JPH06277954A - 環状部品の対向圧入装置 - Google Patents

環状部品の対向圧入装置

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JPH06277954A
JPH06277954A JP7049293A JP7049293A JPH06277954A JP H06277954 A JPH06277954 A JP H06277954A JP 7049293 A JP7049293 A JP 7049293A JP 7049293 A JP7049293 A JP 7049293A JP H06277954 A JPH06277954 A JP H06277954A
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JP
Japan
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press
fitting
backup
work
annular
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JP7049293A
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English (en)
Inventor
Hiromi Ema
廣美 江間
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Suzuki Motor Corp
Original Assignee
Suzuki Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】単一のアクチュエータにより、圧入パンチ部お
よび環状部品支持部の駆動と、ワーク破損防止用のバッ
クアップ力の付与とを実行可能にし、その構造を簡素か
つ安価にする。 【構成】ワーク2を保持するワーク保持部9L,9Rの
両側からワーク2側に移動可能とされ、環状部品(緩衝
ブッシュ4)を保持してワーク2の圧入孔3L.3Rに
圧入する一組の圧入パンチ部14L,14Rと、下方に
移動可能な一組の環状部品支持部17L,17Rとを設
ける。圧入パンチ部14L,14Rが環状部品支持部1
7L,17R側に移動して環状部品を保持した際に、連
動して環状部品支持部17L,17Rを押し下げ干渉を
回避させるエスケープ機構23を設ける。圧入を開始す
ると同時に、連動してワーク2の片持アーム部12L,
12R間を拡げる方向のバックアップ力を加えるバック
アップ機構28を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、環状部品の対向圧入装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】図9中央は、ワークとなる自動二輪車用
スイングアームの基端部を示している。このスイングア
ーム100は、一組の片持アーム部101L,101R
を備えており、これらの片持アーム部101L,101
Rの先端部には、それぞれ圧入孔102L,102Rが
設けられている。上記圧入孔102L,102Rは、一
本の基準中心線Cに沿って配列されている。
【0003】さて、これらの圧入孔102Lおよび10
2Rに、ブッシュ等の環状部品103を圧入する場合
は、上記環状部品103をスイングアーム100の両側
から同時に圧入可能な対向圧入装置104が用いられ
る。この対向圧入装置104は、スイングアーム100
の両側からスイングアーム100側に移動可能とされた
圧入パンチ部105L,105Rと、スイングアーム1
00の両脇に設置されるVブロック状の環状部品支持部
106L,106Rとを備えており、圧入される環状部
品103は、パーツフィーダ等によって上記環状部品支
持部106L,106R上に配置される。なお、上記圧
入パンチ部105L,105Rは、図示しないアクチュ
エータ(駆動源)によって駆動され、双方同時にスイン
グアーム100側に接近もしくは離反する形で移動す
る。
【0004】圧入パンチ部105L,105Rがスイン
グアーム100側に進むと、まず圧入パンチ部105
L,105Rの先端部に設けられたピン107が環状部
品103の内径部に挿通され、環状部品103が圧入パ
ンチ部105L,105Rに保持される。そして、圧入
パンチ部105L,105Rがさらに進むと、環状部品
