JPH06270491A - 記録装置及び同装置の記録機構交換方法 - Google Patents

記録装置及び同装置の記録機構交換方法

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JPH06270491A
JPH06270491A JP215594A JP215594A JPH06270491A JP H06270491 A JPH06270491 A JP H06270491A JP 215594 A JP215594 A JP 215594A JP 215594 A JP215594 A JP 215594A JP H06270491 A JPH06270491 A JP H06270491A
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JP
Japan
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recording
carrier
recording medium
ink
head
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JP215594A
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Inventor
Tetsuhiro Ohashi
哲洋 大橋
Shunei Wada
俊英 和田
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Original Assignee
Canon Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 特別なキャリア停止機構を設けなくてもキャ
リアが移動しないようにし、これによって記録装置の小
型化と低コスト化を実現する。 【構成】 記録媒体に沿って移動する記録機構を用いて
該記録媒体に記録を行う記録装置であって、前記記録機
構を着脱自在に保持可能であり、かつ、前記記録機構を
前記記録媒体に沿って移動させるためのキャリア203
と、前記キャリア203の移動領域の任意の位置で前記
キャリア203の移動を禁止可能であり、かつ、前記キ
ャリア203を前記記録媒体に沿って移動させるための
キャリア駆動機構とを備えたもの。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、記録装置に関し、特に
記録機構を着脱自在に保持可能なキャリアを有する記録
装置、及び同装置の記録機構交換方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来の記録装置としては、キャリアに搭
載した記録ヘッドあるいはインクカセット等を交換する
際に、該キャリアを移動しないように外部から固定する
機構を設け、フック部材等をキャリアに係止する構造の
ものが知られている。
【0003】また、このほか、記録スピードが速い、記
録音が静かである、ランニングコストが安い、小型軽量
化が容易である等の利点により、ワイヤードット記録装
置や熱転写記録装置に代わって需要が増大しているイン
クジェット記録装置が知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のキャリ
アを固定する機構を設けた記録装置は、構造が複雑とな
り、大型化するという問題があった。また、インクジェ
ット記録装置の場合は、インクジェット記録ヘッド、イ
ンクカートリッジ、あるいはインクジェット記録ヘッド
とインクタンクとが一体となっているヘッドカートリッ
ジを交換する構成となっているので、同様に構造が複雑
になり、大型化するという問題があった。
【0005】特に、インクジェット記録装置の場合に
は、ホームポジションにおいてインク吐出口面をキャッ
プ部材でキャッピングするので、インクジェット記録ヘ
ッド等を交換する際に、インク吐出口面をキャッピング
するキャップ部材と該インク吐出口面とが擦れてインク
吐出口等の破損を招く虞れがあった。
【0006】本発明は、このような従来の問題点を解決
することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段及び作用】
(1)本発明が提供する記録装置は、記録媒体に沿って
移動する記録機構を用いて該記録媒体に記録を行う記録
装置であって、前記記録機構を着脱自在に保持可能であ
り、かつ、前記記録機構を前記記録媒体に沿って移動さ
せるためのキャリアと、前記キャリアの移動領域の任意
の位置で前記キャリアの移動を禁止可能であり、かつ、
前記キャリアを前記記録媒体に沿って移動させるための
キャリア駆動機構とを備えたものである。
【0008】本記録装置によれば、キャリア駆動機構の
動作を制御してキャリアを停止固定できる。このため、
特別なキャリア停止機構を設けなくてもキャリアが移動
しなくなり、したがって装置の小型化と低コスト化を実
現することができる。
【0009】(2)前記キャリア駆動機構には、モータ
を設けることができる。この場合は、該モータを任意の
相に励磁した状態に保持することで、前記キャリアの移
動を禁止することができる。
【0010】(3)前記キャリア駆動機構には、駆動源
と前記キャリアに該駆動源からの駆動力を伝達する伝達
機構とを設けることができる。このようにすれば、所定
量を越える外力の作用により前記キャリアの移動の禁止
を解除することができる。
【0011】(4)前記伝達機構には、前記キャリアを
案内するスクリュー溝を有するガイドレールと前記キャ
リアに設けられて前記スクリュー溝に係合するピン部材
とを設けることができる。このようにすれば、前記所定
量を越える外力に依っても前記スクリュー溝と前記ピン
部材との係合は解除されないようになる。
【0012】(5)前記記録装置には、前記キャリアが
記録機構のホームポジションに位置する際には、前記キ
ャリアからの前記記録機構の着脱を禁止する着脱禁止機
構を設けることができる。このようにすれば、キャリア
の記録機構の着脱をできなくすることができる。
【0013】(6)前記記録装置には、前記記録機構に
より前記記録媒体に記録の行われる記録領域の記録媒体
搬送方向下流側に記録媒体検出部を設け、該記録媒体検
出部により前記記録媒体の先端部を検出するまで前記記
録媒体を搬送後前記記録媒体の先頭記録位置を前記記録
領域へ位置するまで更に搬送する制御を行う制御部を設
けることができる。
【0014】(7)前記記録装置には、前記記録機構に
より前記記録媒体に記録の行われる記録領域から記録媒
体搬送方向下流側の記録媒体保持部に搬送完了後の前記
記録媒体を、再度前記記録装置内へ逆搬送させないため
の逆搬送防止機構を設けることができる。
【0015】(8)前記逆搬送防止機構は、前記記録領
域と前記記録媒体保持部との間の記録媒体搬送経路に設
けることができる。
【0016】上記(6)〜(8)の構成にすれば、前記
記録媒体の前記記録媒体保持部方向への搬送のみを可能
にすることかでき、一度排出された記録媒体の逆行はな
くなる。
【0017】(9)前記記録装置の記録機構には、イン
ク吐出とインクタンクとを設け、前記記録ヘッドと前記
インクタンクとは互いに分離可能にすることができる。
このようにすれば、インクタンク交換のための特別な操
作無しで、記録装置からインクタンクを着脱できるし、
記録ヘッドとインクタンクを一体状態で同時に取り外す
こともできる。
【0018】(10)前記記録装置の記録機構には、イ
ンク吐出口からインクを吐出するインクジェット記録ヘ
ッドを設けることができる。このようにすれば、記録用
のインクを吐出してインクの液滴を形成するためのイン
ク吐出口を高密度に配列することができるため、高解像
度の記録をすることが可能となる。
【0019】(11)前記インクジェット記録ヘッド
は、インクを吐出するために利用される熱エネルギーを
発生する電気熱変換体を備えたものとすることができ
る。このようにすれば、コンパクト化が容易であり、I
C技術やマイクロ加工技術の長所を十分に活用できるの
で、高密度実装化が容易で、構造コストも安価になる。
【0020】(12)前記インクジェット記録ヘッド
は、前記キャリアからの着脱を禁止される位置で前記イ
ンク吐出口をキャップ部材でキャッピング可能とするこ
とができる。このようにすれば、インク吐出口内のイン
クの乾燥を防止することができる。また、雰囲気中の塵
埃等でインク吐出口が塞がれるのを防止することができ
る。
【0021】(13)本発明が提供する記録装置の記録
機構交換方法は、記録機構を着脱自在に保持可能として
記録媒体に沿ってキャリアを移動させるキャリア駆動機
構を備える記録装置の前記記録機構交換方法であって、
前記キャリア駆動機構を用いて前記キャリアを該キャリ
アの移動領域の任意の位置に移動させる移動工程と、前
記移動工程の後に前記キャリア駆動機構を用いて前記キ
ャリアの移動を禁止する禁止工程と、前記キャリアから
前記記録機構を着脱する着脱工程とを備えたものであ
る。
【0022】(14)前記禁止工程には、前記キャリア
駆動機構の有する所定角度毎に回転可能なステップモー
タを任意の相に励磁した状態に保持する励磁保持工程を
含めることができる。
【0023】上記(13),(14)の構成にすれば、
記録機構の破損と誤操作を防止することができる。
【0024】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を具体
的に説明する。
【0025】(第1実施例)図1は、本発明の第1実施
例に関する記録装置を示す斜視図である。同図におい
て、キャリア203には、記録手段を構成する記録ヘッ
ド200とインクタンク201とが連結したヘッドカー
トリッジ202が搭載されている。このキャリア203
の記録ヘッド200側の一端部は、シャーシ1に回動自
在に取り付けられたリードスクリュー213に、その軸
方向に摺動可能に嵌合され、キャリア203の他端部に
は、ガイドが配設されており、該ガイドがシャーシ1に
形成されたガイドレール2にリードスクリュー213の
軸方向と平行に摺動自在に嵌入されている。そしてキャ
リア203は、その姿勢が常に一定に保たれながらリー
ドスクリュー213の回転に伴ってその軸方向に往復移
動可能な構成となっている。
【0026】すなわち、前記リードスクリュー213
は、図に示すように、クリュー左端に固着されたリード
スクリューギヤ257と、キャリアモータ255の出力
軸に固着されたピニオンギヤ256とが歯合し、かつリ
ードスクリュー213に螺旋状に所定のピッチで形成さ
れた案内条268(図6)に、キャリア203に取り付
けられたリードピン209(図7)が嵌入されている。
従って、キャリアモータ255の正転、逆転駆動に伴っ
てリードスクリュー213が回動すると、キャリア20
3が往復移動する。キャリア203の走査の詳細は後述
する。
【0027】電気回路から記録ヘッド200に印字信号
を伝えるフレキシブルケーブルは、フレキシブルケーブ
ルホルダ16によりピンチローラフレーム11に位置決
めして保持されている。
【0028】前記キャリア203の往復移動に同期して
記録ヘッド200が駆動されてインクを記録信号に応じ
て吐出することにより、被記録材3に一行記録を行うも
のである。すなわち、この記録ヘッド200は微細な液
体吐出口(オリフィス)、液路およびこの液路の一部に
設けられるエネルギー作用部と、該作用部にある液体に
作用して液体を吐出するために利用されるエネルギーを
発生するエネルギー発生手段を備えている。
【0029】このようなエネルギーを発生するエネルギ
ー発生手段としてピエゾ素子などを用いた記録方法、レ
ーザーなどの電磁波を照射して発熱させ、該発熱による
作用で液体を吐出させる記録方法、あるいは発熱抵抗体
を有する発熱素子等の電気熱変換体によって液体を加熱
して液体を吐出させるエネルギー発生手段を用いた記録
方法などがある。
【0030】その中でも熱エネルギーによって液体を吐
出させるインクジェット記録方法に用いられる記録ヘッ
ドは、記録用の液体を吐出して液滴を形成するための液
体吐出口を高密度に配列することができるために高解像
度の記録をすることが可能である。その中でも電気熱変
換体をエネルギー発生手段として用いた記録ヘッドは、
コンパクト化も容易であり、かつ最近の半導体分野にお
ける技術の進歩と信頼性の向上が著しいIC技術やマイ
クロ加工技術の長所を十二分に活用でき、高密度実装化
が容易で、製造コストも安価なことから有利である。
【0031】前記キャリア203のスキャンによって一
行記録を行うと、被記録材3を搬送手段によって一行分
搬送して次行記録を行うものであるが、この被記録材3
の搬送は、搬送ローラ4とこれに圧接するピンチローラ
8の回転対と、排出ローラ7とこれに当接する拍車6と
の回転対とによって行われる。
【0032】これを具体的に説明すると、前記記録ヘッ
ド200の吐出口面に記録面が対向する被記録材3を、
ピンチローラ8によって搬送ローラ4に圧接し、前記搬
送ローラ4を紙送りモータ5によって適宜回転させるこ
とにより、記録位置へ必要なだけ搬送する。そして記録
後は、拍車6によって被記録材3を排出ローラ7に圧接
し、この排出ローラ7の回転によって装置外へと排出搬
送する。
【0033】前記搬送ローラ4および排紙ローラの駆動
は紙送りモータ5によって行われるが、その駆動力の伝
達は減速歯車列15により行われる。
