JPH06277733A - 熱間圧延セラミックスローラ及びロール - Google Patents

熱間圧延セラミックスローラ及びロール

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JPH06277733A
JPH06277733A JP7345193A JP7345193A JPH06277733A JP H06277733 A JPH06277733 A JP H06277733A JP 7345193 A JP7345193 A JP 7345193A JP 7345193 A JP7345193 A JP 7345193A JP H06277733 A JPH06277733 A JP H06277733A
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roller
silicon nitride
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vickers hardness
hot rolling
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Toshihiko Honda
俊彦 本多
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 耐熱衝撃性及び耐摩耗性に優れ、製品寿命
が延長されたセラミックス製ローラを提供する。 【構成】 窒化珪素製の熱間圧延に用いるガイドロー
ラ又は圧延ロールである。窒化珪素材料のビッカース硬
度が800℃において9.0GPa以上である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、条鋼、鋼管等を製造す
る熱間圧延ラインに使用されるガイドローラ及び圧延ロ
ールに係り、更に詳細には、所定特性を有する窒化珪素
材料を用いて成るガイドローラ及び圧延ロールに関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、条鋼、鋼管等を製造する熱間圧延
ラインに使用されるガイドローラや圧延ロール(以下、
ガイドローラ及び圧延ロールの双方を「ローラ」と略
す。)は、金属製のものが主流であった。しかし、金属
製ローラは摩耗が激しく短寿命であり、また、耐熱性も
不十分であるため被圧延物と接触して焼き付けが発生し
易いという問題があった。更に、重量が重いためローラ
の取り付けや交換作業も容易ではなかった。そこで、近
年、セラミックスの有する優れた耐摩耗性、耐熱性、軽
量性等の特性を利用したセラミックス製ローラの開発が
盛んに行われている。
【0003】例えば、特開昭62−104616号公報
には、少なくとも被圧延材との接触面を気孔率1%以下
の緻密質の窒化珪素質セラミックスで形成し、該接触面
の面粗さを6S以下としたことを特徴とする圧延用ガイ
ドローラが開示されている。このローラは、被圧延材と
の接触面の粗さを限定することにより、被圧延材がロー
ラへ付着するのを防止する等の工夫がなされている。ま
た、ローラの構造材料として窒化珪素材料を使用するた
めには、強度を向上させるのが重要とされ、これらの特
性を向上させるために様々な工夫がなされてきた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような従来のセラミックス製ローラにおいては、被圧延
材がローラへ付着するのを防止する点について改善性が
認められるものの、ローラ自体の強度(特に、耐熱衝撃
性)についての考慮が十分とは言えず、比較的短時間の
使用でローラが破損することがあるという課題があっ
た。また、強度を向上させた材料を使用してローラを構
成した場合にも、耐摩耗性については未だ十分とは言い
得ず、特にローラの寿命をも考慮した高温耐摩耗性につ
いては、一層改善の余地があった。
【0005】本発明は、このような従来技術の有する課
題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところ
は、耐熱衝撃性及び耐摩耗性に優れ、製品寿命が延長さ
れたセラミックス製ローラを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を
解決すべく鋭意研究した結果、所定のビッカース硬度を
有する窒化珪素材料を用いることにより、上記課題が解
決できることを見出し本発明を完成するに至った。従っ
て、本発明の熱間圧延セラミックスローラは、熱間圧延
ラインに使用されるセラミックスローラであって、80
0℃におけるビッカース硬度が9.0GPa以上の窒化
珪素材料を用いて構成されることを特徴とする。
【0007】
【作用】本発明においては、ローラの作製に使用する窒
化珪素材料のビッカース硬度を、800℃以上の温度範
囲において9.0GPa以上の値を有するように制御し
た。この特性条件は、本発明者が種々の材料の物性を様
々な測定方法で検査し、得られた結果と実際の圧延ライ
ンで試験して得られた結果とを比較検討することによ
り、得られた知見である。
【0008】上述のような特性条件に制御することによ
り、ローラの耐熱衝撃性、耐摩耗性及び製品寿命が向上
できることの詳細は現時点では不明であるが、以下のよ
うに推論することができる。即ち、熱間圧延、特に80
0℃以上の高温における熱間圧延の条件下においては、
ローラの耐摩耗性や耐熱衝撃性は、ローラ表面が有する
摩擦係数(表面粗度)のみに依存するものではなく、む
しろローラ自体の硬さに支配されるからであると考える
ことができる。
【0009】なお、ローラの良好な製品寿命を保持しつ
つ、一層厳しい圧延条件下(例えば、被圧延材の温度を
一層高温にしたり、その送り速度を増大させる。)で優
れた耐摩耗性及び耐熱衝撃性を維持させるためには、上
記ビッカース硬度を1000℃において、10.0GP
a以上に制御するのが好ましい。但し、この条件は、上
記ビッカース硬度の条件(800℃において9.0GP
a以上)を何ら制限するものではなく、通常は上記ビッ
カース硬度の条件で十分である。
【0010】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて更に詳細に
説明する。 (実施例1〜6)窒化珪素粉末に焼結助剤を添加混合し
て得られた成形原料を、ラバープレス成形により円筒状
に成形した。得られた成形体を旋盤を用いて切削加工
し、目的とすべきローラの最終形状に焼成収縮及び焼成
後の切削加工代を見込んだニアネット形状に加工した。
この際、ローラ外周部に被圧延材案内用の溝部を設け
た。
【0011】次いで、得られた切削加工体をN2雰囲気
中で焼成し、得られた焼結体を更に切削加工(仕上げ加
工)して、最終形状寸法のローラを得た。なお、最終形
状のローラは、外径100mmφ、内径50mmφ、幅
50mm、溝部の曲率R20の形状を有する。
【0012】そして、上記工程で使用する焼結助剤の種
類、添加量及び焼成温度を変化させ、材料特性の異なる
窒化珪素製ローラ(実施例1〜6)を得た。このように
して得られた各ローラのビッカース硬度及びJIS R
1601に準拠した4点曲げ強度を測定し、得られた
結果を表1に示した。なお、上記ビッカース硬度は、J
IS Z 2244「ビッカース硬さ試験方法」に準拠
して測定した。測定条件は、各測定温度で30分間保持
して試料が所定の温度に達したことを確認した後、荷重
5kg、荷重保持時間30secで行った。この際、測
定中の試料が酸化するのを防止するため、アルゴン雰囲
気中で測定を行った。また、各ローラを用いて、鋼材温
度、鋼材の送り速度等の圧延条件を変化させ、実際の熱
間圧延ラインで実機評価試験を行い、その際の圧延条件
及び評価結果を表2に示した。
【0013】(比較例1〜6)従来の熱間圧延装置に用
いられる超硬合金や耐熱合金製のローラを用いて、ビッ
カース硬度の測定、4点曲げ強度試験及び実機評価試験
を行い、得られた結果を表1及び表2に示す。ここで、
比較例1〜4は窒化珪素製のローラであり、比較例3の
ローラは気孔率が1%で表面粗度が6sである。また、
比較例5は超硬合金製、比較例6は耐摩耗合金製のロー
ラである。
【0014】
【表1】
【0015】
【表2】
【0016】表1及び表2に示す結果より、本発明の範
囲に属する実施例1〜6のローラが優れた性能を有する
ことがわかる。即ち、800℃でのビッカース硬度が低
い場合(比較例1〜6)には、ローラの摩耗が大きく、
被圧延材の寸法が次第に大きくなった。特に、比較例5
及び6では、ローラに亀裂や破壊が発生し、これが被圧
延材(鋼材)の表面に転写され、鋼材の商品価値を失わ
しめた。
【0017】なお、圧延条件が厳しい場合(鋼材温度が
高い及び/又は送り速度が速い場合)には、実施例5の
ように摩耗量が大きくなることがあるので、そのような
場合には、実施例6のように1000℃でのビッカース
硬度を高くするのが好ましいこともわかる。
【0018】以上、本発明を実施例により説明したが、
本発明はこれら実施例に限定されるものではなく、本発
明の要旨の範囲内において種々の変形が可能である。例
えば、ローラの外周部に設けた溝部は必ずしも必須のも
のではない。また、ローラの形状・寸法等は用いる圧延
装置等に応じて適宜変更することができる。更に、圧延
条件に応じて、本発明のローラを熱間圧延のみならず冷
間圧延に用いることも可能である。更にまた、例えば、
低膨張金属製のスリーブ部材と組合わせて、外周部のみ
が本発明に係る窒化珪素材料を用いたローラを製造する
ことも可能である。
【0019】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
所定のビッカース硬度を有する窒化珪素材料を用いるこ
ととしたため、耐熱衝撃性及び耐摩耗性に優れ、製品寿
命が延長されたセラミックス製の圧延ロール及びガイド
ローラを提供することができる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F16C 13/00 E 8613−3J

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱間圧延ラインに使用されるセラミック
    スローラであって、800℃におけるビッカース硬度が
    9.0GPa以上の窒化珪素材料を用いて構成されるこ
    とを特徴とする熱間圧延セラミックスローラ。
  2. 【請求項2】 1000℃におけるビッカース硬度が1
    0.0GPa以上の窒化珪素材料を用いて構成されるこ
    とを特徴とする請求項1記載の熱間圧延セラミックスロ
    ーラ。
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