JPH06276007A - マイクロストリップアンテナ - Google Patents

マイクロストリップアンテナ

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JPH06276007A
JPH06276007A JP5708393A JP5708393A JPH06276007A JP H06276007 A JPH06276007 A JP H06276007A JP 5708393 A JP5708393 A JP 5708393A JP 5708393 A JP5708393 A JP 5708393A JP H06276007 A JPH06276007 A JP H06276007A
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dielectric plate
strip line
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dielectric
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Atsuya Andou
篤也 安藤
Yasunobu Honma
保信 本間
Kenichi Kagoshima
憲一 鹿子嶋
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 携帯無線機に内蔵するマイクロストリップア
ンテナに関し、特に高い工作精度を要求されることな
く、均一な特性のものを容易に製造し得るアンテナ構造
の実現を目的とする。 【構成】 1方の面に放射素子を被着し、他方の面にス
トリップ線路を被着して、該ストリップ線路と放射素子
とを導体で接続した第1の誘電体板と、1方の面にスト
リップ線路を被着し、他方の面に接地導体を被着した第
2の誘電体板とを、それぞれの誘電体板のストリップ線
路を有する面が向き合うように近接して平行に配置し、
第1の誘電体板上のストリップ線路と第2の誘電体板上
のストリップ線路とが電磁的に結合するように構成す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、携帯無線機等に内蔵す
るアンテナに関し、特に高い工作精度が要求されること
なく、特性の揃ったアンテナを容易に製造することので
きるマイクロストリップアンテナの構造に係る。
【0002】
【従来の技術】図15は、従来のマイクロストリップア
ンテナの構成の例を示す図であって、(a)は正面図、
(b)は側面図、(c)は底面図を示している。同図に
おいて、39はアンテナ放射素子、40は誘電体板、4
1は接地導体、42は同軸線路の外導体、43は同軸線
路の内導体、44はアンテナ放射素子39の給電点を表
わしている。この図に示すような同軸線路によりアンテ
ナ放射素子39に給電している従来のマイクロストリッ
プアンテナでは、接地導体41、誘電体板40、およ
び、アンテナ放射素子39を貫通する穴を設け、同軸線
路の外導体42を接地導体41に半田付けし、内導体4
3は誘電体板40およびアンテナ放射素子39を貫通す
る穴を通して、アンテナ放射素子39に半田付けする構
成を採っている。
【0003】図16は、上述したような従来のマイクロ
ストリップアンテナを組み込んだ携帯無線機の構成の例
を示す図であって、45は携帯無線機の筐体を表わして
いる。このような構成の従来の携帯無線機では、無線機
が直立状態の時にはマイクロストリップアンテナは垂直
偏波アンテナとして動作する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、従来
のマイクロストリップアンテナの給電は同軸線路に依っ
ており、そのため、接地導体、誘電体板、および、アン
テナ放射素子を貫通する穴をあけて、同軸線路の外導体
を接地導体に半田付けすると共に、内部導体をこの穴を
通してアンテナ放射素子に半田付けすると言う方法を採
っていたから、製造工程が多くなる。
【0005】また、給電点44の位置によりマイクロス
トリップアンテナの入力インピーダンス特性が変化する
ので、給電点44の位置を正確に設定しなければならな
い。そのため、多くの特性の揃ったアンテナを作ること
が非常に困難であった。
【0006】このように、従来のマイクロストリップア
ンテナでは、製造工程が多いこと、および高い製作精度
が要求されるため、特性の揃ったアンテナを作ることが
困難であって、量産性に劣ると言う問題点を有してい
た。
【0007】また、このようなアンテナを装着した携帯
無線機について見ると、図17に示すように、実際の通
話状態においては携帯無線機は使用者の手46に保持さ
れ、人体頭部47に当てて鉛直方向から傾けられて使用
される。
【0008】従って、アンテナの偏波特性は垂直偏波の
みならず水平偏波に対しても指向性を持つようになり、
アンテナ実効利得が低下する。図18は携帯無線機筐体
の傾き角度に対するアンテナ実効利得の変化を示したも
のである。同図から明らかなように、傾き角度αが90
°のときには実効利得は約10dBも低下する。
【0009】このように、従来の携帯無線機では、アン
テナの偏波特性が使用条件により変動してアンテナ実効
利得が変化するという問題があった。
【0010】本発明は、このような従来の課題を解決す
るために成されたものであって、高い製作精度が要求さ
れることなく、均一な特性が容易に得られるマイクロス
トリップアンテナを提供すると共にこれを携帯無線機に
装着したとき、実際の使用に際して、該携帯無線機が傾
けられても実効利得の低下を生ずることのない構造の、
マイクロストリップアンテナを実現することを目的とし
ている。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、上述の
課題は前記特許請求の範囲に記載した手段により解決さ
れる。
【0012】すなわち、請求項1の発明は、1方の面に
アンテナ放射素子を被着し、他方の面にストリップ線路
を被着して、該ストリップ線路とアンテナ放射素子とを
導体で接続した第1の誘電体板と、1方の面にストリッ
プ線路を被着し、他方の面に接地導体を被着した第2の
誘電体板とを、それぞれの誘電体板のストリップ線路を
有する面が向き合うように近接して配置し、第1の誘電
体板上のストリップ線路と第2の誘電体板上のストリッ
プ線路とが電磁的に結合するようにしたマイクロストリ
ップアンテナである。
【0013】また、請求項2の発明は、上記アンテナに
ついて、第1の誘電体板が、該第1の誘電体板上のスト
リップ線路と第2の誘電体板上のストリップ線路との電
磁的な結合を保ちつつ、回転し得る如く成し、上記回転
中心軸を第1の誘電体板の重心位置から外れた位置に設
けるように構成したものである。
【0014】
【作用】本発明のマイクロストリップアンテナは、第1
の誘電体板上に設けたアンテナ放射素子とその背面に設
けたストリップ線路とを導体で接続すると共に、該スト
リップ線路と第2の誘電体板に設けたストリップ線路と
が、それらの一部で重なり合うか、または交差する等に
より電磁的に結合するように構成されている。
【0015】従って、アンテナ放射素子の給電は、「第
2の誘電体板上のストリップ線路→電磁結合→第1の誘
電体板上のストリップ線路→接続導体→アンテナ放射素
子」の経路で行なわれる。
【0016】本発明では、このような構造としているの
で、同軸線路により給電する場合に必要とした穴開けや
半田付けをすることなしに、簡単な接着をするだけでア
ンテナを製作することができる。
【0017】また、2つのストリップ線路の位置合わせ
を正確に行わなくとも入力インピーダンス特性が大きく
変化しないので、均一なアンテナ特性を有するアンテナ
を得ることが可能であるから量産性に優れている。
【0018】請求項2の発明においては、アンテナ放射
素子を有する第1の誘電体板が、回転し得る構造を採っ
ており、また、その回転中心の外側に重心があるので誘
電体板の面が重心位置が下側になるように回転して、ア
ンテナ放射素子を常に一定の状態に保持する。 従っ
て、携帯無線機の使用に際し、携帯無線機の傾斜角度が
変動しても、アンテナ放射素子の所定の偏波特性を維持
することができる。
【0019】
【実施例】図1は本発明の第1の実施例を示す図であっ
て、(a)は正面図、(b)は側面図、(c)は底面図
を示している(これら(a),(b),(c)の関係
は、後述する“図4”〜“図7”の場合も同様であ
る)。
【0020】同図において、1は第1の誘電体板、2は
第2の誘電体板、3は第1の誘電体板1の表面に被着せ
しめた金属被膜から成るアンテナ放射素子、4は第1の
誘電体板1の背面に被着せしめた金属被膜からなる第1
のストリップ線路、5は第2の誘電体板2の表面に被着
せしめた金属被膜より成る第2のストリップ線路、6は
第2の誘電体板2の背面に被着せしめた金属被膜からな
る接地導体を表わしている。
【0021】また、7は第1の誘電体板1の背面に設け
たストリップ線路4と第2の誘電体板2の表面に設けた
ストリップ線路5との間に設けた第3の誘電体板であ
り、誘電体板1の安定性確保のため挿入したものであ
る。
【0022】更に、8は第1の誘電体板1の表面に被着
せしめた金属被膜からなるアンテナ放射素子3と、第1
の誘電体板1の背面に被着せしめた金属被膜から成る第
1のストリップ線路4を接続する金属導体、9はアンテ
ナ接栓を表わしている。
【0023】第1のストリップ線路4は第2のストリッ
プ線路5の上部に、2つのストリップ線路が誘電体板に
垂直な方向から見たときその一部が重なるように配置さ
れているため、アンテナ接栓9より入力された高周波電
流は第2のストリップ線路5を伝搬し、電磁結合により
第1のストリップ線路4に高周波電流を誘起する。
【0024】さらに第1のストリップ線路4に誘起され
た高周波電流は第1のストリップ線路4と、アンテナ放
射素子3を接続する金属導体8によりアンテナ放射素子
3に給電される。アンテナ放射素子3の素子長は誘電体
板1、2および7の誘電率を勘案した共振波長のおよそ
1/2の電気長に設定することにより、所望の周波数帯
域において共振が得られる。
【0025】図2は本実施例のアンテナのリターンロス
特性を示したものであり、良好な共振特性が得られてい
ることがわかる。図3は本実施例の水平面内での垂直
(Eθ)・水平(Eφ)両偏波の放射指向性を示す図で
あり、アンテナ放射素子3は第2のストリップ線路4に
より金属導体8を介して給電されているので、アンテナ
放射素子3は第1のストリップ線路4の長手方向に主偏
波を持つアンテナとして動作していることがわかる。そ
して、最大約2.0dBdの指向性利得が得られてお
り、良好な放射特性が実現されていることが分かる。
【0026】本実施例のマイクロストリップアンテナで
は、前述のように第1のストリップ線路4と第2のスト
リップ線路5は電磁結合により電気的に接続されている
ので、2つのストリップ線路の位置合わせを正確に行わ
なくても入力インピーダンス特性を容易に維持すること
ができる。
【0027】さらに、第1の誘電体板1の取り外しが容
易であり、また、第1のストリップ線路4と第2のスト
リップ線路5の交差角度が変化しても両線路は電磁結合
しているから、偏波特性がアンテナ設置場所により異な
る場合でも、手動で第1の誘電体板の取付け角度を変え
ることにより、所望の偏波に対して感度を有するように
アンテナの偏波特性を変化させることができる。
【0028】本実施例ではアンテナ放射素子3の形状が
正方形の場合を示したが、アンテナ放射素子3の形状が
長方形、円形の場合でも全く同様のアンテナ特性が得ら
れる。また、本実施例では、誘電体板2の形状が正方形
の場合を示したが、誘電体板2の形状は正方形に限るも
のではなく、長方形や円形の場合でも全く同様に本発明
を適用可能であることは言うまでもない。これらのこと
は、以下に説明する他の実施例についても同様である。
【0029】図4は本発明の第2の実施例を示す図であ
って、前記第1の実施例において説明したアンテナ放射
素子3と、第1のストリップ線路4を接続する金属導体
8をスルーホール10により構成したものである。この
場合は、アンテナ放射素子3においてスルーホール10
の位置を変えることにより、アンテナ接栓9から見た入
力インピーダンス特性を調節することが可能であり、最
も良好な状態でアンテナを動作せしめることができる。
上記スルーホール10の代りに金属ピンを用いても同様
な構成を採ることができる。
【0030】図5は本発明の第3の実施例を示す図であ
る。同図において、1は第1の誘電体板、2は第2の誘
電体板、3は第1の誘電体板1の表面に被着せしめた金
属被膜から成るアンテナ放射素子、4は第1の誘電体板
1の背面に被着せしめた金属被膜からなる第1のストリ
ップ線路、5は第2の誘電体板2の表面に被着せしめた
金属被膜より成る第2のストリップ線路、6は第2の誘
電体板2の背面に被着せしめた金属被膜からなる接地導
体を表わしている。
【0031】また、7は第1の誘電体板1の背面に設け
たストリップ線路4と、第2の誘電体板2の表面に設け
たストリップ線路5との間に設けた誘電体板であり、誘
電体板1の安定性確保のため挿入したものである。
【0032】更に、8は第1の誘電体板1の表面に被着
せしめた金属被膜からなるアンテナ放射素子3と、第1
の誘電体板1の背面に被着せしめた金属被膜から成る第
1のストリップ線路4を接続する金属導体、9はアンテ
ナ接栓、11は第2のストリップ線路5の先端部、12
は第2のストリップ線路5の先端部11に接続された円
弧状の第3のストリップ線路、13は第3のストリップ
線路の先端部、14は第3のストリップ線路12の先端
部13に接続され、共振波長のほぼ1/4の電気長を有
する第4のストリップ線路、15は第4のストリップ線
路14の先端部を表わしている。
【0033】本実施例は、このような構成になっている
ため、アンテナ接栓9より入力された高周波電流は、第
2のストリップ線路5および第3のストリップ線路12
を伝搬し、第4のストリップ線路14の先端部15で反
射される。第4のストリップ線路14の素子長を共振波
長のほぼ1/4の電気長に設定しているので、第3のス
トリップ線路12において定在波電流の振幅が最大とな
る。
【0034】第1のストリップ線路4は第3のストリッ
プ線路12の上部に配置されるため、電磁結合により第
1のストリップ線路4に高周波電流が誘起されるが、上
述したように第3のストリップ線路12において定在波
電流の振幅が最大となることから、強い電磁結合が得ら
れる。
【0035】更に、第1のストリップ線路4を伝搬した
高周波電流は第1のストリップ線路4と、アンテナ放射
素子3を接続する金属導体8によりアンテナ放射素子3
に給電される。アンテナ放射素子3の素子長は誘電体
1、7および2の誘電率を勘案した共振波長のおよそ1
/2の電気長に設定することにより、所望の周波数帯域
において共振させることが可能であり、図3に示した放
射指向性とほぼ同様の放射指向性を得ることができる。
【0036】図6は、図5における円弧状のストリップ
線路12を短い直線状のストリップ線路16で置き換え
た場合の構成の例を示す図であり、このような構成とし
ても円弧状のストリップ線路12を用いた場合とほぼ同
様なアンテナ特性が得られる。
【0037】また、図5および図6では、誘電体板2の
表面に設けたストリップ線路5に円弧状のストリップ線
路12または短いストリップ線路16を接続し、さらに
共振波長のほぼ1/4の電気長を有するストリップ線路
14を接続した構成としているが、このような構成を誘
電体板1の背面に設けたストリップ線路4に対して適用
することも可能である。
【0038】図7は本発明の第4の実施例を示す図であ
って、(a)は正面図、(b)はB・B線断面図、
(c)はC・C線断面図を示している。これは、後述の
“図9”“図13”も同様である。前記第3の実施例に
おける第2のストリップ線路5と第4のストリップ線路
14をトリプレート線路とした場合の構成の例を示すも
のである。
【0039】同図において17は第2のストリップ線路
5の上部に配置した第4の誘電体板、18は第4の誘電
体板17の上部に配置した第2の接地導体、19は第2
の接地導体18の上部に配置した第5の誘電体板、20
は第3のストリップ線路12と、第2のストリップ線路
5、および第4のストリップ線路14を第2の接地導体
18に設けた小さい穴を通して接続している金属導体を
表わしている。
【0040】本実施例はこのような構成となっているこ
とから、第2のストリップ線路5および第4のストリッ
プ線路14とアンテナ放射素子3との相互結合の影響を
なくすことができるので、より良好な共振特性を得るこ
とができる。
【0041】本実施例で説明したトリプレート線路によ
る給電は、前記各実施例のアンテナ構造に対しても、同
様に適用できるものである。図8は本発明の第5の実施
例を説明する図であって、本発明において可能なアンテ
ナ放射素子3の形状の例を示したものである(この図に
おいては、形状を明確にするためアンテナ放射素子に斜
線を施して示している)。
【0042】図8(a)において、21はアンテナ放射
素子3に設けたスロットである。このように、スロット
21の長さと幅および設置位置を変えることにより、ア
ンテナ放射素子3の寸法を変えることなしにアンテナの
共振周波数を下げることができる。従って、アンテナの
小形化に有効である。
【0043】図8(b)において、22はアンテナ放射
素子3に設けた切り込みである。このように、アンテナ
放射素子3に切り込み22を設けてもスロットと同様、
アンテナ放射素子3の寸法を変えることなしにアンテナ
の共振周波数を下げることができる。
【0044】図8(c)において、23は誘電体板1の
表面に設けたストリップ線路、24は誘電体板1の表面
に設けたストリップ線路23が誘電体板1の背面に設け
たストリップ線路4の上部に位置するように設けた切り
込みである。切り込み24の長さを調節することにより
アンテナ接栓9から見た入力インピーダンス特性を最適
な状態にすることができるので、良好な共振特性を得る
ことができる。
【0045】図8(d)は誘電体板1の表面に無給電素
子25を被着せしめた場合の構成例を示すものである。
アンテナ放射素子3の素子長は誘電体板1、2および7
の誘電率を勘案した共振波長のほぼ1/2の電気長に設
定することにより所望の周波数帯域において共振が得ら
れる。
【0046】また、無給電素子25はアンテナ放射素子
3と異なる共振波長に設定されており、アンテナ放射素
子3を介して無給電素子25上には、その共振波長に対
応した周波数において電流が誘起される。すなわち、異
なる2つの周波数において動作するアンテナ放射素子を
形成することができる。
【0047】このような、無給電素子によるアンテナ放
射素子の2共振化は、前記各実施例のアンテナ構造に対
しても同様に適用できるものである。図9は本発明の第
6の実施例を示す図であって、26は第1の誘電体板1
に設けた重り、27は第1の誘電体板1に設けたアンテ
ナ回転軸、28は第2の誘電体板2の表面に設けたアン
テナ回転軸支持部、29は誘電体材料から成るアンテナ
カバー、30はアンテナカバー29の背面に設けたアン
テナ回転軸支持部を表わしている。
【0048】第1の誘電体板1に設けたアンテナ回転軸
27と、第2の誘電体板2に設けたアンテナ回転軸支持
部28とアンテナカバー29の背面に設けたアンテナ回
転軸支持部30が、互いに合わさるように第2の誘電体
板2の上に第1の誘電体板1を重ね、さらに第1の誘電
体板1の上にアンテナカバー29を重ねた構成としてい
る。
【0049】このように、アンテナ放射素子3は、誘電
体板1に重り26とアンテナ回転軸27を設けることに
より、アンテナ回転軸27を中心として360°自由に
回転できるようになっている。
【0050】図10に示すように、このアンテナが携帯
無線機に実装され使用される場合、誘電体板1は重り9
が下になるように回転し直立する。同図において、2は
アンテナの誘電体板、45は携帯無線機筐体であり、携
帯無線機筐体45が直立している状態を示している。
【0051】このとき、携帯無線機は直立しているの
で、重り26は重力によりアンテナ下端に位置し、これ
によりアンテナ放射素子3は垂直偏波に対して感度を有
する。図11は携帯無線機が実際に使用された状態を示
したものであり、46は使用者の手、47は使用者の人
体頭部を表わしている。この時、携帯無線機筐体45は
使用者の頭部47の横で斜に傾けられているが、アンテ
ナ放射素子3は重り26によりアンテナ回転軸27を回
転中心として回転し、図11に示すように垂直偏波に感
度を有する方向に動く。
【0052】即ち、図9に示した実施例では、携帯無線
機の傾斜角度が使用条件により人為的に変動しても、ア
ンテナ放射素子3は常に垂直偏波に対して感度を持つよ
うに動き、偏波特性が維持されるので、アンテナ実効利
得を一定とすることができる。
【0053】図9では、アンテナ回転軸を誘電体板1の
背面に設けたストリップ線路4上にあって、ストリップ
線路4の長手方向の長さを2等分する位置に設けた場合
を示したが、アンテナ回転軸を誘電体板1の背面に設け
たストリップ線路4上またはストリップ線路4の延長線
上にあって、ストリップ線路の長手方向の長さを2等分
する位置からずらして設けた場合でも全く同様のアンテ
ナ特性が得られる。
【0054】図12は本発明の第7の実施例を説明する
図であって、先に図9に基づいて説明したアンテナ放射
素子を有する誘電体板が回転する構造における、該誘電
体板の支持方法の例を断面図として各種示したものであ
る。同図(a)は前記第6の実施例におけるアンテナ回
転軸27を誘電体板1を貫通するアンテナ回転軸31に
置き換えた場合の構成の例である。同図(b)におい
て、32は誘電体板1の背面に設けたアンテナ回転軸、
33は誘電体板2に設けたアンテナ回転軸支持部であ
り、アンテナ回転軸32およびアンテナ回転軸支持部3
3の直径を不均一とした場合の構成例である。
【0055】このような構成とすることにより、誘電体
板2がどのような角度に傾いても、アンテナ放射素子3
が誘電体板2から離脱することなく誘電体板2と一定の
距離を保ち、アンテナ放射素子3が重り26により36
0°回転することができる。また、この構成ではアンテ
ナカバーを必ずしも必要としない。
【0056】同図(c)は、(b)における誘電体板2
に設けたアンテナ回転軸支持部33を給電線5の表面に
設けたものであり、前記実施例と同様な効果が得られ
る。同図(d)において、34は誘電体板1の表面に設
けたアンテナ回転軸、35はアンテナカバー29の背面
に設けたアンテナ回転軸支持部であり、アンテナ回転軸
34およびアンテナ回転軸支持部35の直径を不均一と
した場合の構成例である。
【0057】このような構成となっていることから、誘
電体板2がどのような角度に傾いてもアンテナ放射素子
3はアンテナカバー12から離脱することなく誘電体板
2と一定の距離を保ち、アンテナ放射素子3が360°
回転することができる。
【0058】また、誘電体板2の表面に設けた給電線5
と誘電体板1の背面に設けた給電線4との間にアンテナ
回転軸を設けていないので、アンテナ回転軸が電磁結合
の妨げにならず、良好な共振特性が得られる。
【0059】図12(e)において、36は誘電体板1
の内部に設けたアンテナ回転軸支持部、37は誘電体板
1の保持部材である。このように、保持部材37をアン
テナ回転軸31に設けることにより、誘電体板1と誘電
体板2との距離を一定に保ことができるので、アンテナ
回転軸がアンテナカバーまたは誘電体板2に固定されて
いても誘電体板1は360°回転することができる。
【0060】図13は本発明の第8の実施例を説明する
図であって、38は第1の誘電体板の形状をT字形にし
た誘電体板であり、前記第6の実施例の図9における誘
電体板1の形状がアンテナ放射素子3の形状と異なる場
合の実施例を示したものである。
【0061】このような構成になっているため、誘電体
板38そのものが振り子のように動作するので、誘電体
板1は重りを設けなくてもアンテナ回転軸27を中心と
して360°自由に回転することができる。
【0062】本実施例で示したようなアンテナ放射素子
の構成は、前記各実施例のアンテナ構造にも同様に適用
できる。図14は本発明の第9の実施例を説明する図で
あって、先に図9で示した実施例のような構成における
重りの配置方法の例を示したものであって、(a)〜
(e)のそれぞれについて、左側に正面図を、右側にB
・B線断面図を配して構造を示している。同図(a)は
重りを誘電体板1の内部に設けた場合であり、前記実施
例で説明したものである。(b)は重り26をアンテナ
放射素子3の表面に設けたものである。また、重り26
を誘電体板1の背面に設けることもできる。(c)は複
数個の重り26をアンテナ放射素子3の表面に設けたも
のである。また、複数個の重り26を誘電体板1の背面
に設けることもできる。(d)、(e)は重り26を誘
電体板1の側面に設けたものである。
【0063】本実施例で示した重りの構成は、前記実施
例中の重りを必要とするアンテナ構造の総てに適用でき
る。
【0064】
【発明の効果】本発明によれば、アンテナ特性の均一な
マイクロストリップアンテナを容易に実現することがで
きる。そして、製作に際して微妙な調整などを必要とし
ないから量産性に勝れると言う利点が−る。
【0065】また請求項2の発明では、上記アンテナを
実際の携帯無線機に実装したとき、携帯無線機が傾いた
状態で使用されてもアンテナの偏波特性を一定にするこ
とができるから、安定した実効利得を得ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示す図である。
【図2】本発明のアンテナのリターンロス特性を示す図
である。
【図3】本発明の垂直・水平両偏波放射指向性を示す図
である。
【図4】本発明の第2の実施例を示す図である。
【図5】本発明の第3の実施例を示す図である。
【図6】本発明のアンテナの第3の実施例の他の例を示
す図である。
【図7】本発明の第4の実施例を示す図である。
【図8】本発明の第5の実施例を示す図である。
【図9】本発明の第6の実施例を示す図である。
【図10】本発明のアンテナの携帯無線機への実装例を
示す図である。
【図11】本発明のアンテナが実装された携帯無線機が
使用されている状態を示す図である。
【図12】本発明の第7の実施例を示す図である。
【図13】本発明の第8の実施例を示す図である。
【図14】本発明の第9の実施例を示す図である。
【図15】従来のマイクロストリップアンテナの構成の
例を示す図である。
【図16】従来のマイクロストリップアンテナが実装さ
れている携帯無線機の例を示す図である。
【図17】従来のマイクロストリップアンテナが実装さ
れている携帯無線機が使用されている状態を示す図であ
る。
【図18】マイクロストリップアンテナの傾き角度とア
ンテナ実効利得の関係を示す図である。
【符号の説明】
1,2,7,17,19,38 誘電体板 3 アンテナ放射素子 4,5,12,14,16,23 ストリップ線路 6,18 接地導体 8,20 金属導体 9 アンテナ接栓 10 スルーホール 15 ストリップ線路の先端部 21 スロット 22,24 切り込み 25 無給電素子 26 重り 27,31,32,34 回転軸 28,30,33,35,36 回転軸支持部 29 アンテナカバー 37 保持部材 45 携帯無線機の筐体 46 使用者の手 47 人体頭部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1方の面にアンテナ放射素子を被着し、
    他方の面にストリップ線路を被着して、該ストリップ線
    路とアンテナ放射素子とを導体で接続した第1の誘電体
    板と、1方の面にストリップ線路を被着し、他方の面に
    接地導体を被着した第2の誘電体板とを、それぞれの誘
    電体板のストリップ線路を有する面が向き合うように近
    接して配置し、第1の誘電体板上のストリップ線路と第
    2の誘電体板上のストリップ線路とが電磁的に結合する
    ようにしたことを特徴とするマイクロストリップアンテ
    ナ。
  2. 【請求項2】 第1の誘電体板が、該第1の誘電体板上
    のストリップ線路と第2の誘電体板上のストリップ線路
    との電磁的な結合を保ちつつ、回転し得る如く成し、上
    記回転中心軸が第1の誘電体板の重心位置から外れるよ
    うにした請求項1記載のマイクロストリップアンテナ。
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