JP2020023993A - 粒状体ダンパ - Google Patents

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敦士 豊内
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聡 近松
隆久 望月
Takahisa Mochizuki
隆久 望月
英樹 川上
Hideki Kawakami
英樹 川上
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晶久 太田
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Shinichi Sekine
伸一 関根
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祐二 福沢
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Abstract

【課題】抵抗体の変位過程で減衰力を増減させることが可能な粒状体ダンパを提供する。【解決手段】粒状体ダンパAは、ケース18と、抵抗体22と、調節部材37と、粒状体38とを備えている。抵抗体22は、ケース18内に収容され、ケース18に対して相対変位可能である。調節部材37は、ケース18の内面に対して着脱可能である。粒状体38は、ケース18内に収容され、ケース18と抵抗体22に対し相対変位を抑制する抗力を付与する。【選択図】図2

Description

本発明は、粒状体ダンパに関する。
特許文献1には、ケースと、抵抗体と、複数の粒状体とを備えた粒状体ダンパが開示されている。抵抗体は抵抗発生部(ピストン)からロッドを延出させた形態であり、抵抗発生部がケース内に収容され、ロッドはケース外へ突出している。粒状体はケース内に収容されている。抵抗体がロッドの軸線方向に移動すると、ケース内で流動する粒状体に反発力が生じるとともに、粒状体の表面では摩擦力が生じる。これらの反発力と摩擦力は、抵抗体の移動を抑制する減衰力となる。
特開2011−021648号公報
上記の粒状体ダンパは、抵抗体が一方向へ移動する過程で減衰力を一時的に増加又は減少させることはできない。抵抗体の移動過程で減衰力を増減させることで、粒状体ダンパの適用対象が広がる。
本発明は、上記従来の実情に鑑みてなされたものであって、抵抗体の変位過程で減衰力を増減させることが可能な粒状体ダンパを提供することを解決すべき課題としている。
本発明の粒状体ダンパは、ケースと、抵抗体と、調節部材と、複数の粒状体とを備えている。抵抗体は、ケース内に収容され、ケースに対して相対変位可能である。調節部材は、ケースの内面に対して着脱可能である。粒状体は、ケース内に収容され、ケースと抵抗体に対し相対変位を抑制する抗力を付与する。
本発明の粒状体ダンパは、抵抗体が変位すると、ケース内では粒状体が流動し、粒状体の弾性反発力と摩擦力が、ケースと回転子に対し相対変位を抑制する抗力として作用するので、抵抗体に対して減衰力が作用する。ケースの内面に調節部材を取り付けることにより、抵抗体の変位過程において一時的に減衰力を増減することができる。
本発明の粒状体ダンパは、調節部材が抵抗体との対向間隔を変更可能である。この構成によれば、調節部材と抵抗体との対向間隔を変更することによって、減衰力を調節することができる。
本発明の粒状体ダンパは、前記ケースには、前記調節部材を前記抵抗体との対向方向に沿って案内するガイド部が設けられていてもよい。この構成によれば、調節部材をガイド部に沿って移動させることにより、抵抗体との対向間隔の変更を安定して行うことができる。
本発明の粒状体ダンパは、複数の前記調節部材が、前記抵抗体の変位方向に位置ずれして配置されていてもよい。この構成によれば、抵抗体の変位経路における複数箇所で減衰力を増減することができる。
本発明の粒状体ダンパは、前記複数の調節部材が、前記抵抗体の変位方向と交差する方向に位置ずれするように配置されていてもよい。この構成によれば、複数の調節部材を、抵抗体の変位方向において部分的に重なるように配置することが可能である。複数の調節部材が部分的に重なるオーバーラップ領域では、減衰力が増大する。
実施形態1の粒状体ダンパを適用したドアヒンジ及びドアの正面図である。 粒状体ダンパの断面図である。 図2のX−X線断面図である。 図2のY−Y線断面図である。 実施形態2の粒状体ダンパの断面図である。 抵抗体が図5の状態から下方へ移動した状態をあらわす断面図である。 図5のZ−Z線断面図である。
<実施形態1>
以下、本発明を具体化した実施形態1を図1〜図4を参照して説明する。尚、以下の説明において、上下の方向については、図1〜2にあらわれる向きを、そのまま上方、下方と定義する。
図1に示すように、本実施形態1の粒状体ダンパAは、建物のドアヒンジ10と一体化されたものである。ドアヒンジ10は、建物の壁11に設けた開口部12の枠13にドア14を支持するものである。ドア14は、開口部12を閉塞する全閉位置と、開口部12を開放して開口部12から最も遠ざかる全開位置との間で、ドアヒンジ10の上下方向の回転軸15を中心として揺動する。粒状体ダンパAは、ドア14を閉める際に、ドア14に対して揺動速度を低下させる減衰力を付与し、ドア14と枠13との間での挟み込みを防止するとともに、ドア14が閉じたときの音を低減する。
図2に示すように、ドアヒンジ10は、枠13に固定して取り付けられる壁側ヒンジ構成部材16と、ドア14に対し一体的に揺動し得るように取り付けられるドア側ヒンジ構成部材27とを備えて構成されている。壁側ヒンジ構成部材16は、ビス等によって枠13に固定される平板状の壁用ブラケット17と、ケース18とを備えた単一部材である。ケース18は、壁用ブラケット17の側縁部に沿って配され、ドア14の揺動中心となる回転軸15と同軸状の円筒形をなす。
ケース18の内部は作動空間19となっている。ケース18の下端部には、円筒形をなす可動キャップ20がねじ込みによって取り付けられている。可動キャップ20の上面は作動空間19内に臨んでいる。可動キャップ20は、ケース18に対して相対回転させることより、上方又は下方へ移動させることができる。ケース18の上端部には、回転軸15(ケース18)と同軸状の円筒形をなす軸受部材21が取り付けられている。
ケース18には、抵抗体22が回転軸15を中心として相対回転し得るように取り付けられている。抵抗体22は、回転子23と上部ロッド24と下部ロッド25を一体化させた単一部材である。回転子23は、後述する粒状体38に抗力を生じさせるための抗力発生部として機能する。回転子23の回転軸15と直角な断面形状は、非円形(板状)である。したがって、回転子23の外周面におけるケース18の内周面との対向間隔は、部位によって異なる。回転子23の外周面のうちケース18の内周面との対向間隔が最小となる部位は抵抗縁部23Eとなっている。
上部ロッド24は、回転軸15と同軸状の円柱形をなし、回転子23の上端面から上方へ突出した形態である。下部ロッド25は、回転軸15及び上部ロッド24と同軸状の円柱形をなし、回転子23の下端面から下方へ突出した形態である。抵抗体22は、軸受部材21に対し上部ロッド24を相対回転可能に貫通させるとともに、可動キャップ20の中心孔に対し下部ロッド25を相対回転可能に嵌合させた状態で、ケース18に支持されている。上部ロッド24のうちケース18の上方へ突出した上端部は、連結部26となっている。連結部26の外周の回転軸15と直角な断面形状は、平行二面を有する非円形である。
ドア側ヒンジ構成部材27は、ドア用ブラケット28と回転部材29とを備えた単一部材である。ドア用ブラケット28は、平板状をなし、ビス等によってドア14に固定されている。回転部材29は、ドア用ブラケット28の側縁部に沿って配され、回転軸15と同軸状の円筒形をなす。
回転部材29の下端部内周には、ワンウェイクラッチ30が取り付けられている。ワンウェイクラッチ30は、図示は省略するが、インナレースとアウタレースとの間にクラッチ機構を設けた周知形態のものである。ワンウェイクラッチ30は、アウタレースが正方向へ回転するときにはアウタレースの回転力をインナレースへ伝達するが、アウタレースが逆方向へ回転するときにはアウタレースの回転力をインナレースへ伝達せず、アウタレースを空転させる。ワンウェイクラッチ30のアウタレースは、回転部材29の内周(ドア側ヒンジ構成部材27)に対し一体的に回転し得るように固着されている。
ワンウェイクラッチ30のインナレースには、従動部材31が一体回転し得るように固着されている。従動部材31には、従動部材31の下端面に開口する連結孔32が形成されている。連結孔32の内周の回転軸15と直角な断面形状は、連結部26の外周形状と同じく非円形である。連結孔32は、連結部26の外周に対し、上方から同軸状に且つ相対回転不能に嵌合されている。
連結孔32と連結部26の嵌合により、従動部材31(回転部材29)が、抵抗体22に対し一体的に回転し得るように組み付けられている。従動部材31を抵抗体22に組み付けることにより、ドア側ヒンジ構成部材27が抵抗体22を介して壁側ヒンジ構成部材16に組み付けられる。これにより、ドアヒンジ10が構成されるとともに、ドア14がドアヒンジ10を介して枠13(壁11)に対し開閉方向へ揺動し得るように支持される。また、従動部材31を連結部26から取り外すことにより、ドア側ヒンジ構成部材27を持ち上げて壁側ヒンジ構成部材16から離脱すると、ドア14が枠13から外される。
粒状体ダンパAは、上記のケース18と、上記の抵抗体22と、調節部材37と、粒状体38とを備えている。図2〜4に示すように、ケース18の周壁部18Wの内周面には、内周面を浅く凹ませた形態の2つ(複数)の収容凹部33が形成されている。収容凹部33を回転軸15側から見た形状は、概ね方形である。収容凹部33は、回転軸15と平行な一対の内面と、周方向に沿った上下一対の内面とを有している。これら二対の内面は、後述する調節部材37を案内するためのガイド部34として機能する。
2つの収容凹部33は、図3に示すように回転軸15を中心とする周方向において位置ずれし、且つ図2に示すように回転軸15の軸線方向(上下方向)において位置ずれした位置関係となるように配されている。さらに、図3に示すように、上側の収容凹部33の周方向における一方の端部と、下側の収容凹部33の周方向における他方の端部は、回転軸15の軸線方向に見たときに重なるような位置関係となっている。換言すると、上側の収容凹部33と下側の収容凹部33が、周方向において部分的に重なるように配置されている。軸線方向における2つの収容凹部33の形成領域は、回転子23の形成領域と概ね同じ範囲である。
図3,4に示すように、ケース18には、周壁部18Wの外周から収容凹部33まで貫通した形態の雌ネジ孔35が形成されている。雌ネジ孔35には調節ボルト36が取り付けられている。調節ボルト36の長さは、周壁部18Wの厚さ寸法と概ね同じ寸法である。調節ボルト36は、ケース18の外周側から回転させることができるようになっている。
図2〜4に示すように、各収容凹部33には、夫々、調節部材37が取り付けられている。各調節部材37は湾曲した板状をなす。調節部材37の平面視形状(回転軸15の軸線方向と平行に見た形状)は、ケース18の内周面に沿うように概ね円弧状に湾曲した形状である。調節部材37を回転軸15側から見た形状は、概ね方形である。調節部材37を収容凹部33に取り付けた状態では、調節部材37の外周縁部がガイド部34に接触することで、調節部材37が収容凹部33に対し上下方向及び周方向に位置決めされている。調節部材37は、ガイド部34に摺接することにより、回転軸15の軸線と直交する径方向へ移動し得るように案内される。調節部材37の外周面には、調節ボルト36の内周側の端部が当接している。
作動空間19内には、所定の弾性を有するエラストマーからなる複数の粒状体38が収容されている。複数の粒状体38は何れも球状をなし、全ての粒状体38の外径(粒径)は概ね同寸法に設定されている。複数の粒状体38は、ケース18(作動空間19)の内周面と回転子23の外周面との間、上部ロッド24の外周面とケース18の内周面との間、下部ロッド25の外周面とケース18の内周面との間に充填された状態となっている。充填された粒状体38は、抵抗体22の外面とケース18の内周面だけでなく、調節部材37の内周面、軸受部材21の下端面、可動キャップ20の上端面にも当接している。
作動空間19内における粒状体38の充填率は、可動キャップ20を上下動させることにより、例えば60〜80%の範囲で変更できるようになっている。可動キャップ20を上昇させると、作動空間19の容積が減少するので、粒状体38の充填率(密度)が高くなる。可動キャップ20を下降させると、作動空間19の容積が増大するので、粒状体38の充填率(密度)が低くなる。
図3に示すように、収容凹部33に取り付けた2つの調節部材37は、ケース18の内周面と同様、作動空間19に臨んでいる。調節部材37の内周面には粒状体38が当接し、調節部材37の外周面には調節ボルト36の内周側の端部が当接している。調節部材37は、粒状体38の弾力により、径方向外方(調節ボルト36側)へ押圧されているので、調節部材37は収容凹部33に取り付けられた状態に保持されている。調節部材37の外周面に当接している調節ボルト36を回転させると、調節ボルト36がケース18に対し径方向に変位するので、調節部材37は、調節ボルト36に追従しつつガイド部34に摺接しながら径方向へ変位する。
次に、本実施形態1の作用を説明する。全閉状態のドア14を開ける過程では、ドア14の揺動に伴ってドア側ヒンジ構成部材27とワンウェイクラッチ30の外周側リングが逆方向に回転する。外周側リンクが逆方向に回転したときには、ドア側ヒンジ構成部材27から抵抗体22への回転力の伝達がワンウェイクラッチ30によって遮断されるので、作動空間19内では、抵抗体22(回転子23)の回転動作が粒状体38の存在によって抑制される。したがって、ドア側ヒンジ構成部材27とアウタレースが空転することになる。
ドア14を閉める過程では、ドア14の揺動に伴ってドア側ヒンジ構成部材27とワンウェイクラッチ30のアウタレースが、ケース18(壁側ヒンジ構成部材16)に対して正方向へ相対回転する。ドア側ヒンジ構成部材27とアウタレースが正方向に回転すると、ドア側ヒンジ構成部材27の回転力がワンウェイクラッチ30と従動部材31を介して抵抗体22に伝達される。これにより、抵抗体22が、ドア14と一体となってケース18に対して正方向へ相対回転する。作動空間19内では、回転子23の回転に伴って粒状体38が流動し、粒状体38が回転子23で押圧されることによって弾性反発力を生じる。
また、粒状体38の流動にともなって、粒状体38と回転子23との間、粒状体38と作動空間19の内周面との間、粒状体38と調節部材37の内周面との間、粒状体38と可動キャップ20の上面との間、粒状体38と軸受部材21の下面との間、粒状体38同士の間で転がり摩擦や滑り摩擦が生じる。これらの摩擦力は、回転子23の抵抗縁部23Eにおいて大きくなる。上記の弾性反発力と摩擦力は、ケース18に対する抵抗体22の正方向への相対回転とドア14の閉じ方向への揺動を抑制する抗力となり、粒状体ダンパAの減衰力として機能する。この減衰力がドア14に付与されることにより、ドア14の閉じ方向の揺動速度が抑えられるので、ドア14と枠13との間での挟み込みが防止されるとともに、ドア14が閉じたときの音が低減される。
調節部材37の内周面は、作動空間19(ケース18)の内周面よりも径方向内側へ張り出している。つまり、回転子23の抵抗縁部23Eと調節部材37との間の径方向の対向間隔は、抵抗縁部23Eとケース18の内周面(調節部材37が存在しない領域)との間の対向間隔より小さい。この対向間隔が小さい程、粒状体38の密度が高いので、粒状体38の流動に起因する弾性反発力と摩擦が大きくなり、その分、減衰力も大きくなる。
したがって、ドア14の揺動過程(回転子23の回転過程)において、抵抗縁部23Eが調節部材37と非対向の角度範囲では、減衰力が最小となり、抵抗縁部23Eが一方の調節部材37のみと対向する角度範囲へ移行すると、減衰力が増大する。その後、抵抗縁部23Eが上下2つの調節部材37と同時に対向する角度範囲になると、減衰力が最大となる。この後、抵抗縁部23Eは他方の調節部材37のみと対向する角度範囲へ移行するので、減衰力が小さくなる。この後、抵抗縁部23Eが調節部材37と非対向の角度範囲に戻ると、減衰力も最小となる。
また、図3,4に示すように、調節部材37の外面には調節ボルト36が当接し、調節部材37の内周面には粒状体38が弾性的に当接している。したがって、調節ボルト36を回転させて径方向に変位させると、調節部材37は、調節ボルト36に追従しつつガイド部34に摺接しながら径方向へ変位する。調節部材37が抵抗体22(回転子23)に接近する方向へ変位すると、調節部材37の内周面と回転子23の外周面との間の対向間隔が狭まるので、回転子23と調節部材37との間における粒状体38の密度が高まり、減衰力が増大する。また、調節部材37が回転子23から遠ざかる方向へ変位すると、調節部材37と回転子23との間においては、対向間隔が拡がって粒状体38の密度が低くなるので、減衰力が低下する。
本実施形態1の粒状体ダンパAは、ケース18と、抵抗体22と、調節部材37と、複数の粒状体38とを備えている。抵抗体22は、ケース18内に収容され、ケース18に対して相対変位(相対回転)が可能である。調節部材37は、ケース18の内面に対して着脱可能であり、径方向の厚さ寸法の異なる調節部材37に交換することにより、径方向における抵抗体22との対向間隔を変更し、所望の減衰特性を得られるようにチューニングすることが可能である。粒状体38は、ケース18内に収容され、ケース18と抵抗体22に対し相対変位を抑制する抗力を付与する。
この粒状体ダンパAは、抵抗体22が回転すると、ケース18内では粒状体38が流動し、粒状体38の弾性反発力と摩擦力が、ケース18と回転子23に対し相対回転を抑制する抗力として作用するので、抵抗体22に対して減衰力が作用する。ケース18の内面に調節部材37を取り付けることにより、抵抗体22の変位過程において一時的に減衰力を増減することができる。また、調節部材37と抵抗体22との対向間隔を変更すると、減衰力を調節することができる。また、ケース18には、調節部材37を抵抗体22との対向方向(径方向)に沿って案内するガイド部34が設けられているので、調節部材37をガイド部34に沿って移動させることにより、抵抗体22との対向間隔の変更を安定して行うことができる。
2つの調節部材37が、抵抗体22の変位方向(周方向)に位置ずれして配置されているので、抵抗体22の変位経路における複数箇所で減衰力を増減することができる。また、2つの調節部材37は、抵抗体22の変位方向と交差する軸線方向に位置ずれするように配置されている。これにより、2つの調節部材37を、抵抗体22の変位方向(周方向)において部分的に重なるように配置することができた。これにより、2つの調節部材37が部分的に重なるオーバーラップ領域では、減衰力を増大させることができた。
<実施形態2>
次に、本発明を具体化した実施形態2を図5〜図7を参照して説明する。尚、以下の説明において、上下の方向については、図5〜6にあらわれる向きを、そのまま上方、下方と定義する。
本実施形態2の粒状体ダンパBは、家具等の転倒防止用の緩衝手段等として用いられるものである。図5〜7に示すように、粒状体ダンパBは、ケース40と、抵抗体46と、調節部材54と、粒状体55とを備えている。図5,6に示すように、ケース40は、有底円筒状内の本体部41と、本体部41の上端の開口部を閉塞する閉塞部材42とを組付け構成されている。ケース40の内部は作動空間43となっている。本体部41の底壁部44と閉塞部材42には、貫通形態のガイド孔45が形成されている。
抵抗体46は、ケース40に対し、ケース40と同軸状に、且つケース40に対して相対的に上下方向(軸線方向)へ移動し得るように取り付けられている。抵抗体46は、ピストン部47と、上部ロッド48と、下部ロッド49を一体化させた単一部材である。ピストン部47は、ケース40と同軸状の円柱形をなし、作動空間43内に収容されている。ピストン部47は、後述する粒状体55に抗力を生じさせるための抗力発生部として機能する。
上部ロッド48は、ピストン部47の上端面からピストン部47と同軸状に延出し、閉塞部材42のガイド孔45を貫通してケース40の上方へ突出している。下部ロッド49は、ピストン部47の下端面からピストン部47と同軸状に延出し、本体部41の底壁部44のガイド孔45を貫通してケース40の下方へ突出している。上部ロッド48の上端部と下部ロッド49の下端部は、粒状体ダンパBによる制振対象物(例えば、家屋の天井と家具)に連結されている。
ケース40(本体部41)の内周面には、内周面を浅く凹ませた形態の2つ(複数)の収容凹部50が形成されている。収容凹部50を抵抗体46側から見た形状は、概ね方形である。収容凹部50は、抵抗体46の移動方向と平行な一対の内面と、抵抗体46を包囲する周方向に沿った上下一対の内面とを有している。これら二対の内面は、後述する調節部材54を案内するためのガイド部51として機能する。
2つの収容凹部50は、図5,6に示すようにケース40の軸線方向(抵抗体46の移動方向)において位置ずれし、且つ図7に示すように周方向において位置ずれした位置関係となるように配されている。さらに、一方の収容凹部50における下端部と、他方の収容凹部50における上端部は、周方向に見たときに重なるように位置関係となっている。換言すると、周方向の離間した2つの収容凹部50が、軸線方向において部分的に重なるように配置されている。図5,6に示すように、軸線方向における2つの収容凹部50の形成領域は、ピストン部47の移動経路の範囲内に含まれている。図7に示すように、ケース40には、本体部41の外周から収容凹部50まで貫通した形態の雌ネジ孔52が形成されている。雌ネジ孔52には調節ボルト53が取り付けられている。調節ボルト53は、ケース40の外周側から回転させることができるようになっている。
図5〜7に示すように、各収容凹部50には、夫々、調節部材54が取り付けられている。各調節部材54は湾曲した板状をなす。調節部材54の平面視形状(抵抗体46の移動方向と平行に見た形状)は、ケース40の内周面に沿うように概ね円弧状に湾曲した形状である。調節部材54を抵抗体46側から見た形状は、概ね方形である。調節部材54を収容凹部50に取り付けた状態では、調節部材54の外周縁部がガイド部51に接触することで、調節部材54が収容凹部50に対し上下方向及び周方向に位置決めされている。調節部材54は、ガイド部51に摺接することにより、ケース40及び抵抗体46の軸線と直交する径方向へ移動し得るように案内される。調節部材54の外周面には、調節ボルト53の内周側の端部が当接している。
作動空間43内には、所定の弾性を有するエラストマーからなる複数の粒状体55が収容されている。複数の粒状体55は何れも球状をなし、全ての粒状体55の外径(粒径)は概ね同寸法に設定されている。複数の粒状体55は、ケース40(作動空間43)の内周面とピストン部47の外周面との間、上部ロッド48の外周面とケース40の内周面との間、下部ロッド49の外周面とケース40の内周面との間に充填された状態となっている。充填された粒状体55は、ピストン部47の外面とケース40の内周面だけでなく、本体部41の底壁部44の上面と、閉塞部材42の下面にも当接している。
収容凹部50に取り付けた2つの調節部材54は、ケース40の内周面と同様、作動空間43に臨んでいる。調節部材54の内周面には粒状体55が当接し、調節部材54の外周面には調節ボルト53の内周側の端部が当接している。調節部材54は、粒状体55の弾力により、径方向外方(調節ボルト53側)へ押圧されているので、調節部材54は収容凹部50に取り付けられた状態に保持されている。調節部材54の外周面に当接している調節ボルト53を回転させると、調節ボルト53がケース40に対し径方向に変位するので、調節部材54は、調節ボルト53に追従しつつガイド部51に摺接しながら径方向へ変位する。
次に、本実施形態2の作用を説明する。抵抗体46が軸線方向に移動する過程では、作動空間43内でピストン部47が移動し、ピストン部47の移動に伴って粒状体55が流動し、粒状体55は、ピストン部47で軸線方向に押圧されることによって弾性反発力を生じる。
また、粒状体55の流動にともなって、粒状体55とピストン部47との間、粒状体55と作動空間43の内周面との間、粒状体55と調節部材54の内周面との間、粒状体55と底壁部44の上面との間、粒状体55と閉塞部材42の下面との間、粒状体55同士の間で転がり摩擦や滑り摩擦が生じる。これらの摩擦力と上記の弾性反発力は、ケース40に対する抵抗体46の軸線方向への相対移動を抑制する抗力となり、粒状体ダンパBの減衰力として機能する。この減衰力が制振対象物に付与されることにより、制振対象物の移動速度が抑えられるので、制振対象物の揺れを効果的に抑制することができる。
調節部材54の内周面は、作動空間43(ケース40)の内周面よりも径方向内側へ張り出している。つまり、ピストン部47と調節部材54との間の径方向の対向間隔は、ピストン部47とケース40の内周面(調節部材54が存在しない領域)との間の対向間隔より小さい。この対向間隔が小さい程、粒状体55の密度が高いので、粒状体55の流動に起因する弾性反発力と摩擦が大きくなり、その分、減衰力も大きくなる。
したがって、抵抗体46の移動過程において、図6に示すように、ピストン部47が調節部材54と非対向の領域を移動している間は、減衰力が最小となり、ピストン部47が一方の調節部材54のみと対向する領域へ移行すると、減衰力が増大する。その後、図5に示すように、ピストン部47が2つの調節部材54と同時に対向する領域に移行すると、減衰力が最大となる。この後、ピストン部47は他方の調節部材54のみと対向する領域へ移行するので、減衰力が小さくなる。この後、ピストン部47が調節部材54と非対向の領域へ移行すると、減衰力が再び、最小となる。
また、調節部材54の外面には調節ボルト53が当接し、調節部材54の内周面には粒状体55が弾性的に当接している。したがって、調節ボルト53を回転させて径方向に変位させると、調節部材54は、調節ボルト53に追従しつつガイド部51に摺接しながら径方向へ変位する。調節部材54が抵抗体46(ピストン部47)に接近する方向へ変位すると、調節部材54の内周面とピストン部47の外周面との間の対向間隔が狭まるので、ピストン部47と調節部材54との間における粒状体55の密度が高まり、減衰力が増大する。また、調節部材54がピストン部47から遠ざかる方向へ変位すると、調節部材54とピストン部47との間においては、対向間隔が拡がって粒状体55の密度が低くなるので、減衰力が低下する。
本実施形態2の粒状体ダンパBは、ケース40と、抵抗体46と、調節部材54と、複数の粒状体55とを備えている。抵抗体46は、ケース40内に収容され、ケース40に対して軸線方向への相対変位が可能である。調節部材54は、ケース40の内面に対して着脱可能であり、径方向の厚さ寸法の異なる調節部材54に交換することにより、径方向における抵抗体46との対向間隔を変更し、所望の減衰特性を得られるようにチューニングすることが可能である。粒状体55は、ケース40内に収容され、ケース40と抵抗体46に対し相対変位を抑制する抗力を付与する。
この粒状体ダンパBは、抵抗体46が軸線方向に移動すると、ケース40内では粒状体55が流動し、粒状体55の弾性反発力と摩擦力が、ケース40と抵抗体46に対し相対移動を抑制する抗力として作用するので、抵抗体46に対して減衰力が作用する。ケース40の内面に調節部材54を取り付けることにより、抵抗体46の変位過程において一時的に減衰力を増減することができる。また、調節部材54と抵抗体46との対向間隔を変更すると、減衰力を調節することができる。また、ケース40には、調節部材54を抵抗体46との対向方向(径方向)に沿って案内するガイド部51が設けられているので、調節部材54をガイド部51に沿って移動させることにより、抵抗体46との対向間隔の変更を安定して行うことができる。
また、2つの調節部材54が、抵抗体46の変位方向(軸線方向)に位置ずれして配置されているので、抵抗体46の変位経路における複数箇所で減衰力を増減することができる。また、2つの調節部材54は、抵抗体46の変位方向と交差する周方向に位置ずれするように配置されている。これにより、2つの調節部材54を、抵抗体46の変位方向(軸線方向)において部分的に重なるように配置することができた。これにより、2つの調節部材54が部分的に重なるオーバーラップ領域では、減衰力を増大させることができた。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記実施形態1,2では、2つの調節部材を設けたが、調節部材の数は1つだけでもよく、3つ以上でもよい。
(2)上記実施形態1,2では、複数の調節部材を抵抗体の変位方向と交差する方向に位置ずれするように配置したが、複数の調節部材は、抵抗体の変位方向と交差する方向において同じ位置に配置してもよい。
(3)上記実施形態1,2では、複数の調節部材が、抵抗体の変位方向において部分的に重なるように配置されているが、複数の調節部材は、抵抗体の変位方向において部分的に重ならず、互いに異なる個別の領域に配置してもよい。
(4)上記実施形態1,2において、複数の調節部材が、抵抗体を挟んで点対称となるように配置されていてもよい。
(5)上記実施形態1では、ドア側ヒンジ構成部材と抵抗体との間にワンウェイクラッチを設けたが、このようなワンウェイクラッチを設けない形態としてもよい。
(6)上記実施形態1では、粒状体ダンパをドアヒンジに適用したが、実施形態1の粒状体ダンパは、ドアヒンジ以外の機器や装置(例えば、ドアクローザー、便器装置の弁座や弁蓋)にも適用することができる。
A,B…粒状体ダンパ、18,40…ケース、22,46…抵抗体、34,51…ガイド部、37,54…調節部材、38,55…粒状体

Claims (5)

  1. ケースと、
    前記ケース内に収容され、前記ケースに対して相対変位可能な抵抗体と、
    前記ケースの内面に対して着脱可能な調節部材と、
    前記ケース内に収容され、前記ケースと前記抵抗体に対し相対変位を抑制する抗力を付与する複数の粒状体とを備えていることを特徴とする粒状体ダンパ。
  2. 前記調節部材は、前記抵抗体との対向間隔を変更可能であることを特徴とする請求項1記載の粒状体ダンパ。
  3. 前記ケースには、前記調節部材を前記抵抗体との対向方向に沿って案内するガイド部が設けられていることを特徴とする請求項2記載の粒状体ダンパ。
  4. 複数の前記調節部材が、前記抵抗体の変位方向に位置ずれして配置されていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の粒状体ダンパ。
  5. 前記複数の調節部材が、前記抵抗体の変位方向と交差する方向に位置ずれしている配置されていることを特徴とする請求項4記載の粒状体ダンパ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2020176415A (ja) * 2019-04-17 2020-10-29 岡本 耕一 減速装置とそれを解除する解除装置を備えるドアクローザ。
JP7175838B2 (ja) 2019-04-17 2022-11-21 耕一 岡本 シリンダとピストンと排出口とを備える減速器。

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