JP5061659B2 - クラッチ付きモータ - Google Patents

クラッチ付きモータ Download PDF

Info

Publication number
JP5061659B2
JP5061659B2 JP2007055682A JP2007055682A JP5061659B2 JP 5061659 B2 JP5061659 B2 JP 5061659B2 JP 2007055682 A JP2007055682 A JP 2007055682A JP 2007055682 A JP2007055682 A JP 2007055682A JP 5061659 B2 JP5061659 B2 JP 5061659B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gear
clutch
motor
rotation
output shaft
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2007055682A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2008215542A (ja
Inventor
徹也 滝戸
橋本  幹夫
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nidec Sankyo CMI Corp
Original Assignee
Nidec Sankyo CMI Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nidec Sankyo CMI Corp filed Critical Nidec Sankyo CMI Corp
Priority to JP2007055682A priority Critical patent/JP5061659B2/ja
Publication of JP2008215542A publication Critical patent/JP2008215542A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5061659B2 publication Critical patent/JP5061659B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Gear Transmission (AREA)

Description

本発明は、空気調節機や換気扇のダンパ開閉やスプリングリターンタイプのバルブ開閉用モータ等に使用して好適なクラッチ付きモータに関するものである。
一般に、空気調整機や換気扇の開閉式ダンパには、当該ダンパを開閉するための駆動源としてクラッチ付きモータが用いられている。
図6〜図9は、本発明者等が先に下記特許文献1等において開示したクラッチ付きモータを示すもので、図中符号1がケーシングである。このケーシングは、有底円筒状の本体1aとこの本体1aの上部開口を塞ぐ上蓋1bとからなるものであり、その底部にはモータ2が配設されている。
そして、このモータ2のロータの外周には、ロータ歯車3が形成されており、このロータ歯車3の回転が、クラッチ4を介して複数(図では4個)のギヤ5a〜5dからなる減速ギヤ列5に伝達され、最終段のギヤ5dに一体化されてケーシング1から突出する出力軸6を回転させるようになっている。なお、これらのギヤ5a〜5dは、図7に示すように、ケーシング1の円周方向に順次配設されているが、図6においては、ロータ歯車3およびギヤ5a〜5d等の歯合状態を見やすく示すために、便宜的に展開した状態で示している。
ここで、クラッチ4は、図8および図9に示すように、モータ2のロータ歯車3と歯合する大径の歯車7aを備えるとともに逆転ストッパ7dが設けられた下クラッチ体(第1のクラッチ体)7と、この下クラッチ体7の上方に同軸的に対向配置されて減速ギヤ列5の初段のギヤ5aと歯合する歯車8aを備えた小径の上クラッチ体(第2のクラッチ体)8とから概略構成されている。
この下クラッチ体7は、中心部に穿設された孔部7bにケーシング1の本体1aに立設された軸9が挿通されることにより、当該軸9に回転自在に設けられており、他方上クラッチ体8は、同様に中心部に穿設された孔部8bに軸9が挿入されることにより、当該軸9に回転自在かつ下クラッチ体7に対して接離自在に設けられている。そして、これら下クラッチ体7と上クラッチ体8の内周部間には、上クラッチ体8を上方に付勢するスプリング(付勢手段)10が介装されている。
また、上クラッチ体8の上端面は、クラッチ接離用のソレノイド(クラッチ作動手段)11の可動体11aに当接しており、この可動体11aがソレノイド11の励磁によって吸引された際に、上クラッチ体8がスプリング10の付勢力に抗して下方に押圧されて下クラッチ体7に接近するようになっている。そして、これら下クラッチ体7および上クラッチ体8の対向面内周部に、それぞれ上クラッチ体8がソレノイド11によって下方に押圧された際に互いに係合するクラッチ歯(第1のクラッチ歯)7cおよびクラッチ歯(第2のクラッチ歯)8cが形成されている。
さらに、下クラッチ体7のクラッチ歯7aの内方には、減速ギヤ列5と干渉しない位置に、円筒状の円周壁部13が軸9と軸線を一致させて一体に形成されており、この円周壁部13の内側に、図8に示すような環状のブレーキ部材が配設されている。
このブレーキ部材は、所定の摩擦係数を有する金属板(例えば、真ちゅう等)や樹脂材等から成る一対の円弧状部材14によって構成されている。
また、上クラッチ体8の外周部下端に、半径方向外方に突出する一対の突起15が直径方向に形成されており、各突起15は、円弧状部材14の端面16間に嵌め込まれている。これにより、ブレーキ部材14は、上クラッチ体8に対して、上下方向に摺動可能でかつ周方向には離脱不能に配設されている。
他方、ケーシング1から突出する出力軸6には、その上端部にプーリ17が固定されており、このプーリ17の外周に、例えば開閉ダンパを開くためのワイヤ(図示を略す。)の一端部が固定されている。また、このプーリ17には、上記ワイヤを引き戻して上記開閉ダンパを閉じるためのスプリング(図示を略す。)が連結されている。
上記構成からなるクラッチ付きモータを、例えば換気扇用のダンパ開閉用の駆動源として使用する場合には、上記ワイヤの他端部を上記ダンパの操作端に連結し、モータ2の電源をONにすると、ソレノイド11が通電されて可動体11aが吸引され、スプリング10の付勢力に抗して上クラッチ体8を下方に押圧されることにより、上下クラッチ体7、8のクラッチ歯7c、8cが相互に歯合してクラッチ4が接続され、モータ2のロータ歯車3の回転がクラッチ4および減速ギヤ列5を経て出力軸6に伝達される。
これにより、プーリ17がスプリングの付勢力に抗してワイヤを巻上げ、上記ダンパを徐々に開放する。そして、上記ダンパが全開になると、これを検出したカム・接点機構によってモータ2への通電が停止される。一方、上記ソレノイド11への通電は継続されるため、出力軸6はクラッチ4を介して逆転ストッパ7dの作用により固定され、上記ダンパは全開状態のまま保持される。
次いで、電源をOFFにすると、先ずソレノイド11への通電が停止され、スプリング10の付勢力によって上クラッチ体8が下クラッチ体7から離間する方向に移動してクラッチ歯7c、8cの係合が解かれる。すると、ダンパが閉じようとする負荷およびスプリングの付勢力により、ダンパが閉じる方向に出力軸6が空転し、これにより減速ギヤ列5a〜5dを介して上クラッチ体8が空転する。
そして、上クラッチ体8が空転を始めると、その回転に伴う遠心力によりブレーキ部材の円弧状部材14が拡径され、下クラッチ体7の円周壁部13に圧接する。この結果、ブレーキ部材は、上クラッチ体8の回転速度に対応した摩擦力を受けて上クラッチ体8の回転速度が抑制されることにより、上記ダンパを緩やかに閉じることができる。
特開2002−276705号公報
ところが、上記従来のクラッチ付きモータにおいては、ダンパが閉じようとする負荷(外部負荷)や当該ダンパを閉じる方向にプーリ17を付勢するスプリングの付勢力が大きい場合では、電源をOFFにしてクラッチ4を切った瞬間に、出力軸6が上記負荷およびスプリングの力で急激に空転して勢い良く復帰し、その結果大きな騒音や振動を生ずるという問題点があった。同時に、出力軸6の空転に伴い減速ギヤ5a〜5dも急激に高速回転するため、各ギヤ歯に掛かる瞬間荷重は大きく、特に樹脂製の減速ギヤ5a〜5dを用いた場合には、その摩擦が無視できず、減速ギヤの耐久性を低下させる恐れも有った。
そして、このような問題点は、特に開閉ダンパが大きくなった場合に、顕著になる傾向があった。
そこで、プーリ17を付勢する上記スプリングの付勢力を弱めることにより、プーリ17の空転速度を遅くしようとすると、開閉ダンパを閉じた際に、十分にダンパが閉まらなくなったり、あるいは風等によってダンパが小刻みに開閉して騒音を発したりするという問題点が生じた。
他方、ブレーキ部材を構成する円弧状部材14の重量を増加させたり、あるいは外形寸法を大きくして接触面積をより増加させたりして、その摩擦力を増大させることにより、上クラッチ体8の回転速度を抑制させることも考えられる。しかしながら、ケーシング1内のスペースは限られているために、対策に限度があり、特に上述した開閉ダンパの大型化には対応することができないという問題点があった。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたもので、全体の大型化を招くことなく、容易にクラッチ解離後の出力軸の戻り時間を長くすることができ、よって開閉ダンパの戻り時における騒音の発生を低減化することができるとともに、ギヤの耐久性も向上させることができるクラッチ付き駆動装置を提供することを課題とするものである。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、ケーシング内に、モータと、このモータのロータ歯車に順次歯合された複数のギヤを備え、最終段のギヤに上記ケーシングから延出する出力軸が一体化された減速ギヤ列と、この減速ギヤ列内に組み込まれ、上記モータの駆動時にその回転を上記減速ギヤ列を介して上記出力軸に伝えるとともに、電源がOFFになった際に上記出力軸と上記ロータ歯車との間の回転伝達を解くクラッチとが組み込まれ、かつ上記出力軸と上記ロータ歯車との間の回転伝達が解かれた際に、上記出力軸がスプリングの付勢力により空転するクラッチ付きモータにおいて、
上記減速ギヤ列の上記クラッチに対して上記出力軸側に位置するギヤに、上記モータによる駆動回転を伝達せず、かつ電源がOFFになり上記出力軸と上記ロータ歯車との間の回転伝達が解かれた際に、上記スプリングの付勢力により上記駆動回転方向と反対方向に空転する当該出力軸の回転を伝達するアイドルギヤと、このアイドルギヤに歯合されて当該アイドルギヤに回転負荷を与える回転負荷部材とを設けたことを特徴とするものである。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、上記クラッチは、外周部に上記モータのロータ歯車と歯合する歯車が形成されるとともに一側面に第1のクラッチ歯が形成された第1のクラッチ体と、この第1のクラッチ体の上記一側面に対して接離自在に設けられ、外周部に上記減速ギヤ列のギヤと歯合する歯車が形成されるとともに上記第1のクラッチ体の上記一側面との対向面に第2のクラッチ歯が形成された第2のクラッチ体と、これら第2のクラッチ体を上記第1のクラッチ体から離間する方向に付勢する付勢手段と、上記モータの駆動時に上記第2のクラッチ体を上記第1のクラッチ体側に移動させて上記第1および第2のクラッチ歯を歯合させるクラッチ作動手段とを備えてなり、上記アイドルギヤは、上記第2のクラッチ体に歯合されていることを特徴とするものである。
さらに、請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の発明において、上記アイドルギヤは、上記減速ギヤ列のギヤに歯合される大径歯車と、この大径歯車に同軸的に回転自在に設けられた小径歯車と、これら大径歯車および小径歯車の間に設けられ、上記モータによる駆動回転方向においては上記大径歯車を上記小径歯車に対して空転させ、かつ上記大径歯車の上記駆動回転方向と反対方向の上記回転を上記小径歯車に伝達する連結部材とを備えてなり、上記回転負荷部材は、本体の外周部に上記小径歯車と歯合するダンパ作動ギヤが回転自在に設けられ、当該ダンパ作動ギヤの一部が上記本体内に挿入されるとともに、上記本体内に上記ダンパ作動ギヤの回転に負荷を与える粘弾性体が充填されてなることを特徴とするものである。
請求項1〜3のいずれかに記載のクラッチ付きモータにおいては、モータによる駆動時においては、クラッチが作動してその回転が減速ギヤ列から出力軸に伝えられる。この際に、減速ギヤ列のクラッチに対して出力軸側に位置するギヤに歯合させたアイドルギヤは、上記モータによる駆動回転を回転負荷部材に伝達しない。
そして、電源がOFFになってクラッチが解かれた際に、上記出力軸にスプリングの付勢力により上記駆動回転方向と反対方向の回転力が作用すると、当該回転力により減速ギヤ列が駆動時とは反対方向に回転する。そして、この回転が上記減速ギヤ列のクラッチに対して出力軸側に位置するギヤからアイドルギヤに伝達され、さらにこれと歯合する回転負荷部材が回転する際に、当該回転負荷部材からアイドルギヤに回転負荷が作用することにより、上記出力軸の回転速度が抑制され、戻り時間が長くなる。
したがって、上記クラッチ付きモータによれば、全体の大型化を招くことなく、回転負荷部材の回転負荷を適宜調整することにより、容易にクラッチ解離後の出力軸の戻り時間を長くすることができ、よって開閉ダンパの戻り時における騒音の発生を低減化することができるとともに、ギヤの耐久性も向上させることができる。
この際に、減速ギヤ列によって、出力軸側においては、低回転数で高い回転トルクが得られるのに対して、モータのロータ歯車側においては、高回転数で低い回転トルクとなる。このため、上記アイドルギヤを、極力ロータ歯車側に近接させて設ければ、小さな回転負荷によっても、大きな出力軸の回転速度の低減化効果を得ることができる。
そこで、上記アイドルギヤを組み込む位置については、請求項2に記載の発明のように、上記クラッチが、上記ロータ歯車と歯合する第1のクラッチ体と、この第1のクラッチ体の上記一側面に対して接離自在に設けられた第2のクラッチ体とを有する場合に、上記第2のクラッチ体と歯合するように配置すれば、最もロータ歯車側であって、かつ上記クラッチに対して減速ギヤ列の上記出力軸側に位置するギヤと歯合させることができるために好適である。
さらに、請求項3に記載の発明のように、上記アイドルギヤを、上記減速ギヤ列のギヤに歯合される大径歯車と、この大径歯車に同軸的に回転自在に設けられて回転負荷部材が歯合する小径歯車とによって構成すれば、上記減速ギヤ列からアイドルギヤに伝達される回転トルクを、上記大径歯車および小径歯車を介して、さらに増大させることができ、よって一層大きな回転トルクで回転負荷部材を回転させることにより、より大きな回転負荷を得ることができる。
図1〜図4は、本発明に係るクラッチ付きモータの一実施形態を示すもので、図6〜図9に示したものと同一構成部分については、同一符号を付してその説明を簡略化する。なお、図1においても、ロータ歯車3およびギヤ5a〜5d並びに後述するアイドルギヤ20やダンパギヤ(回転負荷部材)21等の歯合状態を見やすく示すために、便宜的に展開した状態で示している。
このクラッチ付きモータが、図6〜図9に示した従来のクラッチ付きモータと異なる構成は、先ずクラッチ4に遠心力および摩擦力を利用したブレーキ部材を構成する円弧状部材14が設けられていない。そして、上記ブレーキ部材に代えて、アイドルギヤ20およびダンパギヤ21が組み込まれている。
図3は、上記アイドルギヤ20を示すもので、このアイドルギヤ20は、本体部22と大径歯車部26とを有している。この本体部22は、円筒状の歯車部23の一側面に、これよりも小径の円筒状の支持部24が一体に形成されたもので、歯車部23の外周に小径歯車23aが形成されている。また、支持部24の歯車部23側の基端部には、支持部24の外周面に沿う環状の溝部25が形成されている。そして、この支持部24の外周に、大径歯車部26が設けられている。
この大径歯車部26は、中心部に支持部24が挿入されるとともに、内壁が溝部25と連続する孔部27が穿設されており、これにより支持部24の外周に回転自在に設けられている。そして、この大径歯車部26の外周に大径歯車26aが形成されている。また、この大径歯車部26の端面には、孔部27から径方向に延出する係止溝部28が形成されている。そして、溝部25およびこれに連続する孔部27内には、スプリング(連結部材)29が支持部24を囲繞するように挿入されている。
このスプリング29は、一端部が本体部22に固定されるとともに、他端部29aが屈曲されて大径歯車部26の係止溝部28内に嵌め込まれている。
そして、このアイドルギヤ20は、大径歯車部26の大径歯車26aを上クラッチ体(第2のクラッチ体)8の歯車8aに歯合させた状態で、本体部22の孔部22aにケーシング1内に設けられたギヤポスト30が挿入されることにより、回転自在に設けられている。
さらに、スプリング29は、大径歯車部26がモータ2による駆動回転方向に回転した際に、その巻が緩められることにより、支持部24の外周から離れて大径歯車部26のみを回転させ(本体部22に対して空転させ)、かつ大径歯車部26が駆動回転方向と反対方向に回転した際に、巻き上げられて支持部24の外周を締め付けることにより、本体部22を一体的に回転させる巻方向に形成されている。そして、このアイドルギヤ20の小径歯車23aに、上記ダンパギヤ21が歯合されている。
このダンパギヤ21は、図4に示すように、ケーシング1内に固定された本体31の外周部に、小径歯車23aと歯合する歯車32aが形成されたダンパ作動ギヤ32が回転自在に設けられたものである。ここで、ダンパ作動ギヤ32の軸32bは、図示されないシール部材を介して中空の本体31内に挿入されており、当該軸32bの挿入部分の外周には邪魔板が突設されている。他方、本体31内には、グリース等の粘弾性体が充填されている。この結果、小径歯車23を介してダンパ作動ギヤ32を回転させると、内部に生じる回転抵抗の反力が回転負荷としてアイドルギヤ20側に伝達されるようになっている。
なお、回転負荷部材としては、上記ダンパギヤ21に代えて、図5に示すような負荷ギヤ35を用いることもできる。
この負荷ギヤ35は、金属製の支柱36と、合成樹脂によって成形されてアイドルギヤ20の小径歯車23aに歯合されたスパーギヤ37と、金属製の円板部材からなる2枚の摩擦板38とによって概略構成されたものである。
この支柱36の一端部には、その側面が切り欠かれてケーシング1内の取付板の孔部に係合するキー部36aが形成されており、他端部にその一側部が切り欠かれたギヤ取付部36bが形成されている。そして、このギヤ取付部36bに、スパーギヤ37を間に挟んで一対の摩擦板38が取付けられている。
ここで、ギヤ取付部36bが挿通される摩擦板38の中心孔部は、当該ギヤ取付部36bの外形と一致する非円形に形成されており、摩擦板38は支柱36と一体化されている。
他方、スパーギヤ37の孔部は円形に形成されており、これによりスパーギヤ37は、ギヤ取付部36bに回転自在に外装されている。このスパーギヤ37の軸線方向両端面の外周側には、それぞれ円環状の凸部37aが形成されている。そして、スパーギヤ37は、摩擦板38に挟持された状態で、一方の摩擦板38の中央部38aが他方の摩擦板38側に向けて加締められることにより、当該摩擦板38と凸部37aとの間の摩擦力によってその自由な回転が拘束された状態で、摩擦板38を介して支柱36に取付けられている。
以上の構成からなるクラッチ付きモータを、換気扇用のダンパ開閉用の駆動源として使用する場合には、モータ2の電源をONにするとソレノイド11が通電されて上下クラッチ体7、8のクラッチ歯7c、8cが相互に歯合することによりクラッチ4が接続され、モータ2のロータ歯車3の回転がクラッチ4および減速ギヤ列5を経て出力軸6に伝達される。これにより、プーリ17がスプリングの付勢力に抗してワイヤを巻上げ、上記ダンパを徐々に開放する。
この際に、クラッチ4が作動して、上クラッチ体8の歯車8aと歯合するアイドルギヤ20の大径歯車部26が回転する。すると、スプリング29は、その巻が緩められて、本体部22の支持部24外周から離れることにより、大径歯車部26のみが回転し、その回転がダンパギヤ21または負荷ギヤ35に伝達されない。
一方、開閉ダンパを閉じるために電源をOFFにすると、ソレノイド11への通電が停止され、スプリング10の付勢力によって上クラッチ体8が下クラッチ体7から離間することによりクラッチ4が外される。この結果、スプリングの付勢力によりダンパが閉じる方向に出力軸6が空転し、これにより減速ギヤ列5a〜5dを介して上クラッチ体8が、モータ2による駆動時とは反対の方向に空転する。そして、この上クラッチ体8の歯車8aと歯合するアイドルギヤ20の大径歯車部26が反対方向に回転し、これによりスプリング29が巻き上げられて支持部24の外周を締め付ける。
これにより、本体部22が一体的に回転するとともに、さらに本体部22の小径歯車23aと歯合するダンパギヤ21のダンパ作動ギヤ32またはスパーギヤ37が回転し、本体31内で生じる回転抵抗の反力または摩擦板38による摩擦力が回転負荷としてアイドルギヤ20側に伝達される。そして、このアイドルギヤ20に作用する回転負荷によって、出力軸6の回転速度が抑制され、その戻り時間、すなわち開閉ダンパの閉じるまでの時間が長くなる。
このように、上記クラッチ付きモータによれば、全体の大型化を招くことなく、ダンパギヤ21の回転負荷あるいは負荷ギヤ37における摩擦板38による摩擦力を適宜調整することにより、容易にクラッチ4の解離後の出力軸6の戻り時間を長くすることができ、よって開閉ダンパの戻り時における騒音の発生を低減化することができるとともに、ギヤの耐久性も向上させることができる。
この際に、アイドルギヤ20をロータ歯車3と減速ギヤ列5との間に組み込まれたクラッチ4の上クラッチ体8に歯合させているために、ダンパギヤ21や負荷ギヤ35から作用する回転負荷を、減速ギヤ列5を介して大きな回転トルクで出力軸6に作用させることができる。このため、小型のダンパギヤ21や負荷ギヤ35を使用することができ、よって容易にケーシング1内に組み込むことができる。
さらに、アイドルギヤ20を、上クラッチ体8の歯車8aと歯合する大径歯車32aが形成された大径歯車部26と、この大径歯車部26に同軸的に回転自在に設けられてダンパギヤ21またはスパーギヤ37が歯合する小径歯車32aが形成された本体部22とによって構成しているために、減速ギヤ列5からアイドルギヤ20に伝達される回転トルクを、さらに増大させてダンパギヤ21や負荷ギヤ35に伝達させることができ、よって一層大きな回転トルクでダンパギヤ21やスパーギヤ37を回転させることにより、より大きな回転負荷を得ることができる。
なお、上記実施の形態においては、本発明に係るクラッチ付きモータを、換気扇の開閉ダンパの駆動源として用いた場合についてのみ説明したが、これに限るものではなく、クラッチを外した際に、出力軸6に設けたスプリング等によって出力軸6を戻す各種の開閉装置の駆動源として、同様に適用することが可能である。
また、回転負荷部材についても、上述したダンパギヤ21や負荷ギヤ35の他、上記アイドルギヤ20に回転負荷を与えることが可能な各種の部材を用いることができる。
本発明に係るクラッチ付きモータの一実施形態における内部構造を、減速ギヤ列を展開した状態で示す縦断面図である。 図1の平面図である。 図1のアイドルギヤを示すもので、(a)は縦断面図、(b)は正面図である。 図1のダンパギヤを示すもので、(a)は正面図、(b)は側面図である。 図1のダンパギヤを代替可能な負荷ギヤを示す縦断面図である。 本発明に係るクラッチ付きモータの一実施形態における内部構造を、減速ギヤ列を展開した状態で示す縦断面図である。 図6の平面図である。 図1のクラッチを示す平面図である。 図1のクラッチを拡大して示す縦断面図である。
符号の説明
1 ケーシング
2 モータ
3 ロータ歯車
4 クラッチ(クラッチ)
5 減速ギヤ列
5a〜5d ギヤ
6 出力軸
7 下クラッチ体(第1のクラッチ体)
7c クラッチ歯(第1のクラッチ歯)
8 上クラッチ体(第2のクラッチ体)
8a 歯車
8c クラッチ歯(第2のクラッチ歯)
10 スプリング(付勢手段)
11 ソレノイド(クラッチ作動手段)
20 アイドルギヤ
21 ダンパギヤ(回転負荷部材)
22 本体部
23a 小径歯車
26 大径歯車部
26a 大径歯車
29 スプリング(連結部材)
31 本体
32 ダンパ作動ギヤ
32a 歯車
35 負荷ギヤ(回転負荷部材)

Claims (3)

  1. ケーシング内に、モータと、このモータのロータ歯車に順次歯合された複数のギヤを備え、最終段のギヤに上記ケーシングから延出する出力軸が一体化された減速ギヤ列と、この減速ギヤ列内に組み込まれ、上記モータの駆動時にその回転を上記減速ギヤ列を介して上記出力軸に伝えるとともに、電源がOFFになった際に上記出力軸と上記ロータ歯車との間の回転伝達を解くクラッチとが組み込まれ、かつ上記出力軸と上記ロータ歯車との間の回転伝達が解かれた際に、上記出力軸がスプリングの付勢力により空転するクラッチ付きモータにおいて、
    上記減速ギヤ列の上記クラッチに対して上記出力軸側に位置するギヤに、上記モータによる駆動回転を伝達せず、かつ電源がOFFになり上記出力軸と上記ロータ歯車との間の回転伝達が解かれた際に、上記スプリングの付勢力により上記駆動回転方向と反対方向に空転する当該出力軸の回転を伝達するアイドルギヤと、このアイドルギヤに歯合されて当該アイドルギヤに回転負荷を与える回転負荷部材とを設けたことを特徴とするクラッチ付きモータ。
  2. 上記クラッチは、外周部に上記モータのロータ歯車と歯合する歯車が形成されるとともに一側面に第1のクラッチ歯が形成された第1のクラッチ体と、この第1のクラッチ体の上記一側面に対して接離自在に設けられ、外周部に上記減速ギヤ列のギヤと歯合する歯車が形成されるとともに上記第1のクラッチ体の上記一側面との対向面に第2のクラッチ歯が形成された第2のクラッチ体と、これら第2のクラッチ体を上記第1のクラッチ体から離間する方向に付勢する付勢手段と、上記モータの駆動時に上記第2のクラッチ体を上記第1のクラッチ体側に移動させて上記第1および第2のクラッチ歯を歯合させるクラッチ作動手段とを備えてなり、上記アイドルギヤは、上記第2のクラッチ体に歯合されていることを特徴とする請求項1に記載のクラッチ付きモータ。
  3. 上記アイドルギヤは、上記減速ギヤ列のギヤに歯合される大径歯車と、この大径歯車に同軸的に回転自在に設けられた小径歯車と、これら大径歯車および小径歯車の間に設けられ、上記モータによる駆動回転方向においては上記大径歯車を上記小径歯車に対して空転させ、かつ上記大径歯車の上記駆動回転方向と反対方向の上記回転を上記小径歯車に伝達する連結部材とを備えてなり、
    上記回転負荷部材は、本体の外周部に上記小径歯車と歯合するダンパ作動ギヤが回転自在に設けられ、当該ダンパ作動ギヤの一部が上記本体内に挿入されるとともに、上記本体内に上記ダンパ作動ギヤの回転に負荷を与える粘弾性体が 充填されてなることを特徴とする請求項1または2に記載のクラッチ付きモータ。
JP2007055682A 2007-03-06 2007-03-06 クラッチ付きモータ Expired - Fee Related JP5061659B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007055682A JP5061659B2 (ja) 2007-03-06 2007-03-06 クラッチ付きモータ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007055682A JP5061659B2 (ja) 2007-03-06 2007-03-06 クラッチ付きモータ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008215542A JP2008215542A (ja) 2008-09-18
JP5061659B2 true JP5061659B2 (ja) 2012-10-31

Family

ID=39835810

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007055682A Expired - Fee Related JP5061659B2 (ja) 2007-03-06 2007-03-06 クラッチ付きモータ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5061659B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5241580B2 (ja) * 2009-03-25 2013-07-17 日本電産サンキョー株式会社 クラッチ付き複合歯車
JP4840470B2 (ja) * 2009-04-01 2011-12-21 三菱マテリアルシーエムアイ株式会社 クラッチ付き駆動装置

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0346272Y2 (ja) * 1985-04-18 1991-09-30
JPS6377453U (ja) * 1986-11-05 1988-05-23

Also Published As

Publication number Publication date
JP2008215542A (ja) 2008-09-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5473947B2 (ja) リングギヤを備える弾み車
JP6203684B2 (ja) クラッチレスパワードア開閉装置
JP2010222966A (ja) 家庭用スクリーンを駆動するアクチュエータのためのばね押しブレーキと、このブレーキを備えたアクチュエータ
EP2746512B1 (en) Actuator device for automatically activating the vehicle door of a motor vehicle
EP0995627A2 (en) Openable and closable device for a vehicle interior
JP2015175404A (ja) 排水弁駆動装置
JP5061659B2 (ja) クラッチ付きモータ
JP5751971B2 (ja) モータユニット
JP4013259B2 (ja) ハイブリッド型車両用動力伝達装置
JP5091132B2 (ja) 遊星歯車伝動装置を備えた機械ユニットに用いられる作動駆動機構
JP5115218B2 (ja) スタータ
JP3272627B2 (ja) クラッチ付きモータ
JP2002276517A (ja) エンジン始動装置
JP2019140875A (ja) 減速機付きモータ
JP4195665B2 (ja) 開閉体の駆動装置
JP2002276705A (ja) クラッチ付き駆動装置
JP7076989B2 (ja) 車両用ゲートリフター
JP3632345B2 (ja) クラッチ付きモータ
JP2006316844A (ja) スプリングリターン式電動アクチュエータ
JP2955275B1 (ja) クラッチ付き駆動装置
JP2009114860A (ja) スタータ
JP3474823B2 (ja) パワーウインドモータ
JPH10238571A (ja) クラッチ付き駆動装置
JP2001037153A (ja) スプリングリターン式電動アクチュエータ
BR102012029979A2 (pt) Sistema de acoplamento dinâmico entre um motor de partida e um motor à combustão

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100202

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110722

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120110

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120305

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120710

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120723

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150817

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees