡の位置ずれ(飛び出し)を減少させることが
できる。
【0028】(実施の形態2)図2の実施の形態2は、
図1の実施の形態1における位置制御装置の構成におけ
る加速フィードフォワード係数演算部6の代わりに、加
速フィードフォワード係数記憶部7を設置したものであ
る。加速フィードフォワード係数記憶部7には、加速開
始後時間tsに対応したフィードフォワード係数Kfを
記憶するメモリがある。加速開始後時間tsが入力され
ると、加速開始後時間tsに対応したフィードフォワー
ド係数Kfがフィードフォワード量演算部2に逐次出力
する。本実施の形態2では、数式(2)などから加速開
始後時間ts対応したフィードフォワード係数Kfを予
め計算し、前記加速フィードフォワード係数記憶部のメ
モリの先頭アドレスから順に格納する。加速開始後時間
tsが入力されると、加速開始後時間tsに対応したア
ドレスのメモリからフィードフォワード係数Kfを読み
出し、フィードフォワード量演算部2に出力する。
【0029】このように加速フィードフォワード係数記
憶部7では加速開始後時間tsに対応したフィードフォ
ワード係数Kfを検索してフィードフォワード量演算部
2に出力するだけであるので、フィードフォワード係数
Kfの演算時間が不要であり、短時間で処理できる。ま
た加速開始後時間tsとフィードフォワード係数Kfの
関係が数式で表せない場合、例えば実験的にフィードフ
ォワード係数Kfの制御方法が求められた場合でも、フ
ィードフォワード係数Kfの数値そのものを加速フィー
ドフォワード係数記憶部7に記憶させれば、容易に加速
開始後のフィードフォワード係数の制御が実現できる。
【0030】(実施の形態3)図3の実施の形態3にお
ける位置制御装置は、図7の従来のフィードフォワード
制御の構成に、減速フィードフォワード係数演算部8を
追加したものである。減速フィードフォワード係数演算
部8には、位置指令Pcが減速終了するまでの時間であ
る減速終了前時間teが入力され、減速終了前時間te
からフィードフォワード係数Kfを演算する。算出され
たKfはフィードフォワード量演算部2に出力される。
【0031】しかるに、従来のフィードフォワード制御
では、円弧軌跡終了点付近の円弧軌跡はへこむ。そこ
で、減速終了前のフィードフォワード係数Kfをフィー
ドフォワード係数の終了値まで徐々に大きくすればよ
い。フィードフォワード係数終了値(減速終了時のフィ
ードフォワード係数値)をKfe、通常速度時のフィー
ドフォワード係数をKf0とすると、KfsとKf0は
数式(4)のような関係になる。
【0032】 Kf0 < Kfe ・・・・・・・・・・(4) 定常速度時のフィードフォワード係数Kf0は従来のフ
ィードフォワード制御で用いられた値を使用する。
【0033】減速終了前のフィードフォワード係数Kf
を減速終了前時間teに応じて変化させる場合、減速終
了前にフィードフォワード係数を制御する時間を減速フ
ィードフォワード係数制御時間Teとすると、Kfは数
式(5)から求める。
【0034】 Kf=Kf0+Ke*(Te−te) ・・(5) 係数Keは数式(6)のようになる。
【0035】 Ke=(Kfe−Kf0)/Te ・・・・(6) フィードフォワード係数Kfはフィードフォワード係数
の減速制御開始からTe経過後、Kfeになる。
【0036】このように減速終了前にフィードフォワー
ド係数Kfを減速終了前時間teに伴いフィードフォワ
ード係数終了値Kfeまで徐々に大きくすることによ
り、フィードフォワード量を滑らかに変化させ,速度指
令の急激な変化が抑えられる。このため速度制御系が速
度指令に追従で、円弧終了点付近の円弧軌跡の位置ずれ
(へこみ)を減少させることができる。
【0037】(実施の形態4)図4の実施の形態4は、
図3の位置制御装置の構成における減速フィードフォワ
ード係数演算部8の代わりに、減速フィードフォワード
係数記憶部9を設置したものである。減速フィードフォ
ワード係数記憶部9には、減速終了前時間teに対応し
たフィードフォワード係数Kfを記憶するメモリがあ
る。減速終了前時間teが入力されると、減速終了前時
間teに対応したフィードフォワード係数Kfがフィー
ドフォワード量演算部2に逐次出力する。本実施の形態
4では、数式(5)などから減速終了前時間te対応し
たフィードフォワード係数Kfを予め計算し、メモリの
先頭アドレスから順に格納する。減速終了前時間teが
入力されると、減速終了前時間teに対応したアドレス
のメモリからフィードフォワード係数Kfを読み出し、
フィードフォワード量演算部2に出力する。
【0038】このように減速フィードフォワード係数記
憶部9では減速終了前時間teに対応したフィードフォ
ワード係数Kfを検索してフィードフォワード量演算部
2に出力するだけであるので、フィードフォワード係数
Kfの演算時間が不要であり、短時間で処理できる。ま
た減速終了前時間teとフィードフォワード係数Kfの
関係が数式で表せない場合、例えば実験的にフィードフ
ォワード係数Kfの制御方法が求められた場合でも、フ
ィードフォワード係数Kfの数値そのものを減速フィー
ドフォワード係数記憶部9に記憶させておけば、容易に
減速終了前のフィードフォワード係数の制御が実現でき
る。そして、実施の形態1、2のいずれかからの加速時
の処理を、実施の形態3、4のいずれかからの減速時の
処理を行うことができる。
【0039】つぎに実施の形態1、3を用いたフィード
フォワード係数の制御をX、Yテーブルの制御を行う2
軸サーボ機構に適用し、円弧軌跡を描かせるシミュレー
ションの結果を説明する。
【0040】図5は本シミュレーションにおける位置制
御装置の分配指令とフィードフォワード係数の関係を示
す。図5の分配指令とは、X軸、Y軸の合成分配指令を
表している。また、加速フィードフォワード係数制御時
間Tsは位置指令の加速時間Taの1.5倍の時間を設
定している。さらに減速フィードフォワード係数制御時
