JPH06277475A - 太径多孔質中空糸膜及びその製造方法 - Google Patents

太径多孔質中空糸膜及びその製造方法

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JPH06277475A
JPH06277475A JP7186093A JP7186093A JPH06277475A JP H06277475 A JPH06277475 A JP H06277475A JP 7186093 A JP7186093 A JP 7186093A JP 7186093 A JP7186093 A JP 7186093A JP H06277475 A JPH06277475 A JP H06277475A
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JP
Japan
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hollow fiber
diameter
fiber membrane
porous hollow
polyolefin
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Pending
Application number
JP7186093A
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English (en)
Inventor
Yoshishige Shimizu
喜茂 清水
Yasushi Ohori
康司 大堀
Isamu Masuda
勇 増田
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Mitsubishi Rayon Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Rayon Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 内径400〜1000μ、外径500〜14
00μ、ラテックス標準粒子を99.5%以上阻止でき
る捕捉粒子径が0.0001〜0.5μである太径多孔
質中空糸膜及びその製造方法であって、特に中空糸膜の
内側から液体を流す全量濾過、クロスフロー用として好
適である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は高粘性液体の濾過、高濁
度液体の濾過等逆洗を頻繁に行う水処理分野に優れてい
る新規な中空糸膜及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】延伸多孔質化法による多孔質ポリオレフ
ィン中空糸膜は特開昭52−137026号、特開昭5
7−66114号、特公昭63−42006号各公報等
に開示されているように、メルトインデックス(以下M
Iと略)が1〜10の高密度ポリエチレンを高ドラフト
で紡糸して高配向の糸を得た後、熱処理と延伸を行うこ
とにより製造されることが知られている。
【0003】このような中空糸膜を濾過膜として使用す
る場合は、内径が小さいため管内抵抗が大きく中空糸膜
の長さは制限される。又高粘性液体の濾過、高濁度液体
の濾過も困難であり中空糸断面積が小さく強度も不十分
であり、逆洗再生を行う用途では逆洗条件が制限されて
いた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】これらの問題点を解決
するため太径の多孔質中空糸膜が求められていたが、従
来知られている先行技術によって得られる多孔質中空糸
膜は内径や膜厚の制約を受け、特に内径400μ以上で
膜厚90μ以上の多孔質中空糸膜を得ることは困難であ
った。
【0005】本発明は、以上のような状況を解決するこ
とを目的に内径および膜厚を増大し機械的強度に優れた
ポリオレフィン系中空糸膜及びその製造方法を提供する
ものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は上述の課題
について鋭意検討を重ねた結果本発明に到達したもので
ある。本発明の要旨は、内径400〜1000μ、外径
500〜1400μ、ラテックス標準粒子を99.5%
以上阻止でき捕捉粒子径が0.0001〜0.5μであ
るポリオレフィン系太径多孔質中空糸膜にある。
【0007】該太径多孔質中空糸膜は、MIが0.1〜
1であるポリオレフィンをドラフト比50〜500で溶
融紡糸し、定長熱処理した未延伸糸を4〜6.5倍延伸
し、引続いて熱セットすることにより製造される。
【0008】本発明の太径中空糸膜を構成するポリオレ
フィンとしては、例えばポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ポリ−3−メチル−ブテン−1、ポリ−4−メチル
−ペンテン−1或はこれらの共重合体を挙げることがで
きる。
【0009】MIが0.1未満の原料では、溶融粘性が
大きいため、ドラフトを下げても結晶の配向が高くなり
すぎ未延伸糸の伸度が低く延伸が不可能となる。
【0010】MIが1を越える原料では、溶融粘性が小
さいため、ドラフト比を上げていくことにより、結晶の
配向が向上し延伸により微小空孔が生じるが、ドラフト
比を上げるため高速で巻取ることが必要となり、大口径
ノズルを用いても内径400μの中空糸膜を得るのが限
度である。
【0011】本発明はMIの低い原料を使用することに
より、糸径を太くするため巻取り速度を低速で巻取って
も結晶の配向が向上し、延伸により微小空孔が生じるこ
とを見出し、内径400〜1000μの広い範囲で太径
多孔質中空糸膜を製造することを発明したのである。
【0012】本発明においては、かかるポリオレフィン
を中空糸製造用ノズルを用いて溶融紡糸して得た未延伸
糸を融点以下で定長熱処理した後に延伸を行う。定長熱
処理の条件は温度が105〜120℃、時間が8〜16
時間が好しい。105℃未満では良好な中空糸膜を得る
ことはできない。又120℃を越えると延伸時に安定性
がない。又8時間未満では良好な中空糸膜を得ることは
できない。
【0013】延伸は冷延伸に引続き熱延伸を行う2段又
は熱延伸を更に多段に分割して行う多段延伸が好まし
い。更に延伸速度は低速延伸が好ましい。冷延伸は比較
的低い温度下で構造破壊を起させミクロなクラッキング
を発生させる工程であり、0℃〜ポリマー融点より50
℃以上低い温度(例えばポリエチレンでは0℃〜80
℃)の比較的低温下で行うことが好ましい。これ以上の
温度下で冷延伸を行うとミクロなクラッキングの発生が
減少し微小空孔が減少する。
【0014】熱延伸は冷延伸で発生させたミクロなクラ
ッキングを拡大させ微小空孔を形成する工程であり、比
較的高温下で行うことが好ましいがポリマーの融点を越
えない温度で行う。熱延伸を多段延伸することで、延伸
時に糸径を細くすることもなく微小空孔を形成できる。
又延伸速度を低速で行うことで延伸時に糸径を細くする
こともなく微小空孔を形成できる。
【0015】延伸倍率は高倍率程良好な多孔質膜を得る
ことができるが、安定性を考えると6.5倍以下が好し
い。又4倍未満では良好な多孔質膜を得ることができな
い。熱延伸温度は高温程、糸径を細くすることもなく微
小空孔を形成できる。
【0016】更に、製品の物理的な寸法安定性を保持す
るために緊張若しくは緩和させた状態で熱セットを行
う。熱セットを効果的に行うためには、熱セット温度は
熱延伸温度以上であることが好ましい。熱延伸温度未満
で行うと熱セットが不十分になる。
【0017】以下、本発明を実施例により具体的に説明
する。MIはJIS K 7210のA法により測定し
た。ドラフト比は次式により測定した。
【0018】〔実施例1〕円管状の吐出口を有する中空
糸製造用ノズル(外径16mm)を用いて、密度が0.
965g/cm3 、MIが0.9、融点が135℃の高
密度ポリエチレン(出光石油化学(株)製)を、吐出温
度190℃、吐出量17.1g/min、巻取り速度9
0m/min、ドラフト比435で巻取った。
【0019】得られた未延伸糸をボビンに巻いたまま、
空気中で115℃×12時間定長熱処理を行った後、延
伸速度1.0m/min、冷延伸倍率1.8倍、熱延伸
温度115℃で熱延伸倍率3.5倍の2段延伸にて延伸
し、更に熱セット温度120℃、緩和率20%の条件に
て得られた多孔質中空糸膜は、内径が395μ、膜厚が
99μであり、ラテックス標準粒子を99.5%以上阻
止できる捕捉粒子径が0.102μであった。
【0020】〔実施例2〕円管状の吐出口を有する中空
糸製造用ノズル(外径16mm)を用いて、密度が0.
965g/cm3 、MIが0.9、融点が135℃の高
密度ポリエチレン(出光石油化学(株)製)を、吐出温
度190℃、吐出量17.1g/min、巻取り速度6
0m/min、ドラフト比290で巻取った。得られた
未延伸糸を実施例1と同様の条件で延伸して得られた多
孔質中空糸膜は、内径が505μ、膜厚が115μであ
り、ラテックス標準粒子を99.5%以上阻止できる捕
捉粒子径が0.102μであった。
【0021】〔実施例3〕円管状の吐出口を有する中空
糸製造用ノズル(外径28mm)を用いて、密度が0.
965g/cm3 、MIが0.9、融点が135℃の高
密度ポリエチレン(出光石油化学(株)製)を、吐出温
度190℃、吐出量24.1g/min、巻取り速度3
5m/min、ドラフト比155で巻取った。得られた
未延伸糸を実施例1と同様の条件で延伸して得られた多
孔質中空糸膜は、内径が797μ、膜厚が158μであ
り、ラテックス標準粒子を99.5%以上阻止できる捕
捉粒子径が0.102μであった。
【0022】〔実施例4〕円管状の吐出口を有する中空
糸製造用ノズル(外径28mm)を用いて、密度が0.
968g/cm3 、MIが0.35、融点が134℃の
高密度ポリエチレン(三菱化成(株)製)を、吐出温度
210℃、吐出量24.1g/min、巻取り速度16
m/min、ドラフト比70で巻取った。得られた未延
伸糸を実施例1と同様の条件で延伸して得られた多孔質
中空糸膜は、内径が997μ、膜厚が186μであり、
ラテックス標準粒子を99.5%以上阻止できる捕捉粒
子径が0.102μであった。
【0023】〔比較例1〕内径500μ狙いで円管状の
吐出口を有する中空糸製造用ノズル(外径32mm)を
用いて、密度が0.968g/cm3 、MIが5.5、
融点が134℃の高密度ポリエチレン(三井石油化学
(株)製)を、吐出温度160℃、吐出量22.3g/
min、巻取り速度90m/min、ドラフト比732
で巻取った。得られた未延伸糸を実施例1と同様の条件
で延伸して得られた多孔質中空糸膜は、内径が380
μ、膜厚が135μであった。
【0024】〔比較例2〕内径500μ狙いで円管状の
吐出口を有する中空糸製造用ノズル(外径32mm)を
用いて、密度が0.968g/cm3 、MIが5.5、
融点が134℃の高密度ポリエチレン(三井石油化学
(株)製)を、吐出温度160℃、吐出量22.3g/
min、巻取り速度60m/min、ドラフト比488
で巻取ったところ、糸径斑が大きく巻取り不能であっ
た。
【0025】〔比較例3〕内径1000μ狙いで円管状
の吐出口を有する中空糸製造用ノズル(外径32mm)
を用いて、密度が0.968g/cm3、MIが0.0
8、融点が134℃の高密度ポリエチレン(三菱化成
(株)製)を吐出温度220℃、吐出量17.1g/m
in、巻取り速度16m/min、ドラフト比49で巻
取った。得られた未延伸糸を実施例1と同様の条件で延
伸を行ったところ未延伸糸の伸度が低く延伸不能であっ
た。
【0026】
【発明の効果】本発明の太径多孔質中空糸膜は、高粘性
液体の濾過、高濁度液体の濾過等逆洗を頻繁に行う用途
に適用できるが、内径が充分大きいため特に中空糸膜の
内側から液体を濾過する全量濾過、クロスフロー用とし
て好適である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内径400〜1000μ、外径500〜
    1400μ、ラテックス標準粒子を99.5%以上阻止
    でき、捕捉粒子径が0.0001〜0.5μであるポリ
    オレフィン系太径多孔質中空糸膜。
  2. 【請求項2】 メルトインデックスが0.1〜1である
    ポリオレフィンをドラフト比50〜500で溶融紡糸
    し、定長熱処理した未延伸糸を4〜6.5倍延伸し、引
    続いて熱セットすることを特徴とする請求項1記載の中
    空糸膜の製造方法。
JP7186093A 1993-03-30 1993-03-30 太径多孔質中空糸膜及びその製造方法 Pending JPH06277475A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2012043613A1 (ja) * 2010-09-29 2014-02-24 三菱レイヨン株式会社 ポリオレフィン複合中空糸膜及びその製造方法、並びに中空糸膜モジュール
JP6003057B2 (ja) * 2010-09-29 2016-10-05 三菱レイヨン株式会社 浄水器用ポリエチレン多孔質中空糸膜、浄水器用カートリッジ及び中空糸膜モジュール

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2012043613A1 (ja) * 2010-09-29 2014-02-24 三菱レイヨン株式会社 ポリオレフィン複合中空糸膜及びその製造方法、並びに中空糸膜モジュール
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