JPH062782B2 - ポリアセチレンフィルムの製造方法 - Google Patents

ポリアセチレンフィルムの製造方法

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JPH062782B2
JPH062782B2 JP25375288A JP25375288A JPH062782B2 JP H062782 B2 JPH062782 B2 JP H062782B2 JP 25375288 A JP25375288 A JP 25375288A JP 25375288 A JP25375288 A JP 25375288A JP H062782 B2 JPH062782 B2 JP H062782B2
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昭夫 高橋
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、高導電性を示すポリアセチレンの製造方法に
関するものである。本発明の製造方法によって得られる
ポリアセチレンは、電池材料、電気部品その他の電子材
料の用途に広く用いられる。
[従来の技術] ポリアセチレンの合成法は古くから検討されているが、
白川らによるチーグラー・ナッタ系触媒を用いた方法が
最も一般的な方法として知られている。[例えばJ.Poly
m.Sci.Polym.Ed.,12,11(1974).]。特公昭59-51904号公
報においては、チーグラー・ナツタ系触媒を有機溶媒
中、20℃〜100℃で熱処理(以下「エージング」と
呼ぶ)し、その触媒を用いて重合した後、ヨウ素ドープ
することにより、2×10s/cmの電導度を有するポリ
アセチレンを合成する方法が示されている。
また[Synthetic Metals,17,241(1987)]において、液
晶溶媒中でチーグラー・ナッタ系触媒を用いて重合し、
ヨウ素ドープすることにより、4.8×10s/cmの電
導度をもつポリアセチレンを得る方法も知られている。
さらに、シリコーン溶媒中でチーグラー・ナッタ系触媒
を120℃で熱処理し、この触媒溶液を用いて重合した
後、ヨウ素ドープすることによって2×10s/cmの電
導度を有するポリアセチレンを合成する方法も報告され
ている[Synthetic Metals,22,1(1987).]。この方法に
おいて、重合直前に、さらにBuLiなどの還元剤を添加す
ると、ヨウ素ドープ後、1×10S/cmという高導電性
が得られる。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、有機溶媒中、液晶溶媒中あるいはシリコ
ーンオイル中で、チーグラーナッタ系触媒を用いたかか
る従来技術においては、高いもので2×10S/cmとそ
の導電性は満足できるものではなかった。またシリコー
ン溶媒を用いて、さらに重合直前に、BuLiなどの還元剤
を添加するかかる従来技術においては、導電性は1×1
S/cmと高いものではあるが、BuLiなどの還元剤を添
加するプロセスが必要であった。
本発明は、BuLiなどの還元剤を用いることなく、金属並
の導電性を発現することができるポリアセチレンフィル
ムの製造方法を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段] 上記目的を達成するために、本発明は下記の構成を有す
る。
「ポリアセチレンフィルムの製造方法において、 イ.チーグラー・ナッタ系触媒を、有機溶媒中、150
℃以上で加熱した後、冷却処理を行い、 ロ.次いで、該触媒の中で1μmを越える粒径を有する
ものを除去することにより、精製された触媒媒体とし、 ハ.該触媒媒体にアセチレンを導入することにより重合
し、 ニ.さらに、延伸、ドープ処理を施す ことを特徴とするポリアセチレンフィルムの製造方
法。」 本発明で言う有機溶媒とは、チーグラー・ナッタ系触媒
を溶解する、飽和炭化水素、芳香族炭化水素あるいは有
機ケイ素化合物であって、かつその沸点が150〜30
0℃の範囲にある化合物を言う。このような溶媒の具体
例として、飽和炭化水素としては流動パラフィン、ヘキ
サデカン、デカリン、デカン、テトラデカン、テトラリ
ン、インデン、アイソファーM(飽和脂肪族炭化水素、
エクソンケミカル社製)などが、また、芳香族炭化水素
としては、シクロヘキシルベンゼッ、1,1-フェニルエタ
ン、ジフェニルエーテル、ジベンジルエーテル、ジペン