間Teは位置指令の減速時間Taと同じ時間を設定して
いる。またフィードフォワード係数初期値Kfsを0.
45、フィードフォワード係数定常値Kf0を0.7
2、フィードフォワード係数終了前値Kfeを0.99
としている。これらの値から加速開始後及び減速終了前
のフィードフォワード係数の計算式を作成し、加速フィ
ードフォワード係数演算部6及び減速フィードフォワー
ド係数演算部8でフィードフォワード係数の演算を行
う。このフィードフォワード係数の制御は、X軸、Y軸
とも同様の制御を行っている。またシミュレーションで
は直径10mmの円を6000mm/分の速度で円弧軌
跡を描かせる指令を行っている。
【0041】図6は、この円弧軌跡のシミュレーション
結果を拡大して示す。図6は指令半径5mmからの半径
方向のずれ分を拡大したものであり、1目盛りが0.0
1mmに相当する。点線の円が指令半径の円弧にあた
る。図6と図9の円弧軌跡のシミュレーション拡大図を
比較すれば明らかなように、加速開始後及び減速終了前
にフィードフォワード係数Kfを制御することにより、
円弧開始点付近の円弧軌跡の飛び出しと円弧終了点付近
の円弧軌跡のへこみを減少させ、円弧軌跡精度を向上さ
せることができる。このように本シミュレーションでは
従来の位置制御装置のフィードフォワード制御と比較し
て円弧軌跡精度が2倍以上向上している。
【0042】また、本シミュレーションにおいて加速時
間を変化させた場合、フィードフォワード係数加速制御
時間Tsと位置指令の加速時間Taとの倍率は最適値に
変化させる必要があるが、フィードフォワード係数減速
制御時間Teは、位置指令の減速時間Taと同じ時間で
よいことがシミュレーションにより確認されている。
【0043】さらに、本シミュレーションと位置制御系
の条件が異なる場合には、その位置制御系に最適なもの
に、フィードフォワード係数初期値Kfs、加速フィー
ドフォワード係数制御時間Ts、フィードフォワード係
数定常値Kf0、フィードフォワード係数終了値Kf
e、減速フィードフォワード係数制御時間Teのそれぞ
れを設定しなければならない。
【0044】なお、フィードフォワード係数Kfと加速
開始後時間tsと減速終了前時間teとの関係は数式
(2)、(6)のように一時関数で表すだけでなく、二
次関数などで表してフィードフォワード係数制御を行っ
てもよい。
【0045】
【発明の効果】以上のように、本発明の第1手段の位置
制御装置は、サーボ機構を制御する位置制御装置におい
て、位置指令の加速開始後にフィードフォワード係数を
制御して位置制御を行うので、位置指令の加速開始後の
位置ずれを減少することができる。特に円弧軌跡指令時
には、円弧開始点付近の円弧軌跡の飛び出しを低減し、
円弧軌跡精度を向上させることができる優れた効果を奏
するものである。
【0046】本発明の第2手段の位置制御装置は、加速
開始後時間に対応したフィードフォワード係数を予め記
憶しておくので、フィードフォワード係数の演算時間を
短縮して、位置指令の加速加速開始後の位置ずれを減少
することができ、また加速開始後時間とフィードフォワ
ード係数の関係が数式で表せない場合でも、容易に加速
開始後のフィードフォワード係数を制御して、位置指令
の加速開始後の位置ずれを減少することができ、特に円
弧軌跡指令時には、円弧開始点付近の円弧軌跡の飛び出
しを低減し、円弧軌跡精度を向上させることができる優
れた効果を奏するものである。
【0047】本発明の第3手段の位置制御装置は、サー
ボ機構を制御する位置制御装置において、位置指令の減
速終了前にフィードフォワード係数を制御して位置制御
を行うので、位置指令の減速終了前の位置ずれを減少す
ることができ、特に円弧軌跡指令時には、円弧終了点付
近の円弧軌跡のへこみを低減し、円弧軌跡精度を向上さ
せることができる優れた効果を奏するものである。
【0048】本発明の第4手段の位置制御装置は、減速
終了前時間に対応したフィードフォワード係数を予め記
憶しておくので、フィードフォワード係数の演算時間を
短縮して、位置指令の減速終了前の位置ずれを減少する
ことができ、また減速終了前時間とフィードフォワード
係数の関係が数式で表せない場合でも、容易に減速終了
前のフィードフォワード係数を制御して、位置指令の減
速終了前の位置ずれを減少することができ、特に円弧軌
跡指令時には、円弧終了点付近の円弧軌跡のへこみを低
減し、円弧軌跡精度を向上させることができる優れた効
果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1における位置制御装置の
ブロック構成図
【図2】同実施の形態2における位置制御装置のブロッ
ク構成図
【図3】同実施の形態3における位置制御装置のブロッ
ク構成図
【図4】同実施の形態4における位置制御装置のブロッ
ク構成図
【図5】同位置制御装置の分配指令とフィードフォワー
ド係数の変化の関係を示す特性線図
【図6】同位置制御装置の円弧軌跡のシミュレーション
拡大図
【図7】従来の位置制御装置のブロック構成図
【図8】従来の位置制御装置の分配指令とフィードフォ
ワード係数の変化の関係を示す特性線図
【図9】従来の位置制御装置の円弧軌跡のシミュレーシ
ョン拡大図
【符号の説明】
1 位置制御部 2 フィードフォワード量演算部 3 速度制御部 4 電流制御部 5 サーボモータ 6 加速フィードフォワード係数演算部 7 加速フィードフォワード係数記憶部 8 減速フィードフォワード係数演算部 9 減速フィードフォワード係数記憶部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 橋本 敦実 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (56)参考文献 特開 平4−337812(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G05D 3/00 - 3/20

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 数値制御装置から指令された位置指令と
    位置フィードバックから速度指令を作成する位置制御部
    と、位置指令を微分して分配指令を求め、その分配指令
    にフィードフォワード係数を乗算してフィードフォワー
    ド量を作成するフィードフォワード量演算部と、前記速
    度指令とフィードフォワード量を加算した速度指令と速
    度フィードバックから電流指令を作成する速度制御部
    と、電流指令を入力しサーボモータへ駆動電流を出力す
    る電流制御部とを有し、前記サーボモータを制御する位
    置制御装置において、位置指令の加速開始後に設定した
    加速フィードフォワード係数制御時間内の経過時間であ
    加速開始後時間からフィードフォワード係数を演算す
    る加速フィードフォワード係数演算部を設け、演算され
    たフィードフォワード係数を用いてフィードフォワード
    制御を行う位置制御装置。
  2. 【請求項2】 数値制御装置から指令された位置指令と
    位置フィードバックから速度指令を作成する位置制御部
    と、位置指令を微分して分配指令を求め、その分配指令
    にフィードフォワード係数を乗算してフィードフォワー
    ド量を作成するフィードフォワード量演算部と、前記速
    度指令とフィードフォワード量を加算した速度指令と速
    度フィードバックから電流指令を作成する速度制御部
    と、電流指令を入力しサーボモータへ駆動電流を出力す
    る電流制御部とを有し、前記サーボモータを制御する位
    置制御装置において、位置指令の加速開始時に設定した
    加速フィードフォワード係数制御時間内の経過時間であ
    加速開始後時間に対応したフィードフォワード係数を
    記憶する加速フィードフォワード係数記憶部を設け、記
    憶されたフィードフォワード係数を用いてフィードフォ
    ワード制御を行う位置制御装置。
  3. 【請求項3】 数値制御装置から指令された位置指令と
    位置フィードバックから速度指令を作成する位置制御部
    と、位置指令を微分して分配指令を求め、その分配指令
    にフィードフォワード係数を乗算してフィードフォワー
    ド量を作成するフィードフォワード量演算部と、前記速
    度指令とフィードフォワード量を加算した速度指令と速
    度フィードバックから電流指令を作成する速度制御部
    と、電流指令を入力しサーボモータへ駆動電流を出力す
    る電流制御部とを有し、前記サーボモータを制御する位
    置制御装置において、位置指令の減速終了前に、設定し
    た減速フィードフォワード係数制御時間内の経過時間で
    ある減速終了前時間からフィードフォワード係数を演算
    する減速フィードフォワード係数演算部を設け、演算さ
    れたフィードフォワード係数を用いてフィードフォワー
    ド制御を行う位置制御装置。
  4. 【請求項4】数値制御装置から指令された位置指令と位
    置フィードバックから速度指令を作成する位置制御部
    と、位置指令を微分して分配指令を求め、その分配指令
    にフィードフォワード係数を乗算してフィードフォワー
    ド量を作成するフィードフォワード量演算部と、前記速
    度指令とフィードフォワード量を加算した速度指令と速
    度フィードバックから電流指令を作成する速度制御部
    と、電流指令を入力しサーボモータへ駆動電流を出力す
    る電流制御部とを有し、前記サーボモータを制御する位
    置制御装置において、位置指令の減速終了前に、設定し
    た減速フィードフォワード係数制御時間内の経過時間で
    ある減速終了前時間に対応したフィードフォワード係数
    を記憶する減速フィードフォワード係数記憶部を設け、
    記憶されたフィードフォワード係数を用いてフィードフ
    ォワード制御を行う位置制御装置。
JP05279396A 1996-03-11 1996-03-11 位置制御装置 Expired - Fee Related JP3269375B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP05279396A JP3269375B2 (ja) 1996-03-11 1996-03-11 位置制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP05279396A JP3269375B2 (ja) 1996-03-11 1996-03-11 位置制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH09244748A JPH09244748A (ja) 1997-09-19
JP3269375B2 true JP3269375B2 (ja) 2002-03-25

Family

ID=12924724

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP05279396A Expired - Fee Related JP3269375B2 (ja) 1996-03-11 1996-03-11 位置制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3269375B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102033515A (zh) * 2009-09-28 2011-04-27 三菱电机株式会社 加工控制装置以及激光加工装置

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20030033744A (ko) * 2001-10-25 2003-05-01 김재열 레이저를 이용한 초미세 위치제어기술
JP4362762B2 (ja) * 2003-10-29 2009-11-11 株式会社安川電機 サーボ制御装置およびその調整方法
JP5319167B2 (ja) * 2008-06-06 2013-10-16 株式会社ミツトヨ 制御装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102033515A (zh) * 2009-09-28 2011-04-27 三菱电机株式会社 加工控制装置以及激光加工装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPH09244748A (ja) 1997-09-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Erkorkmaz et al. High speed CNC system design. Part III: high speed tracking and contouring control of feed drives
US5107193A (en) Feedforward control apparatus for a servomotor
KR0184872B1 (ko) 서보제어장치
JPH03228106A (ja) サーボモータの制御方法
US6316903B1 (en) Synchronous controller
EP0089156B1 (en) Method and apparatus for controlling acceleration and/or deceleration
JPH0628006A (ja) 2自由度制御装置及び電動機のサーボ制御装置
JP2002175105A (ja) 数値制御方法
US4888536A (en) Device for controlling positioning of an object
JP3388112B2 (ja) 位置決め制御装置
JP3269375B2 (ja) 位置制御装置
JP3285681B2 (ja) サーボモータの制御方法
US5740327A (en) Method of and apparatus for robot tip trajectory control
CN112865750A (zh) 基于fir滤波器的数控系统倍率变化平滑控制方法及装置
US5510996A (en) Method for determining auxiliary position-control parameters
JP2826391B2 (ja) バックラッシ加速制御方法
KR970002259B1 (ko) 서보모터의 제어방법
JPH07110714A (ja) 複数モータによる位置、速度、トルク制御方法
JPH07210225A (ja) 数値制御装置
JPH0272414A (ja) 数値制御における送り速度制御方法
EP1164448A2 (en) Control apparatus
JPH10105247A (ja) サーボモータのオーバーシュート防止方法
JP3232252B2 (ja) 位置決め制御装置及び位置決め制御方法
JP3188396B2 (ja) 数値制御における送り速度制御方法および装置
JP2741781B2 (ja) レーザ加工装置

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080118

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090118

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090118

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100118

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100118

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110118

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110118

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120118

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130118

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130118

Year of fee payment: 11

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees