JPH06279572A - アルキル置換基を有するポリ(2,2′−ビピリジン−5,5′−ジイル)重合体、その製造法及び利用法 - Google Patents

アルキル置換基を有するポリ(2,2′−ビピリジン−5,5′−ジイル)重合体、その製造法及び利用法

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JPH06279572A
JPH06279572A JP5070405A JP7040593A JPH06279572A JP H06279572 A JPH06279572 A JP H06279572A JP 5070405 A JP5070405 A JP 5070405A JP 7040593 A JP7040593 A JP 7040593A JP H06279572 A JPH06279572 A JP H06279572A
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    • C08G61/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming a carbon-to-carbon link in the main chain of the macromolecule
    • C08G61/12Macromolecular compounds containing atoms other than carbon in the main chain of the macromolecule
    • C08G61/122Macromolecular compounds containing atoms other than carbon in the main chain of the macromolecule derived from five- or six-membered heterocyclic compounds, other than imides

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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 充分に分子量が高く優れた耐熱性を有しかつ
有機溶媒に可溶で、偏光解消度、電気化学的酸化還元電
位がコントロール可能で、金属原子に対して有効に配位
子となるアルキル置換基を有するポリ(2,2′−ビピ
リジン−5,5′−ジイル)重合体の提供。 【構成】 2つのピリジンジイル基の3位、4位または
6位に長鎖アルキル基を置換基として有し、重合度nが
10以上であるアルキル置換基を有するポリ(2,2′−
ビピリジン−5,5′−ジイル)重合体。長鎖アルキル
基を有するジハロゲン化芳香族化合物を、脱ハロゲン化
能を有する金属又は金属化合物と反応させ、脱ハロゲン
化して重合することにより得られる。 【効果】 繊維、膜等への乾式成形が可能であり、化学
的・電気化学的還元により、明瞭な色の変化を示し、ま
たn型導電体となり、更にエレクトロクロミック、フォ
トルミネッセンス、エレクトロルミネッセンス材料及び
金属元素に対して配位子となり得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、長鎖アルキル基を置換
基として有するジハロゲン化芳香族化合物、例えば5,
5′−ジハロゲン化−2,2′−ビピリジン、6,6′
−ジハロゲン化−3,3′−ビピリジンから、2ケ所の
ハロゲン原子を除いた2価の残基を反復構成単位として
なり、主鎖に沿ったπ共役系を有し、電気化学的ドーピ
ンドにより導電化され、空気中において高い安定性を示
し、有機溶媒に溶解性を有し、金属元素に対して配位子
となる新規なアルキル置換基を有するポリ(2,2′−
ビピリジン−5,5′−ジイル)重合体及びその製造法
並びに利用に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、π共役系高分子化合物は、電気
的、光学的機能材料として注目されている。これらのπ
共役系高分子化合物は、主鎖に沿った1次元的なπ電子
の拡がりを有し、このため主鎖に沿った方向と、その直
角方向との間で電気的・光学的異方性が見られる。この
異方性を有効に発揮させるために、高分子の主鎖を配向
させることが重要であるが、一次元的なπ電子の広がり
は、これらの高分子を剛直にし、不溶不融なものとする
ため、任意な形状に制御し配向させることは困難であ
る。これらの導電性高分子として、主鎖に沿ってπ共役
系を有する物質には、例えば次の化13に示されたもの
が種々知られている。
【0003】
【化13】
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来提案され
た殆どのπ共役導電性高分子は、剛直構造を有し、有機
溶剤等に対する溶解性が小さくかつ不融である場合が多
いため、有効な加工手段がない。従って成形性、賦形性
の乏しく、その利用法も限られ、それらの特徴ある機能
を引き出すうえにおける問題点となっている。このため
に、ポリチオフェン、ポリ−p−フェニレン、ポリピロ
ール等について、置換基を導入して、有機溶剤に対する
その溶解性を向上させる試みが行なわれてきた。
【0005】しかし、これらの物質は主として酸化によ
りp型導電体となるのみである。従って、分子構造を工
夫することにより、従来の導電性高分子にはない物性を
備えた物質の開発が望まれている。例えば,従来の導電
性高分子とは異なり、p型導電体と併せてn型導電体と
なり易いπ共役導電性高分子を得ることができれば、そ
れを半導体デバイス用材料等として用いることができ
る。
【0006】また、主鎖がπ共役導電性を有し、剛直な
構造を示す高分子が配位子として金属元素に作用した場
合には、例えば配位子が半導体的バンド構造を有する等
のような従来には存在しない電子状態、及び例えば配位
子の剛直性により容易に配位不飽和状態を示す等の従来
には存在しない配位状態を有する高分子金属鎖体が得ら
れる。
【0007】例えば、次の化14
【化14】
【0008】で表わされるポリ2,2′−ビピリジン−
5,5′−ジイルは、還元によりn型導電体になり易い
物質であり、また反復構成単位として2,2′−ビピリ
ジンのようなキレート配位子構造を有するため金属元素
に対して配位能を有しているが、ギ酸又は濃硫酸のよう
な特定の溶媒にしか溶解せず、利用範囲が極めて狭く、
更に従来のポリピリジンは充分に高い分子量を有さない
ため、丈夫なフィルム等が得られず、その利用範囲が狭
くなっているという問題がある。
【0009】また、上記化13で示したポリアルキルピ
リジンは、十分に高い分子量を有し、クロロホルム等の
一般の有機溶媒に高い溶解性を示し、還元によりn型導
電体になり易い物質ではあるが、反復構成単位としてア
ルキルピリジン構造を有し、主として頭一尾結合により
構成されているため、金属イオン等に配位する能力は全
体としてかなり劣るという問題がある。
【0010】本発明は、これらの状況のもと、新しい分
子構造を有する導電性高分子を探索し、上記問題を解決
すべく鋭意研究の結果完成したものである。
【0011】本発明の目的は、充分に分子量が高く優れ
た耐熱性を有しかつ有機溶媒に可溶で、偏光解消度、電
気化学的酸化還元電位がコントロール可能で、金属原子
に対して有効に配位子となる新規なアルキル置換基を有
するポリ(2,2′−ビピリジン−5,5′−ジイル)
重合体及びその製造法を提供するにある。
【0012】本発明の別の目的は、このような新規なア
ルキル置換基を有するポリ(2,2′−ビピリジン−
5,5′−ジイル)重合体を、繊維、フィルム等の成形
体、n型導電体等の導電材料、バッテリー用材料、エレ
クトロクロミック素子材料、トランジスタ又はダイオー
ド等の電子素子用材料、更には、金属元素に対する有効
な配位子等として利用するにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、代表的な
キレート配位子のひとつである2,2′−ビピリジン配
位子に相当する反復構成単位を有するポリ(2,2′−
ビピリジン5,5′−ジイル)に着目し、鋭意研究を行
った結果、ポリビピリジンにヘキシル基、ペンチル基、
オクチル基、デシル基、ドデシル基等のような長鎖アル
キル基を導入した場合に、充分に分子量が高く、耐熱性
を有し、多くの有機溶媒に可溶で、有機溶媒の溶液から
容易にフィルムが得られ、還元によりn型導電体に変換
され、かつ金属元素に高い配位能力を有するアルキル置
換ポリ(2,2′−ビピリジン−5,5′−ジイル)が
得られることを知見し、本発明を完成するに至った。
【0014】本発明は、ジハロゲン化芳香族化合物であ
る、2つのピリジンジイル基の1位又は2位に長鎖アル
キル基を置換基として有する5,5′−ジハロゲン化−
2,2′−ビピリジン又は6,6′−ジハロゲン化−
3,3′−ビピリジンから2ケ所のハロゲン原子を除い
て誘導される次の化15又は化16
【0015】
【化15】
【0016】
【化16】
【0017】(式中、R,R′は、H又は炭素数1以上
のアルキル基を示すが、R,R′のうち少なくとも一方
は炭素数が3以上の長鎖アルキル基を示す)で表される
2価の基を反復構成単位とし、且つ重合度(n)が10以
上であるアルキル置換ポリ(2,2′−ビピリジン−
5,5′−ジイル)重合体によって達成される。ここ
で、重合度(n)が10未満ではポリマーとしての充分な
機能を発揮することができない場合がある。また、本発
明者等は、後述の製造法によって本発明重合体のその優
れた特性並びに有用性とを実験的に一応確認したが本発
明の重合体は、実施例に限定されるものではない。
【0018】更に、アルキル基(R,R′)は、その少
なくとも一方が炭素数が3以上の長鎖アルキル基、例え
ばヘキシル基、ペンチル基、オクチル基、デシル基、ド
デシル基等である。R,R′は両方とも炭素数が3以上
の長鎖アルキル基であってもよく、又は一方のみが炭素
数が3以上の長鎖アルキル基であってもよい。R,R′
のうち一方のみが炭素数3以上の長鎖アルキル基である
場合には、他方はH又は炭素数が1又は2の短鎖アルキ
ル基でもよい。R,R′の両者の炭素数が3未満である
と有機溶媒に溶解しにくくなるため好ましくない。また
本発明の化合物は、かかる長鎖アルキル基をその構造中
に有するため、分子量が充分に高くなる。また、ジハロ
ゲン化芳香族化合物は、例えば次の方法により得ること
ができる。次の化17式
【0019】
【化17】 で表される2−アミノ−メチルピリジン(東京化成
(株)製)のテトラヒドロフラン溶媒中でn−ブチルリ
チウム及びトリメチルシリルクロライドと反応させ化1
8式、
【0020】
【化18】 で表わされる化合物を製造し、この化合物を、テトラヒ
ドロフラン溶媒中でリチウムジイソプロピルアミド及び
ハロゲン化アルキル(アルキル基中の炭素数は3以上で
ある)と反応させてアルキル化し、化18式中のメチル
基を長鎖化する。
【0021】
【化19】 (式中のRは炭素数3以上のアルキル基を示す)。上記
化19式で示される2−アミノ−アルキルピリジン化合
物をハロゲン化して、化20式で示される2−アミノ−
5−ハロゲン化−アルキルピリジンを得、
【0022】
【化20】 (式中のRは炭素数3以上のアルキル基、Xはハロゲン
を示す)次いで、ハロゲンを用いてハロゲン化水素、亜
硫酸ナトリウム、推算化ナトリウム中で第二段階のハロ
ゲン化をして、化21式で示されるジハロゲン化アルキ
ルピリジンを得ることができる。
【0023】
【化21】 次いで、このハロゲン化アルキルピリジンをチタンチオ
ールナトリウム塩とベンゼン中で還流しながら反応させ
て次の化22で示される5−ハロゲノ−2-メチルスルフ
ェニル−アルキルピリジンを得、
【0024】
【化22】 この5−ハロゲノ−2−メチルスルフェニル−アルキル
ピリジンを過酸化水素と酢酸中で反応させ、次の化23
で示される5−ハロゲノ−2−メチルスルフィニル−ア
ルキルピリジンを得、
【0025】
【化23】 次いで、この5−ハロゲノ−2−メチルスルフィニル−
アルキルピリジンをTHF中でエチルマグネシウムブロ
マイドと反応させて、本発明で使用する例えば次の化2
4で示されるジハロゲン化芳香族化合物を得ることがで
き、これをゼロ価ニッケル化合物と反応させることによ
り本発明の重合体が製造される。
【0026】
【化24】
【0027】更に、本発明の重合体は化24に示される
ジハロゲン化芳香族化合物、例えば2つのピリジンジイ
ル基の1位又は2位に長鎖アルキル基を置換基として有
する5,5′−ジハロゲン化−2,2′−ビピリジン又
は6,6′−ジハロゲン化−3,3′−ビピリジン化合
物をニッケル化合物、パラジウム化合物等の遷移金属化
合物の存在下で電解還元することによっても製造するこ
とができる。
【0028】又、本発明の重合体は化24で示される2
つのピリジンジイル基の1位又は2位に長鎖アルキル基
を置換基として有する5,5′−ジハロゲン化−2,
2′−ビピリジン又は6,6′−ジハロゲン化−3,
3′−ビピリジン化合物をニッケル化合物、パラジウム
化合物等の遷移金属化合物の存在下でマグネシウム(Mg)
又は亜鉛(Zn)により脱ハロゲン化重縮合することによっ
ても製造できる。
【0029】本発明の新規なアルキル置換ポリ(2,
2′−ビピリジン−5,5′−ジイル)重合体は、その
優れた特性を利用して、有機溶媒に溶かした後に良好な
繊維またはフィルムとして成形でき、又この重合体を還
元剤又は化学的・電気化学的ドーピングにより還元して
バッテリー用材料、エレクトロクナミック素子材料、ト
ランジスタ又はダイオード等の電子素子用材料、n型導
電体等の導電材料、金属元素に対する配位子として利用
することができる。
【0030】
【作用】本発明にかかるアルキル置換ポリ(2,2′−
ビピリジン−5,5′−ジイル)重合体は、化13で示
されるジハロゲン化芳香族化合物、例えばアルキル置換
5,5′−ジハロゲン化−2,2′−ビピリジンに有機
溶媒中において等モル以上のゼロ価ニッケル化合物を加
えて反応させ、脱ハロゲン化することによって取得され
る。好適な反応温度は室温〜モノマー沸点の間にあり、
約1〜48時間程度で反応は完結する。上記有機溶媒とし
ては例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトニ
トリル、トルエン、テトラヒドロフラン等が適用可能で
ある。
【0031】ゼロ価ニッケル化合物はハロゲン化芳香族
化合物よりハロゲンをとり、芳香族基間のカップリッグ
反応を起こさせる〔例えば「シンセシス」(Synthesis),
736頁(1984)参照〕。この反応は次の化25で表わされ
る。
【0032】
【化25】 (ここで、ArおよびAr′は芳香族基を、Xはハロゲン原
子を、Lは中性配位子を表し、従って、NiLmはゼロ価ニ
ッケル化合物を表す。)
【0033】従って、分子内に2個のハロゲンを有する
芳香族化合物、例えばアルキル置換5,5′−ジハロゲ
ン化−2,2′−ビピリジンに等モル以上のゼロ価ニッ
ケル化合物を反応させると、次の化26及び化27に示
す脱ハロゲン化反応によって重合体が得られるのであ
る。
【0034】
【化26】
【0035】
【化27】
【0036】ここで、
【外1】 はアルキル置換5,5′−ジハロゲン化−2,2′−ビ
ピリジン(R,R′はH又は炭素数1以上のアルキル基
を示すがR,R′のうち少なくとも一方は炭素数が3以
上の長鎖アルキル基であり、Xはハロゲン)を示す。
【0037】上述の反応において、ゼロ価ニッケル化合
物は、重合反応を行う直前に反応系で(いわゆるin sit
u で) 合成したものをそのまま用いることも、又は予め
合成単離したものを用いることもできる。かかるゼロ価
ニッケル化合物は例えば、中性配位子存在下での還元反
応又は配位子交換反応によって生成するニッケル錯体で
あり、その中性配位子としては、1,5−シクロオクタ
ジエン、2,2′−ビピリジン、トリフェニルホスフィ
ン等を例示することができる。
【0038】又、別の方法として、上記化13のアルキ
ル置換5,5′−ジハロゲン化−2,2′−ビピリジン
をニッケル化合物等の繊維金属化合物の共存下で電解還
元反応させると、脱ハロゲン化反応によって化9に示す
アルキル置換ポリ(2,2′−ビピリジン−5,5′−
ジイル)重合体を得ることができる。即ち、例えばニッ
ケル化合物は電解槽中で電解還元すすれば化28の反応
によってゼロ価ニッケル化合物が生成する。
【0039】
【化28】
【0040】従って、分子内に2個のハロゲンを有する
芳香族化合物、即ちアルキル置換5,5′−ジハロゲン
化−2,2′−ビピリジンをニッケル化合物の存在下で
電解還元すると化18の反応並びに引き続き反応系内に
生ずるNi0Lm が関与する化19〜化21に示す反応によ
り化9の重合体が得られるのである。電解は通常次の条
件で行うことが出来る。例えばN,N−ジメチルホルム
アミド若しくはアセトニトリルを溶媒として使用し、支
持電解質として過塩素酸テトラエチルアンモニウム若し
くはテトラエチルエンモニウムテトラフルオロボレート
を溶解して電解液とし、電極には白金電極、ITO透明
電極、若しくは黒鉛電極を使用する。電解液にアルキル
置換5,5′−ジハロゲン化−2,2′−ビピリジン及
び2価ニッケル錯体を溶解し、2価ニッケル化合物の還
元電位〔例えばトリス(2,2−ビピリジン)ニッケル
塩では−1.7V(Ag+Ag+ に対して)〕で電解還元を行
う。
【0041】
【化29】
【0042】
【化30】
【0043】
【化31】
【0044】ここで、
【外2】 はアルキル置換5,5′−ジハロゲン化−2,2′−ビ
ピリジン(R,R′はH又は炭素数1以上のアルキル基
を示すがR,R′のうち少なくとも一方は炭素数3以上
の長鎖アルキル基を示し、Xはハロゲン)を示す。
【0045】更に、別の方法として、上記化13のアル
キル置換5,5′−ジハロゲン化−2,2′−ビピリジ
ンを2価のニッケル化合物の共存下でMg又はZnにより反
応させると、脱ハロゲン化反応により化9に示すアルキ
ル置換ポリ(2,2′−ビピリジン−5,5′−ジイ
ル)重合体を得ることができる。即ち、2価ニッケル化
合物は、Mg又はZnで還元することに化32の反応によっ
てゼロ価ニッケル化合物が生成する。
【0046】
【化32】
【0047】従って、分子内に2個のハロゲンを有する
芳香族化合物、即ちアルキル置換5,5′−ジハロゲン
化−2,2′−ビピリジンを2価のニッケル化合物の存
在下で等モル以上のMg又はZnにより還元すると化32の
反応並びに、この反応系内に生ずる上記化29〜化31
に示す反応により化9の重合体が得られるのである。
【0048】上記ニッケル化合物は、重合反応を行う前
に予め合成単離したものを用いても、又は電解槽中で直
接、ニッケルあるいはニッケル化合物から合成したもの
をそのまま用いても良い。かかるニッケル化合物として
は、例えばトリス(2,2′−ビピリジン)ニッケルブ
ロマイド Ni(bpy)3Br2 、ジブロモビス(トリフェニル
ホスフィン)ニッケル NiBr2(PPh3)2 等が挙げられ
る。
【0049】これらの重合反応を行う反応条件は制限は
ないが、実質的に水および酸素を含まない反応条件下で
重合を行うことが収立及び分子量を高める点から望まし
い。
【0050】次に本発明の重合体の金属配位子としての
作用を説明する。一般にピリジンおよび2,2′−ビピ
リジンは環内の窒素の不対電子対を介して金属と配位す
ることが可能なキレート配位子であり、ピリジンおよび
2,2′−ビピリジンの配位能力、配位生成物の安定度
はピリジンよりも2,2′−ビピリジンの方が大きい。
ポリアルキルピリジンは頭−尾構造のものと、頭−頭構
造又は尾−尾構造の大きく2つに分かれる構造が含まれ
ており、主に頭−尾構造で構成されている。そのためピ
リジン型配位子となり金属イオンへの配位能力は全体と
して劣る。一方、アルキル置換ポリ(2,2′−ビピリ
ジン−5,5′−ジイル)重合体は頭−頭構造又は尾−
尾構造で構成されているため、ビピリジン型配位子であ
る。従って金属イオン等に配位能力を有し、本重合体は
金属元素への有効な高分子配位子として作用する。金属
が配位した本重合体は導電性高分子錯媒として特に有用
である。
【0051】
【実施例】以下、本発明を更に具体的かつ詳細に実施例
について説明する。 (実施例1)0.99g のビス(1,5−シクロオクタジエ
ン)ニッケル錯体 (Ni(cod)2) (3.6mmol) を30mlのN,
N−ジメチルホルムアミド(DMF)に溶解し、0.56g
の2,2′−ビピリジン (bpy) (3.6mmol)と0.39g の
1,5−シクロオクタジエン (cod) (3.6mmol)を加え
た。この溶液に20mlのDMF溶液に溶かした1.45g の
6,6′−ジヘキシル−5,5′−ジブロモ−2,2′
−ビピリジン (3.0mmol)を滴下後、60℃の反応温度で48
時間反応させ、重合を行った。重合の進行とともに、ア
ルキル置換ポリ(2,2′−ビピリジン−5,5′−ジ
イル)重合体の 色の沈澱物が生成した。反応終了
後、沈澱物を濾別回収し、下記の(イ)から(ホ)の物
質を用いて下記の順に各々数回洗浄しこの重合体の精製
を行った。
【0052】(イ)アンモニア水 (29%) 、(ロ)メチ
ルアルコール、(ハ)エチレンジアミン四酢酸二ナトリ
ウムの温水溶液(pH=3の調製)、(ニ)温水、(ホ)
メチルアルコール。洗浄後、真空乾燥し黄土色の粉末0.
