JP2018153932A - エアレスタイヤの製造方法、及びエアレスタイヤ - Google Patents

エアレスタイヤの製造方法、及びエアレスタイヤ Download PDF

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Abstract

【課題】 注型成形時の高分子材の熱収縮に起因するトレッドリングとスポークとの剥離を抑制する。【解決手段】 剛性中子10のトレッド形成面10s上で形成した生トレッドリング2Rを、剛性中子10ごと加硫金型12内に投入して加熱加硫するトレッド加硫工程K2を有する。トレッド形成面10sに、軸心方向の一側縁側から他側縁側にのびる複数本の条溝11を具えることにより、既加硫トレッドリング2の内周面に、条溝11が転写された凸条5を形成する。【選択図】図5

Description

本発明は、注型成形時、高分子材の熱収縮に起因するトレッドリングとスポークとの部分的な剥離を抑制するエアレスタイヤの製造方法、及びエアレスタイヤに関する。
下記の特許文献1には、乗用車用などにも適用可能なエアレスタイヤとして、トレッドリングとハブとの間を、放射状に配列する板状のスポーク本体を有するスポークによって連結させた構造のものが提案されている。
この提案のエアレスタイヤでは、トレッドリングとスポークとの間の接着強度を高めるために、加硫成形されたトレッドリングの内周面に、粗面処理と接着剤の塗布とがそれぞれ行われる。その後、トレッドリングとハブとを注型金型内に投入し、かつスポーク形成用の高分子材の原料液を注入、硬化させることにより、スポークとトレッドリングとハブとを一体化させている。
しかし、図10に誇張して示すように、高分子材が硬化する際、熱収縮が発生し、板状のスポーク本体a1が、その長さ方向に収縮する。このとき、スポークaの外側環状部a2とスポーク本体a1との交差部xにおいて、外側環状部a2を半径方向内側に引っ張る向きの力Fが作用する。その結果、トレッドリングbからの外側環状部a2の部分的な剥離jが、交差部xにおいて発生する傾向となる。
国際公開WO2014/188912号公報
そこで発明は、注型成形時、高分子材の熱収縮に起因するトレッドリングとスポークとの部分的な剥離を抑制するエアレスタイヤの製造方法、及びエアレスタイヤを提供することを課題としている。
本願第1の発明は、接地面を有する円筒状のトレッドリング、このトレッドリングの半径方向内側に配されかつ車軸に固定されるハブ、及び前記トレッドリングと前記ハブとを連結する高分子材からなるスポークを具えるエアレスタイヤの製造方法であって、
外周面にトレッド形成面を有す円筒状の剛性中子の前記トレッド形成面上で、トレッドゴムを含むトレッド構成部材を順次巻き付けて生トレッドリングを形成する生トレッド形成工程、
前記生トレッドリングを、剛性中子ごと加硫金型内に投入して加熱加硫するトレッド加硫工程、
前記ハブと、前記剛性中子から取り外した既加硫トレッドリングとを注型金型内に装着し、この注型金型内かつ既加硫トレッドリングとハブとの間の空間部内に、高分子材の原料液を注入しかつ硬化させることにより、スポークと既加硫トレッドリングとハブとを一体化させる注型成形工程とを具えるとともに、
前記剛性中子は、前記トレッド形成面に、このトレッド形成面の軸心方向の一側縁側から他側縁側にのびる複数本の条溝を具えることにより、前記トレッド加硫工程は、既加硫トレッドリングの内周面に、前記条溝が転写された凸条を形成したことを特徴としている。
本発明に係る前記エアレスタイヤの製造方法では、前記トレッド形成面における各前記条溝の開口部の面積の総和である全開口面積SAは、条溝が形成されない時のトレッド形成面の表面積S0の30〜70%であることが好ましい。
本発明に係る前記エアレスタイヤの製造方法では、各前記条溝の表面積を含むトレッド形成面の全表面積SBは、条溝が形成されない時のトレッド形成面の表面積S0の130%以上であることが好ましい。
本発明に係る前記エアレスタイヤの製造方法では、前記条溝は、タイヤ軸方向と平行に形成されることが好ましい。
本発明に係る前記エアレスタイヤの製造方法では、前記注型成形工程の前に、前記剛性中子から取り外した既加硫トレッドリングの内周面に、接着剤を塗布する接着剤塗布工程を具えることが好ましい。
本願第2の発明は、前記第1の発明の製造方法によって形成されたエアレスタイヤであって、前記トレッドリングの内周面に、この内周面の軸心方向の一側縁側から他側縁側にのびる複数本の凸条を具えることを特徴としている。
本第1の発明は叙上の如く、トレッド形成面に複数本の条溝を有する剛性中子を用いて生トレッドリングを形成するとともに、この生トレッドリングを、剛性中子ごと加硫金型内に投入して加熱加硫を行っている。そのため、既加硫トレッドリングの内周面には、前記条溝が転写された複数の凸条が形成される。
この凸条により、トレッドリングと高分子材との接触面積が増し、かつ凸条が高分子材内に食い込むことにより、接合強度を、粗面処理に比して高めることができる。その結果、注型成形時、高分子材の熱収縮に起因して、スポークとトレッドリングとの間に部分的な剥離が発生するのを抑制できる。また粗面処理工程が不要となり、生産性の向上にも貢献できる。
本発明の製造方法によって形成されたエアレスタイヤの一実施例を示す斜視図である。 エアレスタイヤを示すタイヤ軸方向の断面図である。 エアレスタイヤに用いられるトレッドリングを示す斜視図である。 トレッドリングとスポークとの接合部を拡大して示すタイヤ軸心と直角方向の部分断面図である、 生トレッド形成工程、トレッド加硫工程、及び接着剤塗布工程を示す概念図である。 (A)、(B)は注型成形工程を示す概念図である。 (A)〜(D)は、条溝及び凸条の断面形状を例示する断面図である。 (A)〜(E)は、条溝及び凸条のパターン図である。 全表面積SBを説明するトレッド形成面の部分断面図である。 トレッドリングからのスポークの部分的な剥離を誇張して示す部分拡大図である。
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。
図1、2に、本発明の製造方法によって形成されたエアレスタイヤ1の一例が示される。前記エアレスタイヤ1は、接地面2sを有する円筒状のトレッドリング2、このトレッドリング2の半径方向内側に配されかつ車軸Jに固定されるハブ3、及び前記トレッドリング2とハブ3とを連結する高分子材からなるスポーク4を具える。本例では、前記エアレスタイヤ1が乗用車用タイヤとして形成される場合が示される。
前記トレッドリング2は、空気入りタイヤにおけるトレッド部に相当する部位であり、トレッドゴム2Aを含むトレッド構成部材Tgによって構成される。本例では、トレッド構成部材Tgは、トレッドゴム2Aと、その内部に埋設される補強コード層2Bとを具える。トレッドゴム2Aとしては、接地に対する摩擦力、耐摩耗性に優れるゴム組成物が好適に採用される。また前記補強コード層2Bとしては、タイヤコードをタイヤ周方向に対して例えば10〜45度の角度で配列した第1のコードプライ2B1、及びタイヤコードをタイヤ周方向に螺旋状に巻回した第2のコードプライ2B2が適宜組み合わせて使用されうる。
前記ハブ3は、タイヤホイールに相当するもので、本例では、車軸Jに固定される円盤状のディスク部3Aと、このディスク部3Aの半径方向外端部に一体に形成される円筒状のスポーク取付け部3Bとを具える。前記ディスク部3Aの中央には、車軸Jの前端部Jaが挿通するハブ孔3A1が形成される。又ハブ孔3A1の周囲には、車軸側に配されるボルト部Jbをナット止めするための複数のボルト挿通孔3A2が設けられる。
このようなハブ3は、従来のタイヤホイールと同様、例えば、スチール、アルミ合金、マグネシウム合金等の金属材料によって別途形成される。
前記スポーク4は、高分子材からなる注型成形体であって、本例では、外側環状部4A、内側環状部4B、及び放射状に配され前記外側環状部4Aと内側環状部4Bとを連結する複数の板状のスポーク本体4Cから形成される。前記高分子材として、例えばエポキシ系樹脂、フェノール系樹脂、ポリウレタン系樹脂、メラミン系樹脂などの熱硬化樹脂が好適に採用されるが、特にポリウレタン系樹脂は弾性特性に優れるため、より好適に採用しうる。
前記外側環状部4Aおよび内側環状部4Bは、それぞれ車軸Jと同心な円筒状体であり、前記トレッドリング2の内周面およびハブ3の外周面と、注型成形によって一体に接合される。また本例のスポーク本体4Cは、タイヤ軸方向に対して一方側に傾斜する第1のスポーク本体4C1と、他方側に傾斜する第2のスポーク本体4C2とから構成され、前記第1、第2のスポーク本体4C1、4C2はタイヤ周方向に交互に配される。本例では第1、第2のスポーク本体4C1、4C2がジグザグ状に連続する場合が示されるが、第1、第2のスポーク本体4C1、4C2が周方向に離間しても良い。
図3に示すように、前記トレッドリング2の内周面には、この内周面の軸心方向の一側縁2E1側から他側縁2E2側にのびる複数本の凸条5が突設される。本例では、凸条5が、一側縁2E1から他側縁2E2までのびる場合が示されるが、一側縁2E1及び他側縁2E2の手前で終端しても良い。
この凸条5は、図4に示すように、トレッドリング2と外側環状部4A(スポーク4)との接触面積を増し、かつ凸条5が外側環状部4A内に食い込むことにより、トレッドリング2と外側環状部4Aとの接合強度を高めることができる。その結果、スポーク4を注型成形する際の高分子材の熱収縮に起因して、外側環状部4A(スポーク4)とトレッドリング2との間に部分的な剥離が発生するのを抑制できる。
本例では、凸条5を含むトレッドリング2の内周面には、接着剤6aからなる接着層6が形成され、前記接合強度がさらに形成される。
この凸条5は、後述するエアレスタイヤ1の製造方法において説明するように、トレッドリング2を加硫成形する際、図5に示すように、剛性中子10のトレッド形成面10sに設けられた条溝11が、トレッドリング2の内周面に転写されることによって形成される。従って、凸条5は、条溝11と実質的に同形状であって、その断面形状、サイズ、配列パターンについては、後述する条溝11において説明する。
次に、前記エアレスタイヤ1の製造方法を説明する。この製造方法は、図5、6に示すように、生トレッド形成工程K1と、トレッド加硫工程K2と、注型成形工程K3とを含んで構成される。
図5に示すように、生トレッド形成工程K1では、外周面にトレッド形成面10sを有する円筒状の剛性中子10が使用される。そして回転する剛性中子10のトレッド形成面10s上で、トレッドゴム2Aを含む未加硫のトレッド構成部材Tgを順次巻き付けることにより、生トレッドリング2Rが形成される。
本発明では、前記剛性中子10は、トレッド形成面10sに、このトレッド形成面10sの軸心i方向の一側縁10E1側から他側縁10E2側にのびる複数本の条溝11が配される。本例では、各条溝11が一側縁10E1から他側縁10E2までのびる場合が示されるが、一側縁10E1及び他側縁10E2の手前で終端しても良い。
条溝11の断面形状としては、図7(A)〜(D)に例示するように、例えば矩形形状11a(図7(A))、三角形状11b(図7(B))、半円形状11c(図7(C))、楔形形状11d(図7(D))など種々のものが採用可能である。特に、トレッドリング2(「既加硫トレッドリング2」と呼ぶ場合がある。)の剛性中子10からの取り外し易さ(「トレッドリング取外し性」という場合がある。)の観点からは、11b>11c>11a>11dの順で三角形状11bが最も好ましい。また注型成形時のトレッドリング2とスポーク4との剥離抑制(以後「スポーク剥離抑制」という。)の観点からは、11b<11c<11a<11dの順で楔形形状11dが最も好ましい。
条溝11のサイズについては、特に規制されないが、開口巾Wは2〜5mm、深さhは0.5〜2.5mmが好適である。また深さhは、前記外側環状部4Aの厚さt(図4に示す)より小であって、厚さtの10〜50%が好ましい。なお深さhが2.5mmを超えると、外側環状部4Aの強度が低下傾向となり、逆に0.5mmを下回ると、接触面積を充分増加できずスポーク剥離抑制の効果が低くなる。
また条溝11の配列パターンについては、図8(A)〜(E)に示すように、
(1) 軸心i方向と平行な条溝11Aから形成されるパターンPa(図8(A))、
(2) 軸心i方向に対して一定角度θで一方側に傾斜する条溝11Bから形成されるパターンPb(図8(B))、
(3) 一定角度θで一方側に傾斜する条溝11Bと、一定角度θで他方側に傾斜する条溝11Cとから形成されるパターンPc(図8(C))、
(4) 剛性中子10の巾中心wiを対象軸として周方向一方側に凸となる放物線状の条溝11Dから形成されるパターンPd(図8(D))、
(5) 周方向一方側に凸となる放物線状の条溝11Dと、周方向他方側に凸となる放物線状の条溝11Eとから形成されるパターンPe(図8(E))など種々のものが採用可能である。
図5に示すように、トレッド加硫工程K2では、生トレッドリング2Rを、剛性中子10ごと加硫金型12内に投入して加熱加硫する。本例の加硫金型12は、トレッドリング2の側面を成形するサイドモールド12aと、外周面を成形するトレッドモールド12bとを含み、前記トレッドモールド12bは、周方向に分割されかつ半径方向内外に移動可能な複数のセグメント12b1により構成される。
そして剛性中子10と加硫金型12との間で、生トレッドリング2Rを加圧しながら加熱することで、既加硫トレッドリング2が精度良く加硫成形される。このとき、生トレッドリング2Rのゴムが前記条溝11内に入り込むことで、既加硫トレッドリング2の内周面に、条溝11が転写された凸条5が形成される。
また既加硫トレッドリング2は、剛性中子10ごと加硫金型12から取り出された後、トレッドリング取出しステップKaにより、既加硫トレッドリング2が剛性中子10から取り外される。
ここで、前記パターンPa、Pbの場合、剛性中子10を縮径させずに、トレッドリング2を軸心i方向に押し出すことで取り外し可能である。そのため、剛性中子10の構造を簡易化できるという利点があり、好ましく採用しうる。なおパターンPbにおいては、剛性中子10を軸心i回りに回転させながら軸心i方向に押し出すことで、トレッドリング2を取り外しうる。これに対してパターンPc〜Peの場合には、トレッドリング2の取り外しに際して、剛性中子10を縮径させる必要があるため、剛性中子10の構造を複雑化させるという点で不利がある。
図6(A)、(B)に示すように、注型成形工程K3では、スポーク4を注型成形により形成する。具体的には、ハブ3と、既加硫トレッドリング2とを注型金型30内に装着することにより、注型金型30内かつ既加硫トレッドリング2とハブ3との間に、スポーク4に相当する空間部Hを形成する。そして、この空間部H内に、高分子材の原料液を注入しかつ硬化させることにより、スポーク4と既加硫トレッドリング2とハブ3とが一体化したエアレスタイヤ1が形成される。
本例では、注型成形工程K3の前に、図5に示すように、剛性中子10から取り外した既加硫トレッドリング2の内周面に、前記接着剤6aを塗布する接着剤塗布工程K4が行われる。なお注型成形工程K3は、塗布した接着剤6aが乾燥した後に行われる。
接着剤6aとしては、ラテックス型、溶剤型、反応型等の種々な接着剤が、被着体の材質に応じて適宜選択することができる。例えばスポーク4がウレタン系樹脂の場合、例えばロードファーイースト社製の商品名「ケムロック218E」に代表される接着剤が好適に採用される。
ここで、高分子材の熱収縮に起因するトレッドリング2と外側環状部4A(スポーク4)と剥離を抑制するために、トレッド形成面10sにおける各前記条溝11の開口部の面積saの総和である全開口面積SAは、条溝11が形成されない時のトレッド形成面の表面積S0の30〜70%、より好ましくは50〜70%である。全開口面積SAが表面積S0の30%を下回ると、接触面積が減じて剥離抑制効果が低くなる。逆に70%を超えても、凸条5、5間に高分子材の流れ込み不良が発生しやすく、同様に、スポーク剥離抑制の効果が低くなる。
また各条溝11の表面積sbを含むトレッド形成面10sの全表面積SBは、条溝11が形成されない時のトレッド形成面10sの表面積S0の130%以上であることも好ましい。これによって接触面積が確保され、充分な剥離抑制効果が発揮される。なお全表面積SBは、図9に示すように、各条溝11の表面積sbの総和Σsbと、トレッド形成面10sにおける条溝11、11間の部分における面積scの総和Σscとの和として示される。又条溝11の表面積sbは、条溝11の溝側面の面積及び溝底の面積を含む。
以上、本発明の特に好ましい実施形態について詳述したが、本発明は図示の実施形態に限定されることなく、種々の態様に変形して実施しうる。
図5、6に示す本発明の製造方法に基づいて、図1に示す構造のエアレスタイヤ(タイヤサイズ145/70R12に相当するタイヤ)を、それぞれ10本ずつ試作するとともに、そのときのトレッドリング取外し性、及びスポーク剥離抑制効果についてテストした。剛性中子のトレッド形成面には、条溝が表1の仕様に基づいて形成されている。
各タイヤとも、条溝以外は実質的に同仕様であり、スポークとしてウレタン系樹脂を用いるとともに、接着剤には、「ケムロック218E」(ロード・ファー・イーストコーポレーション社製の商品名)を使用した。比較例1として、条溝に代え、トレッド形成面に、表面粗さRa(算術平均粗さ)が10μmの粗面処理を行っている。
(1)トレッドリング取外し性:
