JPH07305510A - 真空コンクリート工法 - Google Patents

真空コンクリート工法

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JPH07305510A
JPH07305510A JP12318694A JP12318694A JPH07305510A JP H07305510 A JPH07305510 A JP H07305510A JP 12318694 A JP12318694 A JP 12318694A JP 12318694 A JP12318694 A JP 12318694A JP H07305510 A JPH07305510 A JP H07305510A
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JP
Japan
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woven fabric
vacuum
concrete
water
filter material
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JP12318694A
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English (en)
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Akio Muramatsu
昭夫 村松
Takashi Karashima
孝 辛嶋
Takeshi Yamaguchi
武志 山口
Hideichiro Furuya
秀一郎 古家
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CENTRAL ENG KK
KENWA KK
KIYUUKEN SANGYO KK
Central Engineering Co Ltd
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CENTRAL ENG KK
KENWA KK
KIYUUKEN SANGYO KK
Central Engineering Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 打設したコンクリートの上面に真空処理マッ
トを覆設して真空脱水処理をする真空コンクリート工法
では、真空処理マットの下面に添着した布状瀘過材によ
り、コンクリート表層部のブリージング水と残留空気の
排出除去を行なう。本発明は、瀘過材をセメント粒子も
透過することによるコンクリート表面のざらつきと表面
強度の低下を防止する。 【構成】 真空処理マットの下面に添着する瀘過材を、
熱可塑性樹脂で織成された高密度織物で形成し、真空脱
水処理中のセメント粒子の透過を実質的に阻止して、表
層部からのセメントの排出損失を防止し、コンクリート
表面の強化する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、建築土木の分野におい
て、平打コンクリート工事に際して打設コンクリート表
面から真空脱水処理をしてコンクリートの改質を目的と
する真空コンクリート工法に関する。
【0002】
【従来の技術】通常の平打コンクリート工事では、スラ
ブ特にデッキプレート上等の平坦なコンクリート面を打
設する時、フレッシュコンクリートを打ち込み、締め固
めを行った後、コンクリート表面をスクリードで馴した
り、木ごてで荒ならしをした後、鏝押えして表面仕上げ
をし、養生硬化させている。
【0003】コンクリートは、比重や大きさの異なる材
料を混合したものであるから打ち込み時のコンクリート
の流動に伴って骨材が分離したり、締め固めの時のバイ
ブレーターによる振動によって比重の小さい水や微粒子
が上部に浮上し骨材やセメントが下に沈む。更にこの現
象は、打ち込み終了後、1.5〜2時間程度進行し、ス
ラブの断面の水セメント比の分布は、上層部に於て最も
高くなり中層、下層になるに従って低くなる傾向を示
す。この層内における水セメント比の変化は、コンクリ
ート打設後、約1.5〜2時間で安息状態に達する。
【0004】水セメント比は、コンクリート強度に最も
影響を及ぼす支配的因子であり、水セメント比が高くな
れば圧縮強度は低くなり同時に収縮率が大きくひび割れ
を起し易く、その反対に水セメント比が低くなれば、圧
縮強度は増大し収縮率の少ない高品位の密実なコンクリ
ートとなる。
【0005】真空コンクリート工法は、コンクリート打
設後に、その表層部からコンクリート表面のブリージン
グ水と内部の余剰水及び残留空気を吸引排除して、実質
的に水セメント比を低下させて、その気孔率を低下さ
せ、養生硬化後の圧縮強度を高くし、同時に表面割れ等
の表面欠陥の防止を図るための工法として利用されてい
る。
【0006】この真空コンクリート工法は、コンクリー
ト打設直後に真空処理用マットをコンクリート表面に被
せて、真空ポンプにより該マット下面を減圧して真空脱
水処理を行い、コンクリート表面に近い部分からコンク
リート余剰水及びコンクリート中の気泡を吸引除去する
ものである。
【0007】真空処理マットには種々の形式があるが、
一般に、後述の瀘過材を使用するものでは、コンクリー
ト表面を気密に覆う気密カバーと、気密カバー下面に配
置されて瀘過布を担持する通気・通水性の支持体とから
成るもので、気密カバーには真空配管が接続され真空ポ
ンプと水分離器に接続されており、この瀘過材がコンク
リート面に接するように支持体の下面全面に添着してあ
る。
【0008】真空処理マットの一例として、気密カバー
に可撓性軟質のゴム引きシートを使用し、支持体には、
表裏に貫通する多数の小孔と表面に多数の突起部を備え
て減圧空間を形成するようにした可撓性のゴム製ないし
樹脂製のボトムマットを使用し、布状の瀘過材をボトム
マットの下面に添着したものである。
【0009】従来の瀘過材は、布状のものでは麻布や織
布、その他、目の細かい金網等が使用されていた。ま
た、シート状の瀘過材では、多数の微小の貫通小孔を設
けた中空のゴム製若しくは合成樹脂製のマットを気密カ
バーの下面に直接添設して、瀘過材としたものがあっ
た。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】然しながら、従来の真
空コンクリート工法で真空脱水処理を行った場合には、
コンクリート中のセメント粒子が、表面及び表層部の余
剰水と共に、瀘過材の麻布、織布、金網等の細孔を通し
て排出されてしまう。セメント粒子が排出されると、コ
ンクリート表層部の骨材に対してセメント量が過少とな
って、骨材が露出して表面がざらつくだけでなく、表面
強度が低下すると言う問題がああった。
【0011】本発明は、前記のような問題点に鑑み、真
空処理用マットに添着する布状瀘過材を改良して、コン
クリート表面から水、空気を通過させ且つセメント粒子
を排出させないような真空コンクリート工法を提供し
て、コンクリートの表面強化など品質向上と仕上げ作業
の短縮合理化を図ることを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明の真空コンクリート工法は、コンクリートを
打設し、下面に瀘過材を添着した真空処理マットを該コ
ンクリート表面に被覆し、真空ポンプによって該パネル
下面を減圧して真空脱水処理を行ってコンクリート表層
中の余剰水と残留空気とを吸引除去する真空コンクリー
ト工法であるが、上記瀘過材が、水及び空気を通過させ
且つセメント粒子を通過させない織布を具備して成るこ
とを特徴としている。
【0013】本発明に使用される瀘過材は、基本的に
は、真空脱水処理の過程で水や空気を通過させるものの
セメント粒子は通過させない織布から成るものである
が、主として次の織物が使用される。
【0014】(1)熱可塑性合成繊維の高密度織布、例
えばポリアミド、ポリエチレン、ポリアクリル、ポリ塩
化ビニリデン、ポリオレフィン等の繊維の撚合糸や引揃
糸で構成された高密度織物。
【0015】(2)上記(1)の織物をヒートカレンダ
ーロールにより該繊維の融点以下の温度で熱圧着し、繊
維束同志を融着して微細の網目を形成した布であり、フ
ィルター効果を高めたもの。
【0016】(3)上記(1)又は(2)の織物をフィ
ルター層とし、その裏面に、接着剤により通水・通気容
易に張り合わせた織布又は不織布を透水層とした積層織
物。特に、該透水層の不織布に、スパンボンド不織布、
ニードルパンチ不織布又はスパンボンド不織布を基布と
してその片面に合成樹脂ウエブを積層した不織布の何れ
かを使用し、接着剤にホットメルトレジンからスパンボ
ンド製法によって形成された接着シートを使用して、接
着シートを介して、熱圧着により上記織物と該不織布と
を接着した積層織物が良い。
【0017】この(1)の高密度織物を織成するのに、
糸の太さは、ステーブルファイバについては1〜30デ
ニール好ましくは、2〜10デニールのものを使用しフ
ィラメント糸では30〜250デニール、好ましくは5
0〜150デニールのものを使用し、紡績糸については
10′〜60′S、好ましくは20〜40′Sのものを
使用する。
【0018】織物の密度は、セメント粒子が網目を透過
しない程度に充分に細かな網目を具備することを要する
ので、上記太さの糸を使用して経糸70〜200本/イ
ンチ、好ましくは90〜180本/インチ、緯糸50〜
120本/インチ、好ましくは70〜100本/インチ
のものとし、織物の組織は平織、斜文織、綾織等で構成
される。その通気量は糸の太さ、上記の糸の太さ、織成
密度、組織の範囲では、フラジール型試験器による測定
により20〜200cm3/cm2/sec にする。
【0019】上記(2)の熱圧着処理は、合成樹脂の種
類によって差があるが、ヒートカレンダーロールにより
90〜220℃の温度で行うことが望ましい。熱圧着処
理を施した織物はセメント粒子の瀘過材として使用さ
れ、且つ透水性、通気性を有していることが必須であ
り、通気量は0.1〜30cm3/cm2/sec であることが望
ましい。
【0020】上記(3)の複合織物において、フィルタ
ー層裏面に貼合わせた透水層は、天然繊維、合成繊維の
織布、不織布の何れかの材料から選択される。
【0021】この透水層の最も好ましく使用される材料
は不織布である。不織布としては、合成繊維の短繊維で
見掛け繊維密度が0.1〜0.5 g/cm3、透水係数が1
×10-4cm/sec以上であることが望ましい。
【0022】上記(1)又は(2)の織物の裏面に透水
層を張り合わせて瀘過材とする方法は、糸による縫い合
わせる法、接着剤による部分接着、接着面の繊維の融解
によるホットメルト接着法がある。
【0023】糸による縫い合わせる方法は、縫糸がフィ
ルター層の表面に点線状に露出し、フィルター層を打設
したコンクリート表面に設置して吸引すると、セメント
粒子が縫糸に侵入して硬化するので、フィルター層を繰
返し多数回使用する場合は好ましくない。
【0024】接着剤による接着は、液状のドット接着剤
を上記織物と透水層の間に散布して両者を押圧し常温硬
化させる。ドット接着剤としては、アクリルエマルジョ
ン、SBRラテックス、ニトリルゴムラテックス、酢酸
ビニールエマルジョンが使用される。他の接着方法は、
粉末状のホットメルト接着剤を、上記織物と透水層の間
に散布して、ヒートカレンダーロールにより熱圧着す
る。ホットメルト接着剤には、ナイロン11、ナイロン
12、ナイロンコーポリマ重合体が使用される。
【0025】最も好ましく使用される貼合わせ方法は、
ホットメルト樹脂からスパンボンド法により製造されて
成る接着シートを使用して接着する方法である。
【0026】上記本発明の真空脱水処理を行う時期につ
いては、コンクリート打設後でもそれなりの効果は充分
得られるが、前記のようにコンクリート打設後、セメン
ト粒子や骨材の沈降と水分の上昇によって垂直方向に経
時的な分離現象を呈して、上層から中層、下層に至る水
セメント比の分布が変化するが、約60〜90分でその
分布が安息状態に達することから、打設後60〜90分
後に行うのが最も良い。
【0027】
【作用】本発明の真空コンクリート工法は、使用される
真空処理マットに水や空気を通過させるもののセメント
粒子は通過させない布状瀘過材をコンクリート接触面に
敷設して真空脱水処理を行うと、瀘過材によりセメント
粒子は完全にコンクリート中に残され、吸引濾過された
コンクリート余剰水にセメント粒子を全く含まないので
コンクリート表層の有効成分を全く失うことがなく、従
って、表面のざらつきがなく、表面強度を高めることが
できる。
【0028】高密度織物の瀘過材は、緻密に織り込まれ
た撚合糸や引揃糸がセメント粒子の透過流出を阻止し水
のみ瀘過をする。また、片面をヒートカレンダー処理で
熱圧着した高密度織物の瀘過材は、熱圧着により相近接
する繊維同士が部分的に融着して形成した微細な網目が
セメント粒子の透過流出を阻止する。また、片面をヒー
トカレンダー処理した高密度織物をフイルター層にして
上記透水層を設けた瀘過材は、透水層による水の排出を
容易にするので、水の瀘過速度が大きく単位時間当たり
の排水量が多くできる。
【0029】特に、ホットメルト樹脂からスパンボンド
法により製造されて成る接着シートを使用して張り合わ
せた瀘過材は、ホットメルト樹脂の交絡した長繊維が、
上記織物のフィルター層と不織布の透水層とを接着し且
つシート面域には、長繊維間相互で形成した空部がある
のでフィルター層と透水層との接着面とはなお透水可能
な多数の間隙即ち通水路を形成する。
【0030】さらに、透水層のスパンボンド不織布又は
ニードルパンチ不織布は、上記織物と真空処理用パネル
又は適当な支持体との間に、適度の厚みのある通水路を
形成する。特に透水層に合成繊維ウエブを積層した不織
布を利用すれば、通水路を確保できて、瀘過材の通水抵
抗を低下させるのに有効である。
【0031】
【実施例】本発明の真空コンクリート工法についての実
施例を具体的に説明する。 (A)濾過材の準備 (1)ポリエチレン70デニール210本平織り織布
(通気量30cm3/cm2/sec )を用意する。これ単独で実
施例1の瀘過材とした。 (2) 上記(1)のポリエチレン平織り織布の片面を
110〜130℃×30sec のヒートカレンダー処理し
て片面熱圧着シートを得る。これ単独で実施例2の瀘過
材とした。
【0032】(3) ヒートカレンダー処理した上記
(2)のシートの裏面に、ポリエステル短繊維ウエブ
(8デニールの繊維長51mm)をニードルパンチして得
た250g/m2の不織布を、ポリアミドレジンからスパン
ボンド製法によって製造されたくもの巣状のダイナック
シート(東洋紡績株式会社製、商品名LNS−000
0)により120℃〜160℃の熱ローラーで圧力0.
4kgf/cm2 、30秒の条件で熱圧着して貼着して、フィ
ルター層と透水層を有する積層織物を得た。この積層織
物を実施例3の瀘過材とした。
【0033】(B)真空処理マットの準備 真空処理マットには、図1に模式的に断面図をしめす
が、外形3×6mの気密カバー2としてのゴム引きシー
ト12とその下面に配置されるシート状の支持体3を準
備し、この支持体3下面に上記瀘過材4を添着した。図
2は、実施例1及び実施例2について、真空処理マット
1に使用した支持体3の部分平面図(A)と部分縦断面
図(B)を示すが、支持体3には、実施例1及び実施例
2については、表面に10mm程度の円形状凸部31を1
5mm間隔で突設し、その凹部30には径1.5mmの小孔
32を15mm間隔で貫通したゴム製ボトムマット13を
使用した。このボトムマット13の下面に瀘過材4が添
着されている。実施例3の支持体は、同様の表面突起を
形成したポリエチレン格子網を使用した。
【0034】(C)フレッシュコンクリートの打設 下記配合のフレッシュコンクリート(呼び強度225kg
/cm2、スランプ15cm)を、面積100m2 、厚み15
cmに打設した。セメント292kg/m3 、水166kg/
m3 、細骨材822kg/m3 、粗骨材1010kg/m3 、A
E剤0.914kg/m3 、水セメント比56.9%
【0035】(D)真空脱水作業 フレッシュコンクリートの打設後、図1に模式的に示す
如く、下面に瀘過材4を添着したボトムマット3をコン
クリート9表面にセットし、ボトムマット13上にゴム
引きシート12を被覆して、ゴム引きシート12に接続
した真空配管22により表1の条件で真空脱水作業を行
った。真空配管22に接続された真空ポンプ(不図示)
は1気圧下で、2800l/min の排気能力があった。真
空脱水作業は、150〜160mmHgの真空度で行った。
【0036】比較例としては、比較例1は、濾過材に、
表面に0.8mmの多数の貫通小孔を10mm間隔で設けた
塩化ビニル製シート(トレミー社(スェーデン)製; 商
品名トレミックス)を使用し、また、比較例2は、濾過
用汎布(東洋紡績(株)製))を使用して、実施例と同
様な条件で試験した。
【0037】
【表1】
【0038】表1に試験結果を示す。比較例が真空脱水
処理後の排水がセメントにより白濁ており、特に瀘過用
帆布を使用した比較例2では排水中にセメントが5.4
重量%も排出されていたのに対して、実施例1〜3の真
空脱水処理を行ったあとの排水は、コンクリート中に含
有するAE剤による若干黄味を呈するが透明であった。
【0039】実施例においては、透明排水はコンクリー
ト中に有効成分であるセメントが実用上全く流出されな
いからで、コンクリート表面は水セメント比が低くなっ
ており、そのコンクリート表面強度は、表1に示す如
く、従来工法の比較例1〜2の表面強度に比較して10
〜25%増大していることが判る。特に、実施例3のフ
ィルター層と透水層を形成した瀘過材は、排水量が多
く、従って、コンクリート表面層の水セメント比を容易
に低くでき、コンクリートの表面強化に有効である。
【0040】また、比較例のコンクリート表面は、ざら
ついていて、表面仕上げ作業に長時間要したのに対し
て、実施例のコンクリート表面はいずれも平滑な状態に
ほぼ仕上っているので、最終仕上げ工程が簡素化されて
仕上げ作業の合理化が可能であった。
【0041】
【発明の効果】本発明の真空コンクリート工法は、シー
ト状の濾過材に熱可塑性合成樹脂繊維により緻密に織成
された織布等を使用して、セメント粒子をコンクリート
表面に完全に残して水及び残留空気のみ濾過抽出するの
で、コンクリート表層の水セメント比がより低くでき、
コンクリートの表面強化に有効である。
【0042】また、真空脱水処理終了後は、コンクリー
ト表面は、ざらつき凹凸のない、平滑な状態に仕上るの
で、仕上げ作業が短時間で簡単に行うことができ、密実
且つ美麗なコンクリート表面にすることができる。
【0043】以上の如く、本発明の真空コンクリート工
法は、コンクリート表層部のコンクリート余剰水は外部
へ排出され、水セメント比の低い良質なコンクリートに
改質されるので、ひび割れの少い、耐久性、耐摩性のす
ぐれたものになる。近年、デッキプレート上のコンクリ
ートのひび割れが問題になっているが、これはコンクリ
ートの余剰水が下に行かず、表面に浮くからで、本工法
はこのようなデッキプレート上のコンクリート施工に効
果がある。また、本工法を道路表層に用いた場合、其の
耐摩性は飛躍的に上昇するのみならず、凍害に対して顕
著なる効果が表れる。
【0044】更にコンクリートの金鏝押えは、一般にコ
ンクリート打設して6〜10時間後に実施するものとさ
れていたが、本工法によりコンクリートの打設後2〜3
時間で鏝押えが完了し、左官技能工の不足している現
在、様々な面に有効な工法となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の真空コンクリート工法を実施するため
のコンクリート表面に覆設した真空マットの縦断面図。
【図2】真空マットに使用するボトムマットの平面図
(A)と、瀘過材を添着したボトムマットの模式的縦断
面図(B)。
【符号の説明】
1 真空マット 12 ゴム引きシート 13 ボトムマット 2 気密カバー 3 支持体 4 瀘過材 9 コンクリート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 辛嶋 孝 東京都大田区駒込3丁目15番13号 (72)発明者 山口 武志 大阪府寝屋川市三井ヶ丘5丁目1−89− 102 (72)発明者 古家 秀一郎 大阪府枚方市香里ヶ丘3−16 B−8− 301

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コンクリートを打設し、下面に布状瀘過
    材を添着した真空処理マットを該コンクリート表面に被
    覆し、真空ポンプによって該マット下面を減圧して真空
    脱水処理を行う真空コンクリート工法において、 上記瀘過材が、水及び空気を通過させ且つセメント粒子
    を実質的に通過させない織物を具備して成ることを特徴
    とする真空コンクリート工法。
  2. 【請求項2】 上記瀘過材が、熱可塑性繊維で織成され
    た高密度織物である請求項1記載の真空コンクリート工
    法。
  3. 【請求項3】 上記瀘過材が、熱可塑性繊維で織成され
    且つその少くとも片面を熱圧着処理して成る高密度織物
    である請求項1記載の真空コンクリート工法。
  4. 【請求項4】 上記瀘過材が、熱可塑性繊維で織成され
    た高密度織物若しくは該織物の片面を熱圧着処理した織
    物と、その裏面に接着剤により通水・通気容易に張り合
    わせた不織布と、から成る積層織物である請求項1記載
    の真空コンクリート工法。
  5. 【請求項5】 上記不織布が、スパンボンド不織布若し
    くはニードルパンチ不織布、又はスパンボンド不織布を
    基布としてその片面に合成樹脂ウエブを積層した不織
    布、の何れかであり、 上記接着剤が、ホットメルトレジンからスパンボンド法
    によって形成された接着シートであり、 上記積層織物が、上記高密度織物と該不織布との間に該
    接着シートを挟装し熱圧着して成る請求項4記載の真空
    コンクリート工法。
JP12318694A 1994-05-11 1994-05-11 真空コンクリート工法 Pending JPH07305510A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013100689A (ja) * 2011-11-09 2013-05-23 Hazama Corp コンクリート構造物の乾燥促進工法
CN106320711B (zh) * 2016-09-23 2018-08-31 重庆建工新型建材有限公司 混凝土真空脱水施工方法
WO2019187174A1 (ja) * 2018-03-27 2019-10-03 正佳 近藤 真空圧密浚渫工法とタワー式気密載荷函体及び専用作業船

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