JPH06266374A - 騒音キャンセル方式 - Google Patents

騒音キャンセル方式

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JPH06266374A
JPH06266374A JP5057020A JP5702093A JPH06266374A JP H06266374 A JPH06266374 A JP H06266374A JP 5057020 A JP5057020 A JP 5057020A JP 5702093 A JP5702093 A JP 5702093A JP H06266374 A JPH06266374 A JP H06266374A
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JP
Japan
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noise
signal
sound
canceling
band
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JP5057020A
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Masaichi Akiyasu
政一 秋保
Nozomi Saito
望 斎藤
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Alpine Electronics Inc
Original Assignee
Alpine Electronics Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 適応フィルタのタップ数を少なくしてもロー
ドノイズ等の広帯域ノイズを効果的にキャンセルする。 【構成】 参照信号発生部32よりロードノイズ等の広
帯域ノイズに応じた参照信号xnを発生し、バンドパス
フィルタBPFa〜BPFnより該参照信号を複数の帯域
に分割し、騒音キャンセル処理部33a〜33nで各帯
域の参照信号xna〜xnnを用いて帯域毎に独立に騒音キ
ャンセル処理を行ってそれぞれ騒音キャンセル信号yna
〜ynnを発生し、該騒音キャンセル信号を加算器34で
合成してスピーカ17に入力してキャンセル音Scを出
力する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は騒音キャンセル方式に係
わり、特に、ロードノイズ等の広い帯域を有する騒音を
キャンセルする騒音キャンセル方式に関する。
【0002】
【従来の技術】騒音対策としては、従来より吸音材を用
いる方法(パッシブ制御)が知られている。しかし、吸
音材を用いる方法では、騒音が小さい静音エリアを形成
するのが面倒であると共に、低音を効果的に消せない問
題がある。特に、自動車の車室内の騒音を防止するに
は、自動車の重量が増大すると共に、騒音を効果的に消
せない問題がある。このため、騒音と逆位相の騒音キャ
ンセル音をスピ−カから放射して騒音を低減する方法
(アクティブ制御)が脚光を浴び、工場やオフィスなど
の室内空間の一部に実用化されつつある。又、自動車の
車室内においてもアクティブ制御により騒音を低減する
方式が提案されている。
【0003】図2はエンジン音をキャンセルする従来の
騒音キャンセル装置の構成図である。11は騒音源であ
るエンジン、12はエンジン回転数Rを検出する回転数
センサ、13はエンジン回転数Rに応じた周波数を有す
る一定振幅の正弦波信号を参照信号xnとして発生する
参照信号発生部である。騒音源がエンジンの場合、エン
ジン回転により発生するノイズは周期性を有し、その周
波数はエンジン回転数に依存する。例えば、4気筒エン
ジンの場合、車室内に発生する周期性ノイズはエンジン
回転数の2次高調波が支配的であり、回転数が600r
pm(10rps)の時、車室内に発生するノイズの周
波数は20Hz、回転数が6000rpm(100rp
s)の時、車室内に発生するノイズの周波数は200H
zである。参照信号発生部13は、2次高調波の正弦波
データをROMに記憶しておき、そのデータを必要に応
じて読み出して出力することにより参照信号xnを生成
する。尚、このデータの読み出し/出力タイミングはエ
ンジン回転数Rに応じてコントロールされ、これにより
エンジン回転数Rに応じて発生する周期性ノイズの周波
数を有する参照信号が出力されるようになっている。
【0004】14は騒音キャンセルコントローラであ
り、参照信号発生部13から発生する参照信号xnを入
力されると共に、車室内の騒音キャンセル位置(観測点
であり例えば運転者の耳元近傍)における騒音Snとキ
ャンセル音Scの合成音信号をエラ−信号enとして入力
され、該エラ−信号が最小となるように適応信号処理を
行って騒音キャンセル信号ynを出力する。騒音キャン
セルコントローラ14は、適応信号処理部14aと、デ
ジタルフィルタ構成の適応フィルタ14bと、参照信号
xnにスピーカから騒音キャンセル点までのキャンセル
音伝搬系の伝搬特性(伝達関数)を畳み込んでフィルタ
ードX信号(信号処理用参照信号)rnを作成するフィ
ルタードX信号作成用フィルタ14cを有している。1
5は適応フィルタ出力(騒音キャンセル信号yn)をア
ナログの騒音キャンセル信号に変換するDAコンバー
タ、16は騒音キャンセル信号を増幅するパワ−アン
プ、17は騒音キャンセル音Scを放射するキャンセル
スピ−カ、18は騒音キャンセル点に配置され、騒音S
nとキャンセル音Scの合成音を検出し、合成音信号をエ
ラ−信号enとして出力するエラ−マイク、19はエラ
ー信号enを増幅するアンプ、20は周期性ノイズの帯
域外の騒音信号を除去するローパスフィルタ、21はロ
ーパスフィルタ出力をデジタルに変換するADコンバー
タである。
【0005】適応信号処理部14aは騒音キャンセル点
におけるエラー信号enとフィルタ14cを介して入力
される信号処理用参照信号(フィルタードX信号)rnを
入力され、これら信号を用いて騒音キャンセル点におけ
る騒音をキャンセルするように適応信号処理を行って適
応フィルタ14bの係数を決定する。例えば適応信号処
理部14aは周知のフィルタードX LMS(Least Mean
Square)適応アルゴリズムに従って、エラ−マイク18
から入力されたエラ−信号enが最小となるように適応
フィルタ14bの係数を決定する。適応フィルタ14b
は適応信号処理部14aにより決定された係数に従って
参照信号xnにデジタルフィルタ処理を施して騒音キャ
ンセル信号ynを出力し、騒音をキャンセルする。尚、
参照信号xnは、消去したい騒音Snと相関の高い信号で
なくてはならず、参照信号と相関のない音は消去されな
い。
【0006】適応フィルタ14bは図3に示すように、
FIR型デジタルフィルタで構成され、例えば、入力信
号を順次1サンプリング時間遅延する遅延要素DL,D
L・・・と、各遅延要素出力に係数w1(n),w2(n),w
3(n)・・・wN(n)を乗算する乗算部ML,ML,・・・
と、各乗算部出力を順次加算する加算部AD,AD・・
・で実現される。すなわち、現時刻n・Tsにおける参
照信号をxn、その時の各乗算機の係数をw1(n),w
2(n),w3(n)・・・wN(n)、出力(騒音キャンセル信号)
をynとすれば、適応フィルタ14bは次式
【0007】
【数1】 の演算を実行し、騒音キャンセル信号ynを出力する。
【0008】フィルタードX信号作成用フィルタ14c
は図4に示すように、FIR型デジタルフィルタで構成
され、例えば、入力信号を順次1サンプリング時間遅延
する遅延要素DL,DL・・・と、各遅延要素出力に係
数c1,c2,c3・・・cMを乗算する乗算部ML,ML,・
・・と、各乗算部出力を順次加算する加算部AD,AD
・・・で実現される。係数c1,c2,c3・・・cMは二次音
伝搬系(スピーカから観測点までの系)の伝搬特性を模
擬するように決定されている。時刻n・Tsにおける参
照信号をxn、出力(フィルタードX信号)をr(n)とすれ
ば、フィルタ14cは次式
【0009】
【数2】 の演算を実行してフィルタードX信号r(n)を出力する。
【0010】適応信号処理部14aは、1サンプリング
時刻Ts後の次の時刻(n+1)・Tsにおける適応フィルタ
14bの係数w1(n+1),w2(n+1),w3(n+1)・・・w
N(n+1)を、現時刻n・Tにおける係数とエラー信号en
とフィルタードX信号rnを用いて次式(係数更新式)に
より決定する。
【0011】
【数3】
【0012】ただし、j番目のフィルタ係数更新式は wj(n+1)=wj(n)+μ・r(n-j+1)・en (4) で与えられる。(3)式において、(n)は現サンプリング時
刻の値、(n+1)は1サンプリング時刻後の値、(n-1)は1
サンプリング時刻前の値、(n-2)は2サンプリング時刻
前の値、・・・を意味している。又、μは適応フィルタの
係数を更新するステップを決める1以下の定数(ステッ
プサイズパラメータ)であり、騒音キャンセルシステム
に応じて適当な値に設定される。以上は、フィルタード
X LMS適応アルゴリズムにより適応信号処理した場
合であるが、フィルタードX信号を使用しないLMS適
応アルゴリズムによる場合には、(3)式は、
【0013】
【数4】
【0014】となり、j番目のフィルタ係数更新式は wj(n+1)=wj(n)+μ・x(n-j+1)・en (4a) で与えられる。フィルタードX LMS適応アルゴリズ
ムによる騒音キャンセルにおいては、上記(1)〜(3)式の
演算を1サンプリング時間内に行って、騒音キャンセル
信号ynを出力する。又、LMS適応アルゴリズムによ
る場合には、(1),(3a)式の演算を1サンプリング時間内
に行って、騒音キャンセル信号ynを出力する。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】以上はエンジン回転数
の高調波成分、例えば2次高調波成分をキャンセルする
場合であるが、自動車内ではエンジン音に加えてロード
ノイズも発生する。ロードノイズは路面の凹凸によりタ
イヤ→サスペンション→サスペンション支持部の経路を
介して車体全体が振動し、車室内に伝搬することにより
発生する。かかるロードノイズはエンジン回転数の高調
波ノイズのように周期性を有さず、広い周波数帯域に略
一様に分布している。図5はある時刻におけるノイズ
(騒音)の周波数・音圧特性説明図であり、RDNはロー
ドノイズ、SHNはエンジン回転数の2次高調波成分、
FHNは4次高調波成分であり、ロードノイズRDNは
広い周波数帯域に略一様に分布している。かかるロード
ノイズをキャンセルするために、は、適応フィルタ14
bは一次音伝搬系の特性を広帯域にわたって模擬する必
要がある。そのため、遅延線の長さ、換言すれば、適応
フィルタのタップ長を長くする必要があり、一般に数百
〜数千タップ必要になってくる。
【0016】さて、適応フィルタは前述のように、低減
対象騒音と相関のある信号いわゆるコヒーレントな参照
信号rnを用い、その参照信号より適応フィルタの係数
更新を行って騒音キャンセル信号ynを生成する。適応
フィルタの特性をADF、騒音源から騒音キャンセル点
までの騒音が伝搬する伝搬系(一次音伝搬系)の特性をH
(z)と表現すると、LMSアルゴリズムを用いた騒音キ
ャンセル装置において理想的な場合、騒音キャンセル信
号ynは yn=ADF・xn=−H(z)・xn ・・(5) となる。上式より ADF=−H(z) となれば良好な騒音低減効果が得られ、ロードノイズ等
の広帯域ノイズの場合、適応フィルタのタップ長を数百
〜数千タップにすることにより−H(z)と同等な伝搬特
性を実現できる。
【0017】ところで、サンプリング周波数をfs=5KH
z、適応フィルタのタップ数J=1000タップとすると、
適応フィルタは−H(z)を実現するために、J/fs=
0.2秒の時間を必要とする。ここでもし、コントロー
ラ内部の遅延が0であれば問題は起こらないが、一般に
コントローラには内部遅延(τc)が存在する。すなわ
ち、ADコンバータからDSPへのデータ転送時間やD
AコンバータからDSPへのデータ転送時間などに起因
する内部遅延τcが存在する。従って、実際には、−H
(z)を実現するためには、0.2+τc秒の時間がかかっ
てしまう。このため、現実の一次音伝搬系の伝搬遅延時
間をτとすると、 τ≧J/fs+τc を満足するタップ長(=(τ−τc)・fs)までが適応フ
ィルタとしての機能を満たすことになり、それ以上のタ
ップは適応制御において何の効果も生じない。例えば、
τ=0.05+τc秒とすれば、250タップまでが適応フ
ィルタとしての機能を果たし、251以上のタップは無
意味になる。換言すれば、従来の騒音キャンセル方式で
は、十分な長さの適応フィルタのタップ長が得られない
ことになり、ロードノイズ等の広帯域ノイズを十分にキ
ャンセルできない問題があった。以上から本発明の目的
は、適応フィルタの少ないタップ長でロードノイズ等の
広帯域ノイズを効果的にキャンセルできる騒音キャンセ
ル方式を提供することである。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記目的は、本発明によ
れば、参照信号を複数の帯域に分割する手段、各帯域の
参照信号を用いて帯域毎に独立に騒音キャンセル処理を
行ってそれぞれ騒音キャンセル信号を発生する手段、該
騒音キャンセル信号を合成してスピーカに入力してキャ
ンセル音を出力する手段により達成される。
【0019】
【作用】ロードノイズ等の広帯域ノイズに応じた参照信
号を発生し、該参照信号を複数の帯域に分割し、各帯域
の参照信号を用いて帯域毎に独立に騒音キャンセル処理
を行ってそれぞれ騒音キャンセル信号を発生し、該騒音
キャンセル信号を合成してスピーカに入力してキャンセ
ル音を出力する。このようにすれば、広帯域ノイズを狭
い帯域毎にキャンセルするため、各帯域における適応フ
ィルタのタップ数を少なくしても該帯域のノイズ成分を
十分にキャンセルでき、トータル的に広帯域ノイズを効
果的にキャンセルできる。
【0020】
【実施例】全体の構成 図1は本発明に係わる騒音キャンセル装置の構成図であ
り、従来装置と同一部分には同一符号を付している。3
1は広帯域ノイズであるロードノイズを発生する騒音源
であり、ロードノイズは騒音源より一次音伝搬系(騒音
伝搬系)を介して騒音キャンセル点に到る。32はロー
ドノイズに応じた参照信号xnを発生する参照信号発生
部である。参照信号発生部32の出力xnはロードノイ
ズをキャンセルする場合、該ロードノイズと相関を有す
る信号でなくてはならない。ロードノイズは路面の凹凸
によりタイヤ→サスペンション→サスペンション支持部
の経路を介して車体全体が振動し、車室内に伝搬するこ
とにより発生するから、サスペンション支持部に加速度
センサを取り付け、該加速度センサ出力をロードノイズ
キャンセル用の参照信号xnとする。
【0021】33a,33b,・・33nはロードノイ
ズを所定の帯域毎にキャンセルするために設けられたn
個の騒音キャンセル部であり、帯域毎にLMS適応アル
ゴリズムに従って騒音キャンセル処理するように構成さ
れている。各騒音キャンセル処理部33a〜33nは、
参照信号xnの所定帯域成分を通過させるバンドパスフ
ィルタBPF1〜BPFnと、適応信号処理部LMSa〜
LMSnと、適応フィルタADFa〜ADFnを備えてい
る。適応信号処理部LMSa〜LMSnはバンドパスフィ
ルタ出力xna〜xnnを入力されると共に、車室内の騒音
キャンセル位置における騒音Snとキャンセル音Scの合
成音信号をエラ−信号enとして入力され、(3a)式に基
づいてエラ−信号enが最小となるように適応フィルタ
ADFa〜ADFnの係数を決定する。適応フィルタAD
Fa〜ADFnは適応信号処理部LMSa〜LMSnにより
決定された係数に従ってバンドパスフィルタ出力(参照
信号)xna〜xnnにデジタルフィルタ処理を施して騒音
キャンセル信号yna〜ynnを出力する。
【0022】34は各騒音キャンセル処理部33a〜3
3nから出力される各帯域の騒音キャンセル信号yna〜
ynnを合成してロードノイズをキャンセルするための騒
音キャンセル信号ynを出力する加算器である。15は
騒音キャンセル信号ynをアナログの騒音キャンセル信
号に変換するDAコンバータ、16は騒音キャンセル信
号を増幅するパワ−アンプ、17は騒音キャンセル音S
cを放射するキャンセルスピ−カであり、スピーカから
出力されたキャンセル音は2次音伝搬系(キャンセル音
伝搬系)を介して騒音キャンセル点に到る。18は騒音
キャンセル点に配置され、騒音Snとキャンセル音Scの
合成音を検出し、合成音信号をエラ−信号enとして出
力するエラ−マイク、19はエラー信号enを増幅する
アンプ、20はマイクアンプ出力をデジタルに変換する
ADコンバータである。
【0023】全体の動作 騒音源31から発生したロードノイズは一次音伝搬系を
介して車室内の騒音キャンセル点に到り、キャンセルし
たい騒音Snとなる。又、スピーカ17より出力される
キャンセル音は二次音伝搬系を介して騒音キャンセル点
に到り、キャンセル音Scとなる。参照信号発生部32
はロードノイズに応じた広帯域の参照信号を発生して各
騒音キャンセル処理部33a〜33nに入力する。各騒
音キャンセル処理部33a〜33nのバンドパスフィル
タBPFa〜BPFnは参照信号に含まれる所定の帯域成
分を通過させる。例えば、それぞれ、帯域f0〜fa,f
a〜fb,fb〜fc,・・・fn-1〜fnの参照信号成分xna〜
xnnを通過させる。各適応信号処理部LMSa〜LMSn
はバンドパスフィルタ出力xna〜xnnを入力されると共
に、騒音キャンセル位置における騒音Snとキャンセル
音Scの合成音信号をエラ−信号enとして入力され、(3
a)式に基づいてエラ−信号enが最小となるように適応
フィルタADFa〜ADFnの係数を決定する。
【0024】適応フィルタADFa〜ADFnは適応信号
処理部LMSa〜LMSnにより決定された係数を用いて
(1)式により、バンドパスフィルタ出力(参照信号)xna
〜xnnにデジタルフィルタ処理を施して騒音キャンセル
信号yna〜ynnを出力する。加算器34は各騒音キャン
セル処理部33a〜33nから出力される各帯域の騒音
キャンセル信号yna〜ynnを合成してロードノイズをキ
ャンセルするための騒音キャンセル信号ynを出力し、
スピーカ17より騒音キャンセル音を出力する。エラー
マイク18は騒音キャンセル位置における騒音Snとキ
ャンセル音Scの合成音信号をエラ−信号enとして検出
し、各騒音キャンセル処理部33a〜33nに入力し、
以後、上記騒音キャンセルの適応信号処理を繰り返す。
以上のように、広帯域ノイズを狭い帯域毎にキャンセル
するため、各帯域における適応フィルタのタップ数を少
なくしても該帯域のノイズ成分を十分にキャンセルで
き、トータル的に広帯域ノイズを効果的にキャンセルで
きる。
【0025】変形例 以上では、参照信号を複数の帯域に分割し、各帯域の参
照信号を用いて帯域毎に独立に騒音キャンセル処理を行
ってそれぞれ騒音キャンセル信号を発生し、該騒音キャ
ンセル信号を合成してスピーカに入力してキャンセル音
を出力するようにしたが、広帯域ノイズの周波数特性に
よっては幾つかの帯域において騒音キャンセル処理をし
ないように構成することができる。すなわち、図1の構
成において、バンドパスフィルタBPFa〜BPFnの
うち、幾つかのゲインを0として広帯域ノイズをキャン
セルするようにもできる。又、以上では本発明をLMS
アルゴリズムに基づいて騒音をキャンセルする装置に適
用した場合について説明したが、本発明はかかる場合に
限らず、フィルタードX LMSアルゴリズム等に基づ
いて騒音をキャンセルする装置にも適用できるものであ
る。以上、本発明を実施例により説明したが、本発明は
請求の範囲に記載した本発明の主旨に従い種々の変形が
可能であり、本発明はこれらを排除するものではない。
【0026】
【発明の効果】以上本発明によれば、広帯域ノイズに応
じた参照信号を複数の帯域に分割し、各帯域の参照信号
を用いて帯域毎に独立に騒音キャンセル処理を行ってそ
れぞれ騒音キャンセル信号を発生し、該騒音キャンセル
信号を合成してスピーカに入力してキャンセル音を出力
するように構成したから、各帯域における適応フィルタ
のタップ数を少なくしても該帯域のノイズ成分を十分に
キャンセルでき、トータル的に広帯域ノイズを効果的に
キャンセルすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる騒音キャンセル装置の構成図で
ある。
【図2】従来の騒音キャンセル装置の構成図である。
【図3】適応フィルタの構成図である。
【図4】フィルタードX信号作成用フィルタの構成図で
ある。
【図5】ノイズの周波数・音圧特性説明図である。
【符号の説明】
31・・騒音源 32・・参照信号発生部 33a〜33n・・騒音キャンセル処理部 BPFa〜BPFn・・バンドパスフィルタ ADFa〜ADFn・・適応フィルタ LMSa〜LMSn・・適応信号処理部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H03H 21/00 7037−5J

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 騒音キャンセル点における騒音をキャン
    セルするためにキャンセル音を出力するスピーカと、騒
    音キャンセル点における騒音とキャンセル音との合成音
    を検出するセンサと、合成音信号とキャンセルすべき騒
    音に応じた参照信号とを用いて適応信号処理を行なって
    適応フィルタの係数を決定し、参照信号を該適応フィル
    タに入力して騒音キャンセル信号を発生し、該騒音キャ
    ンセル信号をキャンセル音発生源に入力する騒音キャン
    セルコントローラを備えた騒音キャンセル装置の騒音キ
    ャンセル方式において、 参照信号を複数の帯域に分割し、 各帯域の参照信号を用いて帯域毎に独立に騒音キャンセ
    ル処理を行ってそれぞれ騒音キャンセル信号を発生し、 該騒音キャンセル信号を合成してスピーカに入力してキ
    ャンセル音を出力することを特徴とする騒音キャンセル
    方式。
  2. 【請求項2】 参照信号成分の内、特定の帯域のみ抽出
    し、抽出した各々の帯域毎に独立して騒音キャンセル処
    理を行ってそれぞれ騒音キャンセル信号を発生し、該騒
    音キャンセル信号を合成してスピーカに入力してキャン
    セル音を出力することを特徴とする請求項1記載の騒音
    キャンセル方式。
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