テン、1,2-ジメチルナフタレン、1,6-ジメチルナフタレ
ン、1,4-ジメチルナフタレン、3,3′-ジメチルビフェニ
ル、ジメトオキシベンゼン、1,2,3,4-テトラメチルベン
ゼン、1,2,3,5-テトラメチルベンゼン、1-メチルナフタ
レンなどが挙げられ、さらにまた、本発明においては、
−78℃〜50℃の範囲内にネマチック相を示す液晶が
好ましく用いられる。具体的にはp-アルコキシベンジリ
デン-p-アルキルアニリン系、p-アルコキシフェニルシ
クロヘキサン系が、触媒活性を損わない液晶溶媒として
好ましく用いられる。また、有機ケイ素化合物として
は、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコ
ーンオイルなどが挙げられる。これらは通常単独で用い
られるが、2種以上混合して用いることもできる。
本発明に用いられるチーグラー・ナッタ系触媒は、二元
系触媒であり、有機金属化合物と遷移金属化合物とが組
み合わされたものである。有機金属化合物の具体例とし
ては、トリエチルアルミニウム、ジエチルアルミニウム
クロライド、エチルアルミニウムジクロライド、トリメ
チルアルミニウム、ジメチルアルミニウムクロライド、
メチルアルミニウムジクロライド、トリブチルアルミニ
ウム、ジブチルアルミニウムクロライド、ブチルアルミ
ニウムジクロライド、トリエチルホウ素、ジエチルホウ
素クロライド、エチルホウ素ジクロライドなどであり、
これらの有機金属化合物を単独で、あるいは2種以上混
合して用いることもできる。また、遷移金属とは、チタ
ニウム、ジルコニウム、バナジウム、セリウム、ネオジ
ウム、ニオブ、タンタルなどであり、遷移金属化合物の
具体例としては、テトラアルキルオキサイドチタニウ
ム、テトラアルキルオキサイドジルコニウム、トリアル
キルオキサイドネオジウム、ジアセチルアセトネートバ
ナジウム、トリアセチルアセトネートチタニウム、トリ
アセチルアセトネート鉄、トリアセチルアセトネートク
ロム、三塩化チタン、四塩化チタン、三塩化ニッケル、
三塩化鉄、五塩化ニオブ、五塩化モリブデン、五塩化タ
ンタルなどが挙げられる。これらの触媒系の中でアルキ
ルアルミニウム化合物とチタン化合物との組合せが好ま
しく、その中でもトリエチルアルミニウム−テトラブト
キサイドチタニウム系がより好ましい。
触媒濃度については、遷移金属濃度が0.05〜1.4
モル/であることが良質のフィルムとするためには好
ましく、また、遷移金属化合物に対する有機金属化合物
のモル比が1〜5の範囲になるよう調整することが好ま
しい。
前記の重合溶媒に、前記触媒を溶解させることにより触
媒溶液とし、該触媒溶液をアルゴンガス中、あるいは減
圧下にて150℃以上で熱処理する。150℃未満にお
いては、本発明の目的とする高導電性のポリアセチレン
フィルムを得ることはできない。また、熱処理温度が高
すぎると、触媒が分解する場合があり、加熱処理の上限
は、260℃以下であることが好ましい。また、反応時
間は、20〜120分の範囲が好ましく、反応後、少な
くとも50℃以下、好ましくは室温まで冷却する。
上記加熱・冷却処理のエージングは、2回以上繰り返し
行うことが、導電性向上の点で好ましく、特に2〜4回
繰り返すことが好ましい。
上記触媒を重合溶媒に溶解した際には、触媒はほぼ均一
に溶解した状態にあるが、上述の加熱処理を行った後
は、触媒が会合するため懸濁液あるいは粗粒子分散液と
なることが認められる。これらの粒子状分散体は、ポリ
アセチレンの重合時、重合体中に包含されて配向性を低
下させ、かつ重合体中に欠陥を生じさせる原因となる。
そこで、本発明では、上述の触媒微粒子の中で、1.0
μmを越える粒径を有するものを除去する工程を必須要
件とする。さらに、0.5μmを越えるものを除去する
とより効果的である。またここで、粒径とは、触媒微粒
子の最高径を意味する。
精製は、アセチレン重合活性を保持するために、アルゴ
ンあるいは窒素などの不活性ガス雰囲気中にて行う。精
製方法としては、過あるいは遠心分離などが挙げられ
る。具体的な過方法の一例としては、メンブレンフィ
ルター(紙)を、ポリエチレン、ナイロン、ポリプロ
ピレン、変性アクリル樹脂またはテフロンなどで被覆し
たもの(シリンジフィルター)を、シリンジ(注射器)
に取付け、シリンジの加圧を利用し、触媒媒体を押し出
して過する方法が挙げられる。加圧は、数kg/cm2〜1
0kg/cm2が好ましい。
メンブレンフィルターの細孔径は、1.0μm以下であ
るが、また0.2μm以上であることが好ましい。0.
