JP2005246281A - 海水淡水化方法および海水淡水化装置 - Google Patents

海水淡水化方法および海水淡水化装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 直列方向に2段に接続された逆浸透膜装置によって海水を淡水化するに際し、第2段目逆浸透膜装置の膜透過水のほう素濃度を許容上限値以下にできる範囲で第2段目逆浸透膜装置への供給水のpHをできるだけ低くする(必要最小限のpHにする)ことができて最大限半透膜劣化の抑制をはかることができる海水淡水化方法および海水淡水化装置を提供する。
【解決手段】 (1) 直列方向に2段に接続された逆浸透膜装置によって海水を淡水化する海水淡水化方法であって、第2段目逆浸透膜装置の膜透過水中のほう素濃度を測定して、その値が許容上限値以下になるように、第2段目逆浸透膜装置への供給水のアルカリ注入量を調整してpHを制御することを特徴とする海水淡水化方法、(2) この海水淡水化方法を遂行することができる海水淡水化装置等。
【選択図】 図2

Description

本発明は、海水淡水化方法および海水淡水化装置に関する技術分野に属し、詳細には、直列方向に2段に接続された逆浸透膜装置によって海水を淡水化する海水淡水化方法および海水淡水化装置に関する技術分野に属するものである。
逆浸透法によって海水淡水化を行う場合、炭酸カルシウムなどのスケールが析出しないように、供給海水(以下、供給水ともいう)のpHを約6付近に調整する必要がある。しかし、供給水のpHが8以下では、海水中に約4.5 mg/リットル(以下、Lという)含まれるほう素の除去は除去率50〜70%程度と低く、海水淡水化の生産水に適用されている飲料水基準の1.0 mg/L以下を確保できない。
ほう素は、ほう酸の形で海水中に存在しているが、pHを上げることによって解離し、ほう酸イオンに移行するようになる。逆浸透膜は、水と同様な非イオン性極性物質であるほう酸の阻止率は低いが、ほう酸イオンの阻止率は高い。故に、供給水pHを高くすれば逆浸透膜での阻止率も高くなる。
このような原理を活用して、第1段目逆浸透膜装置の膜透過水のpHを9.0 以上にして、再度第2段目逆浸透膜装置で逆浸透処理することによって、最終的な生産水のほう素濃度を許容上限値(1.0 mg/L)以下にしようとする方法が提案されている(例えば、特開2003−236541号公報参照)。この方法は、より具体的には、海水(pH:約8.2)をそのpHを約6付近に調整してから第1段目逆浸透膜装置に供給して逆浸透処理した後、この処理により得られた膜透過水のpHを9.0 以上に調整し、しかる後、これを第2段目逆浸透膜装置に供給して逆浸透処理するという方法である。これにより、第1段目逆浸透膜装置での炭酸カルシウム等のスケール析出を抑制し、かつ、最終的な生産水のほう素濃度を許容上限値(1.0 mg/L)以下にしようとするものである。
特開2003−236541号公報
逆浸透膜によるほう素の除去は、pHが高い程高くなる。従って、ほう素除去のために、第2段目逆浸透膜装置に採用される膜(半透膜)は、耐高pH性(高pH水に対する耐性)を有する膜であることが必要であるが、半透膜は有機物を膜基材としていることから、供給水のpHはなるべく低くした方が膜劣化の観点から望ましい。特に、海水淡水化の第2段目逆浸透膜装置への供給水には、高アルカリによる膜材質の加水分解あるいは酸化劣化を促進する物質が含まれる可能性が高いことから、供給水のpHは、なるべく低くした方が有利であることが、本発明者らの研究で明らかになりつつある。
上記の点より、第2段目逆浸透膜装置への供給水のpHについては、ほう素除去率向上の点からは高い(高pHである)方がよく、半透膜劣化の抑制の点からは低い(低pHである)方がよいといえる。
従って、ほう素濃度を許容上限値(1.0 mg/L)以下にすると共に半透膜劣化の抑制をはかるためには、ほう素除去率向上の点だけを考慮して第2段目逆浸透膜装置への供給水のpHをむやみやたらに高くするのはよくなく、できるだけ第2段目逆浸透膜装置への供給水のpHを低くした条件で、ほう素濃度を許容上限値以下にするようにすることがよい。即ち、ほう素濃度を許容上限値以下にできる範囲で、第2段目逆浸透膜装置への供給水のpHはできるだけ低くするようにするのがよい。
このようなほう素濃度を許容上限値以下にできるときの供給水のpHがわかっていれば、そのpHの中から最も低いpH(もしくは、それより少し高いpH)を選択し、これを供給水のpHとして設定すればよい。そうすれば、ほう素濃度を許容上限値以下にできる範囲で供給水のpHをできるだけ低くすることができ、従って、最大限半透膜劣化の抑制をはかった上で、ほう素濃度を許容上限値以下にすることができる。
ところが、ほう素濃度を許容上限値以下にできるときの供給水のpHは種々の条件により変化するので、上記のような供給水のpHを設定することは困難である。即ち、第2段目逆浸透膜装置の膜透過水中のほう素濃度は、第1段目逆浸透膜装置の膜透過水中のほう素濃度や第2段目逆浸透膜装置への供給水のpH以外に、第2段目逆浸透膜装置への供給水の圧力や供給水温(実際の運転では供給水温によって供給水圧力を変化させることが多い)、及び、膜劣化状況などによって変化するため、第2段目逆浸透膜装置の膜透過水中のほう素濃度を許容上限値以下にできる供給水pHを一義的に設定することは困難である。ちなみに、供給水圧力が高いほど、膜が新しいほど、ほう素除去率は高く、その分供給水pHを低くすることができる。
本発明はこのような事情に着目してなされたものであって、その目的は、直列方向に2段に接続された逆浸透膜装置によって海水を淡水化するに際し、第2段目逆浸透膜装置の膜透過水のほう素濃度を許容上限値以下にできる範囲で第2段目逆浸透膜装置への供給水のpHをできるだけ低くする(必要最小限のpHにする)ことができる海水淡水化方法および海水淡水化装置、即ち、第2段目逆浸透膜装置への供給水のpHをできるだけ低くして(必要最小限のpHにして)最大限半透膜劣化の抑制をはかった上で、第2段目逆浸透膜装置の膜透過水のほう素濃度を許容上限値以下にすることができる海水淡水化方法および海水淡水化装置を提供しようとするものである。
本発明者らは、上記目的を達成するため、鋭意研究を行なった結果、本発明を完成するに至った。本発明によれば上記目的を達成することができる。
このようにして完成され上記目的を達成することができた本発明は、海水淡水化方法および海水淡水化装置に係わり、特許請求の範囲の請求項1〜3記載の海水淡水化方法(第1〜3発明に係る海水淡水化方法)、請求項4〜6記載の海水淡水化装置(第4〜6発明に係る海水淡水化装置)であり、それは次のような構成としたものである。
即ち、請求項1記載の海水淡水化方法は、直列方向に2段に接続された逆浸透膜装置によって海水を淡水化する海水淡水化方法であって、第2段目逆浸透膜装置の膜透過水中のほう素濃度を測定して、その値が許容上限値以下になるように、第2段目逆浸透膜装置への供給水のアルカリ注入量を調整してpHを制御することを特徴とする海水淡水化方法である〔第1発明〕。
請求項2記載の海水淡水化方法は、直列方向に2段に接続された逆浸透膜装置によって海水を淡水化する海水淡水化方法であって、第2段目逆浸透膜装置でのほう酸イオンの膜阻止率を予め設定しておき、第2段目逆浸透膜装置への供給水のほう素濃度(CB1)およびpHを測定し、pHとほう酸の解離度の関係と前記測定されたpHの値とから前記供給水のほう酸の量とほう酸イオンの量を求めると共に、第2段目逆浸透膜装置の膜透過水中のほう素濃度(CB2)を測定し、前記測定された供給水のほう素濃度(CB1)と前記測定された膜透過水中のほう素濃度(CB2)と前記設定されたほう酸イオンの膜阻止率から第2段目逆浸透膜装置でのほう酸の膜阻止率を求め、前記膜透過水中のほう素濃度(CB2)と、前記pHとほう酸の解離度の関係と、前記設定したほう酸イオンの膜阻止率と、前記求められたほう酸の膜阻止率とから、第2段目逆浸透膜装置の膜透過水中のほう素濃度が許容上限値以下の値となる第2段目逆浸透膜装置への供給水のpHを求め、第2段目逆浸透膜装置への供給水のpHが前記求められた供給水のpHの値になるようにアルカリ注入量を制御することを特徴とする海水淡水化方法である〔第2発明〕。
請求項3記載の海水淡水化方法は、直列方向に2段に接続された逆浸透膜装置によって海水を淡水化する海水淡水化方法であって、第2段目逆浸透膜装置でのほう酸及びほう酸イオンの膜阻止率を予め設定しておき、第2段目逆浸透膜装置への供給水のpHを測定し、pHとほう酸の解離度の関係と前記測定されたpHの値とから前記供給水のほう酸の量とほう酸イオンの量との比を求めると共に、第2段目逆浸透膜装置の膜透過水中のほう素濃度(CB2)を測定し、前記測定された膜透過水中のほう素濃度(CB2)と前記求められた供給水のほう酸の量とほう酸イオンの量との比から前記供給水のほう素濃度(CB1)を求め、前記膜透過水中のほう素濃度(CB2)と、前記pHとほう酸の解離度の関係と、前記設定されたほう酸及びほう酸イオンの膜阻止率とから、第2段目逆浸透膜装置の膜透過水中のほう素濃度が許容上限値以下の値となる第2段目逆浸透膜装置への供給水のpHを求め、第2段目逆浸透膜装置への供給水のpHが前記求められた供給水のpHの値になるようにアルカリ注入量を制御することを特徴とする海水淡水化方法である〔第3発明〕。
請求項4記載の海水淡水化装置は、直列方向に2段に接続された逆浸透膜装置によって海水を淡水化する海水淡水化装置であって、第2段目逆浸透膜装置の膜透過水中のほう素濃度を測定するほう素濃度測定手段と、前記膜透過水中のほう素濃度が許容上限値以下になるように第2段目逆浸透膜装置への供給水にアルカリを注入するアルカリ注入手段とを有することを特徴とする海水淡水化装置である〔第4発明〕。
請求項5記載の海水淡水化装置は、直列方向に2段に接続された逆浸透膜装置によって海水を淡水化する海水淡水化装置であって、第2段目逆浸透膜装置への供給水のpHを測定する手段と、第2段目逆浸透膜装置の膜透過水中のほう素濃度(CB2)を測定するほう素濃度測定手段と、第2段目逆浸透膜装置への供給水のpHが、第2段目逆浸透膜装置の膜透過水中のほう素濃度が許容上限値以下の値となる第2段目逆浸透膜装置への供給水のpH値になるように、第2段目逆浸透膜装置への供給水にアルカリを注入するアルカリ注入手段とを有することを特徴とする海水淡水化装置である〔第5発明〕。
請求項6記載の海水淡水化装置は、第2段目逆浸透膜装置への供給水のほう素濃度(CB1)を測定するほう素濃度測定手段を有する請求項5記載の海水淡水化装置である〔第6発明〕。請求項7記載の海水淡水化装置は、第2段目逆浸透膜装置の膜透過水中のほう素濃度が許容上限値以下の値となる第2段目逆浸透膜装置への供給水のpH値を計算する演算機を有する請求項5または6に記載の海水淡水化装置である〔第7発明〕。
本発明に係る海水淡水化方法によれば、直列方向に2段に接続された逆浸透膜装置によって海水を淡水化するに際し、第2段目逆浸透膜装置の膜透過水のほう素濃度を許容上限値以下にできる範囲で第2段目逆浸透膜装置への供給水のpHをできるだけ低くする(必要最小限のpHにする)ことができる。即ち、第2段目逆浸透膜装置への供給水のpHをできるだけ低くして(必要最小限のpHにして)最大限半透膜劣化の抑制をはかった上で、第2段目逆浸透膜装置の膜透過水のほう素濃度を許容上限値以下にすることができる。
本発明に係る海水淡水化装置によれば、上記のような本発明に係る海水淡水化方法を遂行することができ、ひいては、上記のような作用効果を奏することができる。
本発明の第1発明に係る海水淡水化方法は、前述のように、直列方向に2段に接続された逆浸透膜装置によって海水を淡水化する海水淡水化方法であって、第2段目逆浸透膜装置の膜透過水中のほう素濃度を測定して、その値が許容上限値以下になるように、第2段目逆浸透膜装置への供給水のアルカリ注入量を調整してpHを制御することを特徴とする海水淡水化方法である。
上記ほう素濃度の許容上限値以下の値として、許容上限値もしくはそれより少し低い値を採用する。即ち、上記膜透過水中のほう素濃度の測定値が許容上限値もしくはそれより少し低い値になるように、第2段目逆浸透膜装置への供給水のアルカリ注入量を調整してpHを制御する。そうすると、この供給水のpHは、ほう素濃度を許容上限値以下にできるときの供給水のpHの中で最も低いpHもしくはそれより少し高いpHであり、それ故、供給水のpHをできるだけ低くした(必要最小限のpHにした)ことになる。従って、上記膜透過水のほう素濃度を許容上限値もしくはそれより少し低い値にする上で、供給水のpHをできるだけ低くする(必要最小限のpHにする)ことができる。即ち、供給水のpHをできるだけ低くする(必要最小限のpHにする)上で、上記膜透過水のほう素濃度を許容上限値もしくはそれより少し低い値にすることができる。
以上よりわかるように、本発明の第1発明に係る海水淡水化方法によれば、第2段目逆浸透膜装置の膜透過水のほう素濃度を許容上限値以下にできる範囲で第2段目逆浸透膜装置への供給水のpHをできるだけ低くする(必要最小限のpHにする)ことができる。即ち、第2段目逆浸透膜装置への供給水のpHをできるだけ低くして(必要最小限のpHにして)最大限半透膜劣化の抑制をはかった上で、第2段目逆浸透膜装置の膜透過水のほう素濃度を許容上限値以下にすることができる。
本発明の第2発明に係る海水淡水化方法は、前述のように、直列方向に2段に接続された逆浸透膜装置によって海水を淡水化する海水淡水化方法であって、第2段目逆浸透膜装置でのほう酸イオンの膜阻止率を予め設定しておき、第2段目逆浸透膜装置への供給水のほう素濃度(CB1)およびpHを測定し、pHとほう酸の解離度の関係と前記測定されたpHの値とから前記供給水のほう酸の量とほう酸イオンの量を求めると共に、第2段目逆浸透膜装置の膜透過水中のほう素濃度(CB2)を測定し、前記測定された供給水のほう素濃度(CB1)と前記測定された膜透過水中のほう素濃度(CB2)と前記設定したほう酸イオンの膜阻止率から第2段目逆浸透膜装置でのほう酸の膜阻止率を求め、前記膜透過水中のほう素濃度(CB2)と、前記pHとほう酸の解離度の関係と、前記設定したほう酸イオンの膜阻止率と、前記求められたほう酸の膜阻止率とから、第2段目逆浸透膜装置の膜透過水中のほう素濃度が許容上限値以下の値となる第2段目逆浸透膜装置への供給水のpHを求め、第2段目逆浸透膜装置への供給水のpHが前記求められた供給水のpHの値になるようにアルカリ注入量を制御することを特徴とするものである。
この海水淡水化方法においては、上記のようにして第2段目逆浸透膜装置の膜透過水中のほう素濃度が許容上限値以下の値となる第2段目逆浸透膜装置への供給水のpHを求め、第2段目逆浸透膜装置への供給水のpHが前記求められた供給水のpHの値になるようにアルカリ注入量を制御するようにしている。従って、前述の本発明の第1発明に係る海水淡水化方法の場合よりも、より確実に、且つ、より容易に、第2段目逆浸透膜装置の膜透過水のほう素濃度を許容上限値以下にできる範囲で第2段目逆浸透膜装置への供給水のpHをできるだけ低くする(必要最小限のpHにする)ことができる。この詳細を以下説明する。
本発明の第1発明に係る海水淡水化方法の場合、第2段目逆浸透膜装置の膜透過水中のほう素濃度の測定値(CB2-1)が許容上限値以下になるように第2段目逆浸透膜装置への供給水のアルカリ注入量を調整してpHを制御するようにしており、従って、より具体的には、現時点での膜透過水中のほう素濃度の測定値(CB2-0)に基づき、次の時点での膜透過水中のほう素濃度の測定値すなわちCB2-1が許容上限値以下になるようにアルカリ注入量を調整するということになる。
本発明の第2発明に係る海水淡水化方法の場合は、第2段目逆浸透膜装置の膜透過水中のほう素濃度が許容上限値以下の値となる第2段目逆浸透膜装置への供給水のpHを求め、第2段目逆浸透膜装置への供給水のpHが前記求められた供給水のpHの値になるようにアルカリ注入量を制御するようにしている。即ち、膜透過水中のほう素濃度が許容上限値以下の値となるようにするための供給水のpHを把握し、そのpHになるようにアルカリ注入量を制御する。このため、より確実な制御が可能である。また、上記求められた供給水のpHの値によってはアルカリの追加注入をする必要がない。従って、前述の本発明の第1発明に係る海水淡水化方法の場合に比較し、より確実に、且つ、より容易に、第2段目逆浸透膜装置の膜透過水のほう素濃度を許容上限値以下にできる範囲で第2段目逆浸透膜装置への供給水のpHをできるだけ低くする(必要最小限のpHにする)ことができる。即ち、より確実に、且つ、より容易に、第2段目逆浸透膜装置への供給水のpHをできるだけ低くして(必要最小限のpHにして)最大限半透膜劣化の抑制をはかった上で、第2段目逆浸透膜装置の膜透過水のほう素濃度を許容上限値以下にすることができる。
本発明の第3発明に係る海水淡水化方法は、前述のように、直列方向に2段に接続された逆浸透膜装置によって海水を淡水化する海水淡水化方法であって、第2段目逆浸透膜装置でのほう酸とほう酸イオンの膜阻止率を予め設定しておき、第2段目逆浸透膜装置への供給水のpHを測定し、pHとほう酸の解離度の関係と前記測定されたpHの値とから前記供給水のほう酸の量とほう酸イオンの量との比を求めると共に、第2段目逆浸透膜装置の膜透過水中のほう素濃度(CB2)を測定し、前記測定された膜透過水中のほう素濃度(CB2)と前記求められた供給水のほう酸の量とほう酸イオンの量との比から前記供給水のほう素濃度(CB1)を求め、前記膜透過水中のほう素濃度(CB2)と、前記pHとほう酸の解離度の関係と、前記設定されたほう酸及びほう酸イオンの膜阻止率とから、第2段目逆浸透膜装置の膜透過水中のほう素濃度が許容上限値以下の値となる第2段目逆浸透膜装置への供給水のpHを求め、第2段目逆浸透膜装置への供給水のpHが前記求められた供給水のpHの値になるようにアルカリ注入量を制御することを特徴とするものである。
本発明の第3発明に係る海水淡水化方法においては、上記のようにして第2段目逆浸透膜装置の膜透過水中のほう素濃度が許容上限値以下の値となる第2段目逆浸透膜装置への供給水のpHを求め、第2段目逆浸透膜装置への供給水のpHが前記求められた供給水のpHの値になるようにアルカリ注入量を制御するようにしている。従って、前述の本発明の第2発明に係る海水淡水化方法の場合と同様に、前述の本発明の第1発明に係る海水淡水化方法の場合よりも、より確実に、且つ、より容易に、第2段目逆浸透膜装置への供給水のpHをできるだけ低くして(必要最小限のpHにして)最大限半透膜劣化の抑制をはかった上で、第2段目逆浸透膜装置の膜透過水のほう素濃度を許容上限値以下にすることができる。
本発明の第3発明に係る海水淡水化方法と第2発明に係る海水淡水化方法とを比較すると、第2発明に係る海水淡水化方法においては、第2段目逆浸透膜装置への供給水のほう素濃度(CB1)を測定し、第2段目逆浸透膜装置でのほう酸の膜阻止率を前述のようにして求めているが、本発明の第3発明に係る海水淡水化方法においては、第2段目逆浸透膜装置への供給水のほう素濃度(CB1)を測定せず、第2段目逆浸透膜装置でのほう酸の膜阻止率を予め設定している。このように第2段目逆浸透膜装置でのほう酸の膜阻止率は、第2段目逆浸透膜装置への供給水のほう素濃度(CB1)を測定しない場合には、予め設定しておけばよい。このように第2段目逆浸透膜装置でのほう酸の膜阻止率を予め設定しておく場合には、第2段目逆浸透膜装置への供給水のほう素濃度(CB1)を測定しなくても良く、分析操作の煩雑性が避けられ、かつ分析システムとしても安価であるという利点がある。ただし、このように第2段目逆浸透膜装置でのほう酸の膜阻止率を予め設定しておく方法を適用する場合は、第2段目逆浸透膜装置でのほう酸の膜阻止率があまり変動せずに、第2段目逆浸透膜装置への供給水のほう素濃度が変動しないことが望ましく、第2段目逆浸透膜装置でのほう酸の膜阻止率があまり変動せずに、供給水のほう素濃度も変動しない場合に第3発明に係る海水淡水化方法は好適に用いることができる。第2段目逆浸透膜装置でのほう酸の膜阻止率が変動して支障があるような場合には、これを前述のようにして求めることが望ましく、第2発明に係る海水淡水化方法を採用することが望ましい。
本発明の第4発明に係る海水淡水化装置は、前述のように、直列方向に2段に接続された逆浸透膜装置によって海水を淡水化する海水淡水化装置であって、第2段目逆浸透膜装置の膜透過水中のほう素濃度を測定するほう素濃度測定手段と、前記膜透過水中のほう素濃度が許容上限値以下になるように第2段目逆浸透膜装置への供給水にアルカリを注入するアルカリ注入手段とを有することを特徴とする海水淡水化装置である。
この海水淡水化装置によれば、前述の第1発明に係る海水淡水化方法を遂行することができ、ひいては、この海水淡水化方法の場合のような作用効果を奏することができる。
本発明の第5発明に係る海水淡水化装置は、前述のように、直列方向に2段に接続された逆浸透膜装置によって海水を淡水化する海水淡水化装置であって、第2段目逆浸透膜装置への供給水のpHを測定する手段と、第2段目逆浸透膜装置の膜透過水中のほう素濃度(CB2)を測定するほう素濃度測定手段と、第2段目逆浸透膜装置への供給水のpHが、第2段目逆浸透膜装置の膜透過水中のほう素濃度が許容上限値以下の値となる第2段目逆浸透膜装置への供給水のpH値になるように、第2段目逆浸透膜装置への供給水にアルカリを注入するアルカリ注入手段とを有することを特徴とするものである。
この海水淡水化装置によれば、前述の第3発明に係る海水淡水化方法を遂行することができ、ひいては、この海水淡水化方法の場合のような作用効果を奏することができる。
本発明の第6発明に係る海水淡水化装置は、上記の第5発明に係る海水淡水化装置において第2段目逆浸透膜装置への供給水のほう素濃度(CB1)を測定するほう素濃度測定手段を有することとしたものである。
この海水淡水化装置によれば、前述の第2発明に係る海水淡水化方法を遂行することができ、ひいては、この海水淡水化方法の場合のような作用効果を奏することができる。
本発明において、ほう素濃度の許容上限値以下の値としては、特には限定されない。この値を許容上限値もしくはそれより少し低い値に設定した場合、第2段目逆浸透膜装置への供給水のpHをより低くすることができ、半透膜劣化をより一層抑制することができる。この値を許容上限値よりも低い値に設定した場合、その低い程度が大きいほど、第2段目逆浸透膜装置への供給水のpHを高くする必要があるが、膜透過水のほう素濃度を低下させることができる。
第2段目逆浸透膜装置への供給水は、第1段目逆浸透膜装置の膜透過水であるため、pH緩衝能力が極めて低い。第2段目逆浸透膜装置への供給水のpH制御の精度を上げることが重要である。このpH制御の精度を上げるためには、注入比例制御もくしはPID 制御とすることが望ましい。
ほう素濃度の測定に際し、その分析法としては、例えば、IPC(イオンクロマト) 法、アゾメチン法等を用いることができる。これらはバッチ式の分析法である。最近開発されたH-レゾルシノール吸光光度法などを用いた自動分析法を用いることもできる。
ほう素濃度測定手段としては、上記分析法により分析をする分析機器を用いることができる。ほう素濃度の複数点の分析値より平均値を求める演算装置を有するほう素濃度測定装置を用いると、複数点の分析値の平均値を迅速かつ自動的に得ることができる。
ほう素の測定精度を向上させるためには、少なくとも3回、望ましくは5回以上測定して、その平均値を求めるようにすることが望ましい。
また、別のほう素濃度測定値の平均値を求める方法として、測定ほう素濃度のある時間での移動平均を取ることもできる。本方法では、ほう素濃度が急激に変化しない場合、最終の測定値を過去の測定値と照合して平均するのでばらつきを補正でき測定精度の向上が期待できる。
ほう素濃度の測定はほう素濃度測定機を各々接続して濃度測定しても良いが、各配管にサンプリング配管を設け、サンプリングは移管を切り換えて測定しても良い。
アルカリ注入手段としては、例えば、アルカリを注入する薬注制御および薬注装置(ポンプ及び薬液貯留タンク)よりなるものを用いることができる。
運転初期や操作圧等の運転条件を大幅に変更したり、膜を交換したりする場合は、一旦第2段目逆浸透膜装置への供給水のpHを9.5 あるいはそれ以上の比較的高いpHに設定してから起動させ、本発明で制御しようとしているpHになるように制御するとよい。
本発明の実施の形態例1〜3を図1、2に示す。なお、図1は、本発明の第4発明および第5発明に係る装置の例を示す模式図である。図2は、本発明の第6発明に係る装置の例を示す模式図である。
図1に示す装置は、第2段目逆浸透膜装置の膜透過水中のほう素濃度を測定するほう素濃度測定手段として、ほう素濃度測定機、演算機を有し、膜透過水中のほう素濃度が許容上限値以下になるように第2段目逆浸透膜装置への供給水にアルカリを注入するアルカリ注入手段として、アルカリ注入比例制御手段を有している。この図1に示す装置によれば、第1発明に係る海水淡水化方法を遂行でき、これは例えば次のようにして行うことができる。
海水(pH:約8.2)をpH6付近に調整してから第1段目逆浸透膜装置(図示していない)に供給して逆浸透処理した後、この処理により得られた膜透過水〔第1段目逆浸透膜装置の膜透過水(第1段RO透過水)〕をpH調整処理等をし、これを第2段目逆浸透膜装置(第2段RO)への供給水として第2段RO高圧ポンプにより第2段目逆浸透膜装置に供給して逆浸透処理する。このとき、ほう素濃度測定機により第2段目逆浸透膜装置の膜透過水中のほう素濃度を測定して、その値が許容上限値以下になるように、第2段目逆浸透膜装置への供給水のアルカリ注入量を調整してpHを制御する。なお、ほう素濃度測定機は演算機に接続されており、この演算機はアルカリ注入比例制御手段に信号を送り、このアルカリ注入比例制御手段においてアルカリ注入量が決定され、この決定された量のアルカリが注入される。
アルカリ注入手段としては比例制御だけではなく、PID制御によるアルカリ注入手段を用いることもできる。
また、図1の別の方法にかかる装置としては、第2段目逆浸透膜装置への供給水のpHを測定する手段としてpH計を有し、第2段目逆浸透膜装置の膜透過水中のほう素濃度(CB2)を測定するほう素濃度測定手段として、ほう素濃度測定機及び演算機を有し、第2段目逆浸透膜装置への供給水のpHが所要のpH値(第2段目逆浸透膜装置の膜透過水中のほう素濃度が許容上限値以下の値となる第2段目逆浸透膜装置への供給水のpH値)になるように第2段目逆浸透膜装置への供給水にアルカリを注入するアルカリ注入手段として、アルカリ注入調節器を有している。この図1に示す装置によれば、第3発明に係る海水淡水化方法を遂行でき、これは例えば次のようにして行うことができる。
海水(pH:約8.2)をpH6付近に調整してから第1段目逆浸透膜装置(図示していない)に供給して逆浸透処理した後、この処理により得られた膜透過水(第1段RO透過水)をpH調整処理等をし、これを第2段目逆浸透膜装置(第2段RO)への供給水として第2段RO高圧ポンプにより第2段目逆浸透膜装置に供給して逆浸透処理する。このとき、第2段目逆浸透膜装置でのほう酸の膜阻止率(例えば新膜を使用した場合、ほう酸の膜阻止率70%)及びほう酸イオンの膜阻止率(例えば新膜を使用した場合、ほう酸イオンの膜阻止率100 %)を予め設定しておく。そして、pH計により第2段目逆浸透膜装置への供給水のpHを測定し、pHとほう酸の解離度の関係と前記測定されたpHの値とから前記供給水のほう酸の量とほう酸イオンの量との比を求めると共に、ほう素濃度測定機により第2段目逆浸透膜装置の膜透過水中のほう素濃度(CB2)を測定し、このほう素濃度(CB2)と前記求められた供給水のほう酸の量とほう酸イオンの量との比から前記供給水のほう素濃度(CB1)を求め、前記ほう素濃度(CB2)と、前記pHとほう酸の解離度の関係と、前記設定されたほう酸及びほう酸イオンの膜阻止率とから、第2段目逆浸透膜装置の膜透過水中のほう素濃度が許容上限値以下の値(この場合、予め設定された値すなわち設定値とすることができる)となる第2段目逆浸透膜装置への供給水のpHを求め、第2段目逆浸透膜装置への供給水のpHが前記求められた供給水のpHの値になるようにアルカリ注入量をアルカリ注入調節器により制御する。なお、ほう素濃度測定機は演算機に接続されており、この演算機では上記の手順に従って第2段目逆浸透膜装置への供給水の必要最小限のpHを演算し、アルカリ注入調節器に信号を送る。このアルカリ注入調節器にはpH計が接続され、pH測定値がインプットされる。このアルカリ注入調節器においてアルカリ注入量が決定され、この決定された量のアルカリが注入される。
図2に示す装置は、前述の図1に示される装置において更に第2段目逆浸透膜装置への供給水のほう素濃度(CB1)を測定するほう素濃度測定手段を設けたものである。この図2に示す装置によれば、第2発明に係る海水淡水化方法を遂行でき、これは例えば次のようにして行うことができる。
海水(pH:約8.2)をpH6付近に調整してから第1段目逆浸透膜装置(図示していない)に供給して逆浸透処理した後、この処理により得られた膜透過水(第1段RO透過水)をpH調整処理等をし、これを第2段目逆浸透膜装置(第2段RO)への供給水として第2段RO高圧ポンプにより第2段目逆浸透膜装置に供給して逆浸透処理する。このとき、第2段目逆浸透膜装置でほう酸イオンの膜阻止率(例えば新膜を使用した場合ほう酸イオンの膜阻止率100%)を予め設定しておく。そして、供給水側に接続されたほう素濃度測定機およびpH計により第2段目逆浸透膜装置への供給水のほう素濃度(CB1)およびpHを測定し、pHとほう酸の解離度の関係と前記測定されたpHの値とから前記供給水のほう酸の量とほう酸イオンの量を求めると共に、膜透過水側に接続されたほう素濃度測定機により第2段目逆浸透膜装置の膜透過水中のほう素濃度(CB2)を測定し、このほう素濃度(CB2)と前記供給水のほう素濃度(CB1)と前記設定したほう酸イオンの膜阻止率から第2段目逆浸透膜装置でのほう酸の膜阻止率を求め、前記ほう素濃度(CB2)と、前記pHとほう酸の解離度の関係と、前記ほう酸及びほう酸イオンの膜阻止率とから、第2段目逆浸透膜装置の膜透過水中のほう素濃度が許容上限値以下の値(この場合、予め定めた設定値として可)となる第2段目逆浸透膜装置への供給水のpHを求め、第2段目逆浸透膜装置への供給水のpHが前記求められた供給水のpHの値になるようにアルカリ注入量を制御する。なお、供給水側に設けられたほう素濃度測定機および膜透過水側に設けられたほう素濃度測定機は、演算機に接続されており、この演算機では上記の手順に従って第2段目逆浸透膜装置への供給水の必要最小限のpHを演算し、アルカリ注入調節器に信号を送る。このアルカリ注入調節器にはpH計が接続され、pH測定値がインプットされる。このアルカリ注入調節器においてアルカリ注入量が決定され、この決定された量のアルカリが注入される。
上記pHとほう酸の解離度の関係を図3に示す。前述の実施形態のように演算機にて自動計算する場合、このほう酸の解離度の関係や、ほう酸の膜阻止率、ほう酸イオンの膜阻止率を演算機に予めインプットしておく。図3のpHとほう酸の解離度の関係は一例であり、常圧、温度25℃の時の解離度の関係である。このpHとほう酸の解離度の関係曲線は、水温0〜40度の範囲では大きく変動しないが、本発明においてpHとほう酸の解離度の関係を用いて、より正確に調整を必要とする場合には、この適用対象の水と温度等の条件が同一のものを用いることが望ましい。
上記第2の発明及び第3の発明にかかる実施形態において、ほう酸イオンの膜阻止率は新膜の場合で100%としたが、使用条件や経年劣化でほう酸イオンの膜阻止率は変化するため、半年毎に値を調整するのが好ましく、80〜100%の範囲で調整される。
また、上記第3の発明にかかる実施形態においてほう酸の膜阻止率は新膜の場合で70%としたが、ほう酸イオンの膜阻止率同様変化するので、半年毎に値を調整するのが好ましく、50〜70%の範囲で調整される。
また、上記第2の発明にかかる実施形態において、第2段目逆浸透膜装置への供給水中のほう素濃度(CB1)を測定したが、第2段目逆浸透膜への供給水のほう素濃度(CB1)の変動が小さい場合、(CB1)の値を測定せずに、予め設定しておくことも可能である。この場合、第2段目逆浸透膜装置への供給水の最適なpHの求め方は、供給水のほう素濃度(CB1)を測定値ではなく設定値を使用するということ以外は上記第2の発明と同じである。本方法では供給水側のほう素濃度(CB1)を測定しなくとも良く、分析操作の煩雑性が避けられ、かつ分析システムとしても安価であるという利点がある。
本方法は供給水側のほう素濃度(CB1)が安定している場合に適用できるが、半年に1回もしくは2回供給水側のほう素濃度(CB1)を測定し、設定値を適宜修正するのが好ましい。
本発明の実施例および比較例について、以下説明する。なお、本発明はこの実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更を加えて実施することも可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に含まれる。
〔比較例1〕
海岸の海水中に設置した取水ポンプで海水を取水して原海水貯槽に貯留した。取水した海水には、海洋生物の繁殖を防止するため、海水を電気分解し、生成した次亜塩素酸ソーダを原海水貯槽の海水中に濃度1.5ppmになるように添加した。
上記原海水貯槽の海水を、ろ過ポンプで単層砂ろ過器に供給し、海水中の濁質の粗取りを行った後、UF膜(限外ろ過膜)ろ過器に供給して、膜ろ過をした。UF膜ろ過水は、一旦ろ過海水槽に貯留した。
上記ろ過海水槽の海水を、予圧ポンプで昇圧後、炭酸カルシウムの析出を防止するために硫酸を添加してpHを6.5 に調整し、第1段保安フィルターで夾雑物を除去した後、第1段RO高圧ポンプで海水淡水化に必要な6.0Mpaに昇圧して、高圧逆浸透膜モジュール(第1段目逆浸透膜装置)に供給した。高圧逆浸透膜モジュールでは、塩分がほとんど含まれない膜透過水40%と、濃縮水60%に分離された。この時、濃縮水は海に放流した。膜透過水(第1段RO透過水)については、その中に含まれる遊離炭酸を脱炭酸塔で除去し、重亜硫酸ソーダ(SBS) で残留塩素を消去した後、脱塩水槽に貯留した。
上記脱塩水槽の脱塩水を第2段予圧ポンプで昇圧し、苛性ソーダを添加してpHを9.5 に調整した後、第2段RO高圧ポンプで1.0MPaに昇圧して低圧逆浸透膜モジュール(第2段目逆浸透膜装置)に供給した。低圧逆浸透膜モジュールでは、膜透過水と濃縮水とに分離され、この濃縮水は前記高圧逆浸透膜モジュールからの濃縮水とともに海に放流した。膜透過水には、塩酸を添加してpHを下げ、更に硬度を添加して、最終的に飲料水に適したpH及び硬度含有量に調整した後、滅菌剤を添加して生産水槽に貯留した。
〔実施例1〕
脱塩水槽の脱塩水への苛性ソーダの添加に際し、比較例1の場合には、前述のようにpHが9.5 になるようにした。即ち、苛性ソーダの添加により、第2段目逆浸透膜装置への供給水のpHが9.5 になるようにし、これを第2段目逆浸透膜装置へ供給した。
これに対し、実施例1の場合には、第2段目逆浸透膜装置の膜透過水中のほう素濃度が1.0 mg/L以下(許容上限値以下)の値になるようにした。即ち、苛性ソーダの添加により、第2段目逆浸透膜装置の膜透過水中のほう素濃度が1.0 mg/L以下の値になるようなpHに調整され、これを第2段目逆浸透膜装置へ供給した。このため、この第2段目逆浸透膜装置への供給水のpHは、比較例1の場合(pH9.5 と一定)とは異なり、状況に応じて変化する。
上記の点を除き、比較例1の場合と同様の方法により、実施例1に係る海水淡水化プロセスを遂行した。
なお、この実施例1は、図1に示す装置(本発明の第4発明に係る装置の例)と同様の装置を用い、第1発明に係る海水淡水化方法を基礎とし、これに準じて行った。
また、ほう素の測定にはH-レゾルシノール吸光光度法(東亜ディーケーケー社製ほう素測定装置:XPB−1000)により測定を行い、測定時はサンプリング配管から測定を行った。
実施例1の場合、第2段目逆浸透膜装置の膜透過水中のほう素濃度が1.0 mg/L以下になるようにするために、第2段目逆浸透膜装置の膜透過水のほう素濃度の測定値は必ず把握する必要がある。このほう素濃度の測定値としては、2時間に1回の頻度で測定されたほう素濃度の12時間分析値(6回分)の平均値を用いた。ただし、運転開始時は膜透過水のほう素分析値が無いので、pH9.5 になるように苛性ソーダを添加した。表1に、実施例1の場合の運転条件での運転経過を示す。なお、第2段目逆浸透膜装置の膜透過水中のほう素濃度の設定目標値は1.0 mg/L以下(許容上限値以下)から選択される値であり、この値として実施例1の場合は0.91〜0.85mg/Lとした。
第2段目逆浸透膜装置(低圧逆浸透膜モジュール)の膜について運転前(新膜)および半年間運転後の膜特性の評価試験を行った。この評価試験は表2に示す条件で行った。即ち、表2に示す供給液を表2に示す圧力、温度、流量で上記モジュールに供給し、膜のほう素阻止率、透過水量を測定して求めた。表3に、評価試験の結果を示す。なお、この結果の中、半年間運転後の結果は、比較例1の場合については、第2段目逆浸透膜装置への供給水のpHが9.5 になるようにして運転した後の膜についての結果であり、実施例1の場合については、第2段目逆浸透膜装置の膜透過水中のほう素濃度が0.91〜0.85mg/Lになるようにして運転した後の膜についての結果である。
表3において、上流側は第2段目逆浸透膜装置に装着された2本のエレメントの中の上流側のエレメントの膜、下流側は上記エレメントの中の下流側のエレメントの膜を示すものである。表3よりわかるように、比較例1の場合、半年間の運転により、上流側の膜のほう素阻止率が85.3%から83.2%に低下し、透過水量が25%増加し、また、下流側の膜のほう素阻止率が85.6%から83.0%に低下し、透過水量が27.8%増加しており、膜劣化の兆候が認められた。これに対し、実施例1の場合は、半年間の運転により、上流側の膜のほう素阻止率は85.4%から83.6%に低下しているものの、透過水量の増加はなく、また、下流側の膜のほう素阻止率は運転前(新膜)で85.2%、運転後(半年後)で85.1%であり、ほとんど低下しておらず、透過水量の増加もなく、透過水量は却って減少しており、下流側の膜に関しては運転前(新膜)と運転後(半年後)の膜特性にほとんど差異が認められなかった。なお、運転前(新膜)に比し運転後(半年後)に透過水量が増加したことは、膜が劣化してその機能が低下し、それにより淡水化率(塩分の分離除去率)が低下し、塩分濃縮水の量が減り、その結果として透過水量が増加したことを意味している。この透過水の塩分濃度は運転初期の場合に比べて高い。
このように、比較例1の場合は半年間の運転により膜劣化の兆候が認められが、実施例1の場合は運転前(新膜)と運転後(半年後)の膜特性に殆ど差異が認められず、比較例1の場合よりも格段に良好な結果が得られた。これは、実施例1の場合は、第2段目逆浸透膜装置の膜透過水中のほう素濃度が0.91〜0.85mg/Lの値になるように苛性ソーダの添加量を制御したため、第2段目逆浸透膜装置への供給水のpHを比較例1の場合(pH9.5 と一定)よりも低く、且つ、膜劣化を来さない程度に低くすることができたからである。
Figure 2005246281
Figure 2005246281
Figure 2005246281
なお、上記実施例1は、前述のように、図1に示す装置(本発明の第4発明に係る装置の例)と同様の装置を用い、第1発明に係る海水淡水化方法を基礎とし、これに準じて行い、前記のような優れた結果が得られたが、この装置および方法に代えて、第3発明に係る海水淡水化方法を基礎とし、これに準じて行った場合には、上記実施例1の場合に比較し、より確実に、且つ、より容易に、第2段目逆浸透膜装置への供給水のpHをできるだけ低くして(必要最小限のpHにして)最大限半透膜劣化の抑制をはかった上で、第2段目逆浸透膜装置の膜透過水のほう素濃度を許容上限値以下にすることができるので、より長期間運転した場合において実施例1の場合よりも優れた結果が得られる。即ち、上記実施例1の場合よりも、より長期間にわたって、膜の劣化が生じ難くてその機能が低下し難く、良好に運転することができる。
また、図2に示す装置(本発明の第6発明に係る装置の例)と同様の装置を用い、第2明に係る海水淡水化方法を基礎とし、これに準じて行った場合には、上記図2に示す装置による場合と同様もしくはそれ以上に、確実に且つ容易に、第2段目逆浸透膜装置への供給水のpHをできるだけ低くすることができ、上記図1に示す装置による場合と同様もしくはそれ以上に優れた結果が得られる。
本発明に係る海水淡水化方法、海水淡水化装置によれば、直列方向に2段に接続された逆浸透膜装置によって海水を淡水化するに際し、第2段目逆浸透膜装置への供給水のpHをできるだけ低くして(必要最小限のpHにして)最大限半透膜劣化の抑制をはかった上で、第2段目逆浸透膜装置の膜透過水のほう素濃度を許容上限値以下(1.0 mg/L以下)にすることができるので、ほう素濃度を許容上限値以下にすることができる上に、膜寿命に優れて長期間の運転が可能である。従って、本発明に係る海水淡水化方法および海水淡水化装置は、海水淡水化の際、特に海水から飲料水を生産する際の海水淡水化方法および海水淡水化装置として好適に用いることができる。
本発明の実施の形態例1及び2に係る装置を示す模式図である。 本発明の実施の形態例3に係る装置を示す模式図である。 ほう酸の解離度とpHとの関係を示す図である。

Claims (7)

  1. 直列方向に2段に接続された逆浸透膜装置によって海水を淡水化する海水淡水化方法であって、第2段目逆浸透膜装置の膜透過水中のほう素濃度を測定して、その値が許容上限値以下になるように、第2段目逆浸透膜装置への供給水のアルカリ注入量を調整してpHを制御することを特徴とする海水淡水化方法。
  2. 直列方向に2段に接続された逆浸透膜装置によって海水を淡水化する海水淡水化方法であって、第2段目逆浸透膜装置でのほう酸イオンの膜阻止率を予め設定しておき、第2段目逆浸透膜装置への供給水のほう素濃度(CB1)およびpHを測定し、pHとほう酸の解離度の関係と前記測定されたpHの値とから前記供給水のほう酸の量とほう酸イオンの量を求めると共に、第2段目逆浸透膜装置の膜透過水中のほう素濃度(CB2)を測定し、前記測定された供給水のほう素濃度(CB1)と前記測定された膜透過水中のほう素濃度(CB2)と前記設定されたほう酸イオンの膜阻止率から第2段目逆浸透膜装置でのほう酸の膜阻止率を求め、前記膜透過水中のほう素濃度(CB2)と、前記pHとほう酸の解離度の関係と、前記設定したほう酸イオンの膜阻止率と、前記求められたほう酸の膜阻止率とから、第2段目逆浸透膜装置の膜透過水中のほう素濃度が許容上限値以下の値となる第2段目逆浸透膜装置への供給水のpHを求め、第2段目逆浸透膜装置への供給水のpHが前記求められた供給水のpHの値になるようにアルカリ注入量を制御することを特徴とする海水淡水化方法。
  3. 直列方向に2段に接続された逆浸透膜装置によって海水を淡水化する海水淡水化方法であって、第2段目逆浸透膜装置でのほう酸及びほう酸イオンの膜阻止率を予め設定しておき、第2段目逆浸透膜装置への供給水のpHを測定し、pHとほう酸の解離度の関係と前記測定されたpHの値とから前記供給水のほう酸の量とほう酸イオンの量との比を求めると共に、第2段目逆浸透膜装置の膜透過水中のほう素濃度(CB2)を測定し、前記測定された膜透過水中のほう素濃度(CB2)と前記求められた供給水のほう酸の量とほう酸イオンの量との比から前記供給水のほう素濃度(CB1)を求め、前記膜透過水中のほう素濃度(CB2)と、前記pHとほう酸の解離度の関係と、前記設定されたほう酸及びほう酸イオンの膜阻止率とから、第2段目逆浸透膜装置の膜透過水中のほう素濃度が許容上限値以下の値となる第2段目逆浸透膜装置への供給水のpHを求め、第2段目逆浸透膜装置への供給水のpHが前記求められた供給水のpHの値になるようにアルカリ注入量を制御することを特徴とする海水淡水化方法。
  4. 直列方向に2段に接続された逆浸透膜装置によって海水を淡水化する海水淡水化装置であって、第2段目逆浸透膜装置の膜透過水中のほう素濃度を測定するほう素濃度測定手段と、前記膜透過水中のほう素濃度が許容上限値以下になるように第2段目逆浸透膜装置への供給水にアルカリを注入するアルカリ注入手段とを有することを特徴とする海水淡水化装置。
  5. 直列方向に2段に接続された逆浸透膜装置によって海水を淡水化する海水淡水化装置であって、第2段目逆浸透膜装置への供給水のpHを測定する手段と、第2段目逆浸透膜装置の膜透過水中のほう素濃度(CB2)を測定するほう素濃度測定手段と、第2段目逆浸透膜装置への供給水のpHが、第2段目逆浸透膜装置の膜透過水中のほう素濃度が許容上限値以下の値となる第2段目逆浸透膜装置への供給水のpH値になるように、第2段目逆浸透膜装置への供給水にアルカリを注入するアルカリ注入手段とを有することを特徴とする海水淡水化装置。
  6. 第2段目逆浸透膜装置への供給水のほう素濃度(CB1)を測定するほう素濃度測定手段を有する請求項5記載の海水淡水化装置。
  7. 第2段目逆浸透膜装置の膜透過水中のほう素濃度が許容上限値以下の値となる第2段目逆浸透膜装置への供給水のpH値を計算する演算機を有する請求項5または6に記載の海水淡水化装置。
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