JP2004239046A - 両開きドアクローザ - Google Patents

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Abstract

【課題】扉の閉じ動作時において前記蓄積した付勢力によって扉が急激に閉作動することを制限する油圧による制動機構を組み込んだ小型の両開きドアクローザを提供する。
【解決手段】ダンパーシャフトと筒体との間に両者の相対回転により付勢力を蓄積できる弾性体を配置するとともに前記ダンパーシャフトと前記筒体とによって油室を形成し、前記油室内にダンパーシャフトの軸方向にピストンネジを前記ダンパーシャフトに摺動自在でかつ非回転状態に取りつけ、さらに前記ピストンネジの外周と前記筒体側とがネジ結合するべく構成し、扉の開く方向によってダンパーシャフトまたは筒体を回転させて前記ピストンネジが油室内を移動可能としたことを特徴とする。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、ばね式ドアクローザ内に油圧による制動機構を組み込んだ両開きドアクローザに関するものであり、特に、一枚の扉の押し方向・引き方向の各々の開き動作において、開き動作時に蓄積した付勢力を利用して扉の閉じ動作を行うことができるとともに、閉じ動作時において前記蓄積した付勢力によって扉が急激に閉作動することを制限する油圧による制動機構を組み込んだ、簡単構造、かつ、扉内にクローザ本体を納めることができる小型の両開きドアクローザに関するものである。
さらに、上記の制動機構を組み込んだ両開きドアクローザにおいて、扉が0点位置から左右90度以上開いた位置で扉の開閉動作を途中で一時的にストップすることができるフリーストップ機構を組み込んだ両開きドアクローザに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
各種店舗等の入口に設けられた両開き扉を支持するドアヒンジ装置として、天井にトップピボット装置を埋め込み、床にフロアヒンジを埋設し、トップピボットのピボット軸とフロアヒンジのピボット軸により、扉を支持するドアヒンジ装置が使用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来のこの種の両方向に開かれる両開き扉は床埋め込みが主流のため、その施工が必要となり、また雨や清掃時には薬品がかかり不具合が発生しやすいなどの問題がある。
【0004】
また、従来、両開き用のドアヒンジ装置として、ばね式ドアクローザを使用したものがあるが、ばね力により扉を閉じる力のみの装置となっており、急激な閉じ動作となるため危険性がある。さらに、現行の中心吊り型クローザではスプリングの巻き方向やピストンネジのねじ切り方向で左右の開き勝手が決まってしまうため両開き構造にすることができない等の問題がある。
【0005】
このような観点から、最近では比較的構造が簡単で、小形化が可能となり、設置した際の露出部分が少なく外観も良好となる両開き型のばね式ドアクローザが提案されている(特許文献1)。また、これとは別に扉の閉じ力を制動・吸収するために油圧力によって扉の閉速度を調節するダンパヒンジ等が提案されている(特許文献2)。
【0006】
【特許文献1】特許第3023649号
【特許文献2】特公平7−18291号
【0007】
例えば、特許文献1に記載されてたばね式ドアクローザ101は、図17に示すように円筒形の本体ケース102内に、先端を突出させた回転軸104が回動可能に配設され、回転軸104の周囲にコイルスプリング(コイルばね)108が外嵌されると共に、回転軸104の上部と下部に係止部材106、107が所定の角度範囲で回動可能に外嵌される。コイルスプリング(コイルばね)108の上端が上側の係止部材106に固定され、コイルスプリング(コイルばね)108の下端が下側の係止部材107に固定される。本体ケース101の上部を覆って取付けた取付板103から内側に突設された係止ピン103bが上側の係止部材106の係止部106bに当接し、本体ケース102の底板105から突設された係止ピン105bが下側の係止部材107の係止部107bに当接する構成となっている。そして、このようなばね式ドアクローザ101は、扉の上部又は下部にその本体ケースを埋設しその取付板を固定することによって取付けられ、ばね式ドアクローザと対向した天井側又はフロア側に取付けられた受け金具に、その回転軸の突出先端を嵌合・固定して装着され、使用される。このため、このばね式ドアクローザは、回転軸の周囲に1本のコイルスプリング(コイルばね)と係止部材を装着しただけの簡単な構造で且つ小形に構成できるため、扉の内部に埋め込むように取付けることができ、外観が目立たず、両開き扉のドアヒンジ装置に有効に使用することができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のようなドアクローザでは、コイルスプリング(コイルばね)の付勢力によって扉を閉鎖方向に付勢することができるため、自動により扉を閉じることができるものの、扉を閉じる時には、制動部がないため、扉が勢い良く閉じることになり使用上で問題がある。こうした問題点を解決するために、現在では、このようなドアクローザとは別に、ダンパー機構を用いる必要がある。しかし、前述した特許文献2に記載のようなねじ式ダンパ機構では片開きにしか用いることができず、両開き用には適用できなかった。
【0009】
また上記のような自閉式のドアヒンジは、扉の開き動作の途中で扉を開放・保持しておくような機能が付加されていないので、例えば扉と床との間に楔状のストッパを差し込んでおくか、フック等の適宜の手段で床側に係止させるなどの措置が必要であり、いずれの場合にも腰を屈める等の手間を要する。このため上述のような問題点を改善するために、特許文献3、特許文献4に開示されているフリーストップ機構等が提案されている。しかし、これらの文献のドアクローザは両開きドアクローザには対応していない。
【0010】
【特許文献3】特開平10−220102号公報
【特許文献4】特開平 9−158605号公報
【0011】
そこで本発明は、従来公知のばね式ドアクローザ内に油圧による制動機構を組み込んだ両開きドアクローザを提供することにより、上記のような従来のドアクローザが持つ問題点を解決することを目的とする。
さらに、本発明は、油圧による制動機構を組み込んだ両開きドアクローザにおいて比較的簡単な構成により扉が0点位置から左右90度以上開いた位置で扉の開閉動作を途中で一時的にストップすることができるフリーストップ機構を組み込んだ両開きドアクローザを提供することにより、上記問題点を解決することを目的とする。
本発明は、ばね式ドアクローザ内に、同軸的に扉の一方側の開き動作と他方側の開き動作とによって油室内のピストンを移動し、扉の戻り時にピストンの移動が油圧によって制限されるようにした制動機構を組み込むことで同軸両開きを可能とし、また、扉内取り付け可能にし、外観のよい両開きドアクローザとすることができる。また、本発明は、フリーストップ機構を組み込むことにより、扉の開き角度が左右90度を越えた位置から連続的にストップ機能を発揮することができる。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成させるために、本発明が採用した技術解決手段は、
枠側に固定される枠側固定部材と、この枠側固定部材に回転自在に取りつけられる扉側固定部材とからなり、前記扉側固定部材内に前記枠側固定部材に取り付けられる出力軸を介して、扉が一方側に開く時に扉の開き動作とともに開き方向に回転する外輪と、扉が他方側に開く時に扉の開き動作とともに開き方向に回転する内輪をそれぞれ回転自在に取りつけ、前記外輪に筒体を取りつけ、前記内輪に前記筒体内に挿入されるダンパーシャフトを取り付け、前記ダンパーシャフトと前記筒体との間に両者の相対回転により付勢力を蓄積できる弾性体を配置するとともに前記ダンパーシャフトと前記筒体とによって油室を形成し、前記油室内にダンパーシャフトの軸方向にピストンネジを前記ダンパーシャフトに摺動自在でかつ非回転状態に取りつけ、さらに前記ピストンネジの外周と前記筒体側とがねじ結合するべく構成し、扉の開く方向によってダンパーシャフトまたは筒体を回転させて前記ピストンネジが油室内を移動可能としたことを特徴とする両開きドアクローザである。
また、前記筒体側とピストンネジのねじ結合は、筒体側に設けたシリンダ内面に形成したねじとピストンネジの外周に形成したねじとが螺合することによって行われることを特徴とする両開きドアクローザである。
また、前記ピストンネジは円筒状をしており、前記ピストンネジの外周が前記シリンダ内面と螺合しており、前記ピストンネジの上部には前記ダンパーシャフトが非回転、かつ、油の流路を有する状態で結合され、また、前記ピストンネジの下部には扉の開き動作によってピストンネジが油室内を速やかに移動可能となるチェック弁が設けられていることを特徴とする両開きドアクローザである。
また、前記ダンパーシャフトおよびピストンネジには、流路調整用の調速棒がピストンネジの軸方向に貫通しており、調速棒とピストンネジとの間に油が通る流路が形成されていることを特徴とする両開きドアクローザである。
また、前記調速棒は、ピストンネジを貫通する部分がテーパ状に形成されており、調速棒を軸方向に移動することにより、ピストンネジとの間の流路面積が調整できるようにしたことを特徴とする両開きドアクローザである。
また、前記調速棒は、枠側固定部材に螺合して取りつけられており、調速棒を回転することにより、調速棒が軸方向に移動しピストンネジとの間の流路面積を調整できることを特徴とする両開きドアクローザである。
また、前記調速棒の回転は調速ギヤを介して回転可能としたことを特徴とする両開きドアクローザである。
また、前記弾性体は前記筒体とダンパーシャフトとによって形成される隙間に、ダンパーシャフトが貫通するように配置したコイルスプリングであることを特徴とする両開きドアクローザである。
また、扉が一方側に開閉する動作に伴い前記枠側固定部材と前記外輪との間、及び前記扉側固定部材と前記内輪とを一体化し、又扉が他方側に開閉する動作に伴い前記枠側固定部材と前記内輪との間、及び前記扉側固定部材と前記外輪とを一体化する係止手段を設けたことを特徴とする両開きドアクローザである。
また、前記係止手段は外輪および内輪にそれぞれ回転自在に設けた回転体が、前記枠側固定部材、前記扉側固定部材側のそれぞれに形成した係合部の係止相手を切り換えることで内輪動作、外輪動作と一方側および他方側に開閉を可能としたことを特徴とする両開きドアクローザである。
また、前記係止手段は外輪および内輪にそれぞれ回転自在に設けた回転体と、前記枠側固定部材の外周面に形成した前記回転体との複数の係合部と、前記扉側固定部材の内周面に形成した前記回転体との複数の係合部とからなることを特徴とする両開きドアクローザである。
また、前記何れかに記載の両開きドアクローザにおいて、前記枠側固定部材に取り付けられる出力軸と、前記外輪および前記内輪との間に扉の自閉動作を任意の位置で開放できるフリーストップ機構を設けたことを特徴とする両開きドアクローザである。
また、前記フリーストップ機構は 枠側固定部材に取り付けられる出力軸と前記外輪、内輪との間に配置される回転部材保持器と、前記回転部材保持器に回転自在に保持され、枠側固定部材に固定された出力軸下部の外周面に形成した係合部および扉側固定部材内周面に形成した係合部に係合する回転部材とを備え、さらに扉が一方側に開閉する動作に伴い前記回転部材保持器と外輪との間、及び前記扉側固定部材と前記内輪とを一体化し、又扉が他方側に開閉する動作に伴い回転部材保持器と前記内輪との間、及び前記扉側固定部材と前記外輪とを一体化する係止手段を設けたことを特徴とする両開きドアクローザである。
また、前記扉側固定部材の内周面に形成した係合部は、前記扉の開閉する角度の位置において、前記回転部材の略直径またはそれ以上の幅に形成したことを特徴とする両開きドアクローザである。
また、前記係止手段は外輪および内輪にそれぞれ回転自在に設けた回転体が、前記回転部材保持器、前記扉側固定部材側のそれぞれに形成した係合部の係止相手を切り換えることで内輪動作、外輪動作と一方側および他方側に開閉を可能としたことを特徴とする両開きドアクローザである。
【0013】
【実施形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は本実施形態に係る両開きドアクローザを扉に取り付けた状態の正面図および側面図、図2は同両開きドアクローザの断面図、図3は同両開きドアクローザの上面図、図4は図2中のA−A断面図、図5は図2中のB−B断面図、図6は外輪、内輪との組付け図、部品図、断面図、図7は同両開きドアクローザの開閉作動時の外輪、内輪の作動図、図8は同両開きドアクローザの右開き方向の油圧機構部断面図、図9は同両開きドアクローザの左開き方向の油圧機構部断面図である。
【0014】
本実施形態に係る両開きドアクローザCLは図1に示すように扉Dの片側の上方部に取りつけられて使用される。この時扉Dの対応する下部は別体のドアヒンジHで回転可能に支持される。
【0015】
両開きドアクローザCLは図2に示すように扉Dの枠側に取り付けた公知のヒンジを形成する軸50に枠側固定部材1が回転不能に嵌合される。具体的には、この枠側固定部材1の中央には、出力軸1eが一体的に固定され、この出力軸1eの中心には図3に示すように前記軸50が挿入されるスプライン孔1aが形成され、このスプライン孔1a内に前記ヒンジの軸50の先端に形成したスプライン軸50aが嵌合して両者が回転不能に結合される構成となっている。
【0016】
枠側固定部材1に固定された出力軸1eには図2に示すように大径部1Aと小径部1Bとが形成されており、この出力軸1eの中心には後述する調速棒2が螺合される孔1bが形成され、この孔1bには、調速ギヤ3aが回転自在に取り付けられており、その一端が前記調速棒2の中心孔に回転不能かつ上下動自在に嵌合されるとともに、前記枠側固定部材1には前記調速ギヤ3aと噛合するための調速ギヤ3bが組み込まれる孔1cが前記孔1bと直交して形成されている。
又、出力軸1eの小径部1B外周には軸受4、4、蓋部材5を介して円筒状の扉側固定部材7が取りつけられ、この構成によって扉側固定部材7が枠側固定部材1に対して回転可能に取り付けることができる構成となっている。なお、図中6は蓋部材5を止めるためのC型止め輪、8は扉と扉側固定部材7とを結合するためのねじ孔であり、このねじ孔8は扉側固定部材7の周囲に適宜複数形成されている。
【0017】
円筒状に形成された扉側固定部材7の内部Sには、図6(c)に示すような上部側に立設した壁部9aを有する円筒状の外輪9、および上部側に立設した壁部10aを有する円筒状の内輪10が嵌合して配置されており、さらに外輪9の内周には前記内輪10の下部に形成した軸部10c(図6(b)参照)が回転自在に嵌合されている。外輪9と内輪10の上部側のそれぞれの壁部9a、10aは外径が同径に形成されて前記内部Sに嵌合しており、さらに外輪9と、内輪10の前記壁部9a、10aには回転体11(本例では鋼球であるが、円形断面のコロでもよい)を保持する切欠部9b、10bが形成されている。
【0018】
また、枠側固定部材1に一体的に固定された出力軸1eの大径部1A外周には図6(a)に示すように前記回転体11が嵌合する断面が円弧状の凹部1dが、さらに扉側固定部材7の内周には前記回転体11が嵌合する断面が円弧状をした凹部7aが図示のように複数形成されており(本例では2個所)、これら、凹部1d、7aおよび回転体11とによって枠側固定部材1の出力軸1eおよび扉側固定部材7と外輪9との係止手段、および枠側固定部材1の出力軸1e及び扉側固定部材7と内輪10との係止手段を形成している(開き方向により係止相手が切り換わる)。さらに枠側固定部材1の出力軸1eには壁部10a、9aに当接して内輪10、外輪9の回転を阻止する突起13が形成されており、また、扉側固定部材7の内周には壁部10a、9aに当接して内輪10、外輪9を回転させる突起14が形成されている。そして、扉が閉じた状態の時には、図6(a)に示すように扉側固定部材7の突起14と枠側固定部材1の出力軸1eの突起13が後述するコイルスプリングの付勢力によって外輪9と内輪10に挟まれて両突起13、14の位置が一致し、中立状態を維持している。
【0019】
外輪9の下部には図2に示すように筒体15の上端が止めピン16によって固定されており、外輪9とともに一体に回転可能に構成されている。また、内輪10の下部にはダンパーシャフト17の上端が回転不能に取り付けられており、ダンパーシャフト17は内輪10とともに一体に回転できる構成となっている。なお、本例では内輪10とダンパーシャフト17とはセレーション結合により固定されているが、ダンパーシャフト17と内輪10とは一体に形成することも可能である。
【0020】
筒体15の内周とダンパーシャフト17の外周との間には弾性体としてコイルスプリング18がダンパーシャフト17を巻回するように配置され、コイルスプリング18の上端は前記筒体15側に適宜固定手段で固定され、またコイルスプリング18の下端はダンパーシャフト17側に適宜固定手段で固定されている。なお、本例では、ダンパーシャフト17に嵌合しているスプリング座19にコイルスプリング18の上端を係止させており、このスプリング座19を回転させて予めコイルスプリング18に捩じり力を蓄積した状態で前記スプリング座19の外周上に形成した凹部19aの筒体15の窓15aからセットピン20をセットすることによりコイルスプリング18の上端を筒体15側に固定できるとともに、コイルスプリング18の下端がダンパーシャフト17の切欠17aに係合した構成を採用しており、この構成により筒体15とダンパーシャフト17とが相対回転した際にコイルスプリング18に所定の捩じり力が蓄積される構成となっている。
【0021】
筒体15の下部内にはシリンダー21が配置され、このシリンダー21は、シリンダー底蓋22と溶接等によって一体に形成され、また、シリンダー底蓋22は筒体15の下部に止めピン23等により固定されている。前記シリンダー21の先端内にはシリンダーヘッド24がシールリング25等によって液密に取りつけられており、このシリンダーヘッド24に前記ダンパーシャフト17が貫通して配置されている。ダンパーシャフト17とシリンダーヘッド24との間にはヘッド用カラー24aとシールリング26が配置されている。そして前記シリンダーヘッド24は、止めピン35によって、シリンダー21とシリンダー21の上部が冠装したダンパー軸受34とを一体に固定している。
【0022】
前記シリンダー21内にはシリンダーヘッド24とシリンダー底蓋22とによって形成された油室27が形成され、この油室27内には油が充満されている。油室27内には、油室27を上部室28および下部室29に区画するピストンネジ30が配置され、前記ピストンネジ30は円筒状をしており、前記ピストンネジ30の外周が前記シリンダー21の内面と螺合しており、前記ピストンネジ30の上部には前記ダンパーシャフト17が非回転、かつ、油の流路を有する状態でスプライン結合され、また、前記ピストンネジ30の下部にはバルブ座30Aが固定されており、このバルブ座30Aに図示のように扉の開き動作によってピストンネジ30が上方に移動する際に上部室28から下部室29に油が速やかに移動可能となるチェック弁31(本例ではボール)が設けられている。またピストンネジ30とダンパーシャフト17の間には図5に示すように上部室28および下部室29を連通する流路(オイル逃げ溝)32が形成されている。
【0023】
前記ピストンネジ30とダンパーシャフト17はセレーションにより結合しており、このピストンネジ30はセレーションに沿って上下動する。この構成により、例えばダンパーシャフト17が非回転の状態で筒体15が回転すると筒体15と一体のシリンダー21が回転し、さらにシリンダー21内面と螺合しているピストンネジ30がシリンダー21の回転によって非回転状態で上方に移動する。また、筒体15と一体のシリンダー21が非回転の状態でダンパーシャフト17が回転すると、ダンパーシャフト17とセレーション結合しているピストンネジ30がダンパーシャフト17と一体になって回転し、これによってシリンダー21に螺合しているピストンネジ30がセレーション結合しているダンパーシャフト17上を上方に移動することになる。
【0024】
またピストンネジ30の前記バルブ座30Aの中央部には調速棒2が貫通しており、この調速棒2はピストンネジ30のバルブ座30Aを貫通する部分がテーパー状に形成されている(本例では下方側から、上方側に向かって次第に径が小さくなるテーパー形状となっている)。したがって前述した枠側固定部材1側に設けた調速ギヤ3bを回転させると出力軸1e内に設けた調速ギヤ3aを介して調速棒2を回転すると、枠側固定部材1の出力軸1eに螺合している調速棒2がピストンネジ30に対して上下することにより、ピストンネジ30に形成した貫通孔と調速棒2との間の隙間を調速棒2のテーパ部によって調節することができ、この隙間部分の流路面積を調整することができるようになっている。また、調速棒2とダンパーシャフト17との間にシールリング33が設けられ、油室27の油が孔1b内に流れ込むことを防止している。なお、調速棒2の上下移動は、ねじ式に限定することなく、手動による引上げ調整等、他の手段を採用することも可能である。また、36、37はシリンダー21の内周とピストンネジ30の外周とをシールするシールリング、バックアプリングである。38はダンパーシャフト17の軸止め輪である。
【0025】
上記構成からなる両開きドアクローザの作動を説明する。
扉が閉じた状態の時には、内輪10、外輪9は図7(b)の0点静止位置をとっている。
この状態から右方向に扉Dを開けると扉Dと固定されている扉側固定部材7が右方向に回転する(図7(c)参照)。この扉側固定部材7の右方向の回転により、扉側固定部材7側に形成されている突起14が内輪10の壁部10aを押しながら、内輪10を右方向に回転する。このとき、内輪10の切欠部10bに保持された回転体11aは扉側固定部材7に形成した凹部7aに係止しながら枠側固定部材1側の出力軸1eの外周を移動するため、扉側固定部材7と内輪10とが一体となった状態で右方向に回転することになる。一方、外輪9側では、枠側固定部材1の出力軸1eの突起13に外輪9の壁部9aが当接して回転を阻止されるとともに、回転体11bが枠側固定部材1の出力軸1eの大径部1Aに形成した凹部1dに移動し嵌合した状態であるため、扉側固定部材7は回転体11bに回転を阻止されることなく移動することができる。このとき、内輪10と一体に固定されたダンパーシャフト17も図8内の開き動作に示すように右方向に回転しコイルスプリング18を捩じりながら、付勢力をコイルスプリング18内に蓄積する。またこれと同時に、ダンパーシャフト17の回転により、ピストンネジ30も右方向に回転する。このピストンネジ30の回転によりピストンネジ30の外周がシリンダー21内面と螺合しているため、ピストンネジ30のみがねじの作用によって上方に移動する。
【0026】
ピストンネジ30の上方への移動により、チェック弁31が開き上部室28の油がチェック弁31を介して下部室29に移動するため、扉Dの開き動作時には制動作用は発揮しない。しかし、扉Dはコイルスプリング18に付勢力を蓄積しながら開くことになるため、扉Dを開いた状態から開放すると、付勢力が蓄積されたコイルスプリング18の作用によって扉Dは閉じ方向に回転する。このとき、図8の閉じ動作に示すようにダンパーシャフト17は前述と逆方向に回転し、ピストンネジ30は下方に移動すると同時にチェック弁31が閉じるため、下部室29からの油は調速棒2とピストンネジ30のバルブ座30Aの貫通孔との間の隙間を通ってのみ移動する。このとき扉側固定部材7は内輪10と一体となっているため扉Dの慣性で離れることはない。したがって、この時隙間を通る油の抵抗が扉Dの閉じ方向の制動作用を発揮することになり、扉Dはゆっくりと閉じることになる。なお、この閉じる速度は調速棒2を調速ギヤ3a、3bを回転し、上下させ隙間の調節を行うことで扉Dの閉じ速度の調整が可能となる。
【0027】
また、扉Dが閉じた状態の時から左方向に扉Dを開けると扉Dと扉Dに固定されている扉側固定部材7が左方向に回転する(図7(a)参照)。この扉側固定部材7の左方向の回転により、扉側固定部材7側に形成されている突起14が外輪9の壁部9aを押しながら、外輪9を左方向に回転する。このとき、外輪9の切欠部9bに保持されている回転体11bは扉側固定部材7に形成した凹部7aに係止しながら、枠側固定部材1の出力軸1eの外周を移動するため、扉側固定部材7と外輪9とが一体となった状態で左方向に回転することになる。一方、内輪10側では、枠側固定部材1の出力軸1eの突起13に内輪10の壁部10aが当接して回転が阻止されるとともに、回転体11aが枠側固定部材1の出力軸1eの大径部1Aに形成した凹部1dに移動し嵌合した状態にあるため、扉側固定部材7は回転体11aに回転を阻止されることなく移動することができる。このとき、外輪9と一体に固定された筒体15も図9の開き動作に示すように左方向に回転しコイルスプリング18を捩じりながら、付勢力をコイルスプリング18内に蓄積する。またこれと同時に、筒体15と一体のシリンダー21も左回転するため、シリンダー21内周に螺合しているピストンネジ30は非回転状態でピストンネジ30のみがねじの作用によって上方に移動する。
【0028】
ピストンネジ30の上方への移動により、チェック弁31が開き上部室28の油がチェック弁31を介して下部室29に移動するため、扉Dの開き動作時は制動作用は発揮しない。しかし、扉Dはコイルスプリング18に付勢力を蓄積しながら開くことになるため、扉Dを開いた状態から開放すると、付勢力が蓄積されたコイルスプリング18の作用によって扉Dは閉じ方向に回転する。このとき、図9の閉じ動作に示すように外輪9は前述と逆方向に回転し、筒体15も逆方向に回転しピストンネジ30は下方に移動すると同時にチェック弁31が閉じるため、下部室29からの油は調速棒2とピストンネジ30のバルブ座30Aの貫通孔との間の隙間を通ってのみ移動する。このとき扉側固定部材7は外輪9と一体となっているため扉の慣性で離れることはない。したがって、この時隙間を通る油の抵抗が扉Dの閉じ方向の制動作用を発揮することになり、扉Dはゆっくりと閉じることになる。なお、この閉じる速度は調速棒2を調速ギヤ3a、3bを回転し、上下させ隙間の調節を行うことで扉Dの閉じ速度の調整が可能となる。
【0029】
以上のように、上記実施形態では一方側又は他方側のどちらの動作においても扉の開き動作時には、弾性体にのみ付勢力を蓄積し、扉の閉じ動作時には、弾性体に蓄積された付勢力を利用して扉を閉じながら、且つ、上部室、下部室への油の移動抵抗によって扉に制動作用を働かせながらゆっくりと扉を閉じることができる。なお、上記詳述した実施形態において、筒体とダンパーシャフトの間に配置するコイルスプリングは、同様の機能を達成できる弾性体であれば、種々の形態を採用することが可能である。
【0030】
次に、上記両開きドアクローザにフリーストップ機構を組み込んだ両開きドアクローザについて図面を参照して説明する。本実施形態は、前述した両開きドアクローザの上部にフリーストップ機構を組み込んだ点に特徴がある。従って、ドアクローザの基本的な構成は前述した実施形態と同様であるので、フリーストップ機構を中心に説明する。なお、上述した実施形態と同じ部材には同一符号を使用する。図10はフリーストップ機構を組み込んだ両開きドアクローザの上部断面図(前述の実施形態中の図2中、上部断面に対応している図面)、図11は扉側固定部材を除いた状態のフリーストップ機構の各部品(出力軸、回転部材保持器(以下ローラ保持器という)、内輪、外輪)の分解説明図、図12はローラ保持器の断面図、側面図、上面図、下面図、図13は図11中のC−C断面に扉側固定部材を組み合わせた断面図、図14は図11中のD−D断面に扉側固定部材を組み合わせた断面図である。
【0031】
図10において枠側固定部材1の中央には、出力軸60が一体的に固定され、この出力軸60の中心には軸50が挿入されるスプライン孔60aが形成され、このスプライン孔60a内に前記軸50の先端に形成したスプライン軸50aが嵌合して両者が回転不能に結合される構成となっている。なお、図中67、68はそれぞれ回転部に設けたブッシュであり、例えば樹脂系及び焼結含油系の材料を使用して形成されている。しかし、同様の機能を奏する他の材料を使用することも可能である。
【0032】
枠側固定部材1に固定された出力軸60の下部外周面には図11に示すように回転部材(以下ローラという)61が係合するローラ溝(係合部)62が形成されており、このローラ溝62は、180度離れた所望の2か所に形成されている(後述する図13参照)。
この出力軸60にブッシュ67を介して回転可能に嵌合されるローラ保持器63は、図11および図12に示すように大径部63aおよび小径部63bからなる略断面逆ハット型をしている。
ローラ保持器63は、中心部に調足棒2が挿入される貫通孔64が形成されており、また図11、図12に示すように大径部63aの上半分には前記ローラ61を保持する側面視U字状の貫通溝63cが180度離れた位置に2か所形成され、さらに大径部63aの下半分には内輪10、外輪9に形成した切欠部10b、9bに保持された回転体11が嵌合する円弧状の凹部63dが形成されている。この凹部63dは前述した実施形態の出力軸1eに形成した凹部1dに対応している。
【0033】
出力軸60およびローラ保持器63、さらに内輪10、外輪9の外周には、図10に示すように扉側固定部材7が配置されている。また図11および図13(図11中のC−C断面図)に示すように、前記扉側固定部材7の内周面には0点静止位置において、前記出力軸60の下部外周面に形成したローラ溝62が18度離れた位置に2か所、ローラ61の略直径の2倍に相当する幅をもった係合部としての溝65が形成されている。この溝65の幅は扉の開閉する角度によってはローラ61の略直径であってもよい。なお、前記溝65は必ずしも2か所形成する必要はなく、61が1個であれば1か所でもよく、また溝65形状もローラ61が嵌合する前記実施形態で説明した円弧状の凹部とすることも可能である。
【0034】
また、内輪10および外輪9と対応するローラ保持器63には前述した実施形態の出力軸1eの大径部1Aに形成した円弧状の凹部1dに相当する円弧状の凹部63dが形成されるとともに、出力軸1eに形成した突起13に対応する突起66が形成されている。そして、ローラ保持器63、内輪10、外輪9、扉側固定部材7とは図14に示すように前述した実施形態と同様の組み合わせ構成となっている。なお、ローラ保持器63、内輪10、外輪9、扉側固定部材7の作動は先述した実施形態と同様であり、詳細な説明は省略する。
【0035】
上記フリーストップ機構の作用を図15を参照して説明する。
図15(ロ)において、扉が閉じた状態の時には、内輪10、外輪9,ローラ保持器63は0点静止位置(前述した実施形態の図7(b)に対応)をとっており、ローラ保持器63と出力軸60および扉側固定部材7も同様に0点静止位置をとっている。
この状態から図15(ハ)に示すように右方向に扉Dを開けると、扉Dと固定されている扉側固定部材7が右方向に回転し、この扉側固定部材7の右方向の回転により、前述した実施形態で述べたように扉Dはコイルスプリング18に付勢力を蓄積しながら開くことになるため、扉Dを開いた状態から開放すると、付勢力が蓄積されたコイルスプリング18の作用によって扉Dは閉じ方向に回転する。このとき、制動作用により扉Dはゆっくりと閉じることになる。
【0036】
また、フリーストップ機構では、先ず、扉Dを閉じた0点静止位置ではローラ保持器63に保持したローラ61が出力軸60に形成したローラ溝62に係合している。ここから、手で扉Dを押し開いていくと、フリーストップ機構側では、扉Dと一体に回転する扉側固定部材7が同方向に回動していく。この時ローラ保持器63はローラ61によって出力軸60と一体になっており、非回転状態となっている。そして、内輪10あるいは外輪9に係合したコイルスプリング18には前述した実施形態と同様に弾性力が蓄積される。したがって、扉Dを途中で放すと、扉Dはコイルスプリング18の弾性力により元に戻る。
【0037】
しかし扉Dの開放を90度に開くと(図15(ハ)参照)、その時ローラ保持器63に保持されているローラ61が出力軸60側に形成したローラ溝62から扉側固定部材7の内周面に形成した幅の広い溝65内に移動し、ローラ61が出力軸60の外周面に移動し、出力軸60とローラ保持器63とのローラ61による結合が解除され、今度はローラ保持器63と扉側固定部材7がローラ61を介して一体となる。この結果、コイルスプリング18には蓄積した弾性力が維持されたまま、扉D側固定部材7はローラ61を溝65内に収容した状態で出力軸60の外周を自由に回転でき、また扉側固定部材7の回転を止めると、その位置で扉Dは停止状態を維持できる。こうして、本例では90度を越えてさらに扉Dを開いても、それ以後は所望の位置で扉Dを任意の位置で停止できる。また扉Dを閉じる時には、90度以内に扉Dが戻るとコイルスプリング18の弾性力の力で、扉Dは自動的の閉じることになる。このとき前述した実施形態で説明した制動作用が働き、扉Dの急激な閉じ作用は回避できる。また反対側に扉Dを開いた時には90度扉Dを開くと図15(イ)に示すように図15(ロ)と同様に同様に作動しフリーストップ状態を得ることができる。
このように本実施形態では扉側固定部材7の内周面に形成する溝65を0点を中心に左右に同じ長さ(ローラ61の略直径分)分ずつ振り分けた幅としたため、扉Dを0点静止位置から左右に90度開いた時点からフリーストップ状態を得ることができる。
【0038】
しかし、片側に90度開いた状態でフリーストップ状態を得るようにするために、図16(ロ)に示すように扉側固定部材7の内周面に形成する溝71を0点を中心にα度ずれた位置にローラ61が嵌合する円弧状凹部とした場合、扉Dを図16(ハ)のように右側に開いた時には、扉Dが90度開いた時点からフリーストップ状態を得ることができる。しかし、扉Dを反対側に開く場合には、図16(イ)に示すように(90+2α)度開かないとフリーストップ状態を得ることができない。このように、扉側固定部材7の内周面に形成する溝71を0点を中心にα度ずれた位置に形成した場合(例えば前述した先行技術、特開平10−220102号公報参照)には、左右の開き角度によりフリーストップ状態を得る開度が異なり、両開きドアークローザ等の場合には不都合が生じる。ただし、両開きクローザであっても、建物の構造上、両開きの角度が相違している場合には、図16に示したようなフリーストップ機構を採用することもできる。
以上のように上記実施例によれば、両開きドアクローザにローラ保持器とローラを付加してフリーストップ機構を構成しており、構成が簡易であるから、小型化に好適である。
【0039】
また、上記実施形態は例示にすぎず、本発明の精神または主要な特徴から逸脱することなく本発明は他の色々な形で実施することができ、限定的に解釈してはならない。
【0040】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように本発明では、ばね式ドアクローザ内に油圧による制動機構を組み込んだため、装置が小型化されるとともに構造が簡略化され、この結果、扉内に両開きドアクローザを納めることができ、施工が容易となり、また雨や清掃時の薬品の影響を受けない。左右どちら側からも押し開くことができるので使用範囲が拡大する、また、本発明は、フリーストップ機構を組み込んだことにより、扉の開き角度が左右90度を越えた位置から連続的にストップ機能を発揮することができる、さらに溝を幅広く形成したため左右どちらでも90度の位置にてフリーストップ機能を発揮することができる、等の優れた作用効果を奏することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態に係る両開きドアクローザを扉に取り付けた状態の正面図および側面図である。
【図2】同両開きドアクローザの断面図である。
【図3】同両開きドアクローザの上面図である。
【図4】図2中のA−A断面図である。
【図5】図2中のB−B断面図である。
【図6】外輪、内輪との組付け図、部品図、断面図である。
【図7】同両開きドアクローザの開閉作動時の外輪、内輪の作動図である。
【図8】同両開きドアクローザの右開き方向の油圧機構部断面図である。
【図9】同両開きドアクローザの左開き方向の油圧機構部断面図である。
【図10】フリーストップ機構を組み込んだ両開きドアクローザの上部断面図である。
【図11】扉側固定部材を除いた状態のフリーストップ機構の各部品(出力軸、ローラ保持器、内輪、外輪)の分解説明図である。
【図12】ローラ保持器の断面図、側面図、上面図、下面図である。
【図13】図11中のC−C断面に扉側固定部材を組合わせた断面図である。
【図14】図11中のD−D断面に扉側固定部材を組合わせた断面図である。
【図15】フリーストップ機構の作動説明図である。
【図16】他のフリーストップ機構の作動説明図である。
【図17】従来のばね式ドアクローザの構成断面図である。
【符号の説明】
1 枠側固定部材
1A 大径部
1B 小径部
1a スプライン孔
1d 凹部
1e 出力軸
2 調速棒
3a 調速ギヤ
3b 調速ギヤ
4 軸受
5 蓋部材
7 扉側固定部材
7a 凹部
8 ねじ孔
9 外輪
9a 壁部
10 内輪
10a 壁部
11(11a、11b) 回転体
9b、10b 切欠部
13 突起
14 突起
15 筒体
16 止めピン
17 ダンパーシャフト
17a 切欠
18 コイルスプリング
19 スプリング座
20 セットピン
21 シリンダー
22 シリンダー底蓋
23 止めピン
24 シリンダーヘッド
25 シールリング
26 シールリング
27 油室
28 上部室
29 下部室
30 ピストンネジ
30A バルブ座
31 チェック弁
32 流路
34 ダンパー軸受
50 軸
50a スプライン軸
60 出力軸
61 ローラ(回転部材)
62 ローラ溝(係合部)
63 ローラ保持器(回転部材保持器)
63a 大径部
63b 小径部
63c 貫通溝
63d 凹部
64 貫通孔
65 溝(係合部)
66 突起
67、68 ブッシュ
71 溝
CL ドアクローザ
D 扉
H ヒンジ
S スペース

Claims (15)

  1. 枠側に固定される枠側固定部材と、この枠側固定部材に回転自在に取りつけられる扉側固定部材とからなり、
    前記扉側固定部材内に前記枠側固定部材に取り付けられる出力軸を介して、扉が一方側に開く時に扉の開き動作とともに開き方向に回転する外輪と、扉が他方側に開く時に扉の開き動作とともに開き方向に回転する内輪をそれぞれ回転自在に取りつけ、
    前記外輪に筒体を取りつけ、前記内輪に前記筒体内に挿入されるダンパーシャフトを取り付け、
    前記ダンパーシャフトと前記筒体との間に両者の相対回転により付勢力を蓄積できる弾性体を配置するとともに前記ダンパーシャフトと前記筒体とによって油室を形成し、前記油室内にダンパーシャフトの軸方向にピストンネジを前記ダンパーシャフトに摺動自在でかつ非回転状態に取りつけ、さらに前記ピストンネジの外周と前記筒体側とがねじ結合するべく構成し、扉の開く方向によってダンパーシャフトまたは筒体を回転させて前記ピストンネジが油室内を移動可能としたことを特徴とする両開きドアクローザ。
  2. 前記筒体側とピストンネジのねじ結合は、筒体側に設けたシリンダ内面に形成したねじとピストンネジの外周に形成したねじとが螺合することによって行われることを特徴とする請求項1に記載の両開きドアクローザ。
  3. 前記ピストンネジは円筒状をしており、前記ピストンネジの外周が前記シリンダ内面と螺合しており、前記ピストンネジの上部には前記ダンパーシャフトが非回転、かつ、油の流路を有する状態で結合され、また、前記ピストンネジの下部には扉の開き動作によってピストンネジが油室内を速やかに移動可能となるチェック弁が設けられていることを特徴とする請求項2に記載の両開きドアクローザ。
  4. 前記ダンパーシャフトおよびピストンネジには、流路調整用の調速棒がピストンネジの軸方向に貫通しており、調速棒とピストンネジとの間に油が通る流路が形成されていることを特徴とする請求項3に記載の両開きドアクローザ。
  5. 前記調速棒は、ピストンネジを貫通する部分がテーパ状に形成されており、調速棒を軸方向に移動することにより、ピストンネジとの間の流路面積が調整できるようにしたことを特徴とする請求項4に記載の両開きドアクローザ。
  6. 前記調速棒は、枠側固定部材に螺合して取りつけられており、調速棒を回転することにより、調速棒が軸方向に移動しピストンネジとの間の流路面積を調整できることを特徴とする請求項4または請求項5に記載の両開きドアクローザ。
  7. 前記調速棒の回転は調速ギヤを介して回転可能としたことを特徴とする請求項6に記載の両開きドアクローザ。
  8. 前記弾性体は前記筒体とダンパーシャフトとによって形成される隙間に、ダンパーシャフトが貫通するように配置したコイルスプリングであることを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれかに記載の両開きドアクローザ。
  9. 扉が一方側に開閉する動作に伴い前記枠側固定部材と前記外輪との間、及び前記扉側固定部材と前記内輪とを一体化し、又扉が他方側に開閉する動作に伴い前記枠側固定部材と前記内輪との間、及び前記扉側固定部材と前記外輪とを一体化する係止手段を設けたことを特徴とする請求項1〜請求項8のいずれかに記載の両開きドアクローザ。
  10. 前記係止手段は外輪および内輪にそれぞれ回転自在に設けた回転体が、前記枠側固定部材、前記扉側固定部材側のそれぞれに形成した係合部の係止相手を切り換えることで内輪動作、外輪動作と一方側および他方側に開閉を可能としたことを特徴とする請求項9に記載の両開きドアクローザ。
  11. 前記係止手段は外輪および内輪にそれぞれ回転自在に設けた回転体と、前記枠側固定部材の外周面に形成した前記回転体との複数の係合部と、前記扉側固定部材の内周面に形成した前記回転体との複数の係合部とからなることを特徴とする請求項9に記載の両開きドアクローザ。
  12. 請求項1〜請求項8の何れかに記載の両開きドアクローザにおいて、前記枠側固定部材に取り付けられる出力軸と、前記外輪および前記内輪との間に扉の自閉動作を任意の位置で開放できるフリーストップ機構を設けたことを特徴とする両開きドアクローザ。
  13. 前記フリーストップ機構は、
    枠側固定部材に取り付けられる出力軸と前記外輪、内輪との間に配置される回転部材保持器と、
    前記回転部材保持器に回転自在に保持され、枠側固定部材に固定された出力軸下部の外周面に形成した係合部および扉側固定部材内周面に形成した係合部に係合する回転部材とを備え、
    さらに扉が一方側に開閉する動作に伴い前記回転部材保持器と外輪との間、及び前記扉側固定部材と前記内輪とを一体化し、又扉が他方側に開閉する動作に伴い回転部材保持器と前記内輪との間、及び前記扉側固定部材と前記外輪とを一体化する係止手段を設けたことを特徴とする請求項12に記載の両開きドアクローザ。
  14. 前記扉側固定部材の内周面に形成した係合部は、前記扉の開閉する角度の位置において、前記回転部材の略直径またはそれ以上の幅に形成したことを特徴とする請求項13に記載され両開きドアクローザ。
  15. 前記係止手段は外輪および内輪にそれぞれ回転自在に設けた回転体が、前記回転部材保持器、前記扉側固定部材側のそれぞれに形成した係合部の係止相手を切り換えることで内輪動作、外輪動作と一方側および他方側に開閉を可能としたことを特徴とする請求項13または請求項14に記載の両開きドアクローザ。
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