2μm未満では、過速度が遅くなる傾向にあり、さら
に過圧が高くなり、過が困難になる場合がある。
メンブレンフィルターの材質としては、セルロースアセ
テート、ナイロンおよびテフロンなどが挙げられるが、
触媒媒体に全く溶解しない点からテフロンが最も好まし
い。
本発明の導電性ポリアセチレンフィルムの製造手順の一
例としては、まず、有機溶媒にチーグラー・ナツタ触媒
を溶解し、これを加熱・冷却処理することにより熟成
し、さらに1μmを越える該触媒を除去した後、精製さ
れた触媒媒体を重合容器の壁面あるいは触媒と反応しな
い固体(例えばガラス、フィルム、金属、織物、皮革な
どが挙げられ、特に基板によって保持されているものが
好ましい)の表面に塗布し、触媒媒体の液膜を作り、ア
セチレンを導入する方法が挙げられる。このようにして
触媒媒体の表面、器壁、基板上にポリアセチレンフィル
ムが得られる。また、該触媒媒体を激しく攪拌しながら
重合した場合は、黒褐色粉末状のポリアセチレン重合体
が得られる。
上記アセチレンの重合は、−78〜50℃の任意の温度
で重合可能である。−78℃付近の低温ではやや反応速
度が遅くなるが、弾性に富み、延伸可能なシス型ポリア
セチレンが生成し、高温側ではトランス型を含むポリア
セチレンが生成する。
また、導入するアセチレンモノマーについては高導電性
ポリアセチレンを得るために、超高純度アセチレンガス
(99.9999Vol%以上、高圧ガス工業(株))を用い、こ
れを30%トリエチルアルミニウム流動パラフィン溶液
に通気して、不純物である酸素、水分などを極力除去し
精製することが好ましい。導入するアセチレンの圧力に
ついては100〜1140mmHgの範囲が好ましい。
重合時間については、目的とするポリアセチレンフィル
ムの膜厚、触媒濃度あるいはアセチレンモノマーの圧力
などにより異なるため、特に限定されないが通常2〜2
4時間である。
本発明においては、以上により得られたポリアセチレン
フィルムを、さらに延伸し、次いでヨウ素あるいは塩化
アルミニウムなどによりドープ処理を施すことにより、
目的とする高い導電性を有するフィルムとすることがで
きる。
[実施例] 以下、実施例により本発明を更に詳しく説明する。
実施例1 アルゴン雰囲気下で内容積600mlのガラス製反応容器
にデカリン(C10H18)13mlをとり、攪拌しながら9ml
のトリエチルアルミニウム((C2H5Al)と11ml
のテトラブトキサイドチタニウム(n-C4 H9O)Tiを
加える。室温にて30分間放置した後、該触媒溶液を真
空ポンプで吸引排気しながら、オイルバスで約120℃
まで徐々に加熱する。次に反応容器をアルゴン雰囲気に
もどし、500ml/minのアルゴンを通気しながら常圧下
で200℃まで触媒媒体を加熱・還流する。200℃で
2時間加熱熟成(エージング)したのち、冷水浴を用い
て室温まで急冷する。この触媒媒体を、アルゴン雰囲気
中で細孔径0.2μmのシリンジフィルター(Nalge C
o.製、PTFE,No.199-2020)を用いて、50mlのシリンジ
にて触媒媒体を過精製し、この液をアセチレン重合
用触媒媒体とした。反応器を回転させながら該触媒媒体
を器壁に塗布し、これに30wt%トリエチルアルミニウ
ム−流動パラフィン溶液に通気してあらかじめ精製して
あるアセチレンモノマーを圧力760mmHgで供給し、室
温にて5時間重合を行った。重合開始後、徐々に触媒媒
体表面および容器内壁で重合が起り赤褐色状の金属光沢
のあるポリアセチレンフィルムが生成した。重合終了
後、アルゴンガスに切替、器内をアルゴンガス雰囲気に
した。アルゴンガス雰囲気下で触媒媒体を除いた後、あ
らかじめアルゴンガスで脱気してある500mlのトリエ
ンを用いて数回洗浄をくり返した。次いで10%HCl
メタノール溶液500mlで数回洗浄後、更にメタノール
でフィルムの洗浄液のPHがほぼ中性になるまで洗浄を
くり返した。トルエン,10%HClメタノール、メタ
ノールの順でフィルムを洗浄後、アルゴン中室温にて乾
燥した。得られたポリアセチレンフィルムは厚さ0.0
5mmの銀色金属光沢があり、このフィルムは室温、空気
中にて約6倍程度延伸可能であった。次いで、この6倍
延伸したフィルムを0.05mol/の塩化アルミニウム
(AlCl)のニトロメタン溶液に浸漬させ、塩化ア
ルミニウムをドーピングした。このときの電導度を四端
子法、室温にて測定したところ、1.1×10S/cm
であった。延伸倍率および塩化アルミニウムドーピング
後の電導度の測定結果を第1表に示す。
実施例2 実施例1において、エージング時間を30分にし、1度
エージングした後室温まで冷却し、これを再度200℃
まで加熱し、200℃で30分間エージングを行い、す
なわち、200℃、30分間加温した後、室温急冷する
処理を2回繰り返して重合用触媒を調製した。また、実
施例1の触媒媒体の過精製のために用いたシリンジフ
ィルターの細孔径を0.2μmから0.45μm(Gelm
an Sciences Inc.製,Nylon Acrodisc,No. 2590 4FIT
-NY)に変えた。その他は、実施例1と同様の方法で重
合および洗浄を行った。
得られたポリアセチレンフィルムは約6.2倍に延伸可
能であった。更にこの延伸したポリアセチレンを室温
で、ヨウ素蒸気と接触させ、ヨウ素をドーピングして、
四端子法により電導度を測定した。延伸度及びヨワウ素
ドーピング後の電導度の測定結果を第1表に示した。
実施例3 実施例2の触媒エージング繰り返し回数を3回(すなわ
ち、200℃、30分間エージングした後急冷する処理
を3回)とした以外は、実施例2と全く同様の方法で重
合および洗浄を行った。得られたフィルムの延伸度およ
びヨウ素ドーピング後の電導度の測定結果を第1表に示
す。
実施例4 実施例2の触媒溶液の過精製のために用いたシリンジ
フィルターの細孔径を0.45μmから0.2μm(Na
lge Co.製,PTFE,No.199-2020)に変えた以外は実施例
2と全く同様の方法でアセチレンの重合およびフィルム
の洗浄を行った。得られたポリアセチレンフィルムの延
伸度およびヨウ素ドーピング後の電導度の測定結果を第
1表に示す。
実施例5 実施例1の重合溶媒をデカリンからシリコーンオイル
(ポリジメチルシロキサン、信越化学工業(株)製、KF
96,30CS)変えた以外は、実施例1と全く同様の方法で
アセチレンの重合およびフィルムの洗浄を行った。得ら
れたポリアセチレンフィルムの延伸度およびヨウ素ドー
ピング後の電導度の測定結果を第1表に示す。
比較例1 触媒として、Ti(O-n-C6H4CH3(O-n-C4H9、トリ
エチルアルミニウムをAl/Ti(モル比)=4で使用
し、溶媒としては、ヘキサンを用いた。この触媒溶液を
沸点温度(68℃)で還流冷却器を備えたフラスコ中で
10時間エージングを行った。この溶液を室温まで冷却
した後、重合反応管内に充填し、反応管を回転させなが
ら、真空ポンプにて、触媒溶液のヘキサンをゆっくりと
蒸発させた。ヘキサンが留去し、触媒の流動性が無くな
ったところで、反応管内にアセチレンガスを導入し、反
応管壁面上でポリアセチレンの合成を行った。合成後、
ポリアセチレンフィルムを取り出し、ヘキサン溶媒に
て、洗浄を行った。このフィルムを窒素ガス中で乾燥し
た後、延伸器を用いて延伸することにより、約6倍延伸
のポリアセチレンフィルムを得ることができた。この延
伸したポリアセチレンフィルムにヨウ素をドープした後
の電導度は、最高で約2000S/cmであった。
得られたフィルムの延伸度およびヨウ素ドーピング後の
電導度の測定結果を第1表に示す。
参考例1、2、3 実施例1のシリンジフィルターによる触媒媒体の過精
製を、全く行わなかった以外は、実施例1と同様の方法
で重合および洗浄を行った。得られた結果を第1表に示
す。(参考例1) 参考例2、参考例3としては、それぞれ実施例2、実施
例3において、シリンジフィルターによる触媒媒体の
過精製を、全く行わなかった以外は同様の方法で重合お
よび洗浄を行った。得られた結果を第1表に示す。
[発明の効果] 本発明は、有機溶媒の加熱温度を150℃以上とした
点、また、熟成した触媒を精製した点に特徴を有し、金
属並の導電性を有するポリアセチレンフィルムを提供す
ることが可能となった。また、本発明においては、エー
ジングを複数回繰り返すことによって、エージング回数
が1度のものに比べ、より導電性の高いポリアセチレン
フィルムとすることができる。
これらの重合体は半導体として、光センサー、ガスセン
サー材料、蓄電池電極材料、また導電体として電線、発
熱体、抵抗素子、電磁遮蔽板、制電材料、軽量導電材料
として利用される可能性が大きく、将来の有望な工業材
料となることが期待される。
本発明において提案される導電性ポリアセチレンは基板
上に直接フィルム状にするため、基質との密着性に優
れ、また、本発明は基材に触媒を塗布して合成するた
め、繊維及び複雑な形態を有する基材などにも容易に均
質な導電性ポリアセチレンフィルムを生成させることが
できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 49:00 8218−4J

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリアセチレンフィルムの製造方法におい
    て、 イ.チーグラー・ナッタ系触媒を、有機溶媒中、150
    ℃以上で加熱した後、冷却処理を行い、 ロ.次いで、該触媒の中で1μmを越える粒径を有する
    ものを除去することにより、精製された触媒媒体とし、 ハ.該触媒媒体にアセチレンを導入することにより重合
    し、 ニ.さらに、延伸、ドープ処理を施す ことを特徴とするポリアセチレンフィルムの製造方法。
  2. 【請求項2】0.5μmを越える粒径を有する触媒を除
    去することを特徴とする請求項(1)記載のポリアセチレ
    ンフィルムの製造方法。
  3. 【請求項3】加熱した後、冷却する処理が、2〜4回繰
    り返しなされることを特徴とする請求項(1)記載のポリ
    アセチレンフィルムの製造方法。
JP25375288A 1988-10-11 1988-10-11 ポリアセチレンフィルムの製造方法 Expired - Lifetime JPH062782B2 (ja)

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