40g のアルキル置換ポリ(2,2′−ビピリジン−5,
5′−ジイル)重合体を得た。重合体の収率は80%であ
った。
【0053】この重合体の赤外吸収スペクトルを図1に
示した。3030cm-1にピリジン環のC−H伸縮振動、2850
〜2950cm-1に側鎖ヘキシル基によるC−H伸縮振動、15
80、1530、1460、1420cm-1にピリジン環の骨格振動およ
び側鎖メチレン基の変角振動、830 cm-1にはピリジン環
のC−H面外変角振動に由来する吸収が見られる。
【0054】また、重合体の重クロロホルム中における
1H−NMRを図2に示す。δ=0.8 〜3.2ppm(内部標
準:テトラメチルシラン)には側鎖ヘキシル基、δ=7.
3 〜8.5ppmにはピリジン環の水素に由来する吸収が見ら
れる。それぞれのピークの面積比は約13:2であった。
また、得られた重合体の元素分析値は炭素81.0%、水素
8.8 %、窒素8.7 %、臭素0.0 %であった。
【0055】赤外吸収スペクトル、 1H−NMR、元素
分析の結果は重合体が下記に示した構造を有することを
支持するものである。
【0056】
【化33】 (式中nは重合度を表わす。)
【0057】ポリ(2,2′−ビピリジン−5,5′−
ジイル)がギ酸のみに可溶であったのに対して、上記重
合体は側鎖として長鎖アルキル基を有するため、ギ酸ば
かりでなく以下に示す一般の有機溶媒に可溶であった。
すなわち、クロロホルム(300mg/ml) 、テトラヒドロフ
ラン(THF)、ベンゼン、トルエン、クレゾール、N
−メチルピロリドン(NMP)に可溶であり、ジエチル
エーテルに一部可溶であった。ポリ(2,2′−ビピリ
ジン−5,5′−ジイル)のギ酸溶液からキャストフィ
ルムの作製を試みたところ丈夫なフィルムが得られなか
ったのに対して、肝重合体の上記溶液からキレストフィ
ルムを作製したところ、丈夫で黄土色のフリースタンジ
ィングフィルム(free standing film) が作製できた。
【0058】この重合体の分子量をギ酸溶液中光散乱法
により測定したところ、重量平均分子量が37000 (重合
度120)であり、ポリ(2,2′−ビピリジン−5,5′
−ジイル)(重量平均分子量3200(重合度21))よりも高
分子量であった。また、分子量測定の際、ギ酸のかわり
にクロロホルム溶液を用いても重量平均分子量はほぼ同
様の値であった。
【0059】上記重合体の紫外可視吸収スペクトルはギ
酸溶液中において約340nm 、クロロホルム、THF、ベ
ンゼン、トルエン、NMP溶液中のいずれにおいても約
320nm にπ−π* 遷移による鋭い吸収ピークを示した。
さらに、上記重合体は高い熱安定性を示した。
【0060】窒素下における熱重量分析の結果、300 ℃
付近から重量減少が見られはじめ900 ℃における重量減
少は約45%であった。
【0061】(実施例2)実施例1で得たポリ(6,
6′−ジヘキシル−2,2′−ビピリジン−5,5′−
ジイル)重合体のクロロホルム溶液を白金板上に塗布
し、クロロホルムを除去することにより重合体のフィル
ムを作製した。この重合体フィルムについて0.1mol/1の
C2H5)4N ClO4を含むアセトニトリル溶液中でサイクリ
ックボルタモグラムの測定を行った。その結果、本重合
体はAg/Ag+ に対して約−2.5Vでカチオンがドーピング
(n型ドーピング)され、逆方向の掃引においては約−
2.4V(Ag/Ag+ に対して電位)でカチオンが脱ドーピン
グされることが分かった。ドーピングに際して、重合体
のフィルムの色は、黄土色から濃い赤橙色に変色し、脱
ドーピング時ではこの逆の変色が見られた。このように
して本重合体は電気化学的な還元すなわち電気化学的な
n型ドーピヒグが可能であり、ドーピングとともにエレ
クトロクロミック特性を示した。このことから、本重合
体はn型導電体特性を示し、バッテリー用電極材料およ
びエレトロクロミック素子材料として使用可能なことを
示している。
【0062】(実施例3)実施例1で得たポリ(6,
6′−ジヘキシル−2,2′−ビピリジン−5,5′−
ジイル)重合体のギ酸溶液およびクロロホルム溶液を単
位構造あたり2.0 ×10-5mol/1 の濃度で調製した。この
溶液について励起波長を310nm で蛍光スペクトルの測定
を行った。その結果、ギ酸溶液中で420nm に発光が見ら
れ、クロロホルム溶液中では360nm に発光が見られた。
【0063】このように本重合体は蛍光発光能を有する
物質である。このこととから、本重合体は基本的にエレ
クトロルミネッセンス用材料としても使用可能なことを
示している。
【0064】(実施例4)実施例1で得られたアルキル
置換ポリ(2,2′−ビピリジン−5,5′−ジイル)
重合体(15mg)をNi(cod)2 (10mg) のトルエン溶液(5m
l) に添加後、30℃で反応を行って、ニッケル錯体を得
た。アルキル置換ポリ(2,2′−ビピリジン−5,
5′−ジイル)重合体を添加する以前の溶液の色は黄色
であったが、重合体を添加後、時間と共にその溶液の色
は濃緑色へと変化していった。また、この溶液の色の変
化を紫外可視吸収スペクトルで追跡したところニッケル
錯体生成に伴い600 〜650nm 付近に新しい吸収が観察さ
れた。さらに、その吸収の大きさは反応時間とともに大
きくなる事がわかった。また、他の遷移金属化合物との
反応においても同様に、錯体生成に伴い特徴的な色の変
化が見られた。これらのことから、本重合体は、金属元
素と容易に配位し、高分子配位子として機能する事がわ
かった。
【0065】(実施例5)実施例1で得られたアルキル
置換ポリ(2,2′−ビピリジン−5,5′−ジイル)
重合体(30mg) を大過剰の四級化剤(例えば (CH3O)2SO
2 やCH3Iなど)と反応させて、四級化物を得た。得られ
た化合物は、メタノール、エタノールなどの極性溶媒に
完全に可溶であった。
【0066】(実施例6)テトラヒドロフラン(TH
F)15mlに2.4gの6,6′−ジヘキシル−5,5′−ジ
ブロモ−2,2′−ビピリジン(5.0mmol)を溶解させ、
0.13g の金属マグネシウム片(5.5mmol) を加えた。10時
間加熱しながら還流した後、〔1,2−ビス(ジフェニ
ルフォスフィノ)エタン〕ニッケル クロライド NiCl
3 (dpe) (5mg、0.01mmol) を加え、さらに13時間の加熱
還流を行った。反応終了後、反応液を氷の入った希塩酸
上に注ぎ、これにNa2CO3の水溶液を加えて中和し、重合
体を濾過しこれを水とエーテルで洗浄し、さらにエチレ
ンジアミン四酢酸二ナトリウムの温水溶液で洗浄した。
ついで真空乾燥し、0.50g のアルキル置換ポリ(2,
2′−ビピリジン−5,5′−ジイル)重合体を得た。
重合体は収率は60%であった。
【0067】(実施例7)2.4gの6,6′−ジヘキシル
−5,5′−ジブロモ−2,2′−ビピリジン(5.0mmo
l) をヘキサメチルリン酸トリアミド(HMPA)5ml
に溶解させ、亜鉛粉(0.98g、15mmol) を加え100 ℃まで
加熱し、60mgの〔1,2−ビス(ジフェニルフォスフィ
ノ)エタン〕ニッケルブロマイドNiBr2 (dpe) (0.1mmo
l) を投入した。これを140 ℃で17時間反応させた。反
応終了後、反応液を氷の入った希塩酸上に注ぎ、これに
アンモニア水を加えアルカリ性とした後、重合体を濾別
回収した。これをメチルアルコール、エチレンジアミン
四酢酸二ナトリウム塩の水溶液で洗浄した後、真空乾燥
して、0.40g のアルキル置換ポリ(2,2′−ビピリジ
ン−5,5′−ジイル)重合体を得た。
【0068】(実施例8)0.3mmol の6,6′−ジヘキ
シル−5,5′−ジブロモ−2,2′−ビピリジンと0.
15mmolのトリス(2,2′−ビピリジン)ニッケル塩
(Ni(bpy)3Br2)、3.75mmolの過塩素酸テトラエチルアン
モニウム((C2H5)4NClO4)のN,N−ジメチルホルムアミ
ドに溶解し、電解溶液を調製した。これを陰極として白
金板(1×2=2cm2)、陽極として白金板(1×2=2
cm2):参照極として銀電極を取り付けた電解槽に入れ、
重合温度60℃、電解電位−1.7V (Ag/Ag+ に対しての電
位、以下同様)で16時間電解重合を行うと、陽極上に黄
土色の重合体が膜状で得られた。この重合体を取り出し
た後、下記の (イ) から (ホ) の物質を用いて下記の順
に各々数回洗浄しこの重合体の精製を行った。
【0069】(イ)アンモニア水(29 %) 、(ロ)メチ
ルアルコール、(ハ)エチレンジアミン四酢酸二ナトリ
ウムの温水溶液(pH=3に調整)、(ニ)温水、(ホ)
メチルアルコール。洗浄後、真空乾燥し黄土色アルキル
置換ポリ(2,2′−ビピリジン−5,5′−ジイル)
重合体を得た。
【発明の効果】本発明の新規なアルキル置換ポリ(2,
2′−ビピリジン−5,5′−ジイル)重合体はその構
造中に長鎖アルキル基を導入しているため、分子量が充
分に高く、優れた耐熱性を有し、空気中における高い安
定性を示し、多くの有機溶媒に可溶であることから、そ
の利用分野・用途が拡大し、これらの適宜な溶媒に溶か
して得られる溶液を利用して繊維、膜等への乾式成形が
可能である。更に、化学的・電気化学的還元により、明
瞭な色の変化を示し、またn型導電体となり、エレクト
ロクロミック、フォトルミネッセンス、エレクトロルミ
ネッセンス材料となる従来の導電性高分子にはないすぐ
れた特性を有し、更に金属元素に対して配位子となり得
る。また、本発明の方法によれば、p型導電体と併せて
n型導電体となり易いπ共役導電性高分子が、容易にか
つ安価に合成することできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の重合体の一例の赤外吸収スペクトルを
示す線図である。
【図2】本発明の重合体の一例のプロトンスペクトルを
示す線図である。
【手続補正書】
【提出日】平成5年5月10日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【化1】
【化2】 (式中、R,R′はH又は炭素数が1以上のアルキル基
を示すが、R,R′のうち少なくとも一方は炭素数が3
以上の長鎖アルキル基を示す。)で表わされる2価の基
を反復構成単位とし、且つ重合度nが10以上であるアル
キル置換基を有するポリ(2,2′−ビピリジン−5,
5′−ジイル)重合体。
【化3】
【化4】 (式中、R,R′はH又は炭素数が1以上のアルキル基
を示すがR,R′のうち少なくとも一方は炭素数が3以
上の長鎖アルキル基であり、Xはハロゲンを示す。)で
表わされるジハロゲン化芳香族化合物を、ニッケル化合
物の存在下、脱ハロゲン化能を有する金属又は金属化合
物と反応させ、2ケ所のハロゲン原子を脱ハロゲン化し
て重合することを特徴とする化5又は化6
【化5】
【化6】 (式中、R,R′はH又は炭素数が1以上のアルキル基
を示すがR,R′のうち少なくとも一方は炭素数が3以
上の長鎖アルキル基であり、nは10以上を示す。)で表
わされるアルキル置換基を有するポリ(2,2′−ビピ
リジン−5,5′−ジイル)重合体の製造法。
【化7】
【化8】 (式中、R,R′はH又は炭素数が1以上のアルキル基
を示すが、R,R′のうち少なくとも一方は炭素数が3
以上の長鎖アルキル基を示す。)で表わされる2価の基
を反復構成単位とし、且つ重合度nが10以上であるアル
キル置換基を有するポリ(2,2′−ビピリジン−5,
5′−ジイル)重合体を、クロロホルム、トルエン、テ
トラヒドロフラン等の一般の有機溶媒に溶解させて得
る、前記重合体よりなる膜又は糸状物質。
【化9】
【化10】 (式中、R,R′はH又は炭素数が1以上のアルキル基
を示すが、R,R′のうち少なくとも一方は炭素数が3
以上の長鎖アルキル基を示す。)で表わされる2価の基
を反復構成単位とし、且つ重合度nが10以上であるアル
キル置換基を有するポリ(2,2′−ビピリジン−5,
5′−ジイル)重合体よりなるエレクトロクロミック素
子、フォトルミネッセンス、エレクトロルミネッセンス
又はn型半導体デバイス用材料。
【化11】
【化12】 (式中、R,R′はH又は炭素数が1以上のアルキル基
を示すが、R,R′のうち少なくとも一方は炭素数が3
以上の長鎖アルキル基を示す。)で表わされる2価の基
を反復構成単位とし、且つ重合度nが10以上であるアル
キル置換基を有するポリ(2,2′−ビピリジン−5,
5′−ジイル)重合体よりなる金属元素に対する配位
子。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正内容】
【0006】また、主鎖がπ共役導電性を有し、剛直な
構造を示す高分子が配位子として金属元素に作用した場
合には、例えば配位子が半導体的バンド構造を有する等
のような従来には存在しない電子状態、及び例えば配位
子の剛直性により容易に配位不飽和状態を示す等の従来
には存在しない配位状態を有する高分子金属錯体が得ら
れる。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正内容】
【0007】例えば、次の化14
【化14】
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正内容】
【0008】で表わされるポリ(2,2′−ビピリジン
−5,5′−ジイル)は、還元によりn型導電体になり
易い物質であり、また反復構成単位として2,2′−ビ
ピリジンのようなキレート配位子構造を有するため金属
元素に対して配位能を有しているが、ギ酸又は濃硫酸の
ような特定の溶媒にしか溶解せず、利用範囲が極めて狭
く、更に従来のポリピリジンは充分に高い分子量を有さ
ないため、丈夫なフィルム等が得られず、その利用範囲
が狭くなっているという問題がある。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正内容】
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、代表的な
キレート配位子のひとつである2,2′−ビピリジン配
位子に相当する反復構成単位を有するポリ(2,2′−
ビピリジン−5,5′−ジイル)に着目し、鋭意研究を
行った結果、ポリビピリジンにヘキシル基、ペンチル
基、オクチル基、デシル基、ドデシル基等のような長鎖
アルキル基を導入した場合に、充分に分子量が高く、耐
熱性を有し、多くの有機溶媒に可溶で、有機溶媒の溶液
から容易にフィルムが得られ、還元によりn型導電体に
変換され、かつ金属元素に高い配位能力を有するアルキ
ル置換ポリ(2,2′−ビピリジン−5,5′−ジイ
ル)が得られることを知見し、本発明を完成するに至っ
た。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】変更
【補正内容】
【0014】本発明は、ジハロゲン化芳香族化合物であ
る、2つのピリジンジイル基の3位、4位または6位に
長鎖アルキル基を置換基として有する5,5′−ジハロ
ゲン化−2,2′−ビピリジン又は2位、4位または5
位に長鎖アルキル基を置換基として有する6,6′−ジ
ハロゲン化−3,3′−ビピリジンから2ケ所のハロゲ
ン原子を除いて誘導される次の化15又は化16
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0022
【補正方法】変更
【補正内容】
【0022】
【化20】 (式中のRは炭素数3以上のアルキル基、Xはハロゲン
を示す)次いで、ハロゲンを用いてハロゲン化水素、亜
硝酸ナトリウム、水酸化ナトリウム中で第二段階のハロ
ゲン化をして、化21式で示されるジハロゲン化アルキ
ルピリジンを得ることができる。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0023
【補正方法】変更
【補正内容】
【0023】
【化21】 次いで、このハロゲン化アルキルピリジンをメタンチオ
ールナトリウム塩とベンゼン中で還流しながら反応させ
て次の化22で示される5−ハロゲノ−2-メチルスルフ
ェニル−アルキルピリジンを得、
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0026
【補正方法】変更
【補正内容】
【0026】
【化24】
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0027
【補正方法】変更
【補正内容】
【0027】更に、本発明の重合体は化24に示される
ジハロゲン化芳香族化合物、例えば2つのピリジンジイ
ル基の3位、4位または6位に長鎖アルキル基を置換基
として有する5,5′−ジハロゲン化−2,2′−ビピ
リジン又は2位、4位または5位に長鎖アルキル基を置
換基として有する6,6′−ジハロゲン化−3,3′−
ビピリジン化合物をニッケル化合物、パラジウム化合物
等の遷移金属化合物の存在下で電解還元することによっ
ても製造することができる。
【手続補正11】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0028
【補正方法】変更
【補正内容】
【0028】又、本発明の重合体は化24で示される2
つのピリジンジイル基の3位、4位または6位に長鎖ア
ルキル基を置換基として有する5,5′−ジハロゲン化
−2,2′−ビピリジン又は2位、4位または5位に長
鎖アルキル基を置換基として有する6,6′−ジハロゲ
ン化−3,3′−ビピリジン化合物をニッケル化合物、
パラジウム化合物等の遷移金属化合物の存在下でマグネ
シウム(Mg)又は亜鉛(Zn)により脱ハロゲン化重縮合する
ことによっても製造できる。
【手続補正12】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0029
【補正方法】変更
【補正内容】
【0029】本発明の新規なアルキル置換ポリ(2,
2′−ビピリジン−5,5′−ジイル)重合体は、その
優れた特性を利用して、有機溶媒に溶かした後に良好な
繊維またはフィルムとして成形でき、又この重合体を還
元剤又は化学的・電気化学的ドーピングにより還元して
バッテリー用材料、エレクトロクロミック素子材料、ト
ランジスタ又はダイオード等の電子素子用材料、n型導
電体等の導電材料、金属元素に対する配位子として利用
することができる。
【手続補正13】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0030
【補正方法】変更
【補正内容】
【0030】
【作用】本発明にかかるアルキル置換ポリ(2,2′−
ビピリジン−5,5′−ジイル)重合体は、化24で示
されるジハロゲン化芳香族化合物、例えばアルキル置換
5,5′−ジハロゲン化−2,2′−ビピリジンに有機
溶媒中において等モル以上のゼロ価ニッケル化合物を加
えて反応させ、脱ハロゲン化することによって取得され
る。好適な反応温度は室温〜溶媒沸点の間にあり、約1
〜48時間程度で反応は完結する。上記有機溶媒としては
例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトニトリ
ル、トルエン、テトラヒドロフラン等が適用可能であ
る。
【手続補正14】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0038
【補正方法】変更
【補正内容】
【0038】又、別の方法として、上記化24のアルキ