【0034】前記被記録材3の記録面側に接触する拍車
6の回転軸の位置は固定され、被記録材3の厚さに拘わ
らず、拍車6と被記録材3との接触位置は変化しないの
に対し、被記録材3の非記録面側に接触する排出ローラ
7は、被記録材3の厚さによって、排出ローラ7が変形
して被記録材3の厚さの変化に対応するようになってい
る。具体的には、排出ローラ7は薄肉のゴムより成り、
円錐状に形成され、径方向に復原力を持って変形する。
そこで、拍車6に対する圧接力と、被記録材3の厚さに
応じての変形が行われる。
【0035】また、排出ローラ7を弾性的変形の大きな
材料、例えば多孔質のスポンジや硬度の非常に低い樹脂
やゴムなどの材料で構成することによって同様の効果が
得られる。
【0036】さらには排出ローラ7全体をバネ等で拍車
6に圧接してもよい。したがって、被記録材3の厚さに
拘わらず記録ヘッド200と被記録材3の間隔を所定量
に保つことができ安定した搬送を行うことが出来る。1
4はペーパーセンサであり、被記録材3の有無を検出す
る。
【0037】603は記録ヘッド200とインクタンク
201を結合する結合部材で、記録ヘッド側の図示しな
い結合部分と着脱可能に結合する(図2)。604はイ
ンクタンク側のインク供給口、605は記録ヘッド側の
インク供給口で、記録ヘッド200とインクタンク20
1を結合させたときに結合する。606はインクを吐出
するノズルである。
【0038】図3はキャリアの拡大図を示す。203は
キャリア本体、702は第一のレバー、703は第二の
レバーである。
【0039】図4(a)及び(b)に記録ヘッド及びイ
ンクタンクの着脱動作を示す。レバー703を図4
(a)のC方向へ回動操作すると、インクタンクのみの
取り外しができる。また、レバー702を図4(b)の
D方向へ回動操作をすると、記録ヘッド及びインクタン
ク一体状態での取り外しができる。
【0040】図5は記録ヘッド200の吐出ノズル60
6をキャップ602でキャッピングする模式的説明図で
ある。
【0041】リードスクリュー213の回転によりB方
向へ案内されるキャリア203がホームポジションに移
動すると、キャップ602が不図示の機構により上方へ
移動し、キャリア203の下面から露出している吐出ノ
ズル606をキャッピングする。これにより吐出ノズル
内のインクの乾燥を防止し、また雰囲気中の塵等で吐出
ノズルが塞がれることも防止する。
【0042】図6はキャリア203を被記録材3に対し
て送るためのリードスクリュー機構を示した図である。
機能上必要な部材のみ図示する。
【0043】キャリア203に設けられたキャリア軸受
A228とキャリア軸受B229に摺動可能に勘合して
いるリードスクリュー213において、リードスクリュ
ー213の右端は、調整バネ250を介してシャーシ1
に回転可能に結合される。
【0044】また左端は、軸受251を介してプレート
271に回転可能に結合される。キャリア203はガイ
ド部(図示せず)がガイドレール2と摺動可能に係合
し、キャリア203の回転を防止し案内する。
【0045】リードスクリュー213には複数条の案内
条268が形成されていて、その内の1条にリードピン
209が摺動可能に嵌合し、キャリア203をリードス
クリュー213の軸方向と平行なA,B方向に駆動す
る。
【0046】図7は図6のキャリア軸受A 228部拡
大断面図である。リードピン209は、一端が球状に加
工されたピンで、キャリア軸受A228とキャリア軸受
B229との間に、リードスクリュー213の軸方向と
垂直にキャリア203本体に形成された穴に摺動可能に
嵌合し、球状部はリードスクリュー213と摺動可能に
嵌合し、他端よりキャリア203本体に脱着可能に設け
られたリードピンバネ210によって、リードスクリュ
ー213方向へ付勢されている。尚、リードピンバネ2
10は、リードピン209をリードスクリュー213方
向へ付勢する弾性部材であれば、板バネ,コイルバネあ
るいはゴム等でもよい。
【0047】リードピン209摺動方向のリードピンバ
ネ210上部には、リードピン209の案内条268か
らの外れを防ぐため、リードピン209の動作範囲を規
制するストッパー269が形成されている。
【0048】図8はリードスクリュー端部拡大図であ
る。キャリア203上の記録ヘッド200と被記録材3
との距離は、キャリア203を支えるリードスクリュー
213の被記録材3からの距離で決まる。リードスクリ
ュー213は、左端がプレート271によって位置が決
まり、右端は左端を基準として、リードスクリュー21
3が被記録材3に対して平行になるよう調整できるよう
に、シャーシ1に被記録材3に対して垂直な第一の長穴
252が形成されている。
【0049】調整バネ250には、調整バネ250をシ
ャーシ1に取り付けた状態で、被記録材3に対して平行
になり、リードスクリュー213右端の被記録材3に対
する垂直方向の動作を規制する第二の長穴253が形成
されている。
【0050】リードスクリュー213の右端は、第一の
長穴252及び第二の長穴253で支えられ、第二の長
穴253が形成される調整バネ250の被記録材3に垂
直な移動(図中矢印方向)で、リードスクリュー213
を被記録材3に対して平行に調整される。
【0051】調整バネ250にはリードスクリュー21
3右端を左端側へ付勢するためのバネ250aも一体で
形成されている。調整バネ250はビス254でシャー
シ1に固定される。
【0052】図9に、リードスクリュー213を介して
キャリアモータ255の駆動力を回復系に伝えるクラッ
チ機構が形成されるリードスクリュー213左端を示
す。
【0053】プレート271にはキャリアモータ255
が結合されている。キャリアモータ255のシャフトに
はピニオンギア256(図1)が固定されていてリード
スクリュー213に固定されているリードスクリューギ
ア257と噛み合い、キャリアモータ255の正逆回転
により、リードスクリュー213を正逆回転させ、リー
ドスクリュー213の案内条268に摺動可能に当接し
ているリードピン209が案内条268に沿ってキャリ
ア203を移動させる。プレート271には、コントロ
ールギア102が組み込まれている。
【0054】リードスクリュー213左端にはイニシャ
ルロック258、クラッチプレート260、クラッチギ
ア259、戻りバネ261、が配設されている。
【0055】イニシャルロック258はリードスクリュ
ー213に固定されている。クラッチギア259はリー
ドスクリュー213に対し軸方向摺動可能に嵌合し、一
部がイニシャルロック258の内部へ入り込むようにな
っている。
【0056】すなわち、クラッチギア259には、円周
上に非対称位置で2カ所に突起262が形成され、この
突起262はイニシャルロック258に突起262と同
じ位相で形成された凹部263へ軸方向のみ動作可能に
嵌合している。
【0057】クラッチギア259のリードスクリューギ
ア257側端面にはフランジ267があり、フランジ2
67上にはコントロールギア102への回転トリガを与
えるためのトリガ歯259aが形成されている。
【0058】コントロールギア102は外周上にギアが
形成されていて、リードスクリュー213をプレート2
71に組み込んだときに、リードスクリュー213上の
クラッチギア259と噛み合う位置にある。しかし記録
動作中はコントロールギア102は外周上のギアの一部
が切り欠かれた部分がクラッチギア259と対面してい
てコントロールギア102がクラッチギア259と噛み
合うことは無い。
【0059】そのギアの切り欠かれた部分の側面に、数
歯の側面ギア102hが形成されている。この側面ギア
102hは、後述する動作によってクラッチギア259
のトリガ歯259aと噛み合い、コントロールギア10
2に回転トリガを与える。
【0060】イニシャルロック258とクラッチギア2
59との間には、クラッチプレート260が挿入されて
いる。更に、リードスクリューギア257がリードスク
リュー213に固定されている。戻りバネ261はクラ
ッチギア259とリードスクリューギア257との間に
位置し、クラッチギア259を常にイニシャルロック2
58側に押している。
【0061】イニシャルロック258の周上にはリード
スクリュー213の条と同型状な空転溝264が形成さ
れていて、リードピン209を案内する条のみと連絡溝
265でつながっている。
【0062】キャリアモータ255を正回転させると、
キャリア203は図4の矢印A方向へ進み、逆回転させ
ると、矢印B方向へ進む。
【0063】プレート271にはHPセンサー270
(図1)が取り付けてあり、キャリアモータ255の回
転によりキャリア203を走査し、キャリア203に形
成された遮蔽板230(図1)がHPセンサーを通過す
るポイントを検出する事により、記録動作及び後述する
回復動作の基準点とすることが出来る。
【0064】図10はキャリアモータ255の駆動力を
回復系に伝えるクラッチ機構の動作を説明する図であ
る。
【0065】図10(a)の状態からキャリアモータ2
55を逆回転させてゆくと、キャリア203を移動させ
ているリードピン209は、リードスクリュー213の
案内条268から連絡溝265を経由してイニシャルロ
ック258の空転溝264へ入る。
【0066】この時、図10(b)のようにキャリア軸
受A 228端部がクラッチプレート260を押し、ク
ラッチプレート260はクラッチギア259を押して、
コントロールギア102と噛み合う位置まで押される。
この時、クラッチギア259の歯車部に対応するコント
ロールギア102側のギア歯は切り欠いてあって、コン
トロールギア102は回らない。
【0067】更にキャリアモータ255を逆回転してゆ
くと、クラッチギア259のトリガ歯259aがコント
ロールギア102の側面ギア102hと噛み合い、コン
トロールギア102を回転させ、コントロールギア10
2歯部がクラッチギア259と噛み合う。
【0068】クラッチギア259にはフランジ267が
形成されていて、クラッチギア259とコントロールギ
ア102が噛み合った時点でクラッチギア259のフラ
ンジ267がコントロールギア102の側面に掛かり、
コントロールギア102と噛み合い続ける。更にキャリ
アモータ255を逆回転させると、回復動作を開始す
る。
【0069】回復動作終了後、キャリアモータ255を
正回転させ、コントロールギア102とクラッチギア2
59の噛み合い開始位置まで戻った時点で、コントロー
ルギア102とクラッチギア259のフランジ267の
掛かりが外れ、戻りバネ261の付勢によりクラッチギ
ア259は元の位置へ戻ろうとする。クラッチギア25
9に嵌合しているクラッチプレート260も同様に押さ
れ、クラッチプレート260と当接しているキャリア2
03のキャリア軸受A 228部も同様に押される。
【0070】さらに正回転させると、キャリア203を
ガイドするリードピン209はイニシャルロック258
周上空転溝264から、連絡溝265を経由して、リー
ドスクリュー213の案内条268側へ押し出される。
すなわち、キャリア203はキャリアモータ255の回
転によって、走査可能な状態にとなる。
【0071】次に、本実施例の記録装置を組み込んだ情
報処理装置に関して、その構成と電気回路について説明
する。
【0072】図11は本実施例を適用した情報処理装置
400の外観を表す模式的斜視図である。
【0073】図11において、401はプリンタ部、4
02は文字や数字およびその他のキャラクタを入力する
ためのキーや、各種指令を与えるためのキーなどを備え
たキーボード部、402は表示器を備えた表示部、40
4はフロッピーディスクなどの外部記憶装置、406は
プリンタ部401を外部から操作するために匡体に開け
られたプリンタ開口部、407はプリンタ部401を操
作する必要のない時にプリンタ開口部406をふさぐプ
リンタ蓋である。
【0074】図12は本実施例に関する情報処理装置の
電気回路構成を表わすブロック図である。同図におい
て、501は主制御をなすコントローラであり、502
はある手順を実行する例えばマイクロコンピュータ形態
のCPU、503はテキストデータや画像データを展開
したりする領域や作業用の領域などを設けたRAM、5
04は前記手順に対応したプログラムやその他フォント
データなどの固定データを格納したROM、505はC
PU502の実行サイクルを作り出したりプリンタ部4
01による記録動作の際必要なタイミングを作り出した
りするタイマ、506はCPU502からの信号と周辺
装置を結ぶインターフェイス部である。
【0075】また、507はプリンタ部401のコント
ローラであり、508は記録ヘッド200ヘッドの有
無、種類、記録ヘッド200の温度を検出するセンサの
出力値、インクタンク201内のインクの有無を検出す
るセンサの出力等の記録ヘッドの情報を検出するヘッド
検出部、509は記録ヘッド200の記録データを蓄え
るためのラインバッファ、510は記録ヘッド200に
記録信号や電力などを送出するヘッドドライバ、511
a、b、cはそれぞれキャリアモータ255、紙送りモ
ータ5、自動給紙モータ323(自動給紙装置を装着し
た場合)を駆動するのに必要な信号や電力などを送出す
るモータドライバ、512はホームポジションセンサ2
70、ペーパーセンサ14、給紙イニシャルセンサ32
0a、給紙切り替えセンサ320b等のセンサの出力を
検出するセンサ検出部である。さらに、404は例えば
FDD,HDD,RAMカードなどの外部記憶装置、4
05は例えば他の情報処理装置と通信を行ったり、内部
のバスに直接接続して周辺機器を制御したりするための
外部インターフェイスである。なお、図12のブロック
図には含まれていないが、他に上記の電気回路に電力を
供給するための電源部であり、これには例えば充電式の
バッテリーや、使い捨ての乾電池、あるいは情報処理装
置本体を固定して使用する場合のAC電源用変換器など
がある。
【0076】プリンタ部401のキャリアは、非記録動
作時は前述のイニシャルロック258の空転溝264に
リードピン209が入った状態(以下この位置をホーム
ポジションと呼ぶ)にあり、プリンタ開口部406から
ヘッドレバー204やタンクレバー205を操作できな
いようになっている。これはホームポジションにおいて
記録ヘッド200の着脱操作を行うと、前述のキャップ
101により記録ヘッド200のインク吐出面を傷つけ
てしまう可能性があるので、これを防止するためであ
る。そこで記録ヘッド200やインクタンク201を交
換する場合にはキャリア203をホームポジションから
移動させ、プリンタ開口部406を通してヘッドレバー
204やタンクレバー205を操作できる位置(以下こ
の位置を交換ポジションと呼ぶ)に来るようにする。交
換ポジションにキャリア203を移動させるには、キー
ボード部402のプリンタ部401を制御するキーを入
力することにより移動するようにしてもよいし、ソフト
ウェアの指令により所定のタイミングで移動するように
制御してもよい。
【0077】交換ポジションにおいてヘッドレバー20
4やタンクレバー205の操作を行うわけであるが、本
実施例においては、前述のようなキャリア203の走査
方向と同方向にレバーを操作するので、レバー操作の際
にキャリア203に加わった力によって力方向に移動し
ようとする。キャリア203が移動してしまってはレバ
ー操作がうまく行かないので、本実施例では、以下の方
法によりキャリア203の位置を固定する。
【0078】すなわち、前述のようにキャリアモータ2
55の回転力はギアを介してリードスクリュー213に
伝達され、リードスクリュー213の案内条268に係
合したリードピン209によってキャリア203に伝達
されている。よって、キャリアモータ255の回転を停
止固定すれば、リードスクリュー213の回転も抑止さ
れ、リードピン209が走査方向に移動できなくなるの
で、キャリア203の位置は一意に決まる。
【0079】特に、キャリアモータ255が所定角度ご
とに回転可能な、いわゆるステップモータの場合には、
任意の励磁相に励磁を保持しておくことにより回転軸を
容易に停止固定できるので好適である。もちろん、クラ
ッチやブレーキを備えた、ACモータやDCモータを用
いて回転を停止固定してもよい。
【0080】また、ステップモータを用いて任意の励磁
相に励磁を固定して回転を停止固定する場合には、停止
期間があまり長期間にわたると内部のコイルの発熱によ
りモータが昇温することがあるので、この停止固定期間
のみモータに流す電流を減少させて昇温を防ぐように制
御してもよい。
【0081】ところで、リードピン209はリードピン
バネ210を介してキャリア203に取り付けられてい
るが、上述の場合のように、リードスクリュー213を
固定してキャリア203に外部から力を加えた場合、弾
性部材であるリードピンバネ210が変形して案内条2
68を乗り越えてしまう、いわゆる歯飛び現象を起こす
可能性がある。
【0082】図13に歯飛び現象を起こす場合のリード
ピン209とリードスクリュー213の位置関係を示
す。
【0083】リードピン209とリードスクリュー21
3の間に相対的な力が働くと、案内条268の斜面とリ
ードピン209の先端に荷重が掛かり、その荷重の同図
上方向の分力によりリードピン209が押上げられる。
通常リードピン209の上方への移動は、ストッパ26
9がリードピンバネ210の移動量を規制することによ
り規制されているが、過大な力が掛かった場合には、リ
ードピンバネ210が塑性変形を起こし、図13のよう
に案内条268を乗り越えてしまう可能性がある。
【0084】歯飛び現象を起こしてしまうと、案内条2
68が本来のところからずれてしまい、ホームポジショ
ンに戻るときにイニシャルロック258の連絡溝265
に入れず、ホームポジションに戻れなくなってしまう。
そこで交換ポジションでキャリア203に過大な力が掛
かった場合には、キャリアモータ255の停止固定状態
が解除され、リードスクリュー213が回転してしまう
ようにすることにより歯飛びが起らないような力関係を
設定する。
【0085】ここで、リードスクリュー213を固定し
てキャリア203の走査方向にF1の力をかけた時に歯
飛びが発生するとする。また、図6においてリードピン
209を弾性部材を介さずにキャリア203に固定して
おき、同図A方向にF2を加えた時、キャリアモータ2
55の回転軸は同図C方向(同図B方向にF2を加えた
場合は同図D方向)に回転し始めるとする。このとき、
F1とF2の間に以下の関係があるようにする。
【0086】F1>F2 上記の関係を満たす時には、交換ポジションにおいてキ
ャリア203に過大な力が加わった場合に、キャリアモ
ータ255の固定保持状態が解除されてキャリア203
が移動することにより、リードピン209が歯飛びを起
こすことを回避できる。
【0087】F1を設定する具体的手段は、リードピン
バネ210のバネ定数および許容応力の設計、あるいは
リードピンバネ210とストッパ269との隙間の設計
により調整することができる。F2を設定する具体的手
段は、交換ポジションにキャリア203がある時の、励
磁電流、あるいは励磁電圧を調整することにより設定で
きる。
【0088】キャリア部のレバー類操作を上記のように
行うことで、以下の効果がある。
【0089】すなわち、交換ポジションを設定して、そ
こでしかレバー操作ができないように構成することによ
り、記録ヘッドのインク吐出面の破損を防止できる。ま
た、キャリアの位置の固定をキャリアモータの回転停止
により行うことで、キャリア固定のための特別な機構が
不要になり、装置の小型化、装置のコストの低下の効果
がある。
【0090】また、キャリアモータの回転停止の保持力
とリードピンの支持力を適当に設定することにより、レ
バー操作時のリードピンの歯飛びを防止でき、信頼性が
向上する。
【0091】(第2実施例)次に、記録ヘッド200と
インクタンク201とが分離可能である場合にホームポ
ジション位置で記録ヘッド200がキャッピングされて
いる状態で吐出ノズル606とキャップ602との擦れ
による記録ヘッド200等の破損を防止する実施例を示
す。ここで、キャリッジがホームポジション位置に位置
する時には、フタ407の一部を切り欠いて作った窓8
03がホームポジション位置まで設けられていて、窓の
外からはレバー702の操作を不可能としてレバー70
3の回動操作が可能となるようになっている。従って、
記録ヘッド200の交換を禁止しつつインクタンクの取
り外し交換が可能となる。
【0092】以上のような構成において、本実施例は、
記録ヘッドがH.P.の位置で記録ヘッド保護のために
キャップをしている状態でも、記録ヘッドに何等影響を
与えることなくインクタンクのみ着脱が可能となる。
【0093】このような実施例を図14に示す。ここ
で、インクタンクはH.P.で着脱可能であると共に、
この位置での記録ヘッドの着脱は、記録ヘッドとキャッ
プの擦れ等を発生させるので、記録ヘッドの着脱を行う
第一のレバー702は記録装置には含まれない外装80
1でカバーして、誤動作を防いだ。これにより、レバー
702の回動操作は不可能となり、記録ヘッド及びイン
クタンク一体の交換は禁止されるので上述記録ヘッドと
キャップの擦れ等の発生を防止できる。
【0094】(第3実施例)第3実施例を図15に示
す。ここで、インクタンクはH.P.で着脱可能である
と共に、この位置での記録ヘッドの着脱は、記録ヘッド
とキャップの擦れ等を発生させるので、記録ヘッドの着
脱を行う第一のレバー702は記録装置の一部である側
板、あるいはシャーシに構成されたカバー802によっ
てカバーされ、誤動作を防ぐ。これによりレバー702
の回動操作は不可能となる。
【0095】本発明は、特にインクジェット記録方式の
中でも熱エネルギーを利用して飛翔的液滴を形成し、記
録を行うインクジェット方式の記録ヘッド、記録装置に
おいて優れた効果をもたらすものである。
【0096】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書、同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行うものが好ましい。この方式はいわゆるオンデマンド
型,コンティニュアス型のいずれにも適用可能である
が、特に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)
が保持されているシートや液路に対応して配置されてい
る電気熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越
える急速な温度上昇を与える少なくとも一つの駆動信号
を印加することによって、電気熱変換体に熱エネルギー
を発生せしめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさ
せて、結果的にこの駆動信号に一対一で対応した液体
(インク)内の気泡を形成できるので有効である。この
気泡の成長,収縮により吐出用開口を介して液体(イン
ク)を吐出させて、少なくとも一つの滴を形成する。こ
の駆動信号をパルス形状とすると、即時適切に気泡の成
長収縮が行われるので、特に応答性が優れた液体(イン
ク)の吐出が達成でき、より好ましい。
【0097】このパルス形状の駆動信号としては、米国
特許第4463359号明細書、同第4345262号
明細書に記載されているようなものが適している。な
お、上記熱作用面の温度上昇率に関する発明の米国特許
第4313124号明細書に記載されている条件を採用
すると、さらに優れた記録を行うことができる。
【0098】記録ヘッドの構成としては、上述の各明細
書に開示されているような吐出口,液路,電気熱変換体
の組み合わせ構成(直線状液流路または直角液流路)の
他に熱作用部が屈曲する領域に配置されている構成を開
示する米国特許第4558333号明細書、米国特許第
4459600号明細書を用いた構成も本発明に含まれ
るものである。
【0099】加えて、複数の電気熱変換体に対して、共
通するスリットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開
示する特開昭59−123670号公報や熱エネルギー
の圧力波を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を開
示する特開昭59−138461号公報に基づいた構成
としても本発明は有効である。
【0100】さらに、記録装置が記録できる最大記録媒
体の幅に対応した長さを有するフルラインタイプの記録
ヘッドとしては、上述した明細書に開示されているよう
な複数記録ヘッドの組み合わせによってその長さを満た
す構成や、一体的に形成された1個の記録ヘッドとして
の構成のいずれでもよいが、本発明は、上述した効果を
一層有効に発揮することができる。
【0101】加えて、装置本体に装着されることで、装
置本体との電気的な接続や装置本体からのインクの供給
が可能になる交換自在のチップタイプの記録ヘッド、あ
るいは記録ヘッド自体に一体的にインクタンクが設けら
れたカートリッジタイプの記録ヘッドを用いた場合にも
本発明は有効である。
【0102】また、本発明の記録装置の構成として設け
られる記録ヘッドに対しての回復手段,予備的な補助手
段等を付加することは本発明の効果を一層安定できるの
で好ましいものである。これらを具体的に挙げれば、記
録ヘッドに対してのキャッピング手段,クリーニング手
段,加圧あるいは吸引手段,電気熱変換体あるいはこれ
とは別の加熱素子あるいはこれらの組み合わせによる予
備加熱手段,記録とは別の吐出を行う予備吐出モードを
行うことも安定した記録を行うために有効である。
【0103】さらに、記録装置の記録モードとしては黒
色等の主流色のみの記録モードだけではなく、記録ヘッ
ドを一体的に構成するか複数個の組み合わせによってで
もよいが、異なる色の複色カラー、または混色によるフ
ルカラーの少なくとも一つを備えた装置にも本発明は極
めて有効である。
【0104】以上説明した本発明実施例においては、イ
ンクを液体として説明しているが、室温やそれ以下で固
化するインクであって、室温で軟化するもの、もしくは
液体であるもの、あるいは上述のインクジェット方式で
はインク自体を30℃以上70℃以下の範囲内で温度調
整を行ってインクの粘性を安定吐出範囲にあるように温
度制御するものが一般的であるから、使用記録信号付与
時にインクが液状をなすものであればよい。
【0105】加えて、積極的に熱エネルギーによる昇温
をインクの固形状態から液体状態への状態変化のエネル
ギーとして使用せしめることで防止するか、またはイン
クの蒸発防止を目的として放置状態で固化するインクを
用いるかして、いずれにしても熱エネルギーの記録信号
に応じた付与によってインクが液化し、液状インクとし
て吐出するものや、記録媒体に到達する時点では既に固
化し始めるもの等のような熱エネルギーによって初めて
液化する性質のインクの使用も本発明には適用可能であ
る。このような場合インクは、特開昭54−56847
号公報あるいは特開昭60−71260号公報に記載さ
れるような多孔質シート凹部または貫通孔に液状または
固形物として保持された状態で、電気熱変換体に対して
対向するような形態としてもよい。本発明においては、
上述した各インクに対して最も有効なものは、上述した
膜沸騰方式を実行するものである。
【0106】さらに加えて、本発明に係る記録装置の形
態としては、ワードプロセッサやコンピュータ等の情報
処理機器の画像出力端末として一体または別体に設けら
れるものの他、リーダ等と組み合わせた複写装置、さら
には送受信機能を有するファクシミリ装置の形態を採る
ものであっても良い。
【0107】
【発明の効果】本発明は、上述のように構成されている
ので、次に記載する効果を奏する。
【0108】請求項1〜12の記録装置においては、前
記記録機構を着脱自在に保持可能であり、かつ、前記記
録機構を前記記録媒体に沿って移動させるためのキャリ
アと、前記キャリアの移動領域の任意の位置で前記キャ
リアの移動を禁止可能であり、かつ、前記キャリアを前
記記録媒体に沿って移動させるためのキャリア駆動機構
とを設け、キャリア駆動機構の動作を制御してキャリア
を停止固定できるようにしたので、特別なキャリア停止
機構を設けなくてもキャリアが移動しなくなり、したが
って装置の小型化と低コスト化を実現することができ
る。
【0109】請求項2の記録装置においては、前記キャ
リア駆動機構に設けたモータを任意の相に励磁した状態
に保持できるようにしたので、これによりキャリアの移
動を禁止することができる。
【0110】請求項3の記録装置においては、前記キャ
リア駆動機構に、駆動源と前記キャリアに該駆動源から
の駆動力を伝達する伝達機構とを設けたので、所定量を
越える外力の作用により前記キャリアの移動の禁止を解
除することができる。
【0111】請求項4の記録装置においては、前記伝達
機構に、前記キャリアを案内するスクリュー溝を有する
ガイドレールと前記キャリアに設けられて前記スクリュ
ー溝に係合するピン部材とを設けたので、前記所定量を
越える外力に依っても前記スクリュー溝と前記ピン部材
との係合が解除されないようにすることができる。
【0112】請求項5の記録装置においては、前記キャ
リアが記録機構のホームポジションに位置する際には、
前記キャリアからの前記記録機構の着脱を禁止する着脱
禁止機構を設けたので、キャリアの記録機構の着脱をで
きなくすることができる。
【0113】請求項6の記録装置においては、前記記録
機構により前記記録媒体に記録の行われる記録領域の記
録媒体搬送方向下流側に記録媒体検出部を設け、該記録
媒体検出部により前記記録媒体の先端部を検出するまで
前記記録媒体を搬送後前記記録媒体の先頭記録位置を前
記記録領域へ位置するまで更に搬送する制御を行う制御
部を設けたので、また、請求項7の記録装置において
は、前記記録機構により前記記録媒体に記録の行われる
記録領域から記録媒体搬送方向下流側の記録媒体保持部
に搬送完了後の前記記録媒体を、再度前記記録装置内へ
逆搬送させないための逆搬送防止機構を設けたので、さ
らに、請求項8の記録装置においては、逆搬送防止機構
を、前記記録領域と前記記録媒体保持部との間の記録媒
体搬送経路に設けたので、前記記録媒体の前記記録媒体
保持部方向への搬送のみを可能にすることかでき、一度
排出された記録媒体の逆行をなくすることができる。
【0114】請求項9の記録装置においては、記録機構
に、インク吐出とインクタンクとを設け、前記記録ヘッ
ドと前記インクタンクとは互いに分離可能にしたので、
インクタンク交換のための特別な操作無しで、記録装置
からインクタンクを着脱できるし、記録ヘッドとインク
タンクを一体状態で同時に取り外すこともできる。ま
た、その時に記録機構着脱のためのレバーにカバーをす
ることによって、記録ヘッドに対する誤操作を防ぐこと
ができる。
【0115】請求項10の記録装置においては、前記記
録機構に、インク吐出口からインクを吐出するインクジ
ェット記録ヘッドを設けたので、記録用のインクを吐出
してインクの液滴を形成するためのインク吐出口を高密
度に配列することができ、したがって高解像度の記録を
することが可能となる。
【0116】請求項11の記録装置においては、前記イ
ンクジェット記録ヘッドを、インクを吐出するために利
用される熱エネルギーを発生する電気熱変換体を備えた
ものとしたので、コンパクト化が容易であり、かつ、I
C技術やマイクロ加工技術の長所を十分に活用できるの
で、高密度実装化が容易で、製造コストも安価になる。
【0117】請求項12の記録装置においては、前記イ
ンクジェット記録ヘッドを、前記キャリアからの着脱を
禁止される位置で前記インク吐出口をキャップ部材でキ
ャッピング可能な構成としたので、インク吐出口内のイ
ンクの乾燥を防止することができる。また、雰囲気中の
塵埃等でインク吐出口が塞がれるのを防止することがで
きる。
【0118】請求項13の記録装置の記録機構交換方法
においては、前記キャリア駆動機構を用いて前記キャリ
アを該キャリアの移動領域の任意の位置に移動させる移
動工程と、前記移動工程の後に前記キャリア駆動機構を
用いて前記キャリアの移動を禁止する禁止工程と、前記
キャリアから前記記録機構を着脱する着脱工程とを備え
たものとしたので、また、請求項14の記録装置の記録
機構交換方法においては、前記禁止工程に、前記キャリ
ア駆動機構の有する所定角度毎に回転可能なステップモ
ータを任意の相に励磁した状態に保持する励磁保持工程
を含めるようにしたので、記録機構の破損と誤操作を防
止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施例を示す模式的斜視図であ
る。
【図2】 第1実施例におけるインクタンク分離式記録
ヘッドの模式図である。
【図3】 第1実施例におけるキャリッジ拡大模式図で
ある。
【図4】 第1実施例における記録ヘッド、インクタン
ク着脱の模式図である。
【図5】 第1実施例における記録ヘッドに対するキャ
ッピング要領を説明するための模式図である。
【図6】 第1実施例のリードスクリュー機構の模式図
である。
【図7】 第1実施例のキャリア軸受部の模式的拡大断
面図である。
【図8】 第1実施例のリードスクリュー端部の模式的
拡大図である。
【図9】 第1実施例のクラッチ機構が形成されるリー
ドスクリュー左端部の模式図である。
【図10】 第1実施例のクラッチ機構の動作説明図で
ある。
【図11】 第1実施例を適用する情報処理装置を示す
模式的斜視図である。
【図12】 第1実施例における情報処理装置の電気回
路構成を表すブロック図である。
【図13】 第1実施例のリードピンの歯飛び状態を示
す模式的断面図である。
【図14】 第2実施例を説明するための模式図であ
る。
【図15】 第3実施例を説明するための模式図であ
る。
【符号の説明】
1 シャーシ 3 記録材 4 搬送ローラ 6 拍車 7 排出ローラ 8 ピンチローラ 102 コントロールギア 200 記録ヘッド 201 インクタンク 202 ヘッドカートリッジ 203 キャリア 204 ヘッドレバー 209 リードピン 210 リードピンバネ 213 リードスクリュー 250 調整バネ 255 キャリアモータ 256 ピニオンギア 257 リードスクリューギア 258 イニシャルロック 259 クラッチギア 260 クラッチプレート 268 案内条 269 ストッパ 271 プレート 401 プリンタ部 402 キーボード部 404 外部記憶装置 407 フタ 501 コントローラ 502 CPU 503 RAM 504 ROM 505 タイマ 506 インターフェイス部 507 コントローラ 508 ヘッド検出部 509 ラインバッファ 510 ヘッドドライバ 512 センサ検出部 602 キャップ 702 レバー 703 レバー 802 カバー

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録媒体に沿って移動する記録機構を用
    いて該記録媒体に記録を行う記録装置であって、前記記
    録機構を着脱自在に保持可能であり、かつ、前記記録機
    構を前記記録媒体に沿って移動させるためのキャリア
    と、前記キャリアの移動領域の任意の位置で前記キャリ
    アの移動を禁止可能であり、かつ、前記キャリアを前記
    記録媒体に沿って移動させるためのキャリア駆動機構と
    を備えた記録装置。
  2. 【請求項2】 前記キャリア駆動機構は、モータを備
    え、該モータを任意の相に励磁した状態に保持すること
    で、前記キャリアの移動を禁止するようにした請求項1
    記載の記録装置。
  3. 【請求項3】 前記キャリア駆動機構は、駆動源と前記
    キャリアに該駆動源からの駆動力を伝達する伝達機構と
    を備え、所定量を越える外力の作用により前記キャリア
    の移動の禁止を解除するようにした請求項1記載の記録
    装置。
  4. 【請求項4】 前記伝達機構は、前記キャリアを案内す
    るスクリュー溝を有するガイドレールと前記キャリアに
    設けられて前記スクリュー溝に係合するピン部材とを備
    え、前記所定量を越える外力に依っても前記スクリュー
    溝と前記ピン部材との係合は解除されないようにした請
    求項3記載の記録装置。
  5. 【請求項5】 前記キャリアが記録機構のホームポジシ
    ョンに位置する際には、前記キャリアからの前記記録機
    構の着脱を禁止する着脱禁止機構を有する請求項1記載
    の記録装置。
  6. 【請求項6】 前記記録機構により前記記録媒体に記録
    の行われる記録領域の記録媒体搬送方向下流側に記録媒
    体検出部を備え、該記録媒体検出部により前記記録媒体
    の先端部を検出するまで前記記録媒体を搬送後前記記録
    媒体の先頭記録位置を前記記録領域へ位置するまで更に
    搬送する制御を行う制御部を有する請求項1記載の記録
    装置。
  7. 【請求項7】 前記記録機構により前記記録媒体に記録
    の行われる記録領域から記録媒体搬送方向下流側の記録
    媒体保持部に搬送完了後の前記記録媒体を、再度前記記
    録装置内へ逆搬送させないための逆搬送防止機構を有す
    る請求項1記載の記録装置。
  8. 【請求項8】 前記逆搬送防止機構は、前記記録領域と
    前記記録媒体保持部との間の記録媒体搬送経路に設けら
    れて、前記記録媒体の前記記録媒体保持部方向への搬送
    のみを許可するようにした請求項7記載の記録装置。
  9. 【請求項9】 前記記録機構は、インク吐出とインクタ
    ンクとを備え、前記記録ヘッドと前記インクタンクとは
    互いに分離可能にした請求項1記載の記録装置。
  10. 【請求項10】 前記記録機構は、インク吐出口からイ
    ンクを吐出するインクジェット記録ヘッドを備える請求
    項1記載の記録装置。
  11. 【請求項11】 前記インクジェット記録ヘッドは、イ
    ンクを吐出するために利用される熱エネルギーを発生す
    る電気熱変換体を備える請求項10記載の記録装置。
  12. 【請求項12】 前記インクジェット記録ヘッドは、前
    記キャリアからの着脱を禁止される位置で前記インク吐
    出口をキャップ部材でキャッピング可能である請求項1
    0記載の記録装置。
  13. 【請求項13】 記録機構を着脱自在に保持可能として
    記録媒体に沿ってキャリアを移動させるキャリア駆動機
    構を備える記録装置の前記記録機構交換方法であって、
    前記キャリア駆動機構を用いて前記キャリアを該キャリ
    アの移動領域の任意の位置に移動させる移動工程と、前
    記移動工程の後に前記キャリア駆動機構を用いて前記キ
    ャリアの移動を禁止する禁止工程と、前記キャリアから
    前記記録機構を着脱する着脱工程とを備える記録装置の
    記録機構交換方法。
  14. 【請求項14】 前記禁止工程は、前記キャリア駆動機
    構の有する所定角度毎に回転可能なステップモータを任
    意の相に励磁した状態に保持する励磁保持工程を含む請
    求項13記載の記録装置の記録機構交換方法。
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JP215594A Withdrawn JPH06270491A (ja) 1993-01-13 1994-01-13 記録装置及び同装置の記録機構交換方法

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JP (1) JPH06270491A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7066569B2 (en) * 2003-01-29 2006-06-27 Canon Kabushiki Kaisha Recording apparatus
JP2019155734A (ja) * 2018-03-13 2019-09-19 キヤノン株式会社 記録装置

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