JPH06270383A - 複層式オフセット輪転機 - Google Patents

複層式オフセット輪転機

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JPH06270383A
JPH06270383A JP6052993A JP6052993A JPH06270383A JP H06270383 A JPH06270383 A JP H06270383A JP 6052993 A JP6052993 A JP 6052993A JP 6052993 A JP6052993 A JP 6052993A JP H06270383 A JPH06270383 A JP H06270383A
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Yuji Ijichi
右治 伊地知
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 4層式オフセット輪転機において、走行紙の
幅方向の広がりをなくして紙幅方向の印刷見当精度を向
上させることができるようにすること。 【構成】 2層目以降のそれぞれの印刷ユニット4,
5,6の印刷胴9,10,11の走行紙入口側で該印刷胴に
接近した位置に走行紙を巻き掛けて案内する1対のロー
ラ15,16を走行紙7の走行方向に隣接して配置してい
る。これらローラの少なくとも走行紙の走行方向上流側
のローラ16の表面にローラ軸線に対して直角に交差する
突条を軸方向に間隔をおいて複数個形成している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、高速新聞オフセット
輪転機、特にブランケット対ブランケット方式の複層式
オフセット輪転機に関するものである。
【0002】
【従来の技術とその課題】近年新聞のカラー面が増加す
る傾向にあり、複数の印刷ユニットを積み重ねて積層し
た複層式、例えば4層式の新聞オフセット輪転機が普及
しつつあるが、この4層式オフセット輪転機の場合、従
来の共通圧胴の回りに4色の印刷カップルが配置して構
成されるサテライト型印刷機と比較して、印刷品質、特
に走行紙紙幅方向の印刷見当精度が不十分な難点があ
る。すなわち、サテライト型印刷機の場合、走行紙は金
属製の共通圧胴に巻き付いていることと、各印刷ユニッ
ト間の距離が短いことによって、印刷見当精度は非常に
安定している。これに対して、ブランケット対ブランケ
ット方式の4層式オフセット輪転機の場合は、各印刷ユ
ニット間の距離が長いこと、そしてその間の走行紙は空
気中でフリーであり、オフセット印刷の湿し水の影響も
あって、1層目の印刷ユニットから順次4層目の印刷ユ
ニットへと走行紙幅が広がる傾向にある。この走行紙幅
の広がりに対する一般的な補正法として、版胴に対する
刷版の取付位置を予め1層目の印刷ユニットから順次4
層目の印刷ユニットへと広げて取付けるなどの工夫もな
されるが、用紙の特性の差もあって、何れも十分ではな
い。
【0003】そこでこの発明は、前記のような複層式オ
フセット輪転機において、走行紙の幅方向の広がりをな
くして紙幅方向の印刷見当精度を向上させることができ
るオフセット輪転機を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、請求項1の発明は、前記のような複層式オフセット
輪転機において、2層目以降のそれぞれの印刷ユニット
の印刷胴の走行紙入口側で該印刷胴に接近した位置に走
行紙を巻き掛けて案内する1対のローラを走行紙の走行
方向に隣接して配置し、これらローラの少なくとも走行
紙の走行方向上流側のローラの表面にローラ軸線に対し
て直角に交差する突条を軸方向に間隔をおいて複数個形
成している。
【0005】請求項2の発明は、請求項1において、走
行方向上流側のローラの突条と突条間の表面に滑らかに
凹状となった溝を形成している。
【0006】
【作用】印刷ユニットの印刷胴の軸心と直角に送出され
た走行紙が走行紙直行ローラに巻き掛ると、走行紙は走
行紙直行ローラの表面の突条によって局部的で、かつ強
い圧力で支えられ極めて滑りにくい状態となり、走行紙
直行ローラの回転に伴って幅方向の複数個所に強力なク
ライミング作用を受けて、走行紙直行ローラの軸心と直
角に正確に直行して幅方向に広がることなく、案内され
る。
【0007】
【実施例】図1はこの発明の一実施例を示し、アーチ型
両面印刷ユニットを4層積み重ねて構成した両面4色刷
り可能な新聞輪転機の正面図、図2は図1の側面図であ
る。図1,2において1はアーチ型両面印刷ユニット
で、床面2の上に下方から1層目の印刷ユニット3、2
層目の印刷ユニット4、3層目の印刷ユニット5、4層
目の印刷ユニット6の順に積み重ねて構成されている。
走行紙7は1層目の印刷ユニット3から順次4層目の印
刷ユニット6へとそれぞれ印刷胴8,9,10,11を通過
するときに印刷される。2層目以降のそれぞれの印刷ユ
ニット4,5,6の印刷胴9,10,11の走行紙入口側で
該印刷胴に接近した位置には走行紙直行案内装置12,1
3,14が設置されている。
【0008】この走行紙直行案内装置12,13,14は走行
紙7の走行方向に隣接して配置され、走行紙7を巻き掛
けて案内する1対のローラ、すなわち案内ローラ15と走
行紙直行ローラ16を、走行紙直行ローラ16が走行紙7の
走行方向上流側となるように具えている。これら案内ロ
ーラ15と走行紙直行ローラ16は印刷胴8,9,10,11と
同様に機枠19に図示省略の軸受により回転可能に支持さ
れている。走行紙直行ローラ16の表面には図3にその一
部を拡大して示すように、ローラ軸線aに対して直角に
交差する突条17が軸方向に等間隔をおいて複数個形成さ
れている。突条17と突条17間の表面は突条17を頂点とし
てそこから徐々に滑らかに凹状となった溝18に形成され
ている。この例のように突条17は細く、かつ滑らかな凹
状の溝18は汚れ難さと清掃の易さの点で好ましい。溝18
の深さは略1mmで、溝18の間隔が略10mm程度が汚れと清
掃の易さの点で好ましい。このような構成にすると、走
行紙7の直行作用、すなわち走行紙7を軸心に直角に運
ぶ作用に優れている。
【0009】この走行紙直行ローラ16の製造に際して
は、例えば表面をNC旋盤で成形した後、バフ仕上げを
して硬質クロームメッキを行ない表面を滑らかにして、
汚れ難さと清掃を易くする。あるいはNC旋盤で成形し
た後、バフ仕上げをして、適宜な表面仕上げをした後
に、硬質セラミックスの熔射によって突条17を粗つかせ
て走行紙7との滑りを少なくするとともに、耐摩耗性を
高めるようにする。
【0010】次に、この実施例の作用を図4を参照して
説明する。1層目の印刷ユニット3の印刷胴8の軸心と
直角に2層目の印刷ユニット4方向へ送出された走行紙
7が走行紙直行ローラ16に巻き掛ると、走行紙7は走行
紙直行ローラ16の表面の突条17によって局部的で、かつ
強い圧力で支えられ極めて滑りにくい状態となる。図4
の矢印はこの状態を示している。そして、走行紙7は走
行紙直行ローラ16の回転に伴って幅方向の複数個所に強
力なクライミング作用を受け、走行紙直行ローラ16の軸
心と直角に正確に直行して幅方向に広がることなく、案
内ローラ15を経て2層目の印刷ユニット4の印刷胴9へ
案内される。2層目の印刷ユニット4の印刷胴9から3
層目の印刷ユニット5の印刷胴10、3層目の印刷ユニッ
ト5の印刷胴10から4層目の印刷ユニット6の印刷胴11
の間も同様である。
【0011】図5,6は別の実施例で、この実施例は1
層目の印刷ユニット3の印刷胴8の走行紙入口側で該印
刷胴に接近した位置にさらに走行紙7の紙幅を伸長する
可変式走行紙伸長装置21を設置したものである。可変式
走行紙伸長装置21はこの出願人が先に提案した実願平4-
37812号に記載したものと同様であるので、以下には簡
略して説明することとする。すなわち、可変式走行紙伸
長装置21は走行紙7を巻き掛けて案内する1対の案内ロ
ーラ22,23を具えている。案内ローラ22は円筒状に形成
されている。案内ローラ23は図6に拡大して示すよう
に、軸心が長さ方向中央部において屈曲した屈曲軸24を
有し、この屈曲軸24の両端部は機枠19に設けた軸受25で
その屈曲部27を走行紙7の幅方向中央部においてその走
行方向に向けられるよう回転可能に支持されている。屈
曲軸24には両端が開口した金属製の円錐管28,29が互い
に小径部を屈曲部27に向けて回転自在に、かつ図示しな
いストッパカラーにより軸方向に移動不能に嵌挿されて
いる。31,32は円錐管28,29の小径部側内面、大径部側
内面に設けられた軸受である。また、35は機枠19に揺動
可能に取付けられ、屈曲軸24を回転して屈曲部27の向き
を変える油圧シリンダで、この油圧シリンダ35のロッド
先端にはレバー36の基端部が固着され、このレバー36の
先端部にはレバー37の先端部がピン38で枢支され、この
レバー37の大径円筒状の基端部37aは屈曲軸24の一端部
に固着されている。図5で40,41は1層目、4層目の印
刷ユニット3,6の紙幅検知器である。
【0012】この実施例においては前記実施例の走行紙
直行案内装置12,13,14による走行紙7の直行案内作用
の前に検知器40で検知された走行紙7の紙幅より紙幅検
知器41で検知された走行紙7の紙幅が広いとき、図示し
ない制御手段からの信号により走行紙伸長装置21のシリ
ンダ35が作動し、屈曲軸24を屈曲部27の向きが走行紙7
側を向くように回転する。これにより走行紙7はその幅
方向中央部が屈曲部27の山部に当たって幅方向両側が伸
ばされ、伸長強化される。一方、紙幅検知器40で検知さ
れた走行紙7の紙幅より紙幅検知器41で検知された走行
紙7の紙幅が狭いとき、前記制御手段からの信号により
走行紙伸長装置21のシリンダ35が作動し、屈曲軸24を屈
曲部27の向きが走行紙7と反対側を向くように回転す
る。これにより走行紙7はその幅方向中央部が屈曲部27
の谷部に当たって幅方向両側が幅方向中央部へ寄せら
れ、伸長弱化される。このように印刷直前の走行紙7の
紙幅を走行紙伸長装置21で広げておくことにより、1層
目の印刷ユニット3から4層目の印刷ユニット6へと走
行紙幅が広がるのを防止する。
【0013】この実施例では印刷ユニットを4層とした
が、複数層であれば、その層数は問わない。また、走行
紙直行案内装置の設置数を3つとしてが、必要な個所の
みに設置してもよい。また、走行紙直行案内装置を案内
ローラ15と走行紙直行ローラ16で構成したが、案内ロー
ラ15に代えて走行紙直行ローラ16と同様な走行紙直行ロ
ーラとしてもよい。この場合、両走行紙直行ローラ16を
突条17が対向するように配置してもよいし、一方のロー
ラ16の突条17が他方のローラ16の溝18の中央となるよう
に配置してもよい。
【0014】
【発明の効果】請求項1の発明は前記のようであって、
1層目の印刷ユニットから順次2層目以降の印刷ユニッ
トへと送出される走行紙が突条により直行するように案
内され、幅方向に広がることなく印刷されて、印刷見当
精度は非常に安定して、印刷品質の向上と不良印刷紙の
減少を図ることができる。請求項2の発明は、さらに走
行紙が接触しない走行紙直行ローラの表面、すなわち溝
にインキや紙粉等が付着しにくいし、付着しても簡単に
拭き取って清掃することができる等の優れた効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例を示し、アーチ型両面印刷
ユニットを4層積み重ねて構成した両面4色刷り可能な
新聞輪転機の正面図である。
【図2】図1の側面図である。
【図3】図2のA部の拡大正面図である。
【図4】作用説明図である。
【図5】別の実施例を示す新聞輪転機の正面図である。
【図6】同上の一方の案内ローラの拡大断面図である。
【符号の説明】
1 アーチ型両面印刷ユニット 3,4,5,6 1〜4層目の印刷ユニット 7 走行紙 8,9,10,11 印刷胴 12,13,14 走行紙直行案内装置 15 案内ローラ 16 走行紙直行ローラ 17 突条 18 溝 21 可変式走行紙伸長装置

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の印刷ユニットを積み重ねて積層し
    た複層式オフセット輪転機において、2層目以降のそれ
    ぞれの印刷ユニットの印刷胴の走行紙入口側で該印刷胴
    に接近した位置に走行紙を巻き掛けて案内する1対のロ
    ーラを走行紙の走行方向に隣接して配置し、これらロー
    ラの少なくとも走行紙の走行方向上流側のローラの表面
    にローラ軸線に対して直角に交差する突条を軸方向に間
    隔をおいて複数個形成したことを特徴とする複層式オフ
    セット輪転機。
  2. 【請求項2】 走行方向上流側のローラの突条と突条間
    の表面に滑らかに凹状となった溝を形成した請求項1記
    載の複層式オフセット輪転機。
JP5060529A 1993-03-19 1993-03-19 複層式オフセット輪転機 Expired - Lifetime JP2937308B2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014177044A (ja) * 2013-03-15 2014-09-25 Ricoh Co Ltd 画像形成装置

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06134959A (ja) * 1992-10-23 1994-05-17 Tokyo Kikai Seisakusho Ltd ウェブ料紙の調幅方法及び調幅装置及び調幅装置を有 する平版輪転印刷機

Patent Citations (1)

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JP2014177044A (ja) * 2013-03-15 2014-09-25 Ricoh Co Ltd 画像形成装置

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