JPH07116084A - 便器等の調速装置 - Google Patents

便器等の調速装置

Info

Publication number
JPH07116084A
JPH07116084A JP26279293A JP26279293A JPH07116084A JP H07116084 A JPH07116084 A JP H07116084A JP 26279293 A JP26279293 A JP 26279293A JP 26279293 A JP26279293 A JP 26279293A JP H07116084 A JPH07116084 A JP H07116084A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
input shaft
rotation
braking
protrusion
gear
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP26279293A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroyuki Iwashita
浩之 岩下
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nidec Instruments Corp
Original Assignee
Sankyo Seiki Manufacturing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sankyo Seiki Manufacturing Co Ltd filed Critical Sankyo Seiki Manufacturing Co Ltd
Priority to JP26279293A priority Critical patent/JPH07116084A/ja
Publication of JPH07116084A publication Critical patent/JPH07116084A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Toilet Supplies (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 簡単な構成で静粛性に富み安定した自立保持
力を得られる調速装置を提供する。 【構成】 回転体と実質一体に設けられた入力軸3,4
の回転に従動する歯車輪列5と、同歯車輪列5に従動し
て作動し入力軸3,4の回動に制動を掛ける制動手段6
と、歯車輪列5の一つに設けられた突起7と、同突起7
に当接され、回動体が起立した状態時に制動手段6の回
転を阻むストッパ手段8と、制動手段6と入力軸3,4
との間に配設されていて、入力軸3,4が第1の方向
〔閉方向〕に回動するときの回動力のみを制動手段6に
伝達する一方向クラッチ9と、入力軸3,4と制動手段
6との間に配設されていて、第1の方向に回動する入力
軸3,4の回動初期に制動手段6の回転を阻む自立保持
手段8とを具備する便器等の調速装置1。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、便器の便蓋や便座等の
回動速度を調整する調速装置、詳しくは、自立保持機構
を有する調速装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】回動自在に支持された便蓋や便座の回動
に制動を掛ける調速装置は、便蓋や便座を支持する支持
軸の回転を歯車輪列を介して制動手段に伝達している。
この歯車輪列には、支持軸の閉じ方向への回転だけを制
動手端に伝達する一方向クラッチが設けられていて、便
座や便蓋の閉じ方向への回動に制動が働くようになって
いる。また、この調速装置には、便蓋を起立状態より開
き方向よりに保持する自立保持機構が設けられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述した自立保持機構
には、便蓋が起立状態にあるときに互いに衝突するカム
状突起が、便蓋の動作と一体に動作する回転部と調速機
構のケースにそれぞれ配置されていて、互いの突起が乗
り越えようとする力を自立保持力とするものや、一方を
カム状突起とし、他方をバネで同突起に向かって付勢さ
れるコロとして、カムがコロを乗り越える時の抵抗を自
立保持力としているものがある。
【0004】しかしながら、突起同士で自立保持力を得
る場合、便蓋の開閉に伴い一方の突起がケース側の突起
上を行き来するので、開閉の度に突起の乗り越え時によ
っておこる異音が発生したり、乗り越え時に突起にかか
る圧力により突起が摩耗するので、自立保持力が徐々に
低下し、最後には自立保持できなくなるという不具合が
ある。
