JPH06280012A - 炭素被膜の製造方法 - Google Patents

炭素被膜の製造方法

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JPH06280012A
JPH06280012A JP9192793A JP9192793A JPH06280012A JP H06280012 A JPH06280012 A JP H06280012A JP 9192793 A JP9192793 A JP 9192793A JP 9192793 A JP9192793 A JP 9192793A JP H06280012 A JPH06280012 A JP H06280012A
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靖 谷口
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明の目的は、高エネルギーの炭素イオン
ビームを安定的に基体に照射することができ、従って基
体に対して優れた付着強度を有する炭素被膜を形成する
ことができる炭素被膜の製造方法を提供することにあ
る。 【構成】 本発明は、炭素イオンビームにより炭素被膜
を製造する方法において、炭素被膜の形成に先立ち予め
炭素プラズマが形成されるプラズマ室を酸素プラズマで
アッシングすることによる炭素被膜の製造方法である。 【効果】 本発明は、高エネルギーの炭素イオンビーム
を安定的に基体に照射することができ、従って基体に対
して優れた付着強度を有する炭素被膜を形成することを
可能にする。すなわち、本発明の製造方法により形成し
た炭素膜は、高硬度、耐摩耗性、ガスや水分の非透過性
などの優れた特性を維持しつつ、基体との密着性にも優
れたものとなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁気ディスク、光磁気
ディスク、磁気ヘッド、レンズ金型等の表面保護膜など
に有用な、高硬度、高付着強度、耐摩耗性、潤滑性に優
れた炭素被膜を製造する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、磁気ディスク、光磁気ディス
クや磁気ヘッドは、磁気ディスク装置や光磁気ディスク
装置としてコンピュータ端末の情報記憶装置などに利用
されている。磁気ディスクは、例えば、アルミニウム金
属板やプラスチック等の基体上に、フェライト、鉄、コ
バルト、ニッケルまたはこれらの化合物、ネオジウム、
サマリウム、ガドリニウム、テルビウム等の希土類金属
またはそれらの合金の磁性体をスパッタ法や塗布法によ
って形成する等の方法で作製されている。磁気ディスク
装置においては、使用の際に磁気ディスクの回転停止を
繰り返すので、磁気ヘッドと磁気ディスクは相互に接触
摩耗が繰り返されることになる。この接触摩耗により磁
気ディスクの磁気記録層(磁気記録媒体)が傷ついてし
まい、記録エラーが生じる場合がある。また、磁気記録
層及び光磁気記録層は、双方ともに環境に影響され、腐
食しやすいものである。
【0003】そこで通常は、このような損傷や腐食を防
止すべく磁気(光磁気)記録層上に保護被膜が形成され
ている。この保護被膜としては、二酸化ケイ素(SiO
2 )、アルミナ(Al2 3 )等の酸化物またはカーボ
ン膜などが用いられている。このSiO2 やAl2 3
の保護被膜は、スパッタリング法や真空蒸着法で形成で
きる。またカーボン膜は、プラズマCVD法、イオンビ
ーム蒸着法、スパッタリング法により形成できる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述の保護被膜のうち
特にカーボン膜は、高硬度で摩擦係数が小さく、ガスや
水分の非透過性に優れている。このカーボン膜は、主に
炭素と水素を主成分とするアモルファスの膜である。カ
ーボン膜を基体に密着性良く形成する方法として高エネ
ルギーの炭素イオンビームを用いる方法がある。しかし
ながら、高エネルギーの炭素イオンビームを安定的に得
ることは必ずしも容易でないという問題があった。すな
わち、従来の被膜の製造方法では、安定的に高エネルギ
ーの炭素イオンビームを得ることができないことから、
安定な膜質とならず付着強度の劣化や磁気記録層が腐食
する場合があった。
【0005】本発明の目的は、高エネルギーの炭素イオ
ンビームを安定的に形成することにより、炭素と水素を
主成分とする炭素膜が有する高硬度、耐摩耗性などの優
れた特性を維持しつつ、基体に対して優れた付着強度を
有する炭素被膜を製造できる方法を提供することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記目的を
達成すべく鋭意検討を重ねた結果、高エネルギーの炭素
イオンビームを形成する前に、炭素プラズマを形成する
プラズマ室内を酸素プラズマによりアッシングすること
が非常に有効であることを見いだし本発明を完成するに
至った。すなわち本発明は、炭素イオンビームにより炭
素被膜を製造する方法において、炭素被膜の形成に先立
ち予め炭素プラズマが形成されるプラズマ室を酸素プラ
ズマでアッシングすることを特徴とする炭素被膜の製造
方法である。
【0007】従来より、炭素と水素を主成分とする炭素
膜としては、ダイヤモンド状炭素膜(以下DLC膜)、
水素化アモルファス炭素膜(以下a−C:H膜)等が知
られている。これらは、膜中に水素を数+atom%含
有するものであり、水素含有率により膜の性質も大きく
異なる。例えば、水素を50atom%以上含有するa
−C:H膜は、光学バンドギャップが大きく透明である
が、膜硬度が比較的低く内部応力も比較的小さいポリマ
ーライクな炭素膜である。一方、水素を15〜35at
om%含むa−C:H膜は、硬度がビッカース硬度で2
000〜4000kg/mm2 と非常に硬く、摩擦係数
も0.2以下と滑らかであるが、内部応力が圧縮応力で
約1010dyn/cm2 と大きい炭素膜である。このよ
うに大きな内部応力は、膜構造(炭素と水素の結合状
態)に起因しており、被膜と基体の付着強度に悪影響を
及ぼしているものと考えられる。磁気ディスク、光磁気
ディスク、磁気ヘッド、レンズ金型等の保護被膜として
用いられるのは、水素を15〜35atom%含有する
a−C:H膜やDLC膜である。
【0008】一方、本発明に係る高エネルギーの炭素イ
オンビームを用いることにより、前述のa−C:H膜や
DLC膜を高付着強度で基体に形成することができる。
この方法で炭素膜を形成すると、基体材料とのミキシン
グ(原子混合)が基体表面で行われるために炭素膜と基
体の密着性が良好であると考えられる。ミキシング状態
は、炭素原子濃度が基体表面(界面)から炭素膜表面に
向かって増大しているのに対し、基体を構成する原子濃
度が基体表面(界面)から膜表面に向かって減少してい
る。この状態を模式的に表したものが図1である。図中
横軸は、表面から基体に向かう深さを表しており、深さ
0の位置が膜表面である。一方、縦軸は原子濃度を表し
ている。特に表面の炭素原子濃度が十分に高いほど炭素
膜としての特徴が発揮される。また、ミキシングにより
高付着強度が得られるため、炭素膜の膜厚は薄くても十
分効果が得られ、50Å〜1μm程度が好適である。
【0009】以下、本発明の製造方法を工程に沿って詳
細に説明する。
【0010】本発明の方法において用いられる基体は、
金属、セラミックス、有機樹脂など、従来より炭素膜で
被覆されて用いられる各種部材が使用可能であり、本発
明において特に限定はない。なお、イオンビームを照射
して膜を形成するため、基体としては導電性を有するも
のが適している。
【0011】膜を基体上に形成する方法としては、イオ
ンビーム蒸着法、イオンビーム・ミキシング法、イオン
注入法などがある。使用する原料ガスとしては、含炭素
ガスであるメタン、エタン、プロパン、エチレン、ベン
ゼン、アセチレン等の炭化水素;塩化メチレン、四塩化
炭素、クロロホルム、トリクロルエタン等のハロゲン化
炭化水素;メチルアルコール、エチルアルコール等のア
ルコール類;(CH32 CO、(C6 5 2 CO等
のケトン類;CO、CO2 等のガス、及びこれらのガス
にN2 、H2 、O2 、H2 O、Ar等のガスを混合した
ものが挙げられる。
【0012】ここで炭素イオンビームを用いたミキシン
グ層の形成について説明する。
【0013】炭素イオンビームをカウフマン型イオン源
により生成する場合を例にとって説明する。図2は代表
的なカウフマン型イオン源の模式図を示す。図中1は、
磁場発生用コイル、2はフィラメント、3はガス導入
系、4はアノード、5はイオンビーム引き出し電極、6
はイオンビーム、7は基体、8は基板ホルダー、9はイ
オン化室(プラズマ室)である。ガス導入系より前述の
原料ガス、例えばCH4とH2 をイオン化室に導入しプ
ラズマを形成した後、引き出し電極に電圧を印加してイ
オンビームを引き出し基体に照射する。このとき引き出
し電極に印加する電圧を数kV以上にすることにより、
数keV以上の高エネルギーのイオンビームを得ること
ができる。高エネルギーのイオンを照射するとイオンの
注入効果が大きくなりミキシング層が容易に形成され
る。すなわち、数keV以上のCイオンを基体に照射す
ると、その表面はスパッタリングされ、照射イオンは注
入効果により基体表面に侵入する。侵入したイオンは基
体原子と衝突し、エネルギーを失って静止する。この結
果、炭素原子と基体原子からなるミキシング層が形成さ
れる。
【0014】このように高エネルギーのイオンビームを
引き出すとき、プラズマを形成するイオン化室(プラズ
マ室)内の壁面に炭素が付着し、引き出しグリッド部の
絶縁状態を劣化したり、マイクロ波などの電磁波により
プラズマを生成する場合には電磁波の伝播を疎外するこ
とにより、安定なプラズマ状態を維持できなかったり高
エネルギーのイオンビームを得ることが困難となる。こ
の問題を解決するために、炭素プラズマを生成するに先
立ちプラズマ室内に酸素ガスを導入し、酸素プラズマを
生成する。この酸素プラズマによりプラズマ室の壁面や
電極部に付着している炭素をアッシング除去する。
【0015】本発明は、炭素イオンビーム形成するため
のプラズマ室内を予め酸素プラズマによりアッシングす
ることにより、高エネルギーの炭素イオンビームを安定
的に基体に照射することが可能となり、基体に対して優
れた付着強度を有する炭素被膜を形成する製造方法を実
現するものである。
【0016】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に詳細に説明
する。
【0017】(実施例1)まず、図3に示すECRイオ
ン源を設置したイオンビーム被膜装置を用い、以下の様
にして基体上に炭素と水素を主成分とする炭素膜のミキ
シング層を形成した。
【0018】図3に示す成膜装置は、空洞共振器タイプ
のプラズマ室10、ガス導入系11、マイクロ波導入窓
12、マイクロ波導波管13、電磁石14を備える装置
であり、これにCo−Ni−P系の記録層が形成された
Al基体15を基板ホルダー16に設置した。この後、
内部を1×10-7Torrまで排気した。次に、ガス導
入系11よりO2 :30sccmを導入し、ガス圧を1
×10-4Torrとした後、2.45GHzのマイクロ
波をマイクロ波導波管13より700Wのパワーでマイ
クロ波導入窓12より導入した。このとき、プラズマ室
10の外部より電磁石14により、磁場を印加してプラ
ズマ室内にO2 のECRプラズマを生成し、30分間プ
ラズマ室内をアッシングした。磁場の強度は、マイクロ
波導入窓12の入り口で1500Gauss、引き出し
電極17から50mmマイクロ波導入窓側の位置で87
5GaussのECR条件とした。このO2 プラズマ・
アッシングによりプラズマ室の壁面やマイクロ波導入
窓、引き出し電極部に付着していた炭素膜は完全に除去
されていた。O2 プラズマ・アッシングに引き続き、ガ
ス導入系よりCH4 :16sccm、H2 :30scc
m導入し、ガス圧を3.5×10-4Torrとした後、
2.45GHzのマイクロ波をマイクロ波導波管より9
00Wのパワーでマイクロ波導入窓より導入し、ECR
プラズマを形成した。この時の外部磁場は、O2 プラズ
マ・アッシングと同条件とした。次に、引き出し電極1
7に10kVの電圧を印加して基体15に照射して膜厚
1000Åの炭素膜を形成した。このとき基体上におけ
るイオン電流密度は0.5mA/cm2 であった。ここ
で同条件でSiウェハー上に形成した炭素膜について水
素含有量、膜硬度、摩擦係数を評価したところ、水素含
有量(ERDA (ElasticRecoil Detection Analysis)
により評価)は約15atom%であり、膜硬度(微小
薄膜硬度計により評価)は3000kg/mm2 であ
り、摩擦係数(直径5mmのAl2 3 −TiC合金球
とのピンオンディスク方式で測定)は0.1であった。
【0019】本実施例で得た磁気ディスクは保護被膜の
密着性に優れており、TiC製ボールとのピンオンディ
スクによる耐摩耗試験において、乾燥空気中10万回の
回転を行っても膜の剥離や傷の発生が見られず、摩擦係
数も0.1以下であった。
【0020】(実施例2)まず、図4に模式的に示すイ
オンビーム蒸着装置を用い、以下の様にして基体上に炭
素と水素を主成分とする膜を形成した。
【0021】図4に示すイオンビーム蒸着装置は、真空
槽18、イオンビーム源19、イオン化室20、ガス導
入系21、イオンビーム引き出し電極22、基体23、
基板ホルダー24、排気系25からなる。これに、Gd
TbFeCo(RE−TM合金)の記録層が形成された
ガラス基体23を設置した。この後、真空槽内を1×1
-7Torrまで排気した。次に、ガス導入系21より
2 :15sccmを導入し、ガス圧を2×10-4To
rrとした後、イオン化室内に酸素プラズマを30分間
生成し、イオン化室内をアッシングした。引き続き、ガ
ス導入系21よりC6 6 :10sccm、H2 :10
sccm導入し、ガス圧を3×10-4Torrとしてプ
ラズマ室内にプラズマを生成した。引き出し電極22に
7kVの電圧を印加してイオンビームを引き出し基体に
照射して膜厚700Åの炭素膜を形成した。
【0022】本実施例で得られた磁気ディスクは保護被
膜の密着性に優れており、実施例1と同様の良好な性能
が得られた。
【0023】(実施例3)WC(84%)−TiC(8
%)−TaC(8%)からなる焼結体をガラスモールド
用の型形状に加工した型を基体とし、この成形面にイオ
ンプレーティング法でTiを2000Å形成した後、T
iNを1.8μm形成した。この型を実施例1と同様の
装置に設置した後、実施例1と同様にしてプラズマ室内
を酸素プラズマでアッシングした。引き続き、実施例1
と同条件で基体上に炭素膜を400Å形成した。この型
を用いて、図5に示す成形機を用いてクラウン系ガラス
SK12(軟化点Sp=672℃、ガラス転移点Tg=
550℃)を1000回成形した。なお図5は成形機の
模式図で、図中102は成形装置、104は取入れ用置
換室であり、106は成形室であり、108は蒸着室で
あり、110は取り出し用置換室である。112、11
4、116はゲートバルブであり、118はレールであ
り、120は該レール上を矢印A方向に搬送せしめられ
るパレットである。124、138、140、150は
シリンダであり、126、152はバルブである。12
8は成形室106内においてレール118に沿って配列
されているヒータである。
【0024】成形室106内はパレット搬送方向に沿っ
て順に加熱ゾーン106−1、プレスゾーン106−2
および徐冷ゾーン106−3とされている。プレスゾー
ン106−2において、上記シリンダ138のロッド1
34の下端には成形用上型部材130が固定されてお
り、上記シリンダ140のロッド136の上端には成形
用下型部材132が固定されている。これら上型部材1
30及び下型部材132は本発明により製作した型部材
である。蒸着室108内においては、蒸着物質146を
収容した容器142及び該容器を加熱するためのヒータ
144が配置されている。
【0025】クラウン系ガラスSK12(軟化点Sp=
672℃、ガラス転移点Tg=550℃)を所定の形状
および寸法に粗加工して成形のためのブランクを得た。
ガラスブランクをパレット120に設置し、取入れ置換
室104内の120−1の位置へ入れ、該位置のパレッ
トをシリンダ124のロッド122によりA方向に押し
てゲートバルブ112を越えて成形室106内の120
−2の位置へと搬送し、以下同様に所定のタイミングで
順次新たに取入れ置換室104内にパレットを成形室1
06内で120−2→…→120−8の位置へと順次搬
送した。この間に、加熱ゾーン106−1ではガラスブ
ランクをヒータ128により徐々に加熱し120−4の
位置で軟化点以上とした上で、プレスゾーン106−2
へと搬送し、ここでシリンダ138、140を作動させ
て上型部材130及び下型部材132により200kg
/cm2 の圧力でプレス温度620℃で一分間プレス
し、その後加圧力を解除しガラス転移点以下まで冷却
し、その後シリンダ138、140を作動させて上型部
材130及び下型部材132をガラス成形品から離型し
た。該プレスに際しては上記パレットが成形用胴型部材
として利用された。しかる後に、徐冷ゾーン106−3
ではガラス成形品を徐々に冷却した。なお、成形室10
6内には不活性ガスを充満させた。成形室106内にお
いて120−8の位置に到達したパレットを、次の搬送
ではゲートバルブ114を越えて蒸着室108内の12
0−9の位置へと搬送した。通常、ここで真空蒸着を行
うのであるが本実施例では該蒸着を行わなかった。そし
て、次の搬送ではゲートバルブ116を越えて取り出し
置換室110内の120−10の位置へと搬送した。そ
して、次の搬送時にはシリンダ150を作動させてロッ
ド148によりガラス成形品を成形装置102外へと取
り出した。
【0026】以上の様なプレス成形を行った結果、型の
成形面及び光学素子の表面粗さ、並びに型と成形された
光学素子との離型性は良好であった。特に、型の成形面
について光学顕微鏡、走査電子顕微鏡(SEM)で観測
しても膜剥離、傷、クラック等の欠陥やガラス成分との
反応析出物、ガラスの融着は見られなかった。
【0027】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の方法にお
いては、炭素イオンビーム形成するためのプラズマ室内
を予め酸素プラズマによりアッシングすることにより、
高エネルギーの炭素イオンビームを安定的に基体に照射
することが可能となり、基体に対して優れた付着強度を
有する炭素被膜を形成することができる。すなわち本発
明の製造方法により形成した炭素膜は、高硬度、耐摩耗
性、ガスや水分の非透過性などの優れた特性を維持しつ
つ、基体との密着性にも優れたものとなる。例えば、磁
気ヘッドや磁気ディスク等における表面保護被膜の剥離
や磁気記録媒体層等の腐食を良好に防止することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における炭素膜の原子混合状態を示す模
式図である。
【図2】本発明で用いるカウフマン型イオン源を示す模
式図である。
【図3】本発明の実施例で用いるECRイオン源を備え
たイオンビーム成膜装置を示す概略図である。
【図4】本発明の実施例で用いるIBD装置を示す概略
図である。
【図5】本発明の実施例における光学素子成形用型を使
用するレンズの成形装置を示す断面図で、連続成形タイ
プである。
【符号の説明】
1 磁場発生用コイル 2 フィラメント 3 ガス導入系 4 アノード 5 イオンビーム引き出し電極 6 イオンビーム 7 基体 8 基板ホルダー 9 イオン化(プラズマ)室 10 プラズマ室 11 ガス導入系 12 マイクロ波の導入窓 13 マイクロ波の導波管 14 外部磁場 15 基体 16 基板ホルダー 17 イオンビーム引き出し電極 18 真空槽 19 イオンビーム源 20 イオン化(プラズマ)室 21 ガス導入系 22 イオンビーム引き出し電極 23 基体 24 基板ホルダー 25 排気系 102 成形装置 104 取入れ用置換室 106 成形室 108 蒸着室 110 取り出し用置換室 112 ゲートバルブ 114 ゲートバルブ 116 ゲートバルブ 118 レール 120 パレット 122 ロッド 124 シリンダ 126 バルブ 128 ヒータ 130 上型 132 下型 134 ロッド 136 ロッド 138 シリンダ 140 シリンダ 142 容器 144 ヒーター 146 蒸着物質 148 ロッド 150 シリンダ 152 バルブ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炭素イオンビームにより炭素被膜を製造
    する方法において、炭素被膜の形成に先立ち予め炭素プ
    ラズマが形成されるプラズマ室を酸素プラズマでアッシ
    ングすることを特徴とする炭素被膜の製造方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2000071780A1 (fr) * 1999-05-19 2000-11-30 Mitsubishi Shoji Plastics Corporation Film dlc, contenant en plastique recouvert de dlc, et procede et appareil de fabrication de contenant en plastique recouvert de dlc

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