JPH0627662A - 光重合開始剤および光重合性組成物 - Google Patents

光重合開始剤および光重合性組成物

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JPH0627662A
JPH0627662A JP18101692A JP18101692A JPH0627662A JP H0627662 A JPH0627662 A JP H0627662A JP 18101692 A JP18101692 A JP 18101692A JP 18101692 A JP18101692 A JP 18101692A JP H0627662 A JPH0627662 A JP H0627662A
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JP
Japan
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group
compound
photopolymerization initiator
photopolymerizable composition
meth
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Application number
JP18101692A
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English (en)
Inventor
Yukio Yamashita
幸男 山下
Toru Nakamura
徹 中村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Eneos Corp
Original Assignee
Nippon Oil Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 下記一般式化1で表わされる2,4,6−置
換−1,3,5−トリアジン化合物と、N−フェニルグ
リシンとを含有することを特徴とする光重合開始剤及び
前記光重合開始剤と、エチレン性不飽和結合を有する重
合可能な化合物とを含有することを特徴とする光重合性
組成物。 【化1】 【効果】 本発明の光重合開始剤は、紫外光領域におい
て高感度であり、該光重合開始剤を含有する光重合性組
成物は、空気中の酸素による重合阻害がなく、保存安定
性にも優れるので、感光性印刷版の作成、プリント基板
及びIC作成のためのフォトレジスト、光硬化性イン
ク、接着剤等の広範囲な分野に有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光重合開始剤および光
重合性組成物に関し、さらに詳細には、紫外光に対して
高感度な光重合開始剤および光重合に際して空気中の酸
素による重合阻害がなく、保存安定性に優れた光重合性
組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】付加重合可能なエチレン性二重結合を有
する化合物、光重合開始剤及び各種の添加剤等からなる
光重合性組成物を利用した画像の形成法は多数知られて
いる。該画像の形成方法としては、例えば、前記光重合
性組成物の溶液を、支持体上に塗布して光重合性組成物
層を形成し、所望画像の露光を行い露光部分を重合硬化
させ、未露光部分を溶解除去する硬化画像の形成方法が
ある。また他の方法としては、少なくとも1枚は透明で
ある2枚の支持体間に、前記光重合性組成物層を形成
し、透明な支持体の側から所望画像の露光を行い、露光
部分の硬化により接着強度を変化させ、支持体の剥離に
より画像を作成する方法等がある。
【0003】しかしながら、従来光重合性組成物に使用
している光重合開始剤、具体的には例えば、ベンゾイ
ン、ベンゾインアルキルエーテル、ベンゾフェノン、ア
セトフェノン、ベンジル等は、紫外光領域に対して実用
上十分な感度が得られていないという問題がある。
【0004】そこで、更に高感度な光重合開始剤が研究
開発され、種々報告されている。例えば、ベンゾフェノ
ンとミヒラーケトンとを組合せた光重合開始剤(英国特
許第1090142号明細書)、ヘキサアリールビイミ
ダゾールとp−ジアルキルアミノベンジリデンケトンま
たはジアルキルアミノカルコンとを組合せた光重合開始
剤(米国特許第3652275号明細書)等が提案され
ているが、前記光重合開始剤では、未だ紫外光領域に十
分な感度を示していないのが現状である。
【0005】一方、エチレン性二重結合を含む化合物の
光重合は、空気中の酸素によって著しく阻害されるた
め、露光前に酸素を除去し、露光中には遮断しておく必
要がある。該酸素の除去および遮断の方法としては、光
重合性組成物を不活性ガス、例えば、窒素、二酸化炭素
等の雰囲気中に放置して吸蔵される酸素を置換する方法
(コンディショニング)、光重合性組成物の塗膜表面に
酸素不透過性の透明薄膜を形成もしくは積層する方法、
画像露光直前にごく弱い紫外線を全面に均一に照射する
方法(前露光法)等が知られている。しかしながらこれ
らの方法は、いずれもプロセスが複雑化するという問題
があり、さらに必ずしも全ての組成物に対してその効果
が明確でないため、その対策は試行錯誤的に行なわれて
いるのが現状である。このため、特別の操作を行うこと
なく、空気中の酸素による重合阻害を受けない光重合性
組成物の開発が望まれている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】したがって本発明の目
的は、紫外光領域に実用上十分な感度を示す光重合開始
剤、および光重合に際して空気中の酸素による重合阻害
がなく、保存安定性に優れた光重合開始剤および光重合
性組成物を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、下記一
般式化2で表わされる2,4,6−置換−1,3,5−
トリアジン化合物(以下トリアジン化合物Aと称す)
と、N−フェニルグリシンとを含有することを特徴とす
る光重合開始剤が提供される。
【0008】
【化2】
【0009】また本発明によれば、エチレン性不飽和結
合を有する重合可能な化合物と、前記光重合開始剤とを
含むことを特徴とする光重合性組成物が提供される。
【0010】以下、本発明をさらに詳細に説明する。
【0011】本発明の光重合開始剤は、特定のトリアジ
ン化合物とN−フェニルグリシンとを含有することを特
徴とする。
【0012】本発明の光重合開始剤において用いる前記
特定のトリアジン化合物は、前記一般式化2で表わされ
るトリアジン化合物Aである。該トリアジン化合物Aに
おいて、R1、R2またはR3の炭素数が、18を超える
と該トリアジン化合物Aの合成が困難になる。また
1、R2またはR3のうち少なくとも一つがトリハロゲ
ン置換メチル基でない場合には、得られる光重合開始剤
が高感度にならない。さらに、前記アルキル基及び置換
アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル
基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、
デシル基、ドデシル基、オクタデシル基、イソブチル
基、sec−ブチル基、ベンジル基、クロロメチル基、
トリブロモメチル基、2−クロロエチル基、1,1,2
−トリクロロエチル基、メトキシ基、エトキシ基等を、
前記置換アルキレン基としては、アリル基、プロペニル
基、イソプロペニル基等を、前記置換アリール基として
は、フェニル基、ナフチル基、クロロフェニル基、エチ
ルフェニル基、フェノキシフェニル基、メトキシフェニ
ル基、メトキシナフチル基、スチリル基、メトキシスチ
リル基等を好ましく挙げることができる。前記トリアジ
ン化合物Aとしては、具体的には例えば、2,4,6−
トリス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジ
ン、2−メチル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−
1,3,5−トリアジン、2−フェニル−4,6−ビス
(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−
(4−クロロフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメ
チル)−1,3,5−トリアジン、2−(4−メトキシ
フェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,
3,5−トリアジン、2−(4−メチルチオフェニル)
−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−ト
リアジン、2−(4−メトキシナフチル)−4,6−ビ
ス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2
−(4−メトキシスチリル)−4,6−ビス(トリクロ
ロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(3,4,
5−トリメトキシスチリル)−4,6−ビス(トリクロ
ロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4−メチ
ルチオスチリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)
−1,3,5−トリアジン等を好ましく挙げることがで
きる。
【0013】前記トリアジン化合物Aを調製するには、
Journal of American Chemical Society,72,3527(195
0)、Journal of American Chemical Society,74,5633(1
952)等に記載された方法等により容易に得ることがで
き、具体的には例えば、ハロゲン化された有機ニトリル
類を塩基性触媒の存在で加圧下に三量化する方法や有機
ニトリルとハロアセトニトリルを共三量化する方法等で
得ることができる。
【0014】本発明において用いる前記N−フェニルグ
リシンを調製するには、例えば、アニリンとモノクロロ
酢酸から容易に合成することができる。
【0015】本発明において、前記トリアジン化合物A
とN−フェニルグリシンとの配合割合は、トリアジン化
合物A/N−フェニルグリシンを重量比で、通常0.1
〜10、好ましくは0.2〜5の範囲とするのが望まし
い。前記範囲以外では、感度が高くならない。
【0016】また本発明の光重合開始剤を調製するに
は、前記トリアジン化合物AとN−フェニルグリシンと
を、混合するなどして得ることができる。
【0017】本発明の光重合性組成物は、エチレン性不
飽和結合を有する重合可能な化合物と、前記光重合開始
剤とを含むことを特徴とする。
【0018】本発明において用いることができる前記エ
チレン性不飽和結合を有する重合可能な化合物として
は、少なくとも一つの付加重合し得るエチレン性不飽和
二重結合を有する化合物であれば特に限定されずに用い
ることができ、例えばエチレン性不飽和結合含有モノマ
ー、エチレン性不飽和結合含有オリゴマー(プレポリマ
ー)若しくはエチレン性不飽和結合含有樹脂等を好まし
く用いることができる。また、使用に際しては、それぞ
れ単独若しくは混合物として用いることができる。
【0019】前記エチレン性不飽和結合含有モノマーと
しては、分子中に(メタ)アクリロイル基を含有する化
合物、具体的には例えば、(メタ)アクリル酸、メチル
(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、
ブチル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリ
レート、ステアリル(メタ)アクリレート、シクロヘキ
シル(メタ)アクリレート、トリシクロデシル(メタ)
アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、フ
ェノキシエチル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフ
ルフリル(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレン
グリコール(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチ
ル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メ
タ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプ
ロピル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アク
リレート、モノ(2−(メタ)アクリロイルオキシエチ
ル)アシッドフォスフェート、2−(メタ)アクリロイ
ルオキシエチルフタル酸、エチレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)
アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アク
リレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート、ビスフ
ェノールAジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプ
ロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトー
ルトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトール
ヘキサ(メタ)アクリレート、トリス(アクリロイルオ
キシエチル)イソシアヌレート等を好ましく挙げること
ができ、使用に際しては単独若しくは混合物として用い
ることができる。
【0020】また前記エチレン性不飽和結合含有オリゴ
マーとしては、低分子量エポキシドと(メタ)アクリル
酸との付加物、オリゴエステル(メタ)アクリレート、
オリゴウレタン(メタ)アクリレート、エポキシ(メ
タ)アクリレート等を好ましく挙げることができ、使用
に際しては単独若しくは混合物として用いることができ
る。この際、前記オリゴマーの数平均分子量は通常30
0〜100000、特に600〜10000であるのが
望ましい。前記数平均分子量が、300未満の場合に
は、光重合性組成物により形成されるフィルムの強度が
低下し、造膜性に劣り、数平均分子量が100000を
超えると粘性が高くなりすぎて作業性が低下するので好
ましくない。
【0021】また本発明においては、前記エチレン性不
飽和結合を有する重合可能な化合物として、二級アミン
を付加したエポキシ樹脂に、不飽和基含有イソシアナー
ト化合物を反応させて得られる樹脂(以下樹脂(A)と
称す)を用いるのが好ましい。該樹脂(A)の数平均分
子量は、通常300〜10000、好ましくは600〜
5000であるのが望ましい。数平均分子量が300未
満である場合には形成される光重合性組成物層の強度が
低下して造膜性が劣下し、また数平均分子量が1000
0を越える場合には粘度が高くなりすぎ、作業性が悪化
するので好ましくない。
【0022】前記樹脂(A)の原料成分であるエポキシ
樹脂としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、臭素
化ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF
型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹
脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、各種フェノ
ール樹脂類のグリシジル化誘導体、環状脂肪族エポキシ
樹脂、グリシジルエステル型エポキシ樹脂、複素環式エ
ポキシ樹脂、エポキシ化ポリブタジエン等を好ましく用
いることができ、使用に際しては、単独若しくは混合物
として用いることができる。また、市販の各種エポキシ
樹脂、例えば、「エピコート180シリーズ」、「エピ
コート150シリーズ」(以上、油化シェルエポキシ
(株)製、商品名)、「スミエポキシESCNシリー
ズ」(住友化学工業(株)製、商品名)、「EOCNシ
リーズ」、「EPPNシリーズ」(以上、日本化薬
(株)製、商品名)、「YDCNシリーズ」、「YDP
Nシリーズ」(以上、東都化成(株)製、商品名)、
「エピクロンN−600シリーズ」、「エピクロンN−
700シリーズ」(以上、大日本インキ化学工業(株)
製、商品名)、「アラルダイトECN−1200」、
「アラルダイトEPN−1100シリーズ」(以上、チ
バガイギー(株)製、商品名)、「D.E.N.400
シリーズ」(ダウ・ケミカル日本(株)製、商品名)等
を使用することもできる。尚、グリシジルアミン型エポ
キシ樹脂を用いる場合には、重合性が低下するので好ま
しくない。
【0023】前記エポキシ樹脂に付加する二級アミンと
しては、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジブチルア
ミン等のジアルキルアミン類;メチルエタノールアミ
ン、ジエタノールアミン等のアルカノールアミン類;N
−メチルアニリン等を好ましく挙げることができ、使用
に際しては単独若しくは混合物として用いることができ
る。前記エポキシ樹脂に対する二級アミンの付加量は、
エポキシ樹脂中のエポキシ基1当量に対して通常0.7
0〜1.10倍、好ましくは0.90〜1.05倍とす
るのが望ましい。前記二級アミンの付加量が0.70倍
未満の場合には、残存エポキシ基の重合によるゲルが生
成しやすく、また1.10倍を越える場合には過剰のア
ミンが系内に残存して得られる樹脂が着色するので好ま
しくない。
【0024】前記二級アミン類の付加反応は、例えばヒ
ドロキシル基含有化合物を含む溶媒中において、通常3
0〜150℃、好ましくは50〜120℃にて、1〜2
0時間程度反応させる等して行うことができる。前記反
応温度が30℃未満の場合には反応に長時間を要し、1
50℃を越えると望ましくない副反応等が生じるので好
ましくない。この際用いることができるヒドロキシル基
含有化合物としては、例えばエタノール、イソプロピル
アルコール、ブタノール、エチレングリコールモノエチ
ルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、
エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレング
リコールモノフェニルエーテル、プロピレングリコール
モノフェニルエーテル、メトキシブタノール等のアルコ
ール類や、メチルエタノールアミン、ジエタノールアミ
ン等のアルカノールアミン類等を好ましく挙げることが
できる。また前記ヒドロキシル基含有化合物と共に用い
る溶媒としては、例えばトルエン、ジオキサン、メチル
エチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサ
ノン、酢酸エトキシエチル、安息香酸エチル、ジエチレ
ングリコールジメチルエーテル、N−メチルピロリドン
等を好ましく挙げることができる。この際前記ヒドロキ
シル基含有化合物と前記溶媒との混合割合は、付加する
二級アミンの種類、量および反応温度等に応じて適宜決
定することができる。また、該二級アミンを付加した後
に、エポキシ基が分子中に残存する場合には、酢酸、吉
草酸、ステアリン酸、アクリル酸、メタクリル酸、クロ
トン酸、安息香酸、ナフトエ酸、アビエチン酸等のアミ
ン以外のエポキシ基と反応する化合物(以下、付加化合
物と称す)を付加させることもできる。この際、該付加
化合物の付加反応は、前記二級アミンの付加反応が終了
した後、引き続き当該反応系に該付加化合物を投入し、
100〜200℃の反応温度にて、反応時間1〜10時
間で行うのが好ましい。
【0025】前記二級アミンを付加したエポキシ樹脂と
反応させるエチレン性不飽和基含有イソシアナート化合
物は、分子中にそれぞれ少なくとも1個のイソシアナー
ト基とエチレン性不飽和基とを有する化合物であれば特
に限定されるものではないが、具体的には例えば、イソ
シアナートエチルメタクリレート、イソシアナートエチ
ルアクリレート、ジイソシアナート化合物と不飽和モノ
アルコールとの反応物等を好ましく挙げることができ
る。
【0026】前記ジイソシアナート化合物とエチレン性
不飽和モノアルコールとの反応物におけるジイソシアナ
ート化合物としては、例えば、2,4−トリレンジイソ
シアナート、2,6−トリレンジイソシアナート、パラ
フェニレンジイソシアナート、ジフェニルメタンジイソ
シアナート、1,5−ナフタレンジイソシアナート、キ
シリレンジイソシアナート、水素化キシリレンジイソシ
アナート、ヘキサメチレンジイソシアナート、イソホロ
ンジイソシアナートおよびこれらの混合物等からなる群
より選択されるジイソシアナート化合物を好ましく挙げ
ることができる。また不飽和モノアルコールとしては、
2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒド
ロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−フェノキシ
−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、(メ
タ)アクリル酸等の不飽和カルボン酸と低分子量エポキ
シ化合物とを反応させて得られる、1分子中に(メタ)
アクリロイル基等の不飽和基とヒドロキシル基とを有す
る化合物等を好ましく挙げることができる。
【0027】前記ジイソシアナート化合物とエチレン性
不飽和モノアルコールとを反応させるには、無溶媒でも
十分に反応が進行するが、反応に不活性な溶媒、例え
ば、トルエン、ジオキサン、ジエチレングリコールジメ
チルエーテル、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサ
ノン、安息香酸エチル、酢酸エトキシエチル等を用いて
行うのが好ましい。該反応の温度は、通常30℃〜20
0℃の範囲とするのが望ましい。反応温度が30℃未満
では反応に長時間を要し、200℃を越えるとゲル化が
生じるので好ましくない。さらに該反応を速やかに進行
させるために、三級アミンや錫系化合物を添加してもよ
い。
【0028】またこの際、前記ジイソシアナート化合物
と前記エチレン性不飽和モノアルコールとの仕込みモル
比は1:1〜1:1.5の範囲とするのが好ましい。不
飽和モノアルコールの仕込みモル比が1未満の場合には
反応物中にジイソシアナート化合物が多量に残存してイ
ソシアナート基によるゲル化が生じ、1.5を越えると
イソシアナート基が少なくなり、前記エポキシ樹脂との
反応性に劣るため好ましくない。
【0029】前記樹脂(A)を調製するには、前記二級
アミンを付加したエポキシ樹脂と前記不飽和基含有イソ
シアナート化合物とを、無溶媒若しくは前記ジイソシア
ナート化合物と不飽和モノアルコールとの反応にて列挙
した反応に不活性な溶媒等を用い、通常30℃〜200
℃の範囲の反応温度で、20分〜8時間反応させる等し
て得ることができる。前記反応温度が30℃未満では反
応に長時間を要し、200℃を越えるとゲル化が生じる
ので好ましくない。さらに、該反応を速やかに進行させ
るために、三級アミンや錫系化合物を添加してもよい。
なお、前記二級アミンを付加したエポキシ樹脂を調製す
る際に、溶媒としてヒドロキシル基含有化合物を用いた
場合には、該ヒドロキシル基含有化合物を除去しておく
必要がある。
【0030】この際、前記二級アミンを付加したエポキ
シ樹脂と、エチレン性不飽和基含有イソシアナート化合
物との反応割合は、該エポキシ樹脂中のヒドロキシル基
1当量に対して不飽和基含有イソシアナート化合物中の
イソシアナート基が1当量以下、特に好ましくは0.4
〜1当量の範囲とするのが好ましい。1当量を越えると
生成物中にイソシアナート基が残存し安定性が低下する
ので好ましくない。
【0031】本発明の光重合性組成物において用いる光
重合開始剤は、前述のトリアジン化合物AとN−フェニ
ルグリシンを含有する光重合開始剤である。
【0032】前記エチレン性不飽和結合を有する重合可
能な化合物と前記光重合開始剤との配合割合は、エチレ
ン性不飽和結合を有する重合可能な化合物:光重合開始
剤(重量比)を100:0.1〜100:30の範囲と
するのが好ましい。前記配合割合が、100:0.1未
満の場合には硬化に必要な感度が不足し、100:30
を超えると硬化が進み過ぎて膜が脆くなり好ましくな
い。
【0033】また本発明の光重合性組成物においては、
本発明の光重合性組成物を露光する際に使用する光の波
長に応じて、増感剤を用いることができる。該増感剤と
しては、種々の化合物が使用でき、ミヒラーケトン等の
芳香族アミン;エオシン等のキサンテン系色素、メチレ
ンブルー等のチアジン系色素、シアニン色素、チオピリ
リウム塩、メロシアニン系色素、キノリン系色素、スチ
リルキノリン系色素、クマリンおよびケトクマリン系色
素等を好ましく用いることができ、使用に際しては単独
若しくは混合物として用いることができる。前記増感剤
を適宜選択して使用することによって、紫外線のような
短波長領域から可視光のような比較的波長の長い領域ま
で高感度にすることができる。
【0034】更に、本発明の光重合性組成物には、必要
に応じて、結合剤、熱重合防止剤、着色剤、可塑剤、平
滑剤、消泡剤、ハレーション防止剤等の添加剤を添加し
てもよく、添加量としては、通常当分野で使用される範
囲であれば特に制限なく使用することができる。
【0035】前記結合剤としては、エチレン性不飽和結
合を有する重合可能な化合物及び前記光重合開始剤に対
する相溶性が本発明の光重合組成物の塗布、乾燥、露光
等の工程で不都合が起きなければ十分であり、好ましく
は数平均分子量が1000〜100000程度の有機高
分子化合物、例えばアルキル基がメチル基、エチル基、
ブチル基、シクロヘキシル基、ジメチルアミノエチル
基、ベンジル基等の(メタ)アクリル酸アルキルエステ
ルの重合体及びこれらのエステルの共重合体、並びにこ
れらと(メタ)アクリル酸との共重合体、ポリスチレ
ン、スチレンとマレイン酸半エステルとの共重合体、ポ
リビニルピロリドン、ポリビニルピリジン、ポリ酢酸ビ
ニル、ポリビニルアルコール、メチルセルロース又はこ
れらの混合物等を好ましく挙げることができる。
【0036】前記熱重合防止剤としては、具体的には例
えば、ヒドロキノン、p−メトキシフェノール、t−ブ
チルカテコール、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾ
ール、ピロガロール、フェノチアジン、ナフチルアミ
ン、ベンゾキノン等を好ましく挙げることができる。該
熱重合防止剤の使用量としては、エチレン性不飽和結合
を有する重合可能な化合物に対して0.01〜5重量%
程度が好ましい。
【0037】前記着色剤としては、各種の染料、顔料等
が好ましく、具体的には例えば、チタニア、カーボンブ
ラック、酸化鉄、フタロシアニン系顔料、アゾ系顔料等
を好ましく挙げることができる。
【0038】また前記可塑剤としては、比較的高沸点の
有機化合物が好ましく、具体的には例えばジブチルフタ
レート、ジオクチルフタレート、ジイソデシルフタレー
ト、トリクレジルホスフェート、ジオクチルアジペー
ト、ジオクチルセバケート等を好ましく挙げることがで
きる。該可塑剤の使用量としては、エチレン性不飽和結
合を有する重合可能な化合物に対して5重量%以下が好
ましい。
【0039】更に前記平滑剤、消泡剤、ハレーション防
止剤等としては、市販品から適宜選択して使用すること
ができる。
【0040】本発明の光重合性組成物を使用するには、
無溶剤または適当な溶剤に溶解して光重合性組成物溶液
とし、得られた溶液を支持体上に塗布、乾燥して感光材
料とする等して使用することができる。
【0041】この際用いることができる溶剤としては、
前記エチレン性不飽和結合を有する重合可能な化合物、
光重合開始剤及び必要によって添加する添加剤等を溶解
しうるものであれば特に制限なく用いることができ、具
体的には例えば、エチレングリコールモノブチルエーテ
ル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレ
ングリコールモノフェニルエーテル、プロピレングリコ
ールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノフ
ェニルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテ
ル、トリエチレングリコールジメチルエーテル等の各種
のグリコールエーテル類;アセトン、メチルエチルケト
ン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、イソ
ホロン、ペントキソン(4−メチル−4−メトキシ−2
−ペンタノン)、N−メチルピロリドン、γ−ブチロラ
クトン等のケトン類;ジブチルエーテル、ジオキサン、
テトラヒドロフラン等のエーテル類;メトキシブタノー
ル、ジアセトンアルコール、ブタノール、イソプロパノ
ール等のアルコール類;トルエン、キシレン、ヘキサン
等の炭化水素類;酢酸エチル、酢酸ブチル、安息香酸エ
チル、酢酸−2−メトキシエチル、酢酸−2−メトキシ
プロピル等のエステル類等を好ましく用いることができ
る。
【0042】前記光重合性組成物溶液を塗布する際の塗
布方法には、特に制限はなく、通常公知の方法、例え
ば、スプレー法、ディップコート法、ロールコート法、
カーテンコート法、スクリーン印刷法等により行うこと
ができる。
【0043】また前記エチレン性不飽和結合を有する重
合可能な化合物が、アミノ基および/またはカルボン酸
基等を有する場合には、水に分散および/または溶解さ
せて塗装溶液を調製し、該溶液を電着塗装により基板上
に塗布することもできる。
【0044】前記水に分散および/または溶解させて塗
装溶液を調製するには、前記エチレン性不飽和結合を有
する重合可能な化合物がアミノ基等の塩基性基を有する
場合には酸性物質を、カルボン酸基等の酸性基を有する
場合には塩基性物質を、アミノ基およびカルボン酸基等
を有する場合には酸性物質および塩基性物質を、前記ア
ミノ基および/またはカルボン酸基等1当量に対して、
通常0.1〜1.0当量、好ましくは0.3〜1.0当
量添加し、中和した後、混合撹拌して分散および/また
は溶解する等して得ることができる。前記酸性物質とし
ては、蟻酸、酢酸、プロピオン酸、乳酸およびこれらの
混合物等からなる群より選択される有機酸等を好ましく
用いることができ、前記塩基性物質としては、アンモニ
ア、トリエチルアミン、メチルエタノールアミン、ジメ
チルエタノールアミン、トリエタノールアミンおよびこ
れらの混合物からなる群より選択されるアミン類等を好
ましく用いることができる。前記中和する際の温度は特
に限定されるものではなく、常温で十分に反応は進行す
る。この際、前記エチレン性不飽和結合を有する重合可
能な化合物、光重合開始剤等の水への分散および/また
は溶解の容易化若しくは得られる水溶液の安定性向上等
の目的で上述の溶剤類を適量添加してもよい。
【0045】本発明の組成物に適用しうる露光光源とし
ては、超高圧、高圧、中圧、低圧の各水銀灯、ケミカル
ランプ、カーボンアーク灯、キセノンランプ、メタルハ
ライドランプ、紫外光用各種レーザーランプ、蛍光灯、
タングステンランプ等が挙げられる。
【0046】露光後の現像に際して用いる現像液として
は、未露光部分、即ち未硬化部分のみが溶解する溶剤で
あれば、特に限定されることなく用いることができ、具
体的には、酸性化合物を水に溶解した酸性水溶液、塩基
性化合物を水に溶解したアルカリ性水溶液、有機溶剤等
を好ましく使用することができる。前記酸性水溶液に用
いる酸性化合物としては、蟻酸、酢酸、プロピオン酸、
乳酸、蓚酸、コハク酸等の有機酸や塩酸、リン酸等の無
機酸等を好ましく用いることができる。また前記塩基性
化合物としては、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸
水素ナトリウム、メタ珪酸ナトリウム、テトラアルキル
アンモニウムヒドロオキシド、水酸化ナトリウム、アン
モニア等を好ましく用いることができる。さらに前記有
機溶剤としては、例えば、アルコール類、グリコールエ
ーテル類、ケトン類、塩素化炭化水素類等を使用するこ
とができ、さらには該有機溶剤類と前記酸性水溶液とを
併用することもできる。また、前記酸性水溶液およびア
ルカリ性水溶液は、用いるエチレン性不飽和結合を有す
る重合可能な化合物に適した濃度に希釈して使用するこ
とができる。
【0047】前記現像を行う際の現像条件は、光重合性
組成物の現像液に対する溶解性、現像液の種類、濃度な
どによって任意であり、使用するエチレン性不飽和結合
を有する重合可能な化合物に適した条件で行うことがで
きる。また、前記現像液には濡れ性改良や消泡のために
界面活性剤や消泡剤を添加してもよい。更に前記現像液
としては、毒性や作業環境性等の点で酸性水溶液又はア
ルカリ性水溶液を用いるのが好ましい。
【0048】
【発明の効果】本発明の光重合開始剤は、新規であり、
紫外光領域に高感度な光重合開始剤である。また本発明
の光重合性組成物は、紫外光に高感度であり、光重合に
際して10μm以下の薄膜であっても空気中の酸素によ
る重合阻害がなく、更には保存安定性に優れており、広
範囲な応用分野を有するので、例えば感光性印刷版の作
成、プリント基板やIC作成のためのフォトレジスト、
光硬化性インク、接着剤等に有用である。
【0049】
【実施例】以下に本発明を実施例によって具体的に説明
するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0050】
【合成例1】感光性樹脂溶液(C−1)の合成 アミン付加クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(a−
1)の合成 「スミエポキシESCN−195XF」(住友化学工業
(株)製エポキシ樹脂、商品名、エポキシ当量198)
210gを、ジエチレングリコールジメチルエーテル/
メチルイソブチルケトン=2/1(重量比)の混合溶媒
90gに溶解した溶液を20℃に保持しつつ、窒素雰囲
気下にて、N−メチルエタノールアミン79.7g(エ
ポキシ樹脂中のエポキシ基と当量)を前記混合溶媒3
4.2gに溶解した混合溶液を全量添加して、同温度で
1時間撹拌を行い均一化した。ついで、反応系の温度を
80℃まで昇温して、同温度で4時間反応を行い、アミ
ン付加クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(a−1)
溶液を得た。
【0051】不飽和基含有イソシアナート化合物(a−
2)の合成 温度計、撹拌装置、還流冷却管および滴下漏斗の付いた
加熱および冷却可能な2000mlの丸底フラスコに、
2,4−トリレンジイソシアナート435.5gおよび
上記(a−1)合成に使用した混合溶媒342.1gを
仕込み、40℃に加熱した後、2−ヒドロキシエチルア
クリレート362.8gを滴下漏斗から滴下した。この
際、200ppmのパラベンゾキノンも添加した。2−
ヒドロキシエチルアクリレートの滴下により発熱が見ら
れたが、必要に応じて冷却して同温度に保持した。2−
ヒドロキシエチルアクリレートの滴下終了後、70℃ま
で昇温し、同温度で4時間反応させ、赤外線吸収スペク
トル分析によりイソシアナート基の吸収強度が反応開始
前のほぼ1/2になったことを確認した後、冷却して不
飽和基含有イソシアナート化合物(a−2)溶液を得
た。
【0052】感光性樹脂溶液(C−1)の合成 2000mlのセパラブルフラスコ中に、(a−1)溶
液413.9gを投入し、ついで(a−2)溶液70
3.8g((a−1)中のヒドロキシル基1当量に対し
てイソシアナート基0.8当量)を乾燥空気雰囲気下に
て50℃で滴下し、さらに同温度で1時間反応させ、赤
外線吸収スペクトル分析によりイソシアナート基が消失
したことを確認して、(a−1)に(a−2)を付加し
た感光性樹脂溶液(C−1)を得た。
【0053】
【合成例2】感光性樹脂溶液(C−2)の合成 アミン付加フェノールノボラック型エポキシ樹脂(a−
3)の合成 「D.E.N.438」(ダウ・ケミカル日本(株)製
エポキシ樹脂、商品名、エポキシ当量179)210g
を合成例1と同様の混合溶媒90gに溶解した溶液を2
0℃に保持しつつ、窒素雰囲気下で、N−メチルエタノ
ールアミン88.1g(エポキシ基と当量)を前記混合
溶媒37.8gに溶解した溶液を全量添加し、同温度で
1時間撹拌して均一化した。ついで、反応系の温度を8
0℃まで昇温して同温度で4時間反応を行い、アミン付
加フェノールノボラック型エポキシ樹脂(a−3)溶液
を得た。
【0054】感光性樹脂溶液(C−2)の合成 上記(a−3)溶液425.9gに、(a−2)溶液8
75.8g((a−3)中のヒドロキシル基1当量に対
してイソシアナート基0.9当量)を乾燥空気雰囲気下
にて50℃で滴下し、さらに同温度で1時間反応させ、
赤外線吸収スペクトル分析によりイソシアナート基の吸
収が消失したことを確認して、感光性樹脂溶液(C−
2)を得た。
【0055】
【合成例3】感光性樹脂(C−3)の合成 アミン付加エポキシ化ポリブタジエン(a−4)の合成 エポキシ化液状ポリブタジエン(日本石油化学(株)
製、商品名「E−1000−8」数平均分子量100
0、オキシラン酸素量8%)1000gを、温度計、撹
拌装置および還流冷却管を装備した2リットルのセパラ
ブルフラスコに仕込み、系内を窒素置換した後、メチル
エタノールアミン231.2gを加え、170℃で5時
間反応を行った。ついで、減圧下にて未反応のメチルエ
タノールアミンを留去し、アミン価が230.4mmo
l/100gのアミン付加エポキシ化ポリブタジエン
(a−4)を得た。
【0056】不飽和基含有イソシアナート化合物の合成 温度計、撹拌装置、還流冷却管および滴下漏斗の付いた
加熱および冷却可能な2000mlの丸底フラスコに、
2,4−トリレンジイソシアナート435.5gおよび
ジエチレングリコールジメチルエーテル266.1gを
仕込み、40℃に加熱した後、2−ヒドロキシエチルア
クリレート362.8gを滴下漏斗より滴下した。この
際、200ppmのパラベンゾキノンも添加した。2−
ヒドロキシエチルアクリレートの滴下により発熱が見ら
れたが、必要に応じて冷却し、同温度に保持した。2−
ヒドロキシエチルアクリレートの滴下終了後、70℃ま
で昇温し、同温にて3時間反応を行い赤外吸収スペクト
ル分析によりイソシアナート基の吸収強度が反応開始前
のほぼ1/2になったことを確認して、冷却し不飽和基
含有イソシアナート化合物(a−5)を得た。
【0057】感光性樹脂(C−3)の合成 2000mlのセパラブルフラスコ中にて、上記(a−
4)500gをジエチレングリコールジメチルエーテル
166.7gに溶解し、上記(a−5)713.4g
((a−4)中のヒドロキシル基1当量に対してイソシ
アナート基0.8当量)を40℃で滴下し、更に同温度
にて、1時間反応を行い、赤外線吸収スペクトル分析に
よりイソシアナート基が消失したことを確認して、(a
−4)に(a−5)を付加した感光性樹脂(C−3)を
得た。
【0058】
【合成例4】感光性樹脂(C−4)の合成 「日石ポリブタジエンB−1000」(日本石油化学
(株)製、商品名、数平均分子量1000、ヨウ素価4
30、1,2−結合65%)1000gを、無水マレイ
ン酸554g、キシレン10gおよびトリメチルハイド
ロキノン3.0gを、温度計、撹拌装置、還流冷却管お
よび窒素吹き込み管を装備した3リットルのセパラブル
フラスコに仕込み、窒素気流下にて、190℃で5時間
反応を行った。ついで、未反応の無水マレイン酸および
キシレンを留去し、全酸価400mgKOH/gのマレ
イン化ポリブタジエンを得た。
【0059】得られたマレイン化ポリブタジエン400
g、ジエチレングリコールジメチルエーテル188.5
gおよびハイドロキノン0.4gを還流冷却管の付いた
2リットルのセパラブルフラスコに仕込み、80℃に昇
温し、撹拌して均一化した。ついで、2−ヒドロキシエ
チルアクリレート165.6gおよびジメチルベンジル
アミン5gを加え、同温度にて2時間反応を行い、マレ
イン化ポリブタジエンの半エステル化物(C−4)溶液
を得た。
【0060】
【実施例1】表1に示すエチレン性不飽和結合を有する
化合物およびトリアジン化合物A並びにN−フェニルグ
リシンを、表1に示す配合割合で混合して光重合性組成
物を得た。得られた光重合性組成物を、シクロヘキサノ
ン225gに均一に溶解して光重合性組成物溶液を得、
得られた溶液を表面研磨した厚さ1mmのガラス板上に
スピナー((有)共和理研製、商品名「K−380SD
−3」)を用いて塗布し、更に80℃で乾燥を行って、
塗膜厚が3μmの感光性試料を得た。ついで、超高圧水
銀ランプを有するUV露光装置((株)オーク製作所
製、JL−3300)を使用し、光学濃度差0.15の
「ステップタブレットNo.2」(コダック(株)製、
商品名)を前記感光性試料上に載せ、100mJ/cm
2の紫外線を照射後、表1に示す現像液を用いて現像を
行い、プリントされた残存するステップタブレットの段
数を測定して、感光性試験を行った。結果を表1に示
す。なお、露光は空気中で行った。
【0061】
【実施例2〜8、比較例1〜6】表1に示すエチレン性
不飽和結合を有する化合物およびトリアジン化合物A並
びにN−フェニルグリシンを、表1に示す配合割合にて
光重合性組成物を調製し、不揮発分が40重量%となる
ようにシクロヘキサノンを添加した以外は、実施例1と
同様にして感光性試料を調製し、感光性試験を行った。
結果を表1に示す。
【0062】
【表1】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03F 7/027 511 H01L 21/027

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式化1で表わされる2,4,6
    −置換−1,3,5−トリアジン化合物と、N−フェニ
    ルグリシンとを含有することを特徴とする光重合開始
    剤。 【化1】
  2. 【請求項2】 エチレン性不飽和結合を有する重合可能
    な化合物と、請求項1記載の光重合開始剤とを含むこと
    を特徴とする光重合性組成物。
  3. 【請求項3】 前記エチレン性不飽和結合を有する重合
    可能な化合物が、二級アミンを付加したエポキシ樹脂
    に、エチレン性不飽和基含有イソシアナート化合物を反
    応させて得られる樹脂であることを特徴とする請求項2
    記載の光重合性組成物。
JP18101692A 1992-07-08 1992-07-08 光重合開始剤および光重合性組成物 Pending JPH0627662A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1999064471A1 (fr) * 1998-06-08 1999-12-16 Nippon Steel Chemical Co., Ltd. Composition de resine photopolymerisable et son utilisation
US7892388B2 (en) 2005-12-27 2011-02-22 Mitsui Chemicals, Inc. Photocurable resin composition containing anthraquinone derivative

Cited By (3)

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WO1999064471A1 (fr) * 1998-06-08 1999-12-16 Nippon Steel Chemical Co., Ltd. Composition de resine photopolymerisable et son utilisation
US6495298B1 (en) 1998-06-08 2002-12-17 Nippon Steel Chemical Co., Ltd. Photopolymerizable resin compositions and use thereof
US7892388B2 (en) 2005-12-27 2011-02-22 Mitsui Chemicals, Inc. Photocurable resin composition containing anthraquinone derivative

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