ル置換5,5′−ジハロゲン化−2,2′−ビピリジン
をニッケル化合物等の遷移金属化合物の共存下で電解還
元反応させると、脱ハロゲン化反応によって化9に示す
アルキル置換ポリ(2,2′−ビピリジン−5,5′−
ジイル)重合体を得ることができる。即ち、例えばニッ
ケル化合物は電解槽中で電解還元すれば化28の反応に
よってゼロ価ニッケル化合物が生成する。
【手続補正15】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0040
【補正方法】変更
【補正内容】
【0040】従って、分子内に2個のハロゲンを有する
芳香族化合物、即ちアルキル置換5,5′−ジハロゲン
化−2,2′−ビピリジンをニッケル化合物の存在下で
電解還元すると化28の反応並びに引き続き反応系内に
生ずるNi0Lm が関与する化29〜化31に示す反応によ
り化9の重合体が得られるのである。電解は通常次の条
件で行うことが出来る。例えばN,N−ジメチルホルム
アミド若しくはアセトニトリルを溶媒として使用し、支
持電解質として過塩素酸テトラエチルアンモニウム若し
くはテトラエチルエンモニウムテトラフルオロボレート
を溶解して電解液とし、電極には白金電極、ITO透明
電極、若しくは黒鉛電極を使用する。電解液にアルキル
置換5,5′−ジハロゲン化−2,2′−ビピリジン及
び2価ニッケル錯体を溶解し、2価ニッケル化合物の還
元電位〔例えばトリス(2,2−ビピリジン)ニッケル
塩では−1.7V(Ag+Ag+ に対して)〕で電解還元を行
う。
【手続補正16】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0045
【補正方法】変更
【補正内容】
【0045】更に、別の方法として、上記化24のアル
キル置換5,5′−ジハロゲン化−2,2′−ビピリジ
ンを2価のニッケル化合物の共存下でMg又はZnにより反
応させると、脱ハロゲン化反応により化9に示すアルキ
ル置換ポリ(2,2′−ビピリジン−5,5′−ジイ
ル)重合体を得ることができる。即ち、2価ニッケル化
合物は、Mg又はZnで還元することに化32の反応によっ
てゼロ価ニッケル化合物が生成する。
【手続補正17】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0048
【補正方法】変更
【補正内容】
【0048】上記ニッケル化合物は、重合反応を行う前
に予め合成単離したものを用いても、又は電解槽中で直
接、ニッケルあるいはニッケル化合物から合成したもの
をそのまま用いても良い。かかるニッケル化合物として
は、例えばトリス(2,2′−ビピリジン)ニッケルジ
ブロマイド Ni(bpy)3Br2 、ジブロモビス(トリフェニ
ルホスフィン)ニッケル NiBr2(PPh3)2 等が挙げられ
る。
【手続補正18】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0049
【補正方法】変更
【補正内容】
【0049】これらの重合反応を行う反応条件は制限は
ないが、実質的に水および酸素を含まない反応条件下で
重合を行うことが収率及び分子量を高める点から望まし
い。
【手続補正19】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0050
【補正方法】変更
【補正内容】
【0050】次に本発明の重合体の金属配位子としての
作用を説明する。一般にピリジンおよび2,2′−ビピ
リジンは環内の窒素の不対電子対を介して金属と配位す
ることが可能なキレート配位子であり、ピリジンおよび
2,2′−ビピリジンの配位能力、配位生成物の安定度
はピリジンよりも2,2′−ビピリジンの方が大きい。
ポリアルキルピリジンは頭−尾構造のものと、頭−頭構
造又は尾−尾構造の大きく2つに分かれる構造が含まれ
ており、主に頭−尾構造で構成されている。そのためピ
リジン型配位子となり金属イオンへの配位能力は全体と
して劣る。一方、アルキル置換ポリ(2,2′−ビピリ
ジン−5,5′−ジイル)重合体は頭−頭構造又は尾−
尾構造で構成されているため、ビピリジン型配位子であ
る。従って金属イオン等に配位能力を有し、本重合体は
金属元素への有効な高分子配位子として作用する。金属
が配位した本重合体は導電性高分子触媒として特に有用
である。
【手続補正20】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0051
【補正方法】変更
【補正内容】
【0051】
【実施例】以下、本発明を更に具体的かつ詳細に実施例
について説明する。 (実施例1)0.99g のビス(1,5−シクロオクタジエ
ン)ニッケル錯体 (Ni(cod)2) (3.6mmol) を30mlのN,
N−ジメチルホルムアミド(DMF)に溶解し、0.56g
の2,2′−ビピリジン (bpy) (3.6mmol)と0.39g の
1,5−シクロオクタジエン (cod) (3.6mmol)を加え
た。この溶液に20mlのDMF溶液に溶かした1.45g の
6,6′−ジヘキシル−5,5′−ジブロモ−2,2′
−ビピリジン (3.0mmol)を滴下後、60℃の反応温度で48
時間反応させ、重合を行った。重合の進行とともに、ア
ルキル置換ポリ(2,2′−ビピリジン−5,5′−ジ
イル)重合体の黄土色の沈澱物が生成した。反応終了
後、沈澱物を濾別回収し、下記の(イ)から(ホ)の物
質を用いて下記の順に各々数回洗浄しこの重合体の精製
を行った。
【手続補正21】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0057
【補正方法】変更
【補正内容】
【0057】ポリ(2,2′−ビピリジン−5,5′−
ジイル)がギ酸のみに可溶であったのに対して、上記重
合体は側鎖として長鎖アルキル基を有するため、ギ酸ば
かりでなく以下に示す一般の有機溶媒に可溶であった。
すなわち、クロロホルム(300mg/ml) 、テトラヒドロフ
ラン(THF)、ベンゼン、トルエン、クレゾール、N
−メチルピロリドン(NMP)に可溶であり、ジエチル
エーテルに一部可溶であった。ポリ(2,2′−ビピリ
ジン−5,5′−ジイル)のギ酸溶液からキャストフィ
ルムの作製を試みたところ丈夫なフィルムが得られなか
ったのに対して、本重合体の上記溶液からキャストフィ
ルムを作製したところ、丈夫で黄土色のフリースタンデ
ィングフィルム(free standing film) が作製できた。
【手続補正22】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0066
【補正方法】変更
【補正内容】
【0066】(実施例6)テトラヒドロフラン(TH
F)15mlに2.4gの6,6′−ジヘキシル−5,5′−ジ
ブロモ−2,2′−ビピリジン(5.0mmol)を溶解させ、
0.13g の金属マグネシウム片(5.5mmol) を加えた。10時
間加熱しながら還流した後、〔1,2−ビス(ジフェニ
ルフォスフィノ)エタン〕ニッケルジクロライド NiCl
2 (dpe) (5mg、0.01mmol) を加え、さらに13時間の加熱
還流を行った。反応終了後、反応液を氷の入った希塩酸
上に注ぎ、これにNa2CO3の水溶液を加えて中和し、重合
体を濾過しこれを水とエーテルで洗浄し、さらにエチレ
ンジアミン四酢酸二ナトリウムの温水溶液で洗浄した。
ついで真空乾燥し、0.50g のアルキル置換ポリ(2,
2′−ビピリジン−5,5′−ジイル)重合体を得た。
重合体は収率は60%であった。
【手続補正23】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0067
【補正方法】変更
【補正内容】
【0067】(実施例7)2.4gの6,6′−ジヘキシル
−5,5′−ジブロモ−2,2′−ビピリジン(5.0mmo
l) をヘキサメチルリン酸トリアミド(HMPA)5ml
に溶解させ、亜鉛粉(0.98g、15mmol) を加え100 ℃まで
加熱し、60mgの〔1,2−ビス(ジフェニルフォスフィ
ノ)エタン〕ニッケルジブロマイドNiBr2 (dpe) (0.1mm
ol) を投入した。これを140 ℃で17時間反応させた。反
応終了後、反応液を氷の入った希塩酸上に注ぎ、これに
アンモニア水を加えアルカリ性とした後、重合体を濾別
回収した。これをメチルアルコール、エチレンジアミン
四酢酸二ナトリウム塩の水溶液で洗浄した後、真空乾燥
して、0.40g のアルキル置換ポリ(2,2′−ビピリジ
ン−5,5′−ジイル)重合体を得た。
【手続補正24】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図面の簡単な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の重合体の一例の赤外吸収スペクトルを
示す線図である。
【図2】本発明の重合体の一例のプロトンNMRスペク
トルを示す線図である。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2つのピリジンジイル基の1位又は2位
    に長鎖アルキル基を置換基として有するジハロゲン化芳
    香族化合物から2ケ所のハロゲン原子を除いて誘導され
    る次の化1又は化2 【化1】 【化2】 (式中、R,R′はH又は炭素数が1以上のアルキル基
    を示すが、R,R′のうち少なくとも一方は炭素数が3
    以上の長鎖アルキル基を示す。)で表わされる2価の基
    を反復構成単位とし、且つ重合度nが10以上であるアル
    キル置換基を有するポリ(2,2′−ビピリジン−5,
    5′−ジイル)重合体。
  2. 【請求項2】 次の化3又は化4 【化3】 【化4】 (式中、R,R′はH又は炭素数が1以上のアルキル基
    を示すがR,R′のうち少なくとも一方は炭素数が3以
    上の長鎖アルキル基であり、Xはハロゲンを示す。)で
    表わされるジハロゲン化芳香族化合物を、ニッケル化合
    物の存在下、脱ハロゲン化能を有する金属又は金属化合
    物と反応させ、2ケ所のハロゲン原子を脱ハロゲン化し
    て重合することを特徴とする化5又は化6 【化5】 【化6】 (式中、R,R′はH又は炭素数が1以上のアルキル基
    を示すがR,R′のうち少なくとも一方は炭素数が3以
    上の長鎖アルキル基であり、nは10以上を示す。)で表
    わされるアルキル置換基を有するポリ(2,2′−ビピ
    リジン−5,5′−ジイル)重合体の製造法。
  3. 【請求項3】 2つのピリジンジイル基の1位又は2位
    に長鎖アルキル基を置換基として有するジハロゲン化芳
    香族化合物から2ケ所のハロゲン原子を除いて誘導され
    る次の化7又は化8 【化7】 【化8】 (式中、R,R′はH又は炭素数が1以上のアルキル基
    を示すが、R,R′のうち少なくとも一方は炭素数が3
    以上の長鎖アルキル基を示す。)で表わされる2価の基
    を反復構成単位とし、且つ重合度nが10以上であるアル
    キル置換基を有するポリ(2,2′−ビピリジン−5,
    5′−ジイル)重合体を、クロロホルム、トルエン、テ
    トロヒドロフラン等の一般の有機溶媒に溶解させて得
    る、前記重合体よりなる膜又は糸状物質。
  4. 【請求項4】 2つのピリジンジイル基の1位又は2位
    に長鎖アルキル基を置換基として有するジハロゲン化芳
    香族化合物から2ケ所のハロゲン原子を除いて誘導され
    る次の化9又は化10 【化9】 【化10】 (式中、R,R′はH又は炭素数が1以上のアルキル基
    を示すが、R,R′のうち少なくとも一方は炭素数が3
    以上の長鎖アルキル基を示す。)で表わされる2価の基
    を反復構成単位とし、且つ重合度nが10以上であるアル
    キル置換基を有するポリ(2,2′−ビピリジン−5,
    5′−ジイル)重合体よりなるエレクトロクロミック素
    子、フォトルミネッセンス、エレクトロルミネッセンス
    又はn型半導体デバイス用材料。
  5. 【請求項5】 2つのピリジンジイル基の1位又は2位
    に長鎖アルキル基を置換基として有するジハロゲン化芳
    香族化合物から2ケ所のハロゲン原子を除いて誘導され
    る次の化11又は化12 【化11】 【化12】 (式中、R,R′はH又は炭素数が1以上のアルキル基
    を示すが、R,R′のうち少なくとも一方は炭素数が3
    以上の長鎖アルキル基を示す。)で表わされる2価の基
    を反復構成単位とし、且つ重合度nが10以上であるアル
    キル置換基を有するポリ(2,2′−ビピリジン−5,
    5′−ジイル)重合体よりなる金属元素に対する配位
    子。
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