JPH0627816B2 - ガラス線量測定方法およびその測定装置 - Google Patents
ガラス線量測定方法およびその測定装置Info
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- JPH0627816B2 JPH0627816B2 JP9473790A JP9473790A JPH0627816B2 JP H0627816 B2 JPH0627816 B2 JP H0627816B2 JP 9473790 A JP9473790 A JP 9473790A JP 9473790 A JP9473790 A JP 9473790A JP H0627816 B2 JPH0627816 B2 JP H0627816B2
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Description
【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) 本発明は、放射線被曝蛍光ガラスの被曝線量を測定する
ガラス線量測定方法およびその測定装置に係わり、特に
放射線被曝蛍光ガラスの組成に固有の減衰の遅いプレド
ーズ成分の減衰分を簡単に補償するガラス線量測定方法
およびその測定装置に関する。
ガラス線量測定方法およびその測定装置に係わり、特に
放射線被曝蛍光ガラスの組成に固有の減衰の遅いプレド
ーズ成分の減衰分を簡単に補償するガラス線量測定方法
およびその測定装置に関する。
(従来の技術) 従来、放射線被曝蛍光ガラスの蛍光の減衰は複数の時定
数の異なる蛍光成分から成り立っていることが知られて
いる。そこで、本発明者等によって真の放射線被曝によ
るRPL(ラジオ・フォト・ルミネッセンス)とガラス
固有の被曝前の蛍光であるプレドーズとの減衰時定数が
大きく異なることを利用し、RPLだけを効率良く測定
するためのガラス線量測定方法を提案された(特開昭6
1−292582号公報、特開昭59−190681号
公報)。
数の異なる蛍光成分から成り立っていることが知られて
いる。そこで、本発明者等によって真の放射線被曝によ
るRPL(ラジオ・フォト・ルミネッセンス)とガラス
固有の被曝前の蛍光であるプレドーズとの減衰時定数が
大きく異なることを利用し、RPLだけを効率良く測定
するためのガラス線量測定方法を提案された(特開昭6
1−292582号公報、特開昭59−190681号
公報)。
ところで、前述したプレドーズ成分のうち減衰の遅いプ
レドーズ成分の値は、サンプリング時点を遅らせて検出
することから、その間減衰時定数に従って減衰してい
る。
レドーズ成分の値は、サンプリング時点を遅らせて検出
することから、その間減衰時定数に従って減衰してい
る。
従って、通常、線量検出値に前記減衰分を補償する係数
を掛けることにより蛍光ガラスの放射線被曝線量を求め
る必要があり、ここに予め補償係数を設定しておくため
の測定方法および測定装置が考えられている。
を掛けることにより蛍光ガラスの放射線被曝線量を求め
る必要があり、ここに予め補償係数を設定しておくため
の測定方法および測定装置が考えられている。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、以上のような減衰時定数は蛍光ガラスの
組成に応じて異なり、このため使用する蛍光ガラスごと
に補償係数を変更する必要があるので非常に煩雑であ
る。また、補償係数を決定するには前記蛍光ガラスのR
PL成分を含まない,いわゆるアニール直後の減衰時定
数を測定しておく必要があるが、この測定と実際の被曝
線量の測定との取扱いが複雑なものとなっている。
組成に応じて異なり、このため使用する蛍光ガラスごと
に補償係数を変更する必要があるので非常に煩雑であ
る。また、補償係数を決定するには前記蛍光ガラスのR
PL成分を含まない,いわゆるアニール直後の減衰時定
数を測定しておく必要があるが、この測定と実際の被曝
線量の測定との取扱いが複雑なものとなっている。
本発明は上記実情に鑑みてなされたもので、蛍光ガラス
の組成に固有の減衰の遅いプレドーズ成分の減衰特性に
影響されることなく、放射線被曝蛍光ガラスの被曝線量
を簡単な操作で容易に測定しうるガラス線量測定方法お
よびその測定装置を提供することを目的とする。
の組成に固有の減衰の遅いプレドーズ成分の減衰特性に
影響されることなく、放射線被曝蛍光ガラスの被曝線量
を簡単な操作で容易に測定しうるガラス線量測定方法お
よびその測定装置を提供することを目的とする。
[発明の効果] (課題を解決するための手段および作用) 先ず、請求項1に対応する発明は上記課題を解決するた
めに、励起紫外線パルスの入射によって放射線被曝蛍光
ガラスから発する蛍光パルスをサンプリング時刻を異に
する第1および第2のサンプリング時点でそれぞれ所定
の時間幅でサンプリングし、これら各サンプリングされ
た蛍光パルスの積分値の差分を用いて前記放射線被曝蛍
光ガラスの被曝線量を求めるガラス線量測定方法におい
て、 前記第1および第2のサンプリング時点と時刻を異にす
る第3のサンプリング時点に所定の時間幅で前記蛍光パ
ルスをサンプリングし、この積分値と前記第2のサンプ
リング時点における蛍光パルスの積分値との比から前記
蛍光パルスの成分のうち減衰の遅いプレドーズ成分の減
衰分を補償する補償係数を求めた後、この前記第3のサ
ンプリングによる積分値に補償係数を乗じて得られた値
を放射線被曝蛍光ガラスの被曝線量から差し引くことに
より、真の放射線被曝蛍光ガラスの被曝線量を求めるも
のである。
めに、励起紫外線パルスの入射によって放射線被曝蛍光
ガラスから発する蛍光パルスをサンプリング時刻を異に
する第1および第2のサンプリング時点でそれぞれ所定
の時間幅でサンプリングし、これら各サンプリングされ
た蛍光パルスの積分値の差分を用いて前記放射線被曝蛍
光ガラスの被曝線量を求めるガラス線量測定方法におい
て、 前記第1および第2のサンプリング時点と時刻を異にす
る第3のサンプリング時点に所定の時間幅で前記蛍光パ
ルスをサンプリングし、この積分値と前記第2のサンプ
リング時点における蛍光パルスの積分値との比から前記
蛍光パルスの成分のうち減衰の遅いプレドーズ成分の減
衰分を補償する補償係数を求めた後、この前記第3のサ
ンプリングによる積分値に補償係数を乗じて得られた値
を放射線被曝蛍光ガラスの被曝線量から差し引くことに
より、真の放射線被曝蛍光ガラスの被曝線量を求めるも
のである。
次に、請求項2に対応する発明は、励起紫外線パルスの
入射によって放射線被曝蛍光ガラスおよび標準蛍光ガラ
スからそれぞれ放射線被曝蛍光パルスおよび標準蛍光パ
ルスを発生し、かつ、前記標準蛍光パルスに基づいて第
1および第2のサンプリング設定回路から第1のサンプ
リング時点およびこの第1のサンプリング時点より所定
の時間遅れの第2のサンプリング時点たそれぞれ所定の
時間幅で第1および第2のサンプリング信号を発生する
とともに、この第1のサンプリング信号に基づいて前記
放射線被曝蛍光パルスおよび前記標準蛍光パルスを第1
および第2の積分器で積分し、さらに第2のサンプリン
グ信号に基づいて前記放射線被爆蛍光パルスを第3の積
分器で積分し、前記第1の積分器による積分値と前記第
3の積分器による積分値との差分に対する前記第2の積
分器による積分値の比を前記放射線被曝蛍光ガラスの被
曝線量とするガラス線量測定装置において、 前記第2のサンプリング時点より所定の時間遅れの第3
のサンプリング時点に所定の時間幅で第3のサンプリン
グ信号を発生する第3のサンプリング設定回路と、この
第3のサンプリング信号に基づいて前記放射線被曝蛍光
パルスを積分する第4の積分器と、前記第3の積分器に
よる積分値と前記第4の積分器による積分値との比から
補償係数を求めるとともに、この補償係数と前記第3の
積分器による積分値とを乗じて前記蛍光パルス成分のう
ち減衰の遅いプレドーズ成分の減衰分を得る演算処理手
段とを設けてなるガラス線量測定装置である。
入射によって放射線被曝蛍光ガラスおよび標準蛍光ガラ
スからそれぞれ放射線被曝蛍光パルスおよび標準蛍光パ
ルスを発生し、かつ、前記標準蛍光パルスに基づいて第
1および第2のサンプリング設定回路から第1のサンプ
リング時点およびこの第1のサンプリング時点より所定
の時間遅れの第2のサンプリング時点たそれぞれ所定の
時間幅で第1および第2のサンプリング信号を発生する
とともに、この第1のサンプリング信号に基づいて前記
放射線被曝蛍光パルスおよび前記標準蛍光パルスを第1
および第2の積分器で積分し、さらに第2のサンプリン
グ信号に基づいて前記放射線被爆蛍光パルスを第3の積
分器で積分し、前記第1の積分器による積分値と前記第
3の積分器による積分値との差分に対する前記第2の積
分器による積分値の比を前記放射線被曝蛍光ガラスの被
曝線量とするガラス線量測定装置において、 前記第2のサンプリング時点より所定の時間遅れの第3
のサンプリング時点に所定の時間幅で第3のサンプリン
グ信号を発生する第3のサンプリング設定回路と、この
第3のサンプリング信号に基づいて前記放射線被曝蛍光
パルスを積分する第4の積分器と、前記第3の積分器に
よる積分値と前記第4の積分器による積分値との比から
補償係数を求めるとともに、この補償係数と前記第3の
積分器による積分値とを乗じて前記蛍光パルス成分のう
ち減衰の遅いプレドーズ成分の減衰分を得る演算処理手
段とを設けてなるガラス線量測定装置である。
従って、本発明装置においては以上のような手段を講じ
たことにより、励起紫外線パルスの入射によって放射線
被曝蛍光ガラスおよび標準蛍光ガラスからそれぞれ放射
線被曝蛍光パルスおよび標準蛍光パルスを発生するとと
もに、この標準蛍光パルスを基準にして順次所定の時間
遅れで第1ないし第3のサンプリング信号を発生する。
この第1のサンプリング信号に基づいて第1および第2
の積分器で所定の時間幅だけ前記放射線被曝蛍光パルス
および標準蛍光パルスを積分する。さらに、第2および
第3のサンプリング信号に基づいて第3および第4の積
分器が前記放射線被曝蛍光パルスを積分する。
たことにより、励起紫外線パルスの入射によって放射線
被曝蛍光ガラスおよび標準蛍光ガラスからそれぞれ放射
線被曝蛍光パルスおよび標準蛍光パルスを発生するとと
もに、この標準蛍光パルスを基準にして順次所定の時間
遅れで第1ないし第3のサンプリング信号を発生する。
この第1のサンプリング信号に基づいて第1および第2
の積分器で所定の時間幅だけ前記放射線被曝蛍光パルス
および標準蛍光パルスを積分する。さらに、第2および
第3のサンプリング信号に基づいて第3および第4の積
分器が前記放射線被曝蛍光パルスを積分する。
そして、前記第1の積分器による積分値と前記第3の積
分器による積分値との差分に対する前記第2の積分器に
よる積分値の比から前記放射線被曝蛍光ガラスの被曝線
量を求める一方、前記第3の積分器による積分値と前記
第4の積分器による積分値との比を第3の積分器による
積分値に乗じて前記減衰の遅いプレドーズ成分の蛍光線
量を求め、前記放射線被曝蛍光ガラスの被曝線量から差
引くことにより、真の放射線被曝蛍光ガラスの被曝線量
を求めるものである。
分器による積分値との差分に対する前記第2の積分器に
よる積分値の比から前記放射線被曝蛍光ガラスの被曝線
量を求める一方、前記第3の積分器による積分値と前記
第4の積分器による積分値との比を第3の積分器による
積分値に乗じて前記減衰の遅いプレドーズ成分の蛍光線
量を求め、前記放射線被曝蛍光ガラスの被曝線量から差
引くことにより、真の放射線被曝蛍光ガラスの被曝線量
を求めるものである。
(実施例) 先ず、最初にガラス線量測定方法について第1図を参照
して説明する。放射線被曝蛍光ガラス(蛍光線量計ガラ
ス)の紫外線パルス励起時から所定の遅延時間t1に達
したとき、つまり減衰の早いブレドーズが十分減衰した
第1のサンプリング時点で所定の時間幅(サンプリング
時間)αだけ蛍光線量計ガラスから発する蛍光量をサン
プリングする。
して説明する。放射線被曝蛍光ガラス(蛍光線量計ガラ
ス)の紫外線パルス励起時から所定の遅延時間t1に達
したとき、つまり減衰の早いブレドーズが十分減衰した
第1のサンプリング時点で所定の時間幅(サンプリング
時間)αだけ蛍光線量計ガラスから発する蛍光量をサン
プリングする。
しかる後、紫外線パルス励起時から所定の遅延時間t2
(t1≪t2)に達したとき、つまり放射線被曝蛍光パ
ルスのRPL成分が十分減衰した第2のサンプリング時
点で同じく所定の時間幅αだけ蛍光線量計ガラスから発
する蛍光量をサンプリングする。
(t1≪t2)に達したとき、つまり放射線被曝蛍光パ
ルスのRPL成分が十分減衰した第2のサンプリング時
点で同じく所定の時間幅αだけ蛍光線量計ガラスから発
する蛍光量をサンプリングする。
さらに、前記紫外線パルス励起時から所定の遅延時間t
3(t2<t3)に達したとき、つまり第3のサンプリ
ング時点での同じく所定の時間幅αだけ蛍光線量計ガラ
スから発する蛍光量をサンプリングする。
3(t2<t3)に達したとき、つまり第3のサンプリ
ング時点での同じく所定の時間幅αだけ蛍光線量計ガラ
スから発する蛍光量をサンプリングする。
ところで蛍光線量計ガラスの減衰の遅い蛍光成分とは、 F(t)=Ae−(t/τ) なる指数関数によって表わすことができる。但し、eは
自然対数の底、Aは増幅係数、τは時定数である。
自然対数の底、Aは増幅係数、τは時定数である。
そこで、前記第1〜第3のサンプリグ時点での各時間幅
αを相互に等しくし、かつ、t2−t1=t3−t2と
なるように遅延時間t3を設定すれば、前記減衰の遅い
蛍光成分を第1のサンプリング時点でサンプリングされ
る蛍光量と前記第2のサンプリング時点でサンプリング
される蛍光量との比は、前記第2のサンプリング時点で
サンプリングされる蛍光量と第3のサンプリング時点で
サンプリングされる蛍光量との比と等しくなる。
αを相互に等しくし、かつ、t2−t1=t3−t2と
なるように遅延時間t3を設定すれば、前記減衰の遅い
蛍光成分を第1のサンプリング時点でサンプリングされ
る蛍光量と前記第2のサンプリング時点でサンプリング
される蛍光量との比は、前記第2のサンプリング時点で
サンプリングされる蛍光量と第3のサンプリング時点で
サンプリングされる蛍光量との比と等しくなる。
従って、第1のサンプリング時点でサンプリングされた
蛍光量に含まれる前記減衰の遅い蛍光成分の蛍光量は第
2および第3のサンプリング時点でサンプリングされる
蛍光量から容易に求めることができ、かつ、第1のサン
プリング時点でサンプリングされた蛍光量から第2また
は第3のサンプリング時点でサンプリングされた蛍光量
を差し引くことにより、放射線被曝による蛍光ガラス線
量計の蛍光量、つまり真の放射線被曝線量を求めること
ができる。
蛍光量に含まれる前記減衰の遅い蛍光成分の蛍光量は第
2および第3のサンプリング時点でサンプリングされる
蛍光量から容易に求めることができ、かつ、第1のサン
プリング時点でサンプリングされた蛍光量から第2また
は第3のサンプリング時点でサンプリングされた蛍光量
を差し引くことにより、放射線被曝による蛍光ガラス線
量計の蛍光量、つまり真の放射線被曝線量を求めること
ができる。
次に、前記測定方法を用いたガラス線量測定装置の一実
施例について第2図を参照して説明する。同図において
1は窒素ガスレーザ装置であって、このレーザ装置1は
トリガ回路2から与えられる信号によって起動して例え
ばパルス幅5〜10ns、波長3371Åの紫外線レーザ
光をパルス発振する。この紫外線レーザ光は色ガラスフ
ィルタ3を介して散乱光等の迷光のみが除去された後、
波長3371Åの紫外線のみを取り出した後、石英ガラ
ス等かなる半透鏡4を介して分光され、線量計ガラス素
子5および標準蛍光ガラス6にそれぞれ放射させる。こ
こで、線量計ガラス素子である放射線被曝蛍光ガラス5
は紫外線パルスを受けて放射線被曝蛍光パルスを発生
し、一方、標準蛍光ガラス6は標準蛍光パルスを発生す
る。これら各蛍光パルスはそれぞれ紫外線カットフィル
タ7a、8aを通って第1および第2の光電子増倍管
7、8にそれぞれ入射される。なお、前記標準蛍光ガラ
ス6としては例えば一定の放射線を被曝させた銀活性線
量計ガラスが用いられる。また、紫外線カットフィルタ
7a、8aは励起用紫外線パルスの光電子増倍管7、8
への入力を阻止する機能をもっている。
施例について第2図を参照して説明する。同図において
1は窒素ガスレーザ装置であって、このレーザ装置1は
トリガ回路2から与えられる信号によって起動して例え
ばパルス幅5〜10ns、波長3371Åの紫外線レーザ
光をパルス発振する。この紫外線レーザ光は色ガラスフ
ィルタ3を介して散乱光等の迷光のみが除去された後、
波長3371Åの紫外線のみを取り出した後、石英ガラ
ス等かなる半透鏡4を介して分光され、線量計ガラス素
子5および標準蛍光ガラス6にそれぞれ放射させる。こ
こで、線量計ガラス素子である放射線被曝蛍光ガラス5
は紫外線パルスを受けて放射線被曝蛍光パルスを発生
し、一方、標準蛍光ガラス6は標準蛍光パルスを発生す
る。これら各蛍光パルスはそれぞれ紫外線カットフィル
タ7a、8aを通って第1および第2の光電子増倍管
7、8にそれぞれ入射される。なお、前記標準蛍光ガラ
ス6としては例えば一定の放射線を被曝させた銀活性線
量計ガラスが用いられる。また、紫外線カットフィルタ
7a、8aは励起用紫外線パルスの光電子増倍管7、8
への入力を阻止する機能をもっている。
9は高電圧発生回路であって、これは例えばトリガ発生
回路2から窒素ガスレーザ装置1と同じタイミングで出
力される起同信号等を受け、或いは後述するシュミット
回路15の出力を受けて、第1の光電子増倍管7の検出
感度を制御する。この検出感度の制御は放射線被曝蛍光
パルスの減衰の早いプレドーズが十分減衰した時点で光
電子増倍管7のダイノード印加電圧を高くすることによ
り、その光電子増倍管7の検出感度を高くする制御から
なる。
回路2から窒素ガスレーザ装置1と同じタイミングで出
力される起同信号等を受け、或いは後述するシュミット
回路15の出力を受けて、第1の光電子増倍管7の検出
感度を制御する。この検出感度の制御は放射線被曝蛍光
パルスの減衰の早いプレドーズが十分減衰した時点で光
電子増倍管7のダイノード印加電圧を高くすることによ
り、その光電子増倍管7の検出感度を高くする制御から
なる。
しかして、前記光電子増倍管7で検出された放射線被曝
蛍光パルスは前置増幅器10を介して線形増幅器11に
送られ、ここで線形処理される。一方、第2の光電子増
倍管8で検出された標準蛍光パルスは前置増幅器12に
送られ、ここで信号処理上必要なレベルまで増幅され
る。
蛍光パルスは前置増幅器10を介して線形増幅器11に
送られ、ここで線形処理される。一方、第2の光電子増
倍管8で検出された標準蛍光パルスは前置増幅器12に
送られ、ここで信号処理上必要なレベルまで増幅され
る。
15はシュミット回路であって、これは標準蛍光パルス
の検出タイミングを基準として所定振幅のパルス信号等
を前記高電圧発生回路9のほか、各サンプリング設定回
路16〜18に送出する。これらサンプリング設定回路
16〜18では第1、第2、第3のサンプリング時点t
1、t2およびt3を設定している。すなわち、サンプ
リング設定回路16は、シュミット回路15によって検
出されたパルス励起タイミングを基準とし、第1図に示
す遅延時間t1,つまり前記被曝蛍光パルスの減衰の遅
いプレドーズが十分に減衰し、かつ、第1の光電子増倍
管7のダイノード印加電圧を十分高くした後の時点をも
って第1のサンプリング時点として設定し、このサンプ
リング時点を基準にして一定時間幅αの第1のサンプリ
ング信号を第1のサンプリングゲート回路21および第
2のサンプリングゲート回路22に与える。また、サン
プリング設定回路17は、同じく放射線被曝によって生
じたRPL成分が十分に減衰する時間t2をもって第2
のサンプリング時点とし、一定の時間幅αの第2のサン
プリング信号を発生して第3のサンプリングゲート回路
23に与える。さらに、サンプリング設定回路18で
は、第1のサンプリング時点から第2のサンプリング時
点までの時間幅と同じ時間だけ第2のサンプリング時点
から遅れた時点t3を第3のサンプリング時点とし、一
定の時間幅αの第3のサンプリング信号を発生して第4
のサンプリングゲード回路24に与える。
の検出タイミングを基準として所定振幅のパルス信号等
を前記高電圧発生回路9のほか、各サンプリング設定回
路16〜18に送出する。これらサンプリング設定回路
16〜18では第1、第2、第3のサンプリング時点t
1、t2およびt3を設定している。すなわち、サンプ
リング設定回路16は、シュミット回路15によって検
出されたパルス励起タイミングを基準とし、第1図に示
す遅延時間t1,つまり前記被曝蛍光パルスの減衰の遅
いプレドーズが十分に減衰し、かつ、第1の光電子増倍
管7のダイノード印加電圧を十分高くした後の時点をも
って第1のサンプリング時点として設定し、このサンプ
リング時点を基準にして一定時間幅αの第1のサンプリ
ング信号を第1のサンプリングゲート回路21および第
2のサンプリングゲート回路22に与える。また、サン
プリング設定回路17は、同じく放射線被曝によって生
じたRPL成分が十分に減衰する時間t2をもって第2
のサンプリング時点とし、一定の時間幅αの第2のサン
プリング信号を発生して第3のサンプリングゲート回路
23に与える。さらに、サンプリング設定回路18で
は、第1のサンプリング時点から第2のサンプリング時
点までの時間幅と同じ時間だけ第2のサンプリング時点
から遅れた時点t3を第3のサンプリング時点とし、一
定の時間幅αの第3のサンプリング信号を発生して第4
のサンプリングゲード回路24に与える。
前記第1のサンプリングゲート回路21は前記第1のサ
ンプリング信号を受けて前記線形増幅器11の出力、つ
まり放射線被曝蛍光パルスをサンプリングし、その値を
積分器25に蓄積する。第2のサンプリングゲート回路
22は同じく第1のサンブリング信号を受けて前記標準
蛍光パルスのサンプリング値をサンプリングし後続の積
分器26に蓄積する。さらに、第3のサンプリングゲー
ト回路23は第2のサンプリング信号を受けて前記放射
線被曝蛍光パルスをサンプリングし同様に積分器27に
蓄積する。さらに、第4のサンプリングゲート回路24
は第3のサンプリング信号を受けて前記放射線被曝蛍光
パルスをサンプリングし前述同様に積分器28に蓄積す
る。30は以上のようにして求められた各積分値からR
PL成分および減衰の遅いプレドーズ成分を含んだ蛍光
量と、該減衰の遅いプレドーズ成分の蛍光量のみとを求
め、これら両蛍光量から真の放射線被曝線量を計算し、
その測定結果を表示器31に表示する演算処理手段であ
る。
ンプリング信号を受けて前記線形増幅器11の出力、つ
まり放射線被曝蛍光パルスをサンプリングし、その値を
積分器25に蓄積する。第2のサンプリングゲート回路
22は同じく第1のサンブリング信号を受けて前記標準
蛍光パルスのサンプリング値をサンプリングし後続の積
分器26に蓄積する。さらに、第3のサンプリングゲー
ト回路23は第2のサンプリング信号を受けて前記放射
線被曝蛍光パルスをサンプリングし同様に積分器27に
蓄積する。さらに、第4のサンプリングゲート回路24
は第3のサンプリング信号を受けて前記放射線被曝蛍光
パルスをサンプリングし前述同様に積分器28に蓄積す
る。30は以上のようにして求められた各積分値からR
PL成分および減衰の遅いプレドーズ成分を含んだ蛍光
量と、該減衰の遅いプレドーズ成分の蛍光量のみとを求
め、これら両蛍光量から真の放射線被曝線量を計算し、
その測定結果を表示器31に表示する演算処理手段であ
る。
従って、以上のような実施例の構成によれば、積分器2
5によって得られた積分値はRPL成分と減衰の遅いプ
レドーズ成分とからなり、第1図に示す如く右上り斜線
部の蛍光量Sと左上り斜線部の蛍光量LDOとをもって
表すことができる。
5によって得られた積分値はRPL成分と減衰の遅いプ
レドーズ成分とからなり、第1図に示す如く右上り斜線
部の蛍光量Sと左上り斜線部の蛍光量LDOとをもって
表すことができる。
これに対し、積分器27の積分値と積分器28の積分値
とはそれぞれ第1図に示す左上り斜線部の蛍光量LD1
と同じく左上り斜線部の蛍光量LD2とを表す。このと
き蛍光量LD1と前記斜線部LD2の蛍光量との比が蛍
光量LD0と蛍光量LD1との比と等しくなるように、
それぞれサンプリング時点およびサンプリング時間幅が
設定されている。
とはそれぞれ第1図に示す左上り斜線部の蛍光量LD1
と同じく左上り斜線部の蛍光量LD2とを表す。このと
き蛍光量LD1と前記斜線部LD2の蛍光量との比が蛍
光量LD0と蛍光量LD1との比と等しくなるように、
それぞれサンプリング時点およびサンプリング時間幅が
設定されている。
従って、前記演算処理手段30においては、積分器27
によって積分された積分値(LD1)と積分器28によ
って積分された積分値(LD2)との引から補償係数を
求めるとともに、この補償係数と前記第3の積分器27
による積分値とを乗じて前記蛍光パルスの成分のうち減
衰の遅いプレドーズ成分の蛍光量LD0を求めた後、前
記積分器25によって得られた積分値から前記蛍光量L
D0を差し引くことにより、第1のサンプリング時点か
ら所定のサンプリング時間幅に検出された蛍光量中のR
PL成分のみを検出できる。
によって積分された積分値(LD1)と積分器28によ
って積分された積分値(LD2)との引から補償係数を
求めるとともに、この補償係数と前記第3の積分器27
による積分値とを乗じて前記蛍光パルスの成分のうち減
衰の遅いプレドーズ成分の蛍光量LD0を求めた後、前
記積分器25によって得られた積分値から前記蛍光量L
D0を差し引くことにより、第1のサンプリング時点か
ら所定のサンプリング時間幅に検出された蛍光量中のR
PL成分のみを検出できる。
以上のようにして検出されたRPLの成分は被曝蛍光ガ
ラス5を励起する紫外線パルスの光強度に依存してい
る。そこで、第1のサンプリング時点に同時に求められ
ている積分器26の標準蛍光パルス光成分と前記RPL
成分との比を算出し、これを評価値として測定すること
により、前記紫外線パルスの光強度の変動を補正する。
ラス5を励起する紫外線パルスの光強度に依存してい
る。そこで、第1のサンプリング時点に同時に求められ
ている積分器26の標準蛍光パルス光成分と前記RPL
成分との比を算出し、これを評価値として測定すること
により、前記紫外線パルスの光強度の変動を補正する。
なお、本発明は上記実施例にのみ限定されるものではな
く、その要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施でき
ることは言うまでもない。
く、その要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施でき
ることは言うまでもない。
[発明の効果] 以上説明したように本発明によれば、放射線被曝線量の
測定と同時に放射線被曝蛍光ガラスの減衰の遅いプレド
ーズ成分の減衰分を補償する係数を求めることができ
る。このことは、異なる組成の線量計ガラスの測定に際
しても、従来のように予めアニール直後に線量計ガラス
の組成別に補償係数を測定し、かつ、測定装置に設定し
ておく必要がなくなり、この補償係数測定と実際の線量
測定の取扱いが非常に簡単かつ容易になる。従って、こ
の方法および装置は被曝線量管理システムの自動化を計
る上で極めて有効なものであり、しかも非常に融通性に
富んだものを実現できる。
測定と同時に放射線被曝蛍光ガラスの減衰の遅いプレド
ーズ成分の減衰分を補償する係数を求めることができ
る。このことは、異なる組成の線量計ガラスの測定に際
しても、従来のように予めアニール直後に線量計ガラス
の組成別に補償係数を測定し、かつ、測定装置に設定し
ておく必要がなくなり、この補償係数測定と実際の線量
測定の取扱いが非常に簡単かつ容易になる。従って、こ
の方法および装置は被曝線量管理システムの自動化を計
る上で極めて有効なものであり、しかも非常に融通性に
富んだものを実現できる。
第1図は本発明に係わるガラス線量測定方法の一実施例
を説明する線量計ガラスの蛍光量特性図、第2図は本発
明装置の一実施例を示す構成図である。 1……窒素ガスレーザ装置、2……トリガ回路、4……
半透鏡、5……線量計ガラス素子、6……標準蛍光ガラ
ス、7……第1の光電子増倍管、8……第2の光電子増
倍管、9……高電圧発生回路、15……シュミット回
路、16〜18……サンプリング設定回路、22〜24
……サンプリングゲート回路、25……第1の積分器、
26……第2の積分器、27……第3の積分器、28…
…第4の積分器、30……演算処理手段、31……表示
器。
を説明する線量計ガラスの蛍光量特性図、第2図は本発
明装置の一実施例を示す構成図である。 1……窒素ガスレーザ装置、2……トリガ回路、4……
半透鏡、5……線量計ガラス素子、6……標準蛍光ガラ
ス、7……第1の光電子増倍管、8……第2の光電子増
倍管、9……高電圧発生回路、15……シュミット回
路、16〜18……サンプリング設定回路、22〜24
……サンプリングゲート回路、25……第1の積分器、
26……第2の積分器、27……第3の積分器、28…
…第4の積分器、30……演算処理手段、31……表示
器。
Claims (2)
- 【請求項1】励起紫外線パルスの入射によって放射線被
曝蛍光ガラスから発する蛍光パルスをサンプリング時刻
を異にする第1および第2のサンプリング時点でそれぞ
れ所定の時間幅でサンプリングし、これら各サンプリン
グされた蛍光パルスの積分値の差分を用いて前記放射線
被曝蛍光ガラスの被曝線量を求めるガラス線量測定方法
において、 前記第1および第2のサンプリング時点と時刻を異にす
る第3のサンプリング時点に所定の時間幅で前記蛍光パ
ルスをサンプリングし、この第3のサンプリング時点で
積分する蛍光パルスの積分値と前記第2のサンプリング
時点での蛍光パルスの積分値との比から前記蛍光パルス
の成分のうち減衰の遅いプレドーズ成分の減衰分を補償
する補償係数を求めたことを特徴とするガラス線量測定
方法。 - 【請求項2】励起紫外線パルスの入射によって放射線被
曝蛍光ガラスおよび標準蛍光ガラスからそれぞれ放射線
被曝蛍光パルスおよび標準蛍光パルスを発生し、そのう
ち前記標準蛍光パルスに基づいて第1および第2のサン
プリング設定回路から第1のサンプリング時点およびこ
の第1のサンプリング時点より所定の時間遅れの第2の
サンプリング時点でそれぞれ所定の時間幅で第1および
第2のサンプリング信号を発生するとともに、この第1
のサンプリング信号に基づいて前記放射線被曝蛍光パル
スおよび前記標準蛍光パルスを第1および第2の積分器
で積分し、さらに第2のサンプリング信号に基づいて前
記放射線被曝蛍光パルスを第3の積分器で積分し、前記
第1の積分器による積分値と前記第3の積分器による積
分値との差分に対する前記第2の積分器による積分値の
比を前記放射線被曝蛍光ガラスの被曝線量とするガラス
線量測定装置において、 前記第2のサンプリング時点より所定の時間遅れの第3
のサンプリング時点に所定の時間幅をもって第3のサン
プリング信号を発生する第3のサンプリング設定回路
と、この第3のサンプリング信号に基づいて前記放射線
被曝蛍光パルスを積分する第4の積分器と、前記第3の
積分器による積分値と前記第4の積分器による積分値と
の比から補償係数を求めるとともに、この補償係数と前
記第3の積分器による積分値とを乗じて前記蛍光パルス
の成分のうち減衰の遅いプレドーズ成分の減衰分を求め
る演算処理手段とを備えたことを特徴とするガラス線量
測定装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9473790A JPH0627816B2 (ja) | 1990-04-10 | 1990-04-10 | ガラス線量測定方法およびその測定装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9473790A JPH0627816B2 (ja) | 1990-04-10 | 1990-04-10 | ガラス線量測定方法およびその測定装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03291592A JPH03291592A (ja) | 1991-12-20 |
JPH0627816B2 true JPH0627816B2 (ja) | 1994-04-13 |
Family
ID=14118429
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9473790A Expired - Fee Related JPH0627816B2 (ja) | 1990-04-10 | 1990-04-10 | ガラス線量測定方法およびその測定装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0627816B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6216533B2 (ja) * | 2013-04-02 | 2017-10-18 | Agcテクノグラス株式会社 | 蛍光ガラス線量計測定方法、蛍光ガラス線量計測定装置 |
-
1990
- 1990-04-10 JP JP9473790A patent/JPH0627816B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH03291592A (ja) | 1991-12-20 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |