JPH06272670A - 回転式圧縮装置の製造方法及びその製造援助装置 - Google Patents

回転式圧縮装置の製造方法及びその製造援助装置

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JPH06272670A
JPH06272670A JP5901893A JP5901893A JPH06272670A JP H06272670 A JPH06272670 A JP H06272670A JP 5901893 A JP5901893 A JP 5901893A JP 5901893 A JP5901893 A JP 5901893A JP H06272670 A JPH06272670 A JP H06272670A
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inspection
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JP5901893A
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Inventor
Kenji Tamaoki
研二 玉置
Yasuhiro Matsuoka
康博 松岡
Masato Uno
正人 宇野
Kazuo Watanabe
一男 渡辺
Hitoshi Seiyu
等 清祐
Yoshio Abe
義男 安部
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 複数の工程を経て製造される圧縮装置の不良
品をあまり手間をかけずに減らす。 【構成】 芯出し状態検査工程6bで、偏心カムシャフ
ト23を回転させた際の負荷トルクを測定する。この負
荷トルクは検査データ11aとしてライン管理コンピュ
ータ10に送信する。ライン管理コンピュータ10に
は、負荷トルク波形と不良原因との相関関係、不良原因
とこの不良原因を発生させる工程並びにこの工程におけ
る改善内容との関係が判断基準記憶部110に記憶され
ている。不良原因決定部103は、判断基準記憶部11
0に記憶されている相関関係を用いて不良原因を定め
る。さらに、改善内容決定部104は、判断基準記憶部
110に記憶されている関係と定められた不良原因とか
ら、この不良原因を発生させる工程並びにこの工程の改
善内容を定める。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、回転式圧縮装置を量産
する製造ラインによる製造方法に関し、特に、製造途中
の圧縮装置に対する検査データを利用して、製造ライン
の適正化を図るのに好適な方法、及びこの製造ラインに
対する製造援助装置に関する。
【0002】
【従来の技術】量産対応の圧縮装置は、一般に、部品の
加工精度だけでは、十分な圧縮効率を得るために必要な
組立精度が得られないため、加工寸法の合う部品同士を
組み合わせる部品間の選択嵌合や部品組付け位置の精密
調整が必要になる。嵌合部品が正確に選択されている
か、また、部品が精度良く組み付けられているかどうか
は、圧縮装置完成後に実際の使用条件に合わせた商用試
験を行うことで調べている。圧縮装置完成後の運転試験
としては、運転音や運転振動により検査する方法(例え
ば、特開昭61−207889号公報、特開昭62−7
5095号公報)や、吐出空気圧を検査する方法(例え
ば、特開昭62−240495号公報)が提案されてい
る。
【0003】また、圧縮装置の製造工程内の適切な所に
組立途中の圧縮装置を検査する検査工程を設けている場
合もある。製造工程内検査のうちで特に重要なのは、圧
縮装置の回転体が滑らかに回るかどうかを調べる芯出し
状態検査と、圧縮装置のモータロータとモータステータ
との間の間隙がモータ全周に渡って適切に確保されてい
るかどうかを調べる間隙寸法検査である。圧縮装置の芯
出し状態検査については、人手で回転体を回し、その時
の感触で官能的に回り具合を調べていた。また、その他
にトルクセンサを用いて圧縮装置の回転体を外部から回
転させ、その際の回転トルクを測定して芯出し状態を検
査する方法(例えば、特開昭61−135995号公
報、特開平1−267377号公報)も提案されてい
る。
【0004】また、圧縮機のモータの間隙寸法検査につ
いては、従来、もっぱら、人手によりロータとステータ
の間に薄板状の金属からなる間隙ゲージを挿入し、ロー
タの外周にそってゲージが一周できるかどうかを調べる
ことで検査していた。
【0005】そして、以上のように各種検査を実行した
後は、検査の結果、不良と判定された装置を製造ライン
から取り除き、その不良箇所を修理していた。一般的
に、不良品は、少なくなることが好ましいが、この不良
を減少させるため、従来においては、熟練者が一々各工
程を見て回り、不良が発生する工程を見つけ、この工程
内の処理を改善していた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来技
術では、不良を減少させるため、わざわざ熟練者が各工
程を見て回り、経験と感で、不良が発生する工程を見つ
けていたため、不良品を減少させるためには、多大な労
力がかかってしまい、容易に不良品を減少させることが
できないという問題点があった。本発明は、このような
従来の問題点に着目してなされたもので、不良品を容易
に減少させることができる回転式圧縮装置の製造方法、
及びその製造援助装置、その製造設備を提供することを
目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
の回転式圧縮装置の製造方法は、(1)圧縮装置の回転体
が非回転体に装着された後に、該回転体を回転させた際
の回転角度毎の負荷トルクを測定する、(2)前記回転角
度に応じた負荷トルク波形と不良原因との相関関係を予
め定めておくと共に、不良原因と複数の前記工程のうち
該不良原因を発生させる工程並びに該工程における改善
内容との関係を予め定めておく、(3)測定された前記回
転角度に応じた負荷トルク波形と前記相関関係とに基づ
いて、不良原因を定める、(4)定められた前記不良原因
と前記関係とに基づいて、該不良原因を発生させる工程
並びに該工程における改善内容を定める。
【0008】(5)定められた前記工程に関する前記改善
内容に応じて、該工程の改善を実行する、ことを特徴と
するものである。
【0009】また、前記目的を達成するための回転式圧
縮装置の製造方法は、(1)複数の回転式圧縮装置を製造
する毎に、回転式圧縮装置の一部を構成する回転体が非
回転体に装着された後における、該回転体を回転させた
際の該回転体と該非回転体との間隙を回転角度毎に測定
して、間隙不良箇所を定める、(2)複数の前記回転式圧
縮装置毎の前記間隙不良箇所に関する統計的な偏向傾向
と不良原因との相関関係、及び不良原因と該不良原因を
発生させる工程並びに該工程における改善内容との関係
を予め準備しておく、(3)複数の前記回転式圧縮装置毎
の間隙不良箇所から、その統計的な偏向傾向を把握す
る、(4)把握された前記統計的な偏向傾向と前記相関関
係とに基づき、不良原因を定める、(5)定められた前記
不良原因と前記関係とに基づき、該不良原因を発生させ
る工程並びに該工程における改善内容を定める、(6)
定められた前記工程に関する前記改善内容に応じて、該
工程の改善を実行する、ことを特徴とするものである。
【0010】
【作用】検査工程で、不良が見つかると、検査データに
基づき、不良原因が定められる。そして、予め準備して
おいた不良原因と該不良原因を発生させる工程並びに該
工程における改善内容との関係を用いて、定められた不
良原因を発生させる工程並びにこの工程における改善内
容を定める。定められた不良原因を発生させる工程並び
にこの工程における改善内容が定まったならば、直ち
に、この工程に関する改善内容に応じて、この工程の改
善を実行する。
【0011】このように、検査データから得られる不良
原因とこの不良原因を発生させる工程並びにこの工程に
おける改善内容との関係を予め準備しておいているの
で、容易に、改善の必要な工程を定めて、この工程を改
善することができる。しがって、不良品を容易に削減す
ることができる。
【0012】
【実施例】以下、本発明に係る一実施例の圧縮装置の製
造方法及び製造設備について図面を用いて説明する。ま
ず、本実施例において、製造する圧縮装置について、図
2及び図3を用いて説明する。
【0013】本実施例の圧縮装置は、図3に示すよう
に、圧縮機74と、これを駆動するモータ部を有してい
るものである。同図において、70は圧縮機ケース、7
0aは圧縮機ケース74に形成された冷媒吸込口、71
はモータステータ、72はモータロータ、75は圧縮機
ケース70に空けられた圧縮機74の溶接固定用の穴、
76は圧縮機74の溶接跡、77は圧縮機ケース70に
圧入され溶接される底フタ、78は底フタ77の溶接箇
所、79は上フタ、79aは上フタに形成された冷媒吐
出口である。
【0014】圧縮機74は、図2に示すように、ロータ
リー型圧縮機である。同図において、20a,20b及
び21a,21b,21c,21dはベアリング締結用
ボルト、22は圧縮室を仕切るブレード、23は圧縮室
の容積を変化させるための偏心カムシャフト、24は偏
心カムシャフト23の偏心部に挿入され回転するロー
ラ、25は圧縮室を構成するシリンダ、25aはシリン
ダ25に形成された冷媒吸込口、25bはシリンダ25
に形成された冷媒吐出口、26は偏心カムシャフト23
を支持する上ベアリング、27は下ベアリング、27a
は下ベアリング27に形成された冷媒吐出量調節弁であ
る。
【0015】次に、図1に従って、圧縮装置の概略の全
体製造工程について説明する。同図において、圧縮装置
の各製造工程のうち、1は材料の供給工程、2は部品加
工工程、3は加工済み部品の保管工程、4は加工済み部
品の寸法測定工程、5は部品の洗浄工程、6aは圧縮機
74の組立工程、6bは圧縮機74の組立工程内の検査
工程、7aは圧縮機装置の総合組立工程、7bは圧縮装
置の総合組立工程内の検査工程、8は商用検査工程、9
は出荷工程である。10は各工程を管理するライン管理
コンピュータ、11aは圧縮機の組立工程内検査工程6
bからライン管理コンピュータ10へ送られる検査デー
タ、11bは圧縮装置の総合組立工程内検査工程7bか
らライン管理コンピュータ10へ送られる検査データ、
11cは商用検査工程8からライン管理コンピュータ1
0へ送られる検査データ、11dは寸法測定工程3から
ライン管理コンピュータ10へ送られる寸法データ、1
2aはライン管理コンピュータ10から加工工程2へ送
られる不良改善指令、12bはライン管理コンピュータ
10から保管工程3へ送られる不良改善指令、12cは
ライン管理コンピュータ10から洗浄工程5へ送られる
不良改善指令、12dはライン管理コンピュータ10か
ら圧縮機の組立工程6aへ送られる不良改善指令、12
eはライン管理コンピュータ10から圧縮装置の総合組
立工程7aへ送られる不良改善指令である。
【0016】図4は、ライン管理コンピュータ10の機
能を示す図である。同図において、101は検査データ
等が入力する入力部、102は不良であるか否かを判定
する不良判定部、103は不良原因を定める不良原因決
定部、104は不良原因が発生する工程及びこの工程に
おける改善内容を定める改善内容決定部、105は改善
内容決定部104で定められた改善内容を該当工程に指
示する改善内容指示部、105は不良と判定された検査
データの数量をカウントするカウンタ、107は検査デ
ータを記憶しておく検査データファイル、109は検査
データファイルに記憶されている検査データや決定され
た不良内容や改善内容等を表示する表示部、110は不
良判定部102や不良内容決定部103や改善内容決定
部104における判断基準が記憶されている判断基準記
憶部、111は不良判定部102において不良であるか
否かを判断する際に用いられる検査データに対するしき
い値記憶部、112は不良原因決定部103において不
良原因を決定する際に用いられる不良検査データ等と不
良原因との相関関係が記憶されている検査データ・不良
原因相関関係記憶部、113は改善内容決定部104に
おいて不良原因が発生する工程及びこの工程における改
善内容を定める際に用いられる不良原因と該当工程と該
当工程における改善内容との関係が記憶されている不良
原因・改善内容記憶部、108はしきい値記憶部111
に記憶されているしきい値を変更するしきい値変更部、
115は不良改善制御データ等を出力する出力部、11
6は複数の間隙検査データの統計的な偏向傾向を把握す
る偏向傾向把握部、117は商用検査データと他の検査
データとの相関性を把握する相関性把握部である。
【0017】ここで、図5を用いて、材料供給工程1か
ら洗浄工程5までの各工程について詳細に説明する。ま
ず、以上の工程内における設備について説明する。図5
に示すように、加工工程2には、部品を加工するための
旋盤120等とこれを制御するための制御装置122と
が設けられている。なお、同図においては、旋盤及びこ
の制御装置しか描いていないが、実際には、各種部品を
加工するためにフライス盤やボール盤等も設けられてい
る。寸法測定工程3には、部品の寸法を測定するための
エアーマイクロメータ130とこれを制御するための制
御装置131が設けられている。保管工程4において
は、加工された部品は保管倉庫140に保管される。こ
の保管倉庫140には、加工された部品ナンバーや部品
数量を管理するための保管管理コンピュータ141が設
けられている。また、この保管倉庫140には、空調設
備が設けられ、そこにエアーフィルタ143が設けられ
ている。洗浄工程5には、洗浄液が満たされている洗浄
器150と、予備の洗浄液が貯えられている予備洗浄液
タンク151と、予備洗浄液タンク151から洗浄液を
洗浄器150に供給するための供給ポンプ152と、洗
浄器150から洗浄液を排出させる排出バルブ153
と、供給ポンプ152と排出バルブ153とを制御する
制御装置154とが設けられている。
【0018】材料供給工程1から投入された材料は、加
工工程2の旋盤121等で圧縮装置の部品に加工され
る。加工された部品は寸法測定工程3の寸法測定台13
2上に置かれ、そこで、予め定められた部分の寸法が測
定される。測定部分の位置は制御装置131に指示され
る。エアーマイクロメータ130で測定された寸法は、
制御装置131を介してライン管理コンピュータ10に
送られる。加工工程2においては、切削工具121の摩
耗や破損等により、又は工具送り量の制御等に異常が生
じたことにより、必要な加工精度を維持することができ
なくなる異常が生じる場合がある。
【0019】そこで、ライン管理コンピュータ10は、
この寸法データを基にして旋盤121等の不良改善指令
12aを作成して、これを加工工程2の制御装置122
に送信する。ライン管理コンピュータ10は、まず、不
良判定部102において、入力部101に入力した寸法
データがしきい値記憶部111に記憶されているしきい
値の範囲内であるか否かにより、該当部品が寸法に関し
て不良であるか否かを判定する。不良原因決定部130
では、検査データ・不良原因相関関係記憶部112に記
憶されている複数の相関関係のうち、入力部101から
入力した寸法データに対応するものを選び、この相関関
係から不良原因を定める。具体的には、寸法データが工
具121によりほとんど研削されていない値を示してい
るときには工具不良が不良原因である判断する。また、
寸法データが基準寸法に対して一定の値(誤差)分ズレ
ているときには工具送り量不良が不良原因であると判断
する。改善内容決定部104では、不良原因・改善内容
記憶部113に記憶されている関係と不良原因決定部1
04で決定された不良原因とに基づき、不良を発生させ
る工程及びこの工程における改善内容を定める。不良を
発生させる工程は、ここでは加工工程2しかないが、現
実には、この加工工程2内においても、複数の加工装置
及び加工工程が存在するので、複数の加工工程のうちの
一の加工工程を定める。改善内容に関しては、例えば、
不良原因が工具不良であれば、工具交換となり、不良原
因が工具送り量不良であれば、送り量補正となる。
【0020】例えば、工具不良に関して、一の寸法デー
タから判断する場合、実際には工具不良でないにも関わ
らず、なんらかの原因により、一の寸法データが工具不
良の場合と非常に似たデータになり、工具不良であると
判断してしまう場合がある。このように誤判定した場合
に、この誤った不良原因に基づき、不良改善を行うと、
却って、不良が起こってしまう。そこで、不良と判定さ
れた同種の寸法データの数をカウンタ106でカウント
し、この値が予め定めた値になった時点で、改善内容指
示部105から、出力部115を介して、不良改善指令
12aを該当工程2の制御装置122に送るようにす
る。不良改善指令としては、ここでは、工具交換指令又
は工具送り補正指令である。なお、工具送り補正量は、
寸法データに値に応じて定められる。
【0021】加工工程2では、不良改善指令12aとし
て工具送り補正指令が制御装置122に入力すると、制
御装置122により工具送り量が補正される。また、不
良改善指令12aとして工具交換指令が制御装置122
に入力すると、“工具交換”が制御装置122の表示部
123に表示される。なお、加工装置が工具交換機能を
備えている場合には、加工装置に実際に工具を交換させ
るようにするとよい。
【0022】部品の寸法測定が終了すると、その部品は
保管倉庫140に搬送され、ここに一時的に保管され
る。ここに保管された部品は、そのナンバーや数量等が
保管管理コンピュータ141内に入力される。そのデー
タは、保管管理コンピュータ141からライン管理コン
ピュータ10に送られる。保管されている部品のうち、
必要になった部品は、洗浄工程5に送られる。部品同士
が精度良く嵌合する必要がある圧縮機74の内部にゴミ
が混入すると、嵌合部に挟まって傷をつけ、圧縮機74
を不良品にする。圧縮機74の部品には、保管倉庫14
0での保管中に、若しくは工程間の搬送途中にゴミが付
着する可能性がある。付着したゴミの大部分は、洗浄工
程5で洗い落とされることが期待されるが、洗浄液が汚
濁している場合には逆にゴミが付着することになる。
【0023】そこで、ライン管理コンピュータ10は、
ゴミによる傷の不良が頻発していると判定した場合(こ
の判断内容に関しては後述する。)には、洗浄工程5の
制御装置154に、排出バルブ153を動作させて、洗
浄器150から洗浄液を排出させると共に、供給ポンプ
152を駆動させて予備洗浄液タンク151内の洗浄液
を洗浄器150に供給させる。このように、洗浄液を交
換しても、ゴミによる傷の不良が頻発する場合には、保
管工程4の保管管理コンピュータ141に対して、不良
改善指令として、エアフィルタ交換指令、搬送経路清掃
指令が出力される。保管管理コンピュータ141がこの
不良改善指令を受けると、表示部142に“エアフィル
タ交換”“搬送経路清掃”の旨が表示される。運転員
は、この表示を見て、エアーフィルタ143を交換し、
搬送経路を清掃する。
【0024】次に、洗浄工程5後の圧縮機の組立工程6
aの詳細について、図6及び図7に従って説明する。図
6において、6a1は偏心カムシャフト23の最大偏心
量計測工程、6a2は上ベアリング26の芯出し組付工
程、6a3は偏心カムシャフト23とブレード22の挿
入工程、6a4は下ベアリング27の芯出し組付工程、
6bは芯出し状態検査工程、6a5はモータロータ組付
工程である。
【0025】上ベアリング芯出し組付工程6a2には、
図7に示すように、上ベアリング芯出し組付装置160
とこれを制御する制御装置169とが設けられている。
上ベアリング芯出し組付装置160は、シリンダ25を
固定支持するシリンダ固定台161と、上ベアリング2
6を把持する上ベアリング把持具162と、把持された
上ベアリング26を水平方向に移動させるXY移動機構
163と、把持された上ベアリング26を上下に移動さ
せるZ移動機構164と、上ベアリング26とシリンダ
25とを締結させるためにボルトを締め付けるボルト締
め具165と、距離を測定するための距離センサ166
とが設けられている。
【0026】下ベアリング芯出し組付工程6a4には、
下ベアリング芯出し組付装置35とこれを制御する制御
装置36とが設けられている。ここで、下ベアリング芯
出し組付装置35について、図8を用いて説明する。同
図において、30は圧縮機74の偏心カムシャフト23
の上端部(同図においては下端部)に嵌合する嵌合ヘッ
ド、31は嵌合ヘッド30を介して偏心カムシャフト2
3を回す駆動モータ、32は下ベアリング27の揺動量
を測定する距離センサ、33a,33bはボルト締め
具、34はトルクセンサである。偏心カムシャフト23
の上端部には、図9に示すように、ノッチ溝50が形成
されている。一方、偏心カムシャフト23の上端部に嵌
合する嵌合ヘッド30には、ノッチ溝50に嵌まるノッ
チ51と、これを押し上げるバネ52とが設けられてい
る。制御装置36からは、駆動モータ31及びボルト締
め具33a,33bに対して駆動制御信号が送られる。
また、距離センサ32及びトルクセンサ34からの信号
が制御装置36に送られる。
【0027】芯出し状態検査工程6bには、図7に示す
ように、芯出し状態検査装置41とこれを制御する制御
装置40とが設けられている。ここで、芯出し状態検査
装置41について図10を用いて説明する。同図におい
て、42a,42bは昇降レール、43は昇降レール4
2a,42bに上下動可能に取付けられている昇降ベー
スプレート、44は昇降用シリンダ、45は圧縮機74
のシャフト23を回転させる駆動用モータ、46はトル
クセンサ、47は軸受け機構、48は嵌合ヘッド、49
は圧縮機74の固定用治具である。なお、嵌合ヘッド4
8は、図9を用いて説明した下ベアリング芯出し組付装
置35の嵌合ヘッド30と同様の構成になっている。芯
出し状態検査工程6bの制御装置40は、トルクセンサ
46からの負荷トルク波形が入力する。また、この制御
装置40は、駆動用モータ45及び昇降用シリンダ44
に対して制御信号を出力する。
【0028】なお、最大偏心量計測工程6a1、シャフ
トブレード挿入工程6a3、モータロータ組付工程6a
5においても、図示されていないが、それぞれ、最大偏
心量計測装置、シャフトブレード挿入装置、モータロー
タ組付装置が設けられている。
【0029】まず、シャフト最大偏心量計測工程6a1
において、ローラ24を偏心カムシャフト23の偏心部
に挿入して最大偏心量を計測し、上ベアリング芯出し組
付工程6a2の制御装置169に対してこの値を送る。
【0030】上ベアリング芯出し組付工程6a2では、
上ベアリング芯出し組付装置160により、ボルト21
a,21b,21c,21dで上ベアリング26とシリ
ンダ25とが締結される。この締結においては、制御装
置169からの駆動信号に応じて、XY移動機構163
とZ移動機構164とが駆動して、固定支持されている
シリンダ25に対する上ベアリング26の相対的位置が
定められた後、両者が締結される。上ベアリング26の
相対的位置は、圧縮時に冷媒が漏れないためにも非常に
重要である。上ベアリング26の相対的位置を定めるた
めには、距離センサ166をシリンダ25内に挿入し
て、図11に示すように、この距離センサ166から所
定の回転角度位置38(ローラ24の最大偏心点とシリ
ンダ25の内壁面の間の隙間を調整する位置)における
シリンダ25の内壁面までの距離28(同図(a))
と、距離センサ166から上ベアリング26の軸受け面
までの距離29(同図(b))とを測る。そして、測定
距離28と29の差にシャフト23の半径を加えた値が
計測した最大偏心量に所定の隙間の値を加えた値と一致
するように、移動機構163に対して駆動信号を出力し
て、上ベアリング26のシリンダ25に対する位置を定
める。
【0031】次工程のシャフトブレード挿入工程6a3
では、最大偏心量を計測した偏心カムシャフト23とロ
ーラ24の組を上ベアリング26に挿入し、ブレード2
2をシリンダ25に挿入する。
【0032】下ベアリング芯出し組付工程6a4では、
図8に示すように、下ベアリング芯出し組付装置35
で、下ベアリング27を偏心カムシャフト23に挿入し
てボルト20a、20bでシリンダ25に締結する。シ
リンダ25と下ベアリング27との締結においては、ま
ず、上ベアリング26が締結され且つ偏心カムシャフト
23が挿入されたシリンダ25を下ベアリング芯出し装
置35に移載する。この際、偏心カムシャフト23の上
端(図8においては下端)が嵌合ヘッド30に嵌まり込
むように、シリンダ25を移載する。続いて、下ベアリ
ング27を偏心カムシャフト23に挿入させつつ、シリ
ンダ25上に置いて行く。そして、駆動モータ31を駆
動させて、嵌合ヘッド30を回転させる。嵌合ヘッド3
0が回転すると、嵌合ヘッド30のノッチ51も回転し
て、偏心カムシャフト23のノッチ溝50に至ったとこ
ろで、図9(b)に示すように、バネ52の復原力によ
ってノッチ51が押し上げられ、ノッチ溝50に噛み合
い、偏心カムシャフト23が嵌合ヘッド30に完全に連
結する。
【0033】芯出し装置35の駆動系と圧縮機74のシ
ャフト23が完全に連結されると、偏心カムシャフト2
3が回転し、下ベアリング27は、回転抵抗が小さくな
る位置に求芯して行く。芯出しが終了したかどうかは、
下ベアリング27の揺動量を距離センサ32で測定する
か、回転負荷トルクをトルクセンサ34で測定し、揺動
量若しくは負荷トルクが所定の値以下になったかで判断
する。揺動量若しくは負荷トルクが所定の値以下になっ
たと制御装置36が判断すると、制御装置36により、
ボルト締め具33a,33bが駆動され、ボルト20
a、20bが下ベアリング27を介してシリンダ25に
捩じ込まれ、下ベアリング27とシリンダ25とが締結
される。
【0034】圧縮機74は、以上のように、部品の寸法
を測りその実測寸法に合わせて部品の組み付け位置を調
整することにより、部品の組付精度を保証しながら組み
立てられる。しかしながら、なんらかの原因により、芯
出し不良になり、目的の能力が得られなくなる場合があ
る。そこで、下ベアリング芯出し組付工程6a4が終了
した時点で、圧縮機74の芯出し状態を検査する。
【0035】芯出し状態検査工程6bでは、圧縮機74
を芯出し状態検査装置41に移載して、上下のベアリン
グ26,27の組付けが終了した圧縮機37の芯出しが
上手くいっているかどうかを検査する。検査対象の圧縮
機74が、図10に示すように、芯出し状態検査装置4
1に移載され、圧縮機固定用治具49で固定されると、
昇降ベースプレート43が昇降用シリンダ44によっ
て、レール42a、42b上を上昇し、嵌合ヘッド48
が圧縮機74の偏心カムシャフト23に嵌合する。続い
て、駆動用モータ45を駆動させて、トルクセンサ46
及び嵌合ヘッド48を介して偏心カムシャフト23を回
転させる。この際、トルクセンサ46で圧縮機74の回
転負荷トルクを測定する。芯出し状態検査装置41の嵌
合ヘッド48は、前述したように、下ベアリング芯出し
組付装置35の嵌合ヘッド30と同じ構造であるため、
嵌合ヘッド48が回転すると、偏心カムシャフト23の
上端(図10においては下端)と偏心カムシャフト23
とが完全に連結する。
【0036】トルクセンサ46から得られた回転負荷ト
ルク波形は、検査データとして、制御装置40からライ
ン管理コンピュータ10に送信される。ここで、負荷ト
ルク波形の特性について、図12〜図15を用いて説明
する。なお、これらの図において、60はトルク値を表
すグラフ縦軸、61はローラ24の最大偏心部分の回転
角度位置を表すグラフ横軸、62は上ベアリングの芯出
し組付工程6a2でローラ24とシリンダ25の内壁面
との間の隙間を調整した位置38(図11)に対応する
ローラ24の最大偏心点の回転角度位置、63aは芯出
しが良好な負荷トルク波形、63b,63c,63d,
63e,63f,63gは芯出しが不良な負荷トルク波
形である。
【0037】上ベアリング芯出し組付工程6a2におい
て、ローラ24の最大偏心点とシリンダ25の内壁の間
の間隙は、冷媒の圧力が高くなる位置38(図11)で
冷媒の漏れを抑えるように調整されている。従って、こ
の位置38でローラ24がシリンダ25の内壁に接触す
るため、この調整位置38に対応する回転角度62にお
ける負荷トルクは、図12に示すように、芯出しが適正
であれば大きくなる。
【0038】下ベアリング芯出し組付装置35の嵌合ヘ
ッド30のノッチ51は、偏心カムシャフト23に傷を
付けないように柔らかい材料で作るのが一般的であり、
摩耗し易く、摩耗が進むと嵌合が不十分若しくは不可能
になる。このように、嵌合ヘッド30のノッチ51が摩
耗して嵌合が不十分もしくは不可能になると、下ベアリ
ング27の組付位置がズレ、偏心カムシャフト23が傾
く。その結果、図12の負荷トルク波形63b,63c
に示すように、回転角度62でトルクが過大になって圧
縮機74の寿命を短くしたり、トルクが過小になって圧
縮機74の効率を劣化させたり、又は、図13の負荷ト
ルク波形63d,63eに示すように、ローラ24がシ
リンダ25の内壁に接触する位置がズレてしまい圧縮機
74の効率を劣化させる。
【0039】下ベアリング芯出し組付工程6a4では、
嵌合ヘッド30の摩耗以外にも、ボルト20a,20b
の着座のタイミングのズレや着座時の残留応力等の不確
定な要因により、下ベアリング27の位置がズレて、前
述した負荷トルク波形63b,63c,63d,63e
が得られるようになる。また、圧縮機74のシリンダ2
5内に傷が付いたり、偶発的にゴミが付着すると、図1
4の負荷トルク波形63fに示すように、ローラ24と
シリンダ25の内壁が接触する回転角度62で生じるピ
ークとは別に鋭いピークが得られるようになる。また、
上下のベアリング26,27の軸受け面に傷が付いた
り、偶発的にゴミが付着すると、図15の負荷トルク波
形63gに示すように、負荷トルクが全域に渡って増え
てしまう。
【0040】このように、不良原因に応じて、特徴的な
負荷トルク波形が得られるので、負荷トルク波形と不良
原因との相関関係を予め調べておき、この相関関係をラ
イン管理コンピュータ10の検査データ・不良原因相関
関係記憶部112に記憶させておけば、負荷トルク波形
から不良原因を定めることができる。
【0041】負荷トルク波形11aがラインコンピュー
タ10に送られてくると、不良判定部102がしきい値
記憶部111に記憶されているしきい値に基づき、この
負荷トルク波形を示す圧縮機74は、芯出し不良である
か否かを判定する。ここでのしきい値としては、ピーク
トルク値の上限値及び下限値や、ピークトルクを示す回
転角度の上限値及び下限値等である。不良原因決定部1
30では、検査データ・不良原因相関関係記憶部112
に記憶されている複数の相関関係のうち、入力部101
から入力した負荷トルク波形に対応するものを選び、こ
の相関関係から不良原因を定める。不良原因としては、
具体的には、前述したように、嵌合ヘッド30の摩耗等
による上下のベアリング26,27の位置ズレ、圧縮機
74のシリンダ25内の傷創又はゴミ付着、上下のベア
リング26,27の軸受け面の傷創又はゴミ付着等があ
る。
【0042】改善内容決定部104では、不良原因・改
善内容記憶部113に記憶されている関係と不良原因決
定部104で決定された不良原因とに基づき、不良原因
を発生させる工程及びこの工程における改善内容を定め
る。不良原因・改善内容記憶部113には、上下のベア
リング26,27の位置ズレに対して、下ベアリング芯
出し組付工程6a4における嵌合ヘッド30の交換と、
上ベアリング芯出し組付工程6a2におけるXY移動機
構163の移動量補正とが記憶されている。これら2つ
の改善内容には、実施優先順位が予め定められており、
上下のベアリング26,27の位置ズレの場合、改善内
容決定部104では、まず、嵌合ヘッド30の交換を設
定し、次に、XY移動機構163の移動量補正を設定す
ることになる。また、圧縮機74のシリンダ25内の傷
創又はゴミ付着、及び上下のベアリング26,27の軸
受け面の傷創又はゴミ付着に対しては、シリンダ25又
は上下のベアリング26,27の各工程間の搬送経路中
の異常調査と、洗浄工程5における洗浄液交換と、シリ
ンダ25又は上下のベアリング26,27の各工程間の
搬送経路の清掃と、保管工程4におけるエアーフィルタ
143の交換とが、不良原因・改善内容記憶部113に
記憶されている。これら4つの改善内容に関しても、実
施優先順位が定まられており、改善内容決定部104で
は、搬送経路中の異常調査、洗浄工程5における洗浄液
交換、シリンダ25又は上下のベアリング26,27の
各工程間の搬送経路の清掃、エアーフィルタ143の交
換の順で設定される。
【0043】改善内容指示手段105では、不良と判定
された同種の負荷トルク波形の数量が予め定められた数
量になると、改善内容決定部104で決定した工程名及
び改善内容を該当工程の制御装置等に出力部115を介
して送信する。例えば、芯出し状態検査を複数回実行
し、上下のベアリング26,27の位置ズレを示す負荷
トルク波形の数が予め定めた値を超えると、改善内容決
定部104で定められた優先順位が1番の嵌合ヘッド3
0の交換指令12d2を下ベアリング芯出し組付工程6
a4の制御装置36に対して送信する。制御装置36
は、これを受信すると、嵌合ヘッド30の交換の旨が制
御装置36の表示部37に表示される。運転員は、これ
を見て、嵌合ヘッド30の交換を実行する。嵌合ヘッド
30の交換を実行しても、上下のベアリング26,27
の位置ズレの頻度が減少しないときには、改善内容決定
部104が優先順位2番のXY移動機構163の移動量
補正を設定し、改善内容指示手段105がXY移動機構
163の移動量補正指令12d1を下ベアリング芯出し
組付工程6a4の制御装置36に対して送信する。制御
装置36は、これを受信すると、XY移動機構163の
移動量補正を実行する。なお、補正量は、負荷トルク波
形に応じて定められる。また、芯出し状態検査を複数回
実行し、圧縮機74のシリンダ25内の傷創又はゴミ付
着、及び上下のベアリング26,27の軸受け面の傷創
又はゴミ付着を示す負荷トルク波形の数量が予め定めた
値を超えると、上下のベアリング26,27の位置ズレ
の場合と同様に、シリンダ25又は上下のベアリング2
6,27の各工程間の搬送経路中の異常調査指令、洗浄
工程5における洗浄液交換指令12c、シリンダ25又
は上下のベアリング26,27の各工程間の搬送経路の
清掃指令、保管工程4におけるエアーフィルタ143の
交換指令12dが、この順序で該当工程の制御装置15
4又はコンピュータ141に送信される。なお、搬送経
路の異常調査及び清掃、エアーフィルタ143の交換に
関しては、保管工程4の保管管理コンピュータ141の
表示部142に表示される。また、洗浄液交換に関して
は、前述したように、洗浄工程5の制御装置154に対
して指示され、洗浄液交換が実行される。
【0044】ところで、以上において、嵌合ヘッド30
の交換や、エアーフィルタ143の交換等の機能が該当
工程に備わっているときには、単に、画面表示するだけ
でなく、この機能に交換等を実行させるようにするとよ
い。
【0045】このように、検査データから不良原因が定
められると、記憶部113に記憶されている相関関係か
ら直ちに不良原因を発生させる工程及びこの工程の改善
内容が決定されるので、容易に不良原因を取り除くこと
ができ不良品を減らすことができる。また、一の不良原
因に対して、この不良原因を発生させる工程が複数存在
する場合がある。このような場合、改善が必要な複数の
工程に対して、優先順位が予め定められているので、効
率良く不良原因を取り除くことができる。
【0046】芯出し状態検査工程6bを終了した圧縮機
74は、その偏心カムシャフト23にモータロータ7
2、他必要な部品(図示せず)が組み付けられて完成
し、圧縮装置総合組立工程7aへ送られる。次に、圧縮
装置総合組立工程7aの詳細について、図16及び図1
7に従って説明する。
【0047】図16において、7a1は圧縮機74のケ
ース70への挿入工程、7a2は圧縮機74のケース7
0への溶接工程、7a3は底フタ77のケース70への
溶接工程、7a4は圧縮機姿勢固定治具73の抜取工
程、7a5は上フタ79のケースへの溶接工程、7a6
は圧縮機姿勢固定冶具73の帰還工程、7b1はロータ
72とステータ71との間の間隙検査工程、7b2は圧
縮装置の気密検査工程である。
【0048】圧縮機挿入工程7a1には、図17に示す
ように、圧縮機74の偏心カムシャフト23に既に装着
されているロータ72に、圧縮機姿勢固定治具73を装
着する治具装着装置170と、圧縮機姿勢固定治具73
が装着された圧縮機74をケース70に挿入する圧縮機
挿入装置(図示されていない。)と、これらを制御する
制御装置171とが設けられている。圧縮機溶接工程7
a2には、溶接トーチ175と、溶接電源176と、ケ
ース70を把持してこれを回転させるトーチ相対移動機
構177と、これらを制御する制御装置178とが設け
られている。また、底フタ溶接工程7a3や上フタ溶接
工程7a5にも、図示されていないが、同様の装置が設
けられている。
【0049】治具抜取工程7a4には、圧縮機姿勢固定
治具73の引掛部にフックを挿入して、治具73をケー
ス70から引き抜く治具抜取装置180と、これを制御
する制御装置181と、治具73にバーコードで印され
ている識別記号を読み取るバーコードリーダ182とが
設けられている。なお、バーコードリーダ182で読み
取られた治具73の識別記号は、制御装置181を介し
てライン管理コンピュータ10に送信される。間隙検査
工程7b1には、間隙検査装置80とこれを制御する制
御装置99とが設けられている。ここで、図18を用い
て、間隙検査装置80について説明する。同図におい
て、81は圧縮装置用昇降シリンダ、82は回転テーブ
ル、83は回転位置検出エンコーダ、84a,84b,
84c,84dは弾性材で形成されている位置倣い治
具、85はケースガイド、86はシャフトガイド、87
はゲージガイド、88はシャフトガイド用昇降シリン
ダ、89はゲージ用昇降シリンダ、90は検査ゲージ、
91はトルクリミッタ、92はスリップ検出センサであ
る。
【0050】気密検査工程7b2には、冷媒吸込口70
a及び冷媒吐出口79bが塞がれた圧縮装置が入れられ
る水槽190と、気密検査結果をラインコンピュータ1
0に送信するための気密検査管理コンピュータ191と
が設けられている。
【0051】圧縮機組立工程6aで組立が終了した圧縮
機74は、圧縮装置総合組立工程7aの圧縮機挿入工程
7a1で、ケース70に挿入される。ところで、圧縮機
74を圧縮機ケース70に挿入して固定する際に、ケー
ス70に組み付けられたステータ71に対して圧縮機7
4に組み付けられたロータ72の姿勢を精度良く決めな
いと、ロータ72とステータ71の間の間隙が一様でな
くなりモータの効率が劣化したり、最悪の場合はロータ
72とステータ71が接触してモータが破損して不良と
なる。そこで、圧縮機挿入工程7a1では、圧縮機74
を圧縮機ケース70に挿入する際に、図20に示すよう
に、圧縮機74のロータ72の半径方向に肉厚が一様な
円筒状の圧縮機姿勢固定治具73を治具装着装置170
でロータ72に被せ、この治具73諸とも圧縮機74を
ケース70の間に挿入する。この際、姿勢固定治具73
が摩耗していると圧縮機74が傾き、不良の原因とな
る。なお、量産対応の圧縮機の製造ラインでは、冶具抜
取工程7a4まで流れ作業ができるように、複数個の圧
縮機姿勢固定冶具73を用意することになる。
【0052】次の圧縮機溶接締結工程7a2では、ケー
ス70の円周方向に複数個設けた溶接穴75に溶接トー
チ175を向けて、ケース70と圧縮機74と溶接締結
する。このとき、各溶接穴75毎に溶接温度等の条件が
異なると、残留応力が残り、圧縮機姿勢固定冶具73を
抜き取った時に圧縮機74が傾き、ロータ72とステー
タ74の間の間隙が所定の値で一様にならなくなる可能
性がある。次の底フタ溶接工程7a3では、図21に示
すように、底フタ77を圧縮機ケース70に圧入し、継
ぎ目78を円周方向に溶接する。このとき、溶接が不完
全であると気密が保たれず、冷媒が漏れる不良が生じ
る。
【0053】次の治具抜取工程7a4では、圧縮機挿入
工程7a1でロータ72に被せた圧縮機姿勢固定治具7
3を治具抜取装置180で抜き取る。この際、治具73
に印されている識別記号は、バーコードリーダ182に
読み取られ、制御装置181を介してライン管理コンピ
ュータ10に送信される。この識別記号は、次の間隙検
査工程7b1で得られる間隙検査データが、どの治具7
3を用いたときに得られたものであるかを認識するため
に用いられる。抜き取った圧縮機姿勢固定治具73は冶
具帰還工程7a6で、圧縮機挿入工程7a1に戻され
る。
【0054】間隙検査工程7b1では、ロータ72とス
テータ71との間の間隙が間隙検査装置80で検査され
る。圧縮装置(上フタ79はまだ溶接されていない。)
が間隙検査装置80に移載されると、圧縮機昇降用シリ
ンダ81は、図19に示すように、ケースガイド85が
圧縮機ケース70の上端部に嵌合するまで、圧縮装置を
押し上げる。ケースガイド85は、弾性材で形成されて
いる位置倣い治具84a,84bを介して、間隙検査装
置80の架台と継ながっているため、圧縮機ケース70
の上端の位置に倣って、ここに嵌合される。次に、シャ
フトガイド昇降用シリンダ88がシャフトガイド86を
押し下げて、これを圧縮機圧縮機のシャフト23に嵌合
させる。シャフトガイド86は、弾性材で形成されてい
る位置倣い治具84c,84dを介して、ケースガイド
85の架台と継ながっているため、シャフト23の上端
の位置に倣って嵌合される。このとき、シャフトガイド
86に継ながったゲージガイド87によって、検査ゲー
ジ90の先端部がロータ72とステータ71との間の間
隙の位置に位置決めされる。そして、検査ゲージ昇降用
シリンダ89が駆動すると、検査ゲージ90は下降し、
ロータ72とステータ71との間の間隙に挿入される。
この状態で、圧縮装置を回転テーブル82により回転さ
せる。圧縮装置のロータ72が傾き、間隙が狭くなって
いる箇所では、検査ゲージ90が間隙を通過できないた
め、トルクリッミタ91がスリップする。スリップ検出
センサ92は、このスリップを検出し、回転テーブル8
2の回転を止める。このときの回転角度は、エンコーダ
83で検出され、間隙不良箇所11b2として、制御装
置99を介して、ライン管理コンピュータ10に送信さ
れる。
【0055】なお、以上の間隙検査工程7b1では、間
隙検査装置80で間隙検査するが、人手によって検査ゲ
ージを間隙に挿入して、この検査ゲージが全周を通過で
きるか調べ、その結果をライン管理コンピュータ10に
手動で入力するようにしてもよい。
【0056】間隙検査の結果を受け取ったライン管理コ
ンピュータ10では、図4に示す偏向傾向把握部116
で、過去の複数の検査結果と合わせて、複数の検査結果
の統計的な偏向傾向を把握する。具体的には、圧縮機姿
勢固定治具73の識別記号別の不良率を計算し、特定の
圧縮機姿勢固定冶具73に不良が集中している場合かを
判断する。また、特定の圧縮機姿勢固定冶具73に不良
が集中する傾向がみられなければ、不良発生位置(回転
角度)を調べ、特定の位置に片寄って発生していないか
を判断する。
【0057】不良原因決定部では、偏向傾向把握部11
6で把握された偏向傾向と、相関関係記憶部112に記
憶されている相関関係とで、不良原因を定める。具体的
には、変動傾向把握部116において、特定の圧縮機姿
勢固定冶具73に不良が集中していると把握された場合
には、圧縮機姿勢固定治具73の不良が不良原因として
定められる。また、不良発生位置が特定の位置に集中し
ていると把握された場合には、圧縮機ケース70の複数
の溶接穴75の溶接温度等の溶接条件不良が不良原因と
して定められる。これは、溶接条件が不良である場合、
圧縮機ケース70に残留応力が残り、治具73を抜き取
ったときに、その応力が開放され、圧縮機74が傾くこ
とがあるからである。さらに、何ら偏向傾向が把握され
なかった場合には、圧縮機ケース70の加工不良が不良
原因として定められる。
【0058】改善内容決定部104では、関係記憶部1
13に記憶されている関係から、不良原因決定部103
で定められた不良原因が発生する工程並びにこの工程に
おける改善内容が定められる。具体的には、不良原因が
圧縮機姿勢固定治具73の不良である場合には、改善工
程として圧縮機挿入工程7a1が定められ、改善内容と
して固定治具72の交換が定められる。また、不良原因
が溶接条件不良である場合には、改善工程として圧縮機
溶接工程7a2が定められ、改善内容として溶接温度又
は溶接トーチの相対移動速度の補正が定められる。
【0059】改善内容が定められると、改善内容指示部
105から、出力部115を介して各工程の制御装置に
不良改善指令12e1,12e2,12e3,12e4
が出力され、不良原因が改善される。間隙検査終了後、
上フタ溶接工程7a5で、底フタ溶接工程7a3と同様
にして上フタ79が溶接される。
【0060】気密検査工程7b2では、一応完成した圧
縮装置の冷媒吸込口70aと吐出口79aとを塞いで、
これを水槽190内に入れて、圧縮機溶接工程7a2、
底フタ溶接工程7a3、上フタ溶接工程7a5での溶接
箇所で圧縮機ケースの気密が破れて漏れ不良が生じてい
ないかを検査する。検査結果は、気密検査管理コンピュ
ータ191に入力し、ここからライン管理コンピュータ
10に送って過去のデータとともに解析し、特定箇所で
漏れ不良が頻発していることが判明したら、該当する工
程の溶接制御装置に溶接温度やトーチ移動速度等の溶接
条件の補正命令を送る。なお、溶接制御装置に自動補正
機能がない場合には、制御装置の表示部に溶接条件の補
正を促す旨の表示をするとよい。
【0061】圧縮装置総合組立工程7aが終了して、一
応、圧縮装置が完成すると、実際に、圧縮装置に電流を
供給して、運転状態を検査する商用検査を行う。この商
用検査工程8について、図22を用いて詳細に説明す
る。商用検査工程8には、振動ピックアップ195、こ
れをコントロールするコントローラ196と、一応完成
した圧縮装置に電流を供給する電源197とが設けられ
ている。
【0062】この検査工程8では、振動ピックアップ1
95からの振動波形がコントローラ196を介して、ラ
イン管理コンピュータ10に入力する。ライン管理コン
ピュータ10に検査データである振動波形11cが入力
すると、不良判定部102が、しきい値記憶部111に
記憶されている振動波形に対するしきい値を基準とし
て、入力した振動波形が適切なものか否かを判定する。
この判定結果は、振動波形と共に検査データファイル1
07に記憶されると共に、表示部109に表示される。
相関性把握部117では、不良と判定された複数の振動
波形と他の検査における複数の検査データとの相関性を
解析する。具体的には、例えば、芯出し状態検査工程6
bにおいて、良品であると判定されてはいるが、その検
査データが芯出し状態検査のしきい値に非常に近いもの
は、商用検査において不良と判定される頻度が高いよう
な場合である。このように、他の検査データとの相関性
が把握された場合には、しきい値変更部108が他の検
査データに対するしきい値を変更する。すなわち、前述
のような場合には、芯出し状態検査のしきい値をやや厳
しい方向へ変更する。また、間隙検査工程7b1の検査
データに関して、ライン管理コンピュータ10は、しき
い値を記憶していないが、間隙検査装置80の検査ゲー
ジ90の厚さが実質的にしきい値の役目を果たしている
ことから、間隙検査データと商用検査データとの間に相
関性が見出されたならば、検査ゲージ90の厚さを変更
するよう、表示部109に表示するようにするとよい。
【0063】なお、商用検査として、ここでは振動検査
しか行っていないが、目的の圧縮能力が得られるか、又
は目的の電力消費率か、等に関しても検査すると良い。
【0064】次に、各工程間の部品等の搬送装置に関し
て、図23を用いて説明する。図23において、200
は圧縮機組立コンベア、201は製品及び部品を搬送す
る台板、202a,202bは組立コンベア200上の
台板201を搬送するベルト、206はコンベア分岐制
御装置、207はコンベア分岐機構、208は分岐コン
ベア、209a,209bは分岐コンベア208上の台
板201を搬送するベルト、212は不良指令、213
はバーコード等で印されている台板識別記号、214,
215はバーコードリーダ、216は分岐命令である。
【0065】図23に示す搬送装置では、各圧縮機製造
工程間がコンベア200で連結されている。製造途中の
圧縮機74及び部品(図示せず)は、台板201に乗せ
られ、このコンベア200上の搬送ベルト202a,2
02bが駆動して搬送される。台板201は、搬送ベル
ト202a,202bとの間の摩擦力によって牽引され
ているため、台板201に対して、その移動方向に抗す
る規制力を加えることにより、台車201を任意の場所
で止めることができる。台車201に印されている台車
識別記号213は、芯出し状態検査装置41に付属して
いるバーコードリーダ214に読み込まれ、検査装置4
1で取得される検査データと対となって、制御装置40
を介して、ライン管理コンピュータ10に送信される。
ライン管理コンピュータ10では、前述したように、検
査データに関して分析し、この検査データが不良である
と判定した場合には、台車識別記号“X”の台車201
に載せられている圧縮機74は不良である旨の指令21
2をコンベア分岐制御装置206に送信する。コンベア
分岐制御装置206は、自身に付属しているバーコード
リーダ215で読み取られた台車識別記号がライン管理
コンピュータ10から送信されてきた台車識別記号
“X”である場合には、コンベア分岐機構107に対し
て分岐命令216を送信する。コンベア分岐機構207
は、車識別記号“X”の台板201を分岐コンベア20
8に分岐させる。この台板201上の不良圧縮機74
は、分岐コンベア208により、分解工程若しくは再調
整工程へ搬送される。この搬送装置によれば、検査結果
が不良である場合には、次の組立工程に行く前に、不良
圧縮機を取り除くことができるので、次の組立工程での
無駄な処理を減らすことができ、全体として製造効率を
高めることができる。
【0066】なお、完成後の圧縮装置にも識別記号を添
付すれば、出荷後に同時期に製造した複数の圧縮装置に
連続して異常が発見された場合に、ライン管理コンピュ
ータ10のデータファイル107に識別記号と対になっ
て格納されている検査データを識別記号から検索して引
き出し、製造ラインの状態を分析することにより、新た
な異常判定基準(しきい値)を設けることができる。
【0067】次に、図24を用いて、他の搬送装置につ
いて説明する。なお、図23と同一の部位に関しては、
同一の符号を付し、重複した説明は省略する。図24に
おいて、203は台板201に設けられているICカー
ド等の情報格納部、204は情報格納部203への情報
書き込み部、205は情報格納部203からの情報読み
込み部、211は情報読み取り部205で読み取られた
情報の送信信号である。
【0068】芯出し状態検査装置41で収集した検査デ
ータは、検査装置41に付属している情報書き込み部2
04で台板201上の情報格納部203に書き込まれ
る。書き込まれた検査データは、この下流側に位置する
情報読み取り部205で読み取られ、コンベア分岐制御
装置206に入力される。入力した検査データが不良と
判定されている場合には、コンベア分岐制御装置206
からコンベア分岐機構207に対して、分岐命令216
が出力され、台板201を分岐コンベア208へ分岐さ
れる。情報読み取り部205で読み取られた検査データ
211は、コンベア分岐制御装置206を介して、ライ
ン管理コンピュータ10に送信される。
【0069】同図に示す搬送装置においても、検査結果
が不良である場合には、次の組立工程に行く前に、不良
圧縮機を取り除くことができるので、図23に示すもの
と基本的に同様の効果を得ることができる。なお、以上
の説明において、これらの搬送装置は芯出し状態検査工
程6b及びその下流側に設けられているが、その他の検
査工程、例えば、寸法測定工程3や、間隙検査工程7b
1の所にも設けるようにすることが好ましい。
【0070】
【発明の効果】本発明では、検査工程からの検査データ
に基づいて、不良原因を定め、その後、不良原因と不良
原因を発生させる工程並びにこの工程の改善内容との関
係を用いて、定められた不良原因を発生させる工程並び
にこの工程の改善内容を定めている。この際、不良原因
と不良原因を発生させる工程並びにこの工程の改善内容
との関係は予め準備されているので、不良原因が定めら
れると、直ちに、不良原因を発生させる工程並びにこの
工程の改善内容が定められ、容易に、不良原因を発生さ
せる工程を改善することができ、不良品を減少させるこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る一実施例の圧縮装置の製造工程全
体の説明図である。
【図2】本発明に係る一実施例のロータリ形圧縮機の展
開斜視図である。
【図3】本発明に係る一実施例の圧縮装置の断面図であ
る。
【図4】本発明に係る一実施例のライン管理コンピュー
タの機能ブロック図である。
【図5】本発明に係る一実施例の圧縮装置の材料供給工
程から洗浄工程までの各工程内装置を示す説明図であ
る。
【図6】本発明に係る一実施例の圧縮機組立工程内の詳
細工程を示す説明図である。
【図7】本発明に係る一実施例の圧縮機組立工程内の各
工程内装置を示す説明図である。
【図8】本発明に係る一実施例の下ベアリング芯出し組
付装置の構成を示す説明図である。
【図9】本発明に係る一実施例のシャフト嵌合ヘッドの
動作説明図である。
【図10】本発明に係る一実施例の芯出し状態検査装置
の全体斜視図である。
【図11】本発明に係る一実施例の上ベアリングの芯出
し方法の説明図である。
【図12】本発明に係る一実施例の芯出し状態検査装置
で測定した圧縮機の負荷トルク波形を示すグラフであ
る。
【図13】本発明に係る一実施例の芯出し状態検査装置
で測定した圧縮機の他の負荷トルク波形を示すグラフで
ある。
【図14】本発明に係る一実施例の芯出し状態検査装置
で測定した圧縮機の他の負荷トルク波形を示すグラフで
ある。
【図15】本発明に係る一実施例の芯出し状態検査装置
で測定した圧縮機の他の負荷トルク波形を示すグラフで
ある。
【図16】本発明に係る一実施例の圧縮装置総合組立工
程内の詳細工程を示す説明図である。
【図17】本発明に係る一実施例の圧縮装置総合組立工
程内の各工程内装置を示す説明図である。
【図18】本発明に係る一実施例の間隙検査装置(間隙
検査前)の要部切欠き側面図である。
【図19】本発明に係る一実施例の間隙検査装置(間隙
検査中)の要部切欠き側面図である。
【図20】本発明に係る一実施例の圧縮機のケース挿入
工程を示す説明図である。
【図21】本発明に係る一実施例の圧縮機ケースへの底
フタの取付方法を示す説明図である。
【図22】本発明に係る一実施例の商用検査工程内の装
置を示す説明図である。
【図23】本発明に係る一実施例の搬送装置を示す説明
図である。
【図24】本発明に係る他の実施例の搬送装置を示す説
明図である。
【符号の説明】
1…材料供給工程、2…部品加工工程、3…部品保管工
程、4…寸法測定工程、5…洗浄工程、6a…圧縮機組
立工程、6a1…偏心カムシャフト最大偏心量計測工
程、6a2…上ベアリング芯出し組付工程、6a3…偏
心カムシャフトとブレードの挿入工程、6a4…下ベア
リング芯出し組付工程、6a5…モータロータ組付工
程、6b…圧縮機組立工程内検査工程(芯出し状態検査
工程)、7a…圧縮機総合組立工程、7a1…ポンプ挿
入工程、7a2…ポンプ溶接工程、7a3…底フタ溶接
工程、7a4…ポンプ姿勢固定治具抜取工程、7a5…
上フタ溶接工程、7a6…ポンプ姿勢固定冶具帰還工
程、7b…圧縮装置総合組立工程内検査工程、7b1…
間隙検査工程、7b2…気密検査工程、8…商用検査工
程、9…出荷工程、10…ライン管理コンピュータ、1
1a,11b,11c,11d…検査データ、12a,
12b,12c,12d,12e…不良改善指令23…
偏心カムシャフト、24…ローラ、25…シリンダ、2
6…上ベアリング、27…下ベアリング、30…嵌合ヘ
ッド、31…駆動モータ、32…距離センサ、34…ト
ルクセンサ、35…下ベアリング芯出し組付装置、3
6,40,99,122,154,169,171,1
78,181…制御装置、41…芯出し状態検査装置、
45…駆動用モータ、46…トルクセンサ、48…嵌合
ヘッド、63a…良品圧縮機の負荷トルク波形、63
b,63c,63d,63e,63f,63g…不良圧
縮機の負荷トルク波形、70…圧縮機ケース、71…モ
ータステータ、72…モータロータ、73…圧縮機姿勢
固定治具、74…圧縮機 80…間隙検査装置、82…回転テーブル、83…回転
位置検出エンコーダ、90…検査ゲージ、91…トルク
リミッタ、92…スリップ検出センサ、102…不良判
定部、103…不良原因決定部、104…改善内容決定
部、105…改善内容指示部、107…検査データファ
イル、108…しきい値変更部、109…表示部、11
0…判断基準記憶部、111…しきい値記憶部、112
…相対関係記憶部、113…関係記憶部、116…偏向
傾向把握部、117…相関性把握部、120…旋盤(加
工装置)、130…エアーマイクロメータ、141…保
管管理コンピュータ、150…洗浄器、151…予備洗
浄液タンク、160…上ベアリング芯出し組付装置、1
70…治具装着装置、175…溶接トーチ、177…ト
ーチ相対移動機構、180…治具抜取装置、191…気
密検査管理コンピュータ、195…振動ピックアップ、
200…圧縮機組立コンベア、201…台板、202
a,202b,209a,209b…ベルト、203…
情報格納部、204…情報書き込み部、205…情報読
み込み部、206…コンベア分岐制御装置、207…コ
ンベア分岐機構、208…分岐コンベア、213…台板
識別記号、214,215…バーコードリーダ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 渡辺 一男 栃木県下都賀郡大平町大字富田800番地 株式会社日立製作所リビング機器事業部内 (72)発明者 清祐 等 栃木県下都賀郡大平町大字富田800番地 株式会社日立製作所リビング機器事業部内 (72)発明者 安部 義男 栃木県下都賀郡大平町大字富田800番地 株式会社日立製作所リビング機器事業部内

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の工程を経て、回転体が非回転体に装
    着されて製造される回転式圧縮装置の製造方法におい
    て、 前記回転体が前記非回転体に装着された後に、該回転体
    を回転させた際の回転角度毎の負荷トルクを測定し、 前記回転角度に応じた負荷トルク波形と不良原因との相
    関関係を予め定めておくと共に、不良原因と複数の前記
    工程のうち該不良原因を発生させる工程並びに該工程に
    おける改善内容との関係を予め定めておき、 測定された前記回転角度に応じた負荷トルク波形と前記
    相関関係とに基づいて、不良原因を定め、 定められた前記不良原因と前記関係とに基づいて、該不
    良原因を発生させる工程並びに該工程における改善内容
    を定め、 定められた前記工程に関する前記改善内容に応じて、該
    工程の改善を実行することを特徴とする回転式圧縮装置
    の製造方法。
  2. 【請求項2】前記回転式圧縮装置を製造する毎に、前記
    回転角度毎の負荷トルクを測定し、同一の不良原因とな
    る負荷トルク波形が予め定めた数量を超えたときに、該
    不良原因を発生させる工程の改善を実行することを特徴
    とする請求項1記載の回転式圧縮装置の製造方法。
  3. 【請求項3】不良であるか否かを判断するための前記負
    荷トルク波形に対するしきい値を予め定めておき、 前記しきい値を超えた負荷トルク波形に対応する前記回
    転式圧縮装置は、不良であると判断して、該回転式圧縮
    装置を複数の前記工程から一旦除き、該回転式圧縮装置
    を修理することを特徴とする請求項1又は2記載の回転
    式圧縮装置の製造方法。
  4. 【請求項4】複数の前記回転式圧縮装置が完成する毎
    に、それぞれの該回転式圧縮装置が目的の仕様を満たし
    ているか否かの検査を行い、 前記検査の結果、複数の前記回転式圧縮装置が前記目的
    の仕様を満たしていないときには、前記しきい値を変更
    することを特徴とする請求項3記載の回転式圧縮装置の
    製造方法。
  5. 【請求項5】複数の組立工程を経て、回転体が筒状の非
    回転体内に装着されて製造される回転式圧縮装置の製造
    方法において、 複数の前記回転式圧縮装置を製造する毎に、前記回転体
    が前記非回転体に装着された後における、該回転体を回
    転させた際の該回転体と該非回転体との間隙を回転角度
    毎に測定して、間隙不良箇所を定め、 複数の前記回転式圧縮装置毎の前記間隙不良箇所に関す
    る統計的な偏向傾向と不良原因との相関関係、及び不良
    原因と該不良原因を発生させる工程並びに該工程におけ
    る改善内容との関係を予め準備しておき、 複数の前記回転式圧縮装置毎の間隙不良箇所から、その
    統計的な偏向傾向を把握し、 把握された前記統計的な偏向傾向と前記相関関係とに基
    づき、不良原因を定め、 定められた前記不良原因と前記関係とに基づき、該不良
    原因を発生させる工程並びに該工程における改善内容を
    定め、 定められた前記工程に関する前記改善内容に応じて、該
    工程の改善を実行することを特徴とする回転式圧縮装置
    の製造方法。
  6. 【請求項6】前記間隙不良箇所が定められた前記回転式
    圧縮装置を複数の前記工程から一旦除き、該回転式圧縮
    装置を修理することを特徴とする請求項5記載の回転式
    圧縮装置の製造方法。
  7. 【請求項7】前記関係として、一の前記不良原因に対し
    て、該不良原因を発生させる工程並びに該工程における
    改善内容が予め複数定められていると共に、それぞれに
    優先順位が予め定められ、 定められた前記不良原因と前記関係とに基づいて、該不
    良原因を発生させる1以上の工程のうち、優先的に改善
    する一の工程を定めると共に、該工程における改善内容
    を定め、 定められた前記一の工程における前記改善内容を実行
    し、 前記一の工程における前記改善内容を実行しても、定め
    られた前記不良原因が発生する場合には、前記一の工程
    の次に優先される工程における改善内容を実行すること
    を特徴とする請求項1、2、3、4、5又は6記載の回
    転式圧縮装置の製造方法。
  8. 【請求項8】複数の工程を経て回転体が非回転体に装着
    され、その後、該回転体を回転させた際の回転角度毎の
    負荷トルクを測定する検査工程を経て製造される回転式
    圧縮装置の製造援助装置において、 前記検査工程で測定される回転角度に応じた負荷トルク
    波形と不良原因との相関関係、不良原因と複数の前記工
    程のうち該不良原因を発生させる工程並びに該工程にお
    ける改善内容との関係を記憶しておく記憶手段と、 前記検査工程で測定された前記回転角度に応じた負荷ト
    ルク波形と前記相関関係とに基づいて、不良原因を定め
    る不良原因決定手段と、 定められた前記不良原因と前記関係とに基づいて、該不
    良原因を発生させる工程並びに該工程において改善内容
    を定める改善内容決定手段と、 を備えていることを特徴とする回転式圧縮装置の製造援
    助装置。
  9. 【請求項9】前記検査工程における検査毎の複数の負荷
    トルク波形のうち、同一の不良原因となる負荷トルク波
    形が予め定めた数量を超えたときに、該不良原因を発生
    させる工程に対して、該工程に関する改善内容を実行す
    るよう指示する改善指示手段を有することを特徴とする
    請求項8記載の回転式圧縮装置の製造援助装置。
  10. 【請求項10】複数の工程を経て回転体が筒状の非回転
    体内に装着され、その後、該回転体を回転させた際の該
    回転体と該非回転体との間隙を回転角度毎に測定して間
    隙不良箇所を定める検査工程を経て製造される回転式圧
    縮装置の製造方法において、 複数の前記回転式圧縮装置毎の前記間隙不良箇所に関す
    る統計的な偏向傾向と不良原因との相関関係、及び不良
    原因と該不良原因を発生させる工程並びに該工程におけ
    る改善内容との関係を記憶しておく記憶手段と、 複数の前記回転式圧縮装置毎の間隙不良箇所から、その
    統計的な偏向傾向を把握する偏向傾向把握手段と、 把握された前記統計的な偏向傾向と前記相関関係とに基
    づき、不良原因を定める不良原因決定手段と、 定められた前記不良原因と前記関係とに基づき、該不良
    原因を発生させる工程並びに該工程における改善内容を
    定める改善内容決定手段と、 を備えていることを特徴とする回転式圧縮装置の製造援
    助装置。
  11. 【請求項11】前記不良原因を発生させる工程に対し
    て、該工程に関する前記改善内容を実行するよう指示す
    る改善指示手段を有することを特徴とする請求項10記
    載の回転式圧縮装置の製造援助装置。
  12. 【請求項12】請求項8、9、10又は11記載の製造
    援助装置と、 複数の前記工程における処理を実行する処理装置と、 前記検査工程における検査を実行し、前記製造援助装置
    に対して、検査結果を送信する検査装置と、 を備えていることを特徴とする回転式圧縮装置の製造設
    備。
  13. 【請求項13】請求項9又は11記載の製造援助装置
    と、 複数の前記工程における処理を実行する処理装置、及び
    前記製造援助装置の前記改善指示手段からの指示内容に
    応じて該処理装置を制御する制御装置と、 前記検査工程における検査を実行し、前記製造援助装置
    に対して、検査結果を送信する検査装置と、 を備えていることを特徴とする回転式圧縮装置の製造設
    備。
  14. 【請求項14】請求項8、9、10又は11記載の製造
    援助装置と、 複数の前記工程における処理を実行する処理装置と、 前記検査工程における検査を実行し、前記製造援助装置
    に対して、検査結果を送信する検査装置と、 複数の前記回転式圧縮装置のうち、不良であるとして扱
    われる回転式圧縮装置を前記検査工程後に取り除く不良
    品除去手段と、 を備えていることを特徴とする回転式圧縮装置の製造設
    備。
  15. 【請求項15】複数の工程を経て製造される装置の製造
    方法において、 複数の工程のうち、少なくとも1以上の工程が終了した
    後に、製造途中又は製造完了後の装置を検査する検査工
    程を設け、 前記検査工程で収集される検査データと不良原因との相
    関関係を予め定めておくと共に、 不良原因と、複数の前記工程のうち該不良原因を発生さ
    せる1以上の工程、該工程毎における改善内容、並びに
    1以上の工程のうちいずれの工程を優先的に改善するか
    を定めた優先順位との関係を予め定めておき、 前記検査工程で収集された検査データと前記相関関係と
    に基づいて、不良原因を定め、 定められた前記不良原因と前記関係とに基づいて、該不
    良原因を発生させる1以上の工程のうち、優先的に改善
    する一の工程を定めると共に、該一の工程における改善
    内容を定め、 定められた前記一の工程における改善内容を実行し、 前記一の工程における改善内容を改善しても、前記検査
    工程における検査データから同一の不良原因があると判
    断されるときには、前記一の工程の次に優先される工程
    における改善内容を実行ることを特徴とする装置の製造
    方法。
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