JPH06278404A - 転動体およびその製造方法 - Google Patents
転動体およびその製造方法Info
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- JPH06278404A JPH06278404A JP5334357A JP33435793A JPH06278404A JP H06278404 A JPH06278404 A JP H06278404A JP 5334357 A JP5334357 A JP 5334357A JP 33435793 A JP33435793 A JP 33435793A JP H06278404 A JPH06278404 A JP H06278404A
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Landscapes
- Tyre Moulding (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明は、タイヤ部の幅方向および円周方向
の伸びを抑えタイヤ部のホイール部からの剥離、脱落を
確実に防止可能な転動体およびその製造方法を提供す
る。 【構成】 本発明は、荷重を受ける円形のホイール部2
の外周に環状のゴム弾性を有するタイヤ部3を配置した
転動体1において、前記タイヤ部3の内周の中心部から
両側面に向って傾斜する傾斜面5a、5bを内周全体に
わたって設けるとともに、この傾斜面5a、5bの両側
面に到達しない範囲に多数の突出部6a、6bを設けて
円形のホイール部2の外周と接合したものである。
の伸びを抑えタイヤ部のホイール部からの剥離、脱落を
確実に防止可能な転動体およびその製造方法を提供す
る。 【構成】 本発明は、荷重を受ける円形のホイール部2
の外周に環状のゴム弾性を有するタイヤ部3を配置した
転動体1において、前記タイヤ部3の内周の中心部から
両側面に向って傾斜する傾斜面5a、5bを内周全体に
わたって設けるとともに、この傾斜面5a、5bの両側
面に到達しない範囲に多数の突出部6a、6bを設けて
円形のホイール部2の外周と接合したものである。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、転動体およびその製造
方法に関する。
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、転動時に音が静かであり、かつ
振動が少なく、始動抵抗が小さいなどの特性が要求され
る高級産業用ローラーたとえばエレベーター用ガイドロ
ーラー、エスカレーター用ガイドローラーなど、あるい
は、旅行カバンや椅子等のキャスタに用いられる転動体
50は、図22に示すように中心部に荷重を受ける軸体
51を供えた円形の合成樹脂製のホイール部52の外周
に、環状のゴム弾性を有するタイヤ部53を接合するこ
とにより構成している。
振動が少なく、始動抵抗が小さいなどの特性が要求され
る高級産業用ローラーたとえばエレベーター用ガイドロ
ーラー、エスカレーター用ガイドローラーなど、あるい
は、旅行カバンや椅子等のキャスタに用いられる転動体
50は、図22に示すように中心部に荷重を受ける軸体
51を供えた円形の合成樹脂製のホイール部52の外周
に、環状のゴム弾性を有するタイヤ部53を接合するこ
とにより構成している。
【0003】このような転動体50に荷重が作用する
と、タイヤ部53の同図に矢印で示す円周方向や幅方向
の伸びが生じ、荷重を繰り返して受けることにより、タ
イヤ部53がホイール部52から剥離し脱落してしまう
事態が多発する。
と、タイヤ部53の同図に矢印で示す円周方向や幅方向
の伸びが生じ、荷重を繰り返して受けることにより、タ
イヤ部53がホイール部52から剥離し脱落してしまう
事態が多発する。
【0004】また、このような従来の転動体を高荷重、
高速回転で使用すると、前記ゴム弾性を有するタイヤ部
53の内部に熱がこもり、これによってタイヤ部53に
クリープ変形が生じる。このようなクリープ変形も、タ
イヤ部53がホイール部52から剥離し、脱落してしま
うことの原因の一つとなっている。
高速回転で使用すると、前記ゴム弾性を有するタイヤ部
53の内部に熱がこもり、これによってタイヤ部53に
クリープ変形が生じる。このようなクリープ変形も、タ
イヤ部53がホイール部52から剥離し、脱落してしま
うことの原因の一つとなっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記事情に
鑑みてなされたものであり、タイヤ部がホイール部から
剥離することを防止し、タイヤ部のホイール部からの脱
落を確実に防止することのできる転動体およびこのよう
な転動体を得ることのできる製造方法を提供することを
目的とする。
鑑みてなされたものであり、タイヤ部がホイール部から
剥離することを防止し、タイヤ部のホイール部からの脱
落を確実に防止することのできる転動体およびこのよう
な転動体を得ることのできる製造方法を提供することを
目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、荷重を受ける硬質性のホイール部の外周に環状のゴ
ム弾性を有するタイヤ部を接合した転動体において、前
記タイヤ部の内周の中心部から両側面に向って2〜20
°のテーパー角度で傾斜する傾斜面を内周全体にわたっ
て設けるとともに、この傾斜面の両側面に到達する途中
まで延在する多数の突出部を内周全体にわたって設けて
なることを特徴とする転動体であり、請求項2に記載の
発明は、荷重を受ける硬質性のホイール部の外周に環状
のゴム弾性を有するタイヤ部を接合した転動体におい
て、前記タイヤ部の両側面における内径側の一部をホイ
ール部の側面部が覆うようにホイール部が形成されてな
ることを特徴とする転動体であり、請求項3に記載の発
明は、荷重を受ける硬質性のホイール部の外周に環状の
ゴム弾性を有するタイヤ部を接合した転動体において、
前記ホイール部が金属充填剤を含有する樹脂よりなるこ
とを特徴とする転動体であり、請求項4に記載の発明
は、内周の中心部から両側面に向って2〜20°のテー
パー角度で傾斜する傾斜面を内周全体にわたって設ける
とともに、この傾斜面の両側面に到達する途中まで延在
する多数の突出部を設けてなるところの、ゴム弾性を有
する環状のタイヤ部を、このタイヤ部の直径よりも大き
な内径を有するホイール成形型内に装填し、このホイー
ル成形型内にホイール部用の成形材を圧入して前記タイ
ヤ部を、その外径寸法が0.5〜6%増加するように拡
開し、タイヤ部に収縮残留応力を形成することを特徴と
する前記請求項1〜3に記載の転動体の製造方法であ
り、請求項5に記載の発明は、荷重を受ける硬質性のホ
イール部の外周に環状のゴム弾性を有するタイヤ部を接
合した転動体において、前記タイヤ部の内周の中心部か
ら両側面に向って湾曲する湾曲面を内周全体にわたって
設けるとともに、この湾曲面の両側面に到達する途中ま
で延在する多数の突出部を内周全体にわたって設けてな
ることを特徴とする転動体であり、請求項6に記載の発
明は、内周の中心部から両側面に向って湾曲する湾曲面
を内周全体にわたって設けるとともに、この湾曲面の両
側面に到達する途中まで延在する多数の突出部を設けて
なるところの、ゴム弾性を有する環状のタイヤ部を、こ
のタイヤ部の直径よりも大きな内径を有するホイール成
形型内に装填し、このホイール成形型内にホイール部用
の成形材を圧入して前記タイヤ部を、その外径寸法が
0.5〜6%増加するように拡開し、タイヤ部に収縮残
留応力を形成することを特徴とする前記請求項2、3ま
たは5に記載の転動体の製造方法である。
は、荷重を受ける硬質性のホイール部の外周に環状のゴ
ム弾性を有するタイヤ部を接合した転動体において、前
記タイヤ部の内周の中心部から両側面に向って2〜20
°のテーパー角度で傾斜する傾斜面を内周全体にわたっ
て設けるとともに、この傾斜面の両側面に到達する途中
まで延在する多数の突出部を内周全体にわたって設けて
なることを特徴とする転動体であり、請求項2に記載の
発明は、荷重を受ける硬質性のホイール部の外周に環状
のゴム弾性を有するタイヤ部を接合した転動体におい
て、前記タイヤ部の両側面における内径側の一部をホイ
ール部の側面部が覆うようにホイール部が形成されてな
ることを特徴とする転動体であり、請求項3に記載の発
明は、荷重を受ける硬質性のホイール部の外周に環状の
ゴム弾性を有するタイヤ部を接合した転動体において、
前記ホイール部が金属充填剤を含有する樹脂よりなるこ
とを特徴とする転動体であり、請求項4に記載の発明
は、内周の中心部から両側面に向って2〜20°のテー
パー角度で傾斜する傾斜面を内周全体にわたって設ける
とともに、この傾斜面の両側面に到達する途中まで延在
する多数の突出部を設けてなるところの、ゴム弾性を有
する環状のタイヤ部を、このタイヤ部の直径よりも大き
な内径を有するホイール成形型内に装填し、このホイー
ル成形型内にホイール部用の成形材を圧入して前記タイ
ヤ部を、その外径寸法が0.5〜6%増加するように拡
開し、タイヤ部に収縮残留応力を形成することを特徴と
する前記請求項1〜3に記載の転動体の製造方法であ
り、請求項5に記載の発明は、荷重を受ける硬質性のホ
イール部の外周に環状のゴム弾性を有するタイヤ部を接
合した転動体において、前記タイヤ部の内周の中心部か
ら両側面に向って湾曲する湾曲面を内周全体にわたって
設けるとともに、この湾曲面の両側面に到達する途中ま
で延在する多数の突出部を内周全体にわたって設けてな
ることを特徴とする転動体であり、請求項6に記載の発
明は、内周の中心部から両側面に向って湾曲する湾曲面
を内周全体にわたって設けるとともに、この湾曲面の両
側面に到達する途中まで延在する多数の突出部を設けて
なるところの、ゴム弾性を有する環状のタイヤ部を、こ
のタイヤ部の直径よりも大きな内径を有するホイール成
形型内に装填し、このホイール成形型内にホイール部用
の成形材を圧入して前記タイヤ部を、その外径寸法が
0.5〜6%増加するように拡開し、タイヤ部に収縮残
留応力を形成することを特徴とする前記請求項2、3ま
たは5に記載の転動体の製造方法である。
【0007】
【作用】ゴム弾性を有するタイヤ部の内周面を硬質性の
ホイール部の外周面に接合してなる転動体を、転動時に
音が静かであり、かつ振動が少なく、始動抵抗が小さい
などの特性が要求される高級産業用ローラーたとえばエ
レベーター用ガイドローラー、エスカレーター用ガイド
ローラーなど、あるいは種々の搬送体たとえば手押し台
車、旅行カバン、椅子等のキャスタに使用すると、転動
体の使用時には、タイヤ部がゴム弾性を有する部材で形
成されているので、タイヤ部の接地部分が大きな荷重を
受けることにより、タイヤ部の接地部分が転動体の円周
方向や幅方向に広がろうとする。
ホイール部の外周面に接合してなる転動体を、転動時に
音が静かであり、かつ振動が少なく、始動抵抗が小さい
などの特性が要求される高級産業用ローラーたとえばエ
レベーター用ガイドローラー、エスカレーター用ガイド
ローラーなど、あるいは種々の搬送体たとえば手押し台
車、旅行カバン、椅子等のキャスタに使用すると、転動
体の使用時には、タイヤ部がゴム弾性を有する部材で形
成されているので、タイヤ部の接地部分が大きな荷重を
受けることにより、タイヤ部の接地部分が転動体の円周
方向や幅方向に広がろうとする。
【0008】そのような状況下においては、請求項1に
記載の構成を有する転動体によると、タイヤ部の内周の
中心部から両側面に向って傾斜する傾斜面を内周全体に
わたって設けているので、タイヤ部の接地部分における
高荷重による変形応力をタイヤ部の内周面における中心
線側に集中させることができ、また、タイヤ部における
この傾斜面の両側面に到達しない範囲に多数の突出部を
設けてなるタイヤ部を硬質性のホイール部に接合してい
るので、タイヤ部の接地部分でタイヤ部分が高荷重によ
り幅方向に広がろうとしても、硬質性のホイール部であ
って多数の前記突出部の両側面側に当接する部分が、タ
イヤ部の広がりを阻止する。これらによって、タイヤ部
の幅方向への伸びが抑えられる。
記載の構成を有する転動体によると、タイヤ部の内周の
中心部から両側面に向って傾斜する傾斜面を内周全体に
わたって設けているので、タイヤ部の接地部分における
高荷重による変形応力をタイヤ部の内周面における中心
線側に集中させることができ、また、タイヤ部における
この傾斜面の両側面に到達しない範囲に多数の突出部を
設けてなるタイヤ部を硬質性のホイール部に接合してい
るので、タイヤ部の接地部分でタイヤ部分が高荷重によ
り幅方向に広がろうとしても、硬質性のホイール部であ
って多数の前記突出部の両側面側に当接する部分が、タ
イヤ部の広がりを阻止する。これらによって、タイヤ部
の幅方向への伸びが抑えられる。
【0009】傾斜面の両側面に到達する途中まで延在す
る多数の突出部を傾斜面の全周にわたって設けることに
より、タイヤ部の円周方向への伸びを抑制することがで
き、また、タイヤ部の内周面とホイール部の外周面との
融着面積が大幅に広くなるので、荷重がかかったときに
生じる剥離現象を発生させなくすることができる。
る多数の突出部を傾斜面の全周にわたって設けることに
より、タイヤ部の円周方向への伸びを抑制することがで
き、また、タイヤ部の内周面とホイール部の外周面との
融着面積が大幅に広くなるので、荷重がかかったときに
生じる剥離現象を発生させなくすることができる。
【0010】請求項5に記載の構成を有する転動体にお
いても、請求項1に記載の構成を有する転動体の傾斜面
が湾曲面に変えた外は、請求項1に記載の構成を有する
転動体の構成と同じであるから、請求項1における転動
体と同様の作用が達成される。
いても、請求項1に記載の構成を有する転動体の傾斜面
が湾曲面に変えた外は、請求項1に記載の構成を有する
転動体の構成と同じであるから、請求項1における転動
体と同様の作用が達成される。
【0011】また、請求項2に記載の構成を有する転動
体によると、前記タイヤ部の両側面における内径側の一
部をホイール部の側面部が覆うようにホイール部が形成
されているので、タイヤ部の接地部分に高荷重がかかる
ことによりタイヤ部が幅方向に広がろうとしても、タイ
ヤ部の両側面における内径側の伸びが硬質性のホイール
部の側面部により阻止される。その結果、タイヤ部の幅
方向への伸びが抑えられる。
体によると、前記タイヤ部の両側面における内径側の一
部をホイール部の側面部が覆うようにホイール部が形成
されているので、タイヤ部の接地部分に高荷重がかかる
ことによりタイヤ部が幅方向に広がろうとしても、タイ
ヤ部の両側面における内径側の伸びが硬質性のホイール
部の側面部により阻止される。その結果、タイヤ部の幅
方向への伸びが抑えられる。
【0012】請求項3に記載の構成を有する転動体によ
ると、前記ホイール部が金属充填剤を含有することによ
る優れた熱伝導性を有するので、前記タイヤ部で発生し
た熱が前記ホイール部に伝導される。したがって、前記
タイヤ部の内部に熱はこもらず、転動体を高荷重、高速
回転で使用した場合でも前記タイヤ部のクリープ変形の
発生は防止される。クリープ変形によるタイヤ部の円周
方向および幅方向の伸びの発生自体を防止することによ
り、タイヤ部の剥離が防止される。
ると、前記ホイール部が金属充填剤を含有することによ
る優れた熱伝導性を有するので、前記タイヤ部で発生し
た熱が前記ホイール部に伝導される。したがって、前記
タイヤ部の内部に熱はこもらず、転動体を高荷重、高速
回転で使用した場合でも前記タイヤ部のクリープ変形の
発生は防止される。クリープ変形によるタイヤ部の円周
方向および幅方向の伸びの発生自体を防止することによ
り、タイヤ部の剥離が防止される。
【0013】請求項1〜請求項3および請求項5に記載
の転動体を製造する場合、請求項4および請求項6に記
載の方法によると、タイヤ部の外径よりも大きな内径を
有するホイール成型金型内にタイヤ部を挿入し、タイヤ
部の内周面で囲まれた空間内にホイール形成用樹脂を溶
融圧入し、この圧入によってタイヤ部の直径を、その外
径寸法が0.5〜6%増加するように拡開し、タイヤ部
の内周面に溶融接着したホイール部を形成する。ホイー
ル成型金型から取り出された転動体においては、タイヤ
部はその直径方向に縮小しようとする縮小残留応力を有
する。したがって、この転動体に高荷重が印加されるこ
とによりタイヤ部を伸びさせようとする伸びの力が加わ
っても、縮小残留応力がタイヤ部に形成されているの
で、タイヤ部の伸びが阻止される。したがって、請求項
4および6に記載の方法によると、タイヤ部とホイール
部との剥離を有効に防止した転動体を製造することがで
きる。なお、拡開の割合すなわち拡開率は、前記0.5
〜6%の範囲内において、転動体が受ける使用時の荷重
に応じて、成型収縮後の製品寸法比を参考にして適宜に
決定される。
の転動体を製造する場合、請求項4および請求項6に記
載の方法によると、タイヤ部の外径よりも大きな内径を
有するホイール成型金型内にタイヤ部を挿入し、タイヤ
部の内周面で囲まれた空間内にホイール形成用樹脂を溶
融圧入し、この圧入によってタイヤ部の直径を、その外
径寸法が0.5〜6%増加するように拡開し、タイヤ部
の内周面に溶融接着したホイール部を形成する。ホイー
ル成型金型から取り出された転動体においては、タイヤ
部はその直径方向に縮小しようとする縮小残留応力を有
する。したがって、この転動体に高荷重が印加されるこ
とによりタイヤ部を伸びさせようとする伸びの力が加わ
っても、縮小残留応力がタイヤ部に形成されているの
で、タイヤ部の伸びが阻止される。したがって、請求項
4および6に記載の方法によると、タイヤ部とホイール
部との剥離を有効に防止した転動体を製造することがで
きる。なお、拡開の割合すなわち拡開率は、前記0.5
〜6%の範囲内において、転動体が受ける使用時の荷重
に応じて、成型収縮後の製品寸法比を参考にして適宜に
決定される。
【0014】
【実施例】以下に、本発明の実施例を説明する。
【0015】請求項1に記載の転動体の一実施例につい
て以下に説明する。
て以下に説明する。
【0016】図1、図2に示す転動体1は、硬質性の樹
脂たとえばナイロン樹脂またはポリアセタールで円形に
形成されたホイール部2の外周に、ゴム弾性および剛性
を有する素材たとえばウレタンゴムで環状に形成された
タイヤ部3を有する。
脂たとえばナイロン樹脂またはポリアセタールで円形に
形成されたホイール部2の外周に、ゴム弾性および剛性
を有する素材たとえばウレタンゴムで環状に形成された
タイヤ部3を有する。
【0017】前記タイヤ部3は、図3、図4にも示すよ
うに、環状の本体部3aと、その内周の中心部に全周に
わたって環状に設けた突条4を有する。
うに、環状の本体部3aと、その内周の中心部に全周に
わたって環状に設けた突条4を有する。
【0018】また、タイヤ部3の突条4の下端部からこ
のタイヤ部3の両側面に向う各面に各々傾斜面(テーパ
ー面)5a、5bを設けるとともに、各傾斜面5a、5
bにこのタイヤ部3の両側面に到達しない範囲、換言す
るとこのタイヤ部3の両側面に到達する途中まで延在す
る多数の突出部6a、6bを所定の間隔で突設してい
る。この突出部6a、6bは、突条4を挟んで対称配置
に、または千鳥配置に形成することができる。
のタイヤ部3の両側面に向う各面に各々傾斜面(テーパ
ー面)5a、5bを設けるとともに、各傾斜面5a、5
bにこのタイヤ部3の両側面に到達しない範囲、換言す
るとこのタイヤ部3の両側面に到達する途中まで延在す
る多数の突出部6a、6bを所定の間隔で突設してい
る。この突出部6a、6bは、突条4を挟んで対称配置
に、または千鳥配置に形成することができる。
【0019】前記傾斜面の傾斜角度は2〜20°であ
る。転動体の幅が小さい程この傾斜角は大きい方が好ま
しい。
る。転動体の幅が小さい程この傾斜角は大きい方が好ま
しい。
【0020】さらに、前記突条4には、タイヤ部3の幅
方向に沿って所定の間隔で多数の抜穴7を穿設してい
る。抜穴7の形状は、円形孔、四角形孔、楕円孔等の種
々の形状にすることができる。
方向に沿って所定の間隔で多数の抜穴7を穿設してい
る。抜穴7の形状は、円形孔、四角形孔、楕円孔等の種
々の形状にすることができる。
【0021】また、この突条4の内周面に図5に示すよ
うに鋸刃状の凹凸部9aを設けたり、図6に示すように
突条4の内周面に歯車の歯状の凹凸部9bを設けてもよ
い。さらに、突条4の両側面にも図7に示すように鋸刃
状の凹凸部10を設けてもよい。
うに鋸刃状の凹凸部9aを設けたり、図6に示すように
突条4の内周面に歯車の歯状の凹凸部9bを設けてもよ
い。さらに、突条4の両側面にも図7に示すように鋸刃
状の凹凸部10を設けてもよい。
【0022】前記ホイール部2は、図1および図2に示
すように、前記タイヤ部3の内周面に接合する円筒状の
接合部2aと、中心部に位置する円筒状で貫通状態の軸
装着孔8を備えた軸受部2bと、接合部2aと軸受部2
bとを連結する円盤状のリブ部2cとを一体成形した構
造を有する。なお、前記接合部2aとタイヤ部3とが接
する部位は、接合部2aを形成する樹脂とタイヤ部3を
形成するゴム弾性部材とが融合し合っている。
すように、前記タイヤ部3の内周面に接合する円筒状の
接合部2aと、中心部に位置する円筒状で貫通状態の軸
装着孔8を備えた軸受部2bと、接合部2aと軸受部2
bとを連結する円盤状のリブ部2cとを一体成形した構
造を有する。なお、前記接合部2aとタイヤ部3とが接
する部位は、接合部2aを形成する樹脂とタイヤ部3を
形成するゴム弾性部材とが融合し合っている。
【0023】上記構造を有する転動体1においては、タ
イヤ部3の内周の中心部から両側面に向って傾斜する傾
斜面5a、5bを内周全体にわたって設けているので、
樹脂を溶融して成形金型に流し込んでこの転動体を製造
するときに、成形金型から転動体を容易に型離れさせる
ことができる。
イヤ部3の内周の中心部から両側面に向って傾斜する傾
斜面5a、5bを内周全体にわたって設けているので、
樹脂を溶融して成形金型に流し込んでこの転動体を製造
するときに、成形金型から転動体を容易に型離れさせる
ことができる。
【0024】しかも、この転動体を使用する場合には、
傾斜面5a、5bの傾斜角が2〜20°の範囲内の適宜
の角度に設定されているので、転動体に加わる荷重が、
タイヤ部の内周面の中心部に集中することになり、その
結果、タイヤ部の内周面における両側面近傍とホイール
部の外周面との剥離を防止することができる。
傾斜面5a、5bの傾斜角が2〜20°の範囲内の適宜
の角度に設定されているので、転動体に加わる荷重が、
タイヤ部の内周面の中心部に集中することになり、その
結果、タイヤ部の内周面における両側面近傍とホイール
部の外周面との剥離を防止することができる。
【0025】また、突出部6a、6bをタイヤ部の内周
面に所定間隔で列設しているので、転動体に荷重がかか
ったときにタイヤ部の円周面方向にかかる圧縮力による
円周面方向に沿ったタイヤ部の伸びが抑制され、その結
果、タイヤ部の円周面方向にかかる伸びによる剥離現象
を防止することができる。
面に所定間隔で列設しているので、転動体に荷重がかか
ったときにタイヤ部の円周面方向にかかる圧縮力による
円周面方向に沿ったタイヤ部の伸びが抑制され、その結
果、タイヤ部の円周面方向にかかる伸びによる剥離現象
を防止することができる。
【0026】この突出部6a、6bは、タイヤ部の傾斜
面において突出部6a、6bの端部がタイヤ部の傾斜面
端部に至る途中に形成されるように、タイヤ部の傾斜面
に設けられているので、換言すると、この突出部6a、
6bの端部からタイヤ部の傾斜面端部との間には、硬質
のホイール部が存在するので、転動体に荷重がかかるこ
とにより生じるところの、タイヤ部の幅方向に沿った伸
びがこの硬質のホイール部で抑制される。したがって、
転動体の使用時におけるタイヤ部の幅方向に沿った伸び
によるタイヤ部内周面とホイール部外周面との剥離が防
止される。
面において突出部6a、6bの端部がタイヤ部の傾斜面
端部に至る途中に形成されるように、タイヤ部の傾斜面
に設けられているので、換言すると、この突出部6a、
6bの端部からタイヤ部の傾斜面端部との間には、硬質
のホイール部が存在するので、転動体に荷重がかかるこ
とにより生じるところの、タイヤ部の幅方向に沿った伸
びがこの硬質のホイール部で抑制される。したがって、
転動体の使用時におけるタイヤ部の幅方向に沿った伸び
によるタイヤ部内周面とホイール部外周面との剥離が防
止される。
【0027】また、突条4に抜穴7が設けられているこ
とによって、たとえば傾斜面5a、5bとホイール部2
の外周面との間で剥離が生じたとしても、直ちにタイヤ
部3がホイール部2から離脱することが防止される。
とによって、たとえば傾斜面5a、5bとホイール部2
の外周面との間で剥離が生じたとしても、直ちにタイヤ
部3がホイール部2から離脱することが防止される。
【0028】請求項2に記載の転動体の一実施例につい
て以下に説明する。
て以下に説明する。
【0029】図8に示すように、この転動体1Aが図
1、図2に示す転動体と相違するところは、ホイール部
2が次のように形成されていることである。
1、図2に示す転動体と相違するところは、ホイール部
2が次のように形成されていることである。
【0030】すなわち、ホイール部2における接合部2
aの両端部が、タイヤ部3の傾斜面5a、5bの先端部
近傍にある側面の一部を覆うように形成された縁取り部
2dを有することである。この縁取り部2dは、タイヤ
部3の両側面における内周面近傍の一部をタイヤ部3の
全周にわたって覆うように形成される。
aの両端部が、タイヤ部3の傾斜面5a、5bの先端部
近傍にある側面の一部を覆うように形成された縁取り部
2dを有することである。この縁取り部2dは、タイヤ
部3の両側面における内周面近傍の一部をタイヤ部3の
全周にわたって覆うように形成される。
【0031】このような縁取り部2dを形成しているの
で、転動体1Aを使用する際にタイヤ部3に印加される
荷重により、タイヤ部3が圧縮されて幅方向に沿って生
じる伸びが前記縁取り部2dにより阻止される。その結
果、タイヤ部3の傾斜面5a、5bにおける突出部6
a、6bの先端部から傾斜面の先端部までの面において
生じるタイヤ部3とホイール部2との剥離現象が防止さ
れる。
で、転動体1Aを使用する際にタイヤ部3に印加される
荷重により、タイヤ部3が圧縮されて幅方向に沿って生
じる伸びが前記縁取り部2dにより阻止される。その結
果、タイヤ部3の傾斜面5a、5bにおける突出部6
a、6bの先端部から傾斜面の先端部までの面において
生じるタイヤ部3とホイール部2との剥離現象が防止さ
れる。
【0032】また、この図8に示される転動体が有する
ところの、タイヤ部3の内周面を傾斜面5a、5bにし
たこと、傾斜面5a、5bの傾斜角度を2〜20°の範
囲内の適宜の角度に設定すること、タイヤ部3の内周面
に突出部4a、4bを列設したこと、突出部4a、4b
の端部が傾斜面5a、5bの先端部までの途中までに形
成されていること、突条4に抜穴7が設けられているこ
とによる技術的効果は、前記請求項1の場合と同様であ
る。
ところの、タイヤ部3の内周面を傾斜面5a、5bにし
たこと、傾斜面5a、5bの傾斜角度を2〜20°の範
囲内の適宜の角度に設定すること、タイヤ部3の内周面
に突出部4a、4bを列設したこと、突出部4a、4b
の端部が傾斜面5a、5bの先端部までの途中までに形
成されていること、突条4に抜穴7が設けられているこ
とによる技術的効果は、前記請求項1の場合と同様であ
る。
【0033】請求項3に記載の転動体の一実施例につい
て以下に説明する。
て以下に説明する。
【0034】図9に示す転動体1Eは、硬質性の樹脂、
例えばナイロン樹脂またはポリアセタールで円形に形成
されたホイール部2の外周に、ゴム弾性および剛性を有
する素材たとえばウレタンゴムで環状に形成されたタイ
ヤ部3を有する。
例えばナイロン樹脂またはポリアセタールで円形に形成
されたホイール部2の外周に、ゴム弾性および剛性を有
する素材たとえばウレタンゴムで環状に形成されたタイ
ヤ部3を有する。
【0035】この実施例における転動体1Eが図1、図
2に示す転動体と相違するところは、ホイール部2が金
属充填剤を含有する樹脂で成形されていることである。
前記ホイール部2を成形する樹脂は、アルミニウム、
銅、黄銅、鉄、ステンレス等の金属充填剤を少なくとも
一種含有する。なお、金属充填剤の形状は、特に限定さ
れず例えば、球状、繊維状、薄膜状のものを好適に使用
することができる。
2に示す転動体と相違するところは、ホイール部2が金
属充填剤を含有する樹脂で成形されていることである。
前記ホイール部2を成形する樹脂は、アルミニウム、
銅、黄銅、鉄、ステンレス等の金属充填剤を少なくとも
一種含有する。なお、金属充填剤の形状は、特に限定さ
れず例えば、球状、繊維状、薄膜状のものを好適に使用
することができる。
【0036】金属充填剤含有の樹脂で成形されたホイー
ル部2は、前記タイヤ部3の内部に発生する熱を前記タ
イヤ部3外に逃がすことができる。
ル部2は、前記タイヤ部3の内部に発生する熱を前記タ
イヤ部3外に逃がすことができる。
【0037】一般的に、プラスチック類は、熱伝導性に
劣り、0.15〜0.2kcal/m・hr・℃程度で
あることが知られているが、前記金属充填剤を含有させ
ることにより、熱伝導性を向上させることができる。そ
の一例として、ナイロン6に黄銅繊維を充填することに
よる熱伝導率の向上を表1に示した。
劣り、0.15〜0.2kcal/m・hr・℃程度で
あることが知られているが、前記金属充填剤を含有させ
ることにより、熱伝導性を向上させることができる。そ
の一例として、ナイロン6に黄銅繊維を充填することに
よる熱伝導率の向上を表1に示した。
【0038】
【表1】
【0039】表1中における改善率とは、金属充填剤を
含有しないときの熱伝導度を100%としたときの、黄
銅繊維含有ナイロン6の熱伝導率の値を示したものであ
る。また、黄銅繊維の含有量と熱伝導率との関係を図1
0に示した。なお、使用した黄銅繊維は径が10μmで
あり、長さ2mmである。
含有しないときの熱伝導度を100%としたときの、黄
銅繊維含有ナイロン6の熱伝導率の値を示したものであ
る。また、黄銅繊維の含有量と熱伝導率との関係を図1
0に示した。なお、使用した黄銅繊維は径が10μmで
あり、長さ2mmである。
【0040】このように、金属充填剤を含有することに
よって熱伝導率の向上した樹脂を前記ホイール部2の素
材として採用することにより、前記タイヤ部3で発生し
た熱は前記ホイール部2に伝導されるので前記タイヤ部
3内にこもらない。
よって熱伝導率の向上した樹脂を前記ホイール部2の素
材として採用することにより、前記タイヤ部3で発生し
た熱は前記ホイール部2に伝導されるので前記タイヤ部
3内にこもらない。
【0041】したがって、高荷重、高速回転下での連続
使用によっても、タイヤ部3のクリープ変形を防止する
ことができる。前記ホイール部2に伝えられた熱は、図
11に示されるように前記ホイール部2の周側面や、さ
らにベアリングを介して軸体に伝導されて軸体から発散
される。タイヤ部において、特に温度が高くなる部分を
Hで示した。
使用によっても、タイヤ部3のクリープ変形を防止する
ことができる。前記ホイール部2に伝えられた熱は、図
11に示されるように前記ホイール部2の周側面や、さ
らにベアリングを介して軸体に伝導されて軸体から発散
される。タイヤ部において、特に温度が高くなる部分を
Hで示した。
【0042】図10に示す黄銅繊維の充填量と熱伝導率
との関係のように、金属充填剤の充填量と熱伝導率との
間には一定の関係が成立するので、転動体の使用条件、
すなわち荷重の程度、回転速度等によって金属充填剤の
含有量を決定することができる。
との関係のように、金属充填剤の充填量と熱伝導率との
間には一定の関係が成立するので、転動体の使用条件、
すなわち荷重の程度、回転速度等によって金属充填剤の
含有量を決定することができる。
【0043】また、金属充填剤としてアルミニウム、
銅、黄銅、鉄、ステンレス等を採用することができる
が、特に、好ましいのは、アルミニウム、銅、黄銅であ
る。これらは、表2に示すように高い熱伝導率を有し、
これらを充填した樹脂を採用することによって、熱伝導
性に優れたホイール部に成形することができる。熱伝導
性に優れるほど、高荷重、高速回転での使用が可能にな
る。
銅、黄銅、鉄、ステンレス等を採用することができる
が、特に、好ましいのは、アルミニウム、銅、黄銅であ
る。これらは、表2に示すように高い熱伝導率を有し、
これらを充填した樹脂を採用することによって、熱伝導
性に優れたホイール部に成形することができる。熱伝導
性に優れるほど、高荷重、高速回転での使用が可能にな
る。
【0044】
【表2】
【0045】請求項3に記載の発明における転動体は、
荷重を受ける硬質性のホイール部の外周に環状のゴム弾
性を有するタイヤ部を接合した転動体であれば、前記ホ
イール部が金属充填剤を含有する樹脂よりなること以外
には、特に制限はない。
荷重を受ける硬質性のホイール部の外周に環状のゴム弾
性を有するタイヤ部を接合した転動体であれば、前記ホ
イール部が金属充填剤を含有する樹脂よりなること以外
には、特に制限はない。
【0046】前記ホイール部の形状およびタイヤ部の形
状としては、実施例において示し、または示される全て
の転動体の形状を採用することができる。
状としては、実施例において示し、または示される全て
の転動体の形状を採用することができる。
【0047】転動体の耐久性は、軸体にかかる圧力
(P)と回転数に比例する(V)との積PV値によって
示すことができる。すなわち、クリープ変形を起こすP
V値を指標として評価することができる。以下、クリー
プ変形を起こすPV値を限界PV値と称する。
(P)と回転数に比例する(V)との積PV値によって
示すことができる。すなわち、クリープ変形を起こすP
V値を指標として評価することができる。以下、クリー
プ変形を起こすPV値を限界PV値と称する。
【0048】直径80mm、幅25mmのタイヤ部がウ
レタンにより構成され、ホイール部を構成するウレタン
樹脂に金属充填剤を含有しない転動体の限界PV値と、
前記転動体とはホイール部を構成する前記樹脂に金属充
填剤(黄銅繊維:充填量15容量%)を含有する点のみ
ことなる構成を有する金属充填剤含有転動体の限界PV
値とを比較した結果、前記金属充填剤含有転動体の限界
PV値が、金属充填剤を含有しないものに対して20〜
30%大きく、金属充填剤を含有する樹脂をホイール部
に採用することによって、転動体の耐久性が大幅に向上
することが示された。
レタンにより構成され、ホイール部を構成するウレタン
樹脂に金属充填剤を含有しない転動体の限界PV値と、
前記転動体とはホイール部を構成する前記樹脂に金属充
填剤(黄銅繊維:充填量15容量%)を含有する点のみ
ことなる構成を有する金属充填剤含有転動体の限界PV
値とを比較した結果、前記金属充填剤含有転動体の限界
PV値が、金属充填剤を含有しないものに対して20〜
30%大きく、金属充填剤を含有する樹脂をホイール部
に採用することによって、転動体の耐久性が大幅に向上
することが示された。
【0049】請求項3に記載の発明である転動体は、限
界PV値が高く、高荷重、高速回転での連続使用によっ
てもタイヤ部にクリープ変形が発生しないという優れた
特性に加えて、さらに、優れた耐熱性を有する。
界PV値が高く、高荷重、高速回転での連続使用によっ
てもタイヤ部にクリープ変形が発生しないという優れた
特性に加えて、さらに、優れた耐熱性を有する。
【0050】転動体を、エレベーターやエスカレーター
等の設備に使用する場合には、転動体自体の耐熱性が要
求される。例えば、設備付近で出火した場合にも、転動
体が熱により変形することなく、設備自体の稼動を停止
させないことが望まれる。
等の設備に使用する場合には、転動体自体の耐熱性が要
求される。例えば、設備付近で出火した場合にも、転動
体が熱により変形することなく、設備自体の稼動を停止
させないことが望まれる。
【0051】請求項3に記載の発明の転動体におけるホ
イール部は、熱変形温度が高く、優れた耐熱性を有する
樹脂で構成されているので、このような非常時における
信頼性が高い。
イール部は、熱変形温度が高く、優れた耐熱性を有する
樹脂で構成されているので、このような非常時における
信頼性が高い。
【0052】金属充填剤を含有しないナイロン6および
ナイロン66と、金属充填剤を15容量%充填したナイ
ロン6およびナイロン66との熱変形温度を、ASTM
D−648に準拠し、18.6kgf/cm2 の高荷
重下で測定した。
ナイロン66と、金属充填剤を15容量%充填したナイ
ロン6およびナイロン66との熱変形温度を、ASTM
D−648に準拠し、18.6kgf/cm2 の高荷
重下で測定した。
【0053】測定の結果は、金属充填剤を含有しないナ
イロン6およびナイロン66の熱変形温度が、順に75
℃および90℃であるのに対して、金属充填剤を充填し
たナイロン6およびナイロン66の熱変形温度は、順に
160〜165℃および180〜190℃であった。こ
のように、金属充填剤を配合することにより熱変形温度
が著しく上昇した。
イロン6およびナイロン66の熱変形温度が、順に75
℃および90℃であるのに対して、金属充填剤を充填し
たナイロン6およびナイロン66の熱変形温度は、順に
160〜165℃および180〜190℃であった。こ
のように、金属充填剤を配合することにより熱変形温度
が著しく上昇した。
【0054】次に、請求項4に記載の発明に係る前記転
動体1の製造方法について、図12〜図16を参照して
説明する。
動体1の製造方法について、図12〜図16を参照して
説明する。
【0055】タイヤ部3を形成する素材であるウレタン
ゴムは、ゴムとしてのゴム弾性を有するため成形時に引
き伸ばされると、元に戻ろうとする収縮応力をもったま
ま成形されることになる。すなわち、無荷重の状態にお
いて既にタイヤ部3の本体3aに収縮応力が残留してい
るため、荷重がかかったときに生じる伸びを吸収して大
きな変形を生じないことになり、この結果、ホイール部
2とタイヤ部3との接合面におけるズレによる剥離現象
を防止することができる。
ゴムは、ゴムとしてのゴム弾性を有するため成形時に引
き伸ばされると、元に戻ろうとする収縮応力をもったま
ま成形されることになる。すなわち、無荷重の状態にお
いて既にタイヤ部3の本体3aに収縮応力が残留してい
るため、荷重がかかったときに生じる伸びを吸収して大
きな変形を生じないことになり、この結果、ホイール部
2とタイヤ部3との接合面におけるズレによる剥離現象
を防止することができる。
【0056】このことから、実際の使用荷重に近い応力
をタイヤ部3に予め残留させることが理論上可能とな
り、種々の用途に応じた設計が可能となる。
をタイヤ部3に予め残留させることが理論上可能とな
り、種々の用途に応じた設計が可能となる。
【0057】ウレタンゴムにかかる圧縮荷重(Kg/c
m2 )は、使用荷重(Kg)/タイヤ部3の受圧面積
(cm2 )により算出できる。
m2 )は、使用荷重(Kg)/タイヤ部3の受圧面積
(cm2 )により算出できる。
【0058】圧縮荷重(Kg/cm2 )が求まると、図
12に示すように、ウレタン圧縮S−Sカーブより歪み
量(%)を求めることができる。
12に示すように、ウレタン圧縮S−Sカーブより歪み
量(%)を求めることができる。
【0059】ウレタンゴムにおけるゴム弾性限界内にお
けるゴム弾性は圧縮方向、引き伸し方向とも図13に示
すようにほぼ比例関係にあるため、例えば、圧縮歪み量
が3%とすれば3%の引き伸し成形をタイヤ部3に施せ
ばよいことになる。
けるゴム弾性は圧縮方向、引き伸し方向とも図13に示
すようにほぼ比例関係にあるため、例えば、圧縮歪み量
が3%とすれば3%の引き伸し成形をタイヤ部3に施せ
ばよいことになる。
【0060】このような理論に基づいて請求項4に記載
の製造方法の一例として、図1に示した構成を有する転
動体1の具体的製造方法を図14〜図16を参照して説
明する。
の製造方法の一例として、図1に示した構成を有する転
動体1の具体的製造方法を図14〜図16を参照して説
明する。
【0061】まず、図14に示すように、前記ウレタン
ゴム製で本体部3aの直径が所望の直径よりも若干小さ
いタイヤ部3を先ず成形し、このタイヤ部3を図15に
示すように、前記ホイール部2の外形に対応する形状で
所望の直径が得られるように、ホイール部の成型収縮率
を見込み、タイヤ部の外径寸法が0.5〜6%増加する
ように設計された内径を有するホイール成形型11内に
入れる。
ゴム製で本体部3aの直径が所望の直径よりも若干小さ
いタイヤ部3を先ず成形し、このタイヤ部3を図15に
示すように、前記ホイール部2の外形に対応する形状で
所望の直径が得られるように、ホイール部の成型収縮率
を見込み、タイヤ部の外径寸法が0.5〜6%増加する
ように設計された内径を有するホイール成形型11内に
入れる。
【0062】なおこのとき、ホイール部を形成する素材
をホイール成型型11内に圧入することによりホイール
部を形成する素材が、タイヤ部3の側面とホイール成形
型11の内壁との間隙から漏れ出さないように、ホイー
ル成形型11のタイヤ部3の幅方向に対応する内壁間隔
を、タイヤ部3の幅よりも若干小さめに設定しておくこ
とが望ましい。
をホイール成型型11内に圧入することによりホイール
部を形成する素材が、タイヤ部3の側面とホイール成形
型11の内壁との間隙から漏れ出さないように、ホイー
ル成形型11のタイヤ部3の幅方向に対応する内壁間隔
を、タイヤ部3の幅よりも若干小さめに設定しておくこ
とが望ましい。
【0063】次に、図15および図16に示すように、
ホイール成形型11内にホイール部2の材料であるナイ
ロン樹脂を圧入する。このナイロン樹脂としては、ウレ
タンゴムの溶融温度よりも融点の高いナイロン6(融点
205乃至210℃)や、ナイロン66(融点255乃
至260℃)を用いるのが良い。要するに、ホイール部
を形成するための硬質の樹脂の成形温度は、使用される
タイヤ部を形成する素材であるウレタンゴムの溶融温度
よりたとえば30〜100℃高いことが望ましい。硬質
樹脂でホイール部を成形するときの成形温度が、ウレタ
ンゴムなどのゴム弾性部材の溶融温度より高いと、タイ
ヤ部が硬質樹脂と接触する部位が若干溶融し、タイヤ部
を形成するゴム弾性材と硬質樹脂とが融合することにな
り、この点においてもタイヤ部とホイール部との剥離現
象が防止され、タイヤ部とホイール部とが強固に結合し
た転動体を形成することができる。
ホイール成形型11内にホイール部2の材料であるナイ
ロン樹脂を圧入する。このナイロン樹脂としては、ウレ
タンゴムの溶融温度よりも融点の高いナイロン6(融点
205乃至210℃)や、ナイロン66(融点255乃
至260℃)を用いるのが良い。要するに、ホイール部
を形成するための硬質の樹脂の成形温度は、使用される
タイヤ部を形成する素材であるウレタンゴムの溶融温度
よりたとえば30〜100℃高いことが望ましい。硬質
樹脂でホイール部を成形するときの成形温度が、ウレタ
ンゴムなどのゴム弾性部材の溶融温度より高いと、タイ
ヤ部が硬質樹脂と接触する部位が若干溶融し、タイヤ部
を形成するゴム弾性材と硬質樹脂とが融合することにな
り、この点においてもタイヤ部とホイール部との剥離現
象が防止され、タイヤ部とホイール部とが強固に結合し
た転動体を形成することができる。
【0064】また、前記ホイール部を形成するための樹
脂として、アルミニウム、銅、黄銅、ステンレス、鉄等
の金属充填剤を配合した樹脂を用いることもできる。金
属充填剤を配合することにより転動体の限界RV値を向
上させることができ、高荷重、高速回転下での連続使用
によっても前記タイヤ部にクリープ変形が発生しにくい
転動体を得ることができる。
脂として、アルミニウム、銅、黄銅、ステンレス、鉄等
の金属充填剤を配合した樹脂を用いることもできる。金
属充填剤を配合することにより転動体の限界RV値を向
上させることができ、高荷重、高速回転下での連続使用
によっても前記タイヤ部にクリープ変形が発生しにくい
転動体を得ることができる。
【0065】なお、ホイール部2の軸装着孔8にベアリ
ングを装着することが多いが、軸体を直接に貫通装着す
ることもあるので、ホイール部形成用の硬質の樹脂とし
ては、ナイロン樹脂を初めとする、自己潤滑性、耐衝撃
性、耐油性を備えた樹脂が好ましい。
ングを装着することが多いが、軸体を直接に貫通装着す
ることもあるので、ホイール部形成用の硬質の樹脂とし
ては、ナイロン樹脂を初めとする、自己潤滑性、耐衝撃
性、耐油性を備えた樹脂が好ましい。
【0066】このようにして、溶融したナイロン樹脂を
ホイール成形型11内に圧入すると、タイヤ部が直径方
向に拡開され、本体部3aが外側に押圧され引き伸ばさ
れつつホイール成形型11の内周に密接した状態とな
る。そして、成形加工を完了すると、この本体部3aに
収縮応力が残留した状態になるとともに、前記突条4に
設けた抜穴7内にもナイロン樹脂が入り込む状態となっ
てホイール部2とタイヤ部3とが一体化した転動体1が
得られる。
ホイール成形型11内に圧入すると、タイヤ部が直径方
向に拡開され、本体部3aが外側に押圧され引き伸ばさ
れつつホイール成形型11の内周に密接した状態とな
る。そして、成形加工を完了すると、この本体部3aに
収縮応力が残留した状態になるとともに、前記突条4に
設けた抜穴7内にもナイロン樹脂が入り込む状態となっ
てホイール部2とタイヤ部3とが一体化した転動体1が
得られる。
【0067】この製造方法により得られた転動体は、タ
イヤ部に収縮残留応力が形成されているので、転動体の
使用時に、タイヤ部に荷重が印加されることによりタイ
ヤ部の円周方向に伸びようとする応力と収縮残留応力と
が拮抗し、結果としてタイヤ部の伸びが非常に小さくな
り、タイヤ部の伸びによるタイヤ部の内側円周面とホイ
ール部の外周面との剥離を有効に防止することができ
る。
イヤ部に収縮残留応力が形成されているので、転動体の
使用時に、タイヤ部に荷重が印加されることによりタイ
ヤ部の円周方向に伸びようとする応力と収縮残留応力と
が拮抗し、結果としてタイヤ部の伸びが非常に小さくな
り、タイヤ部の伸びによるタイヤ部の内側円周面とホイ
ール部の外周面との剥離を有効に防止することができ
る。
【0068】図17および図18は、本発明に係る転動
体の他の実施例を示すものであり、この転動体1Bは、
既述した構造のタイヤ部3と、抜きテーパー角度が5°
程度であると共に成形を容易にするために肉盗みされた
凹溝21を両側面に具備し、かつ、凹溝21の全周にわ
たって所定間隔で補強部22を設けたホイール部20と
を一体成形してなる。
体の他の実施例を示すものであり、この転動体1Bは、
既述した構造のタイヤ部3と、抜きテーパー角度が5°
程度であると共に成形を容易にするために肉盗みされた
凹溝21を両側面に具備し、かつ、凹溝21の全周にわ
たって所定間隔で補強部22を設けたホイール部20と
を一体成形してなる。
【0069】また、図19および図20は、本発明に係
る転動体のさらに他の実施例を示すものであり、この転
動体1Cは、前記タイヤ部3よりも広幅で、かつ、突条
4が無く傾斜面32a、32bを有するタイヤ部31
と、抜きテーパー角度が3度程度であると共に環状に形
成された凹溝33を両側面に具備し、かつ、凹溝33の
全周にわたって所定間隔で補強部34を設けたホイール
部30と一体成形したものである。
る転動体のさらに他の実施例を示すものであり、この転
動体1Cは、前記タイヤ部3よりも広幅で、かつ、突条
4が無く傾斜面32a、32bを有するタイヤ部31
と、抜きテーパー角度が3度程度であると共に環状に形
成された凹溝33を両側面に具備し、かつ、凹溝33の
全周にわたって所定間隔で補強部34を設けたホイール
部30と一体成形したものである。
【0070】このような転動体1B、転動体1Cにおい
ても上述した場合と同様な作用効果を発揮させることが
できる。
ても上述した場合と同様な作用効果を発揮させることが
できる。
【0071】請求項5に記載の転動体の一実施例につい
て以下に説明する。
て以下に説明する。
【0072】図21に示すように、この転動体1Dは、
タイヤ部40とホイール部41とを有する。
タイヤ部40とホイール部41とを有する。
【0073】このタイヤ部40の外周面には、円盤面側
にそれぞれフランジ部42a、42bが形成され、この
フランジ部42a、42bに挟まれた環状の凹状溝43
が形成されている。このタイヤ部40の内周面には、そ
の中心部に全周にわたって環状に形成された突条44が
あり、その突状44の下端部からこのタイヤ部40の円
盤面側に向かって形成された湾曲面45があり、その湾
曲面45には、その突状44からこのタイヤ部40の両
側面に到達しない範囲まで、換言するとこのタイヤ部4
0の両側面に到達する途中まで延在する多数の突出部4
5a、45bが所定の間隔で突設形成されている。この
突出部45a、45bは、突条44を挟んで対称配置
に、または千鳥配置に形成することができる。また、前
記突状44には、複数の抜き穴46が所定間隔をもって
形成されている。
にそれぞれフランジ部42a、42bが形成され、この
フランジ部42a、42bに挟まれた環状の凹状溝43
が形成されている。このタイヤ部40の内周面には、そ
の中心部に全周にわたって環状に形成された突条44が
あり、その突状44の下端部からこのタイヤ部40の円
盤面側に向かって形成された湾曲面45があり、その湾
曲面45には、その突状44からこのタイヤ部40の両
側面に到達しない範囲まで、換言するとこのタイヤ部4
0の両側面に到達する途中まで延在する多数の突出部4
5a、45bが所定の間隔で突設形成されている。この
突出部45a、45bは、突条44を挟んで対称配置
に、または千鳥配置に形成することができる。また、前
記突状44には、複数の抜き穴46が所定間隔をもって
形成されている。
【0074】ホイール部41は、その外周面が前記タイ
ヤ部40の内周面に融合する外周面を有し、その内周面
にはベアリング47を嵌挿している。
ヤ部40の内周面に融合する外周面を有し、その内周面
にはベアリング47を嵌挿している。
【0075】この図21に示す転動体1Dにおいても、
図1に示す転動体1と同等の技術的効果を奏する。ま
た、この転動体1Dは、ガイドローラとして有効に使用
される。
図1に示す転動体1と同等の技術的効果を奏する。ま
た、この転動体1Dは、ガイドローラとして有効に使用
される。
【0076】また、この図21に示す転動体1Dは、図
1に示す転動体1の製造方法と同様にして製造すること
ができる本発明は、上述した実施例に限定されるもので
はなく、その要旨の範囲内で種々の変形が可能である。
1に示す転動体1の製造方法と同様にして製造すること
ができる本発明は、上述した実施例に限定されるもので
はなく、その要旨の範囲内で種々の変形が可能である。
【0077】
【発明の効果】以上詳述した本発明によれば、上述した
構成としたので、以下の効果を奏する。
構成としたので、以下の効果を奏する。
【0078】請求項1、2および5に記載の発明によれ
ば、タイヤ部の幅方向および円周方向への伸びを抑制す
ることによりタイヤ部とホイール部との剥離を防止した
転動体を提供することができる。
ば、タイヤ部の幅方向および円周方向への伸びを抑制す
ることによりタイヤ部とホイール部との剥離を防止した
転動体を提供することができる。
【0079】請求項3に記載の発明によれば、タイヤ部
で発生する熱をホイール部に効率的伝導させてタイヤ部
に熱がこもることを防止することにより、高荷重、高速
回転下でも連続使用可能な転動体を提供することができ
る。
で発生する熱をホイール部に効率的伝導させてタイヤ部
に熱がこもることを防止することにより、高荷重、高速
回転下でも連続使用可能な転動体を提供することができ
る。
【0080】請求項4および6に記載の発明によると、
タイヤ部に収縮残留応力を形成するようにして転動体を
製造しているので、得られた転動体に荷重が印加されて
タイヤ部が伸びようとする力がタイヤ部に作用しても、
その伸びようとする力と収縮残留応力とが拮抗すること
により、結果的にタイヤ部の伸びが抑制され、タイヤ部
の伸びに基づくタイヤ部とホイール部との剥離を防止し
た転動体を製造することができる。
タイヤ部に収縮残留応力を形成するようにして転動体を
製造しているので、得られた転動体に荷重が印加されて
タイヤ部が伸びようとする力がタイヤ部に作用しても、
その伸びようとする力と収縮残留応力とが拮抗すること
により、結果的にタイヤ部の伸びが抑制され、タイヤ部
の伸びに基づくタイヤ部とホイール部との剥離を防止し
た転動体を製造することができる。
【図1】図1は請求項1に記載の発明の転動体の実施例
を示す切欠断面図である。
を示す切欠断面図である。
【図2】図2は本実施例の転動体の側面図である。
【図3】図3は本実施例の転動体におけるタイヤ部の切
欠断面図である。
欠断面図である。
【図4】図4は本実施例の転動体におけるタイヤ部の側
面図である。
面図である。
【図5】図5は本実施例の転動体における突条の部分拡
大斜視図である。
大斜視図である。
【図6】図6は本実施例の転動体における突条の他例を
示す部分拡大斜視図である。
示す部分拡大斜視図である。
【図7】図7は本実施例の転動体における突条のさらに
他例を示す部分拡大斜視図である。
他例を示す部分拡大斜視図である。
【図8】図8は請求項2に記載の発明の転動体の実施例
を示す切欠断面図である。
を示す切欠断面図である。
【図9】図9は請求項3に記載の発明の転動体の実施例
を示す切欠断面図である。
を示す切欠断面図である。
【図10】図10は本実施例における黄銅繊維含有量
と、樹脂の熱伝導性との関係を示すグラフである。
と、樹脂の熱伝導性との関係を示すグラフである。
【図11】図11は本実施例における熱の発散の経路を
示す概略説明図である。
示す概略説明図である。
【図12】図12は本発明の一実施例におけるウレタン
ゴムの圧縮荷重と歪みとの関係を示すグラフである。
ゴムの圧縮荷重と歪みとの関係を示すグラフである。
【図13】図13は本発明の一実施例におけるウレタン
ゴムの圧縮荷重、引張り荷重と伸び、縮みとの関係を示
すグラフである。
ゴムの圧縮荷重、引張り荷重と伸び、縮みとの関係を示
すグラフである。
【図14】図14は請求項4に記載の発明の製造方法の
一例である転動体の製造工程を示す断面図である。
一例である転動体の製造工程を示す断面図である。
【図15】図15は本実施例の転動体の製造工程を示す
断面図である。
断面図である。
【図16】図16は本実施例の転動体の製造工程を示す
断面図である。
断面図である。
【図17】図17は転動体の他例を示す切欠断面図であ
る。
る。
【図18】図18は転動体の他例を示す側面図である。
【図19】図19は転動体のさらに他例を示す切欠断面
図である。
図である。
【図20】図20は転動体のさらに他例を示す側面図で
ある。
ある。
【図21】図21は転動体の更に他例を示す一部切欠正
面図である。
面図である。
【図22】図22は従来の転動体の斜視図である。
1 転動体 2 ホイール部 3 タイヤ部 4 本体部 5a、5b 傾斜面 6a、6b 突出部 11 ホイール成形型
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年1月13日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図9
【補正方法】変更
【補正内容】
【図9】
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図10
【補正方法】変更
【補正内容】
【図10】
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図11
【補正方法】変更
【補正内容】
【図11】
Claims (6)
- 【請求項1】 荷重を受ける硬質性のホイール部の外周
に環状のゴム弾性を有するタイヤ部を接合した転動体に
おいて、前記タイヤ部の内周の中心部から両側面に向っ
て2〜20°のテーパー角度で傾斜する傾斜面を内周全
体にわたって設けるとともに、この傾斜面の両側面に到
達する途中まで延在する多数の突出部を内周全体にわた
って設けてなることを特徴とする転動体。 - 【請求項2】 荷重を受ける硬質性のホイール部の外周
に環状のゴム弾性を有するタイヤ部を接合した転動体に
おいて、前記タイヤ部の両側面における内径側の一部を
ホイール部の側面部が覆うようにホイール部が形成され
てなることを特徴とする転動体。 - 【請求項3】 荷重を受ける硬質性のホイール部の外周
に環状のゴム弾性を有するタイヤ部を接合した転動体に
おいて、前記ホイール部が金属充填剤を含有する樹脂よ
りなることを特徴とする転動体。 - 【請求項4】 内周の中心部から両側面に向って2〜2
0°のテーパー角度で傾斜する傾斜面を内周全体にわた
って設けるとともに、この傾斜面の両側面に到達する途
中まで延在する多数の突出部を設けてなるところの、ゴ
ム弾性を有する環状のタイヤ部を、このタイヤ部の直径
よりも大きな内径を有するホイール成形型内に装填し、
このホイール成形型内にホイール部用の成形材を圧入し
て前記タイヤ部を、その外径寸法が0.5〜6%増加す
るように拡開し、タイヤ部に収縮残留応力を形成するこ
とを特徴とする前記請求項1〜3に記載の転動体の製造
方法。 - 【請求項5】 荷重を受ける硬質性のホイール部の外周
に環状のゴム弾性を有するタイヤ部を接合した転動体に
おいて、前記タイヤ部の内周の中心部から両側面に向っ
て湾曲する湾曲面を内周全体にわたって設けるととも
に、この湾曲面の両側面に到達する途中まで延在する多
数の突出部を内周全体にわたって設けてなることを特徴
とする転動体。 - 【請求項6】 内周の中心部から両側面に向って湾曲す
る湾曲面を内周全体にわたって設けるとともに、この湾
曲面の両側面に到達する途中まで延在する多数の突出部
を設けてなるところの、ゴム弾性を有する環状のタイヤ
部を、このタイヤ部の直径よりも大きな内径を有するホ
イール成形型内に装填し、このホイール成形型内にホイ
ール部用の成形材を圧入して前記タイヤ部を、その外径
寸法が0.5〜6%増加するように拡開し、タイヤ部に
収縮残留応力を形成することを特徴とする前記請求項
2、3または5に記載の転動体の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5334357A JP2542167B2 (ja) | 1993-01-11 | 1993-12-28 | 転動体およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP252793 | 1993-01-11 | ||
JP5-2527 | 1993-01-11 | ||
JP5334357A JP2542167B2 (ja) | 1993-01-11 | 1993-12-28 | 転動体およびその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06278404A true JPH06278404A (ja) | 1994-10-04 |
JP2542167B2 JP2542167B2 (ja) | 1996-10-09 |
Family
ID=26335924
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5334357A Expired - Fee Related JP2542167B2 (ja) | 1993-01-11 | 1993-12-28 | 転動体およびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2542167B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007062517A (ja) * | 2005-08-30 | 2007-03-15 | Echigo Kogyo Kk | 車輪 |
JP2009254748A (ja) * | 2008-04-21 | 2009-11-05 | Echigo Kogyo Kk | 車輪 |
JP2018153932A (ja) * | 2017-03-15 | 2018-10-04 | 住友ゴム工業株式会社 | エアレスタイヤの製造方法、及びエアレスタイヤ |
Citations (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5083342A (ja) * | 1973-11-29 | 1975-07-05 | ||
JPS5356526A (en) * | 1976-11-01 | 1978-05-23 | Newcomb Nelson F | Baseball ball for practice |
JPS5866406A (ja) * | 1981-10-15 | 1983-04-20 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 利得制御装置 |
JPS5943791A (ja) * | 1982-09-03 | 1984-03-10 | 三菱電機株式会社 | エレベ−タ用巻上機 |
JPS6441401A (en) * | 1987-08-04 | 1989-02-13 | Kanai Hiroyuki | Wheel for automobile |
JPH02204101A (ja) * | 1989-01-31 | 1990-08-14 | Kanai Hiroyuki | 自動車用ホイール |
-
1993
- 1993-12-28 JP JP5334357A patent/JP2542167B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5083342A (ja) * | 1973-11-29 | 1975-07-05 | ||
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JP2009254748A (ja) * | 2008-04-21 | 2009-11-05 | Echigo Kogyo Kk | 車輪 |
JP2018153932A (ja) * | 2017-03-15 | 2018-10-04 | 住友ゴム工業株式会社 | エアレスタイヤの製造方法、及びエアレスタイヤ |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2542167B2 (ja) | 1996-10-09 |
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A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
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