JP7348593B2 - 車高調整装置 - Google Patents
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本発明に係る車高調整装置の特徴構成は、
車両のサスペンションを構成する車体側の基部および車輪側の基部のうち何れか一方に設置され、車高調節に用いられるねじ部を有する設置基部と、
前記ねじ部に螺合するコマ部材を回転可能に支持すると共に、前記設置基部との相対高さが変化するハウジングと、
前記ハウジングに設けられ、前記コマ部材を回転させる駆動モータと、
前記駆動モータと前記コマ部材との間に介挿され、前記駆動モータの正逆回転を前記コマ部材に伝達すると共に、前記コマ部材からの回転逆入力が前記駆動モータに伝達されるのを防止するクラッチと、
前記駆動モータの駆動態様を制御する制御部と、を備え
前記クラッチが、
前記コマ部材に歯合するギヤ部および前記駆動モータの回転が伝達される係合部を有し、前記ハウジングに回転可能に支持されるケースと、
前記ケースの回転軸芯と同軸芯状に前記ハウジングに形成された筒状の当接部と、
前記当接部に対して自然状態に戻るべく拡径あるいは縮径して付勢当接する状態に配置された巻きばねと、
前記駆動モータの出力軸に接続され、前記係合部に回転力を伝達する爪部材と、を有し、
前記爪部材が前記駆動モータによって駆動回転される際に、前記爪部材の一部が前記巻きばねの端部に当接して前記巻きばねの付勢当接を解消し、前記爪部材が前記ケースを回転させる状態となり、
前記ケースに前記回転逆入力が作用した際には、前記ケースの一部が前記巻きばねの端部に当接して前記巻きばねの付勢当接が高められ、前記ケースの回転が阻止される点に特徴を有する。
本構成のようにクラッチが設けられていることで、車体の荷重がハウジングに作用し、当該荷重がコマ部材に逆入力として作用した場合でも、当該逆入力が駆動モータに伝達されるのを防止することができる。そのため駆動モータを逆入力に抵抗させるべく駆動させるなどの必要性が生じない。
本構成であれば、車高調整の動作が簡便で任意の車高設定を迅速に行うことができ、省電力化が可能な車高調整装置を得ることができる。
また、本構成のクラッチであれば、ほぼ全ての構成部材が略筒状となり、回転伝達経路の途中に配置できる簡便かつコンパクトなクラッチを得ることができる。また、巻きばねを用いる場合、当接部に対する係止力は巻きばねの弾性あるいは巻き付け回数を調節することで容易に変更可能であるため各種の設計対応が可能となる。さらに、クラッチの動作に際しては巻きばねの付勢当接巻き付け状態が僅かに変化するだけであり、振動や騒音の発生が抑制された車高調整装置を得ることができる。
本構成の車高調整装置においては、前記当接部が前記巻きばねの外周側に配置され、前記巻きばねの拡径変形により前記当接部への付勢当接が行われるように構成することができる。
本構成のように巻きばねの拡径変形を利用してケースの逆入力による回転を阻止する場合、ケースと巻きばねとの当接位置がケースの回転中心からより離れた位置となる。このため、ケースの回転を阻止するモーメントが大きくなり易く回転防止効果が高まる。また、巻きばねの周長が長くなるため、ケースに対する当接長さを確保し易くなる。よって、所定の摩擦力を得るために必要な巻き数が少なくなり、回転軸芯の方向に沿った巻きばね更にはクラッチの寸法を小さくすることができる。
(全体概要)
図1に、第1実施形態に係る車高調整装置Sを示す。本実施形態の車高調整装置Sは、例えば、車両のサスペンションを構成する車体側の設置基部および車輪側の設置基部のうち何れか一方に設置される。本実施形態では、一つの車輪につき、車輪側の設置基部、即ち、サスペンションのコイルばね1を受けるばね受2の下方に車高調整装置Sを設ける例を示す。以下、当該車高調整装置Sを設置した側のものを設置基部Aと称する。
コマ部材5は、ばね受2・ハウジング4・支持軸受6を介して車両の荷重を支持する。その際、この荷重はコマ部材5を回転させようとする。コマ部材5が回転すると車高が下がるため、これを防止するべくハウジング4にはクラッチCが設けられている。
駆動モータMは制御部8によって駆動制御されるが、例えば、爪部C12が巻きばねC3の第1端部C31あるいは第2端部C32の押し操作を開始する瞬間だけ回転トルクを高めるよう電力印加を行うことができる。これにより、巻きばねC3が当接部C4に対して摺動し始める迄の高い摩擦力に対抗することができ、コマ部材5を迅速に回転開始させることができる。
図4には、第2実施形態に係るクラッチCの構成を示す。ここでは巻きばねC3が巻き付く当接部C4を巻きばねC3の内周側に設ける。
図5には、第3実施形態に係る車高調整装置Sの構成を示す。ここでは、スリーブ3の雄ねじ部3aとコマ部材5との螺合部としてボールねじBを用いる。
5 コマ部材
8 制御部
A 設置基部
C クラッチ
C1 爪部材
C11 基部
C2 ケース
C22 係合部
C3 巻きばね
C4 当接部
M 駆動モータ
S 車高調整装置
X 回転軸芯
Claims (2)
- 車両のサスペンションを構成する車体側の基部および車輪側の基部のうち何れか一方に設置され、車高調節に用いられるねじ部を有する設置基部と、
前記ねじ部に螺合するコマ部材を回転可能に支持すると共に、前記設置基部との相対高さが変化するハウジングと、
前記ハウジングに設けられ、前記コマ部材を回転させる駆動モータと、
前記駆動モータと前記コマ部材との間に介挿され、前記駆動モータの正逆回転を前記コマ部材に伝達すると共に、前記コマ部材からの回転逆入力が前記駆動モータに伝達されるのを防止するクラッチと、
前記駆動モータの駆動態様を制御する制御部と、を備え
前記クラッチが、
前記コマ部材に歯合するギヤ部および前記駆動モータの回転が伝達される係合部を有し、前記ハウジングに回転可能に支持されるケースと、
前記ケースの回転軸芯と同軸芯状に前記ハウジングに形成された筒状の当接部と、
前記当接部に対して自然状態に戻るべく拡径あるいは縮径して付勢当接する状態に配置された巻きばねと、
前記駆動モータの出力軸に接続され、前記係合部に回転力を伝達する爪部材と、を有し、
前記爪部材が前記駆動モータによって駆動回転される際に、前記爪部材の一部が前記巻きばねの端部に当接して前記巻きばねの付勢当接を解消し、前記爪部材が前記ケースを回転させる状態となり、
前記ケースに前記回転逆入力が作用した際には、前記ケースの一部が前記巻きばねの端部に当接して前記巻きばねの付勢当接が高められ、前記ケースの回転が阻止される車高調整装置。 - 前記当接部が前記巻きばねの外周側に配置され、前記巻きばねの拡径変形により前記当接部への付勢当接が行われる請求項1に記載の車高調整装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019160997A JP7348593B2 (ja) | 2019-09-04 | 2019-09-04 | 車高調整装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2019160997A JP7348593B2 (ja) | 2019-09-04 | 2019-09-04 | 車高調整装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JP2021037868A JP2021037868A (ja) | 2021-03-11 |
JP7348593B2 true JP7348593B2 (ja) | 2023-09-21 |
Family
ID=74848827
Family Applications (1)
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JP2019160997A Active JP7348593B2 (ja) | 2019-09-04 | 2019-09-04 | 車高調整装置 |
Country Status (1)
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JP (1) | JP7348593B2 (ja) |
Citations (6)
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-
2019
- 2019-09-04 JP JP2019160997A patent/JP7348593B2/ja active Active
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