103がスイングアーム100に当接し、圧入孔102
L,102Rに圧入される。
【0005】ところで、環状部品103が、例えば鋼製
の外筒103aおよび内筒103bと、ゴム等の弾性体
103cとから構成された緩衝ブッシュである場合は、
圧入パンチ部105L,105Rの外径を上記外筒10
3aの外径よりも大きくし、圧入パンチ部105L,1
05Rの押圧力が確実に外筒103aに加えられるよう
にする必要がある。
【0006】しかしながら、圧入パンチ部105L,1
05Rの外径を外筒103aの外径よりも大きくする
と、圧入パンチ部105L,105Rがスイングアーム
100側に移動した際に、環状部品支持部106L,1
06Rに干渉してしまう。そこで、従来では圧入パンチ
部105L,105Rのピン107が環状部品103の
内径部に挿通されると同時に、専用のアクチュエータを
用いて環状部品支持部106L,106Rを下方等へ逃
がし、圧入パンチ部105L,105Rとの干渉を回避
していた。
【0007】また、環状部品103が圧入孔102L,
102Rに圧入される時には、片持アーム部101L,
101Rを内側に折り曲げようとする力が加わり、スイ
ングアーム100が破損する恐れがある。このため、環
状部品103の圧入時には、また別のアクチュエータを
用いて片持アーム部101L,101R間を内側から拡
げる方向のバックアップ力Fを加え、スイングアーム1
00の破損を回避させていた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このように
圧入パンチ部105L,105Rを駆動するアクチュエ
ータとは別に、環状部品支持部106L,106Rを下
方へ逃がすアクチュエータと、片持アーム部101L,
101Rを内側から拡げる方向のバックアップ力Fを付
与するアクチュエータとを設けていたため、アクチュエ
ータの数が多く、しかも各アクチュエータの動作タイミ
ングを制御する制御手段が必要となり、対向圧入装置1
04が非常に複雑かつ高価で、保守性の悪いものとなっ
ていた。また、多くのアクチュエータを作動させるた
め、省力化が難しいという難点があった。
【0009】本発明は、上記問題点を解決するためにな
されたもので、単一のアクチュエータにより、圧入パン
チ部および環状部品支持部の駆動と、ワーク破損防止用
のバックアップ力の付与とを実行可能にし、その構造を
簡素かつ安価にすると同時に、省力化と保守性の向上と
を実現させることのできる、環状部品の対向圧入装置を
提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明に係る環状部品の対向圧入装置は、一対の片
持アーム部を備え、これらの片持アーム部にそれぞれ圧
入孔が設けられ、上記圧入孔が一本の基準中心線沿いに
配列されたワークの両側から、環状部品を上記圧入孔に
圧入する環状部品の対向圧入装置において、上記ワーク
を保持するワーク保持部の両側からワーク側に移動可能
とされ、環状部品を保持してワークの圧入孔に圧入する
一組の圧入パンチ部と、ワーク保持部および圧入パンチ
部の中間に位置して環状部品を支持する一組の環状部品
支持部とを設け、上記環状部品支持部を下方に移動可能
に設置するとともに、圧入パンチ部が環状部品支持部側
に移動して環状部品を保持した際に、圧入パンチ部の動
きに連動して環状部品支持部を押し下げ、圧入パンチ部
と環状部品支持部との干渉を回避させるエスケープ機構
を設けたことを特徴とするものである。
【0011】また、上記圧入パンチ部が環状部品の圧入
を開始すると同時に、圧入パンチ部の動きに連動してワ
ークの片持アーム部間を拡げる方向のバックアップ力を
付与するバックアップ機構を設けたことを特徴とするも
のである。
【0012】さらに、上記バックアップ機構を、ワーク
の各片持アーム部の間に位置して前記基準中心線を軸に
回転自在とされ、その軸方向中央部から両端に向かって
左ねじと右ねじとが形成されたバックアップロータと、
このバックアップロータの左ねじおよび右ねじにそれぞ
れ螺合され、バックアップロータが回転するにしたがっ
てワークの片持アーム部に内側から当接または離反する
一対のバックアップヘッドと、前記圧入パンチ部が環状
部品の圧入を開始すると同時に、上記バックアップヘッ
ドがワークの片持アーム部に内側から当接する方向にバ
ックアップロータ回転駆動する駆動手段とを備えて構成
されたことを特徴とするものである。
【0013】
【作用】上記構成を持つ環状部品の対向圧入装置によれ
ば、圧入パンチ部が環状部品支持部側に移動して環状部
品を保持した際に、エスケープ機構が圧入パンチ部の動
きに連動して環状部品支持部を押し下げる。したがっ
て、専用のアクチュエータを用いることなく、圧入パン
チ部と環状部品支持部との干渉を回避することができ
る。
【0014】また、圧入パンチ部が環状部品の圧入を開
始すると同時に、バックアップ機構が圧入パンチ部の動
きに連動してワークの片持アーム部間を拡げる方向へバ
ックアップ力を加える。したがって、専用のアクチュエ
ータを用いることなく、環状部品圧入時におけるワーク
の破損を回避することができる。
【0015】こうして、単一のアクチュエータにより、
圧入パンチ部および環状部品支持部の駆動と、ワークへ
のバックアップ力の付与とを実行可能となり、対向圧入
装置の構造を簡素かつ安価にすると同時に、省力化およ
び保守性の向上を実現させることができる。
【0016】環状部品の圧入時には、バックアップ機構
のバックアップロータが駆動手段により回転駆動され、
各バックアップヘッドがねじ作用によってそれぞれワー
クの片持アーム部側へ移動し、片持アーム部の内側に当
接される。これにより、片持アーム部の間を拡げる方向
のバックアップ力が加えられる。このように構成された
バックアップ機構は、構造が極めて簡素である上、小さ
な力で確実に作動するため、対向圧入装置の構造の簡素
化と低コスト化、ならびに省力化に一層貢献することが
できる。
【0017】
【実施例】以下、本発明の一実施例について、図面を参
照しながら説明する。
【0018】図1は、本発明の一実施例を示す対向圧入
装置の正面図であり、図2は対向圧入装置の平面図、図
3は図2のIII-III 線に沿う縦断面図、図4は図2のIV
-IV 線に沿う縦断面図、図5は図4のV-V 線に沿う縦断
面図、そして図6および図7は、図1の部分拡大図であ
る。
【0019】この対向圧入装置1は、ワーク2(例えば
自動二輪車用のスイングアーム)に設けられた圧入孔3
L,3Rに、環状部材となる緩衝ブッシュ4を両側から
同時に圧入可能な装置である。図4および図5に示すよ
うに、上記緩衝ブッシュ4は、例えば鋼製の外筒4aお
よび内筒4bと、これら外筒4aおよび内筒4b間に介
装されたゴム等の弾性体4cとから構成されている。
【0020】対向圧入装置1は、ベッド5を有してお
り、このベッド5の中央部に載置された基板6の上面中
央部に、センターブロック7が固定され、その両側部に
サイドブロック8L,8Rが固定されている。さらに、
サイドブロック8L,8Rの両側部には、ワーク保持部
9L,9Rが設けられている。このワーク保持部9L,
9Rは、上記ワーク2を保持して位置決めするための台
であり、例えばVブロック状に形成されている。
【0021】ところでワーク2は、ブリッジ部材11に
よって一体に連結された一組の片持アーム部12L,1
2Rを備えており、これらの片持アーム部12L,12
Rがワークガイド13L,13R間にセットされること
により、ワーク2がワーク保持部9L,9Rに位置決め
される。なお、前記圧入孔3L,3Rは、横方向に延び
る一本の基準中心線Cに沿って配列されている。
【0022】ベッド5上には、一対の圧入パンチ部14
L,14Rが設置されている。この圧入パンチ部14
L,14Rは、それぞれ上記基準中心線Cを軸とする円
柱状に形成されており、ベッド5上を横方向に摺動自在
とされた往復台15L,15Rに取り付けられ、前記ワ
ーク保持部9L,9R側に向かって延びている。上記往
復台15L,15Rは、図示しないアクチュエータによ
って駆動され、双方同時にワーク保持部9L,9R側に
接近もしくは離反するように移動する。なお、圧入パン
チ部14L,14Rの外径は、前記緩衝ブッシュ4の外
筒4aの外径よりも大きくされており、その先端部に
は、緩衝ブッシュ4の内径に挿入可能なピン16が同心
状に設けられている。
【0023】上記圧入パンチ部14L,14Rとワーク
保持部9L,9Rとの間には、緩衝ブッシュ4を支持す
る環状部品支持部17L,17Rが設置されている。図
4および図5に示すように、上記環状部品支持部17
L,17Rは、その最上部がVブロック状に構成されて
おり、その内側の面にストッパ18が取着されている。
そして、図示しないパーツフィーダ等により、緩衝ブッ
シュ4が環状部品支持部17L,17R上にセットされ
る。なお、このようにセットされた緩衝ブッシュ4は、
その中心軸が前記基準中心線Cに一致するようになって
いる。
【0024】環状部品支持部17L,17Rは、ベッド
5上に固定された基部19L,19Rの上方にそれぞれ
位置している。上記基部19L,19Rには、4本のス
タッドボルト21が下方から摺動自在に挿通され、これ
らスタッドボルト21の上部が環状部品支持部17L,
17Rの底面に締結されている。各スタッドボルト21
にはスプリング22が環装され、このスプリング22は
環状部品支持部17L,17Rを上方に付勢する。この
ため、環状部品支持部17L,17Rを下方に押圧する
力が加えられると、上記スプリング22が圧縮されて環
状部品支持部17L,17Rが下方に移動する。
【0025】対向圧入装置1には、エスケープ機構23
が設けられている。このエスケープ機構23は、圧入パ
ンチ部14L,14Rが環状部品支持部17L,17R
側に移動した際に、圧入パンチ部14L,14Rの動き
に連動して環状部品支持部17L,17Rを押し下げ、
圧入パンチ部14L,14Rと環状部品支持部17L,
17Rとの干渉を回避させる機構で、例えば、圧入パン
チ部14L,14Rの下部に平行する形で摺動台15
L,15Rに突設されたエスケープロッド24と、環状
部品支持部17L,17Rに形成された傾斜面25とか
ら構成されている。
【0026】上記傾斜面25は、環状部品支持部17
L,17Rを横方向に貫通する貫通孔26の外側端部下
面に形成されており、圧入パンチ部14L,14R側に
向かって下降する斜面とされている。一方、エスケープ
ロッド24の先端部には傾斜カム27が設けられてお
り、この傾斜カム27は上記傾斜面25に平行な斜面と
されている。
【0027】対向圧入装置1には、さらにバックアップ
機構28が設けられている。このバックアップ機構28
は、圧入パンチ部14L,14Rが環状部品支持部17
L,17R側に移動した際に、圧入パンチ部14L,1
4Rの動きに連動してワーク2の片持アーム部12L,
12R間を拡げる方向のバックアップ力Fを加える機構
であり、例えば、左右一対のバックアップヘッド31
L,31Rと、円筒状のバックアップロータ32と、バ
ックアップロータ32を回転駆動する駆動手段33とを
有して構成されている。
【0028】図6および図7に示すように、サイドブロ
ック8L,8Rには、前記基準中心線Cに沿う貫通穴3
4L,34Rが穿設されており、この貫通穴34L,3
4Rに、それぞれ前記バックアップヘッド31L,31
Rが摺動自在に挿入されている。バックアップヘッド3
1L,31Rには、軸方向に延びる摺動溝35が形成さ
れ、サイドブロック8L,8Rに螺合されたビス36が
上記摺動溝35に係合されているため、バックアップヘ
ッド31L,31Rの回転が規制されるとともに、その
摺動ストロークが一定量に定められている。そして、バ
ックアップヘッドヘッド31L,31Rの内側の端部に
は、それぞれ、おねじ37L,37Rが形成されてい
る。ここで、上記おねじ37Lは左ねじ、おねじ37R
は右ねじとされる。
【0029】サイドブロック5Lと5Rとの間に設けら
れた前記バックアップロータ32は、基準中心線Cを軸
に回転自在とされ、その内周面には、軸方向中央部から
両端に向かってめねじ38Lおよび38Rが形成されて
いる。ここで、上記めねじ38Lは左ねじ、上記めねじ
38Rは右ねじとされ、それぞれが前記バックアップヘ
ッド31Lのおねじ37Lと、バックアップヘッド31
Rのおねじ37Rに螺合される。
【0030】前記駆動手段33は、図3に示すように、
例えばバックアップロータ32の外周面に形成されたリ
ングギヤ39と、バックアップロータ32の下部に設け
られたラックバー41と、このラックバー41に接続さ
れたチェーン42およびウエイト43と、ラックバー4
1の動きを制御するバックアップカム44とを備えて構
成される。
【0031】上記ラックバー41は、基準中心線Cに直
交する形でセンターブロック7に形成されたラック溝4
5内に摺動自在に挿入されている。そして、上記ラック
バー41の上面に刻設されたラックギヤ46が、バック
アップロータ32のリングギヤ39に噛合される。した
がって、ラックバー41がラック溝45内を前後に摺動
することにより、バックアップロータ32が回転駆動さ
れ、バックアップロータ32の回転に伴い、ねじ作用に
よりバックアップヘッド31Lおよび31Rが基準中心
線Cに沿って離接する。
【0032】基板6の後部には、後ろ斜め上方に延びる
ブラケット47が設置され、その先端部にスプロケット
48が回転自在に軸支されている。そして、ラックバー
41の後端部に接続された前記チェーン42は、後方に
延びて上記スプロケット48に噛み合わされた後、下方
へ垂下して前記ウエイト43を繋ぎ止めている。したが
って、ラックバー41はウエイト43の重量によって常
に後方に付勢される。
【0033】図2および図3に示すように、バックアッ
プカム44は、基板6に固定されたカムホルダ49に保
持されており、横方向に摺動自在とされている。このバ
ックアップカム44は、例えば左側の往復台15Lに、
連結ロッド51を介して連結されている。このため、往
復台15Lがベッド5上を移動すると、バックアップカ
ム44もカムホルダ49上を移動する。
【0034】バックアップカム44には、その前縁から
左斜め後方に延びる傾斜部を有した切欠き状のカムパタ
ーン52が設けられている。このカムパターン52は、
バックアップカム44が右方向に摺動した際に、図2中
に示す位置52aまで移動する。そして、ラックバー4
1の後端部下面に回転自在に設けられたローラ状のカム
フォロア53がカムパターン52に係合される。
【0035】さて、以上のように構成された対向圧入装
置1は、以下の如く作動する。
【0036】まず、圧入パンチ部14L,14Rが、図
8(A) に示す初期位置から距離L1だけ進んで図8(B)
の位置に来ると、ピン16が緩衝ブッシュ4の内径に挿
入され、緩衝ブッシュ4が圧入パンチ部14L,14R
に保持される。その際、エスケープロッド24の傾斜カ
ム27が、環状部品支持部17L,17Rの傾斜面25
に当接する。
【0037】そして、圧入パンチ部14L,14Rが初
期位置から距離L2まで進み、図8(C) の位置まで来る
と、傾斜カム27が傾斜面25を押圧し初め、これによ
り環状部品支持部17L,17Rを下方に押し下げる力
が発生する。したがって、前記スプリング22が圧縮さ
れ、環状部品支持部17L,17Rが下方への移動を開
始する。
【0038】さらに、圧入パンチ部14L,14Rが初
期位置から距離L3まで進み、図8(D) の位置に来る
と、エスケープロッド24は環状部品支持部17L,1
7Rの貫通孔26内に完全に挿通され、環状部品支持部
17L,17Rは最下位置に置かれる。この時、圧入パ
ンチ部14L,14Rは環状部品支持部17L,17R
の上方に延びるが、環状部品支持部17L,17Rが下
方に逃がされているため、圧入パンチ部14L,14R
が環状部品支持部17L,17Rに干渉する恐れは無
い。
【0039】そして、圧入パンチ部14L,14Rの押
圧力により、緩衝ブッシュ4がワーク2の圧入孔3L,
3Rにそれぞれ圧入される。この時、エスケープロッド
24の先端部は、環状部品支持部17L,17Rに穿設
された挿入孔54に挿入される(図1,6,7参照)。
【0040】緩衝ブッシュ4の圧入が終了すると、圧入
パンチ部14L,14Rが図8(A)に示す初期位置に戻
され、エスケープロッド24が環状部品支持部17L,
17Rの貫通孔26から抜脱されるため、スプリング2
2の付勢力によって環状部品支持部17L,17Rが上
昇し、次の緩衝ブッシュ4がパーツフィーダ等によって
セットされるのを待つ。
【0041】圧入パンチ部14L,14Rがワーク2側
に移動し、緩衝ブッシュ4の圧入を開始した際、バック
アップカム44が往復台15Lに押されてカムホルダ4
9上を右側へ摺動する。すると、バックアップカム44
のカムパターン52がラックバー41のカムフォロア5
3を支持しなくなるため、ラックバー41はウエイト4
3の重量によって後退し、バックアップロータを32前
転させる。
【0042】バックアップロータ32が前転すると、ね
じ作用によってバックアップヘッド31L,31Rの間
隔が図6の位置から図7の位置に拡がり、バックアップ
ヘッド31Lおよび31Rが、それぞれワーク2の片持
アーム部12Lおよび12Rの内側に当接する。このた
め、片持アーム部12L,12R間を拡げる方向のバッ
クアップ力Fが付与される。
【0043】したがって、緩衝ブッシュ4の圧入時に、
片持アーム部12L,12Rを内側に折り曲げようとす
る圧入パンチ部14L,14Rの力が、上記バックアッ
プ力Fによって相殺され、ワーク2の破損が回避され
る。
【0044】緩衝ブッシュ4の圧入が終了し、圧入パン
チ部14L,14Rが初期位置に戻されると、バックア
ップカム44が往復台15Lに引かれてカムホルダ49
上を左側へ摺動する。このため、カムパターン52の傾
斜部がラックバー41のカムフォロア53を押圧し、ラ
