JPH06277665A - 高純度水の製造装置 - Google Patents

高純度水の製造装置

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Publication number
JPH06277665A
JPH06277665A JP6831293A JP6831293A JPH06277665A JP H06277665 A JPH06277665 A JP H06277665A JP 6831293 A JP6831293 A JP 6831293A JP 6831293 A JP6831293 A JP 6831293A JP H06277665 A JPH06277665 A JP H06277665A
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JP
Japan
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water
amount
membrane
treated
quality
Prior art date
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Application number
JP6831293A
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English (en)
Inventor
Makio Tamura
真紀夫 田村
Tomohiro Kawakita
智博 河北
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Organo Corp
Original Assignee
Organo Corp
Japan Organo Co Ltd
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Publication date
Application filed by Organo Corp, Japan Organo Co Ltd filed Critical Organo Corp
Priority to JP6831293A priority Critical patent/JPH06277665A/ja
Publication of JPH06277665A publication Critical patent/JPH06277665A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 膜モジュールを用い、水質の安定した高純度
水を常に一定量製造することができる装置を提供する。 【構成】 原水流入路から2段の膜モジュール、次いで
処理水流出路と接続された膜処理装置の系路と、原水流
入路から原水を給水する給水ポンプと、処理水流出路に
流れる処理水を測定する水質計と、2段目膜モジュール
の濃縮水を原水側に戻す循環水路と、上記処理水流出路
の処理水水量を一定に保持したまま給水量及び戻し水量
を可変する系路内流通水量の調整手段とを備え、この調
整手段は、予め定めた一定水質値と上記水質計の測定値
を比較手段で比較し、この比較結果に基づき処理水水質
を略一定値以上とするように系路内流通水の水量を増減
させる制御手段を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高純度水を製造する装
置、詳しくは逆浸透膜を用いた膜モジュールを用い、工
業用水,水道水(市水),回収水などを原水として、水
質の安定した処理水、特には高純度水を製造する装置に
関するものである。
【0002】
【従来技術】逆浸透膜を用いて高純度水を得るという膜
処理装置の提案は従来からされており、代表的には、逆
浸透膜を用いた膜モジュール(以下単に「膜モジュー
ル」という)を一段又は多段に設けて、これらの膜モジ
ュールに被処理水(原水)を供給し、イオン等の不純物
をろ過した高純度水を膜透過水として得る一過法の逆浸
透膜処理装置が知られている。
【0003】しかし、この一過法の装置は、膜の塩分透
過率が一定であるという理由から、処理水水質が原水に
含まれる塩分濃度に左右され、水質が原水の含有塩分濃
度に依存して変動するという問題がある。その理由は、
全イオンを除去できる性質をもつイオン交換樹脂とは異
なり、イオン交換によらない逆浸透膜でのイオン除去率
はその膜の特性で定まる一定の割合でしかイオンを除去
できず、残りのイオンは透過するためである。したがっ
て原水の含有塩分濃度が高くなれば必然的に透過イオン
量も多くなる。
【0004】このような問題から、膜処理装置は、一般
的には不純物の除去を行う処理装置というのが従来の評
価であった。
【0005】処理水水質の変動を抑えて一定純度以上に
維持する方法として、処理水の回収率や操作圧力を調節
する提案もあるが、装置の構成や操作方法が極めて複雑
になるという問題があって工業的には有利でないと一般
に考えられている。
【0006】また、膜モジュールを1段あるいは多段に
用いながら、処理水(透過水)の一部を原水側に戻し、
膜モジュールへの供給水自体の塩分濃度の変動を抑制し
て、原水の含有塩分濃度に依存する処理水の水質の変動
を抑制するという提案(特公昭62-18228号、特公昭4-66
636 号)もされている。例えば特公昭4-66636 号の方法
では、処理水の電導度を一定の限度内に抑えるために、
原水の塩分濃度が一時的に高くなったような場合には処
理水の一部を原水に戻して膜モジュールへの給水に含ま
れる塩分濃度を低くさせる操作を採用している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、本発明者の検
討によれば、上述したような逆浸透膜を用いた膜モジュ
ールによって高純度水を得ることを内容とした従来の提
案は、いずれもその工業的な実施のためには未だ解決す
べき課題がある。
【0008】例えば、上記の膜処理装置では、処理水水
質が原水含有の塩分濃度に依存して変動する問題とは別
に、工業的規模での実施では不可避な経時的な膜劣化の
問題も考慮されなければならない。
【0009】また、工業的規模で高純度水を製造しこれ
を所定の目的に使用する設備(例えば半導体産業向け超
純水製造設備等)を考えた場合、水質の安定のみなら
ず、常に一定の使用水量の確保が求められるのが一般的
であるが、処理水量の変動が避けられない上記従来提案
の装置では工業設備として不適当である。
【0010】そこで本発明者は、これらの従来技術の問
題点を検討し、逆浸透膜を用いた膜モジュールによっ
て、一定水質の高純度水を、常にほぼ一定水量として得
られるようにした装置を提供することを目的として鋭意
研究を進め本発明を完成した。また、本発明は、後段に
イオン交換樹脂装置による高精製工程を設けることで、
高々純度水や純水が得られるようにした装置において、
この後段に設けるイオン交換樹脂装置の再生や交換時期
を一定化できるようにして設備管理の容易化を実現し、
更には、イオン交換樹脂装置を、樹脂を充填したカート
リッジを交換する方式とすることで、イオン交換樹脂を
再生するための設備を不要にできる新規な高純度水の製
造装置の提供を別の目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記のような目的を実現
するために、本発明者は上記特許請求の範囲の各請求項
に記載した本発明を完成した。
【0012】本発明よりなる高純度水の製造装置の特徴
の一つは、原水を逆浸透膜に透過させて処理水を得る膜
モジュールを一段、あるいは2段以上直列に接続した膜
処理装置と、この膜処理装置の入口に接続された原水流
入路と、この膜処理装置の透過水出口に接続された処理
水流出路と、上記原水流入路を介して原水を膜処理装置
に圧送給水する給水手段と、上記処理水流出路に流れる
処理水の水質を測定する水質測定手段と、上記原水流入
路から処理水流出路に渡る膜処理装置の系路を流れる流
通水の一部を該系路のいずれかの一又は複数の位置から
原水側に戻す循環水路を有するように設けられた戻し水
循環手段と、上記処理水流出路から得られる処理水の水
量を略一定に保持したまま膜処理装置への給水の水量及
び戻し水の水量を可変するように設けられた系路内流通
水量調整手段とを備えていて、この系路内流通水量調整
手段は、予め定めた一定水質値と上記水質測定手段によ
る測定値を比較する比較手段と、この比較結果に基づき
処理水水質を略一定とするかあるいは一定値以上とする
ように系路内流通水の水量を増減させる水量増減制御手
段を有するように設け、また、上記戻し水循環手段の循
環水路として、少なくとも上記処理水流出路に接続した
膜モジュールの濃縮水(非透過水)、あるいは透過水の
一部を原水側に戻す循環水路を有するように設けたとこ
ろにある。
【0013】このような構成の装置によれば、原水に含
まれる塩分濃度の変動や、膜モジュールに使用している
逆浸透膜の経時的な劣化等による性能低下等があって
も、処理水の一定水質の維持ができ、しかも処理水を常
に一定の水量に保持することができる。
【0014】上記において、膜処理装置は、一段の膜モ
ジュールであっても2段以上の複数の膜モジュールを直
列に接続したものであってもよく、得ようとする処理水
の水質に応じてその構成を選択することができる。
【0015】原水流入路を介して膜処理装置に原水を圧
送給水する給水手段は、本発明においては給水の水量を
可変調整できることが必要であり、このため例えばイン
バータ制御などによって吐出圧を調整できる高圧ポンプ
を用いる方式、ポンプの下流に流量制御,圧力制御がで
きる調整弁を設ける方式、更に、原水流入路の途中から
原水側に、原水の一部を流量調整弁などでその水量を調
整して戻す方式、など種々の方式のものを単独にあるい
は組合わせて構成することができる。この給水手段によ
り、通常管等で構成される原水流入路を介し水量が調整
されて膜処理装置に原水が供給される。なお膜モジュー
ルを2段以上設ける場合には、膜処理装置の上流位置に
設けた上記給水手段によって各段の膜モジュールに対す
る圧送給水を行なわせるようにしてもよいが、必要に応
じて、2段目以降の膜モジュールについて同様の給水手
段を更に設けてもよい。
【0016】膜処理装置の透過水出口に接続された処理
水流出路に設けられる水質測定手段は、抵抗率計、導電
率計、シリカ計、イオン濃度計などの目的に応じて必要
とする水質の測定ができる適宜の水質計を用いて構成す
ることができ、また複数項目の水質測定を行なうために
複数の水質計を用いてもよい。測定方法は特に限定され
るものではなく、インライン方式,サンプル抽出方式の
いずれでもよく、また連続的に測定してもよいし、適宜
の間隔を開けて間欠的に行なってもよい。
【0017】戻し水循環手段は、原水流入路から処理水
流出路に渡って系路内流通水が流れる系路の所定の位置
に管等の一端を接続すると共に、他端を原水側の例えば
タンクに接続した循環水路により形成される。本発明に
おいては、この循環水路を通って原水側に戻される戻し
水の水量を可変できるようにすることが必要であり、こ
のために該循環水路に流量調整弁を介設することがよ
い。なお戻し水水量の可変制御は、この循環水路に流量
調整弁を介設することに代えて、膜処理装置の透過水出
口側の流路に流量調整弁を設けて行なうことも出来る。
循環水路は、一つであっても複数設けてもよく、複数の
場合には全ての循環水路に流量調整弁を設けることもで
きる。また膜モジュールの濃縮水(非透過水)を系外に
排水する水路を分岐するなど、他の構成と兼用して形成
することもできる。
【0018】循環水路の接続位置は、流通水が流れる系
路に対し、膜モジュールが一つの場合には、その膜モジ
ュールの濃縮水側(非透過側)かあるいは透過水側のい
ずれかから、原水側に戻すように接続され、膜モジュー
ルが2段以上の場合には、最後段の膜モジュールの濃縮
水側(非透過側)かあるいは透過水側に対して同様に接
続される他、その前段の膜モジュールに対しても同様に
接続することもできる。透過水の一部を原水側に戻す場
合には、処理水が流れる透過水流出路を、処理水を次段
に流す水路と循環水路に分岐し、これらの分岐した双方
の水路に流量調整弁を設けることが好ましい。
【0019】本発明は、以上のような給水手段及び戻し
水循環手段による水量を調整できるようにしたことで、
膜処理装置の系路に流れる流通水を増減制御し、膜処理
装置からの透過水流出路から得られる処理水の流量を一
定に保持したまま、処理水の水質を予め定めた一定水質
に維持できるようにしたことにあり、このために、上記
水質測定手段である水質計による測定値と予め定めた水
質値を比較手段で比較し、この比較結果に基づいて系路
内に流れる流通水の水量を水量増減制御手段で増減させ
ることを特徴としている。この水量増減制御手段は運転
者によりマニュアル操作してもよいが、一般的には自動
制御させることがよい。
【0020】上記比較手段は、例えば、予め目標水質値
を上下二つの閾値の範囲として設定し、水質計の測定値
がこの範囲内にあるか、あるいは下回っているか上回っ
ているかで判定することができ、測定値を電圧値として
検出しこれを閾値である一定電圧値と比較器で比較する
通常の電気回路手段や、コンピュータ技術を用いて容易
に構成できる。
【0021】そしてこのような比較結果に基づいて、処
理水の水量を一定に保持したまま、水質を一定に維持す
るための水量増減制御手段による制御は、例えば、水質
が低下した場合には給水の水量を増大し、同時にその増
大分だけ戻し水の水量を増大すればよい。このようにす
ることで、処理水の水量は変化することがないが、系内
の流通水の水量が多くなり、したがって処理水の水質は
向上する方向に変化するから、増大分の水量を適当に制
御することで水質の維持ができる。水質が目標値を上回
っている場合は、反対に給水及び戻し水の水量を減少さ
せてやればよい。なお水質が目標値以上である場合に
は、特に制御を行なわずに放置してもよい場合もあり、
この場合は水質は一定純度以上に維持される。
【0022】本発明の他の特徴は、以上の構成を有する
装置の処理水流出路の後段に、イオン交換樹脂装置によ
るイオン除去工程を設けたことにある。
【0023】このようにすることで、処理水中に含まれ
る微量なイオンも全て除去されるため高々純度水が得ら
れることは勿論のこと、これに通される処理水中のイオ
ンは膜処理装置によってその殆どが除去されているた
め、長期間に渡るイオン交換樹脂装置の使用ができると
か極めて容量の小さな装置を使用できるという利点があ
る他、イオン交換樹脂に通される処理水の水質(イオン
含有量)や水量が一定であるために、樹脂の再生時期が
概ね一定化される。
【0024】したがって、容量が小さく再生時期を一定
化できることによりイオン交換樹脂装置をカートリッジ
式の定期交換方式としても、全体設備の運転に支障が実
質的になく、設備現場に樹脂の再生処理設備を設けず、
カートリッジの定期交換だけで設備の保守管理ができる
という工業上極めて有利な設備とすることも可能とな
る。
【0025】
【実施例】以下、本発明を図面に示す実施例に基づいて
更に説明する。
【0026】実施例1 図1に示されるように膜モジュールを2段に構成した本
実施例において、2は原水タンクであり、凝集沈澱ろ
過、膜ろ過、脱炭酸、pH調整、薬品添加等の必要な前
処理を行なった原水1が供給され一時的に貯留される。
【0027】4,5はそれぞれ逆浸透膜(RO膜)を用
いた膜モジュールであり、1段目膜モジュール4には、
上記原水タンク2の原水が、図示しない安全フィルタを
通した後高圧タイプの給水ポンプ3によって給水され
る。なお、本例では給水ポンプ3からの原水流入路30
1は途中分岐されて、給水量調整弁302が途中に設け
られた循環水路303を介し原水タンク2に接続され、
この給水量調整弁302の開度調整で1段目膜モジュー
ル4への給水量を調整できるように設けられている。
【0028】1段目膜モジュール4の透過水は、給水路
401を介して2段目膜モジュール5に給水される。こ
の2段目膜モジュール5への給水は、途中に中間タンク
を設けて一時貯留した後、高圧タイプの給水ポンプを別
に用いて行なうようにしてもよい。また1段目膜モジュ
ール4の濃縮水(非透過側水)は、本例装置では排水弁
402を設けた排水路403から系外に排出するように
しているが、系路内流通水の調整や水の有効利用の目的
で一部を原水タンク2に戻すようにしてもよい。
【0029】2段目膜モジュール5の逆浸透膜を透過し
た透過水は、処理水流出路501を介して本例装置では
カートリッジタイプのイオン交換樹脂塔6に送られ、よ
り一層のイオン除去のための精製を行なって、次工程に
送られるようにしている。なおイオン交換樹脂塔6はよ
り高純度の処理水が要求される場合に設けられるもので
あって、必ずしも必須ではない。
【0030】上記処理水流出路501の途中には、水質
計7が設けられ、この膜モジュールから出る処理水の水
質を測定できるようにされている。また本例では、2段
目膜モジュール5の濃縮水(非透過側水)は、戻し水量
調整弁502を設けた循環水路503から原水タンク2
に戻されるように設けられている。
【0031】8はコンピュータを含む制御装置であり、
上記水質計7からの信号に基づいて各弁(給水量調整弁
302、排水量調整弁402、戻し水量調整弁502)
の開度調整や給水ポンプ3の吐出圧を調整できる制御装
置として設けられている。
【0032】ここで これらの弁,ポンプの調整による
作用を説明すれば、例えば、給水ポンプ3はその吐出圧
を高くすることで、1段目膜モジュール4の透過水量を
増加させ、従って2段目膜モジュール5への給水量を増
加させることができる。
【0033】給水量調整弁302は、その開度を大きく
することで原水流入路301から原水タンク2への戻り
水量を多くさせて、1段目膜モジュール4への給水量を
減少させ、ひいては透過水量を減少させることができ
る。
【0034】排水量調整弁402は、その開度を大きく
することで1段目膜モジュール4の透過水量すなわち2
段目膜モジュール5に対する給水量を減少させることが
できる(この排水は一部を原水タンク2に戻してもよい
ことは上述した通りである)。
【0035】戻し水量調整弁502は、その開度を大き
くすることで2段目膜モジュール5の透過水量を減少さ
せることができる。
【0036】なお、これらの各弁の開度調整、ポンプの
吐出圧調整は、単独で行なうだけでなく組合わせて調整
を行なうことも勿論できる。
【0037】次ぎに本例装置の運転操作の一例を説明す
る。図2はこの運転操作を行なうために制御装置のコン
ピュータに組込まれた操作プログラムのフロー概要を示
したものである。
【0038】図1の装置の運転開始に際して、まず処理
水の水質目標値(例えば抵抗率を水質評価のデータとす
る場合には所定の抵抗率値)をキーボード等の適宜の入
力手段によって設定した後運転が開始される。
【0039】運転開始から定常状態になった段階におい
て、水質計7である抵抗率計で測定検出した抵抗率値の
信号が制御装置に入力され、予め設定されている目標値
と比較される。この比較の内容は、特に限定されるもの
ではないが、例えば設定目標値として一定の上限,下限
の閾値を定め、この範囲内にある場合、下限値を下回る
場合、上限値を上回る場合の三つの状態を判別すること
で行なうことができる。
【0040】このような比較判別により、測定値が目標
設定値範囲内にある場合には、各弁等の調整を行なわず
水質チェック(測定)を継続する。
【0041】測定検出値が下限値を下回る(設定目標値
より水質が悪い)場合には、例えば、給水ポンプ3の回
転数を高めて吐出圧を大きくすると共に、戻し水量調整
弁502の開度を大きくして2段目膜モジュール5の濃
縮水の戻し水量を増加させる操作を自動的に行なわせ、
これにより2段目膜モジュール5の操作圧力を一定に維
持(すなわち処理水(透過水)水量を一定に維持)しつ
つ、該2段目膜モジュール5に給水される水量を増加さ
せることで処理水水質を回復させる(設定目標値まで上
げる)ことができる。
【0042】反対に、測定検出値が上限値を上回る(設
定目標値より水質が良い)場合には上記と逆の操作、例
えば給水ポンプ3の回転数を低下させて吐出圧を小さく
すると共に、戻し水量調整弁502の開度を小さくして
2段目膜モジュール5の濃縮水の戻し水量を減少させる
操作を自動的に行なわせて、2段目膜モジュール5の操
作圧力を一定に維持して処理水(透過水)水量を一定に
維持しながら、2段目膜モジュール5に給水される水量
を減少させることで処理水水質を設定目標値の範囲内に
戻すように操作することができる。
【0043】なお実際は、各弁の開度やポンプ吐出圧の
調整時期に対して水質の回復には若干の時間的遅れを伴
うのが通常であるから、上記のような調整操作を行なう
場合には、次回の水質チェックまでの時間間隔を若干大
きくするとか、水質変化を示す測定検出値の変化率を算
出して予測制御を行なうとか、あるいは水質の回復を迅
速に行なわせるために水質低下に対応して給水ポンプ吐
出圧や弁開度を一時的に極端に大きくした後、ゆっくり
と目標開度等に近付ける制御を行なうこともでき、付帯
設備に要求される条件などを考慮して適当な制御方式を
採用することができる。
【0044】試験例1 原水に工業用水を使用(初期原水供給量500リットル
/H)すると共に、また、1段目膜モジュールは逆浸透
膜として東レ(株)社製SU710を用いて構成し、2
段目膜モジュールは逆浸透膜として東レ(株)社製SU
910を用いて構成した上記図1の装置を用い、処理水
質が5MΩ・cmとなるように制御すると共に2段目膜
モジュールからの透過処理水量一定(2段目膜モジュー
ル5から出る処理水量300リットル/H、循環水路5
03の初期戻り水量100リットル/H)となるよう
に、給水量調整弁302、1段目膜モジュール4からの
排水弁402、2段目膜モジュールからの戻し水量調整
弁502の開度を調整する方式で高純度水の製造を行な
った。なお比較のために、途中で水質制御を全く行なわ
ない期間を設定した。結果を図3に示す。
【0045】この結果から分かるように、制御を行なう
ことで処理水質は略5MΩ・cmで一定となるが、制御
を中止すると水質の変動が現われた。
【0046】また、2段目膜モジュール5の後段に設置
した混床式のイオン交換樹脂塔6を通った処理水の抵抗
率を測定し、予め定めた交換時期の目安となる一定の抵
抗率値と比較し、通水初期から交換時期に至るまでの日
数を調べた。これを1回目〜7回目の塔まで行ない、3
回目〜5回目の塔については制御を行なわず、その他の
回の塔については本例の制御を行なった。その結果を下
記表1に示した。
【0047】
【表1】
【0048】この結果から分かるように、制御を行なっ
た場合には交換時期に至るまでの日数は28日〜33日
の範囲で比較的安定していたが、制御を行なわなかった
場合には22日〜38日と3倍程の大きなバラツキがあ
って交換時期を一定とすることができなかった。
【0049】試験例2 図1の装置を用いて、1段目膜モジュール4及び2段目
膜モジュール5のそれぞれを、逆浸透膜として東レ
(株)社製SU710を用いて構成し、水質計7として
水中のシリカ濃度を測定するシリカ計を用いた他は上記
試験例1と同様に図2の制御方法に従って制御を行なっ
た。
【0050】なお、膜性能の劣化を促進させるために、
試験開始後2週目から1週間に渡って次亜塩素酸ソーダ
を原水中の濃度が5ppmとなるように原水に添加する
と共に、水質制御を停止し、3週目から再び水質制御を
行ない、更に5週目から水質制御を停止した。その結果
を図4に示す。
【0051】この結果から分かるように、水質制御を停
止した状態で次亜塩素酸ソーダを添加すると、膜の劣化
によって処理水質が次第に悪化したが、水質制御を再び
行なうことで水質は膜劣化前の状態に保つことができ
た。
【0052】なお、この時の1段目膜モジュール及び2
段目膜モジュールの運転条件(制御なしの場合)および
透過水量、濃縮水量の変動幅(制御有りの場合)を表2
に示す。
【0053】
【表2】
【0054】実施例2 図5に示した本例は、膜モジュールを1段にした膜処理
装置の例を示したものであり、原水1は、原水タンク2
から高圧タイプの給水ポンプ3により原水流入路301
を介して膜モジュール10に給水され、透過水は処理水
流出路501を介して次段に送られるようになってい
る。
【0055】また膜モジュール10の濃縮水は、排水路
104を介して系外に排水される。処理水流出路501
は途中分岐されて、戻し水量調整弁502が介設されて
いる循環水路504から原水タンク2に戻されるように
なっている。また505は処理水を次段に送る処理水流
出路501の途中に介設された処理水量調整弁、304
は原水を膜モジュール10に給水する原水流入路301
の途中に介設された給水量調整弁である。
【0056】また7は水質計、8は制御装置であり、本
例では水質計7からの信号に基づいて戻し水量調整弁5
02、処理水量調整弁505、給水量調整弁304の開
度を調整するものである。
【0057】以上の構成において、制御装置8は、水質
計7からの信号により図2のフローに従って給水量調整
弁304の開度を可変させることで膜モジュールに対す
る給水量を可変させ、これによって膜処理装置の系路内
流通水の水量を増減させて処理水水質の上昇、あるいは
低下を行なわせ、またこれに伴って処理水流出路501
に流れる水量が増減変動することを、戻し水量調整弁5
02と処理水量調整弁505の開度調整で、処理水の次
段への水量を一定に保持させるように制御される。
【0058】本例によっても、処理水(透過水)水量を
一定に保持しながら、処理水水質を設定目標値の範囲内
に維持することができる。
【0059】
【発明の効果】本発明の高純度水の製造装置によれば、
得られる処理水の水質は、変動原因となる種々の問題、
例えば原水の含有する塩分濃度の変動、水温の変化、膜
の経時等による性能低下などがあっても、処理水質を一
定の設定値に維持することができるという効果があり、
更に、透過水量を一定に維持できるため、一般に使用水
量を常に一定量必要とする工業的な設備への適用性に優
れているという効果がある。
【0060】また膜処理装置の後段にイオン交換樹脂装
置を設けた場合には、微量なイオンも全て除去した高々
純度水が得られ、更に長期間に渡るイオン交換樹脂装置
の使用ができ、また極めて容量の小さな装置を使用する
こともできる効果がある他、イオン交換樹脂に通される
処理水の水質(イオン含有量)や水量が一定であるため
に、樹脂の再生時期を概ね一定化できるという効果があ
る。
【0061】更に、小さな容量ですみ再生時期を一定化
できるので、イオン交換樹脂装置をカートリッジ式の定
期交換方式とすることができ、全体設備の運転に支障す
ることなくカートリッジの定期交換だけで設備の保守管
理ができ、樹脂の再生設備を不要とできるという工業上
極めて有利な設備を提供できる効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明よりなる高純度水を製造する実施例1の
装置の構成概要をブロックで示した図、
【図2】図1の装置の制御操作の一例をフローチャート
で示した図、
【図3】実施例1における試験例1の結果を示した図、
【図4】実施例1における試験例2の結果を示した図、
【図5】本発明よりなる高純度水を製造する実施例2の
装置の構成概要をブロックで示した図。
【符号の説明】
1・・・原水、2・・・原水タンク、3・・・給水ポン
プ、4・・・1段目膜モジュール、5・・・2段目膜モ
ジュール、6・・・イオン交換樹脂塔、7・・・水質
計、8・・・制御装置、302・・・給水量調整弁、4
02・・・排水弁、502・・・戻り水量調整弁。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原水を逆浸透膜に透過させて処理水を得
    る膜モジュールを一段又は直列に少なくとも2段に設け
    た膜処理装置と、この膜処理装置の入口に接続された原
    水流入路と、この膜処理装置の透過水出口に接続された
    処理水流出路と、上記原水流入路を介して原水を膜処理
    装置に圧送給水する給水手段と、上記処理水流出路に流
    れる処理水の水質を測定する水質測定手段と、上記原水
    流入路から処理水流出路に渡る膜処理装置の系路を流れ
    る流通水の一部を該系路のいずれかの一又は複数の位置
    から原水側に戻す循環水路を有するように設けられた戻
    し水循環手段と、上記処理水流出路から得られる処理水
    の水量を略一定に保持したまま膜処理装置への給水の水
    量及び戻し水の水量を可変するように設けられた系路内
    流通水量調整手段とを備え、 この系路内流通水量調整手段は、予め定めた一定水質値
    と上記水質測定手段による測定値を比較する比較手段
    と、この比較結果に基づき処理水水質を略一定値以上と
    するように系路内流通水の水量を増減させる水量増減制
    御手段を有するように設け、上記戻し水循環手段は、少
    なくとも上記処理水流出路に接続した膜モジュールの濃
    縮水(非透過水)又は透過水の一部を原水側に戻す循環
    水路を有するように設けたことを特徴とする高純度水の
    製造装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、膜処理装置は膜モジ
    ュールを2段直列に接続して構成し、戻し水循環手段は
    2段目膜モジュールの濃縮水を原水側に戻す循環水路を
    有し、系路内流通水量調整手段は、この2段目膜モジュ
    ールからの循環水路を介した戻し水の水量と給水手段に
    よる給水の水量とを連係して増大又は減少させることで
    系路内流通水の水量を増減させるものであることを特徴
    とする高純度水の製造装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2において、膜処理装置の
    透過水出口に接続された処理水流出路の後段に、処理水
    中のイオンを除去するイオン交換樹脂装置を設けたこと
    を特徴とする高純度水の製造装置。
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