JPH06270540A - 光透過性可逆性感熱記録フィルム - Google Patents

光透過性可逆性感熱記録フィルム

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Publication number
JPH06270540A
JPH06270540A JP5057448A JP5744893A JPH06270540A JP H06270540 A JPH06270540 A JP H06270540A JP 5057448 A JP5057448 A JP 5057448A JP 5744893 A JP5744893 A JP 5744893A JP H06270540 A JPH06270540 A JP H06270540A
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JP
Japan
Prior art keywords
hydroxy
light
electron
thermosensitive recording
reversible thermosensitive
Prior art date
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Pending
Application number
JP5057448A
Other languages
English (en)
Inventor
Mitsuhiro Ikeda
光弘 池田
Shigetoshi Hiraishi
重俊 平石
Yasuro Yokota
泰朗 横田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Paper Mills Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Paper Mills Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Paper Mills Ltd filed Critical Mitsubishi Paper Mills Ltd
Priority to JP5057448A priority Critical patent/JPH06270540A/ja
Publication of JPH06270540A publication Critical patent/JPH06270540A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 熱により画像の形成・消去を可逆的に行うこ
とができる光透過性可逆性感熱記録フィルムを提供する
ことである。 【構成】 通常無色ないし淡色の電子供与性染料前駆体
と、加熱後の冷却速度の違いにより該染料前駆体に可逆
的な色調変化を生じせしめる電子受容性化合物とを含有
する光透過性可逆性感熱記録フィルム。炭素数6以上の
脂肪族炭化水素基を少なくとも一つ有するフェノール性
化合物を電子受容性化合物として用いることにより、良
好なコントラストで画像の形成・消去が可能で、日常生
活の環境下で経時的に安定な画像を保持可能な光透過性
可逆性感熱記録フィルムを得ることができた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、加熱により画像形成及
び消去が可能な光透過性可逆性感熱記録フィルムに関す
るものである。更に詳しくは、OHP(オーバーヘッド
プロジェクター)などでスクリーン上へ投影するOHP
フィルム、感光性樹脂のマスクなどに用いるフィルムシ
ート等に使用することができる画像形成及び消去が繰り
返し可能な光透過性可逆性感熱記録フィルムに関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来OHPフィルムや感光性樹脂のマス
クに用いるフィルムシート等の光透過性樹脂フィルムに
画像や文字情報を作像するには、透明ポリエチレンフィ
ルム等の光透過性樹脂フィルムに手書きや印刷等の手法
により油性インキで記録したり、複写機等で静電印刷を
行ったり、溶融型あるいは昇華型熱転写記録を行うなど
して作成していた。一般にこのようなフィルムシート
は、一度画像を形成するとその部分を消去して再び画像
形成前の状態に戻すことは不可能であるため、通常ひと
つの目的に対して一回限りの使用で使い捨てにされてい
た。
【0003】近年、この様な問題に対処するため画像形
成・画像消去が繰り返して可能な可逆性感熱記録材料が
提案されており、例えば、特開昭54−119377号
公報、特開昭63−39377号公報、特開昭63−4
1186号公報では、樹脂母材とこの樹脂母材中に分散
された有機低分子から構成された感熱記録材料が記載さ
れている。しかしこの方法は、熱エネルギーによって感
熱記録材料の透明度を可逆的変化させる物であるため、
画像形成部と画像未形成部のコントラストが不十分であ
る。また、この方法で得られる画像は白濁不透明状態で
あり、OHP(オーバーヘッドプロジェクター)などで
投影した際に、光透過量の少ない白濁不透明な部分がス
クリーン上に黒色で投影されるものである。従って、黒
色以外の色を投影することは不可能である。
【0004】一方、特開平4−29881号公報には、
ロイコ染料と加える熱エネルギーを制御することにより
ロイコ染料を発色及び消色させる顕減色剤から構成され
る可逆性発消色シートが記載されている。顕減色剤は、
ロイコ染料を発色させる酸性基と発色したロイコ染料を
消色させる塩基性基を有する両性化合物で、熱エネルギ
ーの制御により酸性基による発色作用または塩基性基に
よる消色作用の一方を優先的発生させ発色と消色を行う
ものである。しかしこの方法では、熱エネルギーの制御
のみで完全に発色反応と消色反応を切り換えることは不
可能で、両反応がある割合で同時に起こるため、十分な
発色及び消色は行えない。また、塩基性基の消色作用は
常温で発色部にも作用するため、経時的に発色部の濃度
が低下する現象が避けられない。
【0005】このように、従来の技術では良好なコント
ラストで画像の形成・消去が可能で、日常生活の環境下
で経時的に安定な画像を保持可能な可逆性感熱記録フィ
ルムは存在しない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、OH
P(オーバーヘッドプロジェクター)などでスクリーン
上へ投影するOHPフィルム、感光性樹脂のマスクなど
に用いるフィルムシート等に使用することができる画像
形成及び消去が繰り返し可能な光透過性可逆性感熱記録
フィルムを提供することである。更に詳しくは、良好な
コントラストで画像の形成・消去が可能で、日常生活の
環境下で経時的に安定な画像が保持可能であり、更に黒
色以外の画像も形成できる光透過性可逆性感熱記録フィ
ルムを提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、この課題
を解決するため研究を行った結果、通常無色ないし淡色
の電子供与性染料前駆体と、加熱後の冷却速度の違いに
より該染料前駆体に可逆的な色調変化を生じせしめる電
子受容性化合物とを主成分とし、且つ該電子受容性化合
物が炭素数6以上の脂肪族炭化水素基を少なくとも一つ
有するフェノール性化合物である可逆性感熱記録組成物
を、無色または着色した光透過性樹脂フィルム上の少な
くとも片面に塗布するか、または少なくとも一種の無色
または着色した光透過性樹脂母材中に含有させた後、フ
ィルム状に成形することを特徴とする光透過性可逆性感
熱記録フィルムを作成することにより、本課題を解決し
た。本発明の光透過性可逆性感熱記録フィルムおいて、
発色を行うには加熱後の冷却速度が速ければ良く、消去
を行うには加熱後の冷却速度が遅ければ良い。
【0008】本発明による電子受容性化合物としては、
例えば一般式化1で表されるものなどがあるが、本発明
はこれに限定されるものではない。
【0009】
【化1】
【0010】式化1中、nは1以上3以下の整数を、m
は0または1の整数を表す。R1、R2は脂肪族炭化水素
基、アルコキシ基、ハロゲン原子から選ばれる置換基ま
たは水素原子を表し、互いに同一でも異なっていても良
い。R3は脂肪族炭化水素基を表す。Yは式化2で表さ
れる基である。
【0011】また、化1で表される化合物の中、R3
炭素数の多い方が好ましく、R3の炭素数が5以下であ
るものは消色効果が十分ではない。また、R3の炭素数
が23以上であるものは製造コストが高いため、R3
炭素数6以上22以下の脂肪族炭化水素基であるものが
特に好ましい。
【0012】一般式化1で表される化合物は電子受容性
化合物であり、ロイコ染料を発色させる能力を持つにも
係わらず、特異的に消色効果すなわち可逆効果も持ち合
わせていることを本発明者等は見出した。このことは全
く予期しないことであり、通常の感熱記録材料に用いて
いる電子受容性化合物、即ち、2,2−ビス(4−ヒド
ロキシフェニル)プロパン、ビス(4−ヒドロキシフェ
ニル)スルホン、4−ヒドロキシ安息香酸ベンジル等で
はこのような可逆効果は全く見られない。
【0013】
【化2】
【0014】式化2中、l1、l2は各々0または1の
整数を表す。X1、X2は各々少なくとも1つのヘテロ原
子を有する2価の基を表し、互いに同一でも異なってい
ても良い。Arは置換基を有してもよい芳香族基を示
し、化3で表される芳香族基が特に好ましい。
【0015】
【化3】
【0016】式化3中、k1、k2は各々0または1の
整数を表し、X3、X4は各々少なくとも1つのヘテロ原
子を有する2価の基を示し、互いに同一でも異なってい
ても良い。k1が0のとき、R4は脂肪族炭化水素基、
アルコキシ基、ハロゲン原子から選ばれる置換基または
水素原子を表し、k1が1のとき、R4は脂肪族炭化水
素基を示す。また、k2が0のとき、R5は脂肪族炭化
水素基、アルコキシ基、ハロゲン原子から選ばれる置換
基または水素原子を表し、k2が1のとき、R5は脂肪
族炭化水素基を示す。
【0017】式化3中、R4、R5が脂肪族炭化水素基で
あるときには、R4、R5は各々炭素数6以上22以下の
脂肪族炭化水素基であることが特に好ましい。
【0018】また、式化1および式化3中、R1〜R5
脂肪族炭化水素基であるときには、R1〜R5はアルキル
基、シクロアルキル基またはアルケニル基であることが
特に好ましい。
【0019】式化2〜3中、X1〜X4で表される少なく
とも1つのヘテロ原子を有する2価の基としては、例え
ばアミド結合、スルホンアミド結合、エステル結合、炭
酸エステル結合、エーテル結合、スルフィド結合、チオ
エステル結合、カルボニル基、アミノ結合、尿素結合、
チオ尿素結合、ウレタン結合、アゾメチン結合などが挙
げられ、特にアミド結合、スルホンアミド結合、スルフ
ィド結合、尿素結合、アゾメチン結合から選ばれる2価
の基が特に好ましいが、本発明はこれらに限定されるも
のではない。
【0020】また、一般式化1で表される電子受容性化
合物のうち、一般式化4で表される化合物が特に好まし
い。
【0021】
【化4】
【0022】式化4中、n、l1、l2、R1〜R3、A
r、X2は上記と同じである。X5はアミド結合、スルホ
ンアミド結合、スルフィド結合、尿素結合、アゾメチン
結合から選ばれる結合を示す。
【0023】また、式化4中、例えば化5、化6で表さ
れるアミド化合物、化7で表されるスルホンアミド化合
物、化8で表されるスルフィド化合物、化9で表される
尿素化合物、化10、化11で表されるアゾメチン化合
物等が特に好ましい。なお、式化5〜化11中、n、l
1、l2、R1〜R3、Ar、X2は上記と同じである。
【0024】
【化5】
【0025】式化5中、R6は脂肪族炭化水素基または
水素原子を表す。
【0026】
【化6】
【0027】式化6中、R7は脂肪族炭化水素基または
水素原子を表す。
【0028】
【化7】
【0029】式化7中、R8は脂肪族炭化水素基または
水素原子を表す。
【0030】
【化8】
【0031】
【化9】
【0032】
【化10】
【0033】式化10中、R9は脂肪族炭化水素基また
は水素原子を表す。
【0034】
【化11】
【0035】式化11中、R10は脂肪族炭化水素基また
は水素原子を表す。
【0036】次に、本発明による電子受容性化合物とし
て好ましいものの具体例を挙げるが、本発明はこれに限
定されるものではない。
【0037】例えば、式化5で表される如きアミド化合
物としては、4′−ヒドロキシヘプタンアニリド、4′
−ヒドロキシ−3−メチルオクタンアニリド、4′−ヒ
ドロキシトリデカンアニリド、4′−ヒドロキシヘプタ
デカンアニリド、4′−ヒドロキシノナデカンアニリ
ド、3′−ヒドロキシノナデカンアニリド、4′−ヒド
ロキシ−10−オクタデセンアニリド、4′−ヒドロキ
シ−ドカサンアニリド、15−シクロヘキシル−4′−
ヒドロキシペンタデカンアニリド、4′−ヒドロキシ−
5−テトラデセンアニリド、4′−ヒドロキシ−3′−
メチルノナンアニリド、3′−シクロヘキシル−4′−
ヒドロキシヘプタデカンアニリド、3′−アリル−4′
−ヒドロキシペンタデカンアニリド、4′−ヒドロキシ
−3′−メトキシオクタデカンアニリド、3′−クロロ
−4′−ヒドロキシオクタデカンアニリド、3′−ヒド
ロキシドデカンアニリド、2′,4′−ジヒドロキシヘ
プタデカンアニリド、
【0038】4′−ヒドロキシ−4−ヘキシルベンズア
ニリド、4′−ヒドロキシ−4−ドデシルベンズアニリ
ド、4′−ヒドロキシ−4−テトラデシルベンズアニリ
ド、4′−ヒドロキシ−4−オクタデシルベンズアニリ
ド、4′−ヒドロキシ−4−ペンタデシルアミノカルボ
ニルベンズアニリド、4′−ヒドロキシ−4−ヘキシル
カルボニルアミノベンズアニリド、4′−ヒドロキシ−
4−(ヘプチルチオ)ベンズアニリド、4′−ヒドロキ
シ−4−オクタデシルオキシベンズアニリド、4′−ヒ
ドロキシ−4−ドデシルスルホニルベンズアニリド、
4′−ヒドロキシ−4−ノニルスルホニルオキシベンズ
アニリド、4′−ヒドロキシ−4−ドデシルオキシスル
ホニルベンズアニリド、4′−ヒドロキシ−4−ペンタ
デシルアミノスルホニルベンズアニリド、4′−ヒドロ
キシ−4−(N−ペンタデシリデンアミノ)ベンズアニ
リド、4′−ヒドロキシ−4−(N−ヘプタデシリデン
アミノ)ベンズアニリド、
【0039】4′−ヒドロキシ−3,4−ジオクチルオ
キシベンズアニリド、4′−ヒドロキシ−3,4,5−
トリオクタデシルオキシベンズアニリド、4′−ヒドロ
キシ−3−オクチル−4−(オクチルチオ)ベンズアニ
リド、4′−ヒドロキシ−3−(ヘプタデシルチオ)−
5−ペンタデシルオキシベンズアニリド、4′−ヒドロ
キシ−3−ヘプタデシルカルボニルアミノ−5−ドデシ
ルベンズアニリド、4′−ヒドロキシ−3−オクタデシ
ルアミノカルボニル−5−テトラデシルアミノカルボニ
ルベンズアニリド、4′−ヒドロキシ−3−オクタデシ
ルスルホニルアミノ−5−オクタデシルオキシベンズア
ニリド、4′−ヒドロキシ−3−ヘプタデシルオキシス
ルホニル−5−テトラデシルオキシスルホニルベンズア
ニリド、4′−ヒドロキシ−3,5−ビス(N−ドコシ
リデンアミノ)ベンズアニリド、
【0040】4′−ヒドロキシ−4−オクタデシルカル
ボニルアミノベンズアニリド、4′−ヒドロキシ−3−
オクタデシルカルボニルアミノ−5−オクタデシルオキ
シベンズアニリド、4′−ヒドロキシ−3′−メチル−
4−ノニルベンズアニリド、3′−アリル−4′−ヒド
ロキシ−4−ペンタデシルベンズアニリド、4′−ヒド
ロキシ−3′−メトキシ−4−オクタデシルベンズアニ
リド、4′−ヒドロキシ−3′−メチル−4−ノニルオ
キシベンズアニリド、4′−ヒドロキシ−3′−プロピ
ル−4−ノナデシルカルボニルオキシベンズアニリド、
3′−ブチル−4′−ヒドロキシ−4−オクタデシルオ
キシカルボニルベンズアニリド、3′−ヒドロキシ−4
−ペンタデシルカルボニルオキシベンズアニリド、3′
−ヒドロキシ−4−ノナデシルスルホニルベンズアニリ
ド、3′,4′−ジヒドロキシ−4−ヘプタデシルスル
ホニルオキシベンズアニリド、3′,4′,5′−トリ
ヒドロキシ−4−テトラコシルアミノスルホニルベンズ
アニリド、3′,5′−ジヒドロキシ−4−ペンタコシ
ルアミノカルボニルベンズアニリド、3′−ヒドロキシ
−4−(N−ドデシリデンアミノ)ベンズアニリド、N
−〔4−(3−ヒドロキシフェニルアミノカルボニル)
ベンジリデン〕ペンタデシルアミン等が挙げられる。
【0041】また、式化6で表される如きアミド化合物
としては、N−シクロヘキシル−4−ヒドロキシベンズ
アミド、N−シクロヘキシルメチル−4−ヒドロキシベ
ンズアミド、N−オクチル−4−ヒドロキシベンズアミ
ド、N−ドデシル−4−ヒドロキシベンズアミド、N−
オクタデシル−4−ヒドロキシベンズアミド、N−メチ
ル−N−オクタデシル−4−ヒドロキシベンズアミド、
N−オクタコシル−4−ヒドロキシベンズアミド、N−
(3−メチルヘキシル)−4−ヒドロキシベンズアミ
ド、N−(8−オクタデセニル)−4−ヒドロキシベン
ズアミド、
【0042】4−ヒドロキシ−4′−ドデシルベンズア
ニリド、4−ヒドロキシ−4′−テトラデシルベンズア
ニリド、N−メチル−4−ヒドロキシ−4′−オクタデ
シルベンズアニリド、4−ヒドロキシ−4′−オクチル
オキシベンズアニリド、4−ヒドロキシ−4′−オクタ
デシルオキシベンズアニリド、4−ヒドロキシ−4′−
(オクタデシルチオ)ベンズアニリド、4−ヒドロキシ
−4′−ペンチルカルボニルベンズアニリド、4−ヒド
ロキシ−4′−ヘキサデシルカルボニルベンズアニリ
ド、4−ヒドロキシ−4′−ヘプタデシルオキシカルボ
ニルオキシベンズアニリド、4−ヒドロキシ−4′−ド
デシルオキシカルボニルベンズアニリド、4−ヒドロキ
シ−4′−ドコシルオキシカルボニルベンズアニリド、
4−ヒドロキシ−4′−ヘプタデシルカルボニルオキシ
ベンズアニリド、4−ヒドロキシ−4′−シクロヘキシ
ルアミノベンズアニリド、4−ヒドロキシ−4′−オク
チルアミノベンズアニリド、4−ヒドロキシ−4′−オ
クタデシルアミノベンズアニリド、
【0043】4−ヒドロキシ−4′−ヘプチルカルボニ
ルアミノベンズアニリド、4−ヒドロキシ−4′−ヘプ
タデシルカルボニルアミノベンズアニリド、4−ヒドロ
キシ−4′−オクタデシルアミノカルボニルベンズアニ
リド、4−ヒドロキシ−4′−(8−オクタデセニル)
アミノカルボニルベンズアニリド、4−ヒドロキシ−
4′−ドデシルスルフォニルベンズアニリド、4−ヒド
ロキシ−4′−オクチルオキシスルフォニルベンズアニ
リド、4−ヒドロキシ−4′−オクタデシルオキシスル
フォニルベンズアニリド、4−ヒドロキシ−4′−ドデ
シルスルフォニルオキシベンズアニリド、N−4−ヒド
ロキシベンゾイル−N′−オクタデシリデン−1,4−
フェニレンジアミン、N−4−(4−ヒドロキシフェニ
ルカルボニルアミノ)ベンジリデンドデシルアミン、4
−ヒドロキシ−4′−オクチルオキシカルボニルアミノ
ベンズアニリド、4−ヒドロキシ−4′−テトラデシル
オキシカルボニルアミノベンズアニリド、4−ヒドロキ
シ−4′−オクタデシルウレイレンベンズアニリド、
【0044】N−ドデシル−3−ヒドロキシベンズアミ
ド、N−オクタデシル−3,4−ジヒドロキシベンズア
ミド、N−オクタデシル−2,3,4−トリヒドロキシ
ベンズアミド、3−ヒドロキシ−4′−ドデシルオキシ
ベンズアニリド、N−メチル−4−ヒドロキシ−3′−
オクタデシルオキシベンズアニリド、3−ヒドロキシ−
4′−オクチルベンズアニリド、3−ヒドロキシ−4′
−テトラデシルベンズアニリド、N−メチル−3−ヒド
ロキシ−4′−オクタデシルベンズアニリド、N−ドデ
シル−4−ヒドロキシ−3−メチルベンズアミド、3−
メトキシ−4−ヒドロキシ−4′−オクタデシルオキシ
ベンズアニリド、3−アリル−4−ヒドロキシ−4′−
オクタデシルオキシベンズアニリド、3−クロロ−4−
ヒドロキシ−4′−オクタデシルベンズアニリド、N−
オクタデシル−4−ヒドロキシ−2,5−ジメチルベン
ズアミド、N−オクタデシル−4−ヒドロキシ−3−エ
チルベンズアミド、4−ヒドロキシ−4′−オクチルオ
キシ−3′−メチルベンズアニリド、4−ヒドロキシ−
4′−オクタデシルオキシ−3′−クロロベンズアニリ
ド、4−ヒドロキシ−3′,4′−ジデシルオキシベン
ズアニリド、4−ヒドロキシ−3′−オクタデシルアミ
ノ−4′−オクタデシルオキシベンズアニリド、4−ヒ
ドロキシ−2′−クロロ−3′,5′−ジデシルオキシ
ベンズアニリド、4−ヒドロキシ−3′,4′−ジオク
タデシルオキシベンズアニリド、4−ヒドロキシ−4′
−オクチル−3′−メチルベンズアニリド、3−ヒドロ
キシ−4−メチル−4′−テトラデシルベンズアニリ
ド、N−メチル−4−ヒドロキシ−3′−オクタデシル
ベンズアニリドなどが挙げられる。
【0045】式化7で表される如きスルホンアミド化合
物としては、4−(N−オクチルスルホニルアミノ)フ
ェノール、4−(N−ドデシルスルホニルアミノ)フェ
ノール、4−(N−オクタデシルスルホニルアミノ)フ
ェノール、4−(N−メチル−N−オクタデシルスルホ
ニルアミノ)フェノール、4−(N−3−メチルヘキシ
ルスルホニルアミノ)フェノール、
【0046】4′−ヒドロキシ−4−シクロヘキシルベ
ンゼンスルホンアニリド、4′−ヒドロキシ−4−オク
チルベンゼンスルホンアニリド、4′−ヒドロキシ−4
−ドデシルベンゼンスルホンアニリド、4′−ヒドロキ
シ−4−ドデシルオキシベンゼンスルホンアニリド、
4′−ヒドロキシ−4−オクタデシルオキシベンゼンス
ルホンアニリド、4′−ヒドロキシ−4−(ドデシルチ
オ)ベンゼンスルホンアニリド、4′−ヒドロキシ−4
−ヘキシルカルボニルベンゼンスルホンアニリド、4′
−ヒドロキシ−4−ヘキサデシルカルボニルベンゼンス
ルホンアニリド、4′−ヒドロキシ−4−(8−ヘプタ
デセニル)カルボニルベンゼンスルホンアニリド、4′
−ヒドロキシ−4−オクチルオキシカルボニルオキシベ
ンゼンスルホンアニリド、4′−ヒドロキシ−4−ドデ
シルオキシカルボニルベンゼンスルホンアニリド、′−
ヒドロキシ−4−オクタコシルオキシカルボニルベンゼ
ンスルホンアニリド、4′−ヒドロキシ−4−ドデシル
カルボニルオキシベンゼンスルホンアニリド、4′−ヒ
ドロキシ−4−ヘキシルアミノベンゼンスルホンアニリ
ド、4′−ヒドロキシ−4−オクタデシルアミノベンゼ
ンスルホンアニリド、
【0047】4′−ヒドロキシ−4−ヘプタデシルカル
ボニルアミノベンゼンスルホンアニリド、4′−ヒドロ
キシ−4−ドデシルアミノカルボニルベンゼンスルホン
アニリド、4′−ヒドロキシ−4−ドデシルスルホニル
ベンゼンスルホンアニリド、4′−ヒドロキシ−4−オ
クチルオキシスルホニルベンゼンスルホンアニリド、
4′−ヒドロキシ−4−オクタデシルオキシスルホニル
ベンゼンスルホンアニリド、4′−ヒドロキシ−4−ド
デシルスルホニルオキシベンゼンスルホンアニリド、N
−オクチリデン−4−(4−ヒドロキシフェニル)アミ
ノスルホニルアニリン、N−ドデシリデン−4−(4−
ヒドロキシフェニル)アミノスルホニルアニリン、N−
4−(4−ヒドロキシフェニルアミノスルホニル)ベン
ジリデンオクタデシルアミン、4′−ヒドロキシ−4−
オクチルオキシカルボニルアミノベンゼンスルホンアニ
リド、4′−ヒドロキシ−4−オクタデシルオキシカル
ボニルアミノベンゼンスルホンアニリド、4′−ヒドロ
キシ−4−オクタデシルウレイレンベンゼンスルホンア
ニリド、
【0048】3−(N−ドデシルスルホニルアミノ)フ
ェノール、4−(N−オクタデシルスルホンアミノ)カ
テコール、4−(N−オクタデシルスルホンアミノ)レ
ゾルシノール、4−(N−オクタデシルスルホニルアミ
ノ)ピロガロール、4′−ヒドロキシ−3−オクチルオ
キシベンゼンスルホンアニリド、3′−ヒドロキシ−4
−ドデシルオキシベンゼンスルホンアニリド、N−メチ
ル−4′−ヒドロキシ−3−オクタデシルオキシベンゼ
ンスルホンアニリド、3′−ヒドロキシ−4−ドデシル
ベンゼンスルホンアニリド、3−メチル−4−(N−ド
デシルスルホンアミノ)フェノール、4−メチル−3−
(N−テトラデシルスルホンアミノ)フェノール、3′
−メトキシ−4′−ヒドロキシ−4−オクタデシルオキ
シベンゼンスルホンアニリド、3′−クロロ−4′−ヒ
ドロキシ−4−オクタデシルベンゼンスルホンアニリ
ド、4′−ヒドロキシ−2,5−ジメチル−4−オクタ
デシルベンゼンスルホンアニリド、3−メチル−4−
(N−オクタデシルスルホンアミノ)フェノール、4′
−ヒドロキシ−3,4−ジオクタデシルオキシベンゼン
スルホンアニリドなどが挙げられる。
【0049】式化8で表される如きスルフィド化合物と
しては、1−(4−ヒドロキシフェニルチオ)ヘキサ
ン、1−(4−ヒドロキシフェニルチオ)ドデカン、1
−(4−ヒドロキシフェニルチオ)オクタデカン、1−
(3−ヒドロキシフェニルチオ)オクタデカン、1−
(4−ヒドロキシフェニルチオ)ドコサン、1−(4−
ヒドロキシフェニルチオ)テトラコサン、2−ヘプチル
−1−(4−ヒドロキシフェニルチオ)オクタン、1−
(4−ヒドロキシフェニルチオ)−9−オクタデセン、
1−(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニルチオ)オク
タデカン、1−(3−アリル−4−ヒドロキシフェニル
チオ)ヘキサデカン、1−[4−ヒドロキシ−3−
(1,1−ジメチルエチル)フェニルチオ]テトラコサ
ン、1−(4−ヒドロキシ−3−メトキシフェニルチ
オ)オクタデカン、1−(2−エトキシ−4−ヒドロキ
シフェニルチオ)オクタデカン、1−(3−クロロ−4
−ヒドロキシフェニルチオ)オクタデカン、1−(2−
フルオロ−4−ヒドロキシフェニルチオ)オクタデカ
ン、1−(2−ヒドロキシフェニルチオ)オクタン、1
−(3−ヒドロキシフェニルチオ)オクタデカン、1−
(3,4−ジヒドロキシフェニルチオ)オクタデカン、
1−(3,4−ジヒドロキシフェニルチオ)イコサン、
【0050】4′−ヒドロキシ−4−ヘキシルジフェニ
ルスルフィド、4′−ヒドロキシ−4−ドデシルジフェ
ニルスルフィド、4′−ヒドロキシ−4−テトラデシル
ジフェニルスルフィド、4′−ヒドロキシ−4−オクタ
デシルジフェニルスルフィド、4′−ヒドロキシ−4−
オクタデシルカルボニルアミノジフェニルスルフィド、
4′−ヒドロキシ−4−ドデシルオキシジフェニルスル
フィド、4′−ヒドロキシ−4−オクタデシルオキシジ
フェニルスルフィド、4′−ヒドロキシ−4−ドデシル
スルホニルジフェニルスルフィド、4′−ヒドロキシ−
4−オクタデシルオキシスルホニルジフェニルスルフィ
ド、4′−ヒドロキシ−4−オクタデシルスルホニルア
ミノジフェニルスルフィド、4′−ヒドロキシ−4−ト
リデシルカルボニルジフェニルスルフィド、4′−ヒド
ロキシ−4−(N−ヘプタデシリデンアミノ)ジフェニ
ルスルフィド、
【0051】4′−ヒドロキシ−3,4−ジデシルオキ
シジフェニルスルフィド、4′−ヒドロキシ−3,4−
ジオクタデシルオキシジフェニルスルフィド、4′−ヒ
ドロキシ−3−オクチル−4−(オクチルチオ)ジフェ
ニルスルフィド、4′−ヒドロキシ−3−オクタデシル
−5−トリデシルスルホニルジフェニルスルフィド、
4′−ヒドロキシ−3−(ヘプタデシルチオ)−5−ペ
ンタデシルオキシジフェニルスルフィド、4′−ヒドロ
キシ−3−ヘプタデシルカルボニルアミノ−5−ドデシ
ルジフェニルスルフィド、4′−ヒドロキシ−3−オク
タデシルカルボニルアミノ−5−オクタデシルオキシジ
フェニルスルフィド、4′−ヒドロキシ−3−ヘプタデ
シルオキシスルホニル−5−テトラデシルオキシスルホ
ニルジフェニルスルフィド、4′−ヒドロキシ−3,5
−ビス(N−ドコシリデンアミノ)ジフェニルスルフィ
ド、4−(15−シクロヘキシルペンタデシル)−4′
−ヒドロキシジフェニルスルフィド、4′−ヒドロキシ
−4−(5−テトラデセニル)ジフェニルスルフィド、
4′−ヒドロキシ−4−(10−オクタデセニルオキシ
カルボニル)ジフェニルスルフィド、4′−ヒドロキシ
−3′−メチル−4−ノニルジフェニルスルフィド、
【0052】3′−アリル−4′−ヒドロキシ−4−ペ
ンタデシルジフェニルスルフィド、3′−クロロ−4′
−ヒドロキシ−4−オクタデシルジフェニルスルフィ
ド、3′−クロロ−4′−ヒドロキシ−4−オクタデシ
ル−5−ぺンタデシルオキシジフェニルスルフィド、
4′−ヒドロキシ−3′−メチル−4−ノニルオキシジ
フェニルスルフィド、4′−ヒドロキシ−3′−(1−
メチルエチル)−4−ペンタコシルスルホニルアミノジ
フェニルスルフィド、4′−ヒドロキシ−3′−(2−
メチルプロピル)−4−ノナデシルオキシスルホニルジ
フェニルスルフィド、3′−ヒドロキシ−4−ドデシル
ジフェニルスルフィド、3′−ヒドロキシ−4−オクタ
デシルジフェニルスルフィド、2′,4′−ジヒドロキ
シ−4−ヘプタデシルジフェニルスルフィド、3′,
4′−ジヒドロキシ−4−ヘプタデシルジフェニルスル
フィド、3′−ヒドロキシ−4−ドデシルオキシカルボ
ニルジフェニルスルフィド、などが挙げられる。
【0053】式化9で表される如き尿素化合物として
は、N−(4−ヒドロキシフェニル)−N′−ヘキシル
尿素、N−(4−ヒドロキシフェニル)−N′−オクチ
ル尿素、N−(4−ヒドロキシフェニル)−N′−ドデ
シル尿素、N−(4−ヒドロキシフェニル)−N′−オ
クタデシル尿素、N−(4−ヒドロキシフェニル)−
N′−ドコシル尿素、N−(4−ヒドロキシフェニル)
−N′−(2−ヘプチルオクチル)尿素、N−(4−ヒ
ドロキシフェニル)−N′−(14−シクロヘキシルテ
トラデシル)尿素、N−(3−メチル−4−ヒドロキシ
フェニル)−N′−オクタデシル尿素、N−(4−ヒド
ロキシフェニル)−N′−(9−オクタデセニル)尿
素、N−(3−アリル−4−ヒドロキシフェニル)−
N′−オクタデシル尿素、N−[3−(1,1−ジメチ
ルエチル)−4−ヒドロキシフェニル]−N′−オクタ
デシル尿素、N−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシ
フェニル)−N′−オクタデシル尿素、N−(2−ヒド
ロキシフェニル)−N′−オクチル尿素、N−(3−ヒ
ドロキシフェニル)−N′−オクタデシル尿素、N−
(3,4−ジヒドロキシフェニル)−N′−オクタデシ
ル尿素、N−(3,4,5−トリヒドロキシフェニル)
−N′−トリコシル尿素
【0054】N−(4−ヒドロキシフェニル)−N′−
(4−テトラデシルフェニル)尿素、N−(4−ヒドロ
キシフェニル)−N′−(4−ヘキシルフェニル)尿
素、N−(4−ヒドロキシフェニル)−N′−(3,4
−ジオクタデシルフェニル)尿素などが挙げられる。
【0055】式化10で表される如きアゾメチン化合物
としては、N−(4−ヒドロキシベンジリデン)ドデシ
ルアミン、N−(4−ヒドロキシベンジリデン)オクタ
デシルアミン、
【0056】N−(4−ヒドロキシベンジリデン)−
4′−ヘキシルアニリン、N−(4−ヒドロキシベンジ
リデン)−4′−オクチルアニリン、N−(4−ヒドロ
キシベンジリデン)−4′−テトラデシルアニリン、N
−(4−ヒドロキシベンジリデン)−4′−ドデシルオ
キシアニリン、N−(4−ヒドロキシベンジリデン)−
4′−オクタデシルオキシアニリン、N−(4−ヒドロ
キシベンジリデン)−4′−(オクチルチオ)アニリ
ン、N−(4−ヒドロキシベンジリデン)−4′−ヘキ
サデシルカルボニルアニリン、N−(4−ヒドロキシベ
ンジリデン)−4′−オクチルオキシカルボニルアニリ
ン、N−(4−ヒドロキシベンジリデン)−4′−オク
タデシルオキシカルボニルアニリン、N−(4−ヒドロ
キシベンジリデン)−4′−ドデシルカルボニルオキシ
アニリン、N−(4−ヒドロキシベンジリデン)−4′
−テトラデシルカルボニルオキシアニリン、N−(4−
ヒドロキシベンジリデン)−4′−オクタデシルオキシ
カルボニルオキシアニリン、N−(4−ヒドロキシベン
ジリデン)−4′−シクロヘキシルアミノアニリン、N
−(4−ヒドロキシベンジリデン)−4′−ドデシルア
ミノアニリン、
【0057】N−(4−ヒドロキシベンジリデン)−
4′−ヘプタデシルカルボニルアミノアニリン、N−
(4−ヒドロキシベンジリデン)−4′−ドデシルアミ
ノカルボニルアニリン、N−(4−ヒドロキシベンジリ
デン)−4′−オクタデシルアミノカルボニルアニリ
ン、N−(4−ヒドロキシベンジリデン)−4′−ドデ
シルスルフィニルアニリン、N−(4−ヒドロキシベン
ジリデン)−4′−ドデシルスルフォニルアニリン、N
−(4−ヒドロキシベンジリデン)−4′−オクタデシ
ルスルフォニルアニリン、N−(4−ヒドロキシベンジ
リデン)−4′−オクチルオキシスルフォニルアニリ
ン、N−(4−ヒドロキシベンジリデン)−4′−オク
タコシルオキシスルフォニルアニリン、N−(4−ヒド
ロキシベンジリデン)−4′−(3−メチルヘキシル)
オキシスルフォニルアニリン、N−(4−ヒドロキシベ
ンジリデン)−4′−ドデシルスルフォニルオキシアニ
リン、N−(4−ヒドロキシベンジリデン)−4′−
(オクチルチオカルボニル)アニリン、N−(4−ヒド
ロキシベンジリデン)−4′−オクチルオキシカルボニ
ルアミノアニリン、N−(4−ヒドロキシベンジリデ
ン)−4′−オクタデシルオキシカルボニルアミノアニ
リン、N−(4−ヒドロキシベンジリデン)−4′−オ
クタデシルウレイレンアニリン、
【0058】N−(3−ヒドロキシベンジリデン)ドデ
シルアミン、N−(3,4−ジヒドロキシベンジリデ
ン)オクタデシルアミン、N−(2,4−ジヒドロキシ
ベンジリデン)オクタデシルアミン、N−(3,4,5
−トリヒドロキシベンジリデン)オクタデシルアミン、
N−(4−ヒドロキシ−3−メチルベンジリデン)ドデ
シルアミン、N−(3−ヒドロキシ−4−メチルベンジ
リデン)ドデシルアミン、N−(4−ヒドロキシ−α−
メチルベンジリデン)−4′−ドデシルアニリン、N−
(4−ヒドロキシ−α−メチルベンジリデン)−4′−
オクタデシルアニリン、N−(4−ヒドロキシ−3−メ
トキシベンジリデン)ドデシルアミン、等が挙げられ
る。
【0059】式化11で表される如きアゾメチン化合物
としては、N−オクチリデン−4−ヒドロキシアニリ
ン、N−テトラデシリデン−4−ヒドロキシアニリン、
N−オクタデシリデン−4−ヒドロキシアニリン、
【0060】N−(4−ドデシル)ベンジリデン−4′
−ヒドロキシアニリン、N−(4−オクチルオキシ)ベ
ンジリデン−4′−ヒドロキシアニリン、N−(4−オ
クタデシルオキシ)ベンジリデン−4′−ヒドロキシア
ニリン、N−(4−オクタデシルチオ)ベンジリデン−
4′−ヒドロキシアニリン、N−(4−ウンデシルカル
ボニル)ベンジリデン−4′−ヒドロキシアニリン、N
−(4−トリデシルカルボニル)ベンジリデン−4′−
ヒドロキシアニリン、N−(4−ヘプタデシルカルボニ
ル)ベンジリデン−4′−ヒドロキシアニリン、N−
{4−(8−ヘプタデセニリルカルボニル)ベンジリデ
ン}−4′−ヒドロキシアニリン、N−(4−ドデシル
オキシカルボニル)ベンジリデン−4′−ヒドロキシア
ニリン、N−(4−オクタデシルオキシカルボニル)ベ
ンジリデン−4′−ヒドロキシアニリン、N−(4−オ
クチルカルボニルオキシ)ベンジリデン−4′−ヒドロ
キシアニリン、N−(4−オクタデシルカルボニルオキ
シ)ベンジリデン−4′−ヒドロキシアニリン、N−
(4−ヘキシルアミノ)ベンジリデン−4′−ヒドロキ
シアニリン、N−(4−オクタデシルアミノ)ベンジリ
デン−4′−ヒドロキシアニリン、
【0061】N−(4−オクタデシルカルボニルアミ
ノ)ベンジリデン−4′−ヒドロキシアニリン、N−
(4−ドデシルアミノカルボニル)ベンジリデン−4′
−ヒドロキシアニリン、N−(4−オクタデシルアミノ
カルボニル)ベンジリデン−4′−ヒドロキシアニリ
ン、N−(4−ドデシルスルフィニル)ベンジリデン−
4′−ヒドロキシアニリン、N−(4−オクチルスルフ
ォニル)ベンジリデン−4′−ヒドロキシアニリン、N
−(4−ドデシルスルフォニル)ベンジリデン−4′−
ヒドロキシアニリン、N−(4−オクチルスルフォニル
オキシ)ベンジリデン−4′−ヒドロキシアニリン、N
−(4−ドデシルスルフォニルオキシ)ベンジリデン−
4′−ヒドロキシアニリン、N−(4−ドデシルオキシ
スルフォニル)ベンジリデン−4′−ヒドロキシアニリ
ン、N−(4−オクタデシルオキシスルフォニル)ベン
ジリデン−4′−ヒドロキシアニリン、N−(4−オク
チルチオカルボニル)ベンジリデン−4′−ヒドロキシ
アニリン、N−(4−ドデシルオキシカルボニルアミ
ノ)ベンジリデン−4′−ヒドロキシアニリン、N−
(4−オクタデシルオキシカルボニルアミノ)ベンジリ
デン−4′−ヒドロキシアニリン、N−(4−オクタデ
シルウレイレン)ベンジリデン−4′−ヒドロキシアニ
リン、
【0062】N−ドデシリデン−3−ヒドロキシアニリ
ン、N−オクタデシリデン−3,4−ジヒドロキシアニ
リン、N−オクタデシリデン−3,4,5−トリヒドロ
キシアニリン、N−(4−オクタデシル)ベンジリデン
−3′,4′−ジヒドロキシアニリン、N−(4−テト
ラデシル)ベンジリデン−3′−メチル−4′−ヒドロ
キシアニリン、N−(4−テトラデシル−3,5−ジメ
チル)ベンジリデン−4′−ヒドロキシアニリン、N−
(4−テトラデシル)ベンジリデン−2′−クロロ−
4′−ヒドロキシアニリン、N−(4−オクタデシル−
3−メチル)ベンジリデン−3′,4′−ジヒドロキシ
アニリンなどが挙げられる。
【0063】本発明による電子受容性化合物は公知の方
法で製造することができるが、その構造中に大きな脂肪
鎖(疎水基)とフェノール性水酸基(極性基)を有する
為、常温における溶媒溶解性が低いものが多い。それ
故、加熱下で反応を行い、目的とする化合物を製造する
ことが好ましい化合物が多い。
【0064】本発明による電子受容性化合物の幾つかの
具体例について、以下にその合成例を示すが本発明は何
等これに限定されるものではない。
【0065】(合成例1)4′−ヒドロキシ−n−ヘプ
タデカンアニリドの合成例 窒素雰囲気下、p−アミノフェノール(109g)をメ
チルエチルケトン(2000ml)中に懸濁させ、70
℃に加熱する。懸濁液を激しくかくはんしながら、ヘプ
タデカノイルクロリド(152g)を加え、2時間加熱
還流した。この反応液を激しくかくはんしながら、5%
塩酸水溶液500mlを加えた。反応液を室温まで冷却
すると、白色結晶が析出したので減圧下濾別した。メチ
ルエチルケトンで再結晶を行い、目的物150gを得
た。収率80%。融点137℃。
【0066】(合成例2)4′−ヒドロキシ−n−ノナ
デカンアニリドの合成例 窒素雰囲気下、p−アミノフェノール(109g)をメ
チルエチルケトン(2000ml)中に懸濁させる。こ
の懸濁液にトリエチルアミン(253g)を加えた後、
ノナデカノイルクロリド(331g)を加え、2時間加
熱還流した。反応液を室温まで冷却すると、白色結晶が
析出したので減圧下濾別した。メチルエチルケトンより
再結晶を行い、目的物323gを得た。収率80%。融
点138℃。
【0067】(合成例3)4´−ヒドロキシ−4−n−
オクタデシルオキシベンズアニリドの合成例 窒素雰囲気下、4−n−オクタデシルオキシ安息香酸
(100.0g)及びジメチルホルムアミド(5ml)
をクロロホルム(800ml)に懸濁させ、ここに塩化
チオニル33.4gを加えた。滴下終了後1時間加熱還
流し、対応する酸クロリドを合成した。反応液を冷却
後、この溶液にp−アミノフェノール30.8g及びト
リエチルアミン28.6gを加え、2時間加熱還流をし
た。反応液を室温まで冷却すると、白色結晶が析出した
ので減圧下濾別した。この結晶を蒸留水にて洗浄した
後、イソプロパノールより再結晶を行い、目的物98.
7gを得た。収率80%。融点193℃。
【0068】(合成例4)N−n−オクタデシル−4−
ヒドロキシベンズアミドの合成例 窒素雰囲気下、4−アセトキシ安息香酸(100.0
g)およびジメチルホルムアミド(3ml)をクロロホ
ルム(500ml)に懸濁させ、ここに塩化チオニル
(79.2g)を約30分かけて滴下する。滴下終了
後、1時間加熱還流し、対応する酸クロリドを合成し
た。反応液を冷却後、この溶液にn−オクタデシルアミ
ン(149.6g)およびトリエチルアミン(67.4
g)を加え、3時間加熱還流をした。反応液を室温まで
冷却すると、白色結晶が析出したので減圧下濾別した。
この結晶を蒸留水にて洗浄した後、イソプロパノールよ
り再結晶を行い、N−n−オクタデシル−4−アセトキ
シベンズアミド(206.0g)を得た。収率86%。
融点106℃。これを、1,4−ジオキサン(1000
ml)に懸濁させ、ここにKOH水溶液(50%)(1
60.7g)を加えた。反応溶液の温度を40〜45℃
に保ち、一昼夜反応させた。反応終了後、室温まで冷却
し希塩酸を加えると白色結晶が析出したので減圧下濾別
した。この結晶を蒸留水にて洗浄した後、クロロホルム
より再結晶を行い、目的物(137.6g)を得た。収
率74%。融点105℃。
【0069】(合成例5)4−ヒドロキシ−4´−n−
オクタデシルオキシベンズアニリドの合成例 窒素雰囲気下、4−アセトキシ安息香酸(100.0
g)およびジメチルホルムアミド(3ml)をクロロホ
ルム(800ml)に懸濁させ、ここに塩化チオニル
(79.2g)を約30分かけて滴下する。滴下終了
後、1時間加熱還流し、対応する酸クロリドを合成し
た。反応液を冷却後、この溶液にn−オクタデシルオキ
シベンズアニリン(200.0g)およびトリエチルア
ミン(67.4g)を加え、3時間加熱還流をした。反
応液を室温まで冷却すると、白色結晶が析出したので減
圧下濾別した。この結晶を蒸留水にて洗浄した後、イソ
プロパノールより再結晶を行い、4−アセトキシ−4´
−n−オクタデシルオキシベンズアニリド(255.8
g)を得た。収率88%。融点154℃。これを、1,
4−ジオキサン(1000ml)に懸濁させ、ここにK
OH水溶液(50%)(164.4g)を加えた。反応
溶液の温度を40〜45℃に保ち、一昼夜反応させた。
反応終了後、室温まで冷却し希塩酸を加えると白色結晶
が析出したので減圧下濾別した。この結晶を蒸留水にて
洗浄した後、クロロホルムより再結晶を行い、目的物
(169.4g)を得た。収率72%。融点170℃。
【0070】(合成例6)4−ヒドロキシ−3´,4´
−ジ−n−デシルオキシベンズアニリドの合成例 窒素雰囲気下、4−アセトキシ安息香酸(100.0
g)およびジメチルホルムアミド(3ml)をクロロホ
ルム(800ml)に懸濁させ、ここに塩化チオニル
(79.2g)を約30分かけて滴下する。滴下終了
後、1時間加熱還流し、対応する酸クロリドを合成し
た。反応液を冷却後、この溶液に3´,4´−ジ−n−
デシルオキシベンズアニリン(225.1g)およびト
リエチルアミン(67.4g)を加え、3時間加熱還流
をした。反応液を室温まで冷却すると、白色結晶が析出
したので減圧下濾別した。この結晶を蒸留水にて洗浄し
た後、イソプロパノールより再結晶を行い、4−アセト
キシ−3´,4´−ジ−n−デシルオキシベンズアニリ
ド(280.5g)を得た。収率89%。融点117
℃。これを、1,4−ジオキサン(1000ml)に懸
濁させ、ここにKOH水溶液(50%)(166.3
g)を加えた。反応溶液の温度を40〜45℃に保ち、
一昼夜反応さた。反応終了後、室温まで冷却し希塩酸を
加えると白色結晶が析出したので減圧下濾別した。この
結晶を蒸留水にて洗浄した後、クロロホルムより再結晶
を行い、目的物(215.6g)を得た。収率83%。
融点137℃。
【0071】(合成例7)4−ヒドロキシ−3´,4´
−ジ−n−オクタデシルオキシベンズアニリドの合成例 窒素雰囲気下、4−アセトキシ安息香酸(100.0
g)およびジメチルホルムアミド(3ml)をクロロホ
ルム(800ml)に懸濁させ、ここに塩化チオニル
(79.2g)を約30分かけて滴下する。滴下終了
後、1時間加熱還流し、対応する酸クロリドを合成し
た。反応液を冷却後、この溶液に3´,4´−ジ−n−
オクタデシルオキシベンズアニリン(349.7g)お
よびトリエチルアミン(67.4g)を加え、3時間加
熱還流をした。反応液を室温まで冷却すると、白色結晶
が析出したので減圧下濾別した。この結晶を蒸留水にて
洗浄した後、イソプロパノールより再結晶を行い、4−
アセトキシ−3´,4´−ジ−n−オクタデシルオキシ
ベンズアニリド(351.7g)を得た。収率80%。
融点107℃。これを、1,4−ジオキサン(1000
ml)に懸濁させ、ここにKOH水溶液(50%)(1
49.5g)を加えた。反応溶液の温度を40〜45℃
に保ち、一昼夜反応させた。反応終了後、室温まで冷却
し希塩酸を加えると白色結晶が析出したので減圧下濾別
した。この結晶を蒸留水にて洗浄した後、クロロホルム
より再結晶を行い、目的物(277.5g)を得た。収
率82%。融点133℃。
【0072】(合成例8)4−(N−オクタデシルスル
ホニルアミノ)フェノールの合成例 窒素雰囲気下、オクタデカンスルホン酸ナトリウム(3
57g)をジメチルホルムアミド(600ml)に懸濁
させ、ここに塩化チオニル(119g)を約30分かけ
て滴下する。滴下終了後、80℃で1時間加熱し、対応
するスルホン酸クロリドを合成した。反応液を冷却後、
この溶液にp−アミノフェノール(109g)およびト
リエチルアミン(202g)を加え、3時間加熱還流を
した。反応終了後、反応液を水に注ぐと白色固体が析出
した。5%塩酸を加えpHを酸性にした後、白色固体を
減圧下濾別した。メチルエチルケトンより再結晶を行
い、目的物(302g)を得た。収率71%。融点14
2℃。
【0073】(合成例9)1−(4−ヒドロキシフェニ
ルチオ)−n−オクタデカンの合成例 窒素雰囲気下、p−ヒドロキシチオフェノール(126
g)をジメチルホルムアミド(600ml)に溶解し、
炭酸カリウム(152g)を加えた。ここにオクタデシ
ルクロリド(318g)を加え、80℃で2時間加熱し
た。反応終了後、反応液を水に注ぐと白色固体が析出し
た。5%塩酸を加えpHを酸性にした後、白色固体を減
圧下濾別した。メチルエチルケトンより再結晶を行い、
目的物(261g)を得た。収率70%。融点95℃。
【0074】(合成例10)4´−ヒドロキシ−4−n
−オクダデシルオキシジフェニルスルフィドの合成例 窒素雰囲気下、4,4´−ジヒドロキシジフェニルスル
フィド(100.0g)、n−オクタデシルブロマイド
(179.0g)および炭酸カリウム(89.0g)をジ
メチルホルムアミド(1000ml)に加え、反応溶液
を90〜100℃に保ち3時間反応させた。反応終了
後、反応液を氷水にあけると、白色結晶が析出したので
減圧下濾別した。この結晶を蒸留水にて洗浄した後、イ
ソプロパノールより再結晶を行い、結晶化したビスアル
キル体を濾別した。濾液を濃縮し残渣をn−ヘキサンに
懸濁加熱し、熱時濾過を行った。その濾液を濃縮し、目
的物(70.8g)を得た。収率28%。融点81℃。
【0075】(合成例11)4´−ヒドロキシ−4−n
−ヘプタデシルカルボニルアミノジフェニルスルフィド
の合成例 窒素雰囲気下、ステアリン酸(100.0g)およびジ
メチルホルムアミド(3ml)をクロロホルム(500
ml)に懸濁させ、ここに塩化チオニル(50.2g)
を約30分かけて滴下した。滴下終了後、1時間加熱還
流し、対応する酸クロリドを合成した。窒素雰囲気下、
4´−ヒドロキシ−4−n−アミノジフェニルスルフィ
ド(76.4g)およびトリエチルアミン(42.4g)
をクロロホルム(500ml)に懸濁し、懸濁液を激し
く攪拌しながら、冷却した先ほどの酸クロリドを加え、
3時間加熱還流をした。反応液を室温まで冷却すると、
白色結晶が析出したので減圧下濾別した。この結晶を蒸
留水にて洗浄した後、イソプロパノールより再結晶を行
い、目的物(122.4g)を得た。収率72%。融点
143℃。
【0076】(合成例12)N−(4−ヒドロキシフェ
ニル)−N′−n−オクタデシル尿素の合成例 窒素雰囲気下、p−アミノフェノール(109g)をメ
チルエチルケトン(2000ml)中に懸濁させ、70
℃に加熱する。懸濁液を激しくかくはんしながら、n−
オクタデシルイソシアネート(296g)を約30分か
けて滴下する。この時、反応熱が発生する為、反応液の
温度を70〜75℃に保つ速度でn−オクタデシルイソ
シアネートを滴下する。滴下終了後、反応溶液の温度を
75〜80℃に上げ、更に30分反応させる。反応終了
後、室温まで冷却すると、白色固体が析出する。ろ過し
て溶媒を除去し、減圧乾燥すると、ほぼ純粋な目的物
(385g)が得られる。収率95%。融点144℃。
【0077】(合成例13)N−(4−ヒドロキシベン
ジリデン)−n−オクタデシルアミンの合成例 窒素雰囲気下、p−ヒドロキシベンズアルデヒド99.
6g、n−オクダデシルアミン200.0g及びp−ト
ルエンスルホン酸13.4gをトルエン1200mlに
加え、加熱還流すると同時に共沸する水を除去した。約
2時間後、反応液を室温まで冷却すると結晶が析出した
のでこれを減圧下濾別した。この結晶をイソプロパノー
ルから再結晶を行い、目的物207.9gを得た。収率
75%。融点101℃。
【0078】(合成例14)N−(4−ヒドロキシベン
ジリデン)−4−n−オクダデシルオキシアニリンの合
成例 窒素雰囲気下、p−ヒドロキシベンズアルデヒド99.
6g、n−オクダデシルアニリン250.0g及びp−
トルエンスルホン酸12.5gをトルエン2000ml
に加え、加熱還流すると同時に共沸する水を除去した。
約3時間後、反応液を室温まで冷却すると結晶が析出し
たのでこれを減圧下濾別した。この結晶をイソプロパノ
ールから再結晶を行い、目的物225.4gを得た。収
率70%。融点125℃。
【0079】(合成例15)N−(4´−n−オクタデ
シルオキシ)ベンジリデン−4−ヒドロキシアニリンの
合成例 窒素雰囲気下、p−オクタデシルオキシベンズアルデヒ
ド100.0g、p−アミノフェノール32.0g及びp
−トルエンスルホン酸4.8gをトルエン1000ml
に加え、加熱還流すると同時に共沸する水を除去した。
約2時間後、反応液を室温まで冷却すると結晶が析出し
たのでこれを減圧下濾別した。この結晶をイソプロパノ
ールから再結晶を行い、目的物101.9gを得た。収
率82%。融点115℃。
【0080】本発明による電子受容性化合物はそれぞれ
1種または2種以上を混合して使用してもよく、通常無
色ないし淡色の染料前駆体に対する本発明による電子受
容性化合物の使用量は、5〜5000重量%、好ましく
は10〜3000重量%である。
【0081】本発明に用いられる通常無色ないし淡色の
電子供与性染料前駆体としては一般に感圧記録紙、感熱
記録紙、感光感圧紙、通電感熱記録紙、感熱転写紙等に
用いられるものに代表されるが、特に制限されるもので
はない。具体的な例としては、例えば下記に挙げるもの
などがあるが、本発明はこれに限定されるものではな
い。
【0082】(1)トリアリールメタン系化合物 3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジ
メチルアミノフタリド(クリスタルバイオレットラクト
ン)、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)フ
タリド、3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−
(1,2−ジメチルインドール−3−イル)フタリド、
3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−(2−メチ
ルインドール−3−イル)フタリド、3−(p−ジメチ
ルアミノフェニル)−3−(2−フェニルインドール−
3−イル)フタリド、3−(p−ジメチルアミノフェニ
ル)−3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−
イル)フタリド、3,3−ビス(1,2−ジメチルイン
ドール−3−イル)−5−ジメチルアミノフタリド、
3,3−ビス(1,2−ジメチルインドール−3−イ
ル)−6−ジメチルアミノフタリド、3,3−ビス(9
−エチルカルバゾール−3−イル)−5−ジメチルアミ
ノフタリド、3,3−ビス(2−フェニルインドール−
3−イル)−5−ジメチルアミノフタリド、3−p−ジ
メチルアミノフェニル−3−(1−メチルピロール−2
−イル)−6−ジメチルアミノフタリド等、
【0083】(2)ジフェニルメタン系化合物 4,4′−ビス(ジメチルアミノフェニル)ベンズヒド
リルベンジルエーテル、N−クロロフェニルロイコオー
ラミン、N−2,4,5−トリクロロフェニルロイコオ
ーラミン等、
【0084】(3)キサンテン系化合物 ローダミンBアニリノラクタム、ローダミンB−p−ク
ロロアニリノラクタム、3−ジエチルアミノ−7−ジベ
ンジルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−オ
クチルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−フ
ェニルフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−クロロフ
ルオラン、3−ジエチルアミノ−6−クロロ−7−メチ
ルフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(3,4−ジ
クロロアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7
−(2−クロロアニリノ)フルオラン、3−ジエチルア
ミノ−7,8−ベンゾフルオラン
【0085】3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−ア
ニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−トリル)ア
ミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ピペ
リジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−
(N−エチル−N−トリル)アミノ−6−メチル−7−
フェネチルフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(4
−ニトロアニリノ)フルオラン、3−ジブチルアミノ−
6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−メチ
ル−N−プロピル)アミノ−6−メチル−7−アニリノ
フルオラン、3−(N−エチル−N−イソアミル)アミ
ノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−
メチル−N−シクロヘキシル)アミノ−6−メチル−7
−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−テトラ
ヒドロフリル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフル
オラン等、
【0086】(4)チアジン系化合物 ベンゾイルロイコメチレンブルー、p−ニトロベンゾイ
ルロイコメチレンブルー等、
【0087】(5)スピロ系化合物 3−メチルスピロジナフトピラン、3−エチルスピロジ
ナフトピラン、3,3′−ジクロロスピロジナフトピラ
ン、3−ベンジルスピロジナフトピラン、3−メチルナ
フト−(3−メトキシベンゾ)スピロピラン、3−プロ
ピルスピロベンゾピラン等
【0088】前記通常無色ないし淡色の染料前駆体はそ
れぞれ1種または2種以上を混合して使用してもよい。
【0089】本発明の光透過性可逆性感熱記録フィルム
の製造方法としては、通常無色ないし淡色の電子供与性
染料前駆体と、本発明による電子受容性化合物とを主成
分とする可逆性感熱記録組成物を光透過性フィルム支持
体上に塗布して可逆性感熱記録層を形成する方法と、該
可逆性感熱記録組成物を光透過性樹脂母材中に含有させ
た後、フィルム状に成形する方法等が挙げられる。
【0090】樹脂母材または基材となる光透過性フィル
ムとしては、フィルム化が可能であり、光透過性があれ
ば特に制約されないが、機械的安定性、成膜性のよい樹
脂が好ましい。具体例としては、ポリエチレン、ポリプ
ロピレン、ポリイソブチレン等およびエチレン/プロピ
レン共重合体、ポリスチレン、ポリブチレン、ポリペン
テン、ポリアクリル酸エステル、ポリ塩化ビニル、ポリ
エチレンテレフタレートの如き線状ポリエステル、ナイ
ロンの如きポリアミド、ポリカーボネートおよびセルロ
ースエステル、更にエチレン/酢酸ビニル共重合体の如
き上述のモノマーの共重合体。ポリビニルアルコールお
よびポリビニルブチラール等の変性ポリビニルアルコー
ル樹脂。塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル
/酢酸ビニル/ビニルアルコール共重合体、塩化ビニル
/酢酸ビニル/マレイン酸共重合体、塩化ビニル/アク
リレート共重合体等の塩化ビニル系共重合体。ポリ塩化
ビニリデン、塩化ビニリデン/塩化ビニル共重合体、塩
化ビニリデン/アクリロニトリル共重合体等の塩化ビニ
リデン系共重合体。ポリエステル、ポリアミド、ポリア
クリレート、ポリメタクリレート、アクリレート/メタ
クリレート共重合体、スチレン/ブタジエン共重合体、
シリコン樹脂等が挙げられる。これらは単独で使用して
も2種以上を併用して使用してもよい。また、特に好ま
しくは、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニ
ルおよびポリエチレンテレフタレートがよい。また、塗
工性を改良する為に、易接着処理、コロナ処理等の表面
処理を施してもよい。
【0091】本発明の光透過性可逆性感熱記録フィルム
の具体的製造方法について述べるが、本発明はこれに限
定されるものではない。
【0092】通常無色ないし淡色の電子供与性染料前駆
体と、本発明による電子受容性化合物とを主成分とする
可逆性感熱記録組成物を光透過性フィルム支持体上に塗
布して可逆性感熱記録層を形成して光透過性可逆性感熱
記録フィルムを製造する方法において、該染料前駆体
と、本発明による電子受容性化合物を可逆性感熱記録層
に含有させる方法としては、各々の化合物を単独で溶媒
に溶解もしくは分散媒に分散してから混合する方法、各
々の化合物を混ぜ合わせてから溶媒に溶解もしくは分散
媒に分散する方法、各々の化合物を加熱溶解し均一化し
た後冷却し、溶媒に溶解もしくは分散媒に分散する方法
等が挙げられるが特定されるものではない。
【0093】また、可逆性感熱記録層の強度を向上する
等の目的でバインダーを可逆性感熱記録層中に添加する
事も可能である。本発明に用いるバインダーの具体例と
しては、デンプン類、ヒドロキシエチルセルロース、メ
チルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ゼラチ
ン、カゼイン、ポリビニルアルコール、変性ポリビニル
アルコール、ポリアクリル酸ソーダ、アクリル酸アミド
/アクリル酸エステル共重合体、アクリル酸アミド/ア
クリル酸エステル/メタクリル酸3元共重合体、スチレ
ン/無水マレイン酸共重合体のアルカリ塩、エチレン/
無水マレイン酸共重合体のアルカリ塩等の水溶性高分
子、ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン、ポリアクリル酸エ
ステル、スチレン/ブタジエン共重合体、アクリロニト
リル/ブタジエン共重合体、アクリル酸メチル/ブタジ
エン共重合体、エチレン/酢酸ビニル共重合体等のラテ
ックスなどがあげられるがこれらに限定されるものでは
ない。
【0094】また、可逆性感熱記録層の発色感度及び消
色温度を調節するための添加剤として、熱可融性物質を
可逆性感熱記録層中に含有させることができる。本発明
に用いる熱可融性物質としては60℃〜200℃の融点
を有するものが好ましく、特に80℃〜180℃の融点
を有するものが好ましい。また、一般の感熱記録紙に用
いられている増感剤を使用することもできる。本発明に
用いる熱可融性物質の具体例としては、N−ヒドロキシ
メチルステアリン酸アミド、ステアリン酸アミド、パル
ミチン酸アミドなどのワックス類、2−ベンジルオキシ
ナフタレン等のナフトール誘導体、p−ベンジルビフェ
ニル、4−アリルオキシビフェニル等のビフェニル誘導
体、1,2−ビス(3−メチルフェノキシ)エタン、
2,2′−ビス(4−メトキシフェノキシ)ジエチルエ
ーテル、ビス(4−メトキシフェニル)エーテル等のポ
リエーテル化合物、炭酸ジフェニル、シュウ酸ジベンジ
ル、シュウ酸ビス(p−メチルベンジル)エステル等の
炭酸またはシュウ酸ジエステル誘導体等があげられ、2
種以上併用して添加することもできる。
【0095】本発明の光透過性可逆性感熱記録フィルム
の層構成は、可逆性感熱記録層のみであっても良い。必
要に応じて、可逆性感熱記録層上に保護層を設けること
も又、可逆性感熱記録層と支持体の間に中間層を設ける
こともできる。この場合、保護層および/または中間層
は2層ないしは3層以上の複数の層から構成されていて
もよい。また、可逆性感熱記録層が設けられている面と
反対側の面にカール防止、帯電防止を目的としてバック
コート層を設けることもできる。
【0096】可逆性感熱記録層は、各成分を微粉砕して
得られる各々の分散液を混合し、支持体上に塗布乾燥す
る方法、各成分を溶媒に溶解して得られる各々の溶液を
混合し、支持体上に塗布乾燥する方法などにより得るこ
とができる。この場合、例えば、各成分を一層ずつに含
有させ、多層構造としてもよい。
【0097】また、可逆性感熱記録層及び/または保護
層及び/または中間層には、ケイソウ土、タルク、カオ
リン、焼成カオリン、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウ
ム、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ケイ素、水酸化アルミ
ニウム、尿素−ホルマリン樹脂等の顔料、その他に、ヘ
ッド摩耗防止、スティッキング防止等の目的でステアリ
ン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム等の高級脂肪酸金属
塩、パラフィン、酸化パラフィン、ポリエチレン、酸化
ポリエチレン、ステアリン酸アミド、カスターワックス
等のワックス類を、また、ジオクチルスルホコハク酸ナ
トリウム等の分散剤、さらに界面活性剤、蛍光染料など
を含有させることもできるが、光透過性を阻害しないこ
とが必要である。
【0098】次に通常無色ないし淡色の電子供与性染料
前駆体と、本発明による電子受容性化合物とを主成分と
する可逆性感熱記録組成物を光透過性樹脂母材中に含有
させた後、フィルム状に成形して光透過性可逆性感熱記
録フィルムを製造する方法の具体例を挙げるが本発明は
これに限定されるものではない。
【0099】光透過性可逆性感熱記録フィルムを製造す
る方法の一つの具体例としては樹脂母材を水または有機
溶剤に溶解し、樹脂母材が溶解している溶液中に電子供
与性染料前駆体と、本発明による電子受容性化合物とを
主成分とする可逆性感熱記録組成物を混合し、その後溶
媒を蒸発させて製造することができる。可逆性感熱記録
組成物を混合する方法としては各々の化合物を単独で溶
媒に溶解もしくは分散媒に分散してから混合する方法、
各々の化合物を混ぜ合わせてから溶媒に溶解もしくは分
散媒に分散する方法、各々の化合物を加熱溶解し均一化
した後冷却し、溶媒に溶解もしくは分散媒に分散する方
法等が挙げられるが特定されるものではない。
【0100】また、別の方法としては電子供与性染料前
駆体と、本発明による電子受容性化合物とを主成分とす
る可逆性感熱記録組成物を、樹脂母材のモノマー、オリ
ゴマー、プレポリマーまたはこれらの混合物と混合およ
び/または分散した後、重合させて製造することができ
る。この際、必要ならば有機溶剤中で混合や重合を行っ
てもよい。また、光硬化剤や熱硬化剤などの硬化剤を加
えてもよい。
【0101】他の方法としては、溶融した樹脂母材中に
可逆性感熱記録組成物を混入または分散させた後、冷却
して製造することができる。通常、電子供与性染料前駆
体と電子受容性化合物とを溶融すると、該電子供与性染
料前駆体が発色してしまう為、溶融することはできな
い。しかしながら、本発明による電子受容性化合物と該
電子供与性染料前駆体とを主成分とする可逆性感熱記録
組成物は可逆性がある為、発色しても消去が可能である
為、溶融することが可能である。
【0102】フィルム状に成形する方法としては、樹脂
母材のモノマー、オリゴマー、プレポリマーまたはこれ
らの混合物と、該可逆性感熱記録組成物との混合物また
は分散物を、他の透明基材(ガラス、合成樹脂等)等に
コーティングした後、重合、硬化、固化させてもよい。
また、口金を有する普通のエクストルーダを使用して、
フィルム状に成形することができる。また、溶剤を使用
する場合には、樹脂母材を水または有機溶剤に溶解し、
樹脂母材が溶解している溶液中に該可逆性感熱記録組成
物を混合し、ガラス板などにコーティングした後、溶媒
を蒸発させてもよい。基本的には樹脂母材の成形法に準
じて光透過性可逆性感熱記録フィルムを作成することが
できる。
【0103】
【作用】本発明の光透過性可逆性感熱記録フィルムにお
ける画像の形成及び消去の原理は以下の様に考えてい
る。本発明に用いる通常無色ないし淡色の電子供与性染
料前駆体は、フェノール性化合物のような電子受容性化
合物と共に加熱すると電子供与性染料前駆体から電子受
容性化合物への電子移動が起こり発色する。この時、電
子受容性化合物分子は発色した染料分子の極めて近傍に
存在していると考えられる。また、発色した染料分子か
ら電子受容性化合物分子を引き離すと、発色した染料分
子は再び電子を受け取り、発色前の電子供与性染料前駆
体の状態となる。本発明は加熱により、電子受容性化合
物分子と電子供与性染料前駆体分子(染料分子)との距
離を変化させ発色及び消色を行うものと考えられる。
【0104】さらに詳しく述べるならば、本発明による
電子受容性化合物は、その構造の中に大きな脂肪鎖を持
つため、本発明に用いる電子供与性染料前駆体分子およ
び発色した染料分子との相溶性は非常に低い。それ故、
分子が自由に運動できる溶融状態では、電子供与性染料
前駆体分子と本発明による電子受容性化合物分子は互い
にある割合で溶け合い発色状態となるが、発色している
溶融状態の混合物をゆっくり冷却すると、降温するに従
い相分離しながら固化する為に消色する。一方、急速な
冷却(急速な固化)を行うと、相分離が起こる前、即ち
発色状態を保持したままで固化する。すなわち、本発明
の光透過性可逆性感熱記録フィルムは、加熱後の冷却速
度の違いにより、電子供与性染料前駆体と本発明による
電子受容性化合物との相溶状態および相分離状態を作り
だし、発色状態および消色状態を発現させるものであ
る。
【0105】本発明の光透過性可逆性感熱記録フィルム
において、発色を行うには加熱に引き続き急速な冷却が
起これば良く、消色を行うには加熱後の冷却速度が遅け
れば良い。例えば、適当な熱源(サーマルヘッド、レー
ザー光、熱ロール、熱スタンプ、高周波加熱、電熱ヒー
ターからの輻射熱、熱風等)で比較的長い時間加熱する
と、記録層だけでなく支持体等も加熱される為に冷却速
度が遅く、相分離状態(消色状態)になる。一方、適当
な方法で加熱した後、低温の金属ブロックなどを押し当
てる等して急速に冷却することにより、発色状態を発現
させることができる。また、サーマルヘッド、レーザー
光等を用いて極めて短い時間だけ加熱すると、加熱終了
後に直ちに冷却(固化)が始まる為、発色状態を発現さ
せることができる。従って、同じ加熱温度および/また
は同じ熱源を用いても、冷却速度を制御することにより
発色状態および消色状態を任意に発現させることができ
る。
【0106】
【実施例】以下実施例によって本発明を更に詳しく説明
する。
【0107】実施例1 染料前駆体である3−ジ−n−ブチルアミノ−6−メチ
ル−7−アニリノフルオラン40部とN−(4−ヒドロ
キシフェニル)−N′−n−オクチル尿素100部を
2.5%ポリビニルアルコール水溶液500部と共にボ
ールミルで24時間粉砕し、染料前駆体・顕色剤共分散
液を得た。この共分散液を4%ポリビニルアルコール水
溶液500部とよく混合し、40μのポリエチレンテレ
フタレートフィルムに固形分塗抹量4g/m2となる様
に塗抹した後、60℃で5分間乾燥し、光透過性可逆性
感熱記録フィルムを得た。
【0108】実施例2 実施例1で用いたN−(4−ヒドロキシフェニル)−
N′−n−オクチル尿素のかわりに、N−(4−ヒドロ
キシフェニル)−N′−n−オクタデシル尿素を使用し
た他は、実施例1と同様にした。
【0109】実施例3 実施例1で用いたN−(4−ヒドロキシフェニル)−
N′−n−オクチル尿素のかわりに、4′−ヒドロキシ
−n−ヘプタデカンアニリドを使用した他は、実施例1
と同様にした。
【0110】実施例4 実施例1で用いたN−(4−ヒドロキシフェニル)−
N′−n−オクチル尿素のかわりに、4−ヒドロキシ−
4′−n−オクタデシルオキシベンズアニリドを使用し
た他は、実施例1と同様にした。
【0111】実施例5 染料前駆体である3−ジ−n−ブチルアミノ−6−メチ
ル−7−アニリノフルオラン40部とN−(4−ヒドロ
キシフェニル)−N′−n−オクチル尿素100部を
2.5%ポリビニルアルコール水溶液500部と共にボ
ールミルで24時間粉砕し、染料前駆体・顕色剤共分散
液を得た。この共分散液を40%ポリビニルアルコール
水溶液500部とよく混合し、ガラス基盤上に固形分塗
抹量40g/m2となる様に塗抹した後、80℃で30
分乾燥した。乾燥後、ガラス基盤からフィルム状の樹脂
を剥して光透過性可逆性感熱記録フィルムを得た。厚み
は約50μであった。
【0112】実施例6 実施例5で用いたN−(4−ヒドロキシフェニル)−
N′−n−オクチル尿素のかわりに、N−(4−ヒドロ
キシフェニル)−N′−n−オクタデシル尿素を使用し
た他は、実施例5と同様にした。
【0113】実施例7 実施例5で用いたN−(4−ヒドロキシフェニル)−
N′−n−オクチル尿素のかわりに、4′−ヒドロキシ
−n−ヘプタデカンアニリドを使用した他は、実施例5
と同様にした。
【0114】実施例8 実施例5で用いたN−(4−ヒドロキシフェニル)−
N′−n−オクチル尿素のかわりに、4−ヒドロキシ−
4′−n−オクタデシルオキシベンズアニリドを使用し
た他は、実施例5と同様にした。
【0115】実施例9 ポリビニルブチラール300部を溶融し、3−ジ−n−
ブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン4
0部とN−(4−ヒドロキシフェニル)−N′−n−オ
クチル尿素100部を混合、溶融して可逆性感熱記録樹
脂組成物の溶融物を得た。この溶融物をガラス基盤上に
固形分塗抹量40g/m2となる様に塗抹した後、室温
(25℃)まで徐冷し、固化させた。ガラス基盤からフ
ィルム状の樹脂を剥して光透過性可逆性感熱記録フィル
ムを得た。厚みは約50μであった。
【0116】実施例10 実施例9で用いたN−(4−ヒドロキシフェニル)−
N′−n−オクチル尿素のかわりに、N−(4−ヒドロ
キシフェニル)−N′−n−オクタデシル尿素を使用し
た他は、実施例9と同様にした。
【0117】実施例11 実施例9で用いたN−(4−ヒドロキシフェニル)−
N′−n−オクチル尿素のかわりに、4′−ヒドロキシ
−n−ヘプタデカンアニリドを使用した他は、実施例9
と同様にした。
【0118】実施例12 実施例9で用いたN−(4−ヒドロキシフェニル)−
N′−n−オクチル尿素のかわりに、4−ヒドロキシ−
4′−n−オクタデシルオキシベンズアニリドを使用し
た他は、実施例9と同様にした。
【0119】実施例13 染料前駆体である3−(N−メチル−N−シクロヘキシ
ル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン40
部と塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体(積水化学社製エ
スレックスA)20部とをトルエン120部、メチルエ
チルケトン40部と共にボールミルで4時間粉砕し、染
料前駆体分散液を得た。次いでN−(4−ヒドロキシフ
ェニル)−N′−n−オクタデシル尿素100部とポリ
エステル樹脂(東洋紡社製バイロン200)100部と
をトルエン300部、メチルエチルケトン120部と共
にボールミルで4時間粉砕し、分散液を得た。上記2種
の分散液を混合した後、40μのポリエチレンテレフタ
レートフィルムに固形分塗抹量4g/m2となる様に塗
抹した後、乾燥して光透過性可逆性感熱記録フィルムを
得た。
【0120】実施例14 実施例13で用いたN−(4−ヒドロキシフェニル)−
N′−n−オクタデシル尿素のかわりに、4′−ヒドロ
キシ−n−ヘプタデカンアニリドを使用した他は、実施
例13と同様にした。
【0121】実施例15 実施例13で用いたN−(4−ヒドロキシフェニル)−
N′−n−オクタデシル尿素のかわりに、4−ヒドロキ
シ−4′−n−オクタデシルオキシベンズアニリドを使
用した他は、実施例13と同様にした。
【0122】実施例16 実施例13で用いた3−(N−メチル−N−シクロヘキ
シル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオランの
かわりに、3−ジ−n−ブチルアミノ−6−メチル−7
−アニリノフルオランを使用した他は、実施例13と同
様にした。
【0123】比較例1 実施例1で用いたN−(4−ヒドロキシフェニル)−
N′−n−オクチル尿素のかわりに、没食子酸とステア
リルアミンとの塩を使用した他は、実施例1と同様にし
た。
【0124】比較例2 実施例1で用いたN−(4−ヒドロキシフェニル)−
N′−n−オクチル尿素のかわりに、2,2−ビス(4
−ヒドロキシフェニル)プロパンを使用した他は、実施
例1と同様にした。
【0125】比較例3 実施例1で用いたN−(4−ヒドロキシフェニル)−
N′−n−オクチル尿素のかわりに、4−ヒドロキシ安
息香酸ベンジルを使用した他は、実施例1と同様にし
た。
【0126】比較例4 実施例5で用いたN−(4−ヒドロキシフェニル)−
N′−n−オクチル尿素のかわりに、没食子酸とステア
リルアミンとの塩を使用した他は、実施例5と同様にし
た。
【0127】比較例5 実施例5で用いたN−(4−ヒドロキシフェニル)−
N′−n−オクチル尿素のかわりに、2,2−ビス(4
−ヒドロキシフェニル)プロパンを使用した他は、実施
例5と同様にした。
【0128】比較例6 実施例9で用いたN−(4−ヒドロキシフェニル)−
N′−n−オクチル尿素のかわりに、没食子酸とステア
リルアミンとの塩を使用した他は、実施例9と同様にし
た。
【0129】比較例7 実施例9で用いたN−(4−ヒドロキシフェニル)−
N′−n−オクチル尿素のかわりに、2,2−ビス(4
−ヒドロキシフェニル)プロパンを使用した他は、実施
例9と同様にした。
【0130】比較例8 実施例9で用いたN−(4−ヒドロキシフェニル)−
N′−n−オクチル尿素のかわりに、4−ヒドロキシ安
息香酸ベンジルを使用した他は、実施例9と同様にし
た。
【0131】比較例9 実施例13で用いたN−(4−ヒドロキシフェニル)−
N′−n−オクタデシル尿素のかわりに、没食子酸とス
テアリルアミンとの塩を使用した他は、実施例13と同
様にした。
【0132】試験1(光透過性) 実施例1〜16および比較例1〜9で得た光透過性可逆
性感熱記録フィルムを、京セラ製印字ヘッドKJT−2
56−8MGF1付き大倉電気製感熱ファクシミリ印字
試験機TH−PMDを用いて印加パルス1.0ミリ秒で
印加電圧26ボルトの条件で印字した。印字部および未
印字部の580nmにおける光透過率(%)を測定し
た。結果を表1〜2に示す。
【0133】試験2(発色濃度) 試験1で印字した光透過性可逆性感熱記録フィルムの印
字部および未印字部の光学濃度を、濃度計マクベスRD
918を用いて測定した。結果を表1〜2に示す。
【0134】試験3(コントラスト) 試験1で印字した光透過性可逆性感熱記録フィルムをオ
ーバーヘッドプロジェクターで投影して、投影された画
像のコントラストを目視により判定した。結果を表1〜
2に示す。
【0135】試験4(経時変化=画像安定性) 試験1で印字した光透過性可逆性感熱記録フィルムを、
温度25℃、相対湿度60%の雰囲気下に30日間保存
した後、印字部の580nmにおける光透過率(%)を
測定した。結果を表3〜4に示す。
【0136】試験5(画像の消去性=可逆性) 試験1で印字した光透過性可逆性感熱記録フィルムを、
熱スタンプを用いて120℃で1秒間加熱して画像を消
去した。消去部の580nmにおける光透過率(%)を
測定した結果を、表3〜4に示す。
【0137】試験6(画像の消去性=可逆性) 試験5で画像を消去した光透過性可逆性感熱記録フィル
ムの消去部の光学濃度を、濃度計マクベスRD918を
用いて測定した。結果を表3〜4に示す。
【0138】
【表1】
【0139】
【表2】
【0140】表1〜2に光透過率、印字部の発色濃度お
よびオーバーヘッドプロジェクターで投影した時の投影
された画像のココントラストの目視判定結果を示した。
表1〜2中、○は印字部と未印字部のコントラストが良
好、×はコントラストが不十分なことを表す。
【0141】
【表3】
【0142】
【表4】
【0143】表3〜4中、○は消去部の濃度が発色部の
濃度の30%未満で発色部と消去部のコントラストが良
好、△は消去部の濃度が発色部の濃度の30%以上80
%未満でコントラストが不十分、×は消去部の濃度が発
色部の濃度の80%以上で可逆性が認められないことを
表す。
【0144】実施例17 染料前駆体である3,3−ビス(p−ジメチルアミノフ
ェニル)−6−ジメチルアミノフタリド(クリスタルバ
イオレットラクトン)40部とN−(4−ヒドロキシフ
ェニル)−N′−n−オクタデシル尿素100部を2.
5%ポリビニルアルコール水溶液500部と共にボール
ミルで24時間粉砕し、染料前駆体・顕色剤共分散液を
得た。この共分散液を4%ポリビニルアルコール水溶液
500部とよく混合し、40μのポリエチレンテレフタ
レートフィルムに固形分塗抹量4g/m2となる様に塗
抹した後、60℃で5分間乾燥し、光透過性可逆性感熱
記録フィルムを得た。
【0145】実施例18 実施例17で用いたN−(4−ヒドロキシフェニル)−
N′−n−オクタデシル尿素のかわりに、4′−ヒドロ
キシ−n−ヘプタデカンアニリドを使用した他は、実施
例17と同様にした。
【0146】実施例19 実施例17で用いたN−(4−ヒドロキシフェニル)−
N′−n−オクタデシル尿素のかわりに、4−ヒドロキ
シ−4′−n−オクタデシルオキシベンズアニリドを使
用した他は、実施例17と同様にした。
【0147】実施例20 実施例17で用いた3,3−ビス(p−ジメチルアミノ
フェニル)−6−ジメチルアミノフタリド(クリスタル
バイオレットラクトン)のかわりに、3−ジエチルアミ
ノ−7,8−ベンゾフルオランを使用した他は、実施例
17と同様にした。
【0148】試験7(光透過性) 実施例17〜20で得た光透過性可逆性感熱記録フィル
ムを、京セラ製印字ヘッドKJT−256−8MGF1
付き大倉電気製感熱ファクシミリ印字試験機TH−PM
Dを用いて印加パルス1.0ミリ秒で印加電圧26ボル
トの条件で印字した。印字部および未印字部の600n
m(実施例17〜19)または520nm(実施例2
0)における光透過率(%)を測定した。結果を表5に
示す。
【0149】試験8(発色濃度) 試験7で印字した光透過性可逆性感熱記録フィルムの印
字部および未印字部の光学濃度を、濃度計マクベスRD
918(実施例17〜19:青フィルター、実施例2
0:赤フィルター)を用いて測定した。結果を表5に示
す。
【0150】試験9(コントラスト) 試験7で印字した光透過性可逆性感熱記録フィルムをオ
ーバーヘッドプロジェクターで投影して、投影された画
像のコントラストを目視により判定した。結果を表5に
示す。
【0151】試験10(経時変化=画像安定性) 試験7で印字した光透過性可逆性感熱記録フィルムを、
温度25℃、相対湿度60%の雰囲気下に30日間保存
した後、印字部の600nm(実施例17〜19)また
は520nm(実施例20)における光透過率(%)を
測定した。結果を表6に示す。
【0152】試験11(画像の消去性=可逆性) 試験7で印字した光透過性可逆性感熱記録フィルムを、
熱スタンプを用いて120℃で1秒間加熱して画像を消
去した。消去部の600nm(実施例17〜19)また
は520nm(実施例20)における光透過率(%)を
測定した結果を、表6に示す。
【0153】試験12(画像の消去性=可逆性) 試験7で画像を消去した光透過性可逆性感熱記録フィル
ムの消去部の光学濃度を、濃度計マクベスRD918
(実施例17〜19:青フィルター、実施例20:赤フ
ィルター)を用いて測定した。結果を表6に示す。
【0154】
【表5】
【0155】表5に光透過率、印字部の発色濃度および
オーバーヘッドプロジェクターで投影した時の投影され
た画像のココントラストの目視判定結果を示した。表5
中、○は印字部と未印字部のコントラストが良好なこと
を表す。
【0156】
【表6】
【0157】表6中、○は消去部の濃度が発色部の濃度
の30%未満で発色部と消去部のコントラストが良好な
ことを表す。
【0158】
【発明の効果】実施例から明かなように、通常無色ない
し淡色の電子供与性染料前駆体と、加熱後の冷却速度の
違いにより該染料前駆体に可逆的な色調変化を生じせし
める電子受容性化合物を用いることにより、良好なコン
トラストで画像の形成・消去が可能で、日常生活の環境
下で経時的に安定な画像を保持可能な光透過性可逆性感
熱記録フィルムを得ることができた。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 通常無色ないし淡色の電子供与性染料前
    駆体と、加熱後の冷却速度の違いにより該染料前駆体に
    可逆的な色調変化を生じせしめる電子受容性化合物とを
    主成分とし、且つ該電子受容性化合物が炭素数6以上の
    脂肪族炭化水素基を少なくとも一つ有するフェノール性
    化合物である可逆性感熱記録組成物を、無色または着色
    した光透過性樹脂フィルム上の少なくとも片面に塗布す
    るか、または少なくとも一種の無色または着色した光透
    過性樹脂母材中に含有させた後、フィルム状に成形する
    ことを特徴とする光透過性可逆性感熱記録フィルム。
JP5057448A 1993-03-17 1993-03-17 光透過性可逆性感熱記録フィルム Pending JPH06270540A (ja)

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