JP7237129B1 - トルク調整部材と機械式ロータリーダンパーとの組み合わせ - Google Patents

トルク調整部材と機械式ロータリーダンパーとの組み合わせ Download PDF

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Abstract

Figure 0007237129000001
【課題】所定角度範囲内で回転可能な回転部材にかかる回転トルクの大きさを調整することができる新規のトルク調整部材を提供する。
【解決手段】回転軸o1及びo2が平行な第一の回転部材6、106及び第二の回転部材8、108を具備し、第一の回転部材6、106は、回転軸o1を中心とした径方向の中間部において径方向に延びる係合溝42、142を備え、第二の回転部材8、108は、係合溝42、142に挿通せしめられる係合ピン54、154を備え、第一の回転部材6、106及び第二の回転部材8、108は各々の回転軸o1及びo2の回りを所定角度範囲内で回転可能であって、第一の回転部材6、106及び第二の回転部材8、108のいずれか一方が駆動回転すると、係合溝42、142内を係合ピン54、154が径方向に沿って移動しながら、いずれか他方が従動回転する。
【選択図】図1

Description

本発明は、ルク調整部材と機械式ロータリーダンパーとの組み合わせに関する。
洋式便器の便蓋及び便座、複写機のカバー並びに炊飯器の蓋等は任意のヒンジ手段を介して夫々の本体部に取り付けられ、ヒンジ手段を旋回中心として、本体部の上面を覆う閉位置と上面を露呈させる開位置との間で旋回自在である(以下では、上記洋式便器の便蓋等を総称して「旋回部材」とする)。旋回部材が洋式便器の便蓋及び便座並びに複写機のカバー等の場合、旋回部材は本体部に対して手動で操作されることが多い。旋回部材が本体部に対して手動で操作される場合、旋回部材が開位置から閉位置まで旋回する際には、旋回部材は重力によって加速しながら(つまり付勢されて)旋回する。一方、旋回部材が炊飯器の蓋等の場合、旋回部材は任意の付勢手段によって付勢された状態で閉位置に保持され、適宜の操作によって上記保持が解除されると、旋回部材は付勢されて閉位置から開位置へ旋回することがある。付勢されて旋回する旋回部材は閉位置又は開位置にて本体部と激しく衝突して損傷する虞があることから、かような衝突を緩和するために、旋回部材にはロータリーダンパーが組み合わされることがある。
ロータリーダンパーの一例としては、下記特許文献1に示すとおりのオイルダンパーが存在する。オイルダンパーはハウジング内に封入された粘性流体が有する粘性抵抗によって回転体に抵抗トルク(負荷トルクと称されることもある)を付与する。オイルダンパーにおいては、抵抗トルクと回転体の回転数(RPM)との間に相関関係があり、回転体の回転数が高い程抵抗トルクは大きくなる。そのため、下記特許文献1に示すオイルダンパーを例えばブラインドにおいて鉛直方向に自由落下するボトムレール、更に詳しくは、ボトムレールを吊るコードを巻き取るドラムに接続すれば、ボトムレールには重力により一定の力が作用することからドラムは一定のトルクで回転するため、ボトムレールを一定速度で落下させることができる。
特開平7-12166号公報
而して、特許文献1に開示されたロータリーダンパーには、ハウジング内に封入された流体が外部に漏洩する虞がある。また、一般的に流体の粘性抵抗は温度によって変化することから、気温の高い夏場と気温の低い冬場とで負荷トルクの大きさが変化してしまう。
オイルダンパーが有する上述したとおりの課題を解決するためのロータリーダンパーとして、本願の出願人は、本願に先立って既に出願した特願2020-125248、特願2020-137882、特願2020-165789、特願2021-6518、特願2021-14401、特願2021-81046、特願2021-142962、特願2021-154501の明細書等に示すとおりの、粘性流体によらない機械式のロータリーダンパーを考案した(以下、これらの機械式ロータリーダンパーのことを「先行機械式ロータリーダンパー」といい、「機械式」とは粘性流体によらず複数の部材を相互に組み合わせてなる形式のことを示すものとする。因みに、株式会社岩波書店が発行する「広辞苑第七版」によれば、「機械」には「2(machine)外力に抵抗し得る物体の結合からなり、一定の相対運動をなし、外部から与えられたエネルギーを有用な仕事に変形するもの。原動機・作業機械など。」なる記載が存在する)。この先行機械式ロータリーダンパーにあっても、上記した抵抗トルクと回転体の回転数との間には、オイルダンパーと同様の相関関係が存在する。そのため、先行機械式ロータリーダンパーを一定のトルクで回転するボトムレールの如き回転体に適用すれば、先行機械式ロータリーダンパーは回転体の回転数を充分に減衰させることができる。
而して、先行機械式ロータリーダンパーを上述したとおりの旋回部材に適用した場合には、先行機械式ロータリーダンパーは回転体の回転数を充分に減衰させることができない。これについて図11を参照して説明する。旋回部材RBの質量をm、重力加速度をg、閉位置からの旋回部材RBの旋回角度をθとすると、旋回部材RBには自身の重心位置Gにて鉛直下方にmgの力が作用する。旋回部材RBの重心位置Gはヒンジ手段HMを中心とした一点鎖線で示す円周上を移動することから、上記力の旋回軸(ヒンジ手段HM)回りの分力、つまり一点鎖線で示される円の接線方向に延びる周方向分力はmgcosθである。かかる分力は、旋回部材RBが開位置から閉位置に向かって旋回するに従って漸次増大するためである。
本発明は上記事実に鑑みてなされたものであり、その主たる技術的課題は、所定角度範囲内で回転可能な回転部材にかかる回転トルクの大きさを調整することができるルク調整部材とロータリーダンパーとの新規の組み合わせを提供することである。
本発によれば、回転軸が平行な第一の回転部材及び第二の回転部材を具備し、
前記第一の回転部材は、前記第一の回転部材の回転軸を中心とした径方向に延びる係合溝を、前記第二の回転部材は、前記係合溝に挿通せしめられる係合ピンを夫々備え、
前記第一の回転部材及び前記第二の回転部材は各々の前記回転軸の回りを所定角度範囲内で回転可能であって、
前記第一の回転部材及び前記第二の回転部材のいずれか一方が正逆いずれか一方向に駆動回転すると、前記係合ピンが前記係合溝内を前記径方向に沿って往復移動しながら、いずれか他方が従動回転するトルク調整部材と、ロータリーダンパーとの組み合わせにして、
前記ロータリーダンパーは前記トルク調整部材の前記第一の回転部材又は前記第二の回転部材に接続され、前記ロータリーダンパーは、粘性流体を用いない機械式ロータリーダンパーである、組み合わせが提供される。
好ましくは、前記係合溝は前記径方向に直線状に延びている。好適には、前記第一の回転部材は、前記第一の回転部材の回転軸に対して垂直な第一の回転板を備えており、前記第一の回転板に前記係合溝は形成されている。内部空間を有する固定のハウジングを具備し、前記ハウジングが前記第一の回転部材及び前記第二の回転部材を回転可能に支持するのがよい。
本発明の組み合わせの一部を構成するトルク調整部材は回転軸が平行な第一の回転部材及び第二の回転部材を具備しており、第一の回転部材及び第二の回転部材のいずれか一方が駆動回転すると、第二の回転部材に設けられた係合ピンが第一の回転部材に設けられた係合溝内で第一の回転部材の回転軸を中心とした径方向に移動しながら、係合ピンと係合溝との係合によっていずれか他方が従動回転する。係合ピンが係合溝内を第一の回転部材の回転軸を中心とした径方向に沿って移動することで、係合ピンと第一の回転部材の回転軸との距離が漸次変化するため、上記いずれか一方が駆動回転する際の回転トルクは、その大きさが適宜に調整されていずれか他方に伝達される。そのため、かようなトルク調整部材とロータリーダンパーとを組み合わせた本発明によれば、回転トルクの大きさが旋回角度に応じて漸次変化する旋回部材に対し、ロータリーダンパーが発生する負荷トルクを旋回角度に応じて漸次変化させて付与させることができ、かくして、旋回部材に充分な減衰効果を作用させることができる。
トルク調整部材の一例の全体的な構成を示す図。 図1に示すトルク調整部材のハウジングを単体で示す図。 図1に示すトルク調整部材の第一の回転部材を単体で示す図。 図1に示すトルク調整部材の第二の回転部材を単体で示す図。 図1に示すトルク調整部材をロータリーダンパーと組み合わせた状態での作動を示す図。 図1に示すトルク調整部材をロータリーダンパーと組み合わせた状態での作動を示す図。 本発明の組み合わせの一部を構成するトルク調整部材の全体的な構成を示す図。 図6に示すトルク調整部材のハウジングを単体で示す図。 図6に示すトルク調整部材の第一の回転部材を単体で示す図。 図6に示すトルク調整部材の第二の回転部材を単体で示す図。 図6に示すトルク調整部材をロータリーダンパーと組み合わせた状態での作動を示す図。 図6に示すトルク調整部材をロータリーダンパーと組み合わせた状態での作動を示す図。 図6に示すトルク調整部材をロータリーダンパーと組み合わせた状態での作動を示す図。 旋回部材が旋回軸の回りを旋回するときに生じる力の関係を説明するための図。
以下、本発明に従って構成された組み合わせ(トルク調整部材と機械式ロータリーダンパーとの組み合わせ)の好適実施形態を示す添付図面を参照して、更に詳細に説明する。
最初に、図1乃至図5-2に示される、トルク調整部材の一例について説明する。図1を参照して説明すると、全体を番号2で示すトルク調整部材は、固定のハウジング4と、第一の回転部材6及び第二の回転部材8とを具備しており、第一の回転部材6の回転軸o1及び第二の回転部材8の回転軸o2は平行である。図1、図5-1及び図5-2に示す断面図においては、容易に理解できるよう、ハッチングは第一の回転部材6及び第二の回転部材8についてのみ付している。
図1と共に図2を参照して説明すると、ハウジング4は図2(a)に示されるカップ状のハウジング本体10と図2(b)に示されるシールド板12とを組み合わせることにより構成される。ハウジング本体10は、回転軸o1及びo2に対して垂直に配置されて且つ中心が回転軸o1と同心上に位置する略正方形の端板14と、端板14の外周縁から軸方向に延びる角筒状の外周壁16とを備えており、外周壁16の内側には断面円形の内部空間18が規定されている。端板14の中央には軸方向に貫通する円形の第一の貫通穴20が形成されており、ここには第一の回転部材6(更に詳しくは後述する第一の軸部36)の軸方向片側端部が挿通され、ハウジング本体10は第一の回転部材6の軸方向片側端部を回転可能に軸支する。端板14の径方向中間部には内部空間18に向かって膨出する膨出部22が形成されている。膨出部22は略扇形状であって外周縁は外周壁16の内周面に接続されている。膨出部22の軸方向膨出端面は回転軸o1及びo2に対して垂直な平坦面であって、膨出部22の径方向内側端部には軸方向に貫通する断面円形の第二の貫通穴24が形成されている。第二の貫通穴24は第一の貫通穴20と平行であって、第二の貫通穴24には第二の回転部材8(更に詳しくは後述する第二の軸部44)の軸方向片側端部が挿通され、ハウジング本体10は第二の回転部材8の軸方向片側端部を回転可能に軸支する。第二の貫通穴24の径は端板14において増大せしめられ、増大せしめられた部分にて第二の回転部材8が後述する機械式ロータリーダンパーに接続される。外周壁16には外周面から外側に向かって延出するステー26が形成されており、このステー26を用いてハウジング4は図示しない固定部材に固定される。外周壁16には更に、自由端の角部において軸方向に延びるねじ穴28が形成されている。シールド板12はハウジング本体10の端板14と同一形状であって、四角には軸方向に貫通する馬鹿穴30が形成されており、馬鹿穴30を介して図示しないボルトをハウジング本体10に形成されたねじ穴28に締結することで、シールド板12はハウジング本体10に固定される。シールド板12の中央及び径方向中間部には夫々軸方向に貫通する円形の第一の貫通穴32及び第二の貫通穴34が形成されている。第一の貫通穴32には第一の回転部材6の軸方向他側端部が、第二の貫通穴34には第二の回転部材8の軸方向他側端部が夫々挿通されて、シールド板12はこれらを回転可能に軸支する。
図1と共に図3を参照して説明すると、第一の回転部材6は回転軸o1に沿って軸方向に直線状に延びる中実の第一の軸部36と第一の軸部36の軸方向片側端部に設けられて回転軸o1に対して垂直な第一の回転板38とを備えている。第一の軸部36は軸方向他側端部を除いて断面円形であって、軸方向他側端部には外部部材に連結される第一の連結部40が形成されている。第一の連結部40は第一の軸部36の外周面の一部を平面状に切り欠くことにより形成されている。第一の軸部36において第一の連結部40を除く部分の軸方向両側端部が夫々上記したとおりハウジング本体10及びシールド板12によって回転可能に軸支される。第一の回転板38は第一の回転軸o1を中心とした扇形状であって、これはハウジング本体10に規定された内部空間18において膨出部22と軸方向において整合して配置されている。従って、第一の回転板38の周方向両端面は夫々膨出部22の周方向両端面と周方向において対向する。そして、第一の回転板38の所要角度位置における、回転軸o1を中心とした径方向の中間部には、径方向に延びる係合溝42が形成されている。係合溝42は第一の回転板38を軸方向に貫通すると共に径方向に直線状に延びている。
図1と共に図4を参照して説明すると、第二の回転部材8は回転軸o2に沿って軸方向に直線状に延びる中実の第二の軸部44と第二の軸部44の軸方向他側端部に設けられて回転軸o2に対して垂直な第二の回転板46とを備えている。第二の軸部44は軸方向片側端部を除いて断面円形であって、軸方向片側端部には外部部材に連結される第二の連結部48が形成されている。第二の連結部48は回転軸o2に対して垂直な断面コの字形状の溝であり、溝の両端面及び上面は開放されている。第二の軸部44において第二の連結部48を除く部分の軸方向両側端部が夫々上記したとおりハウジング本体10及びシールド板12によって回転可能に軸支される。第二の回転板46はハウジング本体10の膨出部22及び第一の回転部材6の第一の回転板38よりも軸方向他側に配置されており、第二の軸部44の外周面から回転軸o2の径方向外方に延びる円環形状の基部50と、この基部50の外周面に一端が接続された円弧形状の腕部52とから構成されている。基部50はハウジング本体10の膨出部22とシールド板12とによって挾持され、これによって第二の回転部材8の軸方向への移動は阻止される。腕部52の一部は第一の回転部材6の第一の回転板38の一部と軸方向において対向し、第一の回転板38が軸方向に移動するのを阻止している。図1に示す状態にあっては、腕部52の内周面は第一の回転部材6の第一の軸部36の外周面を囲繞してこれと対向して位置している。そして、第二の回転板46の腕部52には軸方向に突出する係合ピン54が形成されている。係合ピン54は断面円形の中実棒状であって、これは第一の回転部材6の第一の回転板38に形成された係合溝42に挿通せしめられている。図示の実施形態においては、係合ピン54は第二の回転板46と一体に形成されているが、係合ピン54を第二の回転板46とは別に形成した後に両部材を組み合わせてもよい。両部材を別々に形成した後に組み合わせる場合には、係合ピン54と第二の回転板46とを別の部材で形成することもできるため、例えば第二の回転板46は合成樹脂製とするが、係合ピン54は金属製とすれば材料コスト及び重量を軽減しつつ係合ピン54の強度を確保することもできる。
図1に示すトルク調整部材2は、それ単独で流通し得るが、使用時には適宜のロータリーダンパーと組み合わされるのがよい。そこで、図5-1及び図5-2を参照して図1に示すトルク調整部材をロータリーダンパーと組み合わせた状態の構成及びその作動について説明する。
図5-1及び図5-2にはトルク調整部材2と共に、これに接続されるロータリーダンパー56及び複写機のカバーの如き旋回部材58が示されている。図示の実施形態においては、ロータリーダンパー56は粘性流体を用いない機械式であり、これはハウジング本体10に固定されたダンパーハウジング60の内側に収容されて第二の回転部材8の第二の軸部44に第二の連結部48を介して連結されている。図示の実施形態におけるロータリーダンパー56は本願の出願人が本願に先立って出願した特願2020-137882の明細書及び図面に記載された機械式のロータリーダンパーと同一の構成であるため、ロータリーダンパー56に関する詳細な説明は省略する。このロータリーダンパー56は、上述したとおり、ロータリーダンパー56に接続された回転体に作用するトルクが一定である場合には回転体の回転数を充分に減衰させることができるが、回転体に作用するトルクが増大する場合には回転体の回転数を充分に減衰させることはできない。なお、ロータリーダンパー56は、上記した特願2020-137882の明細書及び図面に記載されたロータリーダンパーに替えて、上記した先行機械式ロータリーダンパーのいずれであってもよい。旋回部材58は第一の回転部材6の第一の軸部36に第一の連結部40を介して連結されており、回転軸o1を旋回軸として図5-1に示す開位置と図5-2に示す閉位置との間で旋回自在である。開位置にある旋回部材58は、図5-1のA-A断面図の右方向から見て反時計方向に旋回することで、閉位置へ到達する。図5-1と図5-2とを比較参照することによって理解されるとおり、図示の実施形態における旋回部材58の旋回角度は90度よりも小さく、旋回部材58が開位置に位置するときは、旋回部材58の角度位置は図示しない別途の角度位置保持手段によって一時的に保持される。かかる角度位置保持手段は、旋回部材58が開位置に位置するときのみこれに作用する。そして、旋回部材58が開位置から閉位置へ幾分か強制的に閉旋回せしめられると、角度位置保持手段による角度位置保持が解除されて、旋回部材58は自重によって閉位置に向かって旋回せしめられる。
旋回部材58が開位置にあるとき、つまり図5-1に示す状態にあるときは、同図中C-C断面に示すとおり、第二の回転部材8が備える係合ピン54は第一の回転部材6が備える係合溝42内の径方向内側端、更に詳しくは回転軸o1を中心とした径方向の内側端、に位置している。旋回部材58が開位置から閉位置へ旋回すると、これに連結された第一の回転部材6が回転軸o1を旋回軸として旋回、図5-1のC-C断面図において反時計方向に旋回する。そうすると、係合ピン54と係合溝42との係合により、第二の回転部材8が回転軸o2を旋回軸として第一の回転部材6の旋回方向と同一方向に旋回すると共に、係合ピン54は係合溝42内をこれに沿って回転軸o1を中心とした径方向の外側へ移動する。そして、旋回部材58が閉位置に到達すると、係合ピン54は係合溝42内の径方方向外側端、更に詳しくは回転軸o1を中心とした径方向の外側端に位置する。本実施形態にあっては、係合ピン54は径方向に沿って片道移動する。第二の回転部材8にはロータリーダンパー56が接続されており、第二の回転部材8の回転はロータリーダンパー56が発生する負荷トルクによって減衰せしめられる。
ここで、旋回部材58の質量をm、重力加速度をg、旋回部材58の閉位置からの旋回角度をθとすると、旋回部材58にはその重心位置Gにおいて自重により旋回軸つまり回転軸o1を中心とした周方向にmgcosθの力が作用する。かかる力の大きさは旋回部材58の角度位置によって変化する。そして、旋回部材58の重心位置Gと回転軸o1との間の距離をlとすれば、上記力に基づき旋回部材58及びこれに連結された第一の回転部材6にはlmgcosθの回転モーメント(トルク)が作用する。従って、旋回部材58が開位置から閉位置に旋回する際には、上記力及びトルクの大きさは漸次増大する。一方、上記トルクに基づいて第一の回転部材6から第二の回転部材8に伝達される力の大きさは、上記トルクが一定であれば、第一の回転板38の係合溝42にて第二の回転部材8の係合ピン54が回転軸o1から径方向外側に向かって移動することで所謂腕の長さが長くなるため漸次低減せしめられる。それ故に、上述したとおりトルクが増大することで、これに基づいて第一の回転部材6から第二の回転部材8に伝達される力の大きさは略一定となり、第二の回転部材8は回転軸o2を旋回軸として略一定のトルクで回転する。これにより、第二の回転部材8の第二の軸部44に接続されたロータリーダンパー56は旋回部材58の回転数を充分に減速させることができる。
次に、図6乃至図10-3に示される、本発明の組み合わせの一部を構成するトルク調整部材について説明する。以下の説明においては、図1に示すトルク調整部材2と対応する構成については同一の番号に100を足して示し、同一の構成については詳細な説明を省略する。
図6と共に図7を参照して説明すると、本実施形態においても、ハウジング104は図7(a)に示すハウジング本体110と図7(b)に示すシールド板112とを組み合わせることにより構成され、ハウジング本体110には第二の貫通穴124及び膨出部122が形成されているが、膨出部122に第二の貫通穴124は形成されていない。
図6と共に図8を参照して説明すると、本実施形態においては、第一の回転板138の径方向内側乃至中間部分には回転軸o1を中心とした扇形状の開口部162が軸方向に貫通して設けられ、開口部162には第二の回転部材108の第二の軸部144が挿通されている。そして、開口部162の周方向中央位置と第一の回転板138の周方向中央位置とは整合し、係合溝142は第一の回転板138の周方向中央位置において開口部162と第一の回転板138の外周縁との間に形成されている。
図6と共に図9を参照して説明すると、本実施形態においては、腕部152は基部150の外周面から回転軸o2の径方向外方に直線状に延びている。そして、腕部152に設けられた係合ピン154は、腕部152と一体に形成されるのではなくこれとは別々に形成された後に、腕部152に形成された穴164に挿通されてここに固定される。図6等では、容易に理解できるよう、係合ピン154には薄墨を付してこれを示す。
図6に示すトルク調整部材102もロータリーダンパーと組み合わせて使用される。図10-1乃至図10-3にはトルク調整部材102と共に、これに接続されるロータリーダンパー156及び炊飯器の蓋の如き旋回部材158が示されている。本構成においてもロータリーダンパー156は機械式であるが、これは番号166で示される適宜の継手部材を介して第一の回転部材106の第一の軸部136に連結されている。旋回部材158は第一の軸部136(更に詳細にはこれと共に継手部材166)に連結され、図10-1に示す閉位置と図10-3に示す開位置との間で旋回自在である。第二の軸部144にはねじりコイルばねの如き図示しない付勢手段が連結され、これにより旋回部材158は閉位置から開位置へ付勢して旋回せしめられる。
旋回部材158が閉位置にあるとき、つまり図10-1に示す状態にあるときは、旋回部材158は付勢手段によって付勢された状態で図示しない保持手段によって保持される。このとき、同図中C-C断面に示すとおり、係合ピン154は係合溝142の径方向内側端、更に詳しくは回転軸o1を中心とした径方向の内側端に位置している。また、第二の回転部材8の第二の軸部144は第一の回転部材106の開口部162の周方向片側端部(同図において時計方向側端部)に位置する。図10-1に示す状態から、保持手段による上記保持が解除されると、第二の回転部材108は付勢されて回転軸o2を旋回軸として旋回、図10-1のC-C断面図において時計方向に旋回する。そうすると、係合ピン154と係合溝142との係合により、第一の回転部材106が回転軸o1を旋回軸として第二の回転部材108の旋回方向と同一方向に旋回すると共に、係合ピン154が係合溝142内をこれに沿って回転軸o1を中心とした径方向に移動する。図10-1乃至図10-3を参照することによって理解されるとおり、本発明においては、係合ピン154は回転軸o1を中心とした径方向に沿って往復移動、更に詳しくは、係合ピン154は回転軸o1から離隔した後に再度、回転軸o1に接近する。そして、旋回部材158が開位置に到達すると、係合ピン154は係合溝142内の径方向内側端に位置する。かような係合ピン154の移動により、係合ピン154を介して第二の回転部材108から第一の回転部材106に伝達されるトルクの大きさは増大した後に減少する。これにより、旋回部材158が開位置に到達したときにトルクが最大となるのではなく旋回途中でトルクが最大となるため、旋回部材158が開位置に到達する前に旋回部材158の旋回速度を充分減衰させることができ、開位置にて旋回部材158は緩やかに停止することが可能となる。なお、第二の軸部144は相対的に開口部162を周方向片側端部から周方向他側へ向かって周方向に片道移動する。
上述したトルク調整部材02は回転軸が平行な第一の回転部材06及び第二の回転部材08を具備しており、第一の回転部材06及び第二の回転部材08のいずれか一方が駆動回転すると、第二の回転部材08に設けられた係合ピン54が第一の回転部材06に設けられた係合溝42内で回転軸o1を中心とした径方向に移動しながら、係合ピン54と係合溝42との係合によっていずれか他方が従動回転する。係合ピン54が係合溝42内を、回転軸o1を中心とした径方向に沿って移動することで、係合ピン54と回転軸o1との距離が漸次変化するため、上記いずれか一方が駆動回転する際の回転トルクは、その大きさが適宜に調整されていずれか他方に伝達される。そのため、かようなトルク調整部材02とロータリーダンパー56とを組み合わせた本発明によれば、回転トルクの大きさが旋回角度に応じて漸次変化する旋回部材58に対し、ロータリーダンパー56が発生する負荷トルクを旋回角度に応じて漸次変化させて付与させることができ、かくして、旋回部材58に充分な減衰効果を作用させることができる。
以上、本発明に従って構成された組み合わせ(トルク調整部材と機械式ロータリーダンパーとの組み合わせ)について添付した図面を参照して詳述したが、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明を逸脱しない範囲内において適宜の修正や変更が可能である。例えば、図示の実施形態においては、係合溝142は回転軸o1を中心とする径方向に対して直線状に延出していたが、任意の曲線としてもよい。係合溝の形状を変えることで、回転モーメントの大きさを適宜に調整することができる。ロータリーダンパーはトルク調整部材の第一の回転部材及び第二の回転部材のいずれに接続されていてもよい。上述した実施形態においては、ロータリーダンパー156は第一の回転部材106に接続されて、係合ピン154は係合溝142内を径方向外側から内側に向かって移動した後に再度外側へ移動したが、ロータリーダンパーを第二の回転部材に接続した場合には、係合ピンを係合溝内で径方向内側から外側に向かって移動した後に再度内側へ移動させることで、上述した本発明の施形態と同様の作用効果が得られる。
102:トルク調整部材
104:ハウジング
106:第一の回転部材
108:第二の回転部材
142:係合溝
154:係合ピン
156:ロータリーダンパー
o1:(第一の回転部材の)回転軸
o2:(第二の回転部材の)回転軸

Claims (4)

  1. 回転軸が平行な第一の回転部材及び第二の回転部材を具備し、
    前記第一の回転部材は、前記第一の回転部材の回転軸を中心とした径方向に延びる係合溝を、前記第二の回転部材は、前記係合溝に挿通せしめられる係合ピンを夫々備え、
    前記第一の回転部材及び前記第二の回転部材は各々の前記回転軸の回りを所定角度範囲内で回転可能であって、
    前記第一の回転部材及び前記第二の回転部材のいずれか一方が正逆いずれか一方向に駆動回転すると、前記係合ピンが前記係合溝内を前記径方向に沿って往復移動しながら、いずれか他方が従動回転するトルク調整部材と、ロータリーダンパーとの組み合わせにして、
    前記ロータリーダンパーは前記トルク調整部材の前記第一の回転部材又は前記第二の回転部材に接続され、前記ロータリーダンパーは、粘性流体を用いない機械式ロータリーダンパーである、組み合わせ
  2. 前記係合溝は前記径方向に直線状に延びている、請求項1に記載の組み合わせ
  3. 前記第一の回転部材は、前記第一の回転部材の回転軸に対して垂直な第一の回転板を備えており、前記第一の回転板に前記係合溝は形成されている、請求項1又は2に記載の組み合わせ
  4. 内部空間を有する固定のハウジングを具備し、前記ハウジングが前記第一の回転部材及び前記第二の回転部材を回転可能に支持する、請求項1乃至3のいずれかに記載の組み合わせ
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