トレッド加硫工程後、剛性中子を縮径させずに、トレッドリングを軸心方向に押し出すことで、トレッドリングを剛性中子から取り外した。そのときの取り外し易さを、作業員の官能評価により10点法で示した。数値が大なほど良好である。4点以上が合格である。
(2)スポーク剥離抑制効果:
注型成形工程後、ウレタン系樹脂の熱収縮に起因するトレッドリング2とスポーク4との剥離の状態を目視検査し、検査員の官能評価により10点法で示した。数値が大なほど良好である。4点以上が合格である。
Figure 2018153932
表1に示されるように、実施例では、比較例1に対して、スポーク剥離抑制効果が発揮されるのが確認できる。なお実施例3に示されるように、条溝の全開口面積SAが少なすぎるとスポーク剥離抑制効果が低下する。又実施例2に示されるように、条溝の全開口面積SAが大きすぎても、高分子材(ウレタン系樹脂)が十分に流れ込まずにスポーク剥離抑制効果が低下する。従って、条溝の全開口面積SAは、表面積S0の30〜75%、さらには30〜70%が好ましい。又トレッド形成面の全表面積SBとしては、実施例3から、表面積S0の125%以上、さらには130%以上が好ましい。
トレッドリング取外し性に関しては、実施例は、比較例に対して低下するものの、条溝の配列パターンがPa、Pbの場合には、断面形状が三角形状、矩形状、半円形状、楔形状の何れも、軸心方向への押し出しが可能であるのが確認できる。
1 エアレスタイヤ
2 トレッドリング
2A トレッドゴム
2R 生トレッドリング
2s 接地面
3 ハブ
4 スポーク
5 凸条
6a 接着剤
10 剛性中子
10s トレッド形成面
11 条溝
12 加硫金型
30 注型金型
H 空間部
K1 生トレッド形成工程
K2 トレッド加硫工程
K3 注型成形工程
K4 接着剤塗布工程
Tg トレッド構成部材

Claims (6)

  1. 接地面を有する円筒状のトレッドリング、このトレッドリングの半径方向内側に配されかつ車軸に固定されるハブ、及び前記トレッドリングと前記ハブとを連結する高分子材からなるスポークを具えるエアレスタイヤの製造方法であって、
    外周面にトレッド形成面を有す円筒状の剛性中子の前記トレッド形成面上で、トレッドゴムを含むトレッド構成部材を順次巻き付けて生トレッドリングを形成する生トレッド形成工程、
    前記生トレッドリングを、剛性中子ごと加硫金型内に投入して加熱加硫するトレッド加硫工程、
    前記ハブと、前記剛性中子から取り外した既加硫トレッドリングとを注型金型内に装着し、この注型金型内かつ既加硫トレッドリングとハブとの間の空間部内に、高分子材の原料液を注入しかつ硬化させることにより、スポークと既加硫トレッドリングとハブとを一体化させる注型成形工程とを具えるとともに、
    前記剛性中子は、前記トレッド形成面に、このトレッド形成面の軸心方向の一側縁側から他側縁側にのびる複数本の条溝を具えることにより、前記トレッド加硫工程は、既加硫トレッドリングの内周面に、前記条溝が転写された凸条を形成したことを特徴とするエアレスタイヤの製造方法。
  2. 前記トレッド形成面における各前記条溝の開口部の面積の総和である全開口面積SAは、条溝が形成されない時のトレッド形成面の表面積S0の30〜70%であることを特徴とする請求項1記載のエアレスタイヤの製造方法。
  3. 各前記条溝の表面積を含むトレッド形成面の全表面積SBは、条溝が形成されない時のトレッド形成面の表面積S0の130%以上であることを特徴とする請求項1又は2記載のエアレスタイヤの製造方法。
  4. 前記条溝は、タイヤ軸方向と平行に形成されることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載のエアレスタイヤの製造方法。
  5. 前記注型成形工程の前に、前記剛性中子から取り外した既加硫トレッドリングの内周面に、接着剤を塗布する接着剤塗布工程を具えることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載のエアレスタイヤの製造方法。
  6. 請求項1〜5の何れかに記載の製造方法によって形成されたエアレスタイヤであって、 前記トレッドリングの内周面に、この内周面の軸心方向の一側縁側から他側縁側にのびる複数本の凸条を具えることを特徴とするエアレスタイヤ。
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