JPH06276116A - Agc回路 - Google Patents

Agc回路

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Publication number
JPH06276116A
JPH06276116A JP6035093A JP6035093A JPH06276116A JP H06276116 A JPH06276116 A JP H06276116A JP 6035093 A JP6035093 A JP 6035093A JP 6035093 A JP6035093 A JP 6035093A JP H06276116 A JPH06276116 A JP H06276116A
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JP
Japan
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level
signal
agc
channel
circuit
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Application number
JP6035093A
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English (en)
Inventor
Hidenobu Kato
秀伸 加藤
Hiroyuki Kamijo
博之 上條
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Pioneer Corp
Original Assignee
Pioneer Electronic Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 受信機内におけるトランジスタ等の素子の特
性や段間結合等によって生じるチャンネル間レベル偏差
に拘らず、常に一定なAGC開始レベルを維持する。 【構成】 高周波信号を増幅してこれを中間周波信号に
変換するチューナー1と、この中間周波信号を増幅する
中間周波増幅回路2とを有する受信機のAGC回路であ
って、高周波信号の入力レベルに応じたレベルを有する
受信レベル信号を出力する受信レベル信号生成手段51
と、受信レベル信号のレベルに基づいてチューナー及び
/または中間周波増幅回路の利得を変化せしめる利得制
御手段52A,53とを有し、前記利得制御手段は、所
定入力レベルの高周波信号が入力された場合における受
信レベル信号のレベルをチャンネル毎に所定直流レベル
に設定する。 【効果】 多チャンネル信号を受信するCATVシステ
ム等の受像機に極めて好適となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、AGC(Automatic
Gain Contorol )回路に関し、特に複数のチャンネル信
号を受信する受信機のAGC回路に関する。
【0002】
【従来の技術】AGC回路は、受信電波または入力信号
の強弱に応じて例えば受像機の利得を制御し常に一定の
映像検波出力を得て、コントラスト等の変動を少なくす
る働きをするものである。かかるAGC回路の一般的な
構成が図1に示される。
【0003】図1において、チューナー回路1は、CA
TV(Cable TeleVision)システムのセンター局からケ
ーブルを介して端子1tに供給される高周波のテレビ信
号(以下、RF信号と称する)を増幅する高周波増幅回
路10と、所定周波数信号を発生する局部発振回路11
と、増幅されたRF信号に所定周波数信号を混合して中
間周波信号に変換する混合回路12とからなる。チュー
ナー回路1によって得られた中間周波信号は、中間周波
増幅回路2に供給される。中間周波増幅回路2は、供給
された中間周波信号を増幅するとともに、音声中間周波
信号を取り出し、増幅した映像中間周波信号を映像検波
回路3に供給する。映像検波回路3は、供給された映像
中間周波信号から合成映像信号を取り出し、映像増幅回
路4に供給する。映像増幅回路4は、供給された合成映
像信号のうち、輝度信号を増幅して図示せぬカラー受像
管のカソードに加えるとともに、搬送色信号を図示せぬ
色再生回路に、同期信号を図示せぬ同期回路に送り込
む。なお、端子1tには、センター局からのケーブルを
通じたテレビ信号の他に、アンテナにより受信されたテ
レビ信号を供給することもできる。
【0004】AGC回路5は、例えば映像増幅回路4に
供給される合成映像信号の一段目増幅出力に基づき端子
1tにおけるRF信号の入力レベルに応じたレベルを有
するAGC検波信号を出力するAGC検波回路51と、
このAGC検波信号を直流増幅して中間周波増幅回路2
へのAGC信号(以下、IF・AGC信号と呼ぶ)を出
力するIF・AGC増幅回路52と、このIF・AGC
増幅回路52の出力に基づいてチューナ回路1における
高周波増幅回路10へのAGC信号(以下、RF・AG
C信号と呼ぶ)を出力するRF・AGC増幅回路53と
からなる。このAGC回路5によって得られた各AGC
信号に応じて、高周波増幅回路10及び中間周波増幅回
路2の利得が制御される。
【0005】このような構成を有するAGC回路におい
ては、基本的には、端子1tにおけるRF信号の入力レ
ベルが大きくなると、AGC検波回路51の出力AGC
検波信号もレベルが大となり、これに応じてIF・AG
C増幅回路52及びRF・AGC増幅回路53は、中間
周波増幅回路2及び高周波増幅回路10の利得を下げる
べくIF・AGC信号及びRF・AGC信号のレベルを
変化させ、また、端子1tにおけるRF信号の入力レベ
ルが小さくなると、AGC検波回路51の出力AGC検
波信号もレベルが小となり、これに応じてIF・AGC
増幅回路52及びRF・AGC増幅回路53は、中間周
波増幅回路2及び高周波増幅回路10の利得を上げるべ
くIF・AGC信号及びRF・AGC信号のレベルを変
化させる。これにより、端子1tにおけるRF信号の入
力レベルが変化しても常に安定した映像信号及び音声信
号が得られるのである。
【0006】ところで、いわゆる遅延型AGCシステム
においては、各AGC信号のレベルを、端子1tにおけ
るRF信号の入力レベルEに対し、大略図2の如く変化
させる。図2において、実線VRFは、RF・AGC信号
のレベルすなわち電圧Vの特性を示しており、実線VIF
は、IF・AGC信号のレベルすなわち電圧Vの特性を
示している。これら特性より、各AGC信号は、所定の
RF信号入力レベルE0 までは基準電圧値のまま変化せ
ず、所定のRF信号入力レベルE0 を越えるとその入力
レベルに略比例して変化することが分かる。
【0007】このように各AGC信号のレベルを変化さ
せるには、端子1tにおけるRF信号の入力レベルに応
じたレベルを有するAGC検波信号に基づいてなされ
る。すなわち図2に実線VDET で示される如きそのAG
C検波信号のレベルすなわち電圧Vは、RF信号入力レ
ベルEに略比例するとともに、IF・AGC増幅回路5
2が有するかかるAGC検波信号のレベルVDET に対す
るスレッショルドレベルVthによって端子1tにおける
RF信号の入力レベルが所定のRF信号入力レベルE0
より小さいか否か(或いは大きいか否か)が検知され
る。AGC検波信号レベルVDET がスレッショルドレベ
ルVthより小さい(または以下の)場合は出力すべき各
AGC信号のレベルVRF,VIFを一定に保ち、AGC検
波信号レベルVDET がスレッショルドレベル以上の(ま
たはスレッショルドレベルを越えた)場合は出力すべき
各AGC信号のレベルVRF,VIFをそのAGC検波信号
のレベルVDET に略比例して変化させるのである。かか
るスレッショルドレベルVthは、IF・AGC増幅回路
52の設計時において決定されるものである。
【0008】また、図2には端子1tにおけるRF信号
の入力レベルEに対する本受像機の利得Gが実線Gsum
によって示されており、上記2つのAGC信号による制
御によって、所定のRF信号入力レベルE0 を越えると
AGC動作が開始されて利得が減少することが分かる。
これは、所定のRF信号入力レベルE0 までの比較的弱
い信号の入力のときは受像機を最大感度で働かせて、S
N比の良い画像を得るとともに、所定のRF信号入力レ
ベルE0 以上の比較的強い信号の入力のときは受像機の
利得を抑え、混変調歪が生じないようにするためであ
る。
【0009】この図2の特性を満足すべく、図1におけ
るAGC回路5が構成される訳であるが、AGC動作が
開始するRF信号入力レベルE0 を当該回路に設定する
のに、次のような調整操作が行われていた。先ず、チュ
ーナー回路1によってある特定のチャンネルを選局す
る。次にセンター局とを繋ぐケーブルに代えて、RF信
号発生器6の出力端を端子1tに接続する。RF信号発
生器6は、かかるCATVシステムにおけるセンター局
から供給されるテレビ信号と同様の形態のRF信号を発
生するものであり、本受像機の外部機器として存在す
る。そしてこのRF信号発生器6は、AGC動作を開始
させたいレベルすなわち上記所定のRF信号入力レベル
E0 に相当するレベルのRF信号を高周波増幅回路10
に供給する。
【0010】このとき現れるAGC検波信号のレベルが
図3の如くスレッショルドレベルVthよりも大きく電圧
a であると、端子1tへ入力レベルの変動する実際の
RF信号が供給された場合におけるAGC検波信号のレ
ベルは、正しいAGC検波信号のレベル特性を示す実線
DET を当該電圧レベルVの正方向にシフトした破線V
DETaの如き特性となる。この破線VDETaの特性を有する
AGC検波信号によれば、そのレベルは実線VDET より
も高めであるので、端子1tにおけるRF信号入力レベ
ルの小さいうちからスレッショルドレベルVthに達する
こととなる。これにより、AGC動作が開始されるRF
信号入力レベルはE0 からEa に変移し、そしてRF・
AGC信号のレベルも破線VRFa の如く実線VRFが示す
理想とする特性よりも早く立ち上がる。これは丁度その
実線VRFをRF信号入力レベルEの負方向にシフトした
形となる。
【0011】一方、現れるAGC検波信号のレベルが図
3の如くスレッショルドレベルVthよりも小さく電圧V
b であると、端子1tへ入力レベルの変動する実際のR
F信号が供給された場合にはAGC検波信号のレベル
は、正しいAGC検波信号のレベル特性を示す実線V
DET を当該電圧レベルVの負方向にシフトした破線V
DETbの如き特性となる。この破線VDETbの特性を有する
AGC検波信号によれば、そのレベルは実線VDET より
も低めであるので、端子1tにおけるRF信号入力レベ
ルが相当大きくなって初めてスレッショルドレベルVth
に達することとなる。これにより、AGC動作が開始さ
れるRF信号入力レベルはE0 からEb に変移し、そし
てRF・AGC信号のレベルも破線VRFb の如く実線V
RFが示す理想とする特性よりも遅く立ち上がる。これは
丁度その実線VRFをRF信号入力レベルEの正方向にシ
フトした形となる。
【0012】なお、IF・AGC信号についても同様の
ことが言える。このように、特定チャンネル選局時に所
定入力レベルのRF信号がチューナー回路1に供給され
た場合におけるAGC検波信号のレベルによってAGC
信号の立ち上がりが決定されるので、この場合において
現れるAGC検波信号のレベルがスレッショルドレベル
Vthよりも大きいにしろ小さいにしろ当該スレッショル
ドレベルVthにするようIF・AGC増幅回路52内に
おいてAGC検波信号のレベルを調整し設定する。この
設定により、端子1tへ入力レベルの変動する実際のR
F信号が供給された場合におけるAGC検波信号は、実
線VDET の如き特性となり、そしてRF・AGC信号も
実線VRFの如き特性となる。設定後はセンター局からの
ケーブルを端子1tに接続し、この特定チャンネル選局
時に設定したAGC検波信号レベルに基づいて他のチャ
ンネル選局時においてもAGC動作がなされることとな
る。
【0013】しかしながら、上記AGC回路において
は、AGC動作を開始させたい所定のRF信号入力レベ
ルE0 が、特定のチャンネルでのみ設定されるので、他
のチャンネルでは、受信機内におけるトランジスタ等の
素子の特性や段間結合等によって生じるチャンネル間レ
ベル偏差により、そのAGC特性が変動してしまう。一
般に、受信周波数の高いチャンネルでは、トランジスタ
等の素子の特性や段間結合等によりチューナー回路1自
体の利得が減少する。これに従い、映像増幅回路4に供
給される合成映像信号のレベルも小さくなるので、AG
C検波回路51の出力AGC検波信号も図4に示される
如く、理想特性たる実線VDET を下回る破線VDET1のよ
うな特性となる。これにより、AGC動作の開始するR
F信号入力レベル(以下、AGC開始レベルと称する)
は、同図に示されるように、それよりも低い受信周波数
のチャンネルにおいて設定したレベルE0 からレベルE
1 へと変移し、RF・AGC信号はVRFの如き特性とな
る。よって、チューナー回路1の利得も受信周波数の低
いチャンネル時のG0 から受信周波数の高いチャンネル
時のG1 へと変化し、結局、図の斜線部分に相当する分
だけチューナー回路1の入力レベルが上昇することとな
り、受信周波数の高いチャンネルでは、チューナー回路
1における歪が多発してしまう、という問題が起こる。
【0014】特に、CATVシステムにおいては、セン
ター局から広帯域の多チャンネル信号が伝送されてお
り、この広帯域多チャンネル信号を受信する広帯域受信
機では、このような問題が顕著である。例えば、受信周
波数の最も低いチャンネルでAGC開始レベルを設定す
ると、それよりも数段高い受信周波数のチャンネルで
は、受信周波数の高い分だけ上述の如くチューナー回路
1の入力レベルが上昇するので、きわめて大きな歪が発
生することとなる。すなわち、AGC開始レベルを設定
したチャンネルの受信周波数と当該選局チャンネルの受
信周波数との格差が大きい程、チャンネル相互のAGC
特性が異なってくるのである。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述した点
に鑑みてなされたものであり、その目的とするところ
は、受信機内におけるトランジスタ等の素子の特性や段
間結合等によって生じるチャンネル間レベル偏差に拘ら
ず、常に一定なAGC開始レベルを有するAGC回路を
提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明によるAGC回路
は、高周波信号を増幅してこれを中間周波信号に変換す
るチューナーと、前記チューナーより出力される中間周
波信号を増幅する中間周波増幅回路とを有する受信機の
利得を制御するAGC回路であって、前記高周波信号の
入力レベルに応じたレベルを有する受信レベル信号を出
力する受信レベル信号生成手段と、前記受信レベル信号
のレベルに基づいて前記チューナー及び/または前記中
間周波増幅回路の利得を変化せしめる利得制御手段とを
有し、前記利得制御手段は、所定入力レベルの前記高周
波信号が入力された場合における前記受信レベル信号の
レベルをチャンネル毎に所定直流レベルに設定すること
を特徴としている。
【0017】また、本発明によるAGC回路は、高周波
信号を増幅してこれを中間周波信号に変換するチューナ
ーと、前記チューナーより出力される中間周波信号を増
幅する中間周波増幅回路とを有する受信機の利得を制御
するAGC回路であって、前記高周波信号の入力レベル
に応じたレベルを有する受信レベル信号を出力する受信
レベル信号生成手段と、前記受信レベル信号のレベルに
基づいて前記チューナー及び/または前記中間周波増幅
回路の利得を変化せしめる利得制御手段とを有し、前記
利得制御手段は、所定入力レベルの前記高周波信号が入
力された場合における前記受信レベル信号のレベルと前
記所定直流レベルとの差に応じた制御データを1の所定
チャンネルにつき記憶する記憶手段を含み、指定チャン
ネルとともに発せられた選局指令に応答して前記記憶手
段から前記所定チャンネル及び前記制御データを読み出
し前記チューナーにおいてこの読み出した所定チャンネ
ルを選局しかつその読み出した制御データに応じて前記
受信レベル信号の直流レベルを変化させこのときの前記
受信レベル信号のレベルを保持した後前記チューナーに
おいて前記指定チャンネルを選局しこのときの前記受信
レベル信号のレベルを前記所定チャンネルの選局時にお
いて保持した前記受信レベル信号のレベルと一致させる
べく前記受信レベル信号の直流レベルを変化させること
を特徴としている。
【0018】
【作用】本発明によるAGC回路は、供給される高周波
信号の入力レベルを示す受信レベル信号に基づいてチュ
ーナー及び/または中間周波増幅回路の利得を変化せし
める利得制御手段によって、所定入力レベルの高周波信
号が入力された場合における受信レベル信号のレベルを
チャンネル毎に所定直流レベルに設定する。
【0019】本発明によるAGC回路は、供給される高
周波信号の入力レベルを示す受信レベル信号に基づいて
チューナー及び/または中間周波増幅回路の利得を変化
せしめる利得制御手段によって、所定入力レベルの前記
高周波信号が入力された場合における受信レベル信号の
レベルと所定直流レベルとの差に応じた制御データを1
の所定チャンネルにつき記憶しておき、指定チャンネル
とともに発せられた選局指令に応答してその記憶してお
いた所定チャンネル及び制御データを読み出しチューナ
ーにおいてこの読み出した所定チャンネルを選局しかつ
その読み出した制御データに応じて受信レベル信号の直
流レベルを変化させこのときの受信レベル信号のレベル
を保持した後チューナーにおいて指定チャンネルを選局
しこのときの受信レベル信号のレベルを所定チャンネル
の選局時において保持した受信レベル信号のレベルと一
致させるべく受信レベル信号の直流レベルを変化させ
る。
【0020】
【実施例】以下、本発明を図面を参照して詳細に説明す
る。図5は、本発明による一実施例のAGC回路の構成
を示す受像機のブロック図であり、図1と同等な部分に
は同一の符号が付されている。図5において、IF・A
GC増幅回路52Aは、図1と異なりD/Aコンバータ
54から供給される信号によりAGC開始レベルを調整
可能とする構成となっている。IF・AGC増幅回路5
2Aはまた、中間周波増幅回路2に供給するためのIF
・AGC信号に応じた信号をA/Dコンバータ55に供
給する構成となっている。D/Aコンバータ54の入力
ディジタル信号は、CPU56より転送されるものであ
り、A/Dコンバータ55の出力ディジタル信号は、C
PU56に転送される。CPU56は、後述するAGC
開始レベル設定データを記憶するためのメモリ57及び
ユーザの指令を受け付けるための入力部58を擁し、ま
た、選局動作を制御するための制御信号をチューナー回
路1へインターフェィス回路59を介して供給する。
【0021】また、図6は、この回路の要部をさらに詳
しく示したものであり、図5と同等な部分には同一の符
号が付されている。図6において、映像増幅回路4に供
給される合成映像信号の一段目増幅出力をなすトランジ
スタQ1のエミッタ出力信号が、抵抗を介してAGC検
波回路51における検波トランジスタQ2のベースに供
給される。この検波トランジスタQ2のエミッタは一端
が接地される抵抗と一端が給電される抵抗との接続中点
に接地され、そのコレクタには一端の接地された抵抗R
1の他端と、ダイオードD1のカソードとが接続されて
いる。ダイオードD1のアノードはフライバックトラン
スTの一端に接続され、フライバックトランスTの他端
はコンデンサC1を介して接地されかつ抵抗R2を介し
てIF・AGC増幅回路52Aの増幅トランジスタQ3
のベースに接続される。増幅トランジスタQ3のベース
はまた、抵抗を介して電源と接続され、また制御信号に
応じたレベルの定電圧を発生する可変電圧回路521が
接続されている。可変電圧回路521の入力制御信号
は、先の図5におけるD/Aコンバータ54より供給さ
れる。増幅トランジスタQ3のコレクタは、抵抗を介し
て給電されるとともに、その出力電圧は中間周波増幅回
路2における例えば1段目及び2段目増幅トランジスタ
Q4及びQ5のベースに印加される。増幅トランジスタ
Q3のベース入力電圧はまた、先の図5におけるA/D
コンバータ55に導出される。増幅トランジスタQ3の
エミッタは、抵抗を介して接地されており、そのエミッ
タ出力信号はRF・AGC増幅回路53の増幅トランジ
スタQ6のベースに供給される。増幅トランジスタQ6
のエミッタは抵抗を介して接地され、コレクタは抵抗を
介して給電され、そのコレクタ出力信号がチューナ回路
10における高周波増幅トランジスタの制御端に供給さ
れる。
【0022】この図6における回路の基本的な動作を簡
単に説明するに、この回路はキード型AGC回路と呼ば
れており、検波トランジスタQ2のベースには映像増幅
回路4におけるトランジスタQ1のエミッタから負極性
の合成映像信号が加えられており、コレクタにはフライ
バックトランスTから正極性の水平パルスが加えられて
いる。検波トランジスタQ2は、コレクタに加わる水平
パルスが電源となり、水平パルスが加わったときのみ導
通する。要するに、合成映像信号の水平同期信号の期間
のみ導通し、コレクタ電流が図の点線の矢印の方向に流
れ、コンデンサC1をアースに対してp点が負になるよ
う充電する。この負電圧は、検波トランジスタQ2のベ
ース入力信号の大きさによって変化する。
【0023】検波トランジスタQ2のベースに加わる合
成映像信号が大きい場合はコンデンサC1の充電量が増
加するが、この充電量に応じた電圧は抵抗R2を通して
IF・AGC増幅回路52Aにおける増幅トランジスタ
Q3のベースに印加されているため、増幅トランジスタ
Q3のベース電圧が下がり、増幅トランジスタQ3のコ
レクタ電流が減少してq点の電圧は上昇する。すると、
映像中間周波増幅回路2における中間周波増幅トランジ
スタQ4及びQ5のコレクタ電流が増加して、当該回路
の利得が下がる。また、q点の電圧が上昇すると同時に
増幅トランジスタQ3のエミッタ電圧は下がり、RF・
AGC増幅回路53における増幅トランジスタQ4のコ
レクタ電流が減少してr点の電圧は上昇する。この電圧
がRF・AGC信号となってチューナー回路1の高周波
増幅回路10に供給され当該回路の利得が下がる。
【0024】一方、映像増幅回路4に供給される合成映
像信号が小さくなった場合は、上述の動作の逆となり、
中間周波増幅回路2及び高周波増幅回路10の利得を増
加させる方向に働く。ここで、増幅トランジスタQ3の
ベース入力電圧VDETAは、先の従来例において説明した
如きAGC検波信号を担うものであり、また、IF・A
GC増幅トランジスタQ3及びその周辺回路により上記
スレッショルドレベルVthが定められる。さらに可変電
圧回路521は、かかるAGC検波信号の直流レベルを
制御するものであり、D/Aコンバータ54からの制御
信号VCNTAに応じた直流レベルをAGC検波信号に与え
ている。
【0025】次に、この図5及び図6の如き構成の受像
機においてなされるAGC開始レベルの設定動作につき
説明する。図7は、かかるAGC開始レベルの設定動作
のためにCPU56が実行する処理手順の一例を示すフ
ローチャートである。図7において、端子1tにRF信
号発生器6の出力端を接続し全てのチャンネルに対して
設定したいAGC開始レベル(例えば73dBμ)に相
当する所定レベルのRF信号が供給された後、入力部5
8より当該設定すべきチャンネル番号とともに当ルーチ
ンの実行指令が発せられると、CPU56は、先ずAG
C検波信号VDETAの直流レベルを初期化すべく、可変電
圧回路521へ供給すべき制御信号VCNTAの元となるデ
ータVCNTD(制御信号データ)を最小レベルを示すデー
タVmin に設定する(ステップS0)。
【0026】そして、チューナー回路1に対して先にR
F信号発生器6に設定したチャンネルと同じチャンネル
の選局制御を行う(ステップS1)。かかるステップに
おいて、CPU56は、そのAGC開始レベルを設定す
べきチャンネルを選局するための制御信号をインターフ
ェイス回路59を介してチューナー回路1へ供給する。
チューナー回路1が選局動作を終了すると、受像機は、
ある1つのチャンネルのAGC開始レベルのRF信号を
受信し、また最小レベルデータVmin に基づくAGC検
波信号がAGC検波回路51より出力され、かくしてこ
れらに応じた音声信号及び映像信号を出力する状態とな
る。
【0027】次いでCPU56は、このときのAGC検
波信号VDETAのレベルをA/Dコンバータ55を介して
データVDETDとして読み込む(ステップS2)。そして
そのデータVDETDのレベルが上記スレッショルドレベル
Vthに相当するデータVthDのレベルに等しいか否かを
判別する(ステップS3)。ステップS3において、C
PU56は、データVDETDのレベルがデータVthDのレ
ベルに等しくないと判別すると、AGC検波信号VDETA
の直流レベルを増加させるべく、可変電圧回路521へ
供給すべき制御信号データVCNTDを所定単位量ΔVCNTD
だけ増加させ(ステップS4)、ステップS2に移行す
る。
【0028】例えば、図8の如くAGC開始レベルE0
及びスレッショルドレベルVthの下、ステップS0にお
いてデータVmin に初期化された可変電圧回路521の
入力制御信号データVCNTDに対応するAGC検波信号V
DETAのレベルが電圧V1 であるとすれば、以後、ステッ
プS4を経る度にかかる制御信号データVCNTDが、V
CNTD+ΔVCNTD,VCNTD+2ΔVCNTD,VCNTD+3ΔV
CNTD,……とΔVCNTDずつ増加し、これに対応してステ
ップS2において読み込まれるAGC検波信号V DETA
レベルもV2 ,V3 ,V4 ,……と変化していくことと
なる。この図からも明らかとなるように、ステップS
2,S3,S4のフローを繰り返すことによってAGC
検波信号VDETAのレベルはだんだんとスレッショルドレ
ベルVthに近づいていき、最終的にはステップS3にお
いてAGC検波信号VDETAのレベルがスレッショルドレ
ベルデータVthと等しいと判別した場合にその繰り返し
フローを脱するのである。
【0029】そしてそのときの制御信号データVCNTD
AGC開始レベル設定データとしてステップS1におい
て選局したチャンネルとともにメモリ57に記憶する
(ステップS5)。なお、図8におけるAGC検波信号
DETAは、図6の回路図に従い、レベルが負極性となっ
ており、電圧Vの増加方向はAGC検波信号VDETAのレ
ベルの減少方向に対応している。つまりAGC検波信号
DETAのレベルが大きくなると電圧が下がる。
【0030】こうしてステップS1で選局した1のチャ
ンネルにおけるAGC開始レベル設定データが記憶され
るのである。上記ステップS0ないしS5のフローによ
るルーチンは、ユーザが設定しようとするチャンネル毎
に呼び出され、呼び出された各チャンネルに対応したA
GC開始レベル設定データがその設定チャンネルととも
にメモリ57に記憶されることとなる。かかるルーチン
を呼び出す際には、上述したように、端子1tにRF信
号発生器6の出力端を接続した状態で設定したいAGC
開始レベルに相当する所定レベルのRF信号を供給する
必要がある。
【0031】必要な全てのチャンネルにおけるAGC開
始レベルの設定が終了した後、RF信号発生器6の出力
端に代えて、端子1tにセンター局からのケーブルを接
続して当該受像機の実際の使用が可能となる。かかるA
GC開始レベルの設定済み受像機においては、受像機が
選局したチャンネルに対応するAGC開始レベル設定デ
ータがメモリ57から読み出される。そして、その読み
出されたデータを制御信号データVCNTDとしてD/Aコ
ンバータ54に転送し、D/Aコンバータ54がこのデ
ータをアナログの制御信号VCNTAに変換して可変電圧回
路521へ供給する。可変電圧回路521は、供給され
たこのAGC開始レベル設定データに対応する制御信号
に応じてAGC検波信号の直流レベルを決定する。この
ように、選局チャンネル毎にAGC検波信号の直流レベ
ルが調整されるので、選局チャンネルが変わってもAG
C開始レベルを常に一定に保つことができ、上述の如き
従来例において問題となったチャンネル間レベル偏差の
影響は受けることがないのである。
【0032】一方、上記図5及び図6の如き構成の受像
機においては、次のようにAGC開始レベルの設定動作
を行うこともできる。図9は、かかるCPU56が実行
するAGC回路におけるAGC開始レベルの設定処理の
手順の他の例を示すフローチャートである。図9におい
て、端子1tにRF信号発生器6の出力端を接続し全て
のチャンネルに対して設定したいAGC開始レベル(例
えば73dBμ)に相当する所定レベルのRF信号が供
給された後、入力部58より当該設定すべきチャンネル
番号とともに当ルーチンの実行指令が発せられると、C
PU56は、先ず、先の図7のフロー(ステップS0な
いしS5)によるルーチンを1回だけ実行する(ステッ
プS11)。このルーチンにおいては、設定すべきチャ
ンネルとして例えば先頭(もしくは最小)チャンネル番
号がCPU56に指定される。図7において既に述べた
ことからも明らかなように、かかるステップS11によ
り、メモリ57には当該所定チャンネル(以下、決定チ
ャンネルと呼ぶ)及びこのチャンネルにおけるAGC開
始レベル設定データが格納されることとなる。
【0033】次にCPU56は、ユーザーからの選局指
令が入力部58を介して発せられたか否かを判別する
(ステップS12)。ステップS12において、CPU
56が選局指令が発せられていないと判別した場合はこ
のステップにおいて待機状態となる。かかる待機状態の
間、ユーザーが、RF信号発生器6の出力端に代えて、
端子1tにセンター局からのケーブルを接続し、端子1
tに実際のRF信号を供給した後、上記決定チャンネル
以外の例えばその決定チャンネルよりも1つ大きいチャ
ンネルの選局指令を入力部58を介して発すると、CP
U56は、最初に、ステップS11においてメモリ57
に記憶した決定チャンネルを読み出し、読み出されたこ
のチャンネルの選局制御を行う(ステップS13)。こ
れには、CPU56が、決定チャンネルを選局するため
の制御信号をインターフェイス回路59を介してチュー
ナー回路1へ供給することによりなされる。チューナー
回路1が選局動作を終了すると、受像機は、決定チャン
ネルにおける実際のRF信号を受信した状態となる。そ
してCPU56は、ステップS11においてメモリ57
に記憶した決定チャンネルのAGC開始レベル設定デー
タを読み出し、D/Aコンバータ54に転送する(ステ
ップS14)。D/Aコンバータ54は、転送されたA
GC開始レベル設定データVCNTDをアナログの制御信号
CNTAに変換してこれをIF・AGC増幅回路52Aに
おける可変電圧回路521に供給し、可変電圧回路52
1は決定チャンネルに対応したこの制御信号VCNTAに応
じた直流レベルをAGC検波信号VDETAに与えることと
なる。これにより受像機は、可変電圧回路521がAG
C検波信号VDETAに与える直流レベルに基づく所定のA
GC開始レベルにて決定チャンネルを選局した状態とな
る。
【0034】次いでCPU56は、この状態のときの増
幅トランジスタQ3のベース電位すなわちAGC検波信
号VDETAをA/Dコンバータ55を介してデータVDETD
0として読み込み、このデータを一旦その内部メモリも
しくはメモリ57において空いている記憶領域に記憶す
る(ステップS15)。その後CPU56は、インータ
フェイス回路59及びチューナー回路1をしてAGC開
始レベルを設定すべきチャンネル(上記例に従えば決定
チャンネルよりも1つ大きいチャンネル)を選局せしめ
る(ステップS16)。このとき受像機においては、可
変電圧回路521がAGC検波信号VDETAに上記決定チ
ャンネル受信時の直流レベルを与えているので、既述し
たようなチャンネル間レベル偏差によってAGC検波信
号VDETAのレベルは決定チャンネル受信時における理想
とするレベルよりもずれていることが予想される。CP
U56は、そのときの増幅トランジスタQ3のベース電
位すなわちAGC検波信号VDETAをA/Dコンバータ5
5を介してデータVDETDとして読み込む(ステップS1
7)。そうしてこのステップS17で読み込んだAGC
検波信号と、先のステップS15において読み込んで記
憶しておいたAGC検波信号とをレベル比較し(ステッ
プS18)、両者が等しくないと判別した場合は、両者
が一致するよう可変電圧回路521へ供給すべき制御信
号VCNTAのレベルを変化させるべく当該制御信号データ
CNTDを所定単位量だけ変化させ(ステップS19)、
再びステップS17に移行する。従って、両者が一致す
るまでステップS19が繰り返される。
【0035】例えば、図10の如くAGC開始レベルE
0 及びスレッショルドレベルVthの下、ステップS11
により決定チャンネル受信時のAGC検波信号のレベル
は実線の如き特性となるが、ステップS13,S14及
びS15によって得られる実際のRF信号入力時(RF
信号入力レベルがEx である場合)における決定チャン
ネル選局時のAGC検波信号のレベルは図示の如き電圧
DETD0 となる。そしてこの場合ステップS16及びS
17によって得られる同じく実際のRF信号入力時にお
ける設定すべきチャンネル(決定チャンネルよりも1つ
大きいチャンネル)選局時のAGC検波信号のレベルが
図示の如き電圧VDETDであり、ステップS14において
読み出したAGC開始レベル設定データたる可変電圧回
路521への制御信号データVCNTD0 であるとすれば、
以後、ステップS19を経る度にかかる制御信号データ
CNTDが、VCNTD0 +ΔVCNTD,VCNTD0 +2Δ
CNTD,VCNTD0 +3ΔVCNTD,……とΔVCNTDずつ増
加し、これに対応してステップS17において読み込ま
れるAGC検波信号のレベルもVCNTD1 ,VCNTD2 ,…
…と変化していくこととなる。この図からも明らかとな
るように、ステップS17,S18,S19のフローを
繰り返すことによってAGC検波信号のレベルはだんだ
んと決定チャンネル選局時におけるAGC検波信号レベ
ルVCNTD0 に近づいていき、最終的にはステップS18
においてAGC検波信号のレベルVCNTDが決定チャンネ
ル選局時におけるAGC検波信号レベルVCNTD0 と判別
した場合にその繰り返しフローを脱するのである。
【0036】ステップS18において、両者が等しいと
判別した場合(厳密には両者が等しいとみなした場合)
はそのときの制御信号データVCNTDをAGC開始レベル
設定データとして、ステップS16において選局したチ
ャンネルとともにメモリ57に記憶する(ステップS2
0)。なお、図8と同様、図10において、AGC検波
信号のレベルは負極性となっており、電圧Vの増加方向
はAGC検波信号VDETAのレベルの減少方向に対応して
いる。つまりAGC検波信号VDETAのレベルが大きくな
るとその電圧が下がる。
【0037】こうしてステップS16で選局した1のチ
ャンネルにおけるAGC開始レベル設定データが記憶さ
れるのである。上記ステップS13ないしS20のフロ
ーのAGC開始レベル設定処理は、ステップS12にお
いてユーザが設定しようとするチャンネル毎に実行さ
れ、実行された各チャンネルに対応したAGC開始レベ
ル設定データがその設定チャンネルとともにメモリ57
に記憶されることとなる。かかるルーチンを呼び出す際
には、先の実施例のように、端子1tに設定したいAG
C開始レベルに相当する所定レベルのRF信号を供給す
る必要がない。本実施例によれば、チャンネル毎にAG
C開始レベルを設定するのに、端子1tに設定したいA
GC開始レベルに相当する所定レベルのRF信号を供給
する必要があるのは、ステップS11においてなされる
1つのチャンネルについてだけで、他のチャンネルにお
いては実際の入力RF信号に基づいて設定することがで
きる。従って、先の実施例に比べRF信号発生器6の操
作を必要としない分簡単な制御にてAGC開始レベルの
設定処理をなすことができる。また、本実施例において
は、AGC検波信号レベルをあるレベル(スレッショル
ドレベルもしくは決定チャンネル選局時のAGC検波信
号レベル)に設定するのに、先の実施例の如く制御信号
データVCNTDを所定の最小レベル(Vmin )から増加さ
せるのではなく、決定チャンネル選局時における制御信
号データVCNTD0 から変化させるようにしているので、
より迅速にAGC開始レベル設定データを導出すること
ができる。さらに、本実施例においては、決定チャンネ
ルを1つに決めていたが、これに限らず、決定チャンネ
ルを、AGC開始レベルを設定した直前のチャンネルに
順繰りに替えていくようにしても良い。これによれば、
本実施例にもまして迅速なAGC開始レベルの設定をす
ることができる。
【0038】必要な全てのチャンネルにおけるAGC開
始レベルの設定が終了した後は、受像機が選局したチャ
ンネルに対応するAGC開始レベル設定データがメモリ
57から読み出される。そして、その読み出されたデー
タを制御信号データVCNTDとしてD/Aコンバータ54
に転送し、D/Aコンバータ54がこのデータをアナロ
グの制御信号VCNTAに変換して可変電圧回路521へ供
給する。可変電圧回路521は、供給されたこのAGC
開始レベル設定データに対応する制御信号に応じてAG
C検波信号の直流レベルを決定する。このように、先の
実施例と同様本実施例においても、選局チャンネル毎に
AGC検波信号の直流レベルが調整されるので、選局チ
ャンネルが変わってもAGC開始レベルを常に一定に保
つことができ、上述の如き従来例において問題となった
チャンネル間レベル偏差の影響は受けることがないので
ある。
【0039】なお、上記各実施例においては、IF・A
GC増幅回路52Aにおいて供給されたAGC検波信号
DETAの直流レベルを、増幅トランジスタQ3のベース
と接地点との間に介在する可変電圧回路521によって
調整することによって、中間周波増幅回路2へのIF・
AGC信号及びチューナー回路1へのRF・AGC信号
の双方のAGC開始レベルを設定する構成としたが、本
発明はこれに限定されない。その他の実施例としては図
11に示されるRF・AGC増幅回路53Aの如く、増
幅トランジスタQ6のベースに一端が給電された抵抗の
他端と上記可変電圧回路521と同様の可変電圧回路5
31の出力端とが接続された構成が挙げられる。図11
においては図6と同等の部分に同一の符号が付されてい
る。かかる図11の構成においては、チューナー回路1
へのRF・AGC信号についてのみチャンネル毎にAG
C開始レベルを設定する構成としており、IF・AGC
増幅回路52における増幅トランジスタQ3のエミッタ
から出力されるAGC検波レベルに応じた信号の直流レ
ベルを、可変電圧回路531によって調整することによ
り達成される。この可変電圧回路531を用いたAGC
開始レベル設定のための制御についても、増幅トランジ
スタQ6のベース入力電圧をAGC検波信号VDETAとし
てA/Dコンバータ55に導出するとともに、可変電圧
回路531の出力電圧を変えるための制御信号VCNTA
D/Aコンバータ54より供給する構成として上記図6
の場合と同様に実行される。
【0040】このようにRF・AGC信号のAGC開始
レベルのみをチャンネル毎に設定する構成においても、
相当の効果を期待することができる。また同様に、IF
・AGC信号のAGC開始レベルのみをチャンネル毎に
設定する構成においても、相当の効果を期待することが
できる。さらに、上記各実施例においては、ユーザーが
必要とするチャンネルのみAGC開始レベルを設定した
が、当システムにおいて存在する全てのチャンネルにつ
きAGC開始レベルを設定するのにその全てのチャンネ
ルにつき図7または図9のフローを行わず、最小チャン
ネルから最大チャンネルまでの間において数チャンネル
飛びの幾つかのチャンネルのみ図7もしくは図9のフロ
ーに従ったAGC開始レベルの設定を行い、それ以外の
チャンネルについてはその設定した前後どちらかのチャ
ンネルと同じAGC開始レベル設定データを記憶するこ
とで済ますこともできる。
【0041】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明のAGC回
路によれば、本発明によるAGC回路は、供給される高
周波信号の入力レベルを示す受信レベル信号に基づいて
チューナー及び/または中間周波増幅回路の利得を変化
せしめる利得制御手段によって、所定入力レベルの高周
波信号が入力された場合における受信レベル信号のレベ
ルをチャンネル毎に所定直流レベルに設定する。また、
本発明によるAGC回路は、供給される高周波信号の入
力レベルを示す受信レベル信号に基づいてチューナー及
び/または中間周波増幅回路の利得を変化せしめる利得
制御手段によって、所定入力レベルの前記高周波信号が
入力された場合における受信レベル信号のレベルと所定
直流レベルとの差に応じた制御データを1の所定チャン
ネルにつき記憶しておき、指定チャンネルとともに発せ
られた選局指令に応答してその記憶しておいた所定チャ
ンネル及び制御データを読み出しチューナーにおいてこ
の読み出した所定チャンネルを選局しかつその読み出し
た制御データに応じて受信レベル信号の直流レベルを変
化させこのときの受信レベル信号のレベルを保持した後
チューナーにおいて指定チャンネルを選局しこのときの
受信レベル信号のレベルを所定チャンネルの選局時にお
いて保持した受信レベル信号のレベルと一致させるべく
受信レベル信号の直流レベルを変化させる。このように
本発明においては、チャンネル毎に所定入力レベルすな
わちAGC開始レベルを設定することができるので、受
信機内におけるトランジスタ等の素子の特性や段間結合
等によって生じるチャンネル間レベル偏差に拘らず、常
に一定なAGC開始レベルを維持することができる。そ
して本発明は、多チャンネル信号を受信するCATVシ
ステム等の受像機に極めて好適となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のAGC回路の一般的構成を示すための受
像機のブロック図。
【図2】図1の受像機におけるAGC回路の作用動作を
説明するためのAGC及び利得特性図。
【図3】図1の受像機におけるAGC回路のAGC開始
レベル設定動作を説明するためのRF・AGC及びAG
C検波信号レベル特性図。
【図4】図1の受像機におけるAGC回路の作用動作の
欠点を説明するためのRF・AGC及び利得特性図。
【図5】本発明による一実施例のAGC回路の構成を示
すための受像機のブロック図。
【図6】図5の受像機における主要部を具体的に示す回
路図。
【図7】図5及び図6におけるAGC回路のAGC開始
レベル設定処理の手順の一例を説明するためのフローチ
ャート。
【図8】図5及び図6におけるAGC回路のAGC開始
レベル設定処理の手順の一例を図7のフローチャートと
ともに説明するためのAGC検波信号レベル特性図。
【図9】図5及び図6におけるAGC回路のAGC開始
レベル設定処理の手順の他の例を説明するためのフロー
チャート。
【図10】図5及び図6におけるAGC回路のAGC開
始レベル設定処理の手順の他の例を図9のフローチャー
トとともに説明するためのAGC検波信号レベル特性
図。
【図11】本発明によるその他の実施例を示す回路図。
【主要部分の符号の説明】
1 チューナー回路 10 高周波増幅回路 11 局部発振回路 12 混合回路 2 中間周波増幅回路 3 映像検波回路 4 映像増幅回路 5A AGC回路 51 AGC検波回路 52A IF・AGC増幅回路 521 可変電圧回路 53,53A RF・AGC増幅回路 531 可変電圧回路 54 D/Aコンバータ 55 A/Dコンバータ 56 CPU 57 メモリ 58 入力部 59 インターフェイス回路

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高周波信号を増幅してこれを中間周波信
    号に変換するチューナーと、前記チューナーより出力さ
    れる中間周波信号を増幅する中間周波増幅回路とを有す
    る受信機の利得を制御するAGC回路であって、 前記高周波信号の入力レベルに応じたレベルを有する受
    信レベル信号を出力する受信レベル信号生成手段と、前
    記受信レベル信号のレベルに基づいて前記チューナー及
    び/または前記中間周波増幅回路の利得を変化せしめる
    利得制御手段とを有し、前記利得制御手段は、所定入力
    レベルの前記高周波信号が入力された場合における前記
    受信レベル信号のレベルをチャンネル毎に所定直流レベ
    ルに設定することを特徴とするAGC回路。
  2. 【請求項2】 前記利得制御手段は、所定入力レベルの
    前記高周波信号が入力された場合における前記受信レベ
    ル信号のレベルと前記所定直流レベルとの差に応じた制
    御データをチャンネル毎に記憶する記憶手段と、前記記
    憶手段から前記チューナーにおいて選局されたチャンネ
    ルに対応する前記制御データを読み出しこの読み出した
    制御データに応じて前記受信レベル信号の直流レベルを
    変化させるレベル調整手段とを有することを特徴とする
    請求項1記載のAGC回路。
  3. 【請求項3】 高周波信号を増幅してこれを中間周波信
    号に変換するチューナーと、前記チューナーより出力さ
    れる中間周波信号を増幅する中間周波増幅回路とを有す
    る受信機の利得を制御するAGC回路であって、 前記高周波信号の入力レベルに応じたレベルを有する受
    信レベル信号を出力する受信レベル信号生成手段と、前
    記受信レベル信号のレベルに基づいて前記チューナー及
    び/または前記中間周波増幅回路の利得を変化せしめる
    利得制御手段とを有し、前記利得制御手段は、所定入力
    レベルの前記高周波信号が入力された場合における前記
    受信レベル信号のレベルと前記所定直流レベルとの差に
    応じた制御データを1の所定チャンネルにつき記憶する
    記憶手段を含み、指定チャンネルとともに発せられた選
    局指令に応答して前記記憶手段から前記所定チャンネル
    及び前記制御データを読み出し前記チューナーにおいて
    この読み出した所定チャンネルを選局しかつその読み出
    した制御データに応じて前記受信レベル信号の直流レベ
    ルを変化させこのときの前記受信レベル信号のレベルを
    保持した後前記チューナーにおいて前記指定チャンネル
    を選局しこのときの前記受信レベル信号のレベルを前記
    所定チャンネルの選局時において保持した前記受信レベ
    ル信号のレベルと一致させるべく前記受信レベル信号の
    直流レベルを変化させることを特徴とするAGC回路。
  4. 【請求項4】 前記利得制御手段は、前記所定チャンネ
    ルの選局時において保持した前記受信レベル信号のレベ
    ルと前記指定チャンネルの選局時における前記受信レベ
    ル信号のレベルとの差に応じた制御データをチャンネル
    毎に記憶する記憶手段と、この記憶手段から前記チュー
    ナーにおいて選局されたチャンネルに対応する前記制御
    データを読み出しこの読み出した制御データに応じて前
    記受信レベル信号の直流レベルを変化させるレベル調整
    手段とを有することを特徴とする請求項3記載のAGC
    回路。
  5. 【請求項5】 前記所定入力レベルは、AGC開始レベ
    ルであり、前記所定直流レベルは、AGC開始レベルを
    決定するスレッショルドレベルであることを特徴とする
    請求項1,2,3,または4記載のAGC回路。
JP6035093A 1993-03-19 1993-03-19 Agc回路 Pending JPH06276116A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0804023A2 (en) * 1996-04-24 1997-10-29 Lg Electronics Inc. High speed channel detection, storing, and switching apparatus and method thereof
US6965656B2 (en) 2001-03-19 2005-11-15 Sharp Kabushiki Kaisha Automatic gain control method and automatic gain control circuit

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