JPH0627309U - 貨物自動車の荷箱構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 鉢植えの花のように直接積み重ねることので
きない貨物も効率良く収容することのできる荷箱構造を
具備する貨物自動車を提供すること。 【構成】 荷箱の対向する側壁に、それぞれ上下縦方向
又は前後横方向に伸延するフレーム取付け用レールを対
向させて取付け、同フレーム取付け用レールに、それぞ
れ上下縦方向に伸延する縦支持フレームを着脱自在に取
付け、対向する棚支持フレーム間に貨物載置用棚を横架
可能とした。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、貨物自動車の荷箱構造に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、貨物自動車は、荷箱内に貨物を収容して、同貨物を目的地まで輸送する ことができるようにしている。

【０００３】 そして、貨物は、荷箱内に段積みすることにより可及的に大量に収容して、一 台当りの貨物自動車による輸送効率を高めるようにしている。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

ところが、上記した貨物自動車により輸送する貨物が直接段積みできないもの である場合、例えば、鉢植えの花を輸送する場合には、荷箱の床面上に鉢植えの 花を整然と並べて載置するだけで、荷箱内の上部空間は満たされないまま輸送し ているために、輸送効率が悪いという問題があった。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

そこで、本考案では、荷箱の対向する側壁に、それぞれ上下縦方向又は前後横 方向に伸延するフレーム取付け用レールを対向させて取付け、同フレーム取付け 用レールに、それぞれ上下縦方向に伸延する縦支持フレームを着脱自在に取付け 、対向する棚支持フレーム間に貨物載置用棚を横架可能としたことを特徴とする 貨物自動車の荷箱構造を提供せんとするものである。

【０００６】 また、フレーム取付け用レールに棚支持フレームを取付け位置調節可能に取付 けたこと、対向する棚支持フレーム間に貨物載置用棚を横架位置調節可能に横架 したことにも特徴を有する。

【０００７】

【作用】

荷箱内に、例えば、鉢植えの花のように、貨物同士を直接積み重ねることがで きないものを収容する際には、荷箱の対向する側壁にそれぞれ取付けたフレーム 取付け用レールに、それぞれ棚支持フレームを取付け、対向する棚支持フレーム 間に貨物載置用棚を横架して、同貨物載置用棚上に貨物を載置する。

【０００８】 この際、フレーム取付け用レールに取付ける棚支持フレームの取付け位置と、 対向する棚支持フレーム間に横架する貨物載置用棚の横架位置とを、それぞれ貨 物の大きさに応じて調節することにより、貨物を効率良く大量に収容することが できる。

【０００９】 また、貨物同士を直接積み重ねることができる場合には、貨物載置用棚を棚支 持フレーム間より取外すと共に、同棚支持フレームをフレーム取付け用レールよ り取外して、これらを荷箱内又は、別の場所に格納しておく。

【００１０】

【実施例】

以下、本考案の実施例を図面を参照しながら説明する。

【００１１】 図１に示すＡは、本考案に係る荷箱構造を具備する貨物自動車であり、同貨物 自動車Ａは、車体フレーム１の前部に運転部２を設けると共に、後部に荷箱３を 設け、車体フレーム１の下方に前後左右側車輪４，４，５，５を取付けて、貨物 の運搬走行が行なえるように構成している。

【００１２】 そして、荷箱３の左右側壁６，６の内面には、図１及び図２に示すように、前 後方向に伸延する左右一対のフレーム取付け用レール７，７，８，８を二組上下 方向に一定の間隔を開けて取付けており、各レール７，７，８，８には、多数個 のフレーム取付け用孔９をそれぞれ前後方向に一定の間隔を開けて形成している 。

【００１３】 上下に対向させて取付けたフレーム取付け用レール７，８間には、図１〜図４ に示すように、上下縦方向に伸延する棚支持フレーム10を着脱自在に取付け可能 としており、同棚支持フレーム10は、前後壁10a,10b と側壁10c とにより断面コ 字状に形成し、前後壁10a,10b にそれぞれ前記フレーム取付け用孔９に係止可能 な係止用フック11,11 を取付け、側壁10c に多数個の棚取付け用孔12を上下方向 に一定の間隔を開けて形成している。

【００１４】 前後方向に対向させて取付けた棚支持フレーム10,10 間には、図１〜図４に示 すように、前後方向に伸延する棚受けフレーム13を着脱自在に横架可能としてお り、同棚受けフレーム13は、水平棚受け部13a と垂直立上り部13b とにより断面 Ｌ字状に形成し、垂直立上り部13b の外側面前後部にそれぞれ棚取付け用孔12,1 2 に係止可能な係止体14,14 を取付けている。

【００１５】 左右幅方向に対向させて取付けた左右一対の棚受けフレーム13,13 間には、図 ２〜図４に示すように、左右幅方向に伸延する矩形板状の貨物載置用棚15を着脱 自在に横架している。

【００１６】 また、棚受けフレーム13の水平棚受け部13a には、図２及び図５に示すように 、貨物受板支持体16を着脱自在に取付け可能としており、同貨物受板支持体16は 、側面視Ｕ字状に形成して、貨物受板としての貨物載置用棚15を起立状態に抜差 し可能とした支持体本体16a と、同支持体本体16a を水平棚受け部13a に係止可 能に背面視コ字状に形成した係止部16b と、同係止部16b を水平棚受け部13a に 締付け固定する締付け固定ボルト16c と、同固定ボルト16c に取付けた締付け操 作部16d とから構成している。

【００１７】 そして、左右に対向させて取付けた左右一対の貨物受板支持体16,16 間に、図 ２に示すように、貨物受板としての貨物載置用棚15を起立状態にすると共に、同 貨物載置用棚15の左右側部を各支持体本体16a,16a 中に差込んで横架することが できるようにしている。

【００１８】 本考案の実施例は、上記のように構成しているものであり、本実施例によれば 、次のような作用効果が得られる。

【００１９】 すなわち、荷箱３内に、例えば、図３に示すように、鉢植えの花Ｆを収容する 際には、鉢植えの花の大きさ等に応じて貨物載置用棚15を荷箱３内の所望個所に 横架して、同貨物載置用棚15上に鉢植えの花Ｆを載置する。

【００２０】 この際、貨物載置用棚15は、図４及び図６に示すように、荷箱３の左右側壁６ ，６の内面にそれぞれ取付けた上下一対のフレーム取付け用レール、７，８，７ ，８間に棚支持フレーム10,10,10,10 を前後方向に所望の間隔を開けて取付け、 前後に対向する両棚支持フレーム10,10 間にそれぞれ棚受けフレーム13,13 を横 架して、両棚受けフレーム13,13 を左右対向状態とし、両棚受けフレーム13,13 間に貨物載置用棚15を横架する。

【００２１】 しかも、棚支持フレーム10は、図６に示すように、フレーム取付け用レール７ ，８の所望のフレーム取付け用孔９に係止用フック11を係止することにより、簡 単に所望の位置に取付けることができ、また、棚受けフレーム13は、棚支持フレ ーム10の所望の棚取付け用孔12に係止体14を係止することにより、簡単に所望の 高さに取付けることができ、また、貨物載置用棚15は、棚受けフレーム13,13 間 に載置することにより簡単に横架することができ、これら各部材の取付け作業を 迅速かつ確実に行なうことができる。

【００２２】 また、前後に隣接する貨物載置用棚15,15 同士に段差がある場合には、図２及 び図７に示すように、各貨物載置用棚15,15 上に載置した鉢植えの花Ｆが輸送中 に落下しないように、左右に対向する棚受けフレーム13,13 の水平棚受け部13a, 13a に貨物受板支持体16,16 をそれぞれ取付けて、同貨物受板支持体16,16 の支 持体本体16a,16a 中に貨物受板としての貨物載置用棚15を起立状態に差込んで横 架する。

【００２３】 この際、貨物受板支持体16は、図５及び図７に示すように、棚受けフレーム13 の水平棚受け部13a に係止部16b を係止すると共に、締付け固定ボルト16c を締 付けて固定することにより、簡単に取付けることができる。

【００２４】 また、本実施例では、左右側壁６，６に前後方向に伸延するフレーム取付け用 レール７，８を取付けた場合について説明したが、フレーム取付け用レール７， ８は上下方向に伸延させて形成し、左右側壁６，６にそれぞれ前後方向に一定の 間隔を開けて取付け、前後に隣接するフレーム取付け用レール７，８間に棚支持 フレーム10を取付けるようにすることもできる。

【００２５】 そして、必要に応じて荷箱３の前後壁間に貨物載置用棚15を横架することがで きるように、同前後壁にフレーム取付け用レール７，７，８，８を取付け、同レ ール７，７，８，８に前後に対向させて棚支持フレーム10,10 を取付け、両棚支 持フレーム10,10 間に貨物載置用棚15を棚受けフレーム13,13 を介して横架する こともできる。

【００２６】 なお、本考案に係る荷箱構造は、貨物自動車としての冷凍冷蔵車の冷凍荷箱に も適用することができる。

【００２７】

【考案の効果】

本考案によれば、次のような効果が得られる。

【００２８】 すなわち、本考案では、荷箱内に必要に応じて貨物載置用棚を横架できるよう にしているために、貨物同士を直接積み重ねることができない場合にも、効率良 く貨物の大量輸送が行える。

【００２９】 しかも、貨物載置用棚は、同貨物載置用棚を支持する棚支持フレームの取付け 位置と、同棚支持フレームへの貨物載置用棚の取付け位置とを調節することがで きるために、貨物の大きさ等に応じて貨物載置用棚を適宜最適位置に配置するこ とができて、この点からも、輸送効率を高めることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る荷箱構造を具備する貨物自動車の
一部切欠側面図。

【図２】同要部の斜視説明図。

【図３】同要部の一部切欠背面説明図。

【図４】同要部の一部切欠平面説明図。

【図５】貨物受板支持体の正面説明図。

【図６】棚支持フレームと棚受けフレームとの取付け説
明図。

【図７】貨物載置用棚の取付け説明図。

【符号の説明】

Ａ 貨物自動車 ３ 荷箱 ７ フレーム取付け用レール ８ フレーム取付け用レール 10 棚支持フレーム 13 棚受けフレーム 15 貨物載置用棚

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 荷箱の対向する側壁に、それぞれ上下縦
   方向又は前後横方向に伸延するフレーム取付け用レール
   (7),(7) を対向させて取付け、同フレーム取付け用レー
   ル(7),(7) に、それぞれ上下縦方向に伸延する縦支持フ
   レーム(10),(10) を着脱自在に取付け、対向する棚支持
   フレーム(10),(10) 間に貨物載置用棚(15)を横架可能と
   したことを特徴とする貨物自動車の荷箱構造。
2. 【請求項２】 フレーム取付け用レール(7) に棚支持フ
   レーム(10)を取付け位置調節可能に取付けたことを特徴
   とする請求項１記載の貨物自動車の荷箱構造。
3. 【請求項３】 対向する棚支持フレーム(10),(10) 間に
   貨物載置用棚(15)を横架位置調節可能に横架したことを
   特徴とする請求項１又は２記載の貨物自動車の荷箱構
   造。