JPH0626720Y2 - 梯 子 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、梯子に関するものであり、一層詳細には、
橋梁架設現場などで使用される垂直梯子の改良に関する
ものである。

〔従来技術および解決すべき課題〕

従来より、各種建設工事現場、例えば、橋梁架設現場な
どではベントタワーあるいは橋型クレーンなど比較的高
い架設機材が多数使用されており、これら機材の昇降手
段として垂直梯子が設置されている。

ところで、この種の垂直梯子には昇降時における作業員
の安全を図る目的で通常背カゴと称する背当部材が付設
されているが、この背当部材は梯子本体と一体的に構成
されていることが多いため、輸送時や保管時に変形した
り嵩ばるだけでなく、通常は架設機材の付属品として予
め所定の長さに設定されているのでその現場に合わせて
その都度改造をする必要があるなど取り扱い上種々の解
決すべき課題が指摘されている。

〔課題の解決手段〕 そこで、この考案では所定長さに設定した一対の縦部材
間を多数の横桟部材で連結して梯子本体を形成し、この
梯子本体の外側に多数の湾曲状背当部材を配設してなる
梯子において、前記椀曲状背当部材の両端部に、横桟部
材に掛止するフック部とこの横桟部材の連結部近傍の縦
部材に当接して湾曲状背当部材を略水平に保持する係止
部とを備える取付具を付設するともにこれらの取付具を
介して椀曲状背当部材を横桟部材に着脱自在に装着し、
さらにこれらの椀曲状背当部材相互を帯状継ぎ部材によ
り連結できるように構成することにより、前述したよう
な取り扱い上の諸問題を解消しようとするものである。

〔作用〕

この考案に係る梯子では、所定長さに設定された梯子本
体の各横桟部材の連結部に椀曲状背当部材を取付具を介
して適宜装着し、さらに帯状継ぎ部材によって椀曲状背
当部材相互を連結することにより、その現場に合わせて
組み立てるものである。

〔実施例〕

次に本考案に係る梯子の好適な実施例につき、添付図面
を参照しながら以下詳細に説明する。

第１図および第２図において、本考案に係る梯子１０
は、例えば、パイプ部材などを素材とする一対の縦部材
１２、１２を５０cm程度離間配置するとともにこれらの
縦部材１２、１２に横桟部材１４を所定間隔で固着した
梯子本体１６を備え、この梯子本体１６の外側（昇降
側）に背当１８を装着し、さらに各背当１８を帯状継ぎ
部材２０により相互に連結することにより構成されてい
る。

各背当１８は、直径を約８０cm程度に設定した金属製湾
曲部材２２からなり、この湾曲部材２２の両端部に固着
した取付具２４を介して各横桟部材１４と縦部材１２、
１２との固着連結部に着脱自在に装着される。

前記取付具２４は、湾曲部材２２の端部に取着した板部
材２４ａの所定個所に、横桟部材１４に掛止するための
鉤形フック部２６を形成するとともにこのフック部２６
と近接する外側に係止部２８を略垂直に突設することに
より形成されており、横桟部材１４と縦部材１２、１２
との固着連結部に装着した際、背当１８を略水平に保持
できるように構成されている。

そしてこのように構成される梯子１０は、その工事現場
の要求に合うような長さの梯子本体１６を用意してお
き、各背当１８を取付具２４を介して各横桟部材１４と
縦部材１２、１２との固着連結部に装着し、さらに各背
当１８と複数の帯状継ぎ部材２０とを適宜の止具によっ
て相互に連結することにより組立てた後、第３図に示す
ように、梯子本体１６の縦部材１２、１２を取付板Ｂ、
Ｂを介して架設機材Ａの所定個所に固着することにより
作業員の昇降手段として供されるものである。

なお、梯子が不要なった時は、各背当１８を連結してい
る帯状継ぎ部材２０を外した後、これらの背当１８を梯
子本体１６から取外し、梯子本体１６とともに纏め、保
管ないしは次の作業現場で再度組み立てれば良い。

〔考案の効果〕

先に述べたように、本考案に係る梯子によれば、梯子本
体に対し背当を着脱自在に装着できるようにしたので、
不使用時は取外して纏めて管理することができ、従っ
て、保管時や輸送時に変形したり嵩張ることもなく取扱
いの容易化を図ることができるものである。

また、使用する現場に合わせて背当を適宜装着するだけ
で作業員の安全を確保できる梯子を組み立てられるの
で、従来のように作業現場においてその都度改造をする
必要もなく、付属品としての梯子の汎用性も向上させる
ことができ、さらには構造自体も極めて簡単なので安価
に製造できる等種々の利点を有しその実用的効果は大き
い。

以上、本考案に係る梯子の好適な実施例につき説明した
が、本考案はこの実施例に限定されるものではなく本考
案の精神を逸脱しない範囲内において種々の改変をなし
得ることは勿論である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る弟子の好適な実施例の一部切欠斜
視図、第２図は第１図に示す梯子の平面説明図、第３図
は第１図に示す梯子を架設機材に取付けた状態の側面説
明図である。 10……梯子、12……縦部材、 14……横桟部材、16……梯子本体、 18……背当、20……継ぎ部材、 22……湾曲部材、24……取付具、 26……鉤形フック部、28……係止部、

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】所定長さに設定した一対の縦部材間を多数
   の横桟部材で連結して梯子本体を形成し、この梯子本体
   の所定個所に湾曲状背当部材を配設してなる梯子におい
   て、前記椀曲状背当部材の両端部に、横桟部材に掛止す
   るフック部とこの横桟部材の連結部近傍の縦部材に当接
   して湾曲状背当部材を略水平に保持する係止部とを備え
   る取付具を付設するともにこれらの取付具を介して椀曲
   状背当部材を横桟部材に着脱自在に装着し、さらにこれ
   らの椀曲状背当部材相互を帯状継ぎ部材により連結し得
   るように構成することを特徴とする梯子。