ックバー41が前進してバックアップロータ32を後転
させる。
【0045】バックアップロータ32が後転すると、ね
じ作用によってバックアップヘッド31L,31Rの間
隔が図7の位置から図6の位置に狭まり、バックアップ
ヘッド31Lおよび31Rが、片持アーム部12Lおよ
び12Rの内側から離反し、ワーク2を取り出し可能と
なる。
【0046】以上のように構成された対向圧入装置1の
場合、緩衝ブッシュ4の圧入時にエスケープ機構23が
圧入パンチ部14L,14Rの動きに連動して環状部品
支持部17L,17Rを下方に逃がすため、従来のよう
に専用のアクチュエータを用いることなく、圧入パンチ
部14L,14Rと環状部品支持部17L,17Rとの
干渉を回避させることができる。したがって、圧入パン
チ部14L,14Rの外径を緩衝ブッシュ4の外筒4a
の外径より大きくし、圧入パンチ部14L,14Rの押
圧力を確実に緩衝ブッシュ4の外筒4aに伝えられる。
【0047】また、圧入パンチ部14L,14Rが緩衝
ブッシュ4の圧入を開始すると同時に、バックアップ機
構28が圧入パンチ部14L,14Rの動きに連動して
ワーク2の片持アーム部12L,12R間を拡げる方向
へバックアップ力Fを加えるため、従来のように専用の
アクチュエータを用いてバックアップ力Fを付与しなく
ても、緩衝ブッシュ4の圧入時におけるワーク2の破損
を確実に回避することができる。
【0048】このように、単一のアクチュエータによ
り、圧入パンチ部14L,14Rおよび環状部品支持部
17L,17Rの駆動と、ワーク2へのバックアップ力
Fの付与とを同時に実行可能であるため、対向圧入装置
1の構造を簡素かつ安価にすると同時に、省力化および
保守性の向上を実現させることができる。
【0049】しかも、本発明に係るバックアップ機構2
8は、構造が極めて簡素である上、小さな力で確実に作
動するため、対向圧入装置1の構造の簡素化と低コスト
化、ならびに省力化に一層貢献することができる。ま
た、ワーク2の寸法のバラツキ(例えば片持アーム部1
2L,12R間の寸法誤差)にも容易に対応可能であ
る。
【0050】なお、本実施例では、バックアップ機構2
8のバックアップヘッド31L,31Rにおねじ37
L,37Rを設け、バックアップロータ32にめねじ3
8L,38Rを設けているが、めねじとおねじの関係を
逆にしても構わない。
【0051】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る環状
部品の対向圧入装置は、ワークを保持するワーク保持部
の両側からワーク側に移動可能とされ、環状部品を保持
してワークの圧入孔に圧入する一組の圧入パンチ部と、
ワーク保持部および圧入パンチ部の中間に位置して環状
部品を支持する一組の環状部品支持部とを設け、上記環
状部品支持部を下方に移動可能に設置するとともに、圧
入パンチ部が環状部品支持部側に移動して環状部品を保
持した際に、圧入パンチ部の動きに連動して環状部品支
持部を押し下げ、圧入パンチ部と環状部品支持部との干
渉を回避させるエスケープ機構を設けたことを特徴とす
るものである。
【0052】このため、圧入パンチ部が環状部品支持部
側に移動して環状部品を保持した際に、エスケープ機構
が圧入パンチ部の動きに連動して環状部品支持部を押し
下げる。したがって、専用のアクチュエータを用いるこ
となく、圧入パンチ部と環状部品支持部との干渉を回避
することができる。
【0053】また、本発明に係る環状部品の対向圧入装
置は、上記圧入パンチ部が環状部品の圧入を開始すると
同時に、圧入パンチ部の動きに連動してワークの片持ア
ーム部間を拡げる方向のバックアップ力を付与するバッ
クアップ機構を設けたことを特徴とするものである。
【0054】このため、圧入パンチ部が環状部品の圧入
を開始すると同時に、バックアップ機構が圧入パンチ部
の動きに連動してワークの片持アーム部間を拡げる方向
へバックアップ力を加える。したがって、専用のアクチ
ュエータを用いることなく、環状部品圧入時におけるワ
ークの破損を回避することができる。
【0055】こうして、単一のアクチュエータにより、
圧入パンチ部および環状部品支持部の駆動と、ワークへ
のバックアップ力の供給とを同時に実行可能となり、対
向圧入装置の構造を簡素かつ安価にすると同時に、省力
化および保守性の向上を実現させることができる。
【0056】さらに、本発明に係る環状部品の対向圧入
装置は、上記バックアップ機構を、ワークの各片持アー
ム部の間に位置して前記基準中心線を軸に回転自在とさ
れ、その軸方向中央部から両端に向かって左ねじと右ね
じとが形成されたバックアップロータと、このバックア
ップロータの左ねじおよび右ねじにそれぞれ螺合され、
バックアップロータが回転するにしたがってワークの片
持アーム部に内側から当接または離反する一対のバック
アップヘッドと、前記圧入パンチ部が環状部品の圧入を
開始すると同時に、上記バックアップヘッドがワークの
片持アーム部に内側から当接する方向にバックアップロ
ータ回転駆動する駆動手段とを備えて構成されたことを
特徴とするものである。
【0057】このように構成されたバックアップ機構
は、構造が極めて簡素である上、小さな力で確実に作動
するため、対向圧入装置の構造の簡素化と低コスト化、
ならびに省力化に一層貢献することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す対向圧入装置の正面
図。
【図2】対向圧入装置の平面図。
【図3】図2のIII-III 線に沿う縦断面図。
【図4】図1のIV-IV 線に沿う縦断面図。
【図5】図4のV-V 線に沿う縦断面図。
【図6】バックアップ手段を示す、図1の部分拡大図。
【図7】バックアップ手段を示す、図1の部分拡大図。
【図8】エスケープ手段の作用を示すもので、(A) は圧
入パンチ部が初期位置にある状態を示す図、(B) は圧入
パンチ部が初期位置から距離L1まで進んだ状態を示す
図、(C) は圧入パンチ部が初期位置から距離L2まで進
んだ状態を示す図、 (D)は圧入パンチ部が初期位置から
距離L3まで進んだ状態を示す図。
【図9】従来の技術を示す図。
【符号の説明】
1 対向圧入装置 2 ワーク 3L,3R 圧入孔 4 環状部品となる緩衝ブッシュ 9L,9R ワーク保持部 12L,12R 片持アーム部 14L,14R 圧入パンチ部 17L,17R 環状部品支持部 23 エスケープ機構 28 バックアップ機構 31L,31R バックアップヘッド 32 バックアップロータ 33 駆動手段 37L,37R おねじ 38L,38R めねじ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対の片持アーム部を備え、これらの片
    持アーム部にそれぞれ圧入孔が設けられ、上記圧入孔が
    一本の基準中心線沿いに配列されたワークの両側から、
    環状部品を上記圧入孔に圧入する環状部品の対向圧入装
    置において、上記ワークを保持するワーク保持部の両側
    からワーク側に移動可能とされ、環状部品を保持してワ
    ークの圧入孔に圧入する一組の圧入パンチ部と、ワーク
    保持部および圧入パンチ部の中間に位置して環状部品を
    支持する一組の環状部品支持部とを設け、上記環状部品
    支持部を下方に移動可能に設置するとともに、圧入パン
    チ部が環状部品支持部側に移動して環状部品を保持した
    際に、圧入パンチ部の動きに連動して環状部品支持部を
    押し下げ、圧入パンチ部と環状部品支持部との干渉を回
    避させるエスケープ機構を設けたことを特徴とする環状
    部品の対向圧入装置。
  2. 【請求項2】 上記圧入パンチ部が環状部品の圧入を開
    始すると同時に、圧入パンチ部の動きに連動してワーク
    の片持アーム部間を拡げる方向のバックアップ力を付与
    するバックアップ機構を設けたことを特徴とする、請求
    項1に記載の環状部品の対向圧入装置。
  3. 【請求項3】 上記バックアップ機構を、ワークの各片
    持アーム部の間に位置して前記基準中心線を軸に回転自
    在とされ、その軸方向中央部から両端に向かって左ねじ
    と右ねじとが形成されたバックアップロータと、このバ
    ックアップロータの左ねじおよび右ねじにそれぞれ螺合
    され、バックアップロータが回転するにしたがってワー
    クの片持アーム部に内側から当接または離反する一対の
    バックアップヘッドと、前記圧入パンチ部が環状部品の
    圧入を開始すると同時に、上記バックアップヘッドがワ
    ークの片持アーム部に内側から当接する方向にバックア
    ップロータ回転駆動する駆動手段とを備えて構成された
    ことを特徴とする、請求項1に記載の環状部品の対向圧
    入装置。
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