JPH06272677A - スクロール圧縮機およびその製造方法 - Google Patents

スクロール圧縮機およびその製造方法

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JPH06272677A
JPH06272677A JP5681693A JP5681693A JPH06272677A JP H06272677 A JPH06272677 A JP H06272677A JP 5681693 A JP5681693 A JP 5681693A JP 5681693 A JP5681693 A JP 5681693A JP H06272677 A JPH06272677 A JP H06272677A
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frame
center shell
scroll
fixed
pressure chamber
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Application number
JP5681693A
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English (en)
Inventor
Masaharu Moriyasu
雅治 森安
Shoichiro Nishitani
昌一郎 西谷
Shoichiro Hara
正一郎 原
Genichi Ukioka
元一 浮岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 固定部のオイルシール機能と固定強度を満足
し、かつフレーム変形を小さくできるスクロール圧縮機
を提供する。また、サブフレームを溶接固定後に、フレ
ームとサブフレームの平行度を修正できるスクロール圧
縮機の製造方法を提供する。 【構成】 エンドシェル圧入による変形をなくするた
め、シェルとエンドシェルとを隙間嵌にした(円周溶接
による変形量や変形方向が安定する)。また、エンドシ
ェルの溶接による変形量を見込んで、偏芯サブフレーム
とした。さらにエンドシェルの溶接開始・終了点をサブ
フレームの偏芯方向とが一致するように施工した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、密閉容器内が高圧室
と低圧室に分離され、クランク軸の両側を電動機部を挟
んで支持されたスクロール圧縮機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図8に従来のスクロール圧縮機の縦断面
図である。1は台板1a上に渦巻部1bが形成された固
定スクロール、2は台板2a上に渦巻部2bが形成され
た揺動スクロールであり、各渦巻部1b、2bは渦巻が
逆方向であるとともに相互に組合され、圧縮機室4を形
成している。3は台板1aに形成された吐出口であり、
圧縮機室4と連通する。7は鍔部7bを有し、その上端
面で台板1aを固定支持するフレームであり、鍔部7b
の外周面には段付部7cが形成され、鍔部7bの内周面
にはフレーム7の中心部に位置する軸受13と同心の組
立治具装着面7dが形成されている。6は中間部に電動
機ロータを有し、軸受部13に回転自在に支持されたク
ランク軸、23は中間部にガラス端子42が取付けられ
るとともに内周に電動機ステータ9を支持するセンタシ
ェルであり、その上端内周面には段付部7cを有する。
段付部7cは段付部23aの上端側でセンタシェル23
に焼嵌され、フレーム7が固定されている。27はセン
タシェル23の下端内周に溶接固定されるとともに中心
部にクランク軸6の下端部を支持する軸受39を有する
サブフレームであり、軸受39の下部には同心組立治具
装着面27bが設けられ、ポンプ43が収納されてい
る。20はセンタシェル23の上端に密閉して取付けら
れた吐出チェンバ、40はフレーム7の下部に形成され
た低圧室、41は吐出チャンバ20内に形成された高圧
室である。センタシェル23の下端は下部シェル10に
より密閉され、油が収納されている。
【0003】次に動作について説明する。電動機ステー
タ9と電動機ロータ8からなる電動機により駆動された
クランク軸6は軸受13、39に支持されながら回転す
る。揺動スクロール2の台板2aはクランク軸6の上端
に偏心して接続されるとともにフレーム7上に揺動自在
に支持されており、クランク軸6の回転により揺動スク
ロール2は揺動し、固定スクロール1との間に圧縮室4
を形成する。外部から導入された低圧室40内の低圧冷
媒ガスは両スクロール1、2の圧縮作用により圧縮室4
内に吸い込まれ、高圧冷媒ガスに圧縮された後、吐出口
3から高圧室41内に吐出され、吐出チャンバ20に設
けられた吐出管5から外部に送出される。図9はセンタ
シェルとフレームの焼嵌固定部の断面図である。フレー
ム7の段付部7cはセンタシェル23の段付部23aに
より支持され、低圧室41との圧力差によりフレーム7
に生じるスラスト力はセンタシェルにより受けられるの
で、フレーム7がセンタシェル内で軸方向にずれること
はない。また、段付部7c、23aの上端側で鍔部7b
の外周面とセンタシェル23の内周面とが焼嵌固定さ
れ、高圧室41と低圧室40の気密が保たれる。
【0004】フレーム27は固定スクロール1および揺
動スクロール2を納める心臓部であり、形状精度が圧縮
機の性能を大きく左右する。また、フレーム7とサブフ
レーム27との組立において、フレーム7の軸受13に
対するサブフレーム27の軸受39の心ずれおよび傾き
を所定の精度内に収める必要がある。精度が悪くなる
と、軸受部における機械損が大きくなり、回転機構の性
能が低下するからである。スクロール圧縮機にお いて
は、軸受に対するラジアル荷重が大きいので、軸受は通
常ジャーナルすべり軸受が用いられ、上記のような軸受
の中心と回転軸の軸芯の不一致があれば、最悪の場合、
軸受部の焼き付きにつながるものである。
【0005】以下、この組立方法を図10および図11
を用いて説明する。センタシェル23にはフレーム7側
を下向きにして電動機ロータ8が挿入されている。この
センタシェル23が載置台45a上に置かれ、同心組立
治具44aがフレーム7の同心組立治具装着面7dに嵌
合し、フレーム7の固定スクロール取付面7eが載置台
45aの上面に載置される。一方、サブフレーム27を
載置台45bの下面に装着し、このとき同心組立治具4
4bがサブフレーム27の同心組立治具装着面27bと
嵌合し、サブフレーム27の基準面27cが載置台45
bの下面に装着される。この状態から載置台45bおよ
び同心組立治具44bを鉛直にスライドし、図11に示
すようにサブフレーム27をセンタシェル23に挿入
し、所定の高さにセットする。この際、サブフレーム2
7はセンタシェル23の内周面に接触しないように保持
しおいて、アークスポット溶接により、サブフレーム2
7をセンタシェル23に固定されている。
【0006】スレーム7とサブフレーム27を高精度組
立するため、特開平4ー143476号公報にスクロー
ル圧縮機のサブフレームの構造が開示されている。この
発明はサブフレームを図10に示すように、軸受部が水
平方向に移動できるように2分割されたもので、特願平
4ー76398号明細書に示された調芯組立方法によ
り、フレームを基準としてサブフレームの位置を計測
し、フレームとサブフレームの軸芯を調整、固定するこ
とにより、フレームおよびサブフレームの組立段階での
両軸受の同芯度を確保することができるというものであ
る。
【0007】また、フレームとサブフレームの平行度を
確保するための構造が、特開平4ー143475号公報
に示されている。センタシェルのサブフレーム側にもフ
レーム側と平行になるように段付加工を施し、この段部
でサブフレームを受けることによって、フレームとサブ
フレームとの平行度が確保できるというものである。具
体的には、平行な段付部を形成するため、センタシェル
に電動機ステータを焼嵌固定したあと、センタシェルの
両側を加工することにより、平行な段付部を形成するも
のである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従来のスクロール圧縮
機は、以上のように構成されているので、固定スクロー
ルと揺動スクロールとが保持されたフレームの固定強度
を焼嵌により確保するため、焼嵌代が大きく、フレーム
の鍔部が内側に10〜20μm程度収縮変形するため、
圧縮機効率の低下を招くという問題があった。
【0009】また、サブフレームは治具によってフレー
ムと平行に保持されたあと、アークスポット溶接により
3箇所同時に固定される。フレームとサブフレームの軸
受の同心は上記サブフレーム構造および同心調整方式で
確保できるが、フレームとサブフレームの平行度につい
ては調整することはできなかった。アークスポット溶接
条件を管理しても、平行度(基準径:100mmφ)が20
μmを越える仕様を満たさないものが発生するという問
題があった。さらにフレームとサブフレームの平行度が
仕様を満たさないものは、不良品としてスクラップとな
るため、損失が大きいなどの問題があり、この平行度を
確保する方法の実現が望まれていた。
【0010】また、センタシェルのフレーム側とサブフ
レーム側に平行な段付部を形成するため、センタシェル
に電動機ステータを焼嵌固定したあと、センタシェルの
両側を機械加工する場合、電動機ステータが重いことや
回転バランスがとれなくなることに起因して、機械加工
するために回転させると振動が発生するため、所望の加
工ができないという問題があった。また、電動機ステー
タは巻線構造で隙間が多く、機械加工の切り屑がこの隙
間に入ったまま組立てられ、不良発生の原因になること
が懸念される。
【0011】さらに電動機ステータを焼嵌固定する前、
すなわち、センタシェル単体で、両側加工する方法が容
易に類推される。この方法では、いくら機械加工で構成
度に段付部を形成しても、電動機ステータを焼嵌ること
により変形し、所望の精度が確保できないという問題が
あった。
【0012】この発明は上記のような問題点を解消する
ためになされたもので、固定部のオイルシール機能と固
定強度を満足し、かつフレーム変形を小さくできるスク
ロール圧縮機を提供する。また、サブフレームを溶接固
定後に、フレームとサブフレームの平行度を修正できる
スクロール圧縮機の製造方法を提供する。さらに、フレ
ームとサブフレームの平行度を確保するため、平行は段
付部が容易に得られる製造方法を提供することを目的と
する。
【0013】
【課題を解決するための手段】この発明に係るスクロー
ル圧縮機は、オイルシール機能とフレームの固定とを分
離して、動作中の温度上昇やシェルに内圧が加わっても
オイルシール機能が確保できる50〜100μmの焼嵌
代で軽焼嵌し、さらにフレームの固定強度を確保するた
めに、センタシェルとフレームをスポット溶接により固
定するようにした。
【0014】また、スポット溶接をオイルシール面で行
うことにより、溶接によるセンタシェルの収縮をオイル
シール確保に利用することにより、焼嵌代を0〜50μ
mに低減した。
【0015】また、この発明に係るスクロール圧縮機の
製造方法は、アークなどの加熱源を用いて、センタシェ
ルを局所的に加熱、加熱部分を収縮させることによっ
て、サブフレームの溶接点とフレームとの距離、すなわ
ち平行度を調整、平行度を修正するものである。
【0016】また、電動機ステータの積層コアと同一形
状に展張する内張りチャックでセンタシェルを固定し、
電動機ステータを焼嵌たときと同じようにセンタシェル
を変形させた状態で段付部を加工するようにした。
【0017】
【作用】この発明におけるスクロール圧縮機は、フレー
ムの焼嵌代が小さくなり焼嵌によるフレーム変形が大幅
に低減され、フレーム固定強度を確保するためのアーク
スポット溶接による変形と合わせても、変形は従来の1
/2〜1/3以下になり、これによる圧縮機効率の低下
などの特性劣化がほとんどなくなった。また、フレーム
側面にスポット溶接部を設ける必要がなくなった。
【0018】この発明におけるスクロール圧縮機の製造
方法は、アークなどの加熱源を用いて、センタシェルを
局所的に加熱、加熱部分を収縮させることによって、サ
ブフレームの溶接点とフレームとの距離、すなわち平行
度を調整、平行度を修正することにより、全数良品にな
るので所定の平行度を確保する。
【0019】また、内張りチャックで電動機ステータを
焼嵌たときと同じようにセンタシェルを変形させ、この
状態で段付部を加工するようにしたので、加工終了後、
電動機ステータを焼嵌た状態で段付部の平行度が確保で
き、この段付部にフレームおよびサブフレームを組付け
ることにより、所望の平行度が得られるようになった。
【0020】
【実施例】以下、この発明の実施例について説明する。 実施例1.図1はこの発明の一実施例におけるスクロー
ル圧縮機を示す縦断面図である。また、図2、図3はセ
ンタシェルとフレームの固定部の断面図である。 図2
に示すように、51はフレーム7の外周部に設けられた
スポット溶接部であり、溶接部ではセンタシェル23と
密着するようになっている。本実施例では、スポット溶
接部51は3箇所とした。52はフレームに設けたスポ
ット溶接部にセンタシェル外周から溶接したスポット溶
接のナゲットである。センタシェルに電動機ステータを
焼嵌固定した後、フレーム7をセンタシェル上部の段付
部23aに焼嵌固定する。動作中の温度上昇およに内圧
(細大30kg/ccm2 )がかかった状態でオイルシ
ール機能を確保するためフレームの焼嵌代の最小値を5
0μmとした。焼嵌代の上限はフレーム変形防止の観点
からできるだけ小さいほうが良いことはいうまでもな
い。本実施例では、フレームおよびセンタシェルの加工
寸法を測定、選択勘合することにより焼嵌代を50〜1
00μmに管理した。つぎに、スポット溶接を行う。こ
こでは、アークスポット溶接法を採用し、3箇所同時溶
接した。なお、センタシェルのスポット溶接位置には溶
接前に下穴加工を施し、溶接強度の安定確保と溶接入熱
の低減による低歪化を図っている。従来法では、焼嵌代
が300μm程度必要であったが焼嵌代が1/3以下に
なりフレームの変形が低減、溶接による変形を加えても
従来の1/2以下の変形になった。一方、図3はスポッ
ト溶接をフレームの焼嵌面となる段付部7cに設けたも
のである。スポット溶接をフレームの焼嵌面に施す構造
にすることにより、さらに以下に示す効果がある。スポ
ット溶接による収縮分を利用して焼嵌代を低減すること
によって、焼嵌代の最小値を0μmにできる。実際に
は、焼嵌代を0〜50μmとし、フレームの焼嵌面に上
記と同様の方法でスポット溶接することにより、オイル
シール機能と固定強度を満足し、かつ、フレームの変形
が従来の1/3以下になった。
【0021】以上のようにこの発明では、オイルシール
機能とフレームの固定機能を分離し、オイルシールを焼
嵌、固定をスポット溶接出行うことにより、変形が従来
の1/2に低減された。また、スポット溶接を焼嵌面で
行いフレームの固定をスポット溶接で行うとともに、ス
ポット溶接によるセンタシェルの収縮変形をオイルシー
ルに利用することにより、焼嵌代を前記発明の実施例よ
りさらに50μm低減した。これによって、オイルシー
ル機能と固定強度を満足し、かつ、フレームの変形が従
来の1/3以下になった。以上のようにフレームが変形
が大幅に抑制され、高い効率の圧縮機が得ることが可能
になった。
【0022】実施例2.図4は、本発明の実施例を示す
模式図である。まず、サブフレームを治具によってフレ
ームと平行に保持した後、アークスポット溶接により3
箇所同時に固定する。フレームとサブフレームの軸受の
同心は分割型サブフレーム構造と同心調整方式で確保で
きるが、フレームとサブフレームの平行度については機
械的な調整はできない構造になっている。第4図に示す
ように、サブフレームは3点のアークスポット溶接で固
定されている。サブフレームとフレームとの平行度を調
整するためには、フレームの焼嵌固定部とアークスポッ
ト溶接ナゲットとの間隔を変化させることにより達成で
きる。本発明では、サブフレームのアーク溶接ナゲット
とフレームの焼嵌固定部との間のセンタシェルを局所加
熱することにより、前記加熱部分を収縮させることによ
り、フレームとサブフレームの平行度を確保するように
した。
【0023】すなわち、フレームとサブフレームの平行
度が仕様を満たさないものに対して、サブフレームをフ
レームに平行にするために必要なアークスポット溶接ナ
ゲット(52a)、(52b)、(52c)の移動量を
平行度の測定値をもとに算出する。基本的には1箇所を
そのままにして、2箇所を修正することになる。修正量
は入熱量で制御する。本発明では、加熱源としてTIG
(タングステン・イナート・ガス)アークを用いた。例
えば、アーク電流:100A、アーク電圧:15Vで溶
接ナゲットから約20mmのところのセンタシェルを加
熱した場合、加熱時間と収縮量(修正量)の関係は図5
に示すようになるので、加熱時間を調整することによ
り、平行度を修正できる。なお、加熱時間が15秒にな
ると、加熱部の溶融ナゲット径が10mm程度になり不
安定になるので、通常加熱時間は10秒までとした。修
正量は10秒加熱で12μm程度である。修正量の最大
値は30μm程度であり、この場合には位置を10〜2
0mmずらして加熱する。しかし、2箇所目、3箇所目
の加熱時には、前の加熱部の収縮が解放されるので、こ
れらの条件はデータベース化して使用した。
【0024】前記実施例では、加熱点数が多く修正に時
間がかかるという問題点を解消するため、さらに以下の
方法を考えた。すなわち、電動機ステータのコア上のセ
ンタシェルを加熱することにより、上記発明と同一条件
の加熱で、2.5倍程度の修正ができることを見いだし
た。図6に加熱時間と収縮量(修正量)の関係を示す。
ステータ上部を加熱することにより、電動機ステータの
焼嵌によりセンタシェル生じた残留応力と電動機ステー
タにより周方向の収縮が拘束されるため、所望の方向の
収縮量が大きくなるものと考えられる。電動機ステータ
のコア上のセンタシェルを加熱することにより、小さな
入熱量、短時間で修正することができる。また、30μ
mを一回の加熱で修正できる。
【0025】この発明に係るスクロール圧縮機の製造方
法は、アークなどの加熱源を用いて、センタシェルを局
所的に加熱、加熱部分を収縮させることによって、サブ
フレームとフレームとの平行度を修正、確保でき、全数
良品になるという効果がある。
【0026】実施例3.図7にセンタシェル両側の段付
部加工の概念図を示す。図において60は展張時に電動
機ステータのコアと同じ形状になる内張りチャックであ
る。このチャックでセンタシェルを固定して、両側の段
付部加工を行う。加工後にチャックをはずすと、センタ
シェルのチャックにより拡張されていた部分がもとの状
態にもどるため両端段加工部の平行度はこの時点では維
持されていない。しかし、次の工程でこのセンタシェル
に電動機ステータを焼嵌すると、センタシェルはチャッ
ク時と同じ形状になるため、両側の段付部の平行度はほ
ぼ加工時と同じレベルになる。従って、両側の段付部を
利用して、フレームとサブフレームをセンタシェルに組
み付けることにより、組立後のフレームとサブフレーム
の平行度を確保することができる。
【0027】
【発明の効果】以上のようにこの発明によれば、センタ
シェルとフレームの構造や加工方法、組立方法を改良し
たので、いずれもスクロール圧縮機の組立精度の向上が
達成された。その結果、スクロール圧縮機の特性が向上
するとともに、製品不良率の大幅低減が図られた。
【0028】また、この発明におけるスクロール圧縮機
の製造方法を用いると、センタシェル単体の状態で、セ
ンタシェルの両端に加工した段付部の平行度が、組立状
態で確保でき、結果として、組立後のフレームとサブフ
レームの平行度を確保することができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例におけるスクロール圧縮機
を示す縦断面図である。
【図2】この発明の一実施例におけるセンタシェルとフ
レームの固定部の断面図である。
【図3】この発明の一実施例におけるセンタシェルとフ
レームの固定部の断面図である。
【図4】この発明の一実施例を示す模式図である。
【図5】加熱時間と収縮量(修正量)の関係図である。
【図6】加熱時間と収縮量(修正量)の関係図である。
【図7】この発明の一実施例におけるセンタシェル両側
の段付部加工の概念図である。
【図8】従来のスクロール圧縮機の縦断面図である。
【図9】従来のセンタシェルとフレームの固定部の断面
図である。
【図10】従来の組立方法の説明する断面図である。
【図11】従来の組立方法により組立中のスクロール圧
縮機の断面図である。
【符号の説明】
1 固定スクロール 1a,2a 台板 1b,2b 渦巻部 4 圧縮室 6 クランク軸 7 フレーム 7b 鍔部 7c 段付部 8 電動機ロータ 9 電動機ステータ 10 下部シェル 13,39 軸受 20 吐出チャンバ 23 センタシェル 23a,23b 段付部 27 サブフレーム 40 低圧室 41 高圧室 42 ガラス端部 51 スポット溶接部 52 溶接ナゲット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 浮岡 元一 静岡市小鹿三丁目18番1号 三菱電機株式 会社静岡製作所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 渦巻方向が相異なる固定スクロールと揺
    動スクロールを組合せ、揺動スクロールを揺動自在に載
    置するとともに、外周に設けられた鍔部上に固定スクロ
    ールが固定され、かつ中心に軸受、外周に段付部を有す
    るフレームと、上部をフレームの軸受に回転自在に保持
    され中央部に電動機ロータを支持するクランク軸の回転
    により上端に接続された揺動スクロールを揺動させると
    ともに、下部を回転自在に支持するサブフレームと、上
    部内周部にフレームの段付部と係合する段付部を有しフ
    レームが固定され、その下方に電動機ステータおよびサ
    ブフレームが固定されたセンタシェルを備え、このセン
    タシェルの両端にシェルを接合して密閉容器を形成し、
    この密閉容器内をセンタシェルとフレームの焼嵌部を境
    にして高圧室と低圧室に分離したスクロール圧縮機にお
    いて、前記センタシェルとフレームの焼嵌代を従来の1
    /2以下で軽焼嵌して、高圧室と低圧室を分離するオイ
    ルシール機能を持たせるとともに、フレームとセンタシ
    ェルをスポット溶接によりに固定したことを特徴とする
    スクロール圧縮機。
  2. 【請求項2】 フレームとセンタシェルを軽焼嵌し、さ
    らに焼嵌部にスポット溶接部を形成することによりフレ
    ームとセンタシェルの固定強度を確保するとともに、セ
    ンタシェルの溶接収縮を利用して、高圧室と低圧室とを
    オイルシールすることを特徴とする請求項1記載のスク
    ロール圧縮機。
  3. 【請求項3】 渦巻方向が相異なる固定スクロールと揺
    動スクロールを組合せ、揺動スクロールを揺動自在に載
    置するとともに、外周に設けられた鍔部上に固定スクロ
    ールが固定され、かつ中心に軸受、外周に段付部を有す
    るフレームと、上部をフレームの軸受に回転自在に保持
    され中央部に電動機ロータを支持するクランク軸の回転
    により上端に接続された揺動スクロールを揺動させると
    ともに、下部を回転自在に支持するサブフレームと、上
    部内周部にフレームの段付部と係合する段付部を有しフ
    レームが固定され、その下方に電動機ステータが焼嵌固
    定され、さらにその下部にサブフレームが溶接固定され
    たセンタシェルを備え、このセンタシェルの両端にシェ
    ルを接合して密閉容器を構成するスクロール圧縮機を組
    み立てるに際して、前記センタシェルに電動機ステータ
    を焼嵌固定し、次にフレームを固定したあと、このフレ
    ームを基準にしてサブフレームを保持しつつスポット溶
    接によりこれをセンタシェルに固定する組立工程におい
    て、サブフレーム固定後のサブフレームのフレームに対
    する平行度を測定し、平行度が基準値を越える場合に、
    フレームおよびサブフレームの間のセンタシェルを加熱
    し、加熱部を収縮させることにより、フレームとサブフ
    レームの平行度が所定の範囲になるように修正すること
    を特徴とするスクロール圧縮機の製造方法。
  4. 【請求項4】 周方向の収縮が電動機ステータの磁気コ
    アにより拘束されている電動機ステータの磁気コアが内
    接する部分のセンタシェルを居所加熱することを特徴と
    する請求項3記載のスクロール圧縮機の製造方法。
  5. 【請求項5】 渦巻方向が相異なる固定スクロールと揺
    動スクロールを組合せ、揺動スクロールを揺動自在に載
    置するとともに、外周に設けられた鍔部上に固定スクロ
    ールが固定され、かつ中心に軸受、外周に段付部を有す
    るフレームと、上部をフレームの軸受に回転自在に保持
    され中央部に電動機ロータを支持するクランク軸の回転
    により上端に接続された揺動スクロールを揺動させると
    ともに、下部を回転自在に支持するサブフレームと、上
    部内周部にフレームが固定され、その下方に電動機ステ
    ータ、さらにその下部にサブフレームが固定されたセン
    タシェルを備え、このセンタシェルの両端にシェルを接
    合して密閉容器を構成すスクロール圧縮機において、電
    動機ステータの磁気コアと同一寸法に展張する内張りチ
    ャックでセンタシェルを固定し、電動機ステータを焼嵌
    たときと同じ状態にセンタシェルを変形させたあと、セ
    ンタシェルの両側に段付部を加工し、次に、前記センタ
    シェルに電動機ステータ焼嵌固定したあと、段付部にフ
    レームおよびサブフレームを組付けることを特徴とする
    スクロール圧縮機の製造方法。
JP5681693A 1993-03-17 1993-03-17 スクロール圧縮機およびその製造方法 Pending JPH06272677A (ja)

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