【0005】コロと突起の場合においては、乗り越え時
の異音の発生は無いものの、バネ力が小さいと突起がコ
ロを簡単に乗り越えてしまい自立保持しないということ
があり、バネ力の設定の難しさがある。加えて、コロの
上を突起が乗り越えるとはいっても、突起には圧力が掛
かるので、音の発生を考慮して突起を樹脂で成形した場
合、突起の摩耗は除々進み、自立保持力の低下につなが
ってしまう。
【0006】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明の往復回
動自在の回転体を有する便座等に調速装置は、上記回転
体と実質一体に設けられた入力軸と、上記入力軸の回転
に従動する歯車輪列と、上記歯車輪列に従動して作動し
上記入力軸の回動に制動を掛ける制動手段と、上記歯車
輪列の一つに設けられた突起と、上記突起に当接され、
上記回動体が起立した状態時に上記制動手段の回転を阻
むストッパ手段と、上記制動手段と上記入力軸との間に
配設されていて、上記入力軸が第1の方向〔閉方向〕に
回動するときの回動力を上記制動手段に伝達し、同入力
軸が上記第1の方向と逆向きの第2の方向〔開方向〕に
回動するときの回転力を制動手段に伝達しない一方向ク
ラッチと、上記入力軸と上記制動手段との間に配設され
ていて、上記第1の方向に回動する入力軸の回動初期
(起立位置)に上記制動手段の回転を阻む自立保持手段
とを具備する。
【0007】
【作用】回転体と実質一体に設けられた入力軸が第1の
方向〔閉方向〕に回動すると、一方向クラッチによって
その回動力が歯車輪列と制動手段に伝達されて入力軸の
第1の方向への回動に制動が掛けられ、入力軸が第2の
方向〔開方向〕に回動すると一方向クラッチによってそ
の回転力は制動手段に伝達されず、入力軸の回転には、
制動が与えられない。回動体が回転して起立した状態時
なると、歯車輪列の一つに設けられた突起がストッパ手
段に当接して上記制動手段の回転を阻む。
【0008】
【実施例】以下、図示の実施例に基づいて本発明を詳細
に説明する。図1,2において、符号1は便座等に用い
られる調速装置を示す。この調速装置1は、ケース2
A,2Bからその外装をなし、その内部には、回転体と
実質一体にそれぞれ設けられた入力軸3,4の回転に従
動する複数の歯車からなる歯車輪列5、歯車輪列5に従
動して作動し入力軸3,4の回動に制動を掛ける制動手
段6、歯車輪列5の一つに設けられた突起7、突起7に
当接され、回転体が起立した状態時に制動手段6の回転
を阻むストッパ手段8、制動手段6と入力軸3,4との
間に配設されていて、入力軸3,4が第1の方向である
閉方向に回動するときの回動力を制動手段6に伝達し、
入力軸3,4が第1の方向と逆向きの第2の方向として
の開方向に回動するときの回転力を制動手段6に伝達し
ない一方向クラッチ9、入力軸3,4と制動手段6との
間に配設されていて、閉じ方向に回動する入力軸3,4
の回動終期に制動手段6の作動を解除する制動解除手段
としてのトルクリミッタとしてのコイルスプリング10
がそれぞれ構成されている。
【0009】回動体は、図3に示す便器Tの便蓋11と
便座12であって、便蓋11は入力軸3に、便座12は
入力軸4にそれぞれ固定されいる。便蓋11,便座12
は、図3に実線で示す閉位置C1から2点鎖線で示す開
位置O1までの間で回動可能とされており、また、符号
O2で示す便蓋12が略90°開い位置を起立位置とし
ている。
【0010】入力軸3には、切殺ぎ部3aが形成されて
いて、歯車輪列5を構成する便蓋側の一番歯車板13A
と一体回転可能となっている。入力軸4は、入力軸3を
貫通した同軸3に対して回動自在な軸であって、その一
端4bには、切殺ぎ部4aが形成されており、ケース2
Bに成形された凸部2Cに支持された便座側の一番歯車
13Bと一体回転可能となっている。ケース2Aと一番
歯車13A及び一番歯車13Aと13Bの間には、シー
ルリング14,15が配設されている。
【0011】歯車輪列5は、第1歯車13A,13Bの
歯部13a,13bに噛合する歯部16a,16bを有
する第2ピニオン16A,16Bと同ピニオンと一方向
クラッチ9を介して入力軸3,4の閉じ方向への回転時
に一体となる大径歯車16Cからなる第2歯車16、大
径歯車16Cと噛合する小径歯部17Aと第4歯車18
の小径歯車18Aに噛合する大径歯部17Bが一体成形
された第3歯車17、小径歯車18Aとその第1ボス部
18aに支持されたウォームホイール18Bからなる第
4歯車18から構成された増速輪列である。
【0012】第2,第3,第4の各歯車16,17,1
8は、ケース2A,2Bに回動自在に支持された軸1
9,20,21にそれぞれ支持されている。第2ピニオ
ン16A,16Bは、有底筒状に形成されていて、その
内周面16c,16dには、クラッチスプリング22
a,22bがそれぞれ比較的軽く圧入されている。コイ
ルスプリング22a,22bの一端は、大径歯車16C
のボス部16eに係合しており、便蓋11や便座12が
図4に示す矢印A示閉じ方向に回動させられる時の第2
ピニオン16A,16Bの回転によって内周面16c,
16dの内側方向へ拡開し、便蓋11や便座12が矢印
Bで示す開方向に回動される時にその拡開力が緩むよう
に圧入されている。すなわち、内周面16c,16dと
ボス部16e及びコイルスプリング22a,22bで一
方向クラッチ9を構成している。
【0013】第2ピニオンの歯部16a,16bは、第
1歯車の歯部13a,13bと相まって便蓋11と便座
12が閉じ位置C1から全開位置O1まで回動できるだ
けの範囲で形成されている。第2ピニオン16Bの無歯
部には、突起7が一体成形されている。
【0014】第4歯車の小径歯車18Aの第2ボス部1
8bには、その一端10aをウォームホイールに係合さ
せたトルクリミッタとして作用するトルクスプリング1
0が比較的きつく巻き付けられおり、便蓋11や便座1
2が回動する時に歯車輪列に過大なトルクが生じると、
ボス部18aとウォームホイール9を滑らせることによ
って制動手段7への回転伝達を断つように作用する。制
動手段7は、ウォーム軸23と制動用カップ24及び摩
擦板25から構成されている。ウォーム軸23は、その
一端23aをケース2に形成された軸受2aに回転自在
に支持され、他端23bをケース2に固定される制動用
カップ23に形成された軸受孔24aに回転自在に支持
されており、ウォームホイール18Bと噛合する。
【0015】ウォーム軸23の他端寄りには、ゴム等の
弾性体からなり、遠心力で弾性変形する部分を有する摩
擦板25が圧入されている。ウォーム軸23が回転して
回転体25cが遠心方向に弾性変形すると、制動用カッ
プ24の内周壁24bを摺擦してウォーム軸23の回転
に制動がかかるようになっている。
【0016】摩擦板25の底部25aには、図4に示す
ように放射状に延びる突部26が形成されている。この
突部26は、摩擦板25と同一の弾性部材からなり、略
等間隔に設けられている。第1歯車13A,13Bから
ウォーム23までのギヤ比は、約1:300に設定され
ていて、ウォーム21を高速で回転させている。制動手
段7としては、カップ24と摩擦板25による接触型に
限られるものではなく、磁石と銅板等の組み合わせから
なる周知の渦電流式非接触型ダンパであっても良い。
【0017】板バネ8は、略釣針形状に成形されたもの
で、ケース2Aのボス部2aに形成されたスリット2b
にその基端8aを差し込み溶着固定されている。板バネ
8は、第2ピニオン6Bの回動に伴う突起7の軌道上に
その中間傾斜部8bを位置させていて、その自由端8c
を図4に示すように突部26と係合可能位置に置かれて
おり、便座12が起立位置02から開位置O1の間にあ
るときには、摩擦板25に接触している。
【0018】突起7は、便座12が図3に示す閉位置C
1にあるときには、中間傾斜部8bから遠のいた位置に
置かれていて、便座12が開位置C1に向かって回動す
ると略起立位置O2付近において中間傾斜部8bと接触
し、起立位置O2をから開方向Cに回動するに連れて中
間傾斜部8bを押圧するようになっている。
【0019】一方、第1歯車13A,13Bの外周に
は、パワースプリング27,28がその巻き方向がそれ
ぞれ逆方向となるようにそれぞれ配設されている。パワ
ースプリング27,28は、その一端27a,28aを
それぞれケース2A,2Bに係止され、他端27b,2
8bを第1歯車13A,13Bに形成されたバネ掛け部
13c,13dに係止されている。
【0020】パワースプリング27,28は、便蓋1
1,便座12が図3に示す閉方向Cへ回転するときに
は、パワースプリングが巻き締められることにより、便
蓋11,便座12をゆっくり閉めるための調速装置1を
補助するバックテンションの役割をパワースプリング2
7,28が果たすことになり、便蓋11,便座12を開
く時には、軽い力で楽に開くことができるようになって
いる。
【0021】また、このパワースプリング27,28に
よるバックテンションにより、装置1内部にかかる負荷
が軽減されるので、歯車強度や軸径等を小さくできるの
で、調速装置1の小型化につながる。
【0022】このように構成された調速装置1の動作を
説明する。初めに便蓋11及び便座12の開動作につい
て述べ、その後に便蓋11及び便座12の閉じ動作につ
いて説明する。 (開動作)図3における閉位置C1に置かれた便蓋1
1,便座12を全開位置O1に向かって回動させると、
入力軸3,4と一体の1番歯車13A,13Bがそれぞ
れ回転する。
【0023】この時、第2歯車16に設けられる一方向
クラッチ9は、フリーとなっているので、第1歯車の開
方向への回転は、第2ピニオン16A,16Bには伝達
されるが、大径歯車16Cに伝達されないので、便蓋1
1や便座12は、制動手段6の干渉を受けることなく開
方向に回転され、所定の回動角度θだけ回動して全開位
置C1を取る。この実施例における回動角度θは、開角
度120°に設定されている。
【0024】第2ピニオン16A,16Bが回転する
と、ピニオン16Bに設けられた突起7が図5(a)に
示す初期位置である板バネ8から離れた位置から回転し
て、図5(b)に示すように、便座12の起立位置近傍
(開角94°)で板バネ8の中間傾斜部8bに接触す
る。
【0025】この状態から第2ピニオン16Bの回転が
進んで開角100°まで便座12を回転させると、突部
7が中間傾斜部8bを押圧して図6(a)に示すよう
に、板バネ8の自由端8cを摩擦板の突部26に係止さ
せ、更に回転が進むことで図6(b)に示すように自由
端8cが摩擦板25の底部25aに接触する。
【0026】つまり、入力軸と3,4一体の第1歯車1
3A,13Bとウォーム23とのギア比が約1:300
に設定されているので、入力軸3,4を回転させる時の
力の1/300の力をウォーム23に設けられた摩擦板
25に与えるだけで、歯車輪列5をロックすることがで
き、便座12が自立保持されることになる。
【0027】歯車輪列5がロックされた後であっても一
方向クラッチ9の作用により第1歯車13A,13Bは
回転可能状態にあるので、便蓋11及び便座12は開方
向へは回転できるが、便蓋11及び便座12が自重によ
り開方向に倒れていることに加え、歯車輪列5がロック
状態にあるので閉方向への回転はできない。なお、便蓋
11は、重心と回転中心位置の調整により、自立位置O
2より開方向に位置するときには、全開位置O1に位置
するように設定されている。
【0028】(閉動作)図3に示す全開位置O1に置か
れた便蓋11,便座12を閉じるには、先ず、歯車輪列
5のロック状態に抗して便座12を閉方向Cに向かって
むりやり回転させる。すると、ロック状態にある歯車輪
列に入力軸4から閉方向に向かって回転しようとする力
が加わり、ウォーム23に固定されている摩擦板25に
も力が加わる。
【0029】便座12の閉方向への回転力がある程度大
きくなると、摩擦板25に設けた突部26や板バネの自
由端8cが弾性変形して撓んで、板バネの自由端8cと
の間に隙間が生じた時だけ輪列のロックが解除される。
【0030】便座12を輪列のロック状態に抗してむり
やり回転させ、自立位置をC2を過ぎ、第2ピニオンの
突起7による板バネ8への押圧が解除されると、入力軸
4の閉じ方向への回転が第1歯車13Bから一方向クラ
ッチ9を介して大径歯車16C、第3歯車17を経てウ
ォームホイール18Bに増速されて伝達される。
【0031】ウォームホイール18Bが回転すると、ウ
ォーム23が高速で回転するので、その時の遠心力によ
って摩擦板25が円周方向に拡開して制動カップ24の
内周面24aに当接して摩擦力(制動力)が発生する。
【0032】また、増速輪列5が回転可能となると、開
き動作時にチャージしたパワースプリング28のバネ力
が入力軸4の閉方向への回転にプラスされるので、摩擦
力と相まって、入力軸3,4の閉方向への回転が調速さ
れて便座12が緩やかに下降する。
【0033】また、ロックした歯車輪列5を閉方向に無
理やり回動させ過ぎ、過大負荷となってしまうと、第4
ピニオン18Aとウォームホイール18Bの間に配置さ
れたトルクリミッタが作動し、ウォームホイール18B
が第1ボス部18aで滑る。すると、ウォーム23に回
転が伝達されないので、制動手段6が機能しないまま、
歯車輪列5が閉方向に回転し、突起7による板バネ8の
押圧が解除されたとこので、パワースプリング28のバ
ネ力と便座12の自重により、便座12が閉方向に回転
し、その回動が歯車輪列5と制動手段6によって調速さ
れる。
【0034】便蓋11を閉めるには、便蓋11を自立位
置O2より閉方向Cまで回動させる。すると、パワース
プリング27のバネ力と自重によって閉方向に回転さ
れ、第1歯車13Aから第2ピニオン16A、大径歯車
16C、第3歯車17を経てウォームホイール18Bに
その回転が伝達されて、ウォーム23を高速で回転させ
て摩擦板25を拡開して制動カップ24に当接して、便
蓋11の閉じ方向への回動に制動が与えられて調速され
る。
【0035】ここで、入力軸3,4の回転と摩擦板25
と制動カップ24による制動力について説明する。図7
において、縦軸は制動力を示し、横軸は、入力軸の回転
を示す。図から入力軸回転数が高くなると、それに応じ
て制動力も大きくなるので、オイルの流動抵抗を制動力
に用いるオイルダンパ等に比べて便蓋11及び便座12
の閉方向への回動速度が一定に保たれる。
【0036】次に、温度と制動力の関係について図8を
用いて説明する。図8において縦軸は制動力を示し、横
軸は温度を示す。図から、オイルダンパは、温度の上昇
と共にその粘性が変化するので、制動力の変動が大きい
が、本実施例では、温度に関係なく安定した制動力を得
ることができる。
【0037】図9を用いて本実施例における便蓋11,
便座12の閉じ角度とトルクの関係について説明する。
図9において、縦軸は入力軸3,4にかかるトルクを示
し、横軸は閉じ角度を示す。この図によると、便蓋1
1,便座12が開いている状態では、軸トルクは小さ
く、閉角度90°すなわち、図3における閉位置C1に
あるとき、軸トルクが最大となるような特性が与えられ
ている。
【0038】図10は、パワースプリング27,28の
特性を示す図であり、縦軸が撓み(ねじれ)を示し、横
軸が荷重を示す。図から、パワースプリング27,28
には、スプリングの撓みに対して荷重が直線的に増加す
る特性が与えられている。
【0039】つまり、本実施例では、図6に示す下降特
性を持つ便蓋11及び便座12の入力軸3,4に図10
に示す特性を持つパワースプリング27,28を装着す
ることで、軸トルクが相殺され、閉方向への回動特性に
よるトルク変化を一定にしている。
【0040】このように、回転トルクの最も小さい摩擦
板25に板バネ8を接触させて歯車輪列5をロックして
いるので、小さな力で便蓋11及び便座12を自立保持
することができると共に、摩耗の低減による耐久性の向
上につながる。
【0041】さらに、従来のように便蓋11,便座12
の回動に伴い突起を乗り越えるのではなく、第2歯車1
6に設けた突起7が同歯車の回動に伴い板バネ8を押圧
するだけなので、乗り越え時に発生する異音の発生がな
いと共に、部品点数を抑えることになる。
【0042】また、板バネ8を押圧する突起7を第2ピ
ニオン16Bの無歯部に成形しているので、第1歯車1
3Bと第2ピニオン16Bとの噛合位置をずらすこと
で、突起7と板バネ8の接触位置、すなわち、歯車輪列
5をロックする位置を調整することができるので、便座
12の自立保持位置をある範囲内で任意に設定すること
ができる。
【0043】
【発明の効果】以上、本発明によれば、回動体が起立し
た状態時に歯車輪列の一つに設けられた突起で弾性部材
からなるストッパ手段を押圧するという簡単な構成で、
制動手段の回転を阻むことができるので、部品点数を低
減でき、調速装置の小型化、コストの低減につながる。
【0044】また、突起やコロなどを乗り越えて自立保
持力を発生させないので、乗り越え時における異音の発
生がなく、突起などの摩耗を防止でき静粛、自立補自力
が安定した調速装置とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す調速装置の構成を示す
断面図である。
【図2】図1に示す調速装置の縦断面図である。
【図3】図1に示す調速装置の一態様である便器への取
付け状態と回動体の回動状態を示す側面図である。
【図4】本発明の要部である制動手段とストッパ手段の
位置関係を示す平面図である。
【図5】(a)は、便蓋,便座が閉じ状態にあるときの
調速装置の内部状態を示す断面図であり、(b)は、便
蓋,便座が起立位置近傍に位置するとき調速装置の内部
状態を示す断面図である。
【図6】(a)は、突起によるストッパ手段と突部との
接触状態を示す断面図であり、(b)は、ストッパ手段
と制動手段との接触状態を示す断面図である。
【図7】入力軸の回転と制動力の関係を示す特性線図で
ある。
【図8】制動力と温度の関係を示す特性線図である。
【図9】便蓋,便座の閉じ方向への角度と入力軸に掛か
る軸トルクの関係を示す特性図である。
【図10】パワースプリングの特性を示す線図である。
【符号の説明】
1 調速装置 3,4 回転体 T 便器 13A,13B 入力軸 5 歯車輪列 6 制動手段 7 突起 8 ストッパ手段 9 一方向クラッチ 10 制動解除手段

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】往復回動自在の回転体を有する便器等に用
    いられる調速装置であって、 上記回転体と実質一体に設けられた入力軸と、 上記入力軸の回転に従動する歯車輪列と、 上記歯車輪列に従動して作動し上記入力軸の回動に制動
    を掛ける制動手段と、 上記歯車輪列の一つに設けられた突起と、 上記突起に当接され、上記回動体が起立した状態時に上
    記制動手段の回転を阻むストッパ手段と、 上記制動手段と上記入力軸との間に配設されていて、上
    記入力軸が第1の方向〔閉方向〕に回動するときの回動
    力を上記制動手段に伝達し、同入力軸が上記第1の方向
    と逆向きの第2の方向〔開方向〕に回動するときの回転
    力を制動手段に伝達しない一方向クラッチと、 上記入力軸と上記制動手段との間に配設されていて、上
    記第1の方向に回動する入力軸の回動初期に上記制動手
    段の回転を阻む自立保持手段とを具備する便器等の調速
    装置。
  2. 【請求項2】上記ストッパ手段が弾性部材で構成された
    請求項1記載の便器等の調速装置。
JP26279293A 1993-10-20 1993-10-20 便器等の調速装置 Pending JPH07116084A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26279293A JPH07116084A (ja) 1993-10-20 1993-10-20 便器等の調速装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26279293A JPH07116084A (ja) 1993-10-20 1993-10-20 便器等の調速装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH07116084A true JPH07116084A (ja) 1995-05-09

Family

ID=17380672

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP26279293A Pending JPH07116084A (ja) 1993-10-20 1993-10-20 便器等の調速装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07116084A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003082912A (ja) * 2001-09-04 2003-03-19 Sugatsune Ind Co Ltd ヒンジ装置
JP2006083551A (ja) * 2004-09-14 2006-03-30 Oki Data Corp カバー開閉機構及び該カバー開閉装置を備えた画像形成装置
CN1316932C (zh) * 2004-02-04 2007-05-23 日本电产三协株式会社 便座升降装置
WO2018056253A1 (ja) * 2016-09-26 2018-03-29 ミネベアミツミ株式会社 駆動装置

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003082912A (ja) * 2001-09-04 2003-03-19 Sugatsune Ind Co Ltd ヒンジ装置
CN1316932C (zh) * 2004-02-04 2007-05-23 日本电产三协株式会社 便座升降装置
JP2006083551A (ja) * 2004-09-14 2006-03-30 Oki Data Corp カバー開閉機構及び該カバー開閉装置を備えた画像形成装置
WO2018056253A1 (ja) * 2016-09-26 2018-03-29 ミネベアミツミ株式会社 駆動装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH0270879A (ja) ドアクローザー
JP5161799B2 (ja) 制動装置を有する家具用ヒンジ
JP2001159434A (ja) 緊急ブレーキ装置
WO2009049541A1 (fr) Dispositif à verrouillage automatique bidirectionnel
JP2018062987A (ja) 排水弁駆動装置
US7043797B2 (en) Hinge retarding device such as for vehicle glove compartment lids
JPH07116084A (ja) 便器等の調速装置
JP3410386B2 (ja) リターダ装置
JP4529059B2 (ja) 回転ダンパ
JPH0814304B2 (ja) 便器等の調速装置
JPH10339338A (ja) 回転減速装置
JPH05321943A (ja) 過負荷防止装置
JPH0740625Y2 (ja) 過負荷防止ドアクローザー
JP2000074162A (ja) 同芯軸減速機及びこれを付設した弁装置
JPH0627447B2 (ja) 便器用調速装置
JP5061659B2 (ja) クラッチ付きモータ
JPH06313452A (ja) 回動部材の制動装置
JPH0577481U (ja) 便器等の調速装置
JP7366256B2 (ja) 一方向減衰構造および当該一方向減衰構造を含む調整アセンブリ
JP7348593B2 (ja) 車高調整装置
JP3274721B2 (ja) 回動体の調速装置
JPH0615153Y2 (ja) プ−リ付調速器
JP2529303Y2 (ja) 回転ダンパー装置
JP4558909B2 (ja) セラシギヤ装置
JPH0648072Y2 (ja) 便器等の調速装置