JPH0627369Y2 - コンクリート型枠用養生シート - Google Patents
コンクリート型枠用養生シートInfo
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- JPH0627369Y2 JPH0627369Y2 JP6676491U JP6676491U JPH0627369Y2 JP H0627369 Y2 JPH0627369 Y2 JP H0627369Y2 JP 6676491 U JP6676491 U JP 6676491U JP 6676491 U JP6676491 U JP 6676491U JP H0627369 Y2 JPH0627369 Y2 JP H0627369Y2
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- sheet
- sheet material
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は型枠内に生コンクリート
やモルタルを打設し硬化する際に、該型枠の表面に貼り
つける養生シートに関するものであり、更に詳しくは、
透水性と通気性がありかつ水及び空気の排出性があり、
寸法安定性に優れた再利用可能な養生シートに関する。
やモルタルを打設し硬化する際に、該型枠の表面に貼り
つける養生シートに関するものであり、更に詳しくは、
透水性と通気性がありかつ水及び空気の排出性があり、
寸法安定性に優れた再利用可能な養生シートに関する。
【0002】
【従来の技術】コンクリート型枠工法において、打設さ
れた生コンクリートまたはモルタルが型枠内の隅々迄充
填するように流動性を高めるために、セメントの硬化に
必要な水量以上の余剰な水を加えている。このために、
生コンクリートまたはモルタルを型枠内に打設後、バイ
ブレーターで締め固めた時に、ブリージングした水やコ
ンクリート内の気泡がコンクリートの表面に集まり、コ
ンクリートの表面強度の不足を生じたり、コンクリート
表面に「アバタ」をつくり、耐久性及び外観上好ましく
なかった。
れた生コンクリートまたはモルタルが型枠内の隅々迄充
填するように流動性を高めるために、セメントの硬化に
必要な水量以上の余剰な水を加えている。このために、
生コンクリートまたはモルタルを型枠内に打設後、バイ
ブレーターで締め固めた時に、ブリージングした水やコ
ンクリート内の気泡がコンクリートの表面に集まり、コ
ンクリートの表面強度の不足を生じたり、コンクリート
表面に「アバタ」をつくり、耐久性及び外観上好ましく
なかった。
【0003】そこで、型枠に穴を開け、型枠の内側に通
気、透水性を有する不織布や織布等の基材を貼り付け
て、打ち込んだコンクリートの自重を利用してブリージ
ングした水や空気を透水及び脱気し、コンクリートの表
面部分の水セメント比を小さくして、表面の緻密さ、強
度を高めると共に、表面の「アバタ」を低減する脱水型
枠工法が開発されてる。しかし、型枠に貼り付ける従来
の基材の材料、具体的には、不織布や織布は透水性、通
気性を有するのでコンクリート表面の「アバタ」の低減
と表面の緻密化には有効であるが、繊維間にコンクリー
トが浸入して養生後、コンクリートから不織布または織
布を剥す時に剥離性が悪い。このために、不織布または
織布が伸びたり、損傷して再利用できない。また、剥離
時に繊維がコンクリートに付着して塗装性が悪い。更
に、不織布や織布の織目跡がコンクリートの表面に残
り、平滑性が悪い等の欠点を有する。
気、透水性を有する不織布や織布等の基材を貼り付け
て、打ち込んだコンクリートの自重を利用してブリージ
ングした水や空気を透水及び脱気し、コンクリートの表
面部分の水セメント比を小さくして、表面の緻密さ、強
度を高めると共に、表面の「アバタ」を低減する脱水型
枠工法が開発されてる。しかし、型枠に貼り付ける従来
の基材の材料、具体的には、不織布や織布は透水性、通
気性を有するのでコンクリート表面の「アバタ」の低減
と表面の緻密化には有効であるが、繊維間にコンクリー
トが浸入して養生後、コンクリートから不織布または織
布を剥す時に剥離性が悪い。このために、不織布または
織布が伸びたり、損傷して再利用できない。また、剥離
時に繊維がコンクリートに付着して塗装性が悪い。更
に、不織布や織布の織目跡がコンクリートの表面に残
り、平滑性が悪い等の欠点を有する。
【0004】不織布または織布の表面に有孔シートまた
はフィルムを積層した積層体はコンクリート表面の平滑
性は良いが、シートまたはフィルムの孔から透過したセ
メントが不織布または織布に付着するために洗浄しなけ
ればならない。また、使用後、該積層体を乾燥する時に
不織布または織布が収縮してシートまたはフィルムにし
わが発生するか、カールするかして再利用性が悪い等の
欠点を有する。 更に、軟質シートに開孔したシートはコンクリート表面
は平滑で、アバタの発生は少ないが、シートに開孔して
いるためにシートの強度が弱くなり、シートの自重及び
コンクリートの重さでシートが伸びて、コンクリート硬
化体の表面にしわが発生しやすくなり外観上好ましくな
い。また、伸びきったシートを再び型枠に貼り合わせた
時にシワが入り再利用ができない等の欠点を有する。
はフィルムを積層した積層体はコンクリート表面の平滑
性は良いが、シートまたはフィルムの孔から透過したセ
メントが不織布または織布に付着するために洗浄しなけ
ればならない。また、使用後、該積層体を乾燥する時に
不織布または織布が収縮してシートまたはフィルムにし
わが発生するか、カールするかして再利用性が悪い等の
欠点を有する。 更に、軟質シートに開孔したシートはコンクリート表面
は平滑で、アバタの発生は少ないが、シートに開孔して
いるためにシートの強度が弱くなり、シートの自重及び
コンクリートの重さでシートが伸びて、コンクリート硬
化体の表面にしわが発生しやすくなり外観上好ましくな
い。また、伸びきったシートを再び型枠に貼り合わせた
時にシワが入り再利用ができない等の欠点を有する。
【0005】
【考案が解決しょうとする課題】本考案の目的は上記欠
点を解消して、コンクリート硬化体の表面が平滑で、ア
バタの発生が少なく、コンクリート硬化体の表面が緻密
化されて表面の強度が高く耐久性に優れたコンクリート
硬化体が得られ、コンクリート硬化体からのシートの離
型性が良く、しかもシートの寸法安定性に優れて再利用
性が良好な養生シートを提供することにある。
点を解消して、コンクリート硬化体の表面が平滑で、ア
バタの発生が少なく、コンクリート硬化体の表面が緻密
化されて表面の強度が高く耐久性に優れたコンクリート
硬化体が得られ、コンクリート硬化体からのシートの離
型性が良く、しかもシートの寸法安定性に優れて再利用
性が良好な養生シートを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記欠点を解決し、空気
及び水の排出効果が高く、離型性に優れて、寸法安定性
の良い再利用可能な養生シートを得るために本考案が講
じた手段は、熱可塑性樹脂よりなる軟質シート地に親水
性を付与せしめてシート地表面の水との接触角を45度
以下として表面を平滑面とし、裏面に打込み本数がタ
テ、ヨコ共に1インチ当たり15本以下のからみ織から
なるガラス織布をシート地内に30%以上埋設させて積
層すると共にその裏面を凹部が連通状である凹凸形状と
し、シート地に貫通細孔を多数有する養生シートにする
ことによって課題を解決した。
及び水の排出効果が高く、離型性に優れて、寸法安定性
の良い再利用可能な養生シートを得るために本考案が講
じた手段は、熱可塑性樹脂よりなる軟質シート地に親水
性を付与せしめてシート地表面の水との接触角を45度
以下として表面を平滑面とし、裏面に打込み本数がタ
テ、ヨコ共に1インチ当たり15本以下のからみ織から
なるガラス織布をシート地内に30%以上埋設させて積
層すると共にその裏面を凹部が連通状である凹凸形状と
し、シート地に貫通細孔を多数有する養生シートにする
ことによって課題を解決した。
【0007】
【実施例】本考案の実施の一例を図面に基づいて説明す
る。本考案の養生シートAは、シート地1が軟質塩化ビ
ニル樹脂などの軟質熱可塑性樹脂よりなり、該シート地
1に親水性を付与して表面が平滑面で、かつ裏面にガラ
ス織布2を部分埋設すると共に凹部3´が連通状の凹凸
模様3を設け、表面から裏面に貫通する細孔4を多数開
穿せしめて、透水性と通気性及び寸法安定性を保持した
ものである。
る。本考案の養生シートAは、シート地1が軟質塩化ビ
ニル樹脂などの軟質熱可塑性樹脂よりなり、該シート地
1に親水性を付与して表面が平滑面で、かつ裏面にガラ
ス織布2を部分埋設すると共に凹部3´が連通状の凹凸
模様3を設け、表面から裏面に貫通する細孔4を多数開
穿せしめて、透水性と通気性及び寸法安定性を保持した
ものである。
【0008】本考案における軟質熱可塑性樹脂は、前記
した塩化ビニル樹脂の他に、塩化ビニル−酢酸ビニル共
重合体、塩化ビニル−ウレタン共重合体、エチレン−酢
酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重
合体等のオレフィン系樹脂等が使用できるが、針ロール
での孔あけ加工性、コンクリートとの剥離性及び経済性
から考えて可塑剤を添加した軟質塩化ビニル樹脂が好ま
しい。 可塑剤は通常のフタル酸エステル系可塑剤、リン酸エス
テル系可塑剤、ポリエステル系可塑剤等が使用できると
共にその可塑剤の添加量は用途に合わせて適宜選択して
添加できる。
した塩化ビニル樹脂の他に、塩化ビニル−酢酸ビニル共
重合体、塩化ビニル−ウレタン共重合体、エチレン−酢
酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重
合体等のオレフィン系樹脂等が使用できるが、針ロール
での孔あけ加工性、コンクリートとの剥離性及び経済性
から考えて可塑剤を添加した軟質塩化ビニル樹脂が好ま
しい。 可塑剤は通常のフタル酸エステル系可塑剤、リン酸エス
テル系可塑剤、ポリエステル系可塑剤等が使用できると
共にその可塑剤の添加量は用途に合わせて適宜選択して
添加できる。
【0009】シート地1に親水性を付与する方法として
は、前記軟質熱可塑性樹脂に親水性樹脂をブレンドする
方法、熱可塑性樹脂に界面活性剤をブレンドする方法、
及びシート地表面を界面活性剤で処理する方法など任意
であるが、加工性、耐久性を考えて、樹脂に界面活性剤
を添加する方法が好ましい。 界面活性剤はアルキルスルホン酸塩、アルキル硫酸塩等
の陰イオン系界面活性剤、高級アミンハロゲン酸塩、第
4アンモニウム塩等の陽イオン系界面活性剤、及びポリ
エチレングリコール脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸
エステル等の非イオン系界面活性剤等のいずれの界面活
性剤でも使用できるが、耐熱性の良い界面活性剤が好ま
しい。この界面活性剤の添加部数は、シート地1と水と
の接触角が45度以下、好ましくは35度以下になるよ
うに適宜調整すれば良い。水との接触角が45度以上で
は、細孔4からの透水性が悪くなり、コンクリート硬化
体の表面強度が高くならないし、アバタの数も多くて外
観上も好ましくない。 更に、シート地1に界面活性剤が含まれていると、界面
活性剤がシート地1表面に表出し、界面活性剤の離型効
果で養生シートAは養生後のコンクリート硬化体との剥
離が容易であり、しかもコンクリートがシートAに付着
しないので長期養生が可能であり、養生シートAの洗浄
も容易である。
は、前記軟質熱可塑性樹脂に親水性樹脂をブレンドする
方法、熱可塑性樹脂に界面活性剤をブレンドする方法、
及びシート地表面を界面活性剤で処理する方法など任意
であるが、加工性、耐久性を考えて、樹脂に界面活性剤
を添加する方法が好ましい。 界面活性剤はアルキルスルホン酸塩、アルキル硫酸塩等
の陰イオン系界面活性剤、高級アミンハロゲン酸塩、第
4アンモニウム塩等の陽イオン系界面活性剤、及びポリ
エチレングリコール脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸
エステル等の非イオン系界面活性剤等のいずれの界面活
性剤でも使用できるが、耐熱性の良い界面活性剤が好ま
しい。この界面活性剤の添加部数は、シート地1と水と
の接触角が45度以下、好ましくは35度以下になるよ
うに適宜調整すれば良い。水との接触角が45度以上で
は、細孔4からの透水性が悪くなり、コンクリート硬化
体の表面強度が高くならないし、アバタの数も多くて外
観上も好ましくない。 更に、シート地1に界面活性剤が含まれていると、界面
活性剤がシート地1表面に表出し、界面活性剤の離型効
果で養生シートAは養生後のコンクリート硬化体との剥
離が容易であり、しかもコンクリートがシートAに付着
しないので長期養生が可能であり、養生シートAの洗浄
も容易である。
【0010】ガラス織布2は養生シートAの寸法安定性
のためにシート地1の裏面に部分的に埋設するものであ
り、織布の織方は「からみ織」が良く、1インチ当たり
の打込み本数が15本以下で、好ましくは3〜7.5本
/インチの範囲が良い。 合成繊維系の織布は耐熱性が悪く、シート地1裏面の織
布側から加熱エンボスして、織布をシート地1内に部分
埋設すると共に凹凸模様を形成する時に、該繊維の強度
劣化が大きくて使用に耐えられないし、吸水して寸法変
化を生じやすく好ましくない。 一般にガラス繊維は耐アルカリ性が悪く、長期連続使用
には強度低下を生じ好ましくないが、本考案の用途のよ
うな養生シートでは使用期間が短いので強度劣化もなく
使用可能であり、合成繊維に比べて伸びが少なく、吸水
寸法安定性に優れており、養生シートAのシート補強用
繊維として適している。
のためにシート地1の裏面に部分的に埋設するものであ
り、織布の織方は「からみ織」が良く、1インチ当たり
の打込み本数が15本以下で、好ましくは3〜7.5本
/インチの範囲が良い。 合成繊維系の織布は耐熱性が悪く、シート地1裏面の織
布側から加熱エンボスして、織布をシート地1内に部分
埋設すると共に凹凸模様を形成する時に、該繊維の強度
劣化が大きくて使用に耐えられないし、吸水して寸法変
化を生じやすく好ましくない。 一般にガラス繊維は耐アルカリ性が悪く、長期連続使用
には強度低下を生じ好ましくないが、本考案の用途のよ
うな養生シートでは使用期間が短いので強度劣化もなく
使用可能であり、合成繊維に比べて伸びが少なく、吸水
寸法安定性に優れており、養生シートAのシート補強用
繊維として適している。
【0011】ガラス織布2の織方が平織の場合にはシー
ト地1との積層時に糸目がスリップして糸目ズレを生じ
易く、均一な補強効果が出せない。しかしながら、「か
らみ織」の場合では打込み本数が少なくても、かかる欠
点がなく養生シートAの補強に適している。打込本数が
15本/インチ以上になると、シート地1とガラス織布
2との密着性が悪く補強効果が出来ないし、加熱エンボ
ス時に埋め込み性も悪く、裏面の凹凸形状3が不充分と
なり、排水性が悪くなり好ましくない。打込本数が3本
/インチ以下になると、からみ織布でも積層時に目ズレ
が生じ易く作業性が悪い。更には、補強効果がないので
養生シートAの自重でシート地1が伸びてシワが発生し
やすくなり好ましくない。また、糸の太さは50〜20
0デニールの範囲がよく、好ましくは75〜150デニ
ールが良い。50デニール以下では織布2の補強効果が
ないこと、アルカリに対して劣化し易いこと、及び加工
時の作業性が悪い等により好ましくなく、200デニー
ル以上では、シート地1に織布2を埋設した時に、シー
ト地1表面に糸目の出っ張りが生じて、コンクリート硬
化体の表面の平滑性を損ない好ましくない。
ト地1との積層時に糸目がスリップして糸目ズレを生じ
易く、均一な補強効果が出せない。しかしながら、「か
らみ織」の場合では打込み本数が少なくても、かかる欠
点がなく養生シートAの補強に適している。打込本数が
15本/インチ以上になると、シート地1とガラス織布
2との密着性が悪く補強効果が出来ないし、加熱エンボ
ス時に埋め込み性も悪く、裏面の凹凸形状3が不充分と
なり、排水性が悪くなり好ましくない。打込本数が3本
/インチ以下になると、からみ織布でも積層時に目ズレ
が生じ易く作業性が悪い。更には、補強効果がないので
養生シートAの自重でシート地1が伸びてシワが発生し
やすくなり好ましくない。また、糸の太さは50〜20
0デニールの範囲がよく、好ましくは75〜150デニ
ールが良い。50デニール以下では織布2の補強効果が
ないこと、アルカリに対して劣化し易いこと、及び加工
時の作業性が悪い等により好ましくなく、200デニー
ル以上では、シート地1に織布2を埋設した時に、シー
ト地1表面に糸目の出っ張りが生じて、コンクリート硬
化体の表面の平滑性を損ない好ましくない。
【0012】このようなガラス織布2をシート地1の裏
面に30%以上埋設させて積層せしめる。これによりシ
ート地1とガラス織布2との密着性が良く、シート地1
が伸びても織布2の剥離がなく、補強効果を有し、寸法
安定性が良く柔軟性を有するものである。30%以下の
埋設の場合にはシート地1とガラス織布2との密着性が
悪く、シート地が伸びた際に両者が剥離し補強効果,寸
法安定性に欠け好ましくない。寸法安定性のみを考慮し
た場合には安全埋設が好ましいが、シート地1が薄いた
め表面に糸目がついて平滑性が損なわれるので、この表
面平滑性が損なわれないので、両者の密着性が良く補強
効果,柔軟性を有する程度の埋設にする。
面に30%以上埋設させて積層せしめる。これによりシ
ート地1とガラス織布2との密着性が良く、シート地1
が伸びても織布2の剥離がなく、補強効果を有し、寸法
安定性が良く柔軟性を有するものである。30%以下の
埋設の場合にはシート地1とガラス織布2との密着性が
悪く、シート地が伸びた際に両者が剥離し補強効果,寸
法安定性に欠け好ましくない。寸法安定性のみを考慮し
た場合には安全埋設が好ましいが、シート地1が薄いた
め表面に糸目がついて平滑性が損なわれるので、この表
面平滑性が損なわれないので、両者の密着性が良く補強
効果,柔軟性を有する程度の埋設にする。
【0013】細孔4は空気及び水がシート地1の表面か
ら裏面に透過するように、シート地1に孔径が5〜50
0μの範囲にある孔を多数開孔するものであり、好まし
くは、10〜300μの範囲が良い。5μ以下では透水
性が悪く、コンクリート硬化体の表面の強度が高くなら
ない。そして、500μ以上ではセメントが流出し易
く、孔が目づまりを生じたり、硬化後のコンクリートの
表面に孔跡が形成されて表面の平滑性が損なわれるため
に好ましくない。更には、シートA自体の物理的強度も
低下するので好ましくない。 孔数は10〜200ヶ/cm2 の範囲が良く、好ましくは
20〜100ヶ/cm2の範囲が良い。孔数が10ヶ/cm
2 以下の場合は透水性が不充分となり、アバタが多く発
生し好ましくない。一方、200ヶ/cm2 以上ではシー
トAの物理的強度が低下してしまうので好ましくない。 通気度は透水性との関連もあり、一概には限定できない
が、通気度は2〜200cc/cm2 /sec の範囲が良く、
更に好ましくは10〜100cc/cm2 /sec の範囲がコ
ンクリート表面のアバタが少なくて良い。
ら裏面に透過するように、シート地1に孔径が5〜50
0μの範囲にある孔を多数開孔するものであり、好まし
くは、10〜300μの範囲が良い。5μ以下では透水
性が悪く、コンクリート硬化体の表面の強度が高くなら
ない。そして、500μ以上ではセメントが流出し易
く、孔が目づまりを生じたり、硬化後のコンクリートの
表面に孔跡が形成されて表面の平滑性が損なわれるため
に好ましくない。更には、シートA自体の物理的強度も
低下するので好ましくない。 孔数は10〜200ヶ/cm2 の範囲が良く、好ましくは
20〜100ヶ/cm2の範囲が良い。孔数が10ヶ/cm
2 以下の場合は透水性が不充分となり、アバタが多く発
生し好ましくない。一方、200ヶ/cm2 以上ではシー
トAの物理的強度が低下してしまうので好ましくない。 通気度は透水性との関連もあり、一概には限定できない
が、通気度は2〜200cc/cm2 /sec の範囲が良く、
更に好ましくは10〜100cc/cm2 /sec の範囲がコ
ンクリート表面のアバタが少なくて良い。
【0014】次に、凹凸模様3はシート地1の裏面に形
成するもので、前記細孔4を透過してきた水や空気の排
出機構を高めるために、シート地1の裏面に凹部3’が
排水溝となるように連続した凹凸形状にする。
成するもので、前記細孔4を透過してきた水や空気の排
出機構を高めるために、シート地1の裏面に凹部3’が
排水溝となるように連続した凹凸形状にする。
【0015】シートが有孔であっても、シートが疎水性
であれば水は表面張力の影響で孔の表面に膜を形成して
孔を密封するために、水が透過しなくなり、このために
空気の透過性も悪くなり、コンクリートの表面にアバタ
が発生し、表面強度も高くならないので、シートに孔を
開けただけでは効果的でない。 そこで、水の透過性を良くするために、前述の如くシー
ト地に親水性を付与して水の表面張力を小さくする必要
がある。 しかし、シートの裏面が平滑であると、シートが型枠に
密着して、シートを透過した水や空気を排出できないた
めに、コンクリートの表面にアバタが発生し、表面強度
も高くならない。
であれば水は表面張力の影響で孔の表面に膜を形成して
孔を密封するために、水が透過しなくなり、このために
空気の透過性も悪くなり、コンクリートの表面にアバタ
が発生し、表面強度も高くならないので、シートに孔を
開けただけでは効果的でない。 そこで、水の透過性を良くするために、前述の如くシー
ト地に親水性を付与して水の表面張力を小さくする必要
がある。 しかし、シートの裏面が平滑であると、シートが型枠に
密着して、シートを透過した水や空気を排出できないた
めに、コンクリートの表面にアバタが発生し、表面強度
も高くならない。
【0016】そこで、シート地1の裏面に、凹部3’が
連続した形状の凹凸模様3を形成することによって、シ
ートAと型枠との間に一定の空隙ができ、シート地1を
透過した水や空気が凹部3´を伝わってスムーズに排出
されるために、コンクリート表面のアバタの発生が非常
に少なくなり、コンクリート表面も緻密になり強度が高
まる。この凹凸模様3は該凹部3’が排水溝となるよう
に溝状に形成して凹部3’を連通状とするため、縦溝
状、横溝状、斜溝状の直線又は曲線状に形成するか或い
は凸部3”を独立状として残りが凹部3’となったいわ
ゆる凹凸シボ状3であってもよい。そして、凹凸形状3
の凸部3”は型枠への養生シートAの保持機能を有し、
平らな形状が好ましい。 このように、シート地1の裏面に空気や水の排出機能を
設け、更にガラス織布2で補強して寸法安定性を良くす
ることによって、シート単体での養生シートとしての使
用が可能となる。
連続した形状の凹凸模様3を形成することによって、シ
ートAと型枠との間に一定の空隙ができ、シート地1を
透過した水や空気が凹部3´を伝わってスムーズに排出
されるために、コンクリート表面のアバタの発生が非常
に少なくなり、コンクリート表面も緻密になり強度が高
まる。この凹凸模様3は該凹部3’が排水溝となるよう
に溝状に形成して凹部3’を連通状とするため、縦溝
状、横溝状、斜溝状の直線又は曲線状に形成するか或い
は凸部3”を独立状として残りが凹部3’となったいわ
ゆる凹凸シボ状3であってもよい。そして、凹凸形状3
の凸部3”は型枠への養生シートAの保持機能を有し、
平らな形状が好ましい。 このように、シート地1の裏面に空気や水の排出機能を
設け、更にガラス織布2で補強して寸法安定性を良くす
ることによって、シート単体での養生シートとしての使
用が可能となる。
【0017】次に本考案の養生シートの製造方法の一例
について述べる。 塩化ビニル樹脂に適当量の可塑剤、安定剤、充填剤、着
色剤及び界面活性剤を添加しバンバリーミキサーで混練
しカレンダーロールで圧延して0.5〜0.8mmのシー
ト地1とし、ガラス織布2を積層する。 次に、エンボス機でガラス織布2側から180〜200
°に加熱した型ロールで加熱押圧して凹凸の絞模様3を
付けると共にシート地1にガラス織布2の糸を約30%
以上埋設せしめる。 次に、シート地1の表面から、針植え込み密度が5〜3
0本/cm2 、平均針径150〜300μの針ロールで針
を60〜100℃に加熱しながら1〜4回押圧してシー
ト地1に孔4をあける。 このようにして得られたガラス織布2が補強された養生
シートAは、表面がフラットで、裏面が凹凸模様3の形
状をしており、シートと水との接触角が45度以下であ
り、孔径が5〜500μで孔数が10〜100ヶ/cm2
で、通気度が2〜200cc/cm2 /sec を有するもので
ある。 尚、接触角、孔径、孔数及び通気度は用途に応じて適宜
調整して製造することができるものである。
について述べる。 塩化ビニル樹脂に適当量の可塑剤、安定剤、充填剤、着
色剤及び界面活性剤を添加しバンバリーミキサーで混練
しカレンダーロールで圧延して0.5〜0.8mmのシー
ト地1とし、ガラス織布2を積層する。 次に、エンボス機でガラス織布2側から180〜200
°に加熱した型ロールで加熱押圧して凹凸の絞模様3を
付けると共にシート地1にガラス織布2の糸を約30%
以上埋設せしめる。 次に、シート地1の表面から、針植え込み密度が5〜3
0本/cm2 、平均針径150〜300μの針ロールで針
を60〜100℃に加熱しながら1〜4回押圧してシー
ト地1に孔4をあける。 このようにして得られたガラス織布2が補強された養生
シートAは、表面がフラットで、裏面が凹凸模様3の形
状をしており、シートと水との接触角が45度以下であ
り、孔径が5〜500μで孔数が10〜100ヶ/cm2
で、通気度が2〜200cc/cm2 /sec を有するもので
ある。 尚、接触角、孔径、孔数及び通気度は用途に応じて適宜
調整して製造することができるものである。
【0018】以下、具体的実施の態様による実施例及び
比較例を示す。 別紙の表に示す配合組成物を、バンバリーミキサーで混
練しカレンダーロールで圧延し0.6mmのシートとしな
がらガラス基材を圧着積層した後、凹凸模様の型ロール
で、ガラス基布側より加熱押圧して凹凸模様を形成する
と同時にガラス基材をシート地内に部分的に埋設した。
次に、針植え込み密度が25本/cm2 、平均針径が20
0μ、針の温度が80℃の針ロールで3回押圧して、孔
数が75ヶ/cm2 、孔径が75〜125μの孔あきシー
トを得た。 次いで、上面が45×30cm、高さが150cm、下面が
45×120cmの側面の一面が傾斜した形状の合板製型
枠の内壁面に該養生シートを貼り付けた。その後、コン
クリート(28日養生後の強度160kg/cm2 )を流し
込み、バイブレーターで締固めをし、48時間養生後に
脱型してコンクリートを得た。そして、コンクリートの
あばた率、表面強度を測定し、評価したところ別紙の表
の通りであった。
比較例を示す。 別紙の表に示す配合組成物を、バンバリーミキサーで混
練しカレンダーロールで圧延し0.6mmのシートとしな
がらガラス基材を圧着積層した後、凹凸模様の型ロール
で、ガラス基布側より加熱押圧して凹凸模様を形成する
と同時にガラス基材をシート地内に部分的に埋設した。
次に、針植え込み密度が25本/cm2 、平均針径が20
0μ、針の温度が80℃の針ロールで3回押圧して、孔
数が75ヶ/cm2 、孔径が75〜125μの孔あきシー
トを得た。 次いで、上面が45×30cm、高さが150cm、下面が
45×120cmの側面の一面が傾斜した形状の合板製型
枠の内壁面に該養生シートを貼り付けた。その後、コン
クリート(28日養生後の強度160kg/cm2 )を流し
込み、バイブレーターで締固めをし、48時間養生後に
脱型してコンクリートを得た。そして、コンクリートの
あばた率、表面強度を測定し、評価したところ別紙の表
の通りであった。
【0019】
【表1】
【0020】
【考案の効果】本考案は軟質熱可塑性合成樹脂よりなる
シート地に親水性を付与せしめてシート地表面の水との
接触角を45度以下として表面を平滑面にすると共に、
裏面にガラス織布を部分的に埋設して、凹部が連通状で
ある凹凸模様を設け、該シート地の表面から裏面に貫通
せる細孔を多数開穿してなるから、これを型枠の内面に
張設することによって打設したコンクリートやモルタル
からブリージングした水や空気がシート地の表面から細
孔を介して裏面へ透水及び通気し、かつ裏面凹凸模様の
凹部を介してスムーズに排出し得る優れた排出機能を有
し、養生されたコンクリートは表面が平滑で「あばた」
が非常に少なく、このため表面が緻密で強度が高いもの
が得られる。
シート地に親水性を付与せしめてシート地表面の水との
接触角を45度以下として表面を平滑面にすると共に、
裏面にガラス織布を部分的に埋設して、凹部が連通状で
ある凹凸模様を設け、該シート地の表面から裏面に貫通
せる細孔を多数開穿してなるから、これを型枠の内面に
張設することによって打設したコンクリートやモルタル
からブリージングした水や空気がシート地の表面から細
孔を介して裏面へ透水及び通気し、かつ裏面凹凸模様の
凹部を介してスムーズに排出し得る優れた排出機能を有
し、養生されたコンクリートは表面が平滑で「あばた」
が非常に少なく、このため表面が緻密で強度が高いもの
が得られる。
【0021】しかも裏面がガラス織布で補強されている
ので強度劣化が無く、合成繊維に比べて伸びが少なく、
シートの寸法安定性が優れているのでコンクリートへの
しわの発生もなくコンクリート成形体の表面状態が良
く、再利用が可能であり、従来の養生シートでは得られ
なかった多くの利点を有する耐久性に優れた型枠工法の
養生シートを提供することが出来る。 更に、ガラス織布を打ち込み本数がタテ、ヨコ共に1イ
ンチ当たり3〜15本の「からみ織」とすることによ
り、打ち込み本数が少なくても糸目ズレが生じることが
なくシート地とガラス織布との密着が良く均一な補強効
果となる。 又、ガラス織布がシート地の裏面に30%以上埋設され
ている為、シート地が伸びても両者の密着性が良く、剥
離することがなく、寸法安定性のよい柔軟性のあるもの
である。
ので強度劣化が無く、合成繊維に比べて伸びが少なく、
シートの寸法安定性が優れているのでコンクリートへの
しわの発生もなくコンクリート成形体の表面状態が良
く、再利用が可能であり、従来の養生シートでは得られ
なかった多くの利点を有する耐久性に優れた型枠工法の
養生シートを提供することが出来る。 更に、ガラス織布を打ち込み本数がタテ、ヨコ共に1イ
ンチ当たり3〜15本の「からみ織」とすることによ
り、打ち込み本数が少なくても糸目ズレが生じることが
なくシート地とガラス織布との密着が良く均一な補強効
果となる。 又、ガラス織布がシート地の裏面に30%以上埋設され
ている為、シート地が伸びても両者の密着性が良く、剥
離することがなく、寸法安定性のよい柔軟性のあるもの
である。
図面は本考案養生シートの一実施例を示すもので、
【図1】 裏面図で一部切欠する。
【図2】 拡大断面図である。
10は養生シート、1はシート地、2はガラス織布、3
は凹凸模様 3’は凹部、4は細孔である。
は凹凸模様 3’は凹部、4は細孔である。
Claims (2)
- 【請求項1】 熱可塑性樹脂よりなる軟質シート地に親
水性を付与せしめて該シート地表面の水との接触角を4
5度以下として表面を平滑面とし、該シート地の裏面に
ガラス織布をシート地内に30%以上埋設させて積層す
ると共に凹部が連通状の凹凸形状とし、シート地に貫通
細孔を多数有することを特徴とするコンクリート型枠用
養生シート。 - 【請求項2】 ガラス織布の打込本数がタテ、ヨコ共に
1インチ当たり3〜15本の「からみ織」であることを
特徴とする請求項1に記載のコンクリート型枠用養生シ
ート。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6676491U JPH0627369Y2 (ja) | 1991-08-22 | 1991-08-22 | コンクリート型枠用養生シート |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6676491U JPH0627369Y2 (ja) | 1991-08-22 | 1991-08-22 | コンクリート型枠用養生シート |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0516219U JPH0516219U (ja) | 1993-03-02 |
JPH0627369Y2 true JPH0627369Y2 (ja) | 1994-07-27 |
Family
ID=13325276
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6676491U Expired - Fee Related JPH0627369Y2 (ja) | 1991-08-22 | 1991-08-22 | コンクリート型枠用養生シート |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0627369Y2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6737448B1 (ja) * | 2019-07-16 | 2020-08-12 | 茂 馬場 | 型枠用積層シート及びそれを取り付けた型枠 |
JP7395441B2 (ja) * | 2020-07-31 | 2023-12-11 | フクビ化学工業株式会社 | 多孔質透水シート |
-
1991
- 1991-08-22 JP JP6676491U patent/JPH0627369Y2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0516219U (ja) | 1993-03-02 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |