JPH062725A - 回転ダンパ及びこれを用いる機体開閉装置 - Google Patents

回転ダンパ及びこれを用いる機体開閉装置

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JPH062725A
JPH062725A JP16060292A JP16060292A JPH062725A JP H062725 A JPH062725 A JP H062725A JP 16060292 A JP16060292 A JP 16060292A JP 16060292 A JP16060292 A JP 16060292A JP H062725 A JPH062725 A JP H062725A
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JP
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rotor
rotation
shaft
peripheral surface
torque
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JP16060292A
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English (en)
Inventor
Tatsumi Shimaya
辰美 島也
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Casio Computer Co Ltd
Casio Electronics Manufacturing Co Ltd
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Casio Computer Co Ltd
Casio Electronics Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】相対的に移動自在に連結される2つの部材間の
相対移動速度を制御する回転ダンパを、オイルを用いず
に、簡単な構造で、小型かつ安価に提供する。 【構成】回転ダンパ33は、上部機体M2 の回動中心と
なる支持軸32に回転自在に外嵌された第1のロータ3
4と、その内周面と支持軸32との間に介装された第1
のコイルバネ35と、第1のロータ34に回転自在に外
嵌された第2のロータ36と、その内周面と第1のロー
タ34の外周面との間に介装された第2のコイルバネ3
7とから構成される。第1、第2のコイルバネ35、3
7はいずれもワンウェイバネであり、前者は、第1のロ
ータ34の所定方向の回転を第1の回転トルクで許容
し、その逆方向の回転にはその回転を阻止するよう作用
し、後者は、第2のロータ36の上記逆方向の回転を第
2の回転トルクで許容し、上記所定方向の回転にはその
回転を阻止するよう作用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、相対的に移動自在に連
結される2つの部材間の相対移動速度を制御する回転ダ
ンパと、この回転ダンパを用いて、開閉自在な両機体間
の開閉速度制御を行うようにした機体開閉装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、回転ダンパは、相対的に移動す
る部材、例えば自動車内の灰皿や小物入れ等の引き出し
式のものや、あるいはビデオデッキのカセット挿入口の
開閉蓋等の開閉部材のような小型のものから、機体本体
がいわゆるシェルオープン式に開閉可能なプリンタ装
置、複写機、ファクシミリ装置等の画像形成装置に適用
される機体開閉装置等の大型のものまで、各種の機構中
に用いられている。
【0003】図5に、従来の回転ダンパを適用した機体
開閉装置1の要部構造を示す。この機体開閉装置1は、
下部機体M1 と上部機体M2 とに分割された機体本体M
(例えば上記の画像形成装置)に適用されたものであ
り、機体本体Mの一端部の支持軸2を支点に下部機体M
1 に対し上部機体M2 をシェルオープン式に開閉自在に
連結すると共に、回転ダンパ3を採用して上部機体M2
の開閉動作時の衝撃を低減するように構成したものであ
る。詳しくは、支持軸2を中心とした半円周部分にギア
部4aを有する固定ギア4が下部機体M1 と一体的に配
設され、また、上部機体M2 には、固定ギア4と噛み合
いながら上部機体M2 の開閉動作に連動して回転可能な
回転ギア5と、この回転ギア5の回転に対して回転速度
制御機能を有する回転ダンパ3が配設されている。
【0004】上記回転ダンパ3は、上部機体M2 の開閉
動作に対応した回転ギア5の両回転方向に対して回転速
度制御機能を有するものであり、具体的には図6に示す
構成からなる。すなわち、一端部の開放された円筒状の
ケーシング11にカバー12が上記一端部を塞ぐように
Oリング13を介して嵌合され、その内部には、風車状
の複数の羽根14aを持つ可動体14が一端に上記回転
ギア5の圧入された回転軸14bを中心に回動可能なよ
うに収容され、可動体14とケーシング11とのスペー
スにはシリコングリース等の粘性を有するオイル15が
封入されている。なお、回転ダンパ3の全体は、そのケ
ーシング11の外側面に突設された取り付け部16を介
してビス17等の固定手段により上部機体M2 のフレー
ムに固定される。
【0005】このような構成からなる回転ダンパ3を有
する機体開閉装置1を設けたことにより、上部機体M2
の開閉動作時には、その動作に伴って回転ギア5が固定
ギア4の周上を公転しながら回転すると、その回転と連
動して回転ダンパ3の可動体14も回転し、その際に羽
根14aがオイル15の粘性抵抗を受け、この抵抗がダ
ンパ作用として働くことにより、機体の開閉動作時の速
度制御がなされる。特に、上部機体M2 の閉成動作時に
は、その動作にブレーキ作用を持たせるようにしてスム
ーズな閉成が可能となり、これにより閉成操作時の安全
性、ひいては機器の耐久性を高めることが可能となる。
【0006】なお、回転ダンパとしては、図6に示した
回転ダンパ3のように両回転方向に対して回転速度制御
機能を有するものの他に、一方の回転方向にのみ回転速
度制御機能を有するもの(いわゆるワンウェイ機能を持
つもの)があり、その一例である回転ダンパ3′を図7
に示す。この回転ダンパ3′は、一端部の開放された円
筒状のケーシング21にカバー22が上記一端部を塞ぐ
ようにOリング23を介して嵌合されている点は、上記
の回転ダンパ3と同様であるが、その内部には、ケーシ
ング21の内部中心に突設された固定軸状のボス21a
によって可動体24が回転可能に支持されると共に、可
動体24の中心に突設されたボス状の軸部25に、一端
に回転ギア5(図5参照)の圧入された回転軸26aを
備えた回転体26が同軸上に軸装されており、可動体2
4とケーシング21とのスペースにはシリコングリース
等の粘性を有するオイル15が封入されている。更に、
可動体24と回転体26とは、そのそれぞれの外周面部
分に取りつけられた一対のカラー27、28とそれらの
外周面に嵌着されたコイルバネ29とから構成されるワ
ンウェイクラッチ機構により、回転体26の一方の回転
方向に対して連結(ロック)可能であって他方の回転方
向に対して上記連結の解除が可能とる。よって、このよ
うなワンウェイ機能を持つ回転ダンパ3′を有する機体
開閉装置1においては、上部機体M2 の閉成動作時にの
み回転ダンパ3′による上記回転ダンパ3と同様な速度
制御機能が働き、開成動作時にはオイル15による粘性
抵抗を受けない軽い操作が可能になる。
【0007】
【従来技術の問題点】前述した従来の回転ダンパ3、
3′では、オイル15の粘性抵抗を利用して回転速度制
御機能を得ているため、オイル漏れが発生しやすく、従
って、その防止手段として、Oリング13、23等を用
いて密封性を高めること等、複雑かつ高精度な構造が必
要となってしまう。
【0008】また、周囲環境の温度の上昇等に伴ってオ
イルの温度も上昇しやすく、このようにオイルの温度が
高くなると、その粘性抵抗が低下し、その結果、所望の
回転速度制御機能が得られなくなるという問題点もあっ
た。
【0009】更に、このようなオイルを使用した場合、
装置全体のコストアップにつながった。
【0010】
【発明の目的】本発明は、上記従来の問題点に鑑み、オ
イルを用いずに、簡単な構造で、小型かつ安価な回転ダ
ンパを提供すること、及びこの回転ダンパを用いた機体
開閉装置を提供することを目的とする。
【0011】
【発明の要点】本発明は、相対的に移動自在に連結され
る第1、第2の部材間に配設され、一方の部材から回転
入力を受けて両部材間の相対移動速度を制御する回転ダ
ンパにおいて、前記第1の部材に固定される軸と、該軸
に外嵌し該軸に対し回転自在な筒状の第1のロータと、
該第1のロータの内周面と前記軸との間に介装され、一
端が前記第1のロータ又は前記軸に係止され、前記第1
のロータの所定方向の回転を第1の回転トルクで許容
し、前記所定方向と逆方向の回転には前記軸の外周面又
は前記第1のロータの内周面との間で摩擦力を生ずるべ
くバネ径が変化することでその回転を阻止する第1のコ
イルバネと、前記第1のロータに外嵌し該第1のロータ
に対し回転自在な筒状の第2のロータと、該第2のロー
タの内周面と前記第1のロータの外周面との間に介装さ
れ、一端が前記第2のロータ又は前記第1のロータに係
止され、前記第2のロータの前記逆方向の回転を第2の
回転トルクで許容し、前記所定方向の回転には前記第1
のロータの外周面又は前記第2のロータの内周面との間
で摩擦力を生ずるべくバネ径が変化することでその回転
を阻止する第2のコイルバネとを備え、前記第2のロー
タに前記第2の部材から回転入力を受ける入力部を設け
たことを特徴とする。
【0012】また、本発明は、機体本体を第1機体と該
第1機体の固定軸を支点に開閉自在な第2機体とに分割
した機体開閉装置において、前記軸に外嵌し該軸に対し
回転自在な筒状の第1のロータと、該第1のロータの内
周面と前記軸との間に介装され、一端が前記第1のロー
タ又は前記軸に係止され、前記第1のロータの所定方向
の回転を第1の回転トルクで許容し、前記所定方向と逆
方向の回転には前記軸の外周面又は前記第1のロータの
内周面との間で摩擦力を生ずるべくバネ径が変化するこ
とでその回転を阻止する第1のコイルバネと、前記第2
機体に連結されると共に前記第1のロータに外嵌し該第
1のロータに対し回転自在な筒状の第2のロータと、該
第2のロータの内周面と前記第1のロータの外周面との
間に介装され、一端が前記第2のロータ又は前記第1の
ロータに係止され、前記第2のロータの前記逆方向の回
転を第2の回転トルクで許容し、前記所定方向の回転に
は前記第1のロータの外周面又は前記第2のロータの内
周面との間で摩擦力を生ずるべくバネ径が変化すること
でその回転を阻止する第2のコイルバネと、を備えた回
転ダンパを有することを特徴とする。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施例について、図面を参照
しながら説明する。図1は本発明の一実施例の回転ダン
パ33を適用した機体開閉装置31の要部断面図であ
り、図2は図1の機体開閉装置31を矢印A方向から見
た図である。この機体開閉装置31は、例えば図3に示
すような画像形成装置等のように機体本体Mが下部機体
1 と上部機体M2 とに分割されたものに適用されたも
のであり、機体本体Mの一端部の支持軸32を支点に下
部機体M1 に対し上部機体M2をシェルオープン式に開
閉自在に連結すると共に、上記支持軸32に本実施例の
回転ダンパ33を直接組み込むことにより上部機体M2
の閉成動作時の衝撃を低減するように構成したものであ
る。
【0014】詳しくは図1に示すように、下部機体M1
を構成するフレーム(下部フレーム)F1 に固定された
軸(固定軸)である支持軸32に、この支持軸32に対
し回転自在な筒状の第1のロータ34が外嵌され、更
に、この第1のロータ34の内周面と支持軸32の外周
面との間に第1のコイルバネ35が介装されている。こ
の第1のコイルバネ35はいわゆるワンウェイバネであ
り、その一端35aが曲げ起こされて第1のロータ34
の溝34aに係止されると共に他端は自由端となってお
り、第1のロータ34が図2における矢印B1 方向(す
なわち上部機体M 2 の開成方向と連動する回転方向)へ
回転しようとする際は、支持軸32との間にコイル径が
大きく拡がる方向へ摩擦力が働くことにより、上記矢印
1 方向への回転を比較的弱い第1の回転トルクで許容
し、一方、第1のロータ34が上記矢印B1 方向とは逆
方向である矢印B2 方向(すなわち上部機体M2 の閉成
方向と連動する回転方向)へ回転しようとする際は、支
持軸32との間にコイル径が小さくなる方向へ摩擦力が
働いて支持軸32に巻き締められることで、上記矢印B
2 方向への回転を阻止するように作用する。なお、上記
第1の回転トルクは、上部機体M2 を開成する際に、ほ
とんど上部機体M2 の自重に近い負荷だけが加わる程度
に低トルクであることが望ましい。
【0015】また、上記第1のロータ34には、この第
1のロータ34に対し回転自在な筒状の第2のロータ3
6が外嵌され、更に、この第2のロータ36の内周面と
第1のロータ34の外周面との間に第2のコイルバネ3
7が介装されている。この第2のコイルバネ37もワン
ウェイバネであり、その一端37aが曲げ起こされて第
2のロータ36の溝36aに係止されると共に他端は自
由端となっており、第2のロータ36が矢印B2 方向へ
回転しようとする際は、第1のロータ34との間にコイ
ル径が大きく拡がる方向へ摩擦力が働くことにより、上
記矢印B2 方向への回転を上記第1の回転トルクよりも
強い第2の回転トルクで許容し、一方、第2のロータ3
6が矢印B1 方向へ回転しようとする際は、第1のロー
タ34との間にコイル径が小さくなる方向へ摩擦力が働
いて第1のロータ34に巻き締められることで、上記矢
印B1 方向への回転を阻止するように作用する。なお、
上記第2の回転トルクは、上部機体M2 を閉成する際
に、上部機体M2 の自重による落下を極力抑えられる程
度に高トルクであることが望ましい。また、第1、第2
のコイルバネ35、37は、上述したような所定トルク
のワンウェイ機能が発揮されるように、それぞれバネの
線径やコイルの内径が適宜設定されている。
【0016】更に、第2のロータ36の一部が、上部機
体M2 を構成するフレーム(上部フレーム)F2 にビス
38等の固定手段によって固定されることで、上部機体
2から第2のロータ36に回転入力を受ける入力部を
構成している。また、支持軸32は、補強部材39によ
り、下部フレームF1 にビス40等の固定手段で固定さ
れている。
【0017】以上の構成からなる回転ダンパ33を用い
た機体開閉装置31における、上部機体M2 の開閉に伴
う動作を、以下に述べる。まず、上部機体M2 を完全に
閉じた状態(図2及び図3に実線で示す位置)から開成
しようとすると、それに伴って第2のロータ36が第1
のロータ34に対し矢印B1 方向へ回転しようとし、更
に第1のロータ34が支持軸32に対し矢印B1 方向へ
回転しようとするが、第2のコイルバネ37が第1のロ
ータ34に巻き締められることで、第1のロータ34に
対する第2のロータ36の回転が阻止(ロック)され、
その結果、第1のロータ34と第2のロータ36とが一
体となって支持軸32に対し矢印B1 方向へ回転を開始
する。この回転の際、第1のコイルバネ35は第1のロ
ータ34に対し比較的弱い第1の回転トルクを与えるだ
けなので、上部機体M2 は極めて軽い力で開成可能とな
る。
【0018】一方、上部機体M2 を完全に開いた状態
(図2及び図3に二点鎖線で示す位置)から閉成しよう
とすると、それに伴って第2のロータ36が第1のロー
タ34に対し矢印B2 方向へ回転しようとし、更に第1
のロータ34が支持軸32に対し矢印B2 方向へ回転し
ようとするが、第1のコイルバネ35が支持軸32に巻
き締められることで、支持軸32に対する第1のロータ
34の回転が阻止(ロック)され、その結果、上部機体
2 と連結された第2のロータ36だけが第1のロータ
34に対して矢印B2 方向へ回転を開始する。この回転
の際、第2のコイルバネ37が第2のロータ36に対し
上記第1の回転トルクよりも強い第2の回転トルクを与
えるので、上部機体M2 の閉成動作にブレーキ作用が加
わり、よってスムーズな閉成が可能となる。これにより
閉成操作時の安全性、ひいては機器の耐久性を高めるこ
とが可能となる。
【0019】以上に述べたように、本実施例の回転ダン
パ33では、それぞれ異なるワンウェイ方向のバネクラ
ッチである第1、第2のコイルバネ35、37を組み合
わせ、かつ回転時の負荷トルクをそれぞれ異なった設定
にすることにより、上部機体M2 の開成動作に伴う矢印
1 方向への回転では極力負荷をなくし、一方、上部機
体M2 の閉成動作に伴う矢印B2 方向への回転では所定
の負荷を持たせることでダンパ性を生み出している。従
って、従来の回転ダンパのようにオイルを必要としない
ので、オイル漏れの問題や、これを防止するための構造
の複雑化、オイル粘性の変化に伴う速度制御機能の不安
定性等の問題を一挙に解決することができる。しかも、
2つのロータ34、36と2つのコイルバネ35、37
の組み合わせで構成可能なので、構造の簡単化、及び小
型かつ低価格化が可能となる。
【0020】なお、上記実施例において、上部機体M2
の開成動作に伴う矢印B1 方向への回転で第2のコイル
バネ37がロックし、上部機体M2 の閉成動作に伴う矢
印B 2 方向への回転で第1のコイルバネ35がロックす
るようにしてあるのは、支持軸32と第1のコイルバネ
35との、または第1のロータ34と第2のコイルバネ
37とのトルク発生上、大きい径ほど大きいトルクの発
生が可能なためである。ただし、これらの関係を逆にす
ることも可能である。すなわち、矢印B1 方向への回転
で第1のコイルバネ35がロックすると共に第2のコイ
ルバネ37が非ロック状態(低トルク)となり、矢印B
2 方向への回転で第2のコイルバネ37がロックすると
共に第1のコイルバネ35が非ロック状態(高トルク)
となるようにすることも可能である。
【0021】また、上記実施例では、回転ダンパ33を
機体開閉装置31の支持軸32に直接組み込む例で示し
てあるが、この回転ダンパを単体部品として構成し、こ
れを図5に示した従来の回転ダンパ3のように使用する
ことも可能である。このように単体部品として構成され
た、本発明の他の実施例の回転ダンパ41の断面構成
を、図4に示す。なお、この回転ダンパ41は、上部機
体M2 に対し、図6や図7の回転ダンパと同様にビス1
7等の固定手段によって固定される。
【0022】図4に示すように、回転ダンパ41は、一
端部が開放された筒状のケーシング42を備え、その他
端の底部中央には筒状の壁面に沿って軸43が立設され
ており、このケーシング42内には、筒状の第1、第2
のロータ44、46と第1、第2のコイルバネ45、4
7が収容されている。
【0023】上記第1のロータ44は、上記軸43に対
し回転自在に外嵌され、更に、第1のロータ44の内周
面と軸43の外周面との間に第1のコイルバネ45が介
装されている。この第1のコイルバネ45は図1のコイ
ルバネ35と同様なワンウェイバネであり、すなわち、
その一端45aが曲げ起こされて第1のロータ44の溝
44aに係止されると共に他端は自由端となっており、
第1のロータ44が矢印B1 方向(すなわち上部機体M
2 の開成方向と連動する回転方向)へ回転しようとする
際は、軸43との間にコイル径が大きく拡がる方向へ摩
擦力が働くことにより、上記矢印B1 方向への回転を比
較的弱い第1の回転トルクで許容し、一方、第1のロー
タ44が上記矢印B1 方向とは逆方向である矢印B2
向(すなわち上部機体M2 の閉成方向と連動する回転方
向)へ回転しようとする際は、軸43との間にコイル径
が小さくなる方向へ摩擦力が働いて軸43に巻き締めら
れることで、上記矢印B2 方向への回転を阻止するよう
に作用する。
【0024】また、第2のロータ46は、第1のロータ
44に対し回転自在に外嵌された筒状のロータ部46a
と、このロータ部46aから延設されケーシング42の
上記開放された一端部を介し軸43と軸中心を一致させ
て外部へ突出する入力軸46bとから構成され、ロータ
部46aの内周面と第1のロータ44の外周面との間に
第2のコイルバネ47が介装されている。この第2のコ
イルバネ47は図1のコイルバネ37と同様なワンウェ
イバネであり、その一端47aが曲げ起こされてロータ
部46aの溝46cに係止されると共に他端は自由端と
なっており、第2のロータ46が矢印B2 方向へ回転し
ようとする際は、第1のロータ44との間にコイル径が
大きく拡がる方向へ摩擦力が働くことにより、上記矢印
2 方向への回転を上記第1の回転トルクよりも強い第
2の回転トルクで許容し、一方、第2のロータ46が矢
印B1 方向へ回転しようとする際は、第1のロータ44
との間にバネ径が小さくなる方向へ摩擦力が働いて第1
のロータ44に巻き締められることで、上記矢印B1
向への回転を阻止するように作用する。
【0025】更に、ケーシング42に対しその開放され
た一端部を塞ぐようにカバー48が固定され、このカバ
ー48の中央に設けられた開口48aを介してケーシン
グ42の内部から外部へ上記入力軸46bが貫通してい
る。そして、入力軸46bには、図5に示した固定ギア
4と噛み合いながら上部機体M2 の開閉動作に連動して
回転可能な回転ギア5が圧入されている。
【0026】以上の構成からなる回転ダンパ41を、図
5における従来の回転ダンパ3の代わりに用いた場合、
上部機体M2 の開成動作に伴って回転ギア5が矢印B1
方向へ回転し、また、上部機体M2 の閉成動作に伴って
回転ギア5が矢印B2 方向へ回転するので、前述した実
施例と同様なワンウェイのダンパ機能を実現できる。な
お、図4に示した単体の回転ダンパ41を機器内に配設
する場合、図5に示したように下部機体M1 側に扇状の
固定ギア4を設け、これと噛み合うように、入力軸46
bに固着された回転ギア5を直接係合させるか、或いは
固定ギア4と回転ギア5の間にアイドルギア(伝達ギ
ア)を介在させるようにしてもよく、また、上部機体M
2 側にその回動支点である支持軸2と同心円状のインタ
ーナルギアを固定ギアとして配設し、下部機体M1 側に
上記インターナルギアと噛み合う回転ダンパ41を配設
するようにしてもよい。また、これらの場合、単品の回
転ダンパ41を使用せずに、これと同機能を持つ回転ダ
ンパ(すなわち、回転ダンパ41におけるケーシング4
2の筒状壁部分とカバー48を除去したもの)を機体開
閉装置の一部として直接組み込んだ構成であってもよ
い。
【0027】また、以上に示した実施例におけるコイル
バネ(ワンウェイバネ)は、その外側を覆って配設され
たロータに一端が係止され、その内側に配設された部材
(軸やロータ)との間で生じる摩擦力によりコイル径を
変化させて所定の回転トルクを得るように構成したもの
であるが、この代わりに、内側に配設された部材に一端
を係止し、外側を覆って配設されたロータの内周面との
間で生じる摩擦力によりコイル径を変化させて所定の回
転トルクを得るようにすることも可能である。更に、本
発明は、図3に示したような画像形成装置に適用できる
だけでなく、相対的に移動自在に連結される2つの部材
間、あるいは機体本体を開閉自在に分割してなる2つの
機体間であれば、同様に適用可能である。
【0028】
【発明の効果】本発明によれば、それぞれ異なったワン
ウェイ方向のコイルバネ(バネクラッチ)を組み合わ
せ、かつ回転時の負荷トルクを異なった設定にすること
により、一方向の回転では極力負荷をなくし、他方向の
回転では所定の負荷を持たせることでダンパ性を生み出
している。従って、従来の回転ダンパのようにオイルを
必要としないので、オイルに起因する従来の諸問題を一
挙に解決することができる。しかも、2つのロータと2
つのコイルバネの組み合わせで構成可能なので、構造の
簡単化、小型化、低価格化が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の回転ダンパ33を適用した
機体開閉装置31の要部断面図である。
【図2】図1の機体開閉装置31を矢印A方向から見た
図である。
【図3】図1の機体開閉装置31が適用された画像形成
装置の全体図である。
【図4】単体部品として構成された、本発明の他の実施
例の回転ダンパ41の断面図である。
【図5】従来の回転ダンパを適用した機体開閉装置1の
要部を示す斜視図である。
【図6】従来の回転ダンパの断面図である。
【図7】従来のワンウェイ回転ダンパの断面図である。
【符号の説明】
4 固定ギア 5 回転ギア 31 機体開閉装置 32 支持軸 33 回転ダンパ 34 第1のロータ 35 第1のコイルバネ 36 第2のロータ 37 第2のコイルバネ 41 回転ダンパ 42 ケーシング 43 軸 44 第1のロータ 45 第1のコイルバネ 46 第2のロータ 46a ロータ部 46b 入力軸 47 第2のコイルバネ 48 カバー M 機体本体 M1 下部機体 M2 上部機体

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】相対的に移動自在に連結される第1、第2
    の部材間に配設され、一方の部材から回転入力を受けて
    両部材間の相対移動速度を制御する回転ダンパにおい
    て、 前記第1の部材に固定される軸と、 該軸に外嵌し該軸に対し回転自在な筒状の第1のロータ
    と、 該第1のロータの内周面と前記軸との間に介装され、一
    端が前記第1のロータ又は前記軸に係止され、前記第1
    のロータの所定方向の回転を第1の回転トルクで許容
    し、前記所定方向と逆方向の回転には前記軸の外周面又
    は前記第1のロータの内周面との間で摩擦力を生ずるべ
    くコイル径が変化することで前記逆方向の回転を阻止す
    る第1のコイルバネと、 前記第1のロータに外嵌し該第1のロータに対し回転自
    在な筒状の第2のロータと、 該第2のロータの内周面と前記第1のロータの外周面と
    の間に介装され、一端が前記第2のロータ又は前記第1
    のロータに係止され、前記第2のロータの前記逆方向の
    回転を第2の回転トルクで許容し、前記所定方向の回転
    には前記第1のロータの外周面又は前記第2のロータの
    内周面との間で摩擦力を生ずるべくコイル径が変化する
    ことで前記所定方向の回転を阻止する第2のコイルバネ
    とを備え、 前記第2のロータに前記第2の部材から回転入力を受け
    る入力部を設けたことを特徴とする回転ダンパ。
  2. 【請求項2】筒状壁の一端部が開放され他端の底部中央
    に前記筒状壁に沿って軸を立設したケーシングと、 前記軸に回転自在に外嵌し前記ケーシングに内装される
    筒状の第1のロータと、 該第1のロータの内周面と前記軸との間に介装され、一
    端が前記第1のロータ又は前記軸に係止され、前記第1
    のロータの所定方向の回転を第1の回転トルクで許容
    し、前記所定方向と逆方向の回転には前記軸の外周面又
    は前記第1のロータの内周面との間で摩擦力を生ずるべ
    くコイル径が変化することで前記逆方向の回転を阻止す
    る第1のコイルバネと、 前記第1のロータに回転自在に外嵌し前記ケーシングに
    内装される筒状のロータ部と、該ロータ部に延設され前
    記軸と軸中心を一致させて前記一端部からケーシング外
    に突出する入力軸とを有する第2のロータと、 前記ロータ部の内周面と前記第1のロータの外周面との
    間に介装され、一端が前記第2のロータ又は前記第1の
    ロータに係止され、前記第2のロータの前記逆方向の回
    転を第2の回転トルクで許容し、前記所定方向の回転に
    は前記第1のロータの外周面又は前記ロータ部の内周面
    との間で摩擦力が生ずるべくコイル径が変化することで
    前記所定方向の回転を阻止する第2のコイルバネと、 前記入力軸が貫通する開口を有し前記一端部を塞いで前
    記ケーシングに固定されるカバーとを備えたことを特徴
    とする回転ダンパ。
  3. 【請求項3】前記第1の回転トルクを前記第2の回転ト
    ルクより小さく設定する請求項1又は2記載の回転ダン
    パ。
  4. 【請求項4】機体本体を第1機体と該第1機体の固定軸
    を支点に開閉自在な第2機体とに分割した機体開閉装置
    において、 前記軸に外嵌し該軸に対し回転自在な筒状の第1のロー
    タと、 該第1のロータの内周面と前記軸との間に介装され、一
    端が前記第1のロータ又は前記軸に係止され、前記第1
    のロータの所定方向の回転を第1の回転トルクで許容
    し、前記所定方向と逆方向の回転には前記軸の外周面又
    は前記第1のロータの内周面との間で摩擦力を生ずるべ
    くコイル径が変化することで前記逆方向の回転を阻止す
    る第1のコイルバネと、 前記第2機体に連結されると共に前記第1のロータに外
    嵌し該第1のロータに対し回転自在な筒状の第2のロー
    タと、 該第2のロータの内周面と前記第1のロータの外周面と
    の間に介装され、一端が前記第2のロータ又は前記第1
    のロータに係止され、前記第2のロータの前記逆方向の
    回転を第2の回転トルクで許容し、前記所定方向の回転
    には前記第1のロータの外周面又は前記第2のロータの
    内周面との間で摩擦力を生ずるべくコイル径が変化する
    ことで前記所定方向の回転を阻止する第2のコイルバネ
    と、を備えた回転ダンパを有することを特徴とする機体
    開閉装置。
  5. 【請求項5】機体本体を第1、第2の機体に分割し、一
    端の支持軸を支点に両機体を開閉自在に連結した機体開
    閉装置であって、前記第1機体に配設され前記支点を中
    心とする円弧に沿った固定ギアと、前記第2機体に配設
    され前記固定ギアと直接又は伝達ギアを介して係合し前
    記両機体の開閉動作に連動して回転可能な回転ギアとを
    有し、かつ該回転ギアの前記両機体の閉成動作に対応す
    る回転方向に対して回転速度制御機能を有する回転ダン
    パを用いた機体開閉装置において、 前記回転ダンパは、 前記第2機体に固定される軸と、 該軸に外嵌し該軸に対し回転自在な筒状の第1のロータ
    と、 該第1のロータの内周面と前記軸との間に介装され、一
    端が前記第1のロータ又は前記軸に係止され、前記第1
    のロータの所定方向の回転を第1の回転トルクで許容
    し、前記所定方向と逆方向の回転には前記軸の外周面又
    は前記第1のロータの内周面との間で摩擦力を生ずるべ
    くコイル径が変化することで前記逆方向の回転を阻止す
    る第1のコイルバネと、 前記第1のロータに外嵌し該第1のロータに対し回転自
    在な筒状のロータ部と、該ロータ部に延設され前記軸と
    軸中心を一致させ前記回転ギアを固着した入力軸とを有
    する第2のロータと、 該第2のロータの内周面と前記第1のロータの外周面と
    の間に介装され、一端が前記第2のロータ又は前記第1
    のロータに係止され、前記第2のロータの前記逆方向の
    回転を第2の回転トルクで許容し、前記所定方向の回転
    には前記第1のロータの外周面又は前記第2のロータの
    内周面との間で摩擦力を生ずるべくコイル径が変化する
    ことで前記所定方向の回転を阻止する第2のコイルバネ
    とを備えてなることを特徴とする機体開閉装置。
  6. 【請求項6】前記第1、第2のロータの所定方向の回転
    が前記機体の開成方向に連動する回転方向であり、前記
    第1の回転トルクを低トルクに前記第2の回転トルクを
    高トルクに設定した請求項4又は5記載の機体開閉装
    置。
  7. 【請求項7】前記第1、第2のロータの所定方向の回転
    が前記機体の閉成方向に連動する回転方向であり、前記
    第1の回転トルクを高トルクに前記第2の回転トルクを
    低トルクに設定した請求項4又は5記載の機体開閉装
    置。
JP16060292A 1992-06-19 1992-06-19 回転ダンパ及びこれを用いる機体開閉装置 Pending JPH062725A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5660252A (en) * 1995-03-16 1997-08-26 Itw De France Rotation retarder and use thereof
JP2007175268A (ja) * 2005-12-28 2007-07-12 Kokuyo Co Ltd キャスタ付収納家具
JP2008201215A (ja) * 2007-02-19 2008-09-04 T S Tec Kk シートバック及び車両用シート

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Effective date: 19981201