JPH06274164A - 自動演奏装置 - Google Patents

自動演奏装置

Info

Publication number
JPH06274164A
JPH06274164A JP5082435A JP8243593A JPH06274164A JP H06274164 A JPH06274164 A JP H06274164A JP 5082435 A JP5082435 A JP 5082435A JP 8243593 A JP8243593 A JP 8243593A JP H06274164 A JPH06274164 A JP H06274164A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sensor
data
demo
performance
performance data
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP5082435A
Other languages
English (en)
Inventor
Masayuki Maekawa
雅之 前川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kawai Musical Instrument Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Kawai Musical Instrument Manufacturing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kawai Musical Instrument Manufacturing Co Ltd filed Critical Kawai Musical Instrument Manufacturing Co Ltd
Priority to JP5082435A priority Critical patent/JPH06274164A/ja
Publication of JPH06274164A publication Critical patent/JPH06274164A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明はデモ曲を電子楽器が置かれた周囲環境
に応じて自動的に選択して自動演奏を行う自動演奏装置
に関し、周囲環境に適合するデモ曲を自動的に選択して
演奏することのできる自動演奏装置を提供することを目
的とする。 【構成】複数の楽曲の自動演奏データを記憶した記憶手
段11と、周囲環境の物理量を検出するセンサ24と、
該センサで検出された物理量に応じて所定の楽曲を選択
する選択手段10と、該選択手段で選択された楽曲に対
応する前記記憶手段中の自動演奏データに基づき楽音を
発生する楽音発生手段10,17、とを備えて構成され
る。また、自動演奏データを記憶した記憶手段11と、
周囲環境の物理量を検出するセンサ24と、該センサで
検出された物理量に応じて前記記憶手段から読み出した
自動演奏データに所定の加工を施す加工手段10と、該
加工手段で加工された自動演奏データに基づき楽音を発
生する楽音発生手段10,17、とを備えて構成され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、デモンストレーション
(以下、「デモ」と略する場合もある)曲を電子楽器が
置かれた周囲環境に応じて自動的に選択して自動演奏を
行う自動演奏装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年の電子ピアノ、電子オルガン或いは
シンセサイザ等といった電子楽器は、自動演奏機能の1
つとしてのデモ演奏機能を有するものが多い。かかるデ
モ演奏機能は、電子楽器に予め記憶されているデモ演奏
データ(デモ演奏用に作成された自動演奏データ)を順
次読み出して楽音信号を生成し、この楽音信号に基づき
楽音を発生するというものである。
【0003】上記のようなデモ演奏機能を有する電子楽
器においては、通常、デモ曲として複数の楽曲が用意さ
れており、デモ演奏を行わせる際は、オペレータが所定
のスイッチを操作して予め用意された複数の楽曲の中か
ら所望の楽曲を選択するようになっている。
【0004】ところで、電子楽器でデモ演奏が必要とな
るケースとしては、次のような場合がある。例えば、電
子楽器を展示販売する場合において、顧客の購買意欲を
喚起せしめるために、展示された電子楽器を人が実際に
弾いてデモ演奏することが行われる。
【0005】しかし、電子楽器の展示等が長時間にわた
るような場合は、人が常時電子楽器を操作してデモ曲を
演奏し続ける訳にはいかない。そこで、人にデモ演奏を
行わせる代わりに、電子楽器の自動演奏機能を用いて自
動的にデモ演奏を行わせる方法が採用されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、自動演
奏機能を用いたデモ演奏は、通常、オペレータが1〜数
曲の楽曲を指定し、これらを繰り返し演奏を行わせるよ
うになっているため、電子楽器が置かれた周囲環境とは
無関係に、予め指定された楽曲のみが繰り返し演奏され
ることになる。
【0007】従って、例えば騒々しい周囲環境に置かれ
た電子楽器で静かな楽曲のデモ演奏が行われたり、逆
に、静かな周囲環境に置かれた電子楽器で騒々しい楽曲
のデモ演奏が行われるといった状態が生じ、周囲環境に
適合しないデモ演奏となってしまうこともしばしばであ
った。
【0008】特に、展示会場等のように時間帯によって
人が増減するような環境では、その環境に応じた楽曲を
デモ演奏させるためには、人が介在して曲目を変更する
などの処置を講ずる必要があり、手間がかかるという問
題があった。
【0009】また、所定の楽曲をデモ演奏する場合の音
量、音色等はオペレータの指定又は自動演奏データに含
まれる音量、音色等の制御データに従うようになってい
る。従って、周囲環境とは無関係に、一定の音量、音色
等でデモ演奏が行われるので、例えば、騒々しい周囲環
境にも拘らず小音量でデモ演奏が行われたり、逆に、静
かな周囲環境であるのに大音量でデモ演奏が行われると
いった状態が生じ、周囲環境に適合しないデモ演奏とな
ってしまうこともあった。
【0010】本発明は、かかる事情に鑑みなされたもの
で、電子楽器が置かれた周囲環境に応じて、その周囲環
境に適合するデモ曲を自動的に選択して演奏することの
できる自動演奏装置を提供することを第1の目的とす
る。
【0011】また、電子楽器が置かれた周囲環境に応じ
て、その周囲環境に適合する音量、音色等でデモ曲を自
動演奏することのできる自動演奏装置を提供することを
第2の目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、上記第1の目的を達成するために、複数の楽曲の自
動演奏データを記憶した記憶手段と、周囲環境の物理量
を検出するセンサと、該センサで検出された物理量に応
じて所定の楽曲を選択する選択手段と、該選択手段で選
択された楽曲に対応する前記記憶手段中の自動演奏デー
タに基づき楽音を発生する楽音発生手段、とを具備した
ことを特徴とする。
【0013】また、請求項2に記載の発明は、上記第2
の目的を達成するために、自動演奏データを記憶した記
憶手段と、周囲環境の物理量を検出するセンサと、該セ
ンサで検出された物理量に応じて前記記憶手段から読み
出した自動演奏データに所定の加工を施す加工手段と、
該加工手段で加工された自動演奏データに基づき楽音を
発生する楽音発生手段、とを具備したことを特徴とす
る。
【0014】
【作用】請求項1に記載の発明においては、電子楽器が
置かれた周囲環境の所定の物理量、例えば騒音の大小を
センサで検出し、この検出結果に応じて、予め記憶手段
に用意された複数の楽曲に対応する自動演奏データの中
から、所定の楽曲に対応する自動演奏データを選択し、
選択された自動演奏データに基づいて楽音を発生するこ
とにより、例えばデモ曲の自動演奏を行うようにしてい
る。
【0015】これにより、例えばセンサとして音センサ
を用いた場合は、この音センサで騒音が大きいことが検
出されると、大きな騒音の中でも聞くに耐え得る楽曲を
選択する一方、音センサで騒音が小さいことが検出され
ると、静かな環境にマッチした楽曲を選択してデモ演奏
を行わせることができるので、電子楽器が置かれた周囲
環境にマッチした楽曲のデモ演奏が可能となっている。
【0016】請求項2に記載の発明においては、電子楽
器が置かれた周囲環境の所定の物理量、例えば騒音の大
小をセンサで検出し、この検出結果に応じて、予め記憶
手段に記憶された自動演奏データを読み出して所定の加
工を施し、この加工が施された自動演奏データに基づい
て楽音を発生することにより、例えばデモ曲の自動演奏
を行うようにしている。
【0017】これにより、例えばセンサとして音センサ
を用いた場合は、この音センサで騒音が大きいことが検
出されると、自動演奏データにセンサで検出された値に
応じた加工を施して音量が大となるように制御する一
方、音センサで騒音が小さいことが検出されると、同様
にして音量が小さくなるように制御してデモ演奏を行わ
せることができるので、電子楽器が置かれた周囲環境に
マッチしたデモ演奏を行わせることができる。
【0018】なお、上記請求項1又は請求項2に記載の
発明で用いるセンサとしては、上記で例示した騒音の大
小を検出するものに限らず、光の明暗を検出する光セン
サ、温度を検出する温度センサ、湿度を検出する湿度セ
ンサ、磁気量を検出する磁気センサ、大気圧を検出する
気圧センサ、その他電子楽器が置かれる周囲環境の種々
の物理量を検出することのできる種々のセンサを用いる
ことができ、各センサが検出した物理量に応じてデモ曲
を選択するように構成すれば周囲環境にマッチした楽曲
のデモ演奏が可能となる。
【0019】
【実施例】以下、本発明の実施例につき図面を参照しな
がら詳細に説明する。図1は、本発明に係る自動演奏装
置が適用された電子楽器の実施例の概略的な構成を示す
ブロック図である。
【0020】(1)第1の実施例 本電子楽器は、その主要構成要素である中央処理装置
(以下、「CPU」という)10、リードオンリメモリ
(以下、「ROM」という)11、ランダムアクセスメ
モリ(以下、「RAM」という)12、パネルスキャン
回路13、鍵盤スキャン回路15、音源17及びA/D
変換器23が、システムバス30によって相互に接続さ
れて構成されている。
【0021】システムバス30は、例えばアドレスバ
ス、データバス及び制御信号線等で成るバスラインであ
り、上記各構成要素間でデータの転送を行うために使用
されるものである。
【0022】CPU10は、選択手段、加工手段及び楽
音発生手段の一部に対応するものであり、ROM11に
記憶されている制御プログラムに従って当該電子楽器の
各部を制御するものである。
【0023】例えば、CPU10は、操作パネル14か
らパネルスキャン回路13を経由して音色ナンバを取り
込み、また、鍵盤装置16から鍵盤スキャン回路15を
経由してキーナンバ、イニシャルタッチデータ等を取り
込み、これら各データに基づいてROM11から音色パ
ラメータを読み出して音源17に送ることにより、所定
の楽音を発生させる処理等を行う。
【0024】また、CPU10は、この発明の特徴に直
接関係するデモ演奏処理(詳細は後述する)等を行う。
即ち、CPU10は、ROM11に格納されたデモ演奏
データを読み出して音源17に送ることにより、所定の
デモ演奏を行わせる。
【0025】このCPU10には、自動演奏用のタイム
カウンタが内蔵されている。このタイムカウンタは、所
定のスタート指令により動作が開始され、以降は一定周
期でカウントアップ動作を行うものである。このタイム
カウンタは、後述する自動演奏を行う際の発音又は消音
のタイミングを検出するために使用される。
【0026】ROM11は、記憶手段に対応するもので
ある。このROM11には、上述したように、CPU1
0の制御プログラムが格納される他、CPU10が使用
する種々の固定データが記憶される。また、このROM
11には、所定の音色の楽音を発生させるための音色パ
ラメータ、デモ演奏を行わせるためのデモ演奏データ等
も記憶されている。
【0027】音色パラメータは、音色及び音域に対応し
て複数種類が設けられており、各音色パラメータは、例
えば、波形アドレス、周波数データ、エンベロープデー
タ、フィルタ係数等で構成されている。
【0028】デモ演奏データは、例えば発音又は消音を
制御するデータや音色を制御するデータ等から構成され
る。前者の各データは、例えばノートナンバ、ベロシテ
ィ、ステップタイム、ゲートタイム等を含んでいる。ま
た、後者の各データは、例えば音色ナンバやステップタ
イム等を含んでいる。このデモ演奏データは、自動演奏
処理において上記音色パラメータと同様の波形アドレ
ス、周波数データ、エンベロープデータ、フィルタ係数
等に変換され、音源17に送出される。
【0029】RAM12は、CPU10が処理に使用す
る種々のデータを一時的に記憶するものであり、当該電
子楽器を制御するための各種レジスタ、カウンタ、フラ
グ等が定義されている。
【0030】なお、上記音色パラメータやデモ演奏デー
タ等は、上記ROM11に代えて、このRAM12に記
憶するように構成しても良い。この場合、システムバス
30に例えばフロッピーディスク装置を接続すると共
に、フロッピーディスクにデモ演奏データや音色パラメ
ータを記憶せしめておき、例えば当該電子楽器の電源投
入時にフロッピーディスク装置に装着されたフロッピー
ディスクからデモ演奏データや音色パラメータをRAM
12にロードするように構成すれば良い。
【0031】操作パネル14は、例えば図2の本電子楽
器の外観平面図に示すように、本電子楽器の略中央に配
置されている。この操作パネル14には、例えばパワー
スイッチ140、ボリューム141、各種スイッチ14
2、表示器143及びセンサ24等が設けられている。
【0032】パワースイッチ140は本電子楽器の電源
の投入/遮断を行うものであり、例えば押釦スイッチで
構成される。ボリューム141は、音量の大小を制御す
るものであり、例えばスライド式のボリュームが用いら
れる。各種スイッチ142には、詳細は図示しないが、
当該電子楽器を制御するための種々のスイッチ、例え
ば、音色選択スイッチ、リズム選択スイッチ、リバーブ
スイッチ等の音響効果スイッチ、デモ演奏スイッチ等が
含まれている。
【0033】上記音色選択スイッチは本電子楽器で用意
されている複数音色の中から1つの音色を選択するため
に使用され、リズム選択スイッチは同様に複数リズムの
中から1つのリズムを選択するために使用され、音響効
果スイッチは音響効果の種類(例えばリバーブ)を指定
するために使用される。また、デモ演奏スイッチは本発
明の特徴に関係するスイッチであり、デモ演奏の開始又
は停止を制御するために使用されるものである。
【0034】上記表示器143は、例えば電子楽器の状
態や各種メッセージを文字等で表示するLCD表示器等
で構成される。また、操作パネル14には上記表示器1
43の他に、各スイッチの設定状態を示す図示しないL
ED表示器が設けられている。これら表示器の表示制御
はCPU10によって行われる。
【0035】センサ24は、例えば操作パネル14の端
部に設けられ、当該電子楽器が設置された周囲環境の所
定の物理量、例えば騒音の大きさを検出するものであ
る。なお、センサ24の取付位置は、上記操作パネル1
4上に限定されるものではなく、周囲環境の状態を検出
できる位置であれば任意の位置に取り付けることができ
る。このセンサ24については後に詳述する。上記のよ
うに構成される操作パネル14は、パネルスキャン回路
13に接続されている。
【0036】パネルスキャン回路13は、操作パネル1
4とCPU10との間のデータ送受を制御するものであ
る。即ち、パネルスキャン回路13は操作パネル14に
対してスキャン信号を送出し、このスキャン信号に応答
して操作パネル14から返送される各スイッチのオン/
オフ状態を示す信号を受け取って、システムバス30を
介してCPU10に送る。
【0037】また、パネルスキャン回路13は、CPU
10からシステムバス30を介して送られてきた表示用
データを操作パネル14に送る。これにより、操作パネ
ル14に設けられたLCD表示器143の表示内容の変
更等又は図示しないLED表示器の点灯又は消灯が行わ
れる。
【0038】鍵盤装置16は、音高を指示するための複
数の鍵を有して構成されている。この鍵盤装置16とし
ては、例えば2接点方式の鍵盤装置が用いられ、鍵のオ
ン/オフと共に、イニシャルタッチデータを検出するこ
とができるようになっている。
【0039】即ち、鍵盤装置16の各鍵は、押鍵又は離
鍵動作によってオン/オフする2個のキースイッチを有
し、それぞれ異なる押圧深さでオン/オフされるように
なっている。この鍵盤装置16は、鍵盤スキャン回路1
5に接続されている。
【0040】鍵盤スキャン回路15は、鍵盤装置16と
CPU10との間のデータの送受を制御するものであ
る。具体的には、鍵盤スキャン回路15は、鍵盤装置1
6に対してスキャン信号を送出し、このスキャン信号に
応答して鍵盤装置16から返送される2個のキースイッ
チのオン/オフ状態を示すデータを受け取る。
【0041】鍵盤スキャン回路15は、鍵盤装置16か
ら受け取った2個のキースイッチのオン/オフ状態を示
すデータから、各鍵のオン/オフを示すデータ及びイニ
シャルタッチデータを生成し、システムバス30を介し
てCPU10に送る。CPU10は、受け取った各鍵の
オン/オフ状態を示すデータ及びイニシャルタッチデー
タに基づき発音/消音処理を行うことになる。
【0042】音源17は楽音信号発生手段の一部に対応
するものであり、例えば複数のオシレータを備えて構成
されている。この音源17には、例えばROMで構成さ
れる波形メモリ18が接続されている。波形メモリ18
には、例えば、パルスコード変調(PCM)された楽音
波形データが記憶されている。この波形メモリ18に
は、複数種類の音色を実現するべく、各鍵域と各音色に
対応した複数種類の楽音波形データが記憶されている。
【0043】音源17は、CPU10から受け取った音
色パラメータと発音開始指令に基づき波形メモリ18に
記憶された楽音波形データを読み出し、これにエンベロ
ープを付加してデジタル楽音信号を生成するものであ
る。また、CPU10から受け取った発音終了指令に基
づき波形メモリ18からの楽音波形データの読み出しを
終了し、デジタル楽音信号の生成を停止するものであ
る。この音源17で生成されたデジタル楽音信号は、デ
ジタルシグナルプロセッサ(以下、「DSP」という)
19に送られる。
【0044】DSP19は、操作パラメータ4に設けら
れた音響効果スイッチで指定された音響効果(例えばリ
バーブ)を付するべく、音源17で生成されたデジタル
楽音信号に所定の加工を施すものである。このDSP1
9で所定の加工が施されたデジタル楽音信号は、D/A
変換器20に送られる。
【0045】D/A変換器20は、入力されたデジタル
信号をアナログ信号に変換して出力する周知のものであ
る。このD/A変換器20でアナログ信号に変換された
楽音信号は増幅器21に送られる。
【0046】増幅器21は、入力されたアナログ楽音信
号を所定の増幅率で増幅して出力するものである。この
増幅器21で所定の増幅が行われたアナログ楽音信号は
スピーカ22に送られる。
【0047】スピーカ22は、電気信号としてのアナロ
グ楽音信号を音響信号に変換する周知のものである。こ
のスピーカ22により、鍵盤装置16の鍵の押下又はR
OM11から読み出された自動演奏データに応じた楽音
が放音されることになる。
【0048】A/D変換器23は、センサ24から供給
されるアナログ信号をデジタル信号に変換するものであ
る。このA/D変換器23でデジタル信号に変換された
データは、システムバス30を介してCPU10に送ら
れる。
【0049】センサ24は、上述したように本電子楽器
が設置された周囲の所定の物理量を検出するものであ
る。上記センサ24としては、例えば音の大小を検出す
る音センサを用いることができる。この音センサの最も
簡単な例としては、マイクロフォンが挙げられる。
【0050】即ち、マイクロフォンが出力する電気信号
のレベルを測定することにより周囲の騒音レベルを検出
し、この検出結果に応じて所定の楽曲を選択してデモ演
奏させることができる。例えば騒音が大きいときは賑や
かな曲を、騒音が小さいときは静かな曲を自動演奏させ
ることにより、周囲の環境にマッチしたデモ演奏が可能
となる。
【0051】また、他のセンサとして、光の明暗を検出
する光センサを用いることができる。この光センサを用
いれば、電子楽器が置かれた部屋の照明の明暗や、例え
ば天候に影響されやすい外光の明暗に応じて所定の楽曲
を選択してデモ演奏させることができる。
【0052】また、他のセンサとして、温度を検出する
温度センサや湿度を検出する湿度センサを用いることが
できる。この温度センサや湿度センサを用いれば、電子
楽器が置かれた場所の温度や湿度に応じて所定の曲を選
択してデモ演奏させることができる。
【0053】また、他のセンサとして、磁気量を検出す
る磁気センサ、大気圧を検出する圧力センサ等を用いる
こともでき、さらに、これら以外のセンサであっても、
電子楽器が置かれた周囲環境の何らかの物理量を測定す
ることができるものであれば、本発明に適用することが
可能である。
【0054】上記各センサで検出した値に対応して如何
なる楽曲をデモ演奏させるかは、当該電子楽器にデモ演
奏をさせる目的に応じて適宜決定することができる。
【0055】次に、上記の構成において、本発明に係る
自動演奏装置が適用された電子楽器の動作につき、デモ
演奏を行う場合の動作を中心に説明する。
【0056】図3は、本電子楽器のメインルーチンを示
すフローチャートであり、パワースイッチ140で電源
が投入されることにより起動される。即ち、電源が投入
されると、先ず、初期化処理が行われる(ステップS1
0)。
【0057】この初期化処理は、CPU10の内部状態
を初期状態に設定するとともに、RAM12に定義され
ているレジスタ、カウンタ或いはフラグ等に初期値を設
定する処理である。また、この初期化処理では、音源1
7に所定のデータを送り、電源投入時に不要な音が発生
されるのを防止する処理も行われる。
【0058】この初期化処理が終了すると、スイッチイ
ベント処理が行われる(ステップS11)。このスイッ
チイベント処理の詳細につき図4のフローチャートを参
照しながら説明する。
【0059】スイッチイベント処理では、先ず、スイッ
チイベントの有無が調べられる(ステップS20)。こ
れは、次のようにして行われる。即ち、先ずパネルスキ
ャン回路13で操作パネル14をスキャンすることによ
り、各スイッチの現在のオン/オフ状態を示すパネルデ
ータ(以下、「新パネルデータ」という)を各スイッチ
に対応したビット列として取り込む。
【0060】次いで、前回読み込んで既にRAM12に
記憶されているパネルデータ(以下、「旧パネルデー
タ」という)と、上記新パネルデータとを比較して相違
するビットが存在するか否かを調べ、相違するビットを
オンにしたパネルイベントマップを作成する。スイッチ
イベントの有無の判断はこのパネルイベントマップを参
照することにより行われる。即ち、パネルイベントマッ
プ中にオンになっているビットが1つでも存在するとス
イッチイベントがあった旨が判断されることになる。
【0061】上記ステップS20でスイッチイベントが
なかったことが判断されると、何等の処理も行わずにこ
のスイッチイベント処理ルーチンからリターンしてメイ
ンルーチンのステップS12に戻る。
【0062】一方、上記ステップS20でスイッチイベ
ントがあったことが判断されると、そのスイッチイベン
トはデモ演奏スイッチのイベントであるか否かが調べら
れる(ステップS21)。これは、上述のようにして作
成されたパネルイベントマップ中のデモ演奏スイッチに
対応するビットがオンになっているか否かを調べること
により行われる。
【0063】ここで、デモ演奏スイッチのイベントがあ
ったことが判断されると、そのイベントはオンイベント
であるか否かが調べられる(ステップS22)。これ
は、新パネルデータ中のデモ演奏スイッチに対応するビ
ットがオンになっているか否かを調べることにより行わ
れる。
【0064】ここで、オンイベントであることが判断さ
れると、先ず、デモ演奏フラグが「1」にセットされる
(ステップS23)。デモ演奏フラグは、RAM12に
定義されるフラグであり、本電子楽器がデモ演奏モード
にされているか否かを記憶するために使用されるもので
ある。このデモ演奏フラグが「1」にセットされること
により、本電子楽器はデモ演奏モードに移行される。
【0065】次いで、タイムカウンタのスタート処理が
行われる(ステップS24)。これは、CPU10に内
蔵される図示しないタイムカウンタのカウントアップ動
作を開始させる処理である。以降、このタイムカウンタ
は一定時間間隔でカウントアップされることになる。
【0066】次いで、デモ演奏スタート処理が行われる
(ステップS25)。このデモ演奏スタート処理の詳細
は、図5のフローチャートに示されている。
【0067】デモ演奏スタート処理では、先ず、センサ
値Sの読み込みが行われる(ステップS30)。即ち、
その時点でセンサ24で検出した値、例えば騒音のレベ
ルを示すアナログ値が、A/D変換器23でデジタル値
に変換され、センサ値Sとしてシステムバス30を介し
てCPU10に読み込まれる。
【0068】次いで、センサ24から読み込んだセンサ
値を調べる(ステップS31)。ここでは、センサ24
からA/D変換器23を介して得られるセンサ値Sは、
説明の便宜上、「1、2、3、4、…」の整数値とす
る。
【0069】上記ステップS31でセンサ値Sが「1」
であることが判断されると、そのセンサ値「1」に対応
するスタートアドレスSA=aaaaがRAM12に設
けられたカレントポインタにセットされる(ステップS
32)。
【0070】ここで、スタートアドレスSAは、所定の
楽曲のデモ演奏データが格納されているROM11の先
頭アドレスであり、例えば図7に示すようなテーブルに
センサ値Sと対で格納されている。また、上記カレント
ポインタは、自動演奏データの現在位置を示すものであ
り、初期値としてスタートアドレスSAがセットされ、
1つの自動演奏データに対する処理が完了する度にイン
クリメントされるものである。
【0071】同様に、上記ステップS31でセンサ値S
が「2」であることが判断されると、スタートアドレス
SA=bbbbがカレントポインタにセットされ(ステ
ップS33)、センサ値Sが「3」であることが判断さ
れると、スタートアドレスSA=ccccがカレントポ
インタにセットされ(ステップS34)、センサ値Sが
「4」であることが判断されると、スタートアドレスS
A=ddddがカレントポインタにセットされる(ステ
ップS35)。以下、同様にしてセンサ値Sに応じてカ
レントポインタに所定の値がセットされる。
【0072】以上のようにして、カレントポインタにス
タートアドレスSAのセットする処理が完了すると、こ
のデモ演奏スタート処理ルーチンからリターンしてスイ
ッチイベント処理ルーチンのステップS28に戻る。
【0073】上記ステップS22で、デモ演奏スイッチ
のイベントがオンイベントでないことが判断されると、
デモ演奏フラグが「0」にクリアされる(ステップS2
6)。このデモ演奏フラグを「0」にクリアすることに
より、本電子楽器はデモ演奏モードから通常演奏モード
に移行される。
【0074】次いで、タイムカウンタのストップ処理が
行われる(ステップS27)。これは、CPU10に内
蔵される図示しないタイムカウンタのカウントアップ動
作が停止される。
【0075】以上のデモ演奏スイッチに対する処理(ス
テップS22〜S27)が終了し、又は上記ステップS
21でデモ演奏スイッチのイベントがなかったことが判
断されると、その他のスイッチに対する処理が行われる
(ステップS28)。
【0076】この「その他のスイッチ処理」により、例
えば、ボリューム141や音色選択スイッチ、リズム選
択スイッチ、音響効果スイッチ等の各スイッチイベント
に対する処理が行われることになるが、これらの各処理
は本発明の要旨とは直接関係しないので詳細な説明は省
略する。この「その他のスイッチ処理」が終了すると、
スイッチイベント処理ルーチンからリターンしてメイン
ルーチンのステップS12に戻る。
【0077】メインルーチンでは、次いで、鍵盤イベン
ト処理が行われる(ステップS12)。この鍵盤イベン
ト処理では、先ず、鍵盤イベントの有無が調べられる。
これは、次のようにして行われる。即ち、鍵盤スキャン
回路15で鍵盤装置16をスキャンすることにより、各
鍵の押下状態を示すキーデータ(以下、「新キーデー
タ」という)を各鍵に対応したビット列として取り込
む。
【0078】次いで、前回読み込んで既にRAM12に
記憶されているキーデータ(以下、「旧キーデータ」と
いう)と、新キーデータとを比較して相違するビットが
存在するか否かを調べ、相違するビットをオンにした鍵
イベントマップを作成する。鍵盤イベントの有無の判断
はこの鍵イベントマップを参照することにより行われ
る。即ち、鍵イベントマップ中にオンになっているビッ
トが1つでも存在すると鍵盤イベントがあった旨が判断
されることになる。
【0079】上記で作成した鍵イベントマップを参照す
ることにより鍵盤イベントがあったことが判断される
と、鍵盤イベント処理が行われる。鍵盤イベント処理で
は、鍵盤のオンイベントの場合は、アサイナにより音源
17中の所定のオシレータに発音が割り当てられる。
【0080】次いで、そのオンイベントのあった鍵を示
すキーナンバ、鍵の押下の強さ(速度)を示すイニシャ
ルタッチデータ、及び音色ナンバ等に基づいてROM1
1に格納されている音色パラメータが読み出され、音源
17に送られる。これにより、音源17の割り当てられ
たオシレータで、上記音色パラメータに基づいた楽音信
号が生成され、これがDSP19、D/A変換器20、
増幅器21及びスピーカ22を順次経由することにより
発音が行われる。
【0081】一方、オフイベントがあった場合は、その
オフイベントがあった鍵に割り当てられている音源17
中のオシレータが検索され、リリースのエンベロープデ
ータが送られることにより消音が行われる。
【0082】この鍵盤イベント処理が終了すると、次い
で、デモ演奏処理が行われる(ステップS13)。この
デモ演奏処理の詳細については後述する。
【0083】次いで、その他の処理が行われる(ステッ
プS14)。この「その他の処理」には、MIDIデー
タの送受信処理等が含まれる。その後ステップS11に
戻り、以下同様の処理を繰り返す。上記ステップS11
〜S14の繰り返し実行の過程で、パネル操作又は鍵盤
操作に基づくイベントが発生すると、そのイベントに対
応する処理が行われることにより電子楽器としての各種
機能が発揮される。
【0084】次に、上記デモ演奏処理の詳細につき、図
6に示したフローチャートを参照しながら説明する。
【0085】デモ演奏処理では、先ず、デモ演奏フラグ
が「1」であるか否かが調べられる(ステップS4
0)。そして、デモ演奏フラグが「0」、即ち通常演奏
モードであることが判断されると、何等の処理を行うこ
となくこのデモ演奏処理ルーチンからリターンしてメイ
ンルーチンのステップS14に戻る。
【0086】一方、デモ演奏フラグが「1」、即ち、デ
モ演奏モードであることが判断されると、自動演奏イベ
ントの有無が調べられる(ステップS41)。これは、
CPU10が、カレントポインタで示されるROM11
中のデモ演奏データを1つだけ取り出し、このデモ演奏
データに含まれているステップタイムと図示しないタイ
ムカウンタでカウントアップされているタイム値とを比
較することにより行われる。
【0087】ここで、自動演奏イベントが無い、即ち上
記比較の結果が一致しないことが判断されると、未だ発
音又は消音タイミングに至っていない旨が認識され、以
下の処理を行うことなくこのデモ演奏処理ルーチンから
リターンしてメインルーチンのステップS14に戻る。
【0088】一方、自動演奏イベントが有る、即ち上記
の比較結果が一致することが判断されると、発音又は消
音タイミングが到来した旨が認識され、次いで、デモ演
奏データはノートオンデータであるか否かが調べられる
(ステップS42)。
【0089】そして、ノートオンデータであることが判
断されると、発音処理が行われる(ステップS43)。
この発音処理では、上述した鍵盤イベント処理における
発音処理と同様に、アサイナにより使用するオシレータ
を決定し、その旨のデータとデモ演奏データに所定の変
換を施して得られる上記音色パラメータと同等のデータ
を音源17に送る。
【0090】これにより、発音が割り当てられたオシレ
ータは、波形メモリ18から楽音波形データを読み出
し、これにエンベロープを付加してデジタル楽音信号を
生成する。この音源17で発生されたデジタル楽音信号
は、DSP19で所定の音響効果を付するための加工が
施されてD/A変換器20に送られる。
【0091】D/A変換器20では、入力されたアナロ
グ楽音信号をデジタル楽音信号に変換して増幅器21に
送る。増幅器21では所定の増幅が行われてスピーカ2
2に送られる。これによりスピーカ22からデモ演奏デ
ータに対応する楽音が放音される。この発音処理が終了
すると、デモ演奏処理ルーチンからリターンしてメイン
ルーチンのステップS14に戻る。
【0092】一方、上記ステップS42でノートオンデ
ータでないことが判断されると、次いで、ノートオフデ
ータであるか否かが調べられる(ステップS44)。そ
して、ノートオフデータであることが判断されると、消
音処理が行われる(ステップS45)。
【0093】この消音処理は、上述した鍵盤イベント処
理におけるキーオフイベントの場合と同様に、ノートオ
フが指示された楽音に割り当てられているオシレータを
検索し、リリースのエンベロープデータを送る処理であ
る。これにより消音が行われる。その後、このデモ演奏
処理ルーチンからリターンしてメインルーチンのステッ
プS14に戻る。
【0094】上記ステップS44でノートオフデータで
ないことが判断されると、デモ曲の終了であるか否かが
調べられる(ステップS46)。これは、ROM11か
ら読み出したデモ演奏データが、曲の終了を示す特別の
コードを有しているか否かを調べることにより行われ
る。
【0095】そして、デモ曲の終了であることが判断さ
れると、デモ演奏スタート処理が行われる(ステップS
48)。このデモ演奏スタート処理は、図4に示したス
イッチイベント処理ルーチンのステップS25で行う処
理と同じであり、その詳細は図5のフローチャートを参
照しながら既に説明したので、ここでの説明は省略す
る。このデモ演奏スタート処理が終了するとメインルー
チンのステップS14に戻る。
【0096】このように、デモ曲が終了した時点で再度
デモ演奏スタート処理を行うことにより、その時点(デ
モ曲の演奏が終了した時点)での周囲環境がセンサ24
により再度検出され、この検出されたセンサ値Sに応じ
て新たにデモ曲が選択される。従って、時々刻々と変化
する周囲状況に応じてデモ曲を順次変更することができ
るものとなっている。
【0097】一方、上記ステップS46でデモ曲の終了
でないことが判断されると、その他の処理が行われる
(ステップS48)。この「その他の処理」には、デモ
演奏データで指示される音色変更やボリューム変更等の
上記発音及び消音処理以外の種々の処理が含まれるが、
本発明とは直接関係しないので説明は省略する。その
後、このデモ演奏処理ルーチンからリターンしてメイン
ルーチンのステップS14に戻る。
【0098】以上説明したように、この第1の実施例に
よれば、周囲環境の所定の物理量、例えば騒音の大小を
センサ24で検出し、この検出結果に応じて、予めRO
M11に記憶された複数の楽曲に対応する自動演奏デー
タの中から、所定の楽曲に対応する自動演奏データを選
択し、選択された自動演奏データに基づいて楽音を発生
することにより、デモ曲の自動演奏を行うようにしてい
る。
【0099】これにより、例えばセンサ24で騒音が大
きいことを検出した場合は、大きな騒音の中でも聞くに
耐え得る楽曲を選択する一方、センサ24で騒音が小さ
いことを検出した場合は、静かな環境にマッチした楽曲
を選択してデモ演奏等の自動演奏を行わせることができ
るので、電子楽器が置かれた周囲環境にマッチした楽曲
のデモ演奏が可能となっている。
【0100】なお、上記第1の実施例では、センサ値S
に応じて1つのデモ曲を選択するように構成したが、複
数のデモ曲を選択するように構成しても良い。これは、
例えば、図7に示したテーブルに、1つのセンサ値に対
して複数のデモ曲のスタートアドレスを記憶しておき、
1つの楽曲のデモ演奏が終了した時点で残余の楽曲が有
るか否かを調べ、残余の楽曲がなくなるまで繰り返しデ
モ演奏処理を繰り返すことにより実現できる。
【0101】更に、上記第1の実施例では、デモ演奏ス
イッチでデモ演奏の開始が指示された時点、又は所定曲
のデモ演奏が終了した時点(瞬間)でセンサ24からセ
ンサ値Sを取り込み、このセンサ値Sによってデモ曲を
選択する構成としたが、センサ24で所定時間だけ検出
動作を継続させてセンサ値Sを積算し、この積算値に応
じてデモ曲を選択するように構成しても良い。
【0102】かかる構成によれば、例えば音センサで騒
音を計測する場合に、瞬間的に騒音が大きく又は小さく
なる特異点があるような周囲環境であっても、平均的な
騒音状態を検出することができるので、より周囲環境に
マッチしたデモ演奏を行うことができるものとなってい
る。
【0103】(2)第2の実施例 本第2の実施例は、センサ24で検出されたセンサ値S
に応じてデモ曲を選択するのではなく、デモ曲の音量、
音色等を制御するようにしたものである。
【0104】この第2の実施例では、図6のフローチャ
ートに示した発音処理(ステップS43)で、センサ2
4で検出したセンサ値Sに応じて、音源17にセットさ
れるべき波形アドレス、周波数データ、エンベロープデ
ータ、フィルタ係数等を変更するように構成する。
【0105】即ち、この発音処理では、上述した第1の
実施例の鍵盤イベント処理における発音処理と同様に、
アサイナにより使用するオシレータを決定する。そし
て、その旨のデータと、デモ演奏データを変換して得ら
れる上記音色パラメータと同等のデータ(波形アドレ
ス、周波数データ、エンベロープデータ、フィルタ係数
等)に、センサ24で検出されたセンサ値Sに応じて所
定の加工を施し、その加工後のデータを音源17に送
る。
【0106】例えば、センサ値Sに応じて音色を変更し
た場合は、波形アドレスを所望の音色の楽音波形データ
が格納された波形アドレスに変換して音源17に送る。
同様に、ピッチを変更したい場合は周波数データ、音量
を変更した場合はエンベロープ、音響効果を変更したい
場合はフィルタ係数に、それぞれセンサ値Sに応じた変
更を施して音源17に送る。
【0107】これにより、発音が割り当てられたオシレ
ータは、波形メモリ18から楽音波形データを読み出
し、これにエンベロープを付加してデジタル楽音信号を
生成する。この音源17で発生されたデジタル楽音信号
は、DSP19で所定の音響効果を付するための加工が
施されてD/A変換器20に送られる。
【0108】D/A変換器20では、入力されたアナロ
グ楽音信号をデジタル楽音信号に変換して増幅器21に
送る。増幅器21では所定の増幅が行われてスピーカ2
2に送られる。これによりスピーカ22からデモ演奏デ
ータに対応する楽音が放音される。
【0109】以上説明したように、この第2の実施例に
よれば、電子楽器が置かれた周囲環境の所定の物理量、
例えば騒音の大小をセンサ24で検出する一方、予めR
OM11に記憶されたデモ演奏データを読み出して音色
パラメータと同等のデータに変換し、この変換されたデ
ータに、上記センサ24の検出結果に応じた所定の加工
を施し、この加工が施されたデータを音源17に送って
デモ曲の自動演奏を行うようにしている。
【0110】これにより、例えばセンサ24として音セ
ンサを用いた場合は、この音センサで騒音が大きいこと
が検出されると、デモ演奏データにセンサで検出された
値に応じた加工を施して音量が大となるように制御する
一方、音センサで騒音が小さいことが検出されると、同
様にして音量が小さくなるように制御してデモ演奏を行
わせることができるので、電子楽器が置かれた周囲環境
にマッチしたデモ演奏を行わせることができる。
【0111】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
電子楽器が置かれた環境に応じて、その環境に適合する
デモ曲を自動的に選択して演奏することのできる自動演
奏装置を提供できる。また、電子楽器が置かれた周囲環
境に応じて、その周囲環境に適合する音量、音色等でデ
モ曲を自動演奏することのできる自動演奏装置を提供で
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の自動演奏装置が適用された電子楽器の
実施例の概略的な構成を示すブロック図である。
【図2】本発明に係る電子楽器の外観を示す平面図であ
る。
【図3】本発明の実施例の動作を示すフローチャート
(メインルーチン)である。
【図4】本発明の実施例の動作を示すフローチャート
(スイッチイベント処理ルーチン)である。
【図5】本発明の実施例の動作を示すフローチャート
(デモ演奏スタート処理ルーチン)である。
【図6】本発明の実施例の動作を示すフローチャート
(デモ演奏処理ルーチン)である。
【図7】本発明の実施例で使用されるセンサ値とスター
トアドレスとの関係を記憶したテーブルの一例を示す説
明図である。
【符号の説明】
10 CPU 11 ROM 12 RAM 13 パネルスキャン回路 14 操作パネル 15 鍵盤スキャン回路 16 鍵盤装置 17 音源 18 波形メモリ 19 DSP 20 D/A変換器 21 増幅器 22 スピーカ 23 A/D変換器 24 センサ 30 システムバス 140 パワースイッチ 141 ボリューム 142 各種スイッチ 143 表示器

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の楽曲の自動演奏データを記憶した
    記憶手段と、 周囲環境の物理量を検出するセンサと、 該センサで検出された物理量に応じて所定の楽曲を選択
    する選択手段と、 該選択手段で選択された楽曲に対応する前記記憶手段中
    の自動演奏データに基づき楽音を発生する楽音発生手
    段、 とを具備したことを特徴とする自動演奏装置。
  2. 【請求項2】 自動演奏データを記憶した記憶手段と、 周囲環境の物理量を検出するセンサと、 該センサで検出された物理量に応じて前記記憶手段から
    読み出した自動演奏データに所定の加工を施す加工手段
    と、 該加工手段で加工された自動演奏データに基づき楽音を
    発生する楽音発生手段、 とを具備したことを特徴とする自動演奏装置。
JP5082435A 1993-03-18 1993-03-18 自動演奏装置 Withdrawn JPH06274164A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5082435A JPH06274164A (ja) 1993-03-18 1993-03-18 自動演奏装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5082435A JPH06274164A (ja) 1993-03-18 1993-03-18 自動演奏装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06274164A true JPH06274164A (ja) 1994-09-30

Family

ID=13774484

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5082435A Withdrawn JPH06274164A (ja) 1993-03-18 1993-03-18 自動演奏装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH06274164A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004068462A1 (ja) * 2003-01-27 2004-08-12 Ongakukan Co., Ltd. 楽曲編成システム、楽曲編成システムの制御方法、プログラム、情報記憶媒体及び楽曲編成方法
JP2004279497A (ja) * 2003-03-13 2004-10-07 Yamaha Corp 曲データ変換装置および曲データ変換プログラム
JP2006126303A (ja) * 2004-10-26 2006-05-18 Yoshihiko Sano 音楽生成方法,その装置,そのシステム
JP2009251276A (ja) * 2008-04-07 2009-10-29 Sony Corp 楽曲再生装置、楽曲再生方法および楽曲再生プログラム
JP2010020133A (ja) * 2008-07-11 2010-01-28 Sony Corp 再生装置、表示方法および表示プログラム

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004068462A1 (ja) * 2003-01-27 2004-08-12 Ongakukan Co., Ltd. 楽曲編成システム、楽曲編成システムの制御方法、プログラム、情報記憶媒体及び楽曲編成方法
JP2004279497A (ja) * 2003-03-13 2004-10-07 Yamaha Corp 曲データ変換装置および曲データ変換プログラム
JP2006126303A (ja) * 2004-10-26 2006-05-18 Yoshihiko Sano 音楽生成方法,その装置,そのシステム
JP2009251276A (ja) * 2008-04-07 2009-10-29 Sony Corp 楽曲再生装置、楽曲再生方法および楽曲再生プログラム
JP4623124B2 (ja) * 2008-04-07 2011-02-02 ソニー株式会社 楽曲再生装置、楽曲再生方法および楽曲再生プログラム
JP2010020133A (ja) * 2008-07-11 2010-01-28 Sony Corp 再生装置、表示方法および表示プログラム
JP4640463B2 (ja) * 2008-07-11 2011-03-02 ソニー株式会社 再生装置、表示方法および表示プログラム
US8106284B2 (en) 2008-07-11 2012-01-31 Sony Corporation Playback apparatus and display method

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5350880A (en) Apparatus for varying the sound of music as it is automatically played
JPH06274164A (ja) 自動演奏装置
JP3171759B2 (ja) 自動演奏装置
JP3271447B2 (ja) 電子楽器のテンポ設定装置
JP4094441B2 (ja) 電子楽器
JPH06242781A (ja) 電子楽器
JP3630266B2 (ja) 自動伴奏装置
JP3375220B2 (ja) 電子楽器
JPH06161440A (ja) 自動演奏装置
JP2002032083A (ja) 電子楽器
JP3385544B2 (ja) 自動演奏装置
JP3385545B2 (ja) 自動演奏装置
JPH0764546A (ja) 電子楽器の自動演奏装置
JP3169535B2 (ja) 自動演奏装置及び自動演奏方法
JPH07199940A (ja) 電子楽器のデモ演奏制御装置
JPH07146681A (ja) 電子楽器
JP2665854B2 (ja) 自動演奏装置
JP2953937B2 (ja) 電子楽器の音量調整装置
JPH06250650A (ja) 電子楽器
JP3012135B2 (ja) 電子楽器
JPH0830273A (ja) 電子楽器のテンポ設定装置
JP2570550B2 (ja) 電子弦楽器
JPH0635458A (ja) 電子楽器
JPH06230782A (ja) 電子楽器
JPH08106287A (ja) 自動演奏装置

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20000530