JPH06274055A

JPH06274055A - 画像形成装置の定着器

Info

Publication number: JPH06274055A
Application number: JP5058689A
Authority: JP
Inventors: Tomio Noguchi; 野口富生
Original assignee: Canon Inc
Current assignee: Canon Inc
Priority date: 1993-03-18
Filing date: 1993-03-18
Publication date: 1994-09-30

Abstract

(57)【要約】【目的】内部にヒータを持つ定着ローラと加圧ローラ
とにより、シート材を挟持加圧して、該シート材にトナ
ー像を加熱定着する定着器において、定着ローラの加熱
のための消費電力を低減するとともに、小サイズのシー
ト材を定着する際に、シート材が通過しない定着ローラ
表面部分の温度の上昇を抑制すること。【構成】所定の画像プロセスによってトナー像を形成
する画像担持体たる感光体と、前記感光体上のトナー像
を転写用シート材に転写する転写手段と、前記転写後の
現像剤像をシート材上に加熱定着する定着器とを有し、
前記定着器は、内部にヒータを持つ定着ローラと、前記
定着ローラに当接されている加圧ローラを含む画像形成
装置において、前記加圧ローラの当接部との反対側の前
記定着ローラの外周表面のシート材が出入りする部分以
外、すべて覆う様にローラカバーを設けた、ローラカバ
ーが移動することにより定着ローラとローラカバーとの
間隙を変えられるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、複写機、レーザービー
ムプリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置に備えられ
る定着器に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、レーザービームプリンタ等の画像
形成装置においては、レーザー光等によって描かれた潜
像を現像せしめる現像装置と、現像されたトナー像をシ
ート材に転写せしめる転写手段と、転写されたトナー像
をシート材上に定着せしめる定着器とを備えたものが主
流となっている。

【０００３】この中で、転写されたトナー像を用紙に定
着する定着器においては、ヒータと、温度センサによっ
て所定の温度に保たれながら回転する定着ローラと、前
記定着ローラに所定の圧力で当接され、従動回転する加
圧ローラとにより、熱および圧力をもって現像剤たるト
ナーを溶融させ、トナー像をシート材に定着する手法が
主流である。

【０００４】図１２は、その従来の定着器の構成の一例
である。ヒーター１を内蔵した定着ローラ２と、前記定
着ローラ２に圧接させるようにした加圧ローラ３とから
なるローラ対を有しており、入口ガイド５を介して送ら
れてきたシート材Ｓを、前記ローラ２，３間のニップを
通過させることにより、シート材Ｓにトナー像を定着さ
せる。そして、排紙ガイド６により、排紙部へとシート
材Ｓを誘導する。入口ガイド５と、排紙ガイド６は、底
板４に固定されており、定着器上部は、上カバー７によ
り覆われている。

【０００５】

【発明が解決しようとしている課題】しかし、上記従来
例の定着器では、トナー像の定着のために熱を用いてい
るために次のような欠点があった。

【０００６】（１）ヒーターを発熱するために多くの電
力を消費する。

【０００７】（２）小さいサイズのシート材を連続で使
用すると、シート材が通過しない部分の定着ローラ表面
の温度が、シート材が通過する部分に比べて著しく上昇
する。このため定着ローラ端部の軸受け部が熱で持たな
くなってしまう等の問題が生じる。

【０００８】そこで本発明は、上述の如き事情に鑑みて
なされたもので、必要電力を押え、かつ長手方向での定
着ローラ表面温度差を生じないようにした定着器を提供
することを目的とする。

【０００９】

【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達す
るため、定着ローラを保温するためのローラカバー及
び、シート材を通過させるために定着器に開けられた開
口部に、開閉シャッターを設けたことを特徴とする。

【００１０】また、ローラカバーが、傾いたり、部分的
に開閉したりすることで、定着ローラの長手方向の温度
を調整することを特徴とする。

【００１１】

【作用】上記構成によれば、定着器に取り付けられたロ
ーラカバー（８）により定着ローラ（２）の表面が断熱
されて、定着ローラ（２）を保温することにより、ヒー
タ（１）の消費電力を押えることが可能になる。更に、
非プリント時には、シャッター（１１，１２）が閉じる
ことにより、熱が外に逃げにくくなるため、定着ローラ
（２）を所定の温度に保つための消費電力を押えること
が可能になる。また、ローラカバー（８）を、傾けた
り、部分的に開閉したりすることにより、定着ローラ
（２）の長手方向の温度を調整することが可能になる。

【００１２】なお、上記カッコ内の符号は、図面を参照
するためのものであって、何等構成を限定するものでは
ない。

【００１３】

【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。

【００１４】＜実施例１＞図１は本発明の実施例１に係
わる定着器の全体構成を示す。

【００１５】なお、本定着器において、前記従来例の定
着器と同一の部材には同一符号を付すと共に、構成的、
機能的に変わらないものについてはその説明を省略す
る。

【００１６】本実施例の定着器には、ローラカバー８
が、定着ローラ２の周りに、定着ローラ２を覆う様に設
けられている。さらに、ローラカバー８の外周を断熱材
１５が、覆っている図２は、定着ローラ２と、ローラカ
バー８の位置関係を示す斜視図である。ローラカバー８
は、図２の様にシート材Ｓが通過する幅領域の定着ロー
ラ２の上部を、すべて覆う様に構成されている。

【００１７】ローラカバー８の片端は、支点軸９を中心
として、回動可能に設置されており、ローラカバー８の
もう一方の端部は、ソレノイド１０が取り付けられてい
る。ソレノイド１０が上下することによりローラカバー
８は、図３の（ａ），（ｂ）のように角度を変えること
ができる。

【００１８】図２の様に、通常のシート材Ｓを通す時
は、ローラカバー８は、図３の（ａ）の状態であるが、
図４に示されている様に、小サイズのシート材Ｓ_S を通
すときには、ローラカバー８の角度を、図３（ｂ）の状
態とする。この状態で、ローラカバー８と定着ローラ２
との間隔が広がっている方を、シート材が通過しない領
域とする。そして、その領域の熱を積極的に外に逃が
し、定着ローラのシート材が通過しない領域端部の温度
上昇を押さえている。

【００１９】上カバー７には、図１に示されている様
に、開閉可能なシャッター１１，１２が、シート材Ｓ入
口側と出口側にそれぞれ設けられている。画像形成装置
本体のウォームアップ時や、待機時など、シート材を通
していない時には、シャッター１１，１２は、図５に示
されている様に閉じられている。

【００２０】図６（ａ）は、シート材プリント時のシャ
ッター１１，１２が、開いている状態、図６（ｂ）は、
シャッター１１，１２が閉じていて、完全に開口部がふ
さがれている状態である。

【００２１】＜実施例２＞本発明の実施例２に係る定着
器の構成図を図７に示す。

【００２２】本実施例の定着器において、ローラカバー
は、図７に示されている様に、ローラカバー固定部８と
回動部８ａと８ｂに分割されている。そして、ローラカ
バー回動部８ａと８ｂは、バイメタル、形状記憶合金な
どの、熱により変形する部材１６により、ローラカバー
固定部８と連結されている。

【００２３】図８に示されている様に、小サイズのシー
ト材Ｓ_S が、連続で通されると、定着ローラ２の端部温
度が、上昇する。そして、ある温度より定着ローラ２の
温度が高くなると、熱変形部材１６が反応し、図８の様
にローラカバーの回動部８ａと８ｂが、反り上がり定着
ローラ２の端部の熱を逃がす。

【００２４】本実施例２のローラカバー構成によれば、
定着ローラの表面温度により、自動的にローラカバーの
隙間を変えることができる。

【００２５】＜実施例３＞本発明の実施例３に係る定着
器の構成例を図９に示す。

【００２６】本実施例の定着器は、上カバー７とローラ
カバー８が、一体となっており隙間がなく、定着器外部
との空気の流れは、完全に遮断されている。更に、上カ
バー７の内部は、長手方向に複数のブロックに分けられ
ており、上カバー７の端部のブロックには、開口部が設
けられている。そして、開口部には、支点１９を中心と
して回動可能に、開閉フタ１８が設けられている。ロー
ラカバー８にも開口部が設けられており、開口部には、
開閉可能なシャッター８ｃが、設けられている。

【００２７】定着器の上部には、矢印Ａの方向に常に冷
却ファン（不図示）により、空気が流れており、図１０
の様に、開閉フタ１８とシャッター８ｃは、連動して開
き、その状態で、定着器外の空気の流れＡを定着器のカ
バー内に、取り入れることができる。

【００２８】図１１（ａ）の様に開閉フタ１８は、上カ
バー７の端部に設けられており、通常の状態では、開閉
フタ１８は、閉じられている。この状態では、上カバー
７内部の空気は、動かず、より効果的に定着ローラ２の
保温が可能となる。

【００２９】図１１（ｂ）の様に小サイズのシート材Ｓ
_S を通す時には、開閉フタ１８が開き定着ローラ２の端
部に、冷たい空気を送り、端部の温度上昇を押さえるこ
とが可能となる。

【００３０】なお、開閉フタ１８とシャッター８ｃの開
け閉めは、シート材のサイズにより、画像形成装置本体
のコントローラからの信号及びアクチュエータにより行
う。

【００３１】

【発明の効果】以上説明したように、本発明の定着器に
は、定着ローラを保温するためのローラカバーが設けら
れており、シート材を通過させるために定着器に開けら
れた開口部には、開閉シャッターが、設けられている。

【００３２】定着器に取り付けられたローラカバーによ
り、定着ローラを保温し、ヒータを発熱する時間を少な
くする効果が得られる。更に、非プリント時には、シャ
ッターが閉じることにより、熱が外に逃げにくくなるた
め、定着ローラを所定の温度に保つためのヒータを発熱
する時間を更に少なくできる。即ち、本発明の構成によ
り消費電力を押さえることが可能となる。

【００３３】また、ローラカバーが、傾いたり、部分的
に開閉したりして、定着ローラの長手方向の温度を調整
することができる。即ち、長手方向での定着ローラ表面
温度差を生じないようにすることが可能になる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例１に係わる定着器の全体構成を
示す断面図。

【図２】同定着器の部分構成を示す斜視図。

【図３】同定着器のローラカバーの作用説明図。

【図４】同定着器の部分構成を示す斜視図。

【図５】同定着器の全体構成を示す断面図。

【図６】同定着器の全体構成と作用を示す斜視図。

【図７】本発明の実施例２に係わる定着器の全体構成を
示す斜視図。

【図８】同定着器の全体構成と作用を示す斜視図。

【図９】本発明の実施例３に係わる定着器の全体構成を
示す断面図。

【図１０】同定着器の全体構成と作用を示す断面図。

【図１１】同定着器の全体構成と作用を示す斜視図。

【図１２】従来の定着器の断面図。

【符号の説明】

１…ヒーター２…定着ローラ３…加圧ローラ４…底板５…入口ガイド６…排紙ガイド７…上カバー８…ローラカバー１１…シャッター１２…シャッター１３…右カバー１４…左カバー１５…断熱材

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】所定の画像プロセスによってトナー像を
形成する画像担持体たる感光体と、前記感光体上のトナ
ー像を転写用シート材に転写する転写手段と、前記転写
後の現像剤像をシート材上に加熱定着する定着器とを有
し、前記定着器の、内部にヒータを持つ定着ローラと、
前記定着ローラに当接されている加圧ローラからなる、
ローラ対を有する画像形成装置において、前記加圧ロー
ラの当接部との反対側の前記定着ローラの外周表面のシ
ート材が出入りする部分以外、すべて覆う様にローラカ
バーを設けたことを特徴とする画像形成装置の定着器。
【請求項２】前記ローラカバーが移動することによ
り、前記定着ローラと前記ローラカバーとの隙間を変え
られることを特徴とする請求項１記載の画像形成装置の
定着器。
【請求項３】前記ローラカバーが、前記定着ローラ表
面の温度変化に追随する手段により移動されて、前記定
着ローラと前記ローラカバーとの隙間を変化させること
を特徴とする請求項２記載の画像形成装置の定着器。
【請求項４】前記ローラカバーが、ローラ長手方向に
おいて、分割されており、かつ前記ローラカバーが開閉
可能であることを特徴とする請求項１記載の画像形成装
置の定着器。
【請求項５】シート材を通過させるための前記定着器
の開口部に、開閉可能なシャッターを設けたことを特徴
とする請求項１記載の画像形成装置の定着器。
【請求項６】前記定着器の全体を覆うために、カバー
が設けられており、前記カバーと前記ローラカバーが、
隙間なく構成されており、定着器外部との空気の流れ
を、一切遮断していることを特徴とする請求項１記載の
画像形成装置の定着器。
【請求項７】前記カバーまたは、前記ローラカバーに
開口部が設けられており、更に前記開口部に開閉可能な
開閉フタが設けられていることを特徴とする請求項６記
載の画像形成装置の定着器。
【請求項８】前記開閉フタが、前記定着器内に風を導
く風路を形成することを特徴とする請求項７記載の画像
形成装置の定着器。