JP3388112B2 - 位置決め制御装置 - Google Patents

位置決め制御装置

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JP3388112B2
JP3388112B2 JP28378596A JP28378596A JP3388112B2 JP 3388112 B2 JP3388112 B2 JP 3388112B2 JP 28378596 A JP28378596 A JP 28378596A JP 28378596 A JP28378596 A JP 28378596A JP 3388112 B2 JP3388112 B2 JP 3388112B2
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実 高橋
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、位置決め制御装置
に関し、詳しくは、レーザ光書込みユニットに用いるF
θミラー等の形状測定装置、ロボットやNC工作機械等
に使用される位置決め制御装置において、運転中に誤っ
て制御軸がワーク等に衝突したような事態を検出してこ
れを速やかに回避することができる位置決め制御装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、ロボットやNC工作機械等にあ
っては、アクチュエータによって制御軸が目標位置にな
るように制御しており、この種の位置決め制御装置とし
ては、例えば、特開平6ー284764号公報に記載さ
れたようなものがある。このものは、アクチュエータ
と、このアクチュエータの回転位置または機械の位置を
検出する位置検出器と、前記モータの回転速度を検出す
る速度検出手段と、前記モータの回転位置指令を発生す
る位置指令発生部と、前記モータの回転位置を制御する
位置制御部と、前記モータの回転速度を制御する速度制
御部と、前記モータのトルク電流を制御する電流制御部
と、を備えた位置決め制御装置において、トルク電流指
令とモータの回転速度を入力し、外乱トルクを推定する
外乱オブザーバと、前記外乱オブザーバにより推定され
た外乱トルクが予め設定されている許容外乱トルク値を
越えたとき、前記モータを停止する方向に制動トルク電
流指令を前記モータが停止するまで通常の電流指令に替
えて前記電流制御部に出力する逆転制動制御部と、を備
えている。
【0003】このものによれば、機械の衝突を検出した
直後にモータが停止する方向に機械が許す最大の制動ト
ルクをモータに与えることができるため、衝突の検出後
のサーボモータの制動時間および制動距離を短縮するこ
とができるメリットがある。また、その他の位置決め制
御装置としては、例えば、特開平3−110406号公
報に記載されたようなものがある。
【0004】このものは、1つのアクチュエータが、こ
のアクチュエータと対物レンズとの間の距離を光学的に
検出するフォーカス信号を発生するフォーカス信号発生
部および対物レンズの位置を検出する位置検出部からな
る2つの位置検出手段を具備しており、1つのゲインコ
ントローラ回路(位置制御部)への入力であるフォーカ
ス信号と位置検出信号の2つの位置検出手段を切換える
ことによって共にアクチュエータの位置決め制御を行な
うフォーカスサーボ系と位置制御系の制御を切換えるよ
うにしているものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の位置決め制御装置にあっては、外乱オブザー
バにモータ速度を入力するための速度制御装置(速度制
御部)が必要になってしまうとともに、モータ制動トル
クを発生させるための逆転制動制御部が必要になってし
まい、装置のコストが増大してしまうという問題があっ
た。
【0006】また、モータの衝突の検出方法としては、
トルク電流とモータの回転から推定された外乱が所定の
値を越えたときに衝突と判断しているが、モータの起動
時や停止時は、モータの速度または位置の変化が少なく
電流が瞬間的に大きく流れるため、外乱オブザーバによ
って推定される外乱は大きな値となってしまい、衝突し
たものと誤判断してしまうという問題があった。
【0007】また、推定外乱と比較する所定の値を大き
くとった場合には、誤動作と判断される可能性は少ない
が、外乱オブザーバの帯域によっては、所定の値になる
までの推定時間がかかってしまい、衝突したときの機械
の損傷が大きくなるという不具合が発生してしまう。ま
た、後者に記載された位置決め制御装置にあっては、外
乱オブザーバについての考慮は一切なされていないた
め、外乱を推定してこれを抑圧することができないとい
う問題がある。
【0008】そこで請求項1〜7記載の発明は、危険回
避のための特別な装置やセンサ等を設けることなしに制
御軸等のアクチュエータの衝突時の機械損傷を最小限に
することができる低コストな位置決め制御装置を提供す
ることを目的としている。また、請求項8〜12記載の発
明は、アクチュエータの複数の検出態様に応じて複数の
外乱を推定するようにして、アクチュエータの衝突時の
機械損傷を最小限にすることができる位置決め制御装置
を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
上記課題を解決するために、モータと、該モータの回転
位置または該モータに取付けられた機械の位置を検出す
る位置検出部と、前記モータに供給される電流を制御す
ることによりモータを駆動する電流制御部と、前記モー
タに供給される電流を検出する電流検出部と、前記モー
タの回転位置または機械の位置の目標位置を設定する位
置指令部と、前記モータの回転位置または機械の位置を
制御する位置制御部と、を備えた位置決め制御装置にお
いて、前記モータに供給される電流とモータの回転位置
または機械の位置を入力し、モータの状態量を推定する
外乱オブザーバと、外乱オブザーバによって推定された
状態量の1つである外乱が、所定の値を衝突を検出して
から回避動作に移行するまでの所定の期間以上越えて所
定の値であるとき、モータの回転位置または機械の位置
の目標位置を変更する回避動作指令部と、を備えたこと
を特徴としている。
【0010】その場合、モータの起動時や停止時等のよ
うにモータの速度または位置の変化が少なく電流が瞬間
的に大きく流れる場合には、外乱が発生したものと判断
せずに危険回避動作を行なわず、外乱が所定の値を所定
の時間以上越えたときモータの回転位置または機械の位
置の目標位置を変更して危険回避動作を行なうので、衝
突したときの機械の損傷を最小限にすることができる。
また、危険回避のための特別な装置やセンサを設けず
に、所定の値を所定の時間以上越えたときモータの回転
位置または機械の位置の目標位置を変更するのみで危険
を回避することができるので、位置決め制御装置のコス
トを大幅に低減することができる。
【0011】請求項2記載の発明は、上記課題を解決す
るために、モータと、該モータの回転位置または該モー
タに取付けられた機械の位置を検出する位置検出部と、
前記モータに供給される電流を制御することによりモー
タを駆動する電流制御部と、前記モータの回転位置また
は機械の位置の目標位置を設定する位置指令部と、電流
指令値を出力することにより前記モータの回転位置また
は機械の位置を制御する位置制御部と、を備えた位置決
め制御装置において、前記位置制御部からの電流指令値
とモータの回転位置または機械の位置を入力し、モータ
の状態量を推定する外乱オブザーバと、外乱オブザーバ
によって推定された状態量の1つである外乱が、衝突を
検出してから回避動作に移行するまでの所定の期間以上
越えて所定の値であるとき、モータの回転位置または機
械の位置の目標位置を変更する回避動作指令部と、を備
えたことを特徴としている。
【0012】その場合、請求項1記載の発明がモータに
供給される電流とモータの回転位置または機械の位置を
入力し、モータの状態量を推定しているのに対して、本
発明では、位置制御部からの電流指令値とモータの回転
位置または機械の位置を入力し、モータの状態量を推定
しているため、請求項1記載の発明と同様の作用に加え
て、モータ電流を検出する電流検出器や検出値を演算装
置に取込むためのA/D変換器を不要にできるので、位
置決め制御装置のコストをより一層を安価なものにする
ことができる。
【0013】請求項3記載の発明は、上記課題を解決す
るために、請求項1または2記載の発明において、前記
回避動作指令部は、外乱オブザーバによって推定された
外乱を打ち消す方向に所定の位置だけ回避動作を行なう
ように、前記目標位置を該所定の位置に変更することを
特徴としている。その場合、危険回避のために目標位置
を適宜変更しているので、危険の回避を確実に行なって
制御軸等のアクチュエータの衝突時の機械の損傷を最小
限にすることができる。
【0014】請求項4記載の発明は、上記課題を解決す
るために、請求項1または請求項2記載の発明におい
て、前記回避動作指令部は、外乱オブザーバによって推
定された外乱の符号に応じて所定の位置を変更し、回転
位置または機械の位置の目標位置を前記所定の位置に変
更することを特徴としている。その場合、危険を回避す
るための距離がモータの駆動方向によって異なる場合で
あっても支障なしに危険の回避を行うことができる。
【0015】請求項5記載の発明は、上記課題を解決す
るために、請求項1または2記載の発明において、前記
回避動作指令部は、外乱オブザーバによって推定された
外乱の符号に応じてこの外乱の比較対象である前記所定
の値を変更することを特徴としている。その場合、モー
タの駆動方向によって異なる推定外乱に含まれるノミナ
ルモデルに対するパラメータの違いに対処することがで
き、モータの駆動方向によって異常または過負荷となる
基準を適宜変更することができる。
【0016】請求項6記載の発明は、上記課題を解決す
るために、請求項1〜5何れかに記載の発明において、
前記モータを機械的に停止させる制動手段と、前記電流
制御部から出力されるモータ電流を完全に遮断する電流
遮断部を有することを特徴としている。その場合、モー
タを所望するときに確実に停止させることができる。
【0017】請求項7記載の発明は、上記課題を解決す
るために、請求項6記載の発明において、外乱オブザー
バによって推定された状態量の1つである外乱が、衝突
を検出してから回避動作に移行するまでの所定の期間以
上越えて所定の値であるとき、回避動作を行なった後に
前記制動手段と電流遮断部を動作させることにより、モ
ータを完全に停止させるモータ停止制御手段を有するこ
とを特徴としている。
【0018】その場合、危険の回避後にモータを確実に
停止させることができるので、危険回避後に位置制御装
置の安全性を十分に確保することができる。請求項8記
載の発明は、上記課題を解決するために、アクチュエー
タと、該アクチュエータの回転位置または該アクチュエ
ータに取付けられた機械の位置を検出する複数の位置検
出部と、前記アクチュエータの回転位置または機械の位
置の目標位置を設定する位置指令部と、前記位置検出部
と位置指令部からの出力信号に基づいて前記アクチュエ
ータに供給される電流指令値を生成し、該電流指令値に
基づいて前記アクチュエータの回転位置または機械の位
置を制御する位置制御部と、を備えた位置決め制御装置
であって、前記アクチュエータに供給される電流指令値
と前記アクチュエータの回転位置信号または機械の位置
信号に基づいてアクチュエータの状態量を推定する外乱
オブザーバを前記位置検出部に対応して同数設け、前記
位置制御部が前記外乱オブザーバからの出力信号に基づ
いて外乱を抑制することを特徴としている。
【0019】その場合、異なる特性を有する複数の位置
検出部からの出力信号を1つの外乱オブザーバによって
検出した場合に、特性の異なる位置検出部が切換えられ
たときに外乱オブザーバの演算値に誤差が発生して正確
な外乱の検出を行なうことができないおそれがある。本
発明では、複数の位置検出部に対応させて外乱オブザー
バを設けたため、特性の異なる位置検出部が切換えられ
た場合にも、その位置検出部に対応する外乱オブザーバ
によって検出信号が演算されるので、その演算値に誤差
が発生することがない。このため、外乱を正確に把握し
て抑制することができ、高精度な位置決め制御を実行す
ることができる。
【0020】請求項9記載の発明は、上記課題を解決す
るために、アクチュエータと、該アクチュエータの回転
速度または該アクチュエータに取付けられた機械の移動
速度を検出する複数の速度検出部と、前記アクチュエー
タの回転位置または機械の位置の目標位置を設定する位
置指令部と、前記速度検出部と位置指令部からの出力信
号に基づいて前記アクチュエータに供給される電流指令
値を生成し、該電流指令値に基づいて前記アクチュエー
タの回転位置または機械の位置を制御する位置制御部
と、を備えた位置決め制御装置であって、前記アクチュ
エータに供給される電流指令値と前記アクチュエータの
回転速度信号または機械の移動速度信号に基づいてアク
チュエータの状態量を推定する外乱オブザーバを前記速
度検出部に対応して同数設け、前記位置制御部が前記外
乱オブザーバからの出力信号に基づいて外乱を抑制する
ことを特徴としている。
【0021】その場合、異なる特性を有する複数の速度
検出部からの出力信号を1つの外乱オブザーバによって
検出した場合に、特性の異なる速度検出部が切換えられ
たときに外乱オブザーバの演算値に誤差が発生して正確
な外乱の検出を行なうことができないおそれがある。本
発明では、複数の速度検出部に対応させて外乱オブザー
バを設けたため、特性の異なる速度検出部が切換えられ
た場合にも、その速度検出部に対応する外乱オブザーバ
によって検出信号が演算されるので、その演算値に誤差
が発生することがない。このため、外乱を正確に把握し
て抑制することができ、高精度な位置決め制御を実行す
ることができる。
【0022】請求項10記載の発明は、上記課題を解決す
るために、アクチュエータと、該アクチュエータの回転
位置または該アクチュエータに取付けられた機械の位置
を検出する位置検出部と、該アクチュエータの回転速度
または該アクチュエータに取付けられた機械の移動速度
を検出する速度検出部と、前記アクチュエータの回転位
置または機械の位置の目標位置を設定する位置指令部
と、前記位置検出部または速度検出部と位置指令部から
の出力信号に基づいて前記アクチュエータに供給される
電流指令値を生成し、該電流指令値に基づいて前記アク
チュエータの回転位置または機械の位置を制御する位置
制御部と、を備えた位置決め制御装置であって、前記ア
クチュエータに供給される電流指令値と前記アクチュエ
ータの回転位置信号または機械の位置信号、または、前
記アクチュエータの回転速度信号または機械の移動速度
信号に基づいてアクチュエータの状態量を推定する外乱
オブザーバを前記位置検出部および速度検出部に対応し
て同数設け、前記位置制御部が前記外乱オブザーバから
の出力信号に基づいて外乱を抑制することを特徴として
いる。
【0023】その場合、異なる特性を有する位置検出部
および速度検出部からの出力信号を1つの外乱オブザー
バによって検出した場合に、位置検出部および速度検出
部が切換えられたときに外乱オブザーバの演算値に誤差
が発生して正確な外乱の検出を行なうことができないお
それがある。本発明では、位置検出部および速度検出部
に対応させて外乱オブザーバを設けたため、特性の異な
る位置検出部および速度検出部が切換えられた場合に
も、その位置検出部および速度検出部に対応する外乱オ
ブザーバによって検出信号が演算されるので、その演算
値に誤差が発生することがない。このため、外乱を正確
に把握して抑制することができ、高精度な位置決め制御
を実行することができる。
【0024】請求項11載の発明は、上記課題を解決する
ために、アクチュエータと、該アクチュエータの回転位
置または該アクチュエータに取付けられた機械の位置を
検出する位置検出部と、該アクチュエータまたはアクチ
ュエータに取付けられた機械と被測定物との間の距離を
光学的に検出するフォーカス信号を発生するフォーカス
信号発生部と、前記アクチュエータの回転位置または機
械の位置の目標位置を設定する位置指令部と、前記位置
検出部またはフォーカス信号発生部と位置指令部からの
出力信号に基づいて前記アクチュエータに供給される電
流指令値を生成し、該電流指令値に基づいて前記アクチ
ュエータの回転位置または機械の位置を制御する位置制
御部と、を備えた位置決め制御装置であって、前記アク
チュエータに供給される電流指令値と前記アクチュエー
タの回転位置信号または機械の位置信号、または、フォ
ーカス信号に基づいてアクチュエータの状態量を推定す
る外乱オブザーバを前記位置検出部およびフォーカス信
号発生部に対応して同数設け、前記位置制御部が前記外
乱オブザーバからの出力信号に基づいて外乱を抑制する
ことを特徴としている。
【0025】その場合、異なる特性を有する位置検出部
およびフォーカス信号発生部からの出力信号を1つの外
乱オブザーバによって検出した場合に、位置検出部およ
びフォーカス信号発生部が切換えられたときに外乱オブ
ザーバの演算値に誤差が発生して正確な外乱の検出を行
なうことができないおそれがある。本発明では、位置検
出部およびフォーカス信号発生部に対応させて外乱オブ
ザーバを設けたため、特性の異なる位置検出部およびフ
ォーカス信号発生部が切換えられた場合にも、その位置
検出部およびフォーカス信号発生部に対応する外乱オブ
ザーバによって検出信号が演算されるので、その演算値
に誤差が発生することがない。このため、外乱を正確に
把握して抑制することができ、高精度な位置決め制御を
実行することができる。
【0026】請求項12記載の発明は、上記課題を解決す
るために、アクチュエータと、該アクチュエータの回転
速度または該アクチュエータに取付けられた機械の移動
速度を検出する速度検出部と、該アクチュエータまたは
アクチュエータに取付けられた機械と被測定物との間の
距離を光学的に検出するフォーカス信号を発生するフォ
ーカス信号発生部と、前記アクチュエータの回転位置ま
たは機械の位置の目標位置を設定する位置指令部と、前
記速度検出部またはフォーカス信号発生部と位置指令部
からの出力信号に基づいて前記アクチュエータに供給さ
れる電流指令値を生成し、該電流指令値に基づいて前記
アクチュエータの回転位置または機械の位置を制御する
位置制御部と、を備えた位置決め制御装置であって、前
記アクチュエータに供給される電流指令値と前記アクチ
ュエータの回転速度信号または機械の移動速度信号、ま
たは、フォーカス信号に基づいてアクチュエータの状態
量を推定する外乱オブザーバを前記位置検出部およびフ
ォーカス信号発生部に対応して同数設け、前記位置制御
部が前記外乱オブザーバからの出力信号に基づいて外乱
を抑制することを特徴としている。
【0027】その場合、異なる特性を有する速度検出部
およびフォーカス信号発生部からの出力信号を1つの外
乱オブザーバによって検出した場合に、速度検出部およ
びフォーカス信号発生部が切換えられたときに外乱オブ
ザーバの演算値に誤差が発生して正確な外乱の検出を行
なうことができないおそれがある。本発明では、速度検
出部およびフォーカス信号発生部に対応させて外乱オブ
ザーバを設けたため、特性の異なる速度検出部およびフ
ォーカス信号発生部が切換えられた場合にも、その速度
検出部およびフォーカス信号発生部に対応する外乱オブ
ザーバによって検出信号が演算されるので、その演算値
に誤差が発生することがない。このため、外乱を正確に
把握して抑制することができ、高精度な位置決め制御を
実行することができる。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。図1〜6は本発明に係る位置決め制
御装置の第1実施形態を示す図であり、請求項1、3、
4何れかに記載の発明に対応している。まず、構成を説
明する。図1において、1は機械としてのキャリッジで
あり、このキャリッジ1はボイスコイルモータ2によっ
て駆動されるようになっている。このキャリッジ1の位
置はリニアエンコーダ(位置検出部)3によって検出さ
れるようになっており、このリニアエンコーダ3からの
検出信号は位置信号posとなって位置制御部4にフィ
ードバックされるようになっている。なお、エンコーダ
等によってキャリッジ1の位置を検出する代わりにモー
タ2の回転位置を検出するようにしても良い。
【0029】この位置制御部4はリニアエンコーダ3か
らのフィードバック信号posと位置指令部5から発生
するモータ2の回転位置の指令信号とを比較し、両信号
の偏差に応じた電流指令値irefを算出して電流制御部
6に出力するようになっている。電流制御部6は電流指
令値irefに相当するモータ電流imをモータ2に出力す
るようになっており、モータ2はこのモータ電流imに
基づいてキャリッジ1を駆動する。
【0030】また、電流センサ(電流検出部)7はモー
タ電流を検出するようになっており、この電流センサ7
によって検出されたモータ電流isensは外乱オブザーバ
8に出力される。外乱オブザーバ8にはこのモータ電流
isensと位置信号posが入力されるようになってお
り、これらの信号に基づいてモータ2のノミナルモデル
との違いを推定外乱として算出するよう。
【0031】この外乱オブザーバ8によって推定された
外乱idis(但し、idisは特許出願文字として使用でき
ない表1に示す文字の代用であり、以下、表1の文字を
idisで代用する)は電流制御部6に入力され、電流指
令値irefを制御して外乱dの抑圧を行なう。
【0032】
【表1】
【0033】また、推定外乱idisは回避動作指令部9
に入力されるようになっており、この回避動作指令部9
は入力された推定外乱idisが所定の値drefを所定の時
間tdrefを越えていたときに位置制御部4に入力された
目標位置を目標位置rposに変更するように位置制御
部4に出力し、モータ2の回転位置またはキャリッジ1
の位置を変更する。
【0034】回避動作指令部9による変更方法を図2に
具体的に示す。図2はモータ2の起動時および外乱が加
わったときの動作を示す図である。同図に示すように、
モータ2の起動時には、モータ2に電流が多く流れるが
モータ2の回転位置の変化が少ないため推定外乱idis
は大きくなって推定外乱idisが所定の値drefを越える
が、所定の時間tdrefを越えないため、目標位置の変更
が行なわれない。
【0035】一方、外乱が加わり推定外乱idisが所定
の値drefを所定の時間tdrefを越えた場合のみ目標位
置が変更され、回避動作が行なわれる。ここで、図3に
基づいて外乱オブザーバによる外乱の算出方法を説明す
る。まず、リニアモータ2の状態方程式を求める。リニ
アモータ2のブロック図は同図(a)のように示され
る。但し、kf=推力定数〔N/A〕,M=重量〔k
g〕,i=電流〔A〕,α=加速度〔m/s2〕,v=
速度〔m/s〕,x=位置〔m〕。
【0036】このリニアモータ2のブロック図を状態方
程式に書き換えると、同図(b)のように示される。但
し、A,B,Cは定数(ベクトル)、xは状態量(ベク
トル),uは入力ベクトル、y=出力ベクトルである。
この状態量を表2で示す式で計算すると、リニアモータ
2の状態方程式は次式で表わされる。
【0037】
【表2】
【0038】
【数1】
【0039】また、同図(b)で示す状態式をP(プラ
ント)とすると、このプラントからオブザーバの状態方
程式は同図(c)で示すようになり、次式で表わされ
る。なお、式1、2は共にベクトルである。
【0040】
【数2】
【0041】また、式(1)における状態量xを加速度
外乱まで拡張すると、状態量は速度v、位置x、加速度
外乱wとなるため、式(4)のオブザーバの出力x1は
速度、x2は位置、x3は加速度外乱の推定量となる(但
し、x1、x2、x3は特許出願文字として使用できない
表1に示す文字の代用であり、以下、表1の文字をそれ
ぞれx1、x2、x3で代用する)。このようにして外乱
の推定が行なわれる。
【0042】次に、作用を説明する。まず、目標位置を
正方向に移動したとき、位置偏差(位置偏差=目標位置
−位置)が正であるものとし、位置偏差の符号が目標位
置の移動方向の反対である負の外乱が加えられたものと
考える。図4に示すように、位置制御部4において目標
位置rposを正の方向に変化させていくと、モータ2
のキャリッジ1の位置posは目標位置rposに追従
して変化する。
【0043】このときの推定外乱idisはモータパラメ
ータのずれに相当する値を出力する。そして、キャリッ
ジ1がワーク等に衝突した場合、推定外乱idisは負方
向に大きくなっていく。回避動作指令部9は、推定外乱
の値が図4に示すように所定の値drefよりも小さくな
り、所定の時間tdref以上経過した場合に異常であると
判断し、推定外乱を打ち消すために位置制御部4の目標
位置rposを負方向に所定の位置Δxだけ回避するよ
うに変更して回避動作を行なう。
【0044】以下、この動作を図5に示すフローチャー
トに基づいて説明する。まず、キャリッジ1が正の方向
に移動してワーク等に衝突した場合、推定外乱idisが
所定の値−drefよりも小さい否かを判断する(ステッ
プS1)。推定外乱idisが所定の値−drefよりも小さ
いものと判断した場合には、所定の値−drefよりも小
さい時間が所定の時間tdref以上経過しているか否かを
判断する(ステップS2)。経過していた場合には目標位
置rposをキャリッジ1の現在位置posより負の方
向に所定位置Δxだけ変更して回避動作を行なう(ステ
ップS3)。
【0045】一方、キャリッジ1が負の方向に移動して
ワーク等に衝突した場合、推定外乱idisが所定の値dr
efよりも大きいか否かを判断する(ステップS4)。推
定外乱idisが所定の値drefよりも大きいものと判断し
た場合には、所定の値drefよりも大きい時間が所定の
時間tdref以上経過しているか否かを判断する(ステッ
プS5)。経過していた場合には目標位置rposをキ
ャリッジ1の現在位置posより正の方向に所定位置Δ
xだけ変更して回避動作を行なう(ステップS6)。
【0046】このように本実施形態では、モータ2に供
給される電流とモータ2の回転位置またはキャリッジ1
の位置が入力され、モータ2の状態量を推定する外乱オ
ブザーバ8と、外乱オブザーバ8によって推定された状
態量の1つである外乱が、所定の値drefを所定の時間
tdref以上越えたとき、モータ2の回転位置またはキャ
リッジ1の目標位置rposをΔxだけ変更する回避動
作指令部9を設けたため、モータ2の起動時や停止時等
のようにモータ2の速度または位置の変化が少なく電流
が瞬間的に大きく流れる場合には、外乱が発生したもの
と判断せずに危険回避動作を行なわず、外乱が所定の値
を所定の時間以上越えたときモータ2の回転位置または
キャリッジ1の位置の目標位置rposを変更して危険
回避動作を行なうことができ、衝突したときのキャリッ
ジ1の損傷を最小限にすることができる。
【0047】また、危険回避のための特別な装置やセン
サを設けずに、推定外乱idisが所定の値drefを所定の
時間tdref以上越えたときモータ2の回転位置またはキ
ャリッジ1の位置の目標位置rposを変更するのみで
危険を回避することができるので、位置決め制御装置の
コストを大幅に低減することができる。また、回避動作
指令部9は、外乱オブザーバによって推定された外乱i
disを打ち消す方向に所定の位置だけ回避動作を行なう
ように、キャリッジ1の現在位置posを負または正方
向にΔxだけ変更しているため、危険の回避を確実に行
なってキャリッジ1の衝突時のキャリッジ1の損傷を最
小限にすることができる。
【0048】なお、本実施形態では、正、負の符号に拘
らずモータ2の回転位置またはキャリッジ1の目標位置
rposをΔxだけ変更しているが、これに限らず、
正、負の符号に応じてモータ2の回転位置またはキャリ
ッジ1の目標位置rposを所定の位置に変更しても良
い。すなわち、図6のフローチャートに示すように、ス
テップS1、S2において、キャリッジ1が正の方向に移
動してワーク等に衝突した場合、推定外乱idisの発生
に際して所定の値−drefよりも小さい時間が所定の時
間tdref以上経過している場合に、目標位置rposを
キャリッジ1の現在位置posより負の方向に所定位置
Δx1だけ変更して回避動作を行ない(ステップS1
1)、ステップS4、S5において、キャリッジ1が負の
方向に移動してワーク等に衝突した場合、推定外乱idi
sの発生に際して所定の値−drefよりも大きい時間が所
定の時間tdref以上経過している場合に、目標位置rp
osをキャリッジ1の現在位置posより正の方向に前
記Δx1と異なる距離の所定位置Δx2だけ変更して回避
動作を行なうようにする。
【0049】このようにすれば、危険を回避のための距
離がモータ2の駆動方向によって異なる場合であっても
支障なしに危険の回避を行なうことができる。図7は本
発明に係る位置決め制御装置の第2実施形態を示す図で
あり、請求項5記載の発明に対応している。なお、本実
施形態では、外乱オブザーバによって推定された外乱の
符号に応じてこの外乱の比較対象である所定の値idis
をそれぞれ異なる値に変更することを特徴とするもので
あり、この点以外は上記実施形態と同様であるため、図
1の構成を用いて説明する。
【0050】図7のフローチャートにおいて、キャリッ
ジ1が正方向に移動してワーク等に衝突した場合には、
推定外乱idisが所定の値−dref1よりも小さいか否か
を判断する(ステップS21)。推定外乱idisが所定の
値−dref1よりも小さいものと判断した場合には、所定
の値−dref1よりも小さい時間が所定の時間tdref以上
経過しているか否かを判断する(ステップS22)。
【0051】経過していた場合には目標位置rposを
キャリッジ1の現在位置posより負の方向に所定位置
Δxだけ変更して回避動作を行なう(ステップS23)。
一方、キャリッジ1が負の方向に移動してワーク等に衝
突した場合、推定外乱idisが所定の値dref2よりも大
きいか否かを判断する(ステップS24)。推定外乱idi
sが所定の値dref2よりも大きいものと判断した場合に
は、所定の値dref2よりも大きい時間が所定の時間tdr
ef以上経過しているか否かを判断する(ステップS2
5)。経過していた場合には目標位置rposをキャリ
ッジ1の現在位置posより正の方向に所定位置Δxだ
け変更して回避動作を行なう(ステップS26)。
【0052】このようにすれば、モータ2の駆動方向に
よって異なる推定外乱に含まれるノミナルモデルに対す
るパラメータの違いに対処することができ、モータ2の
駆動方向によって異常または過負荷となる基準(dref
1、dref2)を適宜変更することができる。図8、9は
本発明に係る位置決め制御装置の第3実施形態を示す図
であり、請求項6、7記載の発明に対応している。な
お、本実施形態では、第1実施形態と同様の構成には同
一番号を付して説明を省略する。
【0053】図8において、11は制動装置(制動手段)
であり、この制動装置11は、回避動作指令部9が回避動
作を終了した後に出力するブレーキ動作信号brkによっ
てキャリッジ1を制動してモータ2を停止させるように
なっている。また、電流制御部6とモータ2の間には電
流遮断部12が介装されており、この電流遮断部12は回避
動作指令部9が回避動作を終了した後に出力する電流遮
断信号icutによってモータ2に供給される電流を遮
断するようになっている。したがって、モータ2は回避
動作の終了後に制動装置11および電流遮断部12によって
ハード的に完全に停止される。なお、本実施形態では、
回避動作指令部9がモータ停止制御手段を構成してい
る。
【0054】次に、図9のフローチャートに基づいて動
作を説明する。ステップS31、S32において、キャリッ
ジ1が正の方向に移動してワーク等に衝突した場合、推
定外乱idisの発生に際して所定の値−drefよりも小さ
い時間が所定の時間tdref以上経過している場合に、目
標位置rposをキャリッジ1の現在位置posより負
の方向に所定位置Δxだけ変更して回避動作を行なう
(ステップS33)。
【0055】回避動作指令部9は回避動作が終了した
後、制動装置11および電流遮断部12にブレーキ動作信号
brkおよび電流遮断信号icutを出力してモータ2を
完全に停止させる(ステップS34)。一方、ステップS
35、36において、キャリッジ1が負の方向に移動してワ
ーク等に衝突した場合、推定外乱idisの発生に際して
所定の値drefよりも大きい時間が所定の時間tdref以
上経過している場合に、目標位置rposをキャリッジ
1の現在位置posより正の方向に所定位置Δxだけ変
更して回避動作を行なう(ステップS36)。
【0056】回避動作指令部9は回避動作が終了した
後、制動装置11および電流遮断部12にブレーキ動作信号
brkおよび電流遮断信号icutを出力してモータ2を
完全に停止させる(ステップS37)。このように本実施
形態では、外乱オブザーバ8によって推定された状態量
の1つである外乱idisが、所定の値drefを所定の時間
tdref以上越えたとき、回避動作を行なった後に制動装
置11と電流遮断部12を動作させることにより、モータ2
を完全に停止させるようになっているので、危険の回避
後にモータ2を確実に停止させることができ、危険回避
後に位置決め制御装置の安全性を十分に確保することが
できる。
【0057】図10は本発明に係る位置決め制御装置の第
4実施形態を示す図であり、請求項2記載の発明に対応
している。なお、本実施形態では、第1実施形態に対し
て、電流センサが廃止されるとともに、外乱オブザーバ
8に入力される信号の1つが位置制御部4からの信号で
あることが異なる点以外は同様の構成であるため、同様
の構成には同一番号を付して説明を省略する。
【0058】図10において、位置制御部4からの出力信
号である電流指令値irefと位置信号posは外乱オブ
ザーバ8に入力されるようになっており、外乱オブザー
バ8はこれらの信号に基づいてモータ2のノミナルモデ
ルとの違いを推定外乱として算出するよう。そして、外
乱オブザーバ8によって推定された外乱idisは電流制
御部6に入力され、電流指令値irefを制御して外乱d
の抑圧を行なう。また、推定外乱idisは回避動作指令
部9に入力されるようになっており、この回避動作指令
部9は入力された推定外乱idisが所定の値drefを所定
の時間tdrefを越えたときに位置制御部4に入力された
目標位置を目標位置rposに変更するように位置制御
部4に出力し、モータ2の回転位置またはキャリッジ1
の位置を変更するようになっている。
【0059】このようにすれば、第1実施形態と同様の
効果に加えて、モータ電流を検出する電流検出器や検出
値を演算装置に取込むためのA/D変換器を不要にでき
るので、位置決め制御装置のコストをより一層を安価な
ものにすることができる。なお、目標位置rposの変
更方法や推定外乱の比較対象である所定の値drefの変
更方法は第1〜3実施形態と同様であるため、説明を省
略する。
【0060】図11は本発明に係る位置決め制御装置の第
5実施形態を示す図であり、請求項2、6、7何れかに
記載の発明に対応している。なお、本実施形態では、第
1、4実施形態と同様の構成には同一番号を付して説明
を省略する。図11において、13は制動装置(制動手段)
であり、この制動装置13は、回避動作指令部9が回避動
作を終了した後に出力するブレーキ動作信号brkによっ
てキャリッジ1を制動してモータ2を停止させるように
なっている。また、電流制御部6とモータ2の間には電
流遮断部14が介装されており、この電流遮断部14は回避
動作指令部9が回避動作を終了した後に出力する電流遮
断信号icutによってモータ2に供給される電流を遮
断するようになっている。したがって、モータ2は回避
動作の終了後に制動装置13および電流遮断部14によって
ハード的に完全的に停止されるようになっている。な
お、本実施形態では、回避動作指令部9がモータ停止制
御手段を構成している。なお、この動作は第3実施形態
の図9に示すフローチャートと同様であるため説明を省
略するが、本実施形態でも第3実施形態と同様の効果を
得ることができるのは言うまでもない。
【0061】図12、13は本発明に係る位置決め制御装置
の第6実施形態を示す図であり、請求項8記載の発明に
対応している。まず、構成を説明する。図12において、
21はアクチュエータとしてのモータであり、このモータ
21の回転軸にはピッチの細かいエンコーダ(位置検出
部)22と粗いピッチのエンコーダ(位置検出部)23が取
付けられており、モータ21の回転位置はこのエンコーダ
22および23によって検出されるようになっている。
【0062】この各エンコーダ22、23からの検出信号は
位置検出信号Xs、Xrとなって位置決め制御コントロー
ラ24に出力されるようになっている。また、制御コント
ローラ24にはモータ21の回転位置の目標位置を設定する
位置指令部25からの信号が入力されるようになってお
り、制御コントローラ24はエンコーダ22または23からの
回転位置信号XsまたはXrと位置指令部25から発生する
モータ21の回転位置の指令信号とを比較し、両信号の偏
差に応じた電流指令値icを算出して加算器26に出力す
るようになっている。
【0063】また、回転位置信号XsまたはXrはスイッ
チ27を切換えることにより制御コントローラ24に選択的
に出力されるようになっており、このスイッチ27はモー
ド切換器28によって切換えられるようになっている。ま
た、加算器26は後述する外乱オブザーバからの出力信号
と電流指令値icを加算して電流指令値を生成するよう
になっており、この電流指令値をモータドライバ29に出
力する。モータドライバ29は電流指令値に比例するモー
タ電流imをモータ21に出力するようになっており、モ
ータ21はこのモータ電流imに基づいて回転駆動され
る。
【0064】また、電流センサ30はモータ電流imを検
出するようになっており、この電流センサ30によって検
出されたモータ電流imは外乱オブザーバ31または32に
出力される。外乱オブザーバ31にはモータ電流imとエ
ンコーダ22からの回転位置信号Xsが入力されるととも
に外乱オブザーバ32にはモータ電流imとエンコーダ23
からの回転位置信号Xrが入力されるようになってお
り、外乱オブザーバ31、32はこれらの信号に基づいてモ
ータ21のノミナルモデルとの違いを推定外乱として算出
するようなっている。
【0065】この外乱オブザーバ31または32によって推
定された外乱idis(但し、idisは特許出願文字として
使用できない表1に示す文字の代用であり、以下、表1
の文字をidisで代用する)は上述したように加算器26
によって加算されることにより、電流指令値を制御して
外乱の抑圧を行なう。また、外乱オブザーバ31または32
はスイッチ33を切換えることにより加算器26に選択的に
出力されるようになっており、このスイッチ33はモード
切換器28によって切換えられるようになっている。
【0066】このモード切換器28は、位置指令部25から
の検出信号に基づいて作動されるようになっており、例
えば、モータ21を回転させてキャリッジ(機械)を待機
位置からワーク等の被測定物に近接させる場合には、ス
イッチ27、33をA側に切換えて粗いピッチのエンコーダ
23からの出力信号を検出するようにし、モータ21により
キャリッジを被測定物に近接させた後に微小位置決めを
行なう場合には、スイッチ27、33側をB側に切換えて細
かいピッチのエンコーダ22からの出力信号を検出するよ
うにスイッチ27、33の切換えを行なう。なお、本実施形
態では、上述した制御コントローラ24、加算器26、モー
タドライバ29が位置制御部を構成している。
【0067】次に、作用を説明する。まず、待機位置か
らキャリッジをワークに近接させる場合には、キャリッ
ジを大まかに移動させるため、モード切換器28によって
スイッチ27、33がA側に切換えられ、モータ21の回転位
置はエンコーダ23によって検出され、この出力信号がモ
ータ電流imと共に外乱オブザーバ32に入力される。
【0068】次いで、キャリッジがワークに近接された
場合には、ワークに対して微小な位置決め制御を行なう
必要があるため、モード切換器28によってスイッチ27、
33がB側に切換えられ、モータ21の回転位置はエンコー
ダ22によって検出され、この出力信号がモータ電流im
と共に外乱オブザーバ31に入力される。そして、何れの
エンコーダ22、23によってモータ21の回転位置が検出さ
れている際に外乱オブザーバ31、32によって外乱が検出
された場合には、この外乱オブザーバ31、32によって検
出された外乱idisが加算器26にフィードバックされる
ため、加算器26はこの外乱idisと電流指令値icを加算
して電流指令値(外乱補正信号)を生成して、モータド
ライバ29に出力する。モータドライバ29は電流指令値に
比例するモータ電流imをモータ21に出力することによ
り、図13に示す外乱による位置偏差を抑制してキャリッ
ジを目標位置になるように制御する。
【0069】なお、外乱オブザーバ31、32による外乱の
算出方法は、図3、表2、数1、数2で説明したものと
同様であるため、説明を省略する。このように本実施形
態では、モータ21に供給される電流指令値とモータ21の
回転位置信号Xs、Xrに基づいてモータ21の状態量を推
定する外乱オブザーバ31、32をエンコーダ22、23に対応
して同数設け、制御コントローラ24が外乱オブザーバ3
1、32からの出力信号に基づいて外乱を抑制している。
【0070】このように構成したのは、異なる特性を有
する複数のエンコーダからの出力信号を1つの外乱オブ
ザーバによって検出した場合に、特性の異なるエンコー
ダが切換えられたときに外乱オブザーバの演算値に誤差
が発生して正確な外乱の検出を行なうことができないお
それがあるからである。本実施形態では、複数のエンコ
ーダ22、23に対応させて外乱オブザーバ31、32を設けた
ため、特性の異なるエンコーダ22、23が切換えられた場
合にも、そのエンコーダ22、23に対応する外乱オブザー
バ31、32によって検出信号が演算されるので、その演算
値に誤差が発生することがない。このため、外乱を正確
に把握して抑制することができ、高精度な位置決め制御
を実行することができる。
【0071】なお、本実施形態では、エンコーダ22、23
によってモータ21の回転位置を検出しているが、キャリ
ッジの移動位置を検出するようにしても良い。また、本
実施形態では、制御コントローラ24を1つだけ設けてい
るが、これに限らず、図14に示すように、位置指令部3
4、35および位置決め制御コントローラ36、37をそれぞ
れ2つ設け、制御コントローラ36には位置指令部34から
の出力信号とエンコーダ22からの回転位置信号Xsを出
力するとともに、制御コントローラ37には位置指令部35
からの出力信号とエンコーダ23からの回転位置信号Xr
を出力し、それぞれの制御コントローラ36、37によりエ
ンコーダ22または23からの回転位置信号Xs、Xrと位置
指令部34、35から発生するモータ21の回転位置の指令信
号とを比較し、両信号の偏差に応じた電流指令値icを
算出して加算器26に出力するようにしても良い。この場
合には、スイッチ38を加算器26と制御コントローラ36、
37の間に設け、モード切換器28によってスイッチ38を切
換えるようにすれば良い。
【0072】このようにすれば、本実施形態と同様の効
果に加えて、制御コントローラ36、37を2つ設けること
により、コントローラゲインをエンコーダ21、22の特性
に合うように調整することができ、図15に示すように、
それぞれのモード(スイッチ33、38がA側に切換えられ
たときとB側に切換えられたときのモード)によって応
答性能を調整することができるという効果が得られる。
【0073】図16は本発明に係る位置決め制御装置の第
7実施形態を示す図であり、請求項9記載の発明に対応
している。なお、本実施形態では、第6実施形態と同様
の構成には同一番号を付して説明を省略する。まず、構
成を説明する。図16において、モータ21の回転軸には検
出精度の高い速度検出器(速度検出部)41と検出精度の
低い速度検出器(速度検出部)42が取付けられており、
モータ21の回転速度はこの速度検出器41、42によって検
出されるようになっている。なお、モータ21の回転速度
の代りにキャリッジの移動速度を検出するようにしても
良い。
【0074】この速度検出器41、42からの検出信号は回
転速度信号Vs、Vrとなって位置決め制御コントローラ
24に出力されるようになっている。また、制御コントロ
ーラ24には位置指令部25からの信号が入力されるように
なっており、制御コントローラ24は速度検出器41または
42からの回転速度信号VsまたはVrと位置指令部25から
発生するモータ21の回転位置の指令信号とを比較し、両
信号の偏差に応じた電流指令値icを算出して加算器26
に出力するようになっている。
【0075】また、回転速度信号VsまたはVrはスイッ
チ27を切換えることにより制御コントローラ24に選択的
に出力されるようになっており、このスイッチ27はモー
ド切換器28によって切換えられるようになっている。ま
た、加算器26は外乱オブザーバ31、32からの出力信号と
電流指令値icを加算して電流指令値を生成するように
なっており、この電流指令値をモータドライバ29し、モ
ータドライバ29はモータ電流imに基づいてモータ21を
回転駆動する。
【0076】また、外乱オブザーバ31には電流センサ30
によって検出されたモータ電流imと速度検出器41から
の回転速度信号Vsが入力されるとともに外乱オブザー
バ32にはモータ電流imと速度検出器42からの回転速度
信号Vrが入力されるようになっており、外乱オブザー
バ31、32はこれらの信号に基づいてモータ21のノミナル
モデルとの違いを推定外乱として算出するようなってい
る。
【0077】この外乱オブザーバ31または32によって推
定された外乱idisは上述したように加算器26によって
加算されることにより、電流指令値を制御して外乱の抑
圧を行なう。また、外乱オブザーバ31または32はスイッ
チ33を切換えることにより加算器26に選択的に出力され
るようになっており、このスイッチ33はモード切換器28
によって切換えられるようになっている。
【0078】このモード切換器28は、位置指令部25から
の検出信号に基づいて作動されるようになっており、例
えば、モータ21を回転させてキャリッジ(機械)を待機
位置からワーク等の被測定物に近接させる場合には、ス
イッチ27、33をA側に切換えて低精度な速度検出器42か
らの出力信号を検出するようにし、モータ21によりキャ
リッジを被測定物に近接させた後に微小位置決めを行な
う場合には、スイッチ27、33側をB側に切換えて高精度
な速度検出器41からの出力信号を検出するようにスイッ
チ27、33の切換えを行なう。
【0079】次に、作用を説明する。まず、待機位置か
らキャリッジをワークに近接させる場合には、キャリッ
ジを大まかに移動させるため、モード切換器28によって
スイッチ27、33がA側に切換えられ、モータ21の回転速
度は速度検出器42によって検出され、この出力信号がモ
ータ電流imと共に外乱オブザーバ32に入力される。
【0080】次いで、キャリッジがワークに近接された
場合には、ワークに対して微小な位置決め制御を行なう
必要があるため、モード切換器28によってスイッチ27、
33がB側に切換えられ、モータ21の回転位置は速度検出
器41によって検出され、この出力信号がモータ電流im
と共に外乱オブザーバ31に入力される。そして、何れの
速度検出器41、42によってモータ21の回転速度が検出さ
れている際に外乱オブザーバ31、32によって外乱が検出
された場合には、この外乱オブザーバ31、32によって検
出された外乱idisが加算器26にフィードバックされる
ため、加算器26はこの外乱idisと電流指令値icを加算
して電流指令値(外乱補正信号)を生成して、モータド
ライバ29に出力する。モータドライバ29は電流指令値に
比例するモータ電流imをモータ21に出力することによ
り、図13に示す外乱による位置偏差を抑制してキャリッ
ジを目標位置になるように制御する。
【0081】このように本実施形態では、モータ21に供
給される電流指令値とモータ21の回転速度Vs、Vrに基
づいてモータ21の状態量を推定する外乱オブザーバ31、
32を速度検出器41、42に対応して同数設け、制御コント
ローラ24が外乱オブザーバ31、32からの出力信号に基づ
いて外乱を抑制しているため、特性の異なる速度検出器
41、42が切換えられた場合にも、その速度検出器41、42
に対応する外乱オブザーバ31、32によって検出信号が演
算されるので、その演算値に誤差が発生することがな
い。このため、外乱を正確に把握して抑制することがで
き、高精度な位置決め制御を実行することができる。
【0082】また、本実施形態では、制御コントローラ
24を1つだけ設けているが、これに限らず、図17に示す
ように、位置指令部43、44および位置決め制御コントロ
ーラ45、46をそれぞれ2つ設け、制御コントローラ45に
は位置指令部43からの出力信号と速度検出器41からの回
転速度信号Vsを出力するとともに、制御コントローラ4
6には位置指令部44からの出力信号と速度検出器42から
の回転速度信号Vrを出力し、それぞれの制御コントロ
ーラ45、46により速度検出器41または42からの回転速度
信号VsまたはVrと位置指令部43、44から発生するモー
タ21の回転位置の指令信号とを比較し、両信号の偏差に
応じた電流指令値icを算出して加算器26に出力するよ
うにしても良い。この場合には、スイッチ47を加算器26
と制御コントローラ45、46の間に設け、モード切換器28
によってスイッチ47を切換えるようにすれば良い。
【0083】このようにすれば、本実施形態と同様の効
果に加えて、制御コントローラ45、45を2つ設けること
により、コントローラゲインを速度検出器41、42の特性
に合うように調整することができ、図15に示すように、
それぞれのモードによって応答性能を調整することがで
きるという効果が得られる。図18は本発明に係る位置決
め制御装置の第8実施形態を示す図であり、請求項10記
載の発明に対応している。なお、本実施形態では、第6
実施形態と同様の構成には同一番号を付して説明を省略
する。
【0084】まず、構成を説明する。図18において、モ
ータ21の回転軸にはエンコーダ(位置検出部)50と速度
検出器(速度検出部)51が取付けられており、モータ21
の回転位置はエンコーダ50によって検出されるとともに
回転速度は速度検出器51によって検出され、エンコーダ
50および速度検出器51からの位置信号は回転位置信号X
または回転速度信号Vとして位置決め制御コントローラ
24に出力されるようになっている。
【0085】また、制御コントローラ24には位置指令部
25からの信号が入力されるようになっており、制御コン
トローラ24はエンコーダ50または速度検出器51からの回
転位置信号Xまたは回転速度信号Vと位置指令部25から
発生するモータ21の回転位置の指令信号とを比較し、両
信号の偏差に応じた電流指令値icを算出して加算器26
に出力するようになっている。
【0086】また、回転位置信号Xまたは回転速度信号
Vはスイッチ27を切換えることにより制御コントローラ
24に選択的に出力されるようになっており、このスイッ
チ27はモード切換器28によって切換えられるようになっ
ている。また、加算器26は外乱オブザーバ31、32からの
出力信号と電流指令値icを加算して電流指令値を生成
するようになっており、この電流指令値をモータドライ
バ29し、モータドライバ29はモータ電流imに基づいて
モータ21を回転駆動する。
【0087】また、外乱オブザーバ31には電流センサ30
によって検出されたモータ電流imとエンコーダ50から
の回転位置信号Xが入力されるとともに、外乱オブザー
バ32にはこのモータ電流imと速度検出器51からの回転
速度信号Vが入力されるようになっており、外乱オブザ
ーバ31、32はこれらの信号に基づいてモータ21のノミナ
ルモデルとの違いを推定外乱として算出するようなって
いる。
【0088】この外乱オブザーバ31または32によって推
定された外乱idisは上述したように加算器26によって
加算されることにより、電流指令値を制御して外乱の抑
圧を行なう。また、外乱オブザーバ31または32はスイッ
チ33を切換えることにより加算器26に選択的に出力され
るようになっており、このスイッチ33はモード切換器28
によって切換えられるようになっている。
【0089】このモード切換器28は、位置指令部25から
の検出信号に基づいて作動されるようになっており、例
えば、モータ21を回転させてキャリッジ(機械)を待機
位置からワーク等の被測定物に近接させる場合には、ス
イッチ27、33をA側に切換えて速度検出器51からの出力
信号を検出するようにし、モータ21によりキャリッジを
被測定物に近接させた後に微小位置決めを行なう場合に
は、スイッチ27、33側をB側に切換えてエンコーダ50か
らの出力信号を検出するようにスイッチ27、33の切換え
を行なう。
【0090】次に、作用を説明する。まず、待機位置か
らキャリッジをワークに近接させる場合には、キャリッ
ジを大まかに移動させるため、モード切換器28によって
スイッチ27、33がA側に切換えられ、モータ21の回転速
度は速度検出器51によって検出され、この出力信号がモ
ータ電流imと共に外乱オブザーバ32に入力される。
【0091】次いで、キャリッジがワークに近接された
場合には、ワークに対して微小な位置決め制御を行なう
必要があるため、モード切換器28によってスイッチ27、
33がB側に切換えられ、モータ21の回転位置はエンコー
ダ50によって検出され、この出力信号がモータ電流im
と共に外乱オブザーバ31に入力される。そして、エンコ
ーダ50または速度検出器51の何れかによってモータ21の
回転位置または回転速度が検出されている際に外乱オブ
ザーバ31、32によって外乱が検出された場合には、この
外乱オブザーバ31、32によって検出された外乱idisが
加算器26にフィードバックされるため、加算器26はこの
外乱idisと電流指令値icを加算して電流指令値(外乱
補正信号)を生成して、モータドライバ29に出力する。
モータドライバ29は電流指令値に比例するモータ電流i
mをモータ21に出力することにより、図13に示す外乱に
よる位置偏差を抑制してキャリッジを目標位置になるよ
うに制御する。
【0092】このように本実施形態では、モータ21に供
給される電流指令値とモータ21の回転位置信号Xおよび
回転速度信号Vに基づいてモータ21の状態量を推定する
外乱オブザーバ31、32をエンコーダ50および速度検出器
51に対応して同数設け、制御コントローラ24が外乱オブ
ザーバ31、32からの出力信号に基づいて外乱を抑制して
いるため、特性の異なるエンコーダ50および速度検出器
51が切換えられた場合にも、そのエンコーダ50および速
度検出器51に対応する外乱オブザーバ31、32によって検
出信号が演算されるので、その演算値に誤差が発生する
ことがない。このため、外乱を正確に把握して抑制する
ことができ、高精度な位置決め制御を実行することがで
きる。
【0093】また、本実施形態では、制御コントローラ
24を1つだけ設けているが、これに限らず、図19に示す
ように、位置指令部52、53および位置決め制御コントロ
ーラ54、55をそれぞれ2つ設け、制御コントローラ54に
は位置指令部52からの出力信号とエンコーダ50から回転
位置信号Xを出力するとともに、制御コントローラ55に
は速度検出器51からの回転速度信号Vを出力し、それぞ
れの制御コントローラ54、55によりエンコーダ50または
速度検出器51からの回転位置信号Xまたは回転速度信号
Vと位置指令部52、53から発生するモータ21の回転位置
の指令信号とを比較し、両信号の偏差に応じた電流指令
値icを算出して加算器26に出力するようにしても良
い。この場合には、スイッチ56を加算器26と制御コント
ローラ54、55の間に設け、モード切換器28によってスイ
ッチ56を切換えるようにすれば良い。
【0094】このようにすれば、本実施形態と同様の効
果に加えて、制御コントローラ54、55を2つ設けること
により、コントローラゲインをエンコーダ50または速度
検出器51の特性に合うように調整することができ、図15
に示すように、それぞれのモードによって応答性能を調
整することができるという効果が得られる。図20は本発
明に係る位置決め制御装置の第9実施形態を示す図であ
り、請求項11記載の発明に対応している。なお、本実施
形態では、第6実施形態と同様の構成には同一番号を付
して説明を省略する。
【0095】まず、構成を説明する。図18において、61
は機械としてのキャリッジであり、このキャリッジ61は
アクチュエータとしてのボイスコイルモータ62によって
駆動されるようになっている。このキャリッジ61の位置
はリニアエンコーダ(位置検出部)63によって検出され
るようになっており、このリニアエンコーダ63からの位
置信号は回転位置信号Xeとなって制御コントローラ24
にフィードバックされるようになっている。なお、リニ
アエンコーダ63によってキャリッジ61の移動位置を検出
する代わりにボイスコイルモータ62の回転位置を検出す
るようにしても良い。
【0096】また、キャリッジ61にはフォーカス発生器
(フォーカス信号発生部)65が設けられており、このフ
ォーカス発生器65はキャリッジ61とワーク(被測定物)
64との間の距離を光学的に検出するフォーカス信号Xf
を発生するようになっている。このフォーカス発生器65
から出力されるフォーカス信号Xfは位置決め制御コン
トローラ24にフィードバックされるようになっている。
【0097】また、制御コントローラ24には位置指令部
25からの信号が入力されるようになっており、制御コン
トローラ24はエンコーダ63からの回転位置信号Xeと位
置指令部25から発生するキャリッジ61の移動位置の指令
信号とを比較し、両信号の偏差に応じた電流指令値ic
を算出して加算器26に出力するようになっている。ま
た、制御コントローラ24はフォーカス発生器65からのフ
ォーカス信号Xfと位置指令部25から発生するキャリッ
ジ61の移動位置の指令信号とを比較し、両信号の偏差に
応じた電流指令値icを算出して加算器26に出力するよ
うになっている。具体的には、フォーカス発生器65から
のフォーカス信号Xfが制御コントローラ24に出力され
るフォーカスモードのときには、制御コントローラ24は
目標位置を0(零)にすることによりキャリッジ61がワ
ーク64の表面とある一定の間隔(フォーカスが合った位
置)を保ちワーク64の表面形状に追従するようにキャリ
ッジ61を制御する。
【0098】また、回転位置信号Xeまたはフォーカス
信号Vfはスイッチ27を切換えることにより制御コント
ローラ24に選択的に出力されるようになっており、この
スイッチ27はモード切換器28によって切換えられるよう
になっている。また、加算器26は外乱オブザーバ31、32
からの出力信号と電流指令値icを加算して電流指令値
を生成するようになっており、この電流指令値をモータ
ドライバ29し、モータドライバ29はモータ電流imに基
づいてモータ62を回転駆動する。
【0099】また、外乱オブザーバ31には電流センサ30
によって検出されたモータ電流imとエンコーダ63から
の回転位置信号Xeが入力されるとともに、外乱オブザ
ーバ32にはモータ電流imとフォーカス発生器65からの
フォーカス信号Xfが入力されるようになっており、外
乱オブザーバ31、32はこれらの信号に基づいてモータ62
のノミナルモデルとの違いを推定外乱として算出するよ
うなっている。
【0100】この外乱オブザーバ31または32によって推
定された外乱idisは上述したように加算器26によって
加算されることにより、電流指令値を制御して外乱の抑
圧を行なう。また、外乱オブザーバ31または32はスイッ
チ33を切換えることにより加算器26に選択的に出力され
るようになっており、このスイッチ33はモード切換器28
によって切換えられるようになっている。
【0101】このモード切換器28は、位置指令部25から
の検出信号に基づいて作動されるようになっており、例
えば、モータ62を回転させてキャリッジ61を待機位置か
らワーク64に近接させる場合には、スイッチ27、33をB
側に切換えてエンコーダ63からの出力信号を検出するよ
うにし、モータ62によりキャリッジをワーク64に近接さ
せた後にワーク64との距離を一定に保つように制御する
場合には、スイッチ27、33側をA側に切換えてフォーカ
ス発生器65からの出力信号を検出するようにスイッチ2
7、33の切換えを行なう。
【0102】次に、作用を説明する。まず、待機位置か
らキャリッジ61をワーク64に近接させる場合には、キャ
リッジを大まかに移動させるため、モード切換器28によ
ってスイッチ27、33がB側に切換えられ、キャリッジ61
の移動位置はエンコーダ63によって検出され、この出力
信号がモータ電流imと共に外乱オブザーバ31に入力さ
れる。
【0103】次いで、キャリッジ61がワーク63に近接さ
れた場合には、ワーク63に対して一定の位置を保つ必要
があるため、モード切換器28によってスイッチ27、33が
A側に切換えられ、キャリッジ61とワーク64の間の距離
がフォーカス発生器65によって光学的に検出され、この
出力信号がモータ電流imと共に外乱オブザーバ32に入
力される。
【0104】そして、エンコーダ63またはフォーカス発
生器65の何れかによってキャリッジ61の移動位置が検出
されている際に外乱オブザーバ31、32によって外乱が検
出された場合には、この外乱オブザーバ31、32によって
検出された外乱idisが加算器26にフィードバックされ
るため、加算器26はこの外乱idisと電流指令値icを加
算して電流指令値(外乱補正信号)を生成して、モータ
ドライバ29に出力する。モータドライバ29は電流指令値
に比例するモータ電流imをモータ62に出力することに
より、図13に示す外乱による位置偏差を抑制してキャリ
ッジ61を目標位置になるように制御する。
【0105】このように本実施形態では、モータ62に供
給される電流指令値とモータ62の回転位置信号Xeおよ
びフォーカス信号Xfに基づいてキャリッジ61の移動位
置の状態量を推定する外乱オブザーバ31、32をエンコー
ダ63およびフォーカス発生器65に対応して同数設け、制
御コントローラ24が外乱オブザーバ31、32からの出力信
号に基づいて外乱を抑制しているため、特性の異なるエ
ンコーダ63およびフォーカス発生器65が切換えられた場
合にも、そのエンコーダ63およびフォーカス発生器65に
対応する外乱オブザーバ31、32によって検出信号が演算
されるので、その演算値に誤差が発生することがない。
このため、外乱を正確に把握して抑制することができ、
高精度な位置決め制御を実行することができる。
【0106】また、本実施形態では、制御コントローラ
24を1つだけ設けているが、これに限らず、図21に示す
ように、位置指令部66、67および位置決め制御コントロ
ーラ68、69をそれぞれ2つ設け、制御コントローラ68に
は位置指令部66からの出力信号とエンコーダ63からの回
転位置信号Xeを出力するとともに、制御コントローラ6
9には位置指令部67からの出力信号とフォーカス発生器6
5からのフォーカス信号Xfを出力し、それぞれの制御コ
ントローラ68、69によりエンコーダ63またはフォーカス
発生器65からの回転位置信号Xeまたはフォーカス信号
Xfと位置指令部66、67から発生するキャリッジ61の移
動位置の指令信号とを比較し、両信号の偏差に応じた電
流指令値icを算出して加算器26に出力するようにして
も良い。この場合には、スイッチ70を加算器26と制御コ
ントローラ68、69の間に設け、モード切換器28によって
スイッチ70を切換えるようにすれば良い。
【0107】このようにすれば、本実施形態と同様の効
果に加えて、制御コントローラ68、69を2つ設けること
により、コントローラゲインをエンコーダ63またはフォ
ーカス発生器65の特性に合うように調整することがで
き、図15に示すように、それぞれのモードによって応答
性能を調整することができるという効果が得られる。図
22は本発明に係る位置決め制御装置の第10実施形態を示
す図であり、請求項12記載の発明に対応している。な
お、本実施形態では、第9実施形態と同様の構成には同
一番号を付して説明を省略する。
【0108】まず、構成を説明する。図22において、キ
ャリッジ61の位置はリニアエンコーダ71によって検出さ
れるようになっており、このリニアエンコーダ71から出
力される回転位置信号Xeは微分回路73に入力されるよ
うになっている。この微分回路73は回転位置信号Xeを
微分して回転速度信号Vに変換するようになっており、
この回転速度信号Vは制御コントローラ24にフィードバ
ックされるようになっている。なお、エンコーダ71およ
び微分回路73は速度検出部を構成している。
【0109】また、キャリッジ61にはフォーカス発生器
(フォーカス信号発生部)72が設けられており、このフ
ォーカス発生器72はキャリッジ61とワーク64との間の距
離を光学的に検出するフォーカス信号Xfを発生するよ
うになっている。このフォーカス発生器65から出力され
るフォーカス信号Xfは位置決め制御コントローラ24フ
ィードバックされるようになっている。
【0110】また、制御コントローラ24には位置指令部
25からの信号が入力されるようになっており、制御コン
トローラ24は微分回路73からの回転速度信号Vと位置指
令部25から発生するキャリッジ61の移動位置の指令信号
とを比較し、両信号の偏差に応じた電流指令値icを算
出して加算器26に出力するようになっている。また、制
御コントローラ24はフォーカス発生器71からのフォーカ
ス信号Xfと位置指令部25から発生するキャリッジ61の
移動位置の指令信号とを比較し、両信号の偏差に応じた
電流指令値icを算出して加算器26に出力するようにな
っている。具体的には、フォーカス発生器72からのフォ
ーカス信号Xfが制御コントローラ24に出力されるフォ
ーカスモードのときには、制御コントローラ24は目標位
置を0(零)にすることによりキャリッジ61がワーク64
の表面とある一定の間隔(フォーカスが合った位置)を
保ちワーク64の表面形状に追従するようにキャリッジ61
を制御する。
【0111】また、回転速度信号Vまたはフォーカス信
号Xfはスイッチ27を切換えることにより制御コントロ
ーラ24に選択的に出力されるようになっており、このス
イッチ27はモード切換器28によって切換えられるように
なっている。また、加算器26は外乱オブザーバ31、32か
らの出力信号と電流指令値icを加算して電流指令値を
生成するようになっており、この電流指令値をモータド
ライバ29し、モータドライバ29はモータ電流imに基づ
いてモータ62を回転駆動する。
【0112】また、外乱オブザーバ31には電流センサ30
によって検出されたモータ電流imと微分回路73からの
回転速度信号Vが入力されるとともに、外乱オブザーバ
32にはモータ電流imとフォーカス発生器72からのフォ
ーカス信号Xfが入力されるようになっており、外乱オ
ブザーバ31、32はこれらの信号に基づいてモータ62のノ
ミナルモデルとの違いを推定外乱として算出するような
っている。
【0113】この外乱オブザーバ31または32によって推
定された外乱idisは上述したように加算器26によって
加算されることにより、電流指令値を制御して外乱の抑
圧を行なう。また、外乱オブザーバ31または32はスイッ
チ33を切換えることにより加算器26に選択的に出力され
るようになっており、このスイッチ33はモード切換器28
によって切換えられるようになっている。
【0114】このモード切換器28は、位置指令部25から
の検出信号に基づいて作動されるようになっており、例
えば、モータ62を回転させてキャリッジ61を待機位置か
らワーク64に近接させる場合には、スイッチ27、33をB
側に切換えてエンコーダ71からの出力信号を検出するよ
うにし、モータ62によりキャリッジをワーク64に近接さ
せた後にワーク64との距離を一定に保つように制御する
場合には、スイッチ27、33側をA側に切換えてフォーカ
ス発生器72からのフォーカス信号Xfを検出するように
スイッチ27、33の切換えを行なう。
【0115】次に、作用を説明する。まず、待機位置か
らキャリッジ61をワーク64に近接させる場合には、キャ
リッジを大まかに移動させるため、モード切換器28によ
ってスイッチ27、33がB側に切換えられ、キャリッジ61
の移動位置はエンコーダ71によって検出され、この出力
信号がモータ電流imと共に外乱オブザーバ31に入力さ
れる。
【0116】次いで、キャリッジ61がワーク63に近接さ
れた場合には、ワーク63に対して一定の位置を保つ必要
があるため、モード切換器28によってスイッチ27、33が
A側に切換えられ、キャリッジ61とワーク64の間の距離
がフォーカス発生器71によって光学的に検出され、この
出力信号がモータ電流imと共に外乱オブザーバ32に入
力される。
【0117】そして、エンコーダ71またはフォーカス発
生器72の何れかによってキャリッジ61の移動位置および
移動速度が検出されている際に外乱オブザーバ31、32に
よって外乱が検出された場合には、この外乱オブザーバ
31、32によって検出された外乱idisが加算器26にフィ
ードバックされるため、加算器26はこの外乱idisと電
流指令値icを加算して電流指令値(外乱補正信号)を
生成して、モータドライバ29に出力する。モータドライ
バ29は電流指令値に比例するモータ電流imをモータ62
に出力することにより、図13に示す外乱による位置偏差
を抑制してキャリッジを目標位置になるように制御す
る。
【0118】このように本実施形態では、モータ62に供
給される電流指令値とモータ62の回転速度信号Vおよび
フォーカス信号Xfに基づいてキャリッジ61の移動速度
および移動位置の状態量を推定する外乱オブザーバ31、
32をエンコーダ71およびフォーカス発生器72に対応して
同数設け、制御コントローラ24が外乱オブザーバ31、32
からの出力信号に基づいて外乱を抑制しているため、特
性の異なるエンコーダ71およびフォーカス発生器72が切
換えられた場合にも、そのエンコーダ71およびフォーカ
ス発生器72に対応する外乱オブザーバ31、32によって検
出信号が演算されるので、その演算値に誤差が発生する
ことがない。このため、外乱を正確に把握して抑制する
ことができ、高精度な位置決め制御を実行することがで
きる。
【0119】また、本実施形態では、制御コントローラ
24を1つだけ設けているが、これに限らず、図23に示す
ように、位置指令部74、75および位置決め制御コントロ
ーラ76、77をそれぞれ2つ設け、制御コントローラ76に
は位置指令部74からの出力信号とエンコーダ71からの回
転速度信号Vを出力するとともに、制御コントローラ69
には位置指令部75からの出力信号とフォーカス発生器65
からのフォーカス信号Xfを出力し、それぞれの制御コ
ントローラ76、77によりエンコーダ71またはフォーカス
発生器72からの回転速度信号Vまたはフォーカス信号X
fと位置指令部76、77から発生するキャリッジ61の移動
位置の指令信号とを比較し、両信号の偏差に応じた電流
指令値icを算出して加算器26に出力するようにしても
良い。この場合には、スイッチ78を加算器26と制御コン
トローラ76、77の間に設け、モード切換器28によってス
イッチ78を切換えるようにすれば良い。
【0120】このようにすれば、本実施形態と同様の効
果に加えて、制御コントローラ76、77を2つ設けること
により、コントローラゲインをエンコーダ71またはフォ
ーカス発生器72の特性に合うように調整することがで
き、図15に示すように、それぞれのモードによって応答
性能を調整することができるという効果が得られる。
【0121】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、モータの
起動時や停止時等のようにモータの速度または位置の変
化が少なく電流が瞬間的に大きく流れる場合には、外乱
が発生したものと判断せずに危険回避動作を行なわず、
外乱が所定の値を所定の時間以上越えたときモータの回
転位置または機械の位置の目標位置を変更して危険回避
動作を行なうので、衝突したときの機械の損傷を最小限
にすることができる。また、危険回避のための特別な装
置やセンサを設けずに、所定の値を所定の時間以上越え
たときモータの回転位置または機械の位置の目標位置を
変更するのみで危険を回避することができるので、位置
決め制御装置のコストを大幅に低減することができる。
【0122】請求項2記載の発明によれば、請求項1記
載の発明と同様の効果に加えて、モータ電流を検出する
電流検出器や検出値を演算装置に取込むためのA/D変
換器を不要にできるので、位置決め制御装置のコストを
より一層を安価なものにすることができる。請求項3記
載の発明によれば、危険回避のために目標位置を適宜変
更しているので、危険の回避を確実に行なって制御軸等
のアクチュエータの衝突時の機械の損傷を最小限にする
ことができる。
【0123】請求項4記載の発明によれば、危険を回避
のための距離がモータの駆動方向によって異なる場合で
あっても支障なしに危険の回避を行なうことができる。
請求項5記載の発明によれば、モータの駆動方向によっ
て異なる推定外乱に含まれるノミナルモデルに対するパ
ラメータの違いに対処することができ、モータの駆動方
向によって異常または過負荷となる基準を適宜変更する
ことができる。
【0124】請求項6記載の発明によれば、モータを所
望するときに確実に停止させることができる。請求項7
記載の発明によれば、危険の回避後にモータを確実に停
止させることができるので、危険回避後に位置制御装置
の安全性を十分に確保することができる。
【0125】請求項8記載の発明によれば、複数の位置
検出部に対応させて外乱オブザーバを設けたため、特性
の異なる位置検出部が切換えられた場合にも、その位置
検出部に対応する外乱オブザーバによって検出信号が演
算されるので、その演算値に誤差が発生することがな
い。このため、外乱を正確に把握して抑制することがで
き、高精度な位置決め制御を実行することができる。
【0126】請求項9記載の発明によれば、複数の速度
検出部に対応させて外乱オブザーバを設けたため、特性
の異なる速度検出部が切換えられた場合にも、その速度
検出部に対応する外乱オブザーバによって検出信号が演
算されるので、その演算値に誤差が発生することがな
い。このため、外乱を正確に把握して抑制することがで
き、高精度な位置決め制御を実行することができる。
【0127】請求項10記載の発明によれば、位置検出部
および速度検出部に対応させて外乱オブザーバを設けた
ため、特性の異なる位置検出部および速度検出部が切換
えられた場合にも、その位置検出部および速度検出部に
対応する外乱オブザーバによって検出信号が演算される
ので、その演算値に誤差が発生することがない。このた
め、外乱を正確に把握して抑制することができ、高精度
な位置決め制御を実行することができる。
【0128】請求項11載の発明によれば、位置検出部お
よびフォーカス信号発生部に対応させて外乱オブザーバ
を設けたため、特性の異なる位置検出部およびフォーカ
ス信号発生部が切換えられた場合にも、その位置検出部
およびフォーカス信号発生部に対応する外乱オブザーバ
によって検出信号が演算されるので、その演算値に誤差
が発生することがない。このため、外乱を正確に把握し
て抑制することができ、高精度な位置決め制御を実行す
ることができる。
【0129】請求項12記載の発明によれば、速度検出部
およびフォーカス信号発生部に対応させて外乱オブザー
バを設けたため、特性の異なる速度検出部およびフォー
カス信号発生部が切換えられた場合にも、その速度検出
部およびフォーカス信号発生部に対応する外乱オブザー
バによって検出信号が演算されるので、その演算値に誤
差が発生することがない。このため、外乱を正確に把握
して抑制することができ、高精度な位置決め制御を実行
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る位置決め制御装置の第1実施形態
のブロック図である。
【図2】第1実施形態のモータが起動されたときと外乱
が発生したときの目標位置の変更方法を示す図である。
【図3】(a)は第1実施形態のリニアモータのブロッ
ク図、(b)は同図(a)のモータのブロック図を状態
方程式に書き換えたものを示す図、(c)はオブザーバ
の状態方的式を示す図である。
【図4】第1実施形態の推定外乱の符号に応じて目標位
置を修正する方法を示す図である。
【図5】第1実施形態の動作を示すフローチャートであ
る。
【図6】第1実施形態の他の態様の動作を示すフローチ
ャートである。
【図7】図7は本発明に係る位置決め制御装置の第2実
施形態の示す図であり、その動作を示すフローチャート
てある。
【図8】本発明に係る位置決め制御装置の第3実施形態
を示す図であり、そのブロック図である。
【図9】第3実施形態の動作を示すフローチャートであ
る。
【図10】本発明に係る位置決め制御装置の第4実施形態
を示す図であり、そのブロック図である。
【図11】本発明に係る位置決め制御装置の第5実施形態
を示す図であり、そのブロック図である。
【図12】本発明に係る位置決め制御装置の第6実施形態
のブロック図である。
【図13】第6実施形態の外乱が発生したときに目標位置
に移行するまでの変化を示す図である。
【図14】第6実施形態の位置決め制御装置の他の態様の
ブロック図である。
【図15】モードに応じた応答性能を示す図である。
【図16】本発明に係る位置決め制御装置の第7実施形態
のブロック図である。
【図17】第7実施形態の位置決め制御装置の他の態様の
ブロック図である。
【図18】本発明に係る位置決め制御装置の第8実施形態
のブロック図である。
【図19】第8実施形態の位置決め制御装置の他の態様の
ブロック図である。
【図20】本発明に係る位置決め制御装置の第9実施形態
のブロック図である。
【図21】第9実施形態の位置決め制御装置の他の形態の
ブロック図である。
【図22】本発明に係る位置決め制御装置の第10実施形態
のブロック図である。
【図23】第10実施形態の位置決め制御装置の他の態様の
ブロック図である。
【符号の説明】
1、61 キャリッジ(機械) 2 ボイスコイルモータ(モータ) 3 リニアエンコーダ(位置検出部) 4 位置制御部 5 位置指令部 6 電流制御部 7 電流センサ(電流検出手段) 8 外乱オブザーバ 9 回避動作指令部 11、13 制動装置(制動手段) 12、14 電流遮断部 21 モータ(アクチュエータ) 22、23、50 エンコーダ(位置検出部) 24、36、37、45、46、54、55、68、69、76、77 位置
決め制御コントローラ(位置制御部) 25、34、35、43、44、52、53、66、67、74、75 位置
指令部 26 加算器(位置制御部) 29 モータドライバ(位置制御部) 31、32 外乱オブザーバ 41、42、51 速度検出器(速度検出部) 62 ボイスコイルモータ(アクチュエータ) 63 リニアエンコーダ(位置検出部) 64 ワーク(被測定物) 65、72 フォーカス発生器(フォーカス信号発生部) 71 リニアエンコーダ(位置検出部) 73 微分回路(位置検出部)
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−284764(JP,A) 特開 平3−110406(JP,A) 特開 平3−105510(JP,A) 特開 平5−200686(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02P 5/00 G01B 11/00 G01B 11/26 G05D 3/00 G05D 3/12

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】モータと、 該モータの回転位置または該モータに取付けられた機械
    の位置を検出する位置検出部と、 前記モータに供給される電流を制御することによりモー
    タを駆動する電流制御部と、 前記モータに供給される電流を検出する電流検出部と、 前記モータの回転位置または機械の位置の目標位置を設
    定する位置指令部と、前記モータの回転位置または機械
    の位置を制御する位置制御部と、を備えた位置決め制御
    装置において、 前記モータに供給される電流とモータの回転位置または
    機械の位置を入力し、モータの状態量を推定する外乱オ
    ブザーバと、 外乱オブザーバによって推定された状態量の1つである
    外乱が、衝突を検出してから回避動作に移行するまでの
    所定の期間以上越えて所定の値であるとき、モータの回
    転位置または機械の位置の目標位置を変更する回避動作
    指令部と、を備えたことを特徴とする位置決め制御装
    置。
  2. 【請求項2】モータと、 該モータの回転位置または該モータに取付けられた機械
    の位置を検出する位置検出部と、 前記モータに供給される電流を制御することによりモー
    タを駆動する電流制御部と、 前記モータの回転位置または機械の位置の目標位置を設
    定する位置指令部と、電流指令値を出力することにより
    前記モータの回転位置または機械の位置を制御する位置
    制御部と、を備えた位置決め制御装置において、 前記位置制御部からの電流指令値とモータの回転位置ま
    たは機械の位置を入力し、モータの状態量を推定する外
    乱オブザーバと、 外乱オブザーバによって推定された状態量の1つである
    外乱が、衝突を検出してから回避動作に移行するまでの
    所定の期間以上越えて所定の値であるとき、モータの回
    転位置または機械の位置の目標位置を変更する回避動作
    指令部と、を備えたことを特徴とする位置決め制御装
    置。
  3. 【請求項3】前記回避動作指令部は、外乱オブザーバに
    よって推定された外乱を打ち消す方向に所定の位置だけ
    回避動作を行なうように、前記目標位置を該所定の位置
    に変更することを特徴とする請求項1または2記載の位
    置決め制御装置。
  4. 【請求項4】前記回避動作指令部は、外乱オブザーバに
    よって推定された外乱の符号に応じて所定の位置を変更
    し、回転位置または機械の位置の目標位置を前記所定の
    位置に変更することを特徴とする請求項1または2記載
    の位置決め制御装置。
  5. 【請求項5】前記回避動作指令部は、外乱オブザーバに
    よって推定された外乱の符号に応じてこの外乱の比較対
    象である前記所定の値を変更することを特徴とする請求
    項1または2記載の位置決め制御装置。
  6. 【請求項6】前記モータを機械的に停止させる制動手段
    と、前記電流制御部から出力されるモータ電流を完全に
    遮断する電流遮断部を有することを特徴とする請求項1
    〜5何れかに記載の位置決め制御装置。
  7. 【請求項7】外乱オブザーバによって推定された状態量
    の1つである外乱が、衝突を検出してから回避動作に移
    行するまでの所定の期間以上越えて所定の値である
    き、回避動作を行なった後に前記制動手段と電流遮断部
    を動作させることにより、モータを完全に停止させるモ
    ータ停止制御手段を有することを特徴とする請求項6記
    載の位置決め制御装置。
  8. 【請求項8】アクチュエータと、 該アクチュエータの回転位置または該アクチュエータに
    取付けられた機械の位置を検出する複数の位置検出部
    と、 前記アクチュエータの回転位置または機械の位置の目標
    位置を設定する位置指令部と、 前記位置検出部と位置指令部からの出力信号に基づいて
    前記アクチュエータに供給される電流指令値を生成し、
    該電流指令値に基づいて前記アクチュエータの回転位置
    または機械の位置を制御する位置制御部と、を備えた位
    置決め制御装置であって、 前記アクチュエータに供給される電流指令値と前記アク
    チュエータの回転位置信号または機械の位置信号に基づ
    いてアクチュエータの状態量を推定する外乱オブザーバ
    を前記位置検出部に対応して同数設け、 前記位置制御部が前記外乱オブザーバからの出力信号に
    基づいて外乱を抑制することを特徴とする位置決め制御
    装置。
  9. 【請求項9】アクチュエータと、 該アクチュエータの回転速度または該アクチュエータに
    取付けられた機械の移動速度を検出する複数の速度検出
    部と、 前記アクチュエータの回転位置または機械の位置の目標
    位置を設定する位置指令部と、 前記速度検出部と位置指令部からの出力信号に基づいて
    前記アクチュエータに供給される電流指令値を生成し、
    該電流指令値に基づいて前記アクチュエータの回転位置
    または機械の位置を制御する位置制御部と、を備えた位
    置決め制御装置であって、 前記アクチュエータに供給される電流指令値と前記アク
    チュエータの回転速度信号または機械の移動速度信号に
    基づいてアクチュエータの状態量を推定する外乱オブザ
    ーバを前記速度検出部に対応して同数設け、 前記位置制御部が前記外乱オブザーバからの出力信号に
    基づいて外乱を抑制することを特徴とする位置決め制御
    装置。
  10. 【請求項10】アクチュエータと、 該アクチュエータの回転位置または該アクチュエータに
    取付けられた機械の位置を検出する位置検出部と、 該アクチュエータの回転速度または該アクチュエータに
    取付けられた機械の移動速度を検出する速度検出部と、 前記アクチュエータの回転位置または機械の位置の目標
    位置を設定する位置指令部と、 前記位置検出部または速度検出部と位置指令部からの出
    力信号に基づいて前記アクチュエータに供給される電流
    指令値を生成し、該電流指令値に基づいて前記アクチュ
    エータの回転位置または機械の位置を制御する位置制御
    部と、を備えた位置決め制御装置であって、 前記アクチュエータに供給される電流指令値と前記アク
    チュエータの回転位置信号または機械の位置信号、また
    は、前記アクチュエータの回転速度信号または機械の移
    動速度信号に基づいてアクチュエータの状態量を推定す
    る外乱オブザーバを前記位置検出部および速度検出部に
    対応して同数設け、 前記位置制御部が前記外乱オブザーバからの出力信号に
    基づいて外乱を抑制することを特徴とする位置決め制御
    装置。
  11. 【請求項11】アクチュエータと、 該アクチュエータの回転位置または該アクチュエータに
    取付けられた機械の位置を検出する位置検出部と、 該アクチュエータまたはアクチュエータに取付けられた
    機械と被測定物との間の距離を光学的に検出するフォー
    カス信号を発生するフォーカス信号発生部と、 前記アクチュエータの回転位置または機械の位置の目標
    位置を設定する位置指令部と、 前記位置検出部またはフォーカス信号発生部と位置指令
    部からの出力信号に基づいて前記アクチュエータに供給
    される電流指令値を生成し、該電流指令値に基づいて前
    記アクチュエータの回転位置または機械の位置を制御す
    る位置制御部と、を備えた位置決め制御装置であって、 前記アクチュエータに供給される電流指令値と前記アク
    チュエータの回転位置信号または機械の位置信号、また
    は、フォーカス信号に基づいてアクチュエータの状態量
    を推定する外乱オブザーバを前記位置検出部およびフォ
    ーカス信号発生部に対応して同数設け、 前記位置制御部が前記外乱オブザーバからの出力信号に
    基づいて外乱を抑制することを特徴とする位置決め制御
    装置。
  12. 【請求項12】アクチュエータと、 該アクチュエータの回転速度または該アクチュエータに
    取付けられた機械の移動速度を検出する速度検出部と、 該アクチュエータまたはアクチュエータに取付けられた
    機械と被測定物との間の距離を光学的に検出するフォー
    カス信号を発生するフォーカス信号発生部と、 前記アクチュエータの回転位置または機械の位置の目標
    位置を設定する位置指令部と、 前記速度検出部またはフォーカス信号発生部と位置指令
    部からの出力信号に基づいて前記アクチュエータに供給
    される電流指令値を生成し、該電流指令値に基づいて前
    記アクチュエータの回転位置または機械の位置を制御す
    る位置制御部と、を備えた位置決め制御装置であって、 前記アクチュエータに供給される電流指令値と前記アク
    チュエータの回転速度信号または機械の移動速度信号、
    または、フォーカス信号に基づいてアクチュエータの状
    態量を推定する外乱オブザーバを前記速度検出部および
    フォーカス信号発生部に対応して同数設け、 前記位置制御部が前記外乱オブザーバからの出力信号に
    基づいて外乱を抑制することを特徴とする位置決め制